JPH09241341A - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

液状硬化性樹脂組成物

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JPH09241341A
JPH09241341A JP8046407A JP4640796A JPH09241341A JP H09241341 A JPH09241341 A JP H09241341A JP 8046407 A JP8046407 A JP 8046407A JP 4640796 A JP4640796 A JP 4640796A JP H09241341 A JPH09241341 A JP H09241341A
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meth
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雅信 杉本
Keiichi Yamaguchi
佳一 山口
Tamotsu Komiya
全 小宮
Takashi Ukaji
孝志 宇加地
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    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/104Coating to obtain optical fibres
    • C03C25/1065Multiple coatings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速線引き時の塗布形状の安定な液状硬化性
組成物を提供すること。 【解決手段】 ポリオール、ジイソシアネートおよび水
酸基含有(メタ)アクリレートの反応により得られる重
量平均分子量20,000以下のウレタン(メタ)アク
リレート100重量部および重合開始剤0.1〜10重
量部を含有してなり、且つ25℃において粘度が8,0
00〜300,000センチポイズの範囲にある液状硬
化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布状態での形状
安定性に優れる液状硬化性樹脂組成物に関する。さらに
詳しくは、光ファイバー、光ファイバーテープ芯線など
の被覆材料として好適な液状硬化性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーの製造においては、ガラス
ファイバーを熱溶融紡糸し、保護補強を目的として樹脂
被覆が施されている。この過程を線引きと称し、樹脂被
覆としては、光ファイバーの表面にまず柔軟な第一次の
被覆層を設け、その外側により剛性の高い第二次の被覆
層を設け、さらにその外側に、膜厚の厚い被覆層を保護
層として設けた構造が知られている。この第一次の被覆
層を形成するための樹脂組成物をソフト材、第二次の被
膜層を形成するための樹脂組成物をハード材、外側の膜
厚の厚い被覆層を形成するための樹脂組成物をアップジ
ャケット材と称している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高速
線引き時における組成物の塗布の際の液垂れによる硬化
物の形状変化が少なく、光ファイバーの被覆用、特にア
ップジャケット材用として好適な液状硬化性組成物を提
供することにある。本発明の他の目的および利点は、以
下の説明から明らかになろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、(A)ポリオール、ジイソシ
アネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートの反応
により得られる重量平均分子量20,000以下のウレ
タン(メタ)アクリレート100重量部および(B)重
合開始剤0.1重量部〜10重量部を含有してなり、且
つ25℃において粘度が8,000〜300,000セン
チポイズの範囲にあることを特徴とする液状硬化性樹脂
組成物によって達成される。
【0005】本発明で用いられる(A)ウレタン(メ
タ)アクリレートは、(a)ポリオール、(b)ジイソ
シアネートおよび(c)水酸基含有(メタ)アクリレー
トを反応させることにより製造される。すなわち、ジイ
ソシアネートのイソシアネート基を、ポリオールの水酸
基および水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基と、
それぞれ反応させることにより製造される。
【0006】この反応を実施する具体的方法としては、
例えばポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有
(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応させる方
法;ポリオールおよびジイソシアネートを反応させ、次
いで水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方
法;ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリ
レートを反応させ、次いでポリオールを反応させる方
法;ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリ
レートを反応させ、次いでポリオールを反応させ、最後
にまた水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方
法などが挙げられる。
【0007】ここで用いられる(a)ポリオールとして
は、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポ
リカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール
などが挙げられ、これらのポリオールは、単独でまたは
2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの
ポリオールにおける各構造単位の重合様式は特に制限さ
れず、ランダム重合、ブロック重合、グラフト重合のい
ずれであってもよい。これらのポリオールのうち、脂肪
族ポリエーテルジオールとしては、例えばポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポ
リヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコ
ールおよび二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共
重合させて得られるポリエーテルジオールなどが挙げら
れる。上記イオン重合性環状化合物としては、例えばエ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オ
キシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチ
ルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラ
ヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキ
サン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセン
オキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グ
リシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、
アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシ
ド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニ
ルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシ
ド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエ
ーテル、安息香酸グリシジルエステルなどの環状エーテ
ル類が挙げられる。上記二種以上のイオン重合性環状化
合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオール
の具体例としては、例えばテトラヒドロフランとプロピ
レンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラ
ヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラ
ヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−
1−オキシドとエチレンオキシドなどの組み合わせより
得られる二元共重合体;テトラヒドロフラン、ブテン−
1−オキシドおよびエチレンオキシドの組み合わせより
得られる三元共重合体などを挙げることができる。ま
た、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミンな
どの環状イミン類;β−プロピオラクトン、グリコール
酸ラクチドなどの環状ラクトン酸類;あるいはジメチル
シクロポリシロキサン類とを開環共重合させたポリエー
テルジオールを使用することもできる。
【0008】上記脂肪族ポリエーテルジオールは、例え
ばPTMG650、PTMG1000、PTMG200
0(以上、三菱化学(株)製)、PPG−400、PP
G1000、PPG2000、PPG3000、EXC
ENOL720、1020、2020、(以上、旭オー
リン(株)製)、PEG1000、ユニセーフDC11
00、DC1800(以上、日本油脂(株)製)、PP
TG2000、PPTG1000、PTG400、PT
GL2000(以上、保土ヶ谷化学(株)製)、Z−3
001−4、Z−3001−5、PBG2000A、P
BG2000B(以上、第一工業製薬(株)製)などの
市販品としても入手することができる。
【0009】脂環式ポリエーテルジオールとしては、例
えば水添ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジ
オール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキシド付
加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオールのアルキ
レンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。芳香族ポ
リエーテルジオールとしては、例えばビスフェノールA
のアルキレンオキシド付加ジオール、ビスフェノールF
のアルキレンオキシド付加ジオール、ハイドロキノンの
アルキレンオキシド付加ジオール、ナフトハイドロキノ
ンのアルキレンオキシド付加ジオール、アントラハイド
ロキノンのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げ
られる。上記芳香族ポリエーテルジオールは、例えばユ
ニオールDA400、DA700、DA1000、DA
4000(以上、日本油脂製)などの市販品として入手
することができる。
【0010】ポリエステルジオールとしては、多価アル
コールと多塩基酸とを反応して得られるポリエステルジ
オールなどが挙げられる。上記多価アルコールとして
は、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、2−メチル−1,8−オクタンジオールなどが挙
げられ。多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマール酸、アジピ
ン酸、セバシン酸などが挙げられる。これらのポリエス
テルジオールは、クラポールP−2010、PMIP
A、PKA−A、PKA−A2、PNA−2000(以
上、(株)クラレ製)などの市販品として入手できる。
【0011】また、ポリカーボネートジオールとして
は、例えばポリテトラヒドロフランのポリカーボネー
ト、1,6−ヘキサンジオールのポリカーボネートなど
が挙げられる。市販品としてはDN−980、981、
982、983(以上、日本ポリウレタン(株)製)、
PC−8000(米国PPG(株)製)、PC−THF
−CD(BASF社製)などとして入手できる。
【0012】さらにポリカプロラクトンジオールとして
は、ε−カプロラクトンとジオールとを反応させて得ら
れるポリカプロラクトンジオールなどが挙げられる。上
記ジオールとしては、例えばエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブ
タンジオールなどが挙げられる。これらのポリカプロラ
クトンジオールは、プラクセル205、205AL、2
12、212AL、220、220AL(以上、ダイセ
ル(株)製)などの市販品として入手することができ
る。
【0013】上記以外のポリオールとしては、例えばエ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添
ビスフェノールF、ジシクロペンタジエンのジメチロー
ル化合物、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシク
ロペンタデカンジメタノール、β−メチル−δ−バレロ
ラクトン、ヒドロキシ末端ポリブタジエン、ヒドロキシ
末端水添ポリブタジエン、ヒマシ油変性ポリオール、ポ
リジメチルシロキサンの末端ジオール化合物、ポリジメ
チルシロキサンカルビトール変性ポリオールなどが挙げ
られる。 (a)ポリジオールの好ましい分子量は数平均分子量で
通常50〜15,000であり、特に好ましくは100
〜8,000である。
【0014】(b)ジイソシアネートとしては、例えば
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジ
イソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネー
ト、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフ
タレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジ
メチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,
3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’
−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジ
イソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、メチ
レンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イ
ソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−
ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水
添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート、2,5(または6)−ビス(イソ
シアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタンな
どが挙げられる。これらのうち、特に2,4−トリレン
ジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロ
ヘキシルイソシアネート)が好ましい。
【0015】これらのジイソシアネートは、単独である
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0016】(c)水酸基含有(メタ)アクリレートと
しては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォ
スフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、下記
式(1)および(2)
【0017】 CH2=C(R1)-COOCH2CH2-(OCOCH2CH2CH2CH2CH2)n-OH ・・・(1)
【0018】 CH2=C(R1)-COOCH2CH(OH)CH2-O-(C6H5) ・・・(2)
【0019】(式中、R1は水素原子またはメチル基を
示し、nは1〜15の数を示す)で表わされる(メタ)
アクリレートなどが挙げられる。また、アルキルグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル
(メタ)アクリレートなどのグリシジル基含有化合物
と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化
合物も使用することができる。これら水酸基含有(メ
タ)アクリレートのうち、特に、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートが好ましい。
【0020】これらの水酸基含有(メタ)アクリレート
化合物は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用い
ることができる。
【0021】(a)ポリオール、(b)ジイソシアネー
トおよび(c)水酸基含有(メタ)アクリレートの使用
割合は、ポリオール中の水酸基1化学当量に対してジイ
ソシアネート中のイソシアネート基が 1.1〜3化学当
量、水酸基含有(メタ)アクリレート中の水酸基が0.
2〜1.5化学当量となるようにするのが好ましい。
【0022】(A)ウレタン(メタ)アクリレートを構
成する任意成分として、イソシアネート基に付加し得る
官能基を持った化合物を併用することができる。上記化
合物としては、例えばγ−メルカプトトリメトキシシラ
ン、γ−アミノトリメトキシシランなどを挙げることが
できる。これらの化合物を使用することにより、得られ
る液状硬化性樹脂組成物のガラスなどの基材への密着性
を高めることができる。
【0023】また、本発明の液状硬化性樹脂組成物に
は、さらに、ジイソシアネート1モルに対して水酸基含
有(メタ)アクリレート化合物2モルを反応させたウレ
タン(メタ)アクリレートを併用することもできる。か
かるウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えばヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートと2,4−トリレ
ンジイソシアネートの反応物、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートと2,5(または6)−ビス(イソシ
アネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタンの反
応物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとイソフ
ォロンジイソシアネートの反応物、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレートと2,4−トリレンジイソシアネ
ートの反応物、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
トとイソフォロンジイソシアネートの反応物などが挙げ
られる。
【0024】(A)ウレタン(メタ)アクリレートの合
成の反応においては、通常、ナフテン酸銅、ナフテン酸
コバルト、ナフテン酸亜鉛、ラウリル酸ジn−ブチルス
ズ、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.
2.2]オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタンなどのウレタン化触媒
を、反応物の総量100重量部に対して0.01〜1重
量部用いるのが好ましい。また、反応温度は、通常10
〜90℃、特に30〜80℃で行うのが好ましい。
【0025】(A)ウレタン(メタ)アクリレートの分
子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量で20,0
00以下であり、200〜8,000が好ましく、40
0〜5,000がさらに好ましい。重量平均分子量が2
0,000を越えると硬化速度が遅くなり、光ファイバ
ーの生産性を低下させるため好ましくない。
【0026】本発明の液状硬化性組成物は、熱および/
または放射線によって硬化される。本発明で用いられる
(B)重合開始剤としては、熱重合開始剤および放射線
重合開始剤が挙げられる。ここで放射線とは、赤外線、
可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線な
どをいう。
【0027】本発明の液状硬化性樹脂組成物を熱硬化さ
せる場合には、通常、過酸化物、アゾ化合物などの熱重
合開始剤が用いられる。具体的には、例えばベンゾイル
パーオキサイド、t−ブチル−オキシベンゾエート、ア
ゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。
【0028】また、本発明の液状硬化性樹脂組成物を放
射線によって硬化させる場合には、放射線重合開始剤が
用いられる。ここで、放射線重合開始剤としては、例え
ば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサン
トン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、
アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、
3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノ
ン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプ
ロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジル
ジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2
−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサン
トン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサ
イド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシドなど
が挙げられ、市販品としてはIrgacure184、
369、651、500、907、CGI1700、C
GI1750、CGI1850、CG24−61(以
上、チバガイギー製);LucirinLR8728
(BASF製);Darocure1116、1173
(以上、メルク製);ユベクリルP36(UCB製)な
どが挙げられる。
【0029】本発明の液状硬化性樹脂組成物を熱および
放射線を併用して硬化させようとする場合には、前記熱
重合開始剤と放射線重合開始剤を併用することもでき
る。重合開始剤は、(A)ウレタン(メタ)アクリレー
ト100重量部当り、0.1重量部以上、10重量部以
下、特に0.5重量部以上、7重量部以下の割合で配合
するのが好ましい。
【0030】本発明の組成物に放射線重合開始剤を配合
する場合、必要に応じて光増感剤を併用することができ
る。光増感剤としては、例えばトリエチルアミン、ジエ
チルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノー
ルアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチル
アミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エ
チル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルなどが挙
げられる。市販品としては、ユベクリルP102、10
3、104、105(以上、UCB製)などが挙げられ
る。これらの光増感剤は、組成物中に10重量部以下の
割合で配合することができる。
【0031】本発明の液状硬化性組成物には、組成物の
粘度を調節するために、反応性希釈剤を使用することが
できる。反応性希釈剤には単官能性化合物と多官能性化
合物がある。上記単官能性化合物としては、例えばN−
ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリ
レート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペン
テニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブ
チルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイ
ルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)
アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イ
ソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アク
リレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル
(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニ
ル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレー
ト、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テト
ラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエ
チル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレ
ート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエ
チル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレン
グリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)
アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t
−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオク
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、
2−エチルヘキシルビニルエーテル、下記式(3)〜
(5)で表わされる化合物などを挙げることができる。
【0032】 CH2=C(R2)-COO(R3O)m-R4 ・・・(3)
【0033】(式中、R2は水素原子またはメチル基を
示し、R3は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキ
レン基を示し、R4は水素原子または炭素数1〜12、
好ましくは1〜9のアルキル基を示し、mは0〜12、
好ましくは1〜8の数を示す)
【0034】
【化1】
【0035】(式中、R5は水素原子またはメチル基を
示し、R6は炭素数2〜8、好ましくは2〜5のアルキ
レン基を示し、R7は同一もしくは異なり、水素原子ま
たはメチル基を示す。pは好ましくは1〜4の数を示
す)
【0036】市販品としては、アローニクスM111、
M113、M114、M117(以上、東亜合成化学
製);KAYARAD、TC110S、R629、R6
44(以上、日本化薬製);IBXA、ビスコート37
00(大阪有機化学製)などとして入手できる。
【0037】また、反応性希釈剤としての多官能性化合
物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ト
リス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メ
タ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデ
カンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイ
ドの付加体のジオールのジ(メタ)アクリレート、水添
ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレ
ンオキサイドの付加体のジオールのジ(メタ)アクリレ
ート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メ
タ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ト
リシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートな
どが挙げられる。市販品としては、例えばユピマーUV
SA1002、SA2007(以上、三菱油化製);
ビスコート700(大阪有機化学製);KAYARAD
R−604、DPCA−20、−30、−60、−1
20、HX−620、D−310、D−330(以上、
日本化薬製);アロニックスM−210、M−215、
M−315、M−325(以上、東亜合成化学製)とし
て入手できる。
【0038】これらの反応希釈剤は、単独または二種以
上組み合わせて用いることができる。
【0039】これらの反応希釈剤は、(A)成分100
重量部当り、80重量部以下で配合することが好まし
く、10〜55重量部で配合するのがより好ましい。8
0重量部を越えると、組成物の粘度低下が起き易く、塗
布後の組成物の形状変化が起きるようになりがちなので
好ましくない。
【0040】本発明の液状硬化性樹脂組成物には、前記
(A)ウレタン(メタ)アクリレート、(B)重合開始
剤および反応性希釈剤の他に、必要に応じて本発明の液
状硬化性樹脂組成物の特性を損なわない範囲で他のオリ
ゴマー、ポリマー、その他の添加剤などを配合すること
ができる。
【0041】他のオリゴマーとしては、フッ素系オリゴ
マー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリ
ゴマーなどを挙げることができる。また、ポリマーとし
ては、例えばエポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイ
ミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、
ポリエーテル、ポリエステル、ペンタジエン誘導体、ス
チレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチ
レン/エチレン/ブテン/スチレンブロック共重合体、
スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、石
油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂などを挙げることが
できる。
【0042】また、本発明の液状硬化性樹脂組成物に
は、光ファイバーの伝送損失の原因となる水素ガスの発
生を抑えるため、ジアミンを添加することも可能であ
る。このようなジアミンとしては、例えばエチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、ポリエーテルジアミンなどが挙げられ
る。これらのジアミンは、組成物中に1重量部以下の割
合で配合することができる。
【0043】さらに、本発明の液状硬化性樹脂組成物に
は、上記成分以外に各種添加剤、例えば酸化防止剤、着
色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング
剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安
定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡
れ性改良剤、塗面改良剤などを必要に応じて配合するこ
とができる。
【0044】本発明の液状硬化性樹脂組成物は、通常2
5℃において、8,000〜300,000cpの粘度を
示し、好ましくは10,000〜300,000cpを示
す。8,000〜300,000cpの範囲を外れると、
塗布時の形状変化が起こりやすい。
【0045】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。以下において部と記述してあるのは重量部を意味す
る。
【0046】合成例1 攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシ
アネート32.9部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール0.02部、フェノチアジン0.01部およびジブ
チル錫ジラウレート0.09部を仕込み、これらを攪拌
しながら液温度が10℃以下になるまで氷却した。ヒド
ロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になる
ように制御しながら31.2部滴下した後、さらに、1
時間攪拌し、反応させた。次に、数平均分子量650の
ポリテトラメチレングリコールを35.7部を加え、液
温度50〜60℃で5時間攪拌を継続させ、残留イソシ
アネートが0.1重量%以下になった時を反応終了とし
た。この手法により得られたウレタンアクリレートをH
U−1とする。
【0047】合成例2 攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシ
アネート32.4部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール0.02部、フェノチアジン0.01部およびジブ
チル錫ジラウレート0.192部を仕込み、これらを攪
拌しながら液温度が10℃以下になるまで氷却した。ヒ
ドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下にな
るように制御しながら30.8部滴下した後、さらに、
1時間攪拌し、反応させた。次に、数平均分子量700
のポリプロピレンジオール36.6部を加え、液温度5
0〜60℃で10時間攪拌を継続させ、残留イソシアネ
ートが0.1重量%以下になった時を反応終了とした。
この手法により得られたウレタンアクリレートをHU−
2とする。
【0048】合成例3 攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシ
アネート32.0部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール0.03部、フェノチアジン0.004部およびジ
ブチル錫ジラウレート0.11部を仕込み、これらを攪
拌しながら液温度が10℃以下になるまで氷却した。ヒ
ドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下にな
るように制御しながら21.4部滴下した後、さらに、
1時間攪拌し、反応させた。次に、数平均分子量400
のポリプロピレンジオール30.6部および数平均分子
量1000のポリプロピレンジオール15.9部を加
え、液温度50〜60℃で10時間攪拌を継続させ、残
留イソシアネートが0.1重量%以下になった時を反応
終了とした。この手法により得られたウレタンアクリレ
ートをHU−3とする。
【0049】実施例1 攪拌機を備えた容器に、ウレタンアクリレートHU−1
を100部、反応性希釈剤として、イソボルニルアクリ
レート15.6部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン3.5部および老化防止
剤として2,2’−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]0.35部を加え、50〜60℃で攪拌し、本
発明の組成物を得た。
【0050】実施例2 攪拌機を備えた容器に、ウレタンアクリレートHU−2
を100部、反応性希釈剤として、イソボルニルアクリ
レート15.6部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン3.5部および老化防止
剤として2,2’−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]0.35部を加え、50〜60℃で攪拌し、本
発明の組成物を得た。
【0051】実施例3 攪拌機を備えた容器に、ウレタンアクリレートHU−3
を100部、反応性希釈剤として、イソボルニルアクリ
レート40.8部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン4.2部および老化防止
剤として2,2’−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]0.42部を加え、50〜60℃で攪拌し、本
発明の組成物を得た。
【0052】比較例1 攪拌機を備えた容器に、ウレタンアクリレートHU−2
を100部、反応性希釈剤として、イソボルニルアクリ
レート55部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン4.7部および老化防止剤と
して2,2’−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]0.47部を加え、50〜60℃で攪拌し、組成物
を得た。
【0053】参考例 試験例で用いる、光ファイバーの一次被覆材および二次
被覆材となる樹脂組成物を以下の方法により得た。
【0054】一次被覆材の製造 攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシ
アネート6.6部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール0.015部、ジブチル錫ジラウレート0.48部、
フェノチアジン0.005部およびイソボルニルアクリ
レート16.2部を仕込み、これらを攪拌しながら液温
度が10℃以下になるまで氷却した。ヒドロキシエチル
アクリレートを液温度が20℃以下になるように制御し
ながら2.9部滴下した後、さらに、1時間攪拌し、反
応させた。次に、数平均分子量2000のポリテトラメ
チレングリコール50.0部を加え、液温度50〜60
℃で4時間攪拌を継続させ、残留イソシアネートが0.
1重量%以下になった時を反応終了とした。これに、イ
ソボルニルアクリレート10.8部、ビニルカプロラク
タム4.8部、ラウリルアクリレート5.6部および2,
2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]0.
2部を加え、液温度40〜50℃にて30分攪拌した。
その後、30〜40℃に制御しながらジエチルアミン
0.1部を添加し30分攪拌し、さらに温度を50〜6
0℃に制御しながら、ビス−(2,6−メトキシベンゾ
イル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオ
キサイド1部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン1部を加え、均一透明な液体と
なるまで攪拌した。この手法により一次被覆材を得た。
【0055】二次被覆材の製造 攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシ
アネート17.8部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール0.02部、ジブチル錫ジラウレート0.05部お
よびイソボルニルアクリレート15.4部を仕込み、こ
れらを攪拌しながら液温度が10℃以下になるまで氷却
した。ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃
以下になるように制御しながら16.7部滴下した後、
さらに、1時間攪拌し、反応させた。次に、トリシクロ
デカンジメタノール2.94部および数平均分子量20
00のポリテトラメチレングリコール(三菱化学(株)
製)30.0部を加え、液温度50〜60℃で4時間攪
拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1重量%以下
になった時を反応終了とした。これに、N−ビニルピロ
リドン12.8部、イソボルニルアクリレート1.86部
および2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]0.29部を加え、液温度50〜60℃に制御しな
がら攪拌した。その後、50〜60℃に制御して、ビス
−(2,6−メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメ
チルペンチルフォスフィンオキシド1部、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン1部
を加え、均一透明な液体となるまで攪拌した。この手法
により二次被覆材を得た。
【0056】試験例 実施例1〜3および比較例1で得た組成物について、粘
度および形状安定性を以下の方法により評価した。ま
た、合成例1〜3で得たウレタンアクリレートについ
て、重量平均分子量を以下の方法により測定した。結果
を表1に示す。 (1)粘度の測定 液状硬化性樹脂組成物の粘度は、東京計器製B型粘度計
を用いて、25℃にて測定した。 (2)ウレタンアクリレートの重量平均分子量の測定 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により、東
ソー製 AS−8020を用い、ポリスチレン換算の重
量平均分子量を測定した。 (3)形状安定性の評価 光ファイバー線引き装置(吉田工業製)を使用して、上
述の一次被覆材、二次被覆材を塗布硬化し、これらの外
層の被覆材として、本発明の実施例の組成物および比較
例の組成物を使用した。光ファイバーの線引き条件は、
以下のようにした。光ファイバーの線径は、光ファイバ
ーそのものは直径150μm、一次被覆材、さらに、二
次被覆材を塗布、硬化した時で260μmに調節し、本
発明の実施例の組成物および比較例の組成物を塗布した
時で900μmに調節した。光ファイバーの線引き速度
は、120m/min、300m/min、600m/
minとし、紫外線照射装置(ORC製UVランプ、S
MX3.5kw)を使用した。塗布された組成物の硬化
を行い、硬化物の偏肉、厚みムラを目視で観察し、形状
安定性を判定した。
【0057】
【表1】
【0058】表1から明らかなように、本発明の液状硬
化樹脂組成物は、線引き速度を速くしても形状安定性が
良好なことがわかる。
【0059】
【発明の効果】本発明の液状硬化樹脂組成物は、高速線
引き時の塗布形状の安定性に優れている。
【0060】本発明の好ましい態様を記載すれば以下の
とおりである。 1. ポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有
(メタ)アクリレートの反応により得られる重量平均分
子量20,000以下のウレタン(メタ)アクリレート
100重量部および重合開始剤0.1〜10重量部を含
有してなり、且つ25℃において粘度が8,000〜3
00,000センチポイズの範囲にある液状硬化性樹脂
組成物。 2. 反応性希釈剤54重量部以下をさらの含有する上記
1に記載の組成物。 3. ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量が
400〜5,000である上記1に記載の組成物。 4. 25℃において粘度が10,000〜300,000
センチポイズを示す上記1に記載の組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 6/44 381 G02B 6/44 381 (72)発明者 山口 佳一 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 小宮 全 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 宇加地 孝志 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオール、ジイソシアネートお
    よび水酸基含有(メタ)アクリレートの反応により得ら
    れる重量平均分子量20,000以下のウレタン(メ
    タ)アクリレート100重量部および(B)重合開始剤
    0.1重量部〜10重量部を含有してなり、且つ25℃
    において粘度が8,000〜300,000センチポイズ
    の範囲にあることを特徴とする液状硬化性樹脂組成物。
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