JP3553207B2 - 金属の熱処理装置 - Google Patents

金属の熱処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3553207B2
JP3553207B2 JP13651395A JP13651395A JP3553207B2 JP 3553207 B2 JP3553207 B2 JP 3553207B2 JP 13651395 A JP13651395 A JP 13651395A JP 13651395 A JP13651395 A JP 13651395A JP 3553207 B2 JP3553207 B2 JP 3553207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
treated
metal
heat treatment
partition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13651395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08333621A (ja
Inventor
善行 勝負澤
宏 田中
健壽 石川
吉道 及川
Original Assignee
善行 勝負澤
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 善行 勝負澤 filed Critical 善行 勝負澤
Priority to JP13651395A priority Critical patent/JP3553207B2/ja
Publication of JPH08333621A publication Critical patent/JPH08333621A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3553207B2 publication Critical patent/JP3553207B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
  • Tunnel Furnaces (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、金属の熱処理装置に係り、特に、金属に冶金的変態を生じさせるために、恒温保持したり、焼入れ,焼き戻し等を行なう際に用いる金属の熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、球状黒鉛鋳鉄製品の機械的特性を向上させる目的で、該鋳鉄製品をオーステナイト化温度に加熱し、次に、これより低温度の恒温におけるオーステンパ処理により、ベーナイトと少量の残留オーステナイトよりなる基地組織とする所謂ADI(Austempered Dctile Cast Iron)製品について研究されている。
【0003】
従来、このような鋳鉄製品の熱処理を行う場合には、図17及び図18に示すように、電気加熱炉を用い、被熱処理品をバケットやシャーレに入れるなどして、N 雰囲気中で被熱処理品を900℃〜950℃に加熱し(a)、次に、バケットに被熱処理品を入れたまま炉から取り出し、恒温保持用電気炉によって250℃〜400℃に保持された例えば硝酸塩を主原料としたソルトを入れた塩浴槽に入れて急冷し、恒温に保持する(b)。その後、一次洗浄槽に被熱処理品を入れて清流水により被熱処理品を洗浄し付着したソルトを流し(c)、更に、二次洗浄槽に被熱処理品を入れて清流水により熱処理品を洗浄し付着したソルトを充分に落とし(d)、処理するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の熱処理においては、以下のような問題点があった。
先ず、塩浴槽においては、ソルトを用いて冷却しているが、ソルトの持つ特性上熱の移動速度が遅く、即ち、熱伝導速度が遅いので、被熱処理品を充分に変態させることができないことがあり、製品の機械的特性の向上を充分に図ることができないことがあるという問題があった。
特に、被熱処理品の厚さが厚くなると、内部の熱が逃げにくいので、所望の変態を期待できなくなってしまう。
そのため、従来においては、ソルトの量を多くし、急速に攪拌するなどの対策を取っているが、装置を複雑にしてしまう欠点がある。
また、従来においては、一時的に上記の恒温温度以下に冷却保持し、その後恒温温度で恒温変態を完了させることも行なっているが、複雑な処理なので煩雑を極めてしまう。
【0005】
また、塩浴における処理は、バケットに熱処理品を入れてまとめて処理する所謂バッチ式処理なので、連続的な処理ができないことから、それだけ、作業性が必ずしも良いものではなく、処理効率が悪いという問題もあった。
更に、被熱処理品に付着したソルトは、そのままの状態では金属の腐食を促進させるため、完全に除去する必要があることから、洗浄槽での洗浄処理を行なわなければならないので、それだけ、処理工数が多くなり、この点でも処理効率が悪いという問題があった。
更にまた、ソルトの溶けた排水は公害の発生の要因となっており、排水の処理についての対策が必要になり、それだけ、処理コストが高くなっているという問題もあった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、熱伝導速度を速めて被熱処理品の変態効率を向上させることができるようにするとともに、連続的な処理を可能にし、更に、洗浄工程をなくして処理工数を削減し、もって、処理効率を向上させ、処理コストを大幅に低減することのできる金属の熱処理装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため本発明は、金属からなる被熱処理品を恒温熱処理する恒温処理槽を備えた金属の熱処理装置において、上記恒温処理槽を、被熱処理品とは異なる種類の溶融金属が収容されるとともに被熱処理品が入れられる入口部及び該被熱処理品が取り出される出口部を有した浴槽と、該浴槽中の溶融金属を加熱して溶融状態にする加熱部と、上記浴槽の入口部に入れられた被熱処理品を出口部に搬送する搬送手段とを備えて構成したものである。
上記溶融金属として、比重が被熱処理品よりも大きい比重の金属を用いたことが有効である。
また、上記溶融金属として、スズ(錫)を用いたことが有効である。
【0008】
そして、本発明においては、上記搬送手段を、浴槽外部に設けられ上記出口部側に吸引口を備え上記入口部側に吐出口を有した流路と、該流路の吸引口から浴槽内の溶融金属を吸引するとともに吐出口から吐出して該浴槽内に入口部から出口部に向かう溶融金属の金属流を発生させるポンプとを備えて構成し、該金属流により浴槽内に入れられた被熱処理品を搬送する構成にしている。
【0009】
この場合、上記搬送手段を、被熱処理品の移動を一時的に規制する移動規制機構を備えて構成し、該移動規制機構を、上記浴槽を搬送方向に沿って複数の区間に仕切る複数の仕切板を備えた仕切体と、該仕切体の仕切板が浴槽内に位置する仕切位置及び浴槽外に位置する離間位置の2位置に移動可能に支持する支持機構と、該支持機構に支持された仕切体の仕切板を上記仕切位置及び離間位置の2位置に間欠的に移動させる駆動機構とを備えて構成したことが有効である。
また、この場合、上記仕切体を、上記駆動機構により交互に駆動させられる第1仕切体と第2仕切体とに分割し、第1仕切体と第2仕切体の仕切板を交互に列設したことが有効である。
【0010】
そしてまた、必要に応じ、上記恒温処理槽に隣接して設けられ被熱処理品を予め所定温度に加熱する加熱炉を設け、加熱炉で加熱される被熱処理品を加熱炉から恒温処理槽の浴槽の入口部に供給する供給手段を設けた構成としている。
上記供給手段を、加熱炉内において被熱処理品を間欠的に搬送するコンベアを備えて構成したことが有効である。
【0011】
【作用】
このような構成からなる金属の熱処理装置によれば、恒温処理槽の浴槽の入口部に被熱処理品を入れると、被熱処理品は、搬送手段により入口部から出口部に搬送される。そして、この搬送過程において、被熱処理品と溶融金属との熱交換が行なわれ、被熱処理品が変態していく。
この場合、溶融金属は熱伝導性に優れていることから、被熱処理品に対する熱の伝達が早く、そのため、冷却あるいは加熱において、内部組織に均等な作用を生じさせることができ、被熱処理品の変態効率が向上させられる。
【0012】
【実施例】
以下添付図面に基づいて、本発明の実施例に係る金属の熱処理装置について詳細に説明する。図1及び図2に示すように、実施例に係る金属の熱処理装置の基本的構成は、金属からなる被熱処理品Sを恒温熱処理する恒温処理槽Kと、恒温処理槽Kに隣接して設けられ被熱処理品Sを予め所定温度に加熱する加熱炉Hとからなる。
恒温処理槽Kは、図1乃至図8に示すように、溶融金属Mが収容され被熱処理品Sが入れられる浴槽1と、浴槽1中の溶融金属Mを加熱して溶融状態にする加熱部10と、浴槽1に入れられた被熱処理品Sを搬送する搬送手段20とを備えている。
【0013】
溶融金属Mとしては、スズ(錫)が用いられる。この場合、使用する金属スズ浴の純度が重要である。即ち、通例一般的にスズには鉛、アンチモン、ヒ素、銅その他少量の不純物が含有されている。
純金属に固溶する不純物の熱伝導に対する影響は、微量の段階においても、顕著な伝導度の低下を来すものであり、溶融スズに溶存するこれらの不純物は少量でも同様に熱伝導に悪影響を及ぼすものと認められる。
従って、使用する金属スズ浴は精練されたスズ地金または同等の純度の高いものが望ましく、スズ合金の使用は避けるべきである。
尚、空気酸化によるスカム(浮渣)生成の点からもスズ地金程度のものを選ぶのが妥当である。
【0014】
浴槽1は、例えば、ステンレスなどの耐熱金属で形成されており、被熱処理品Sが入れられる入口部2及び該被熱処理品Sが取り出される出口部3を有している。この浴槽1は耐熱性部材で形成された支持台4に支持されている。
また浴槽1には、図4及び図8に示すように、後述の溶融金属流の流れを整流する整流体5が入れられている。この整流体5は、その開口7が浴槽1の内周に沿う皿状に形成され、溶融金属Mの入口部2側から出口部3側への流れを許容する小孔6が所要の位置に適宜開設されている。
【0015】
加熱部10は、図4乃至図6に示すように、浴槽1を支持する支持台4に設けられかつ浴槽1の底面に接して形成され、高温の燃焼ガスが通過する煙道11を備えている。この煙道11は、支持台4の側部中央に設けられた燃焼ガスの吹込み口12から、支持台4の側部の吹込み口12の左右に設けられた排気口13に向けて左右に分岐する通路状に形成されている。
加熱部10において、図1,図2及び図6に示すように、14は吹込み口12に設けられ煙道11に向けてLPGの燃焼ガスを発生させるバーナ、15は排気口13に接続された排気筒である。
【0016】
搬送手段20は、溶融金属流により浴槽1内に入れられた被熱処理品Sを入口部2から出口部3に搬送するものである。この搬送手段20は、図3乃至図5及び図7に示すように、上記と同様にステンレスなどの耐熱金属で形成され溶融金属Mが流される流路21を備えている。流路21は、浴槽1の外側部に隣接して設けられ上記出口部3の側部に吸引口22を備え上記入口部2の側部に吐出口23を有している。
この流路21には、流路21の吸引口22から浴槽1内の溶融金属Mを吸引するとともに吐出口23から吐出して浴槽1内に入口部2から出口部3に向かう溶融金属Mの金属流を発生させるポンプ24が設けられている。ポンプ24は、流路21中に介装され回転させられて溶融金属Mを流す羽根25と、この羽根25を回転させる電動モータ26とを備えている。
【0017】
また、搬送手段20は、被熱処理品Sの移動を制御する移動規制機構30を備えている。この移動規制機構30は、図3乃至図5に示すように、上記浴槽1を搬送方向に沿って複数の区間に仕切る複数の仕切板31を備えた仕切体32を備えている。仕切体32は、第1仕切体32A(仕切板31を3枚所有)と第2仕切体32B(仕切板31を2枚所有)とに二分割されており、第1仕切体32Aと第2仕切体32Bの仕切板31は交互に列設されている。仕切板31は、図5に示すように、金網で形成され、フレーム31aに張設されている。この仕切体32の仕切板31により、図4及び図12に示すように、浴槽1内は、搬送方向に沿って、R1〜R6までの区間に仕切られる。
【0018】
33は各仕切体32を独立して支持し、図12に示すように、仕切体32の仕切板31が浴槽1内に位置する仕切位置A及び浴槽1外に位置する離間位置Bの2位置に移動可能に支持する支持機構である。この支持機構33は、図3乃至図5に示すように、支持枠34を介して浴槽1の上部に固定されるベース部材35と、ベース部材35に回転可能に設けられるスプロケット36と、一端がスプロケット36に巻き掛け可能に固定され、他端が仕切体32のフレーム31aに固定されて仕切体32を吊下し、スプロケット36の回転により巻き掛け及び巻き戻しされるチェーン37とを備えて構成されている。スプロケット36及びチェーン37は、各仕切体32毎に一対設けられ、一対のスプロケット36は、回転軸38に連結されている。39は回転軸38の軸受である。
【0019】
40は支持機構33に支持された仕切体32の仕切板31を上記仕切位置A及び離間位置Bの2位置に間欠的に移動させる駆動機構であり、各回転軸38を1回の動作で夫々正逆転させる電動モータ41と、電動モータ41の回転を回転軸38に伝達するチェーン伝動機構42とを備えて構成されている。各電動モータ41は、図示外の制御部によって交互に作動させられる。
【0020】
図1及び図2に示すように、加熱炉Hは、浴槽1に隣接して設けられ被熱処理品Sを予め所定温度に加熱するものである。図9及び図10にも示すように、加熱炉Hは筒状に形成され、支持脚50によって支持されている。加熱炉Hにおいて、51は被熱処理品Sが支持される炉床51、52は被熱処理品Sの供給口、53は排出口、54は供給口52から炉床51を突出させて形成され被熱処理品Sを供給口52側に供給するために該被熱処理品Sが載置される供給台、55は被熱処理品Sの通過を許容可能に供給口52を覆う石綿製のカーテンである。
また、56は加熱炉H上部に設けられ炉内に向けてLPGの燃焼ガスを発生させるバーナ、57は排出口53側に設けられた排気口58に接続された排気筒である。
【0021】
加熱炉Hは、図9及び図10に示すように、加熱炉Hで加熱される被熱処理品Sを搬送して加熱炉Hから浴槽1の入口部2に供給する供給手段60を備えている。供給手段60は、加熱炉H内において被熱処理品Sを間欠的に搬送するコンベア61を備えている。このコンベア61は、供給口52から排出口53に向けて上記炉床51に二条の貫通溝62を形成し、この貫通溝62に、駆動装置70により上下に出没させられるとともに、前後に移動させられるレール63を設けている。レール63はアーム64を介して支持部材65に支持され、支持部材65は転動するローラ66を介して支承部材67に支承されている。
【0022】
駆動装置70は、支持部材65を間欠的に上下動させてレール63を上下動させるリンク機構71と、該リンク機構71を作動させる電動モータ72とを備えている。リンク機構71は、上記支持脚50間に架設される支持軸73と、この支持軸73に回動可能に設けられ一端が支承部材67に係合し、他端がモータ72に連係させられる一対のリンク74とを備え、モータ72の正転回動時にリンク74の一端を後退させてレール63を没入させ、モータ72の逆転回動時にリンク74の一端を進出させてレール63を突出させる。
また、駆動装置70は、支持部材65に連係させられる別の正逆可能なモータ75を備え、このモータ75の正転回動時に支持部材65を前側に移動させてレール63を前進させ、モータ75の逆転回動時に支持部材65を後側に移動させてレール63を後退させる。
【0023】
各モータ72,75の作動タイミングは、図11に示すように、レール63の後退(a)位置からのレール63の突出(b)、レール63の前進(c)、レール63の没入(d)、レール63の後退(a)が順に行なわれるように、図示外の制御部によって制御される。このレール63の突出により、被熱処理品Sを持ち上げ、レール63の前進により、持ち上げた被熱処理品Sを先に進め、レール63の没入によって、先に進めた被熱処理品Sを当該進めた位置の炉床51に載置し、レール63の後退により元位置に復帰し、これらの繰り返しにより、被熱処理品Sを順次搬送する。
【0024】
供給手段60において、図1,図3及び図9に示すように、77は加熱炉Hの排出口53から浴槽1の入口部2に掛け渡されたシュータであり、上記レール63の駆動により搬送され炉内で所定温度に加熱された被熱処理品Sを受け取って、浴槽1の入口部2に投入するものである。
また、図示外の制御部は、あらかじめの設定や、温度センサの検知等に基づいて、上記各バーナ14,56の制御を行ない、浴槽1の溶融金属Mの温度や加熱炉Hの温度を制御するとともに、上記の搬送手段20の駆動制御及び供給手段60の駆動制御等を行なう。
【0025】
次に、本実施例に係る金属の熱処理装置の作用について説明する。
被熱処理品Sとして、球状黒鉛鋳鉄製品の場合について説明する。球状黒鉛鋳鉄製品は、パーライト,フェライト,黒鉛からなる周知の組織状態であり、例えば、黒鉛の球状化率が80%以上で、その粒数が300〜1000個/mm になるように鋳造されている。
【0026】
次に、この被熱処理品Sを以下の工程により熱処理する。図18はこの熱処理工程の温度の変化を示すグラフである。
1)加熱工程
この被熱処理品Sを、加熱炉Hに入れ、900℃〜950℃に加熱する。時間は、例えば、肉厚が3〜5mmのものについては、15〜30分行なう。これにより、組織がオーステナイト化される。
【0027】
この加熱工程においては、図11に示すように、被熱処理品Sを供給台54に間隔をおいて載せると、コンベア61のレール63により加熱炉H内に搬送され、この搬送過程で加熱される。即ち、図11に示すように、レール63は、後退位置(a)から突出(b),前進(c),没入(d),後退(a)を順に行なっており、そのため、被熱処理品Sがレール63に持ち上げられて炉床51から上昇し、前進し、下降して炉床51に載置されるサイクルを繰り返す。これにより、炉内を順次搬送され、加熱されていく。
そして、搬送終端に至ると、被熱処理品Sはシュータ77に落とされ、これにより、浴槽1に投入される。
この場合、被熱処理品Sは、自動的に浴槽1内に投入されるので、逐一手作業で投入しなくても良く、作業効率が極めて良くなっている。
【0028】
また、加えて、この加熱炉Hにおいては、従来の電気炉に比較して以下の長所を有する。
▲1▼ 従来の電気コイルによる雰囲気及び輻射熱による加熱方法では、熱効率が低く、長時間の加熱時間を必要としていたが、実施例によれば、加熱炉Hの燃焼方式がLPGバーナーによる強制対流方式であることと炉内の炉壁からの輻射熱が低下せず炉内温度が一定であるため、加熱時間が短縮される。
▲2▼ 従来は、加熱炉内部における加熱に伴う酸化を防止するため、N ,Ar等の不活性雰囲気を必要とし、加熱炉の構造が複雑になっていたが、実施例によれば、LPGの燃焼ガスは還元性雰囲気であり、炉内は陽圧になることから外部から空気が流入しないので、処理品の酸化が少なく、また、装置の構造が簡素化される。
▲3▼ 従来はバッチ式なので、自動的に被熱処理品Sを供給する構造にはできないが、実施例では自動搬送して供給できるので、効率のよい稼動ができる。
▲4▼ また、実施例では被熱処理品Sを入れて移動するための高温に耐えることのできる特別の容器を必要としない。
▲5▼ 従来のバッチ式では、被熱処理品Sの挿入,搬出の際、加熱炉Hの開閉が必要とされるため熱損失、不活性ガスの操作等の問題を有していたが、実施例では加熱炉Hの開閉が不要になるので、熱効率が極めてよくなる。
【0029】
2)冷却工程
浴槽1には、250℃〜400℃のスズ(Sn:融点231℃)が溶融状態で収容されており、投入された被熱処理品Sはこのスズ浴により、急激に冷却され所定時間保持される。
この場合、被熱処理品Sはコンベア61によって間欠的に搬送され、間欠的に浴槽1内に投入されるので、被熱処理品Sが1個あるいは数個ずつ間隔をおいて投入されることになり、そのため、浴槽1内である程度ばらけるので、以下の工程での処理において、スズ浴に被熱処理品Sを充分に晒すことができ、それだけ、熱吸収効率が向上させられる。
また、この被熱処理品Sは、溶融スズの浮力により浮く。即ち、常温(20℃)における比重は、スズ7.298g/cm に対し鋳鉄7.1〜7.2g/cm であることから、250〜400℃の温度おける溶融スズと鋳鉄品の比重差は僅小であるが、この差により被熱処理品Sが浴中に浮き、塩浴に比べて環流に伴う冷却効果が良好に行なわれる。
【0030】
この冷却工程において、被熱処理品Sは、図12に示すように、先ず、第1仕切体32Aの仕切板31で仕切られた区間R1に投入される。この状態では、ポンプ24が作り出す溶融金属流により、浴槽1内に入れられた被熱処理品Sは、入口部2から出口部3へ向けて常時流されて移動させられようとしている。
そして、移動規制機構30により、その移動は制御される。移動規制機構30は、駆動機構40により、第1仕切体32Aと第2仕切体32Bとを交互に駆動する。図12(a)(b)に示すように、先ず、第1仕切体32Aが仕切位置Aから離間位置Bに移動させられると、第1仕切体32Aの仕切板31がなくなるので、R1,R3,R5の区間にある被熱処理品SがR2,R4,R6の区間へと流され、第2仕切体32Bの仕切板31によって停止させられる。
その後、図12(b)(c)に示すように、第1仕切体32Aが離間位置Bから仕切位置Aに移動させられた後、第2仕切体32Bが仕切位置Aから離間位置Bに移動させられると、R2,R4の区間にあった被熱処理品SがR3,R5の区間へと移動する。そしてまた、第2仕切体32Bが離間位置Bから仕切位置Aに移動させられた後、第1仕切体32Aが仕切位置Aから離間位置Bに移動させられ、上記と同様に被熱処理品Sが移動する。
【0031】
このようにして、第1仕切体32Aと第2仕切体32Bとを交互に駆動することにより、被熱処理品Sは、R1〜R6の区間に順次移動し、この移動過程で、冷却が行なわれる。そして、R6の区間に至った被熱処理品Sは、例えば、手作業により取り出し、常温に放置されて更に冷却される。
この場合、被熱処理品Sを一時的に溶融金属Mに停滞させることができるので、搬送時間を長くしたり短くしたりする搬送時間の制御を行なうことができ、そのため、被熱処理品Sの変態に必要な時間を確保できるので、確実に熱処理を行なわせることができる。
また、被熱処理品Sの移動を複数の仕切板31で仕切って順番に流して搬送できるので、被熱処理品Sが先に入れられたものと後から入れられたものとが混ざってしまって、熱処理時間にムラができることがなく、この点でも、確実に熱処理を行なわせることができる。
【0032】
更に、溶融金属Mを流しながら行なうので、溶融金属Mの攪拌作用もあり、そのため、溶融金属Mの温度の安定性が良くなり、それだけ、熱交換を確実に行なうことができ、被熱処理品Sの変態効率を向上させることができる。
また、被熱処理品Sをスズ浴に浮力により浮かばせることができるので、溶融スズの流れによる搬送を容易に行なわせることができるとともに、スズ浴からの被熱処理品Sの取出しも容易に行なうことができ、作業性が極めて良いものとなる。
【0033】
この冷却工程においては、所謂オーステンパ処理が行なわれる。即ち、オーステナイトからベーナイトへの変態が必要な割合に応じて行なわれる温度に保持するところの一種の焼き入れが行なわれる。保持時間は、例えば、肉厚が3〜5mmのものについて、15〜30分行なう。これにより、被熱処理品Sは、ベーナイト,残留オーステナイト,僅かの一次マルテンサイト及び黒鉛からなる組織状態に変化する。
【0034】
また、この冷却保持は、スズ浴中で行なうので、スズは熱伝導度が高いので、冷却の進行を速やかに行うことができ、そのため、内部まで均一な焼き入れが行なわれ、内部まで均一なベーナイト組織が生成されていく。即ち、従来のオーステンパ処理においては、250〜400℃の塩浴中で行なうが、この塩浴に比較して、スズは熱伝導度が高いので、速やかに変態温度に保持でき、全期間に亘って内部応力や変形がほとんど生じないようにして、内部まで均一な焼き入れを行なわせることができるのである。
【0035】
即ち、この冷却工程(低温時効処理)においては、上部または下部ベーナイトと残留する少量のオーステナイトならびに黒鉛からなる基地組織を形成することにあり、高温の鋳鉄品を投入した場合、金属浴の冷却能はきわめて重要な要件となる。
熱伝導度を見ると、20℃における鉄0.18cal/cm,sec,℃に対し、スズは0.15とほとんど同じく、溶融塩に比してはるかに高い。
従って、投入された鋳鉄被熱処理品Sの放熱は金属スズの場合、良好な流動性と相まって、きわめて速かに行なわれて、短時間に所定の一定温度に到達し、生成される基地組織も全部位を通してほぼ一様の均質ものとなる。
また、溶融塩の場合、恒温処理に先立って一次冷却を必要とする場合があるが金属スズ浴の場合にはその必要は全くない。
【0036】
さらに、溶融塩に対し金属スズ浴の優れた点は低温処理を行なった後の被熱処理品Sの処理である。附着した溶融塩は、水による洗浄を必要とし、処理された水に含まれる塩類は除去したうえ放流するという公害発生に対応した排水処理が不可欠となる。
これに対して、スズ浴使用の場合は、附着スズは僅少で、公害の懸念は全くない。この点もまた熱処理装置としてその簡素化に極めて有利になる。
【0037】
(実験例1)
図13に、塩浴で処理した鋳鉄製品とスズ浴で処理した鋳鉄製品の引張力の比較結果を示す。
これから分かるように、スズ浴では処理温度が低くても、高い引張力のある製品にすることができる。これは、被熱処理品の厚さがある程度厚くても、内部まで、容易に変態を生じさせることを示し、速やかに変態温度に保持でき、全期間に亘って内部応力や変形がほとんど生じないようにして、内部まで均一な焼き入れを行なわせることができることを示している。
【0038】
(実験例2)
図14に、塩浴で処理した鋳鉄製品とスズ浴で処理した鋳鉄製品の硬度の比較を被熱処理品の厚さを変えて測定した結果を示す。
これから分かるように、スズ浴では、被熱処理品の厚さがある程度厚くても、被熱処理品は高い硬度を示す。これは、内部まで容易に変態を生じさせることを示し、速やかに変態温度に保持でき、全期間に亘って内部応力や変形がほとんど生じないようにして、内部まで均一な焼き入れを行なわせることができることを示している。
【0039】
即ち、上記の結果から、従来、溶融塩などを利用してきた熱処理方法に比較して、きわめて安定した方法でしかも簡易な装置によってすぐれた組織を有する品質の高い強度,硬度−靱性の鋳鉄品を得ることができる。加えて無公害技術とも言い得て、環境に対する悪影響もほとんどない。
これはすぐれた鋳造品にも対抗できるものであり、鋳鉄品の組成とともに、黒鉛球状化率ならびに黒鉛粒数を高度に保持することによって、今後、複雑な形状や寸法を有する鋳造部品の実用化に画期的な将来性を与えるものである。
【0040】
尚、上記実施例に係る搬送手段20は、溶融金属流により搬送するようにしているが、本発明の開発過程においては、例えば、図15及び図16に示すような搬送手段も考えられたので、参考のために掲げる。この搬送手段20は、被熱処理品Sを係止する複数の爪80を搬送方向に直交する方向に多数備えた係止部81と、この係止部81を搬送方向に沿って所定間隔で複数支持するチェーン82と、このチェーン82をスプロケット83を介して搬送方向に循環駆動するチェーン駆動部84とを備えて構成したものである。
【0041】
尚また、上記実施例では、溶融金属Mをスズとし、被熱処理品Sを鋳鉄鋳物としたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えばADIに限らず鋼にも同じ目的で利用できる等、他の溶融金属Mを用いて、どのような被熱処理品Sの処理を行なっても良く、適宜変更して差し支えない。この場合、被熱処理品Sと溶融金属Mとが、合金化してしまわないようにその組み合わせ及び温度等の条件を適宜調整すればよい。また、本発明に係る熱処理装置は、加熱炉Hを有しない恒温処理槽Kを単独で備えても良く、焼き入れ焼き戻し等の種々の熱処理に利用できることは勿論である。また、上記実施例では、金属の冷却を目的としたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、加熱を目的としてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の金属の熱処理装置によれば、被熱処理品の熱処理を溶融金属中で行なうので、溶融金属は熱伝導性に優れていることから、被熱処理品に対する熱の伝達が早く、そのため、冷却あるいは加熱において、内部組織に均等な作用を生じさせることができ、被熱処理品の変態効率を向上させることができる。
また、被熱処理品を入口部から出口部に搬送するので、被熱処理品の連続的な処理が可能になり、処理効率が大幅に向上させられる。
更にまた、熱処理を溶融金属中で行なうので、溶融金属を水で洗浄する特別な洗浄工程が不要になり、この点でも処理効率を向上させられ、処理コストを大幅に低減することができる。
【0043】
また、溶融金属として、比重が被熱処理品よりも大きい比重の金属を用いた場合には、溶融金属の浮力により被熱処理品を浮かばせることができるので、搬送力を少なくして搬送を容易に行なわせることができるとともに、被熱処理品の取出しも容易に行なうことができ、作業性を向上させることができ、搬送手段の構造も簡易にできるという効果がある。
【0044】
そして、上記溶融金属として、スズを用いた場合には、スズ浴は溶融温度231℃と常用重金属中では最も低く、溶融状態では流動性もきわめて良好であり、空気酸化も他金属に比べて非常に少なく、沸点も2493℃と高いので上記の低温における金属蒸気発生の危険性はなく、極めて安全に熱処理を行なうことができる。特に、このスズ金属浴を使用した場合には、球状黒鉛鋳鉄として黒鉛球状化率80%以上、黒鉛粒数600個/cm 以上の組織をもつ鋳鉄品でとくに顕著な効果が現われる。上述の高温オーステナイト化加熱において得られた均一に分布する微細な球状黒鉛とオーステナイトからなる組織は、ベーナイト化処理に当って、金属スズ浴のすぐれた特性によって、鋳鉄品の内部と外部、薄肉部と厚肉部ともほとんど同じ組織構成となり、得られる強度,硬度−靭性の関係も各部位に亘ってほぼ均質なものとなり、使用目的に応じてもっとも優れた特性を発揮できるものとなる。
【0045】
また、本発明によれば、搬送手段を、ポンプにより溶融金属の金属流を発生させ、この金属流により浴槽内に入れられた被熱処理品を搬送するように構成したことから、装置の構造が極めて簡易になり、また、溶融金属を流しながら行なうので、溶融金属の撹拌作用もあり、そのため、溶融金属の温度の安定性が良くなるので、それだけ、熱交換を確実に行なうことができ、被熱処理品の変態効率を向上させることができる。
【0046】
更にまた、金属流により被熱処理品を搬送するものにおいて、搬送手段に被熱処理品の移動を一時的に規制する移動規制機構を備えた場合には、被熱処理品を一時的に溶融金属に停滞させることができるので、搬送時間を長くしたり短くしたりする搬送時間の制御を行なうことができ、そのため、被熱処理品の変態に必要な時間を確保できるので、確実に熱処理を行なわせることができる。
また、被熱処理品の移動を複数の仕切板で仕切って順番に流して搬送できるので、被熱処理品が先に入れられたものと後から入れられたものとが混ざってしまって、熱処理時間にムラができることがなく、この点でも、確実に熱処理を行なわせることができる。
【0047】
更に、仕切体を、駆動機構により交互に駆動させられる第1仕切体と第2仕切体とに分割し、第1仕切体と第2仕切体の仕切板を交互に列設した場合には、被熱処理品が先に入れられたものと後から入れられたものとが混ざってしまう事態をより一層確実に抑制でき、熱処理時間のムラを減じてより一層確実に熱処理を行なわせることができる。
【0048】
また、浴槽に隣接して設けられ被熱処理品を予め所定温度に加熱する加熱炉を設け、加熱炉で加熱される被熱処理品を加熱炉から浴槽の入口に供給する供給手段を設けた場合には、一次加熱処理も併せて行なうことができるとともに、この一次加熱処理した被熱処理品を、自動的に浴槽内に供給できるので、被熱処理品の熱損失をなくすることがき、例えば、冷却においては、急冷を確実に行なうことができるようになるとともに、逐一手作業で移し替えを行なわなくても良いので、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0049】
そして、上記供給手段を、加熱炉内において被熱処理品を間欠的に搬送するコンベアを備えて構成した場合には、被熱処理品を1個あるいは数個ずつ間隔をおいて浴槽内に投入することができることになり、そのため、浴槽内である程度被熱処理品をばらけさせることができることから、溶融金属に被熱処理品を充分に晒すことができ、それだけ、均一な熱処理を行なわせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置を示す側面図である。
【図2】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の恒温処理槽を示す平面図である。
【図4】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の恒温処理槽を示す側面断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の恒温処理槽を示す正面断面図である。
【図6】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の恒温処理槽において加熱部の煙道を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の恒温処理槽において搬送手段の要部を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の恒温処理槽において整流体を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の加熱炉を示す側面断面図である。
【図10】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の加熱炉を示す正面断面図である。
【図11】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の加熱炉の作用を示す工程図である。
【図12】本発明の実施例に係る金属の熱処理装置の恒温処理槽の作用を示す工程図である。
【図13】塩浴で処理した鋳鉄製品とスズ浴で処理した鋳鉄製品の引張力の比較結果を示す表図である。
【図14】塩浴で処理した鋳鉄製品とスズ浴で処理した鋳鉄製品の硬度の比較を被熱処理品の厚さを変えて測定した結果を示す表図である。
【図15】本発明の開発過程において考えられた恒温処理槽における搬送手段の例を示す図である。
【図16】図15中C視断面図である。
【図17】従来の熱処理方法の一例を示す工程図である。
【図18】本発明が適用される鋳鉄の熱処理温度を示すグラフ図である。
【符号の説明】
S 被熱処理品
M 溶融金属
K 恒温処理槽
H 加熱炉
1 浴槽
2 入口部
3 出口部
5 整流体
10 加熱部
11 煙道
14 バーナ
20 搬送手段
21 流路
22 吸引口
23 吐出口
24 ポンプ
30 移動規制機構
31 仕切板
32 仕切体
32A 第1仕切体
32B 第2仕切体
33 支持機構
A 仕切位置
B 離間位置
35 ベース部材
36 スプロケット
37 チェーン
38 回転軸
40 駆動機構
50 支持脚
51 炉床
52 供給口
53 排出口
56 バーナ
60 供給手段
61 コンベア
70 駆動装置
77 シュータ

Claims (7)

  1. 金属からなる被熱処理品を恒温熱処理する恒温処理槽を備えた金属の熱処理装置において、上記恒温処理槽を、被熱処理品とは異なる種類の溶融金属が収容されるとともに被熱処理品が入れられる入口部及び該被熱処理品が取り出される出口部を有した浴槽と、該浴槽中の溶融金属を加熱して溶融状態にする加熱部と、上記浴槽の入口部に入れられた被熱処理品を出口部に搬送する搬送手段とを備えて構成し、
    上記搬送手段を、浴槽外部に設けられ上記出口部側に吸引口を備え上記入口部側に吐出口を有した流路と、該流路の吸引口から浴槽内の溶融金属を吸引するとともに吐出口から吐出して該浴槽内に入口部から出口部に向かう溶融金属の金属流を発生させるポンプとを備えて構成し、該金属流により浴槽内に入れられた被熱処理品を搬送することを特徴とする金属の熱処理装置。
  2. 上記溶融金属として、比重が被熱処理品よりも大きい比重の金属を用いたことを特徴とする請求項1記載の金属の熱処理装置。
  3. 上記溶融金属として、スズ(錫)を用いたことを特徴とする請求項1または2記載の金属の熱処理装置。
  4. 上記搬送手段を、被熱処理品の移動を一時的に規制する移動規制機構を備えて構成し、該移動規制機構を、上記浴槽を搬送方向に沿って複数の区間に仕切る複数の仕切板を備えた仕切体と、該仕切体の仕切板が浴槽内に位置する仕切位置及び浴槽外に位置する離間位置の2位置に移動可能に支持する支持機構と、該支持機構に支持された仕切体の仕切板を上記仕切位置及び離間位置の2位置に間欠的に移動させる駆動機構とを備えて構成したことを特徴とする請求項1,2または3記載の金属の熱処理装置。
  5. 上記仕切体を、上記駆動機構により交互に駆動させられる第1仕切体と第2仕切体とに分割し、第1仕切体と第2仕切体の仕切板を交互に列設したことを特徴とする請求項4記載の金属の熱処理装置。
  6. 上記恒温処理槽に隣接して設けられ被熱処理品を予め所定温度に加熱する加熱炉を設け、加熱炉で加熱される被熱処理品を加熱炉から恒温処理槽の浴槽の入口部に供給する供給手段を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の金属の熱処理装置。
  7. 上記供給手段を、加熱炉内において被熱処理品を間欠的に搬送するコンベアを備えて構成したことを特徴とする請求項6記載の金属の熱処理装置。
JP13651395A 1995-06-02 1995-06-02 金属の熱処理装置 Expired - Fee Related JP3553207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13651395A JP3553207B2 (ja) 1995-06-02 1995-06-02 金属の熱処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13651395A JP3553207B2 (ja) 1995-06-02 1995-06-02 金属の熱処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08333621A JPH08333621A (ja) 1996-12-17
JP3553207B2 true JP3553207B2 (ja) 2004-08-11

Family

ID=15176935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13651395A Expired - Fee Related JP3553207B2 (ja) 1995-06-02 1995-06-02 金属の熱処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3553207B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1584819B1 (en) * 2002-12-26 2008-09-17 Zexel Valeo Climate Control Corporation Compressor
MXPA06014028A (es) * 2004-06-02 2007-08-14 Cons Eng Co Inc Instalacion de procesamiento de metal integrada.
CN106086374A (zh) * 2016-06-04 2016-11-09 马鞍山钢铁股份有限公司 一种利用锻造余热进行预先等温退火的铁路车辆车轴热处理工艺
CN106167848A (zh) * 2016-06-04 2016-11-30 马鞍山钢铁股份有限公司 一种利用锻造余热进行预先完全退火的铁路车辆车轴热处理工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08333621A (ja) 1996-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900003516B1 (ko) 연속식 대기 열처리로
EP0359756B1 (en) Rotary hearth multi-chamber multi-purpose furnace system
JPH06116693A (ja) 鋼または鋳鉄からなる小型部品の高温金属被覆処理を行なうためのプラント
KR20070089329A (ko) 라운드 바를 위한 연속 열처리 장치
CN112725608A (zh) 一种轴承套圈热处理装置
JP3553207B2 (ja) 金属の熱処理装置
JP2005009702A (ja) 多室型真空熱処理装置
US3447788A (en) Heat treating method and apparatus
JP2002318076A (ja) 高温保護雰囲気熱処理炉
JPS5855526A (ja) 雰囲気熱処理装置
JP2009161787A (ja) サイジングプレス用熱処理設備
KR100906191B1 (ko) 하스롤러식 연속침탄 열처리로(爐)
CN215713142U (zh) 一种回火炉
JP3002060B2 (ja) 熱処理装置
JP3368341B2 (ja) 鋼の焼入れ方法及びその装置
JP4340849B2 (ja) トンネル状連続炉における冷却方法と冷却室
CN106119753A (zh) 一种型材与管材连续镀锌的装置及方法
US3964734A (en) Apparatus for thermally treating metal components
CN221701585U (zh) 一种退火炉
CN108754091B (zh) 薄带钢快速连续加热用高温熔盐及其加热方法
RU2152453C1 (ru) Способ химико-термической обработки внутренней поверхности труб в расплаве цианатов и устройство для его осуществления
CN108715925B (zh) 薄带钢快速连续加热用氯化钠系熔盐及其加热方法
US4077814A (en) Method for thermally treating metal components
JPS63169322A (ja) 連続熱処理炉
KR20080090059A (ko) 열처리실의 롤러를 개별 정,역으로 구동하도록 한 직선형 열처리로(爐)

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031202

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040202

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110514

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees