JP3552728B2 - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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JP3552728B2 JP05681893A JP5681893A JP3552728B2 JP 3552728 B2 JP3552728 B2 JP 3552728B2 JP 05681893 A JP05681893 A JP 05681893A JP 5681893 A JP5681893 A JP 5681893A JP 3552728 B2 JP3552728 B2 JP 3552728B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、硬化速度が速く、硬化後の耐久性に優れ、かつ各種基材に対する密着性に優れた液状硬化性樹脂組成物に関する。このような液状硬化性樹脂組成物は、プラスチック、木、陶磁器、ガラス、紙などの保護コート材、あるいは光成形材料、三次元立体成形材料、印刷版材料などとして有用であり、硬化速度が速く、かつ硬化後の耐久性に優れているので、光ファイバー被覆材料として好適である。
【0002】
【従来の技術】
通常光ファイバーは、光ファイバー素線の保護および補強を目的として、その表面が樹脂で被覆されている。このような光ファイバー素線の樹脂被覆は、ガラスファイバーの熱溶融紡糸直後に行われ、光ファイバーの被覆構造としては、光ファイバー表面に柔軟な第一次被覆層を設け、その外側に第二次被覆層を設けた構造が知られている。
【0003】
このような光ファイバー素線への樹脂被覆に用いられる被覆材料には、下記のような特性が要求される。
(1)常温で液状であって作業性が高いこと、
(2)硬化が速く生産性が良好であること、
(3)広い範囲の温度変化に伴う物性変化が少ないこと、
(4)耐熱性、耐加水分解性に優れていること、
(5)経時的物性変化が少なく、長期信頼性(保存安定性)が優れていること、
(6)酸、アルカリなどの薬品に対する耐性が優れていること、
(7)吸湿性および吸水性が低いこと、
(8)耐光性が優れていること、
(9)耐油性が優れていること、
(10)光ファイバーに悪影響を及ぼす水素ガスの発生量が少ないこと、
(11)耐黄変性(熱、光)が優れていること、
ところで、近年光ファイバーケーブルの製造工程において、光ファイバー素線の表面を樹脂で被覆するために要する時間を短縮することが、コスト面からも生産性向上の面からも求められている。光ファイバー素線の表面を樹脂で被覆するに要する時間を短縮する方法としては、製造設備の改良により被覆処理時間を短縮する方法、液状硬化樹脂組成物の組成を変えることにより硬化時間の短縮(高硬化速度化)する方法の二つの方法が挙げられる。このうち液状硬化性樹脂組成物の硬化時間を短縮する方法としては、重合開始剤の量をより多く添加する方法、より活性の高い重合開始剤を用い開始効率を高める方法、または増感剤と重合開始剤との組み合わせによって開始剤の活性を高める方法などが検討されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、重合開始剤および増感剤は一般に高価なため、コスト面から、ある一定量以上を液状硬化樹脂組成物に配合することは困難であった。したがって生産性向上のために要求される高速硬化性を十分満たす液状硬化樹脂組成物は見出されていなかった。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みなされたものであって、室温で低粘度であって光ファイバー素線の表面をに被覆する際の作業性に優れ、長期保存安定性が良好であり、硬化速度が速く、かつ水素ガスの発生量が少なく、しかも、耐紫外線性、耐熱性、耐光黄変性、耐熱黄変性、耐油性が良好であり、その上各種基材に対する密着性に優れた被膜を形成し得る液状硬化性樹脂組成物を提供することを目的としている。特に、本発明では、光ファイバー素線に対し適度な密着性を示し、かつ光ファイバー素線の表面を被覆するに要する時間を短縮し得るような光ファイバー被覆材用液状硬化性樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る液状硬化性樹脂組成物は、
[A]ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールから選ばれる1種以上のポリオール化合物(a)、ポリイソシアネート化合物(b)および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(c)を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートポリマーと、
[B]重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマーと、
[C] , , 6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを含有する重合開始剤と、
[D]下記式[I]〜[III]で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機リン化合物とを、
含むことを特徴としている:
【0007】
【化4】
【0008】
(式中Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基であり、RおよびRは、それぞれ独立に水素、または置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基である)、
【0009】
【化5】
【0010】
(式中Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基であり、R〜Rは、それぞれ独立に水素、または置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基であり、Xはハロゲンである)、
【0011】
【化6】
【0012】
(式中Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基であり、R〜Rは、それぞれ独立に水素、または置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基である)。
【0013】
以下、本発明の液状硬化性樹脂組成物を形成する[A]ウレタン(メタ)アクリレートポリマー、[B]重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマー、[C]重合開始剤、および[D]有機リン化合物について具体的に説明する。
【0014】
本発明で用いられる[A]ウレタン(メタ)アクリレートポリマーとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールから選ばれる1種以上のポリオール化合物(a)、ポリイソシアネート化合物(b)および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(c)を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートポリマーが挙げられる。このような[A]ウレタン(メタ)アクリレートポリマーは、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0016】
前記ウレタン(メタ)アクリレートポリマーは、ポリオール化合物(a)、ポリイソシアネート化合物(b)および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(c)を反応させることにより製造することができる。
【0017】
ポリオール化合物(a)としては、ポリエチレンポリオール、ポリプロピレンポリオール、ポリテトラメチレンポリオール、ポリヘプタメチレンポリオール、ポリヘキサメチレンポリオール、ポリデカメチレンポリオール、あるいは二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
【0018】
ここでイオン重合性環状化合物としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステルなどの環状エーテル類が挙げられる。
【0019】
上記二種以上のイオン重合性環状化合物の具体的な組み合わせとしては、テトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテンオキシドとエチレンオキシドとの組み合せなどを挙げることができる。これらのイオン重合性環状化合物の開環共重合体はランダムに結合していてもよい。
【0020】
上述のポリエーテルポリオールは、たとえばPTMG1000、PTMG2000(以上三菱化成工業社製)、PPG1000、EXCENOL2020、EXCENOL1020(以上旭オーリン社製)、PEG1000、ユニセーフDC1100、ユニセーフDC1800(以上日本油脂社製)、PPTG2000、PPTG1000、PTG400、PTG650、PTGL2000、PTGL4000(以上保土ヶ谷化学工業社製)、Z−4441−1、PBG2000A、PBG2000B、Z−3001−4、Z−3001−5、Z−3001−9、Z−3001−15(以上第一工業製薬社製)などの市販品としても入手することができる。
【0021】
また、ポリオール化合物(a)として、上記イオン性重合性環状化合物と、エチレンイミンなどの環状イミン類、β−プロピオラクトン、グリコール酸ラクチドなどの環状ラクトン酸、あるいはジメチルシクロポリシロキサン類とを開環共重合させたポリエーテルジオールを使用することもできる。
【0022】
さらに、上記のポリエーテルポリオールの他にポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールなども利用することができ、これらのポリオールをポリエーテルポリオールと併用して用いることもできる。これらの構成単位の重合様式は特に制限されず、ランダム重合、ブロック重合、グラフト重合のいずれであってもよい。
【0023】
ポリエステルポリオールとしては、たとえばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8− オクタンジオールなどの多価アルコールと、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、セバシン酸などの多塩基酸とを反応して得られるポリエステルポリオールなどを挙げることができ、たとえばクラポールP−2010、PMIPA、PKA−A、PKA−A2、PNA−200(以上クラレ社製)などとして市販されている。
【0024】
またポリカーボネートポリオールとしては、たとえば1,6−ヘキサンポリカーボネートポリオールなどが挙げられ、DN−980、DN−981、DN−982、DN−983(以上日本ポリウレタン社製)、PC−8000(米国PPG社製)などとして市販されている。
【0025】
さらにポリカプロラクトンポリオールとしては、ε−カプロラクトンと、たとえばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオールなどのポリオールを反応させて得られるポリカプロラクトンジオールが挙げられる。これらのジオールとしては、プラクセル205、プラクセル205AL、プラクセル212、プラクセル212AL、プラクセル220AL(以上ダイセル化学工業社製)などとして市販がされている。
【0027】
また上記のようなポリオールを併用する以外にも、ポリオールとともにジアミンを併用することも可能であり、ジアミンとしてはエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどのジアミンやヘテロ原子を含むジアミン、ポリエーテルジアミンなどが挙げられる。
【0028】
これらのポリオールの中でPTMG1000、PTMG2000(以上三菱化成工業社製)、PPG1000、EXCENOL2020、EXCENOL1020(以上旭オーリン社製)、PEG1000、PPTG2000、PPTG1000、PTG400、PTG650、PTGL2000、PTGL4000(以上保土ヶ谷化学工業社製)、Z−4441−1、PBG2000A、PBG2000B、Z−3001−4、Z−3001−5、Z−3001−9、Z−3001−15(以上第一工業製薬社製)、クラポールP−2010、PNA−2000(以上クラレ社製)、DN−980、DN−981、DN−982、DN−983(以上日本ポリウレタン社製)、プラクセル205、プラクセル205AL、プラクセル212、プラクセル212AL、プラクセル220、プラクセル220AL(以上ダイセル化学工業社製)、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加ジオール、ビスフェノールFのエチレンオキサイド付加ジオール、ジシクロペンタジエンのジメチロール化合物、トリシクロデカンジメタノール、ヒドロキシ末端β−メチル−δ−バレロラクトン等が好ましい。
【0029】
これらのポリオールの好ましい分子量は数平均分子量で通常200〜10000であり、特に好ましくは500〜8000の範囲であることが望ましい。
ポリイソシアネート化合物(b)としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−ヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられ、特に、2,4−トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートなどが好ましい。
【0030】
これらポリイソシアネート化合物(b)は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(c)としては、たとえば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、および下記式[IV]
【0031】
【化7】
【0032】
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1〜15、好ましくは1〜4の数を示す。)
で表される(メタ)アクリレートなどが挙げられ、さらにアルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートなどのグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物も挙げることができる。
【0033】
これらのうち、特に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが好ましい。
これら水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(c)は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0034】
なおウレタン(メタ)アクリレートポリマーの分子量は、通常500〜20000、好ましくは700〜12000(数平均分子量)の範囲であることが望ましい。
【0035】
本発明で用いられる[B]重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマー(反応性希釈剤ともいう)としては、単官能性化合物と多官能性化合物が挙げられる。
単官能性化合物としては、たとえば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、t-オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7-アミノ-3,7-ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N'-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、マレイン酸エステル類、フマル酸エステル類および下記式[V]〜[VII]で表される化合物を挙げることができる。
【0036】
【化8】
【0037】
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは炭素原子数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、Rは水素原子または炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、mは0〜12、好ましくは1〜8の数を示す。)
【0038】
【化9】
【0039】
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは炭素原子数2〜8、好ましくは2〜5のアルキレン基を示し、pは1〜8、好ましくは1〜4の数を示す。)
【0040】
【化10】
【0041】
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは炭素原子数2〜8、好ましくは2〜5のアルキレン基を示し、pは1〜8、好ましくは1〜4の数を示す。)
また、市販品としては、アロニックスM−111、M−113、M−114、M−117(以上東亜合成化学工業社製)、KAYARAD TC110S、R629、R644(以上日本化薬社製)、IBXA、ビスコート3700(以上大阪有機化学工業社製)が挙げられる。
【0042】
多官能性化合物としては、たとえばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテルなどが挙げられる。市販品としては、ユピマーUV、SA1002、SA2007(以上三菱油化社製)、ビスコート700(大阪有機化学工業社製)、KAYARAD R−604、DPCA−20、−30、−60、−120、HX−620、D−310、D−330(以上日本化薬社製)、アロニックスM−210、M−215、M−315、M−325(以上東亜合成化学工業社製)などが挙げられる。
【0043】
本発明で用いられる[C]重合開始剤としては、通常、熱重合ラジカル重合開始剤、光重合ラジカル開始剤などのラジカル重合開始剤が用いられる。熱重合ラジカル重合開始剤としては、たとえば過酸化物、アゾ化合物を挙げることができ、具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチル-オキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリルなどを挙げることができる。
【0044】
また光重合ラジカル開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを含有することが必要である。2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを単独で用いても良いし、他の光重合ラジカル開始剤と併用しても良い。2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドの市販品としては、Lucirin LR8728(BASF社製)等を挙げることができる。これと併用することのできる光重合ラジカル開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、フルオレン、3−メチルアセトフェノン、ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、市販品としては、IRGACURE184,651,500,907,CGI369,CG24−61(以上チバガイギー社製)、Initiator654(以上BASF社製)、Darocur 1116,1173(以上メルク社製)、ユベクリルP36(UCB社製)等を挙げることができる。これらは必要に応じて光増感剤とともに用いられる。
【0045】
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドと併用することのできる光重合ラジカル開始剤の中でベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、チオキサントン、IRGACURE184,651,907,CGI369,CG24−61(以上チバガイギー社製)、Initiator654(以上BASF社製)、Darocur 1116,1173(以上メルク社製)、ユベクリルP36(UCB社製)等が好ましい。
【0046】
これらの重合開始剤[C]は必要に応じて光増感剤とともに用いられる。
光増感剤としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N-メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4-ジメチルアミノ安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸メチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、UCB社製ユベクリルP102、103、104、105などが挙げられる。
【0047】
これらの重合開始剤および光増感剤は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
重合開始剤は、本発明の液状硬化性樹脂組成物に対し、0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜6重量%の割合で配合することが望ましい。
【0048】
本発明に係る液状硬化性樹脂組成物は、上記のような[A]ウレタン(メタ)アクリレートポリマーと、[B]重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマー、[C] , , 6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを含有する重合開始剤とからなる組成物に、[D]下記式[I]〜[III]で表される化合物からなる群より選ばれる有機リン化合物が配合されている。
【0049】
【化11】
【0050】
上記式[I]において、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基であり、RおよびRは、それぞれ独立に水素、または置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基である。
【0051】
具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基などが挙げられ、これらは−P(Cなどの置換基を有していてもよい。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などが挙げられ、これらのシクロアルキル基は置換基を有していてもよい。
【0052】
アリール基としては、フェニル基、トリル基などが挙げられ、これらはメトキシ基などのアルコキシ基などの置換基を有していてもよい。
アルコキシ基としてはメトキシ基などが挙げられ、これらのアルコキシ基は置換基を有していてもよい。
【0053】
このような式[I]で表される有機リン化合物として、具体的には、トリス(メチルフェニル)ホスフィン、トリス(メトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、メチルジフェニルフォスフィン、メトキシジフェニルフォスフィンなどの3級ホスフィン化合物、ブチルフェニルフォスフィン、ジフェニルフォスフィンなどの2級ホスフィン化合物、フェニルフォスフィンなどの1級ホスフィン化合物が挙げられる。さらに、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタンなどが挙げられる。
【0054】
これらのうちでも3級ホスフィン化合物が好ましく、具体的には、トリフェニルホスフィン、トリス(メチルフェニル)ホスフィン、トリス(メトキシフェニル)フォスフィン、メチルジフェニルフォスフィン、メトキシジフェニルフォスフィンなどが好ましく、特にトリフェニルフォスフィン、メチルジフェニルフォスフィン、メトキシジフェニルフォスフィンが好ましい。
【0055】
【化12】
【0056】
上記式[II]において、Rは、置換基を有してしてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基などであり、R〜Rは、それぞれ独立に水素、または置換基を有してしてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基などであり、Xはハロゲンである。
【0057】
具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基などが挙げられ、これらのアルキル基は、置換基を有してしてもよい。
アリール基としては、フェニル基などが挙げられ、これらのアリール基は、置換基を有してしてもよい。
【0058】
アラルキル基としては、ベンジル基などが挙げられ、これらのアラルキル基は、置換基を有してしてもよい。
ハロゲンとしては、塩素、臭素などが挙げられる。
【0059】
このような式[II]で表される有機リン化合物の具体例としては、テトラブチルフォスフォニウムブロマイド、テトラフェニルフォスフォニウムブロマイド、メチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、エチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、ブチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルフォスフォニウムクロライドなどが挙げられる。これらのうちで、トリアリールフォスフィンより誘導されるものが好ましく、特にテトラフェニルフォスフォニウムブロマイド、ブチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルフォスフォニウムクロライドが好ましい。
【0060】
式[II]で表される有機リン化合物は、式[I]で表される有機リン化合物とアルキルハライドとの4級化反応によって容易に得られ、4級化反応に用いられるアルキルハライドとしては、アルキルクロライド、アルキルブロマイドなどが挙げられ、フォスフォニウム塩を形成しうる化合物であれば特に限定されるものではない。
【0061】
【化13】
【0062】
上記式[III]において、Rは、置換基を有してしてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基であり、R〜Rは、それぞれ独立に水素、または置換基を有してしてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基である。
【0063】
具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基などが挙げられ、これらのアルキル基は、置換基を有してしてもよい。
アリール基としては、フェニル基、トリル基などが挙げられ、これらは、塩素などのハロゲンあるいは−CNなどが置換していてもよい。
【0064】
アラルキル基としては、ベンジル基などが挙げられ、これらのアラルキル基は、置換基を有してしてもよい。
このような式[III]で表される有機リン化合物の具体例としては、テトラフェニルジフォスフィンジオキサイド、テトラ(p−トリル)ジフォスフィンジオキサイド、1,2−ジ(p−クロロフェニル)−1,2−ジフェニルジフォスフィンジオキサイド、1,2−ジ(p−シアノフェニル)−1,2−ジフェニルジフォスフィンジオキサイド、テトラベンジルジフォスフィンジオキサイド、テトラオクチルジフォスフィンジオキサイドなどを挙げることができる。これらのうち、テトラアリールジフォスフィンジオキサイドが好ましく、特にテトラフェニルジフォスフィンジオキサイドが好ましい。
【0065】
式[III]で表される有機リン化合物は、ジアルキルフォスフィナスクロライドの酸化を伴う二量化によって得ることができ、その製造方法は、文献(L.D.Quin et al.,J.Org.Chem.,31,1206(1966))により知られている。また式[III]においてRとRおよびRとRが同一の場合には、1種類のジアルキルフォスフィナスクロライドより得ることができ、RとRおよびRとRが異なる場合には二種類のジアルキルフォスフィナスクロライドより得ることができる。
【0066】
これらの[D]有機リン化合物は、単独であるいは2種以上を組み合せて用いられる。
このような[D]有機リン化合物は、硬化促進を目的として、[A]ウレタン(メタ)アクリレートポリマーと、[B]重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマーと、[C] , , 6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを含有する重合開始剤と均一に混合あるいは溶解して用いられる。[D]有機リン化合物は、液状硬化性樹脂組成物に対し、0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜6重量%の割合で配合することが望ましい。液状硬化樹脂組成物への[D]有機リン化合物の配合量が多すぎると、該組成物の硬化速度が低下する場合がある。一方、[D]有機リン化合物の配合量が少なすぎるとその効果が不十分である。
【0067】
本発明の液状硬化性樹脂組成物には、その他の添加剤としてエポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、ペンタジエン誘導体、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/ブテン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマーなどを配合してもよい。
【0068】
また、本発明の液状硬化性樹脂組成物には、上記以外の各種添加剤、たとえば酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカツプリング剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、塗面改良剤などを必要に応じて配合することもできる。
【0069】
ここで、酸化防止剤の市販品としては、Irganox 1010、1035、1076、1222(以上チバガイギー社製)などが挙げられ、
紫外線吸収剤としては、Tinuvin P、234、320、326、327、328、213(以上チバガイギー社製)、Sumisorb 110、130、140、220、250、300、320、340、350、400(以上住友化学工業社製)などが挙げられ、
光安定剤の市販品としては、Tinuvin 292、144、622LD(以上チバガイギー社製)サノールLS−770、765、292、2626、1114、744(三共化成工業社製)などが挙げられ、
シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、市販品としては、SH6062、6030(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、KBE903、603、403(信越化学社製)などが挙げられ、
老化防止剤の市販品としては、Antigene W、S、P、3C、6C、RD−G、FR、AW(以上住友化学工業社製)などが挙げられる。
【0070】
さらに本発明の液状硬化性樹脂組成物には、該組成物の効果を損なわない範囲で放射線硬化性の他のポリマー、反応性希釈剤およびその他の添加剤を添加することができる。
【0071】
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、加熱および/または放射線照射によって硬化される。ここで本発明において放射線とは、赤外線、可視光線、紫外線およびX線、電子線、α線、β線、γ線などの電離放射線を意味する。
【0072】
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、前記各成分を常法により混合して製造することができる。このようにして得られる本発明の液状硬化性樹脂組成物の粘度は、通常200〜20000cp/25℃、好ましくは2000〜15000cp/25℃であることが望ましい。
【0073】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0074】
なお、以下の実施例において、「部」は重量部を意味する。
【0075】
【ウレタンアクリレートの合成例】
〔ウレタンアクリレート[A−1]の合成〕
攪拌機を備えた反応容器に、東亜合成化学工業社製、商品名アロニックスM−113;100g、2,4−トリレンジイソシアネート;70.2g、ジブチル錫ジラウレート;1gおよび重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−メチルフェノール;0.3gを仕込んだ。これに数平均分子量4000のエチレンオキサイドと1,2−ブチレンオキサイドとの共重合ジオール(エチレンオキサイド:1,2−ブチレンオキサイド=3:7(重量比)第一工業製薬社製、商品名PBG2000B);1153.0gを温度40〜50℃に保ちながら添加し、2時間反応させた。次いでヒドロキシエチルアクリレートを26.8g添加し、50〜60℃で5時間攪拌を継続した後、反応を終了させ、数平均分子量が約10800のウレタンアクリレート[A−1]を得た。
【0076】
〔ウレタンアクリレート[A−2]の合成〕
攪拌機を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート;158.2g、数平均分子量2052のエチレンオキサイドと1,2−ブチレンオキサイドとの共重合体(エチレンオキサイド:1,2−ブチレンオキサイド=3:7(重量比)第一工業製薬社製、商品名PBG2000A);1044.6g、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−メチルフェノール;0.3gを仕込んだ。これを15℃まで氷水浴で冷却した後、これにジブチル錫ジラウレート;1gを添加して反応を開始し、温度30〜40℃に保ちながら2時間反応させた。次いでヒドロキシエチルアクリレートを47.2g添加し、50〜60℃で5時間攪拌を継続した後、反応を終了させ、数平均分子量が約6140のウレタンアクリレート[A−2]を得た。
【0077】
〔ウレタンアクリレート[A−3]の合成〕
攪拌機を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート;170.0g、ジブチル錫ジラウレート;1gおよび重合禁止剤として、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール;0.3gを仕込んだ。次に、ヒドロキシエチルアクリレート;59.2gを、温度を20℃以下に制御しながら添加した。添加後、さらに10〜20℃で1時間攪拌を継続した後、数平均分子量2000のテトラヒドロフラン−プロピレンオキサイド共重合ジオール(テトラヒドロフラン:プロピレンオキサイド=3:7(重量比)保土谷化学工業社製、商品名PPTG2000);1020.8gを、温度40〜50℃に保ちながら添加した。次いで、50〜60℃で5時間攪拌を継続した後、反応を終了させ、数平均分子量が約4900のウレタンアクリレート[A−3]を得た。
【0078】
〔ウレタンアクリレート[A−4]の合成〕
攪拌機を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート;331.1g、ジブチル錫ジラウレート;1gおよび重合禁止剤として、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール;0.3gを仕込んだ。次に、ヒドロキシエチルアクリレート;173.0gを、温度を20℃以下に制御しながら添加した。添加後、さらに10〜20℃で1時間攪拌を継続した後、数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール;745.8gを、温度40〜50℃に保ちながら添加した。次いで、50〜60℃で5時間攪拌を継続した後、反応を終了させ、数平均分子量が約1680のウレタンアクリレート[A−4]を得た。
【0079】
〔ウレタンアクリレート[A−5]の合成〕
攪拌機を備えた反応容器に、大阪有機化学工業社製、商品名IBXA;100g、2,4−トリレンジイソシアネート;562.0g、ジブチル錫ジラウレート;1gおよび重合禁止剤として、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール;0.3gを仕込んだ。次に、ヒドロキシエチルアクリレート;374.7gを、温度を20℃以下に制御しながら添加した。添加後、さらに10〜20℃で1時間攪拌を継続した後、数平均分子量194のトリシクロデカンジメタノール(三菱油化社製、商品名TCDDM);313.3gを、温度40〜50℃に保ちながら添加した。次いで、50〜60℃で5時間攪拌を継続した後、反応を終了させ、数平均分子量が約774のウレタンアクリレート[A−5]を得た。
【0080】
【液状組成物の配合例】
〔液状組成物の[B−1]配合例〕
攪拌機を備えた反応容器に、
ウレタンアクリレート[A−1];55部、
反応希釈剤としてアロニックスM−113;30部、
Kayarad TC110S(日本化薬社製);8.5部、
N−ビニルピロリドン;5部、
Irganox 1035(チバガイギー社製);0.3部、
紫外線吸収剤としてSumisorb110(住友化学工業社製);0.1部、
光増感剤としてジエチルアミン;0.1部、および
シランカップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名SH6062)1部
を50〜60℃で攪拌混合し、粘度が6700cp/25℃の透明液状組成物[B−1]を得た。
【0081】
〔液状組成物の[B−2]配合例〕
攪拌機を備えた反応容器に、
ウレタンアクリレート[A−2];55部、
アロニックスM−113;25部、
イソボルニルアクリレート;13.5部、
N−ビニルピロリドン;5部、
Irganox 1035(チバガイギー社製);0.3部、
ジエチルアミン;0.1部、および
SH6062;1部
を50〜60℃で攪拌混合し、粘度が3000cp/25℃の透明液状組成物[B−2]を得た。
【0082】
〔液状組成物の[B−3]配合例〕
攪拌機を備えた反応容器に、
ウレタンアクリレート[A−3];60.5部、
アロニックスM−113;37部、
N−ビニルピロリドン;6.5部、
Irganox 1035(チバガイギー社製);0.3部、
ジエチルアミン;0.1部、および
SH6062;1部
を50〜60℃で攪拌混合し、粘度が2500cp/25℃の透明液状組成物[B−3]を得た。
【0083】
〔液状組成物の[B−4]配合例〕
攪拌機を備えた反応容器に、
ウレタンアクリレート[A−4];60部、
トリシクロデカンジメタノールジアクリレート;21.5部、
イソボルニルアクリレート;10部、
N−ビニルピロリドン;10部、および
Irganox 1035;0.3部
を50〜60℃で攪拌混合し、粘度が2000cp/25℃の透明液状組成物[B−4]を得た。
【0084】
〔液状組成物[B−5]の配合例〕
攪拌機を備えた反応容器に、
ウレタンアクリレート[A−4];30部、
ウレタンアクリレート[A−5];25部、
トリシクロデカンジメタノールジアクリレート;21.5部、
イソボルニルアクリレート;15部、
N−ビニルピロリドン;10部、および
Irganox 1035;0.3部
を50〜60℃で攪拌混合し、粘度が8000cp/25℃の透明液状組成物[B−5]を得た。
【0085】
実施例1〜3および比較例1〜12
透明液状組成物[B−1]〜[B−5]各100部に対して、表1に示す重合開始剤および有機リン化合物を所定量配合し、液状硬化性樹脂組成物を得た。
【0086】
【試験例】
上記で得た液状硬化樹脂組成物を用いて、以下の方法で硬化促進の効果を評価した。結果を表1に示す
[試験片の作成]
150μm厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上に液状物を塗布し、それに窒素雰囲気下で25mJ/cmの紫外線を照射し硬化フィルムを得た。次いで、ガラス板上より硬化フィルムを剥離し、23℃、相対湿度50%で24時間状態調整し、試験片とした。
【0087】
[ヤング率の測定(JIS K7113に準拠)]
引張試験機にて、23℃における前記試験片のヤング率を、引張り速度1mm/分、標線間25mmの条件で測定した。
【0088】
[ゲル分率]
硬化フィルムを初期重量を秤量した後(初期重量をWとする。)ソックスレー抽出装置でメチルエチルケトンを溶剤として用い12時間抽出した。
【0089】
その後、該フィルムを真空乾燥器にて50℃で12時間乾燥した後、室温に1時間放置した後重量を秤量した(乾燥重量をWとする。)。
ゲル分率(%)は、下記式から算出した。
【0090】
ゲル分率=(W/W)×100
【0091】
【表1】
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、ウレタン(メタ)アクリレートポリマー、重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマーおよび , , 6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを含有する重合開始剤を含有する液状硬化性樹脂組成物に特定の有機リン化合物を配合しているので、硬化速度が速く、硬化時間を短縮することができ、短時間のうちに望ましい特性をもった光ファイバー被覆材を与える液状硬化樹脂組成物を得ることができる。
【0093】
また、本発明組成物は光ファイバー被覆材としてばかりでなく、耐熱性、硬化性、密着性に優れることから、各種基材、例えば金属、プラスチック、木、陶磁器、ガラスの被覆材料ならびに光成型材料、三次元立体成型材料、印刷版材料としても有用である。

Claims (3)

  1. [A]ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールから選ばれる1種以上のポリオール化合物(a)、ポリイソシアネート化合物(b)および水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(c)を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートポリマーと、
    [B]重合能を有するエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有するモノマーと、
    [C] , , 6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを含有する重合開始剤と、
    [D]下記式[I]〜[III]で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機リン化合物とを、
    含むことを特徴とする液状硬化性樹脂組成物:
    (式中R1は、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基であり、R2およびR3は、それぞれ独立に水素、または置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基である)、
    (式中R1は、置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基であり、R2〜R4は、それぞれ独立に水素、または置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基であり、Xはハロゲンである)、
    (式中R1は、置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基であり、R2〜R4は、それぞれ独立に水素、または置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基である)。
  2. 請求項1に記載の組成物からなる光ファイバー被覆材用液状硬化性樹脂組成物。
  3. 光ファイバーの第一次被覆層用である請求項2に記載の光ファイバー被覆材用液状硬化性樹脂組成物。
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