JP3552965B2 - 配管の表面化粧カバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱材で被覆された配管の表面を美しく化粧するカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
加熱あるいは冷却された流体を通過させる配管は、表面に断熱材を固定する。配管を断熱して、熱損失を少なくするためである。断熱材には、ガラス繊維やロックウール等が多く使用される。ウレタンフォーム等の合成樹脂発泡体も多く使用されるが、高温の配管に使用できない欠点がある。熱で軟化し、あるいは変形してしまうからである。
【0003】
ガラス繊維等の無機繊維を密に集合した断熱材は、安価で耐熱性に優れ、しかも、断熱特性にも優れている。ただ、表面には繊維が表出するので、表面を綺麗に仕上げることができない。このため、断熱材の表面に化粧カバーを固定して被覆している。表面化粧カバーとして、表面にアルミニウム箔を接着している粘着化粧テープが使用される。粘着化粧テープは、配管の表面に固定された断熱材の表面を綺麗に化粧できる。しかしながら、配管に粘着化粧テープを巻き付けるには極めて手間がかかる。とくに、断熱材の表面に粘着化粧テープを綺麗に揃えて、一定のピッチで巻き付けるので、慎重に巻き付ける必要があって相当な技術も要求される。
【0004】
この欠点は、板紙の表面にアルミニウム箔を積層して接着している表面化粧カバーを使用して解消できる。表面化粧カバーは、断熱材の表面に巻き付けできる幅に裁断し、図1に示すように配管2を被覆した断熱材3の表面に沿って巻き付け、表面化粧カバー1のラップ部11にタッカー等の連結具13を打ち込んで固定できる。このようにして施工できる表面化粧カバー1は、粘着化粧テープに比較して簡単に能率よく配管を表面処理できる。
【0005】
しかしながら、タッカーを打ち込んで断熱材に固定される表面化粧カバーは、外観を美しく仕上げることができない。それは、タッカーの金具が、表面化粧カバーの外面に表出するからである。さらに、タッカーを打ち込んだ所では、ラップ部が密着する状態で固定されるが、タッカーを打ち込んでいない所では、ラップ部に隙間ができやすく、このことも外観を悪くしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ラップ部の隙間をなくすために、切断縁の内面に、切断縁に沿って粘着テープを設けた表面化粧カバーが開発されている。この表面化粧カバーは、図2に示すように、ラップ部11を粘着テープ7で接着できるので、タッカーを打ち込むことなくラップ部11を接着し、しかも、この部分の隙間をなくして外観をよくできる特長がある。
【0007】
しかしながら、この図に示す表面化粧カバー1は、時間が経つと、粘着テープ7の粘着部が剥離しやすくなる欠点がある。それは、表面化粧カバーは、筒状に巻き付ける状態で装着されるので、弾性的に広がろうとする力が常に切断縁14に作用しているからである。この力は、表面化粧カバーを細く巻き付けるほど強くなる。このため、断熱材の外径が細いとラップ部が剥離しやすく、すべての断熱材の表面を綺麗に表面仕上げできなかった。さらに、表面化粧カバーは、湿度が高くて水滴が付着しやすい場所で使用されることが多く、この水滴が付着することによって、粘着テープの粘着力が経時的に弱くなることも剥離の原因となっている。
【0008】
さらに、本出願人は、この欠点を解決するために、図3に示すように、ラップ部11の外側を外装シール15で被覆する表面化粧カバーを試作した。この表面化粧カバー1は、図2で示す表面化粧カバー1に比較すると、ラップ部11が剥離するのを有効に防止できた。しかしながら、この表面化粧カバー1も、長期間使用すると、ラップ部11が剥離するのを確実に阻止することはできなかった。
【0009】
この欠点は、粘着テープや外装シールの幅を広くすることで解決できる。しかしながら、粘着テープや外装シールの幅を広くすると、コストが高くなって安価に多量生産できなくなる。とくに、外装シールは、幅を広くすると、粘着する部分が広くなるので、粘着力は高まるが、貼着するときにしわが生じやすく、外観が悪くなってしまう。したがって、タッカーのように、断熱材の内部に打ち込んでラップ部を強固に固定できるにもかかわらず、外観を美しく化粧できるならば、表面化粧カバーとして極めて優れた特長を実現できる。
【0010】
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、配管に巻き付けた断熱材の表面に、簡単かつ容易に、しかも綺麗な状態で固定できる配管の表面化粧カバーを提供することにある。
とくに、本発明は、表面化粧カバーのラップ部をタッカー等の連結具で連結して確実に剥離を防止できるにも関わらず、極めて綺麗な外観にできる配管の表面化粧カバーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の配管の表面化粧カバーは、板紙4の表面に網材5を介してアルミニウム箔6を積層、接着している。表面化粧カバー1は、断熱材3で被覆される配管2の表面に沿う方向に円筒状に湾曲成形すると共に、断熱材3に被着するときに開くことができるように縦に切断している。さらに、表面化粧カバー1は、断熱材3に被着した状態で互いに積層されるラップ部11の外側積層部11Aが、切断縁14から一定の間隔を離した位置に、切断縁14と平行に外装シール15を備える。この外装シール15は、表面に網材5とアルミニウム箔6を積層、接着すると共に、裏面に粘着層16を有し、さらに、縦に分割して一方の粘着層16を外側積層部11Aの表面に付着して、他方の粘着層16は剥離テープ17を付着して外周面から突出させている。さらに、外側積層部11Aは、切断縁14に沿う端部を、外装シール15の付着部分から突出させて、連結具13を打ち込む連結端部12を設けている。表面化粧カバー1は、断熱材3で被覆された配管2の表面に取り付けられて、外側積層部11Aの連結端部12を連結具13で内側積層部11Bに連結すると共に、外装シール15で連結端部12の連結具13と切断縁14とを被覆して断熱材3の表面を化粧するように構成している。
【0012】
本発明の配管の表面化粧カバーは、外側積層部11Aが、切断縁14の内面に沿って粘着テープ7を備える。この表面化粧カバー1は、粘着テープ7で外側積層部11Aの切断縁14を内側積層部11Bの外面に接着している。
【0013】
本発明の配管の表面化粧カバーは、内側積層部11Bが、切断縁14の外面に沿って粘着テープ7を備える。この表面化粧カバー1は、粘着テープ7で内側積層部11Bの切断縁14を外側積層部11Aの内面に接着している。
【0014】
本発明の請求項2の配管の表面化粧カバーは、板紙4の内面に防水層18を設けている。さらに、本発明の請求項3の配管の表面化粧カバーは、板紙4の内面に、プラスチック製のシート材を接着して防水層18を設けている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための配管の表面化粧カバーを例示するものであって、本発明は表面化粧カバーを下記のものに特定しない。
【0016】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0017】
図4ないし図7に示す表面化粧カバー1は、板紙4の表面に網材5を介してアルミニウム箔6を積層、接着している。さらに、表面化粧カバー1は、断熱材3で被覆される配管2の表面に沿う方向に円筒状に湾曲成形すると共に、断熱材3に被着するときに開くことができるように縦に切断している。
【0018】
板紙4は、製造コストを低減するために、古紙パルプを繊維として、繊維全体の50重量%以上含有している。古紙パルプは、紙の製造工程で発生する紙屑と、一度紙として使用された廃紙を回収した古紙を原料にして製造される。古紙パルプは、古紙を離解、脱墨処理して製作される。古紙パルプは、繊維が短く切断されているので、紙の強度は低いが低コストに製造できる。
【0019】
板紙4は、50〜100重量%の古紙パルプを繊維として使用するが、より好ましくは、55〜95重量%、さらに好ましくは60〜90重量%の古紙パルプを繊維として使用する。古紙パルプ量を多くして製造された板紙4は、原料コストを低減して安価にできる。
【0020】
ただ、古紙パルプは繊維が短いので、含有量が多くなるにしたがって、板紙4の強度が低下する。また、円筒状に湾曲させるときに、折れ線が目立ちやすくなる。原紙を製造する古紙パルプの添加量を少なくして、長い合成繊維を多量に添加すると、板紙4の縦方向のたわみ強度が向上して、折れ線を少なくできる。したがって、本発明の表面化粧カバーは、これらのことを考慮して古紙の含有量を最適な値に設定する。
【0021】
板紙4は、同質チップボールまたは白裏チップボールが使用される。チップボールである板紙4は、古紙パルプを円網抄紙機ですいて、厚さを0.5〜2mm、好ましくは0.8〜1.5mmとしたものである。同質チップボールは、各層を同質の原料で製作し、白裏チップボールは、裏側に上白古紙パルプを使用したものである。白裏チップボールは、裏面の白い面に網材5とアルミニウム箔6とを積層して接着する。
【0022】
さらに、板紙にはチップボールに代わって、厚さを0.5〜2mm、好ましくは0.8〜1.5mmとする色板紙も使用できる。白板紙は、さらし化学パルプで製造した表層紙と、古紙パルプの層とをすきあわせて製造される。
【0023】
板紙4の表面には、網材5とアルミニウム箔6を積層して接着している。網材5は板紙4を補強し、アルミニウム箔6は、配管2の表面を美しく装飾すると共に、熱を反射して断熱特性を向上させる。アルミニウム箔6は、網材5の表面に接着されて、網材5の表面に沿う形状に、すなわち、鏡面状ではなくて無数の凹凸がある表面形状に成形されている。アルミニウム箔6の凹凸は、一定の規則で設けられて、表面を美しくしている。
【0024】
表面化粧カバー1は、板紙4の表面に網材5を接着し、さらに、網材5の上にアルミニウム箔6を接着して製造できる。また、網材とアルミニウム箔とを積層して接着しているアルミガラスクロスを接着して製造することもできる。アルミガラスクロスは、ガラス繊維を格子編組した網材の表面に、アルミニウム箔を接着したものとして市販されている。アルミガラスクロスは、ガラス繊維を薄く集合して線材とし、この線材を格子状に編組して網材としている。板紙の表面に、アルミガラスクロスを接着した表面化粧カバーは、ガラス繊維で補強されて極めて強くできる。また板紙の表面にアルミガラスクロスを接着して簡単に製造できる。
【0025】
ただ、本発明の表面化粧カバーは、網材をガラス繊維には特定しない。たとえば、図8に示すように、帯状のプラスチックフィルム5Aを格子状に編組して、薄いシート状の網材5としたものも、あるいは図9に示すように、プラスチックフィルム5Aとプラスチック繊維5Bを網目状に編組した網材5も使用できる。図9の網材5は、図の矢印で示す方向に湾曲させるように板紙4に接着される。さらに、図10に示すように、プラスチック製の線材、ガラス繊維、カーボン繊維、細い金属繊維等を格子状に編組した網材5も使用できる。
【0026】
板紙4の表面には、接着剤を介して網材5とアルミニウム箔6とを接着している。板紙4と網材5とアルミニウム箔6を積層して接着した後、図11に示すように、ロール8の間を通過させて、円筒状に湾曲させる。表面化粧カバー1は、配管2の表面に沿う方向に円筒状に湾曲成形している。
【0027】
湾曲成形してなる本発明の表面化粧カバーは、円筒状に湾曲する直径を断熱材3の外径に等しくするのを理想とする。ただ、円筒状に湾曲する直径は、断熱材の外径よりも細く、あるいは太くしても十分に使用できる。断熱材の外径よりも細い直径の円筒状に成形している表面化粧カバーは、それ自体の弾性で断熱材の表面に密着する。このため、表面化粧カバーを断熱材に隙間なく固定できる特長がある。また、断熱材の外径よりも太い直径の円筒状に成形している表面化粧カバーは、切断部分を簡単に開いて、断熱材を内部にスムーズに案内できる特長がある。円筒状に湾曲成形される表面化粧カバー1は、たとえば、直径を30〜80mmとする円筒状に湾曲される。
【0028】
この表面化粧カバーは、断熱材を入れた状態で、断熱材から部分的に離れるが、粘着テープで接着して、断熱材3に密着して固定できる。
【0029】
表面化粧カバー1を湾曲して円筒状に成形する図11の装置は、ロール8にベルト9を掛けて、ベルト9とロール8で表面化粧カバー1を挟着して湾曲させる。この装置は、表面化粧カバー1をスムーズに小さい曲率半径に湾曲して円筒状に成形できる特長がある。また、この装置は、ロール8の位置を変更して、湾曲成形する曲率半径を自由に変更できる。
【0030】
湾曲成形されて、縦に切断された表面化粧カバー1は、縦方向に開いて、断熱材3に被着される。表面化粧カバー1は、断熱材3に被着するときに、図7に示すように、縦に切断された端部を互いに積層させて連結する。表面化粧カバー1は、互いに積層されるラップ部11の外側積層部11Aに、外装シール15を備える。外装シール15は、図5と図6に示すように、外側積層部11Aの切断縁14から所定の間隔を離した位置に、切断縁14と平行に付着して配設している。さらに、外側積層部11Aは、切断縁14に沿う端部を、外装シール15を付着した部分から突出させて、連結具13を打ち込む連結端部12を設けている。
【0031】
外装シール15は、細長い帯状で、図6の拡大断面図に示すように、表面に網材5とアルミニウム箔6を積層、接着しており、裏面には粘着層16を設けている。外装シール15は、網材5の表面にアルミニウム箔6を接着して、網材5の表面に沿う無数の凹凸がある表面形状に成形すると共に、網材5で全体を補強している。外装シール15は、好ましくは、表面化粧カバー1の表面加工と同じ加工を表面に施す。表面化粧カバー1と表面状態を同じにして、表面化粧カバー1と外装シール15の境界部分を目立たなくするためである。したがって、外装シールは、アルミガラスクロスを使用することもできる。また、網材には、図8ないし図10に示すように帯状のプラスチックフィルム5Aやプラスチック繊維5Bを格子状に編組して、薄いシート状としたものや、プラスチック製の線材、ガラス繊維、カーボン繊維、細い金属繊維等を格子状に編組したものも使用できる。
【0032】
さらに、外装シール15は、縦方向に分割して、片側の粘着層16を外側積層部11Aの外面に付着している。外装シール15は、外側積層部11Aの切断縁14から所定の距離だけ離れた位置に付着して、切断縁側の端部を連結端部12としている。さらに、外装シール15は、もう片側の粘着層16に剥離テープ17を付着して、外側積層部11Aの外周面から突出させている。この外装シール15は、使用するときに、剥離テープ17を除去して粘着層16を表出させて、極めて簡単に表面化粧カバー1の表面に接着できる。外装シール15は、幅全体の1/10〜1/2、好ましくは、1/5〜1/3を外側積層部11Aに付着して、残りの部分を外側積層部11Aの外周面から突出させている。
【0033】
外装シール15の粘着層16は、積層された網材5とアルミニウム箔6の裏面に、接着剤を塗布して設けることができる。ただ、外装シールは、積層された網材とアルミニウム箔の裏面に、両面テープを付着して粘着層とすることできる。さらに、外装シールは、粘着テープの粘着面と反対側の表面に網材とアルミニウム箔を積層、接着して製造することもできる。
【0034】
以上の構造の外装シール15は、外側積層部11Aの切断縁14を表面化粧カバー1の表面に接着できるように、切断縁14とほぼ等しい長さを有する。さらに、外装シール15は、外側積層部11Aの連結端部12の全体を被覆して切断縁14を確実に表面化粧カバー1の表面に接着できて、しかも、容易に剥がれないように十分な幅を有する。外装シール15は、幅が狭すぎると粘着力が低下して切断縁14が剥がれやすくなる。逆に、幅を広くすると、粘着力が強くなって切断縁14が剥がれ難くなるが、コストが高くなる。したがって、外装シール15の幅は、表面化粧カバー1の曲率半径および弾性力と、外装シール15の粘着力、さらには、連結端部12の幅を考慮して最適な長さに設計される。
【0035】
連結端部12は、外側積層部11Aの切断縁14に沿って設けられている。連結端部12は、タッカー等の連結具13が打ち込まれて、ラップ部11の内側積層部11Bの外面に固定される。したがって、連結端部12は、連結具13を確実に打ち込んで内側積層部11Bに固定できるように、3〜20mm、好ましくは、5〜10mmの幅に設計される。
【0036】
さらに、連結端部12は、図4と図7に示すように、連結具13が打ち込まれた状態で、表面が外装シール15に被覆されると共に、外装シール15によって、内側積層部11Bの表面に密着状態で接着される。したがって、連結端部12の幅は、外装シール15の幅の1/20〜1/3、好ましくは、1/10〜1/4に設計して、外装シール15の外周面から突出する部分の幅が、連結端部12の幅よりも十分に広くなるようにしている。
【0037】
さらに、図6に示す表面化粧カバーは、外側積層部11Aの切断縁14の内面に沿って粘着テープ7を付着している。粘着テープ7は、図12に示すように、使用するまで付着しないように、表面に剥離テープ10を付着している。粘着テープ7には、両面テープが使用できる。両面テープである粘着テープ7は、一方の粘着面を外側積層部11Aの連結端部12の内面に接着し、もう一方の粘着面に剥離テープ10を付着する。この表面化粧カバー1は、使用するときに剥離テープ10を除去して、粘着テープ7で外側積層部11Aの切断縁を内側積層部11Bの外面に接着して、外側積層部11Aを内側積層部11Bに固定できる。
【0038】
ただ、本発明の表面化粧カバーは、図13に示すように、内側積層部11Bの切断縁14の外面に沿って粘着テープ7を付着することもできる。この粘着テープ7も、使用するまで付着しないように、表面に剥離テープ10を付着している。この表面化粧カバー1は、粘着テープ7で内側積層部11Bの切断縁を外側積層部11Bの内面に接着できる。
【0039】
以上の構造の表面化粧カバー1は、図7に示すように、断熱材3で被覆された配管2の表面に巻き付けられて、粘着テープ7を介して外側積層部11Aと内側積層部11Bとが接着される。さらに、外側積層部11Aの連結端部12に、タッカー等の連結具13を打ち込んで、外側積層部11Aの連結端部12を内側積層部11Bに連結する。この連結具13は、先端が内側積層部11Bを貫通して断熱材3の内部にまで侵入し、錨効果によって外側積層部11Aをより強固に内側積層部11Bに固定できる。さらに、外装シール15で連結端部12を被覆しながら切断縁14を表面化粧カバー1の表面に接着する。外装シール15は、連結端部12の連結具13と切断縁14を隠す状態で表面化粧カバー1の表面に付着されるので、連結具13やラップ部11の段差を目立たなくしして、ラップ部11を綺麗に化粧できる。
【0040】
図6と図13に示す表面化粧カバー1は、外側積層部11Aの連結端部12の内面、あるいは、内側積層部11Bの切断縁14の外面に粘着テープ7を設けており、粘着テープ7で外側積層部11Aと内側積層部11Bとを接着している。これらの構造の表面化粧カバー1は、断熱材3の表面に巻き付けた状態で、粘着テープ7によって外側積層部11Aと内側積層部11Bとを仮止めして、タッカー等の連結具13を極めて簡単に打ち込める特長がある。ただ、表面化粧カバーは、粘着テープを設けることなく、外装シールのみを設けて断熱材の表面に取り付けすることもできる。
【0041】
さらに、本発明の表面化粧カバーは、図13の拡大断面図に示すように、板紙4の内面に防水層18を設けることもできる。防水層18は、好ましくは、板紙4の内面のほぼ全体に設ける。防水層18は、板紙4の内面に、プラスチック性のシート材を接着して設けることができる。このシート材には、ポリエチレンやビニール等を薄くシート状に成形したものが使用できる。表面化粧カバー1は、板材4の内面に、プラスチック製のシート材を接着剤で接着して、防水層18が設けられる。ただ、板紙4は、内面に防水性を有する塗料を塗布して防水層18を設けることもできる。この方法は、極めて簡単に板紙4の内面に防水層18を設けることができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明の配管の表面化粧カバーは、表面化粧カバーのラップ部をタッカー等の連結具で連結して確実に剥離を防止できるにも関わらず、極めて綺麗な外観にできる特長がある。それは、本発明の表面化粧カバーが、断熱材に被着した状態で互いに積層されるラップ部の外側積層部に外装シールを備え、この外装シールを切断縁から一定の間隔を離した位置に配設すると共に、外側積層部の切断縁に沿う端部を外装シールの付着部分から突出させて、連結具を打ち込む連結端部を設けているからである。この構造の表面化粧カバーは、断熱材で被覆された配管の表面に取り付けるときに、外側積層部の連結端部を連結具で内側積層部に連結すると共に、外装シールで連結端部の連結具と切断縁とを被覆するので、この部分を目立たなくして綺麗な外観に仕上げることができる。このように、連結具を介してラップ部を連結できる表面化粧カバーは、小さい曲率半径で湾曲させても剥がれることなく、長期間にわたって密着状態を保持できる。したがって、本発明の配管の表面化粧カバーは、太い配管から細い配管まで外径に関係なく、簡単かつ容易に、しかも極めて綺麗な外観として、長期間にわたって理想的な状態で断熱材の表面に固定できる。
【0043】
さらに、本発明の表面化粧カバーは、外装シールで外側積層部の切断縁を接着するので、外装シールで切断縁の積層部分にできる段差を覆って隠すことができる。したがって、この表面化粧カバーは、表面をすっきりとさせて、外観を極めて綺麗にできる特長がある。とくに、この外装シールは、表面に網材とアルミニウム箔を積層、接着しているので、表面化粧カバーと外装シールの境界部分を目立たなくできる特長もある。
【0044】
さらに、本発明の配管の表面化粧カバーは、切断縁の外面に沿って付着した外装シールで、切断縁を表面化粧カバーの表面に接着しているので、切断縁の積層部分を外側から被覆して保護できる特長もある。このように、切断縁の積層部分を外側から保護できる表面化粧カバーは、接着された切断縁が表面化粧カバーから剥がれるのを有効に防止できると共に、切断縁の端縁において、網材やアルミニウム箔が板紙から剥離するのを有効に防止できる特長もある。さらに、この表面化粧カバーは、切断縁の積層部分が外装シールで被覆されるので、結露等で発生した水が、切断縁の積層部分から浸入するのを阻止して、板紙の劣化を有効に防止できる特長もある。
【0045】
さらに、本発明の請求項2と請求項3の配管の表面化粧カバーは、外側積層部と内側積層部とを密着させてより確実に連結できる特長がある。それは、これらの表面化粧カバーが、外側積層部と内側積層部とを粘着テープを介して接着しているからである。これらの表面化粧カバーは、連結具と外装シールに加えて、粘着テープで、外側積層部と内側積層部とをより確実に連結できる。とくに、これらの表面化粧カバーは、粘着テープで外側積層部と内側積層部とを仮止めする状態で連結できるので、タッカー等の連結具を打ち込む作業を極めて楽に行える特長もある。
【0046】
とくに、本発明の請求項2の表面化粧カバーは、外側積層部の切断縁の内面に沿って粘着テープを設けているので、外側積層部の切断縁を内側積層部の外面に密着状態で接着して、この部分の隙間を極減できる特長がある。
【0047】
さらに、本発明の請求項4の配管の表面化粧カバーは、板紙の内面に防水層を設けているので、表面化粧カバーの内側の湿気に起因する板紙等の劣化を有効に阻止できる特長がある。
【0048】
とくに、本発明の請求項5の配管の表面化粧カバーは、板紙の内面に、プラスチック製のシート材を接着して防水層を設けているので、長期間にわたって確実に防水効果を維持できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の表面化粧カバーの使用状態を示す一部断面斜視図
【図2】従来の他の表面化粧カバーの使用状態を示す断面図
【図3】本願出願人が試作した表面化粧カバーの使用状態を示す断面図
【図4】本発明の実施例の配管の表面化粧カバーの使用状態を示す一部断面斜視図
【図5】本発明の実施例の配管の表面化粧カバーの斜視図
【図6】図5に示す表面化粧カバーの側面図
【図7】図6に示す表面化粧カバーを断熱材で被覆された配管の表面に固定する状態を示す断面図
【図8】板紙に積層する網材の一例を示す平面図
【図9】板紙に積層する網材の他の一例を示す斜視図
【図10】板紙に積層する網材の他の一例を示す平面図
【図11】表面化粧カバーを湾曲して円筒状に成形する装置の一例を示す概略図
【図12】図5に示す表面化粧カバーの切断縁を開いて剥離テープを除去する状態を示す背面斜視図
【図13】本発明の他の実施例の配管の表面化粧カバーの側面図
【符号の説明】
1…表面化粧カバー
2…配管
3…断熱材
4…板紙
5…網材 5A…プラスチックフィルム
5B…プラスチック繊維
6…アルミニウム箔
7…粘着テープ
8…ロール
9…ベルト
10…剥離テープ
11…ラップ部 11A…外側積層部 11B…内側積層部
12…連結端部
13…連結具
14…切断縁
15…外装シール
16…粘着層
17…剥離テープ
18…防水層

Claims (3)

  1. 板紙(4)の表面に網材(5)を介してアルミニウム箔(6)を積層、接着してなる配管の表面化粧カバーであって、断熱材(3)で被覆される配管(2)の表面に沿う方向に円筒状に湾曲成形すると共に、断熱材(3)に被着するときに開くことができるように縦に切断してなる配管の表面化粧カバーにおいて、
    断熱材(3)に被着した状態で互いに積層されるラップ部(11)の外側積層部(11A)が、切断縁(14)から一定の間隔を離した位置に外装シール(15)を切断縁(14)と平行に設けており、この外装シール(15)は、表面に網材(5)とアルミニウム箔(6)を積層、接着すると共に、裏面に粘着層(16)を有し、さらに、縦に分割して一方の粘着層(16)を外側積層部(11A)の表面に付着して、他方の粘着層(16)は剥離テープ(17)を付着して外周面から突出させており、
    さらに、外側積層部(11A)は、切断縁(14)に沿う端部を、外装シール(15)の付着部分から突出させて、連結具(13)を打ち込む連結端部(12)を設けており、
    さらにまた、外側積層部(11A)が、切断縁(14)の内面に沿って粘着テープ(7)を備えるか、あるいは、内側積層部(11B)が、切断縁(14)の外面に沿って粘着テープ(7)を備え、
    断熱材(3)で被覆された配管(2)の表面に取り付けられて、粘着テープ(7)で外側積層部(11A)の切断縁(14)を内側積層部(11B)の外面に接着するか、あるいは、粘着テープ(7)で内側積層部(11B)の切断縁(14)を外側積層部(11A)の内面に接着し、外側積層部(11A)の連結端部(12)に、先端が内側積層部 (11B) を貫通して断熱材 (3) の内部にまで侵入するように連結具 (13) を打ち込んで、外側積層部 (11A) 連結具(13)で内側積層部(11B)に連結すると共に、外装シール (15)に付着している剥離テープ(17)を除去して、粘着層(16)を表出させて表面化粧カバー(1)の表面に接着し、外装シール(15)で連結端部(12)の連結具(13)と切断縁(14)とを被覆して断熱材(3)の表面を化粧するように構成してなる配管の表面化粧カバー。
  2. 板紙(4)が、内面に防水層(18)を設けてなる請求項1に記載される配管の表面化粧カバー。
  3. 板紙(4)の内面に、プラスチック製のシート材を接着して防水層(18)を設けてなる請求項2に記載される配管の表面化粧カバー。
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