JP3551726B2 - 外部操作装置、外部操作装置を有する時計及び外部操作装置を有する電子機器 - Google Patents

外部操作装置、外部操作装置を有する時計及び外部操作装置を有する電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、押圧動作等により例えばスイッチのオン・オフを切り替える外部操作装置並びに外部操作装置を有する時計及び外部操作装置を有する電子機器関するものである。
【0002】
【従来の技術】
外部操作装置を有する時計あるいは電子機器の一例として一般的なボタン装置を有する腕時計を例にして説明する。腕時計には、例えばストップウォッチ機能を制御する制御手段や日付・曜日を変更する変更手段等が備えられているが、これらのスイッチのオン・オフは通常は胴の側面に配設されているボタン装置により切り替えられる。
【0003】
図8は、従来のボタン装置を有する時計の一例の部分断面側面図である。
【0004】
このボタン装置100は、胴1の側面に設けられた孔内に挿入・固定されているパイプ110及びこのパイプ110内に挿入されているボタン120を備えている。
【0005】
パイプ110は、孔の内径と略同径の外径を有する小径部分111と、この小径部分111の外径より大きい外径を有する大径部分112とが、一体成形された構成となっている。
【0006】
このような構成のパイプ110は、胴1の外側から小径部分111が孔内に挿入され、小径部分111と大径部分112の段差部が胴1の側面に密着され、大径部分112が外部に突き出された状態で、小径部分111と大径部分112の段差部付近と孔の内周面が接着あるいはろう付け等により固定されている。
【0007】
ボタン120は、パイプ110の小径部分111の内径よりわずかに小さい外径を有する軸部121を有し、この軸部121の一端部には、胴1内に配設されている上記スイッチに接触する接触部122が一体成形され、軸部121の他端部には、パイプ110の大径部分112の内径よりわずかに小さい外径を有する頭部123が一体成形された構成となっている。
【0008】
軸部121には、パイプ110とボタン120の間の防水を行うパッキン124が、軸部121に設けられている溝内にはめ込まれている。また、パイプ110の小径部分111と大径部分112の段差部の内側端面と、頭部123の内側端面との間であって軸部121の外周面には、圧縮ばね125が配置されている。さらに、軸部121と接触部122との間に設けられている溝内には、パイプ110からボタン120が抜けるのを防止するためのEリング126がはめ込まれている。
【0009】
このような構成のボタン120は、胴1の外側から接触部122側を先にして軸部121がパイプ110の小径部分111内に挿入され、頭部123がパイプ110の大径部分112内に挿入される。そして、接触部122がパイプ110の小径部分111から胴1の内側に突き出され、Eリング126が接触部122と軸部121の間に設けられている溝内にはめ込まれている。
【0010】
以上のような構成のボタン装置100を動作させる場合は、使用者は、胴1の外側からボタン120の頭部123に軸方向の外力(例えば指による押圧)を加え、圧縮ばね125を圧縮させると共にボタン120の軸部121をパイプ110の小径部分111の内周面に沿って所定距離移動させる。そして、ボタン120の接触部122を上記スイッチに接触させてスイッチのオン・オフを切り替える。
【0011】
スイッチのオン・オフを切り替えたら、上記外力を外して圧縮ばね125をその復元力により伸長させると共にボタン120の軸部121をパイプ110の小径部分111の内周面に沿って所定距離移動させる。そして、Eリング126をパイプ110の小径部分111の端面に接触させてボタン120の軸部121の移動を規制し、元の状態に戻す。
【0012】
ここで、使用者がスイッチのオン・オフの切り替えが確実に行われたか否かを確認できる機構として、クリック機構がある。このクリック機構とは、使用者がボタン装置100のボタン120を押したときに、スイッチのオン・オフが切り替えられると略同時に使用者にクリック感を与える機構である。上述したボタン装置100を有する時計では、図9に示すようなクリック機構130が、胴1に内蔵されているムーブメントに取り付けられている。
【0013】
このクリック機構130は、U字形状をした板ばね部131、回転ピン132及びピン133を備えている。板ばね部131は、一端がムーブメントに固定されている回転ピン132に回転可能に取り付けられ、他端がムーブメントに固定されているピン133に係止されている。板ばね部131の他端付近の外周面には、ピン133がはまる2個所の凹部131a、131bが凸部131cを挟んで設けられている。また、板ばね部131の中央付近の内周面には、スイッチの役目をする凸部131dが設けられている。
【0014】
このような構成において、同図(A)に示すように、ボタン装置100のボタン120の接触部122が図示矢印a方向に移動して板ばね部131の中央付近の外周面に接触し押圧すると、同図(B)に示すように、板ばね部131は回転ピン132を中心に回転しながら図示矢印b方向に移動する。すると、ピン133の係止位置は、一方の凹部131aから凸部131cを乗り越えて他方の凹部131bに移動すると共に、凸部131dがスイッチに接触し導通することになる。従って、このピン133の係止位置の移動時に、使用者はクリック感を得ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のボタン装置100では、クリック機構130が別部品となってムーブメントに固定されているので、部品数が多くなると共に、ムーブメントのサイズが大型化するという問題がある。
【0016】
このようなクリック機構130が無くても特に問題が主じる訳ではないが、ボタン装置100が確実に操作されたか否かが使用者に分りづらくなるという欠点がある。
【0017】
本発明の目的は、上記課題を解消して、簡易な構成でクリック感を得ることができる外部操作装置、外部操作装置を有する時計及び外部操作装置を有する電子機器を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、案内穴を有するケース部材と、このケース部材の案内穴にはめ込まれて軸方向に移動する外部操作部材と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に取り付けられ、前記案内穴の内壁と外部操作部材の間で弾性変形して各部材間を封止する第1封止部材とを備えたボタン装置において、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に設けられている溝部と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方であって、前記溝部が設けられている部材と異なる部材に取り付けられている第2封止部材とを備え、前記第2封止部材が、前記溝部の無い部分にあるときは、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、前記第2封止部材が、前記外部操作部材の軸方向の移動により前記溝部の有る部分にきたときは、前記溝部内で復元することを特徴とする外部操作装置である。
【0019】
この請求項1の発明では、外部操作部材の移動のたびに新たに備えられた第2封止部材が溝部に落ちるので、クリック感を出すことができる。
【0020】
請求項2の発明は、案内穴を有するケース部材と、このケース部材の案内穴にはめ込まれて軸方向に移動する外部操作部材と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に取り付けられ、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形して各部材間を封止する第1封止部材とを備えたボタン装置において、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に設けられている第1溝部および第2溝部と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方であって、前記第1溝部および第2溝部が設けられている部材と異なる部材に取り付けられている第2封止部材とを備え、前記第1封止部材が、前記第1溝部の有る部分で復元し、前記第2封止部材が前記第2溝部の無い部分にあり、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、前記外部操作部材の軸方向の移動により、前記第1封止部材が前記第1溝部の無い部分にあり、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、前記第2封止部材が、前記第2溝部の有る部分にきたときは、前記第2溝部内で復元することを特徴とする外部操作装置である。
【0021】
この請求項2の発明では、第1封止部材が第1溝部により外部操作部材の抜け防止となる。
【0022】
請求項3の発明は、請求項1、2に記載の構成において、前記外部操作部材を押圧する弾性部材を備え、前記弾性部材の押圧方向とは逆方向の外力又は前記外力の解放による前記弾性部材の復元力を前記外部操作部材に掛けることにより、前記外部操作部材を移動させることを特徴とする外部操作装置である。
【0023】
この請求項3の発明では、弾性部材により外部操作部材が常に一方向に押されているので、外部操作部材に掛ける逆方向の外力を解放すると、外部操作部材は自動的に一定の位置に復帰することになる。
【0024】
請求項4の発明は、請求項3に記載の構成において、前記弾性部材の押圧方向は、前記第2封止部材が前記溝部から離れる方向であることを特徴とする外部操作装置である。
【0025】
この請求項4の発明では、外力により第2部材を移動させたときに、その最終移動位置付近にてクリック感を得ることができる。
【0026】
請求項5の発明は、請求項1〜4に記載の構成において、前記第1封止部材と第2封止部材との間に潤滑材が封止されていることを特徴とする外部操作装置である。
【0027】
この請求項5の発明では、潤滑材が封止されているので、外部操作部材の軸方向の移動を長期間安定して維持することができる。
【0028】
請求項6及び7の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の外部操作装置を有することを特徴とする時計であり、案内穴を有するケース部材は、パイプ又は孔が設けられている時計の胴であり、前記外部操作部材は時計のボタン、りゅうず又はガラスであることを特徴とするボタン装置を有する時計である。
【0029】
この請求項6及び7の発明では、外部操作部材の移動のたびに新たに備えられた第2封止部材が溝部に落ちるので、クリック感を出すことができ、高級感を与えることができると共に操作の確実性を高めることができる。
【0030】
請求項8の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の外部操作装置を有することを特徴とする電子機器である。
【0031】
この請求項8の発明では、外部操作部材の移動のたびに新たに備えられた第2封止部材が溝部に落ちるので、クリック感を出すことができ、操作の確実性を高めることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
図1は、本発明の外部操作装置を有する時計の第1の実施形態を示す断面側面図であり、図2は、その外部操作装置付近の詳細を示す断面側面図である。
【0034】
この時計200は、腕時計又は携帯用時計であり、概略的には胴201、裏ぶた202、ガラス203、ムーブメント204、文字板205、外部操作装置の1つであるボタン装置300等を備えている。
【0035】
胴201の裏側には、裏ぶた202が固定されており、胴201の表側には、ガラス203が固定されている。胴201及び裏ぶた202の材質としては、例えばステンレスや銅系合金にメッキを施したものや、チタン、チタン合金、プラスチックあるいはアルミニウム合金、さらにはプラチナ、金のむく材等、あるいは超硬合金等が用いられている。ガラス203の材質としては、例えばサファイアガラス、ホウケイ酸ガラスあるいはアクリル樹脂等が用いられている。
【0036】
胴201の中にはムーブメント204が配設されている。このムーブメント204上には文字板205が配設されており、さらにムーブメント204の軸に対して長針205aや短針205bが取り付けられている。
【0037】
ボタン装置300は、胴201の側面に配設されており、例えばストップウォッチ機能を制御する制御手段や日付・曜日を変更する変更手段等のスイッチのオン・オフを切り替えるためのものである。
【0038】
このボタン装置300は、案内穴を有するケース部材と、このケース部材の案内穴にはめ込まれて軸方向に移動する外部操作部材と、案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に取り付けられ、案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形して各部材間を封止する第1封止部材と、案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に設けられている溝部と、案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方であって、溝部が設けられている部材と異なる部材に取り付けられている第2封止部材とを備えている。さらに、外部操作部材を押圧する弾性部材を備えている。
【0039】
即ち、案内穴を有するケース部材は、案内穴内に外部操作部材が挿入可能なように構成された部材であり、この実施形態では胴201の側面に設けられた孔内に挿入・固定されているパイプ310である。外部操作部材は、ケース部材の案内穴内に挿入・移動可能なように構成された部材であり、この実施形態ではパイプ310内に挿入されているボタン320である。
【0040】
第1封止部材は、案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間を封止可能なように構成された部材であり、この実施形態ではボタン320の軸部321にはめ込まれている第1パッキン324である。溝部及び第2封止部材は、ケース部材の案内穴内における外部操作部材の移動により、溝部内に第2封止部材が出入可能なように構成された部材であり、この実施形態ではパイプ310の小径部分311に設けられているクリック溝313及びボタン320の軸部321にはめ込まれている第2パッキン327である。弾性部材は、外部操作部材を押圧可能なように構成された部材であり、この実施形態ではボタン320の軸部321にはめ込まれている圧縮ばね325である。
【0041】
パイプ310は、孔の内径と略同径の外径を有する小径部分311と、この小径部分311の外径より大きい外径を有する大径部分312とが、一体成形された構成となっている。そして、小径部分311の開放端寄りの内周面には、断面形状が二等辺三角形のクリック溝313が全周にわたって設けられている。
【0042】
パイプ310の材質としては、例えばステンレスや銅系合金にメッキを施したものや、チタン、チタン合金、プラスチックあるいはアルミニウム合金、さらにはプラチナ、金のむく材等、あるいは超硬合金等が用いられている。
【0043】
このような構成のパイプ310は、胴201の外側から小径部分311が孔内に挿入され、小径部分311と大径部分312の段差部が胴201の側面に密着され、大径部分312が外部に突き出された状態で、小径部分311と大径部分312の段差部付近と孔の内周面が接着あるいはろう付け等により固定されている。
【0044】
ボタン320は、パイプ310の小径部分311の内径よりわずかに小さい外径を有する軸部321を有し、この軸部321の一端部には、胴201内に配設されている上記スイッチに接触する接触部322が一体成形され、軸部321の他端部には、パイプ310の大径部分312の内径よりわずかに小さい外径を有する頭部323が一体成形された構成となっている。
【0045】
軸部321には、パイプ310とボタン320の間の防水を行う第1パッキン324が、軸部321に設けられている溝内にはめ込まれていると共に、クリック感を得るための第2パッキン327が、第1パッキン324をはめ込む溝よりも接触部322側の軸部321に設けられている溝内にはめ込まれている。
【0046】
また、パイプ310の小径部分311と大径部分312の段差部の内側端面と、頭部323の内側端面との間であって軸部321の外周面には、圧縮ばね325が配置されている。さらに、軸部321と接触部322との間に設けられている溝内には、パイプ310からボタン320が抜けるのを防止するためのEリング326がはめ込まれている。
【0047】
ボタン320の材質としては、例えばステンレスや銅系合金にメッキを施したものや、チタン、チタン合金、プラスチックあるいはアルミニウム合金、さらにはプラチナ、金のむく材等、あるいは超硬合金等が用いられている。
【0048】
第1パッキン324及び第2パッキン327の材質としては、例えばニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、フッ素ゴム(FKM)、エチレンプロピレンゴム(EPT)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコンゴム(Si)、クロロプレンゴム(CR)等が、同じ種類の組み合わせで、あるいは異なる種類の組み合わせで用いられる。尚、一般的には、ニトリルゴム(NBR)が用いられ、耐水性が要求されるときは、ブチルゴム(IIR)が用いられ、品質が要求されるときは、フッ素ゴム(FKM)が用いられる。
【0049】
このような構成のボタン320は、胴201の外側から接触部322側を先にして軸部321がパイプ310の小径部分311内に挿入され、頭部323がパイプ310の大径部分312内に挿入される。そして、接触部322がパイプ310の小径部分311から胴201の内側に突き出され、Eリング326が接触部322と軸部321の間に設けられている溝内にはめ込まれている。
【0050】
以上のような構成のボタン装置300を動作させる場合について説明する。
【0051】
ボタン装置300のボタン320は、通常は図2に示すように、圧縮ばね325の復元力により胴201の外側に付勢されていると共に、Eリング326がパイプ310に接触することにより抜け止めされている。
【0052】
使用者は、このような状態から図3(A)に示すように、胴201の外側からボタン320の頭部323に軸方向の外力(例えば指による押圧)fを加え、圧縮ばね325を圧縮させると共にボタン320の軸部321をパイプ310の小径部分311の内周面に沿って図示矢印a方向に所定距離移動させる。
【0053】
そして、ボタン320の接触部322をスイッチ206に接触させてスイッチ206のオン・オフを切り替えるのであるが、切り替え時に、同図(B)に示すように、第2パッキン327がクリック溝313に到達し、弾性変形していた第2パッキン327がクリック溝313内で復元する。従って、このときに使用者にクリック感を与えることになる。
【0054】
そして、ボタン320の接触部322をスイッチ206に接触させてスイッチ206のオン・オフを切り替えたら、上記外力fを外して圧縮ばね325をその復元力により伸長させると共にボタン320の軸部321をパイプ310の小径部分311の内周面に沿って先程とは逆方向に所定距離移動させる。そして、Eリング326をパイプ310の小径部分311の端面に接触させてボタン320の軸部321の移動を規制し、同図(A)に示す元の状態に戻す。
【0055】
図4(A)は、本発明の外部操作装置の第2の実施形態を示す断面側面図である。
【0056】
この外部操作装置であるボタン装置300aは、上述した第1の実施形態のボタン装置300と略同様の構成であり、同一構成部分は同一符号であるが、クリック溝313aの深さが第1の実施形態のクリック溝313より浅くなっている点で異なる構成となっている。
【0057】
このような構成によれば、ボタン320の接触部322をスイッチ206に接触させてスイッチ206のオン・オフを切り替えるとき、この切り替え直前に、同図(B)に示すように、第2パッキン327がクリック溝313aに到達し、弾性変形していた第2パッキン327がクリック溝313a内で復元する。本実施形態のクリック溝313aは、第1の実施形態のクリック溝313より浅いため、これだけでは確実なクリック感が得られない。そこで、この状態からボタン320の接触部322をスイッチ206に接触させてスイッチ206のオン・オフを切り替えるには、ボタン320の軸部321をパイプ310の小径部分311の内周面に沿ってさらに移動させる。
【0058】
このとき、復元した第2パッキン327がクリック溝313aに引っ掛かっているので、ボタン320の頭部323に上記外力fのみを掛けていただけでは、ボタン320の軸部321をパイプ310の小径部分311の内周面に沿ってさらに移動させることができない。そこで、同図(C)に示すように、ボタン320の頭部323に掛ける軸方向の外力fをf+αに増加させ、復元した第2パッキン327をクリック溝313aから出して弾性変形させる必要がある。従って、このときに使用者にクリック感を与えることになる。
【0059】
そして、ボタン320の接触部322をスイッチ206に接触させてスイッチ206のオン・オフを切り替えたら、上記外力f+αを外して圧縮ばね325をその復元力により伸長させると共にボタン320の軸部321をパイプ310の小径部分311の内周面に沿って先程とは逆方向に所定距離移動させる。そして、Eリング326をパイプ310の小径部分311の端面に接触させてボタン320の軸部321の移動を規制し、同図(A)に示す元の状態に戻す。
【0060】
このため、第1の実施形態のパイプ310の小径部分311の外周径が細くなり、時計の小型化が図れる。
【0061】
図5は、本発明の外部操作装置の第3の実施形態を示す断面側面図である。
【0062】
この外部操作装置であるボタン装置400は、上述した第1の実施形態のボタン装置300と略同様の構成であり、同一構成部分は同一符号を付すが、案内穴を有するケース部材もしくは外部操作部材のいずれか一方に第1溝部および第2溝部が設けられている点で異なる構成となっている。即ち、第1溝部および第2溝部は、ケース部材の案内穴内における外部操作部材の移動により、第1溝部内に第1封止部材が出入可能なように、また第2溝部内に第2封止部材が出入可能なように構成された部分であり、この実施形態ではパイプ410の小径部分411の大径部分312寄りの内周面に全周にわたって設けられている抜け防止溝414およびパイプ310の小径部分311に設けられているクリック溝313である。
【0063】
このような構成によれば、スイッチのオン・オフを切り替えた後、外力を外して圧縮ばね325をその復元力により伸長させると共にボタン420の軸部421をパイプ410の小径部分411の内周面に沿って所定距離移動させたとき、第1パッキン324が抜け防止溝414に到達し、弾性変形していた第1パッキン324が抜け防止溝414内で復元して引っ掛かり、ボタン420の抜けを防止することができる。このため第1の実施形態のボタン装置300で用いられていた接触部322と軸部321の間に設けられている溝内にはめ込まれているEリング326を省略することができ、部品点数を減少させることができる。
【0064】
また、本発明の外部操作装置のさらに別の実施形態としては、第1パッキン324と第2パッキン327との間に、第3パッキンを取り付け、第1パッキン324と第3パッキンの間であって、ボタン320、420の軸部321、421とパイプ310、410の小径部分311、411の隙間に例えばシリコン等の潤滑油の溜り部を設けるようにすれば、パイプ310、410の小径部分311、411内でのボタン320、420の軸部321、421の摺動性能を長期間良好に維持することが可能となる。
【0065】
また、上述した各実施形態では、パイプ310、410側にクリック溝313を設け、ボタン320、420側に各パッキン324、327を配置するようにしたが、パイプ310、410側に各パッキン324、327を配置し、ボタン320、420側にクリック溝313を設け、あるいはこれらの組み合わせとしても同様の効果を奏する。さらに、胴201に設けた孔内にパイプ310、410を挿入・固定し、パイプ310、410内にボタン320、420を挿入する構成としたが、胴201に設けた孔内にクリック溝313を直接設け、その孔内にボタン320、420を直接挿入する構成としても良く、部品点数をさらに減少させることができる。
【0066】
また、上述した各実施形態におけるクリック溝313の断面形状は、二等辺三角形としたが、特にこれに限定されるものではなく、クリック感を与えることができる断面形状であれば良く、例えば図6(A)、(B)、(C)に示すような直角三角形、台形、半円形等でも同様の効果を得ることができる。
【0067】
また、各パッキン324、327としては、弾性部材で成るものであれば良く、図7(A)、(B)、(C)、(D)に示すような一般的なOリング、Dリング、外周縁の全周に断面が半円形状の凸部が設けられたDリング、外周縁の例えば十字方向に断面が半円形状の凸部が設けられたDリングが用いられる。
【0068】
本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形を行うことができる。
【0069】
尚、上述した各実施形態では、第1部材としてパイプ310、410及び第2部材としてボタン320、420を備えたボタン装置300、300a、400として説明したが、第1部材として例えば胴201等の外装部材及び第2部材として例えば胴201の内周に挿入されて軸方向に移動するガラス203等の外部操作部材を備えたボタン装置としても適用可能である。
【0070】
本発明における時計の概念としては、例えば水晶発振式の腕時計であり、電池式あるいは手巻発電式、あるいは自動巻発電式、あるいは太陽電池発電式等の形式のものを含むものである。さらに、電子式の腕時計に限らず、機械式の手巻腕時計あるいは自動巻腕時計をも含むものである。また、腕時計に限らず、置き時計や掛け時計等も含むものである。
【0071】
また、本発明における電子機器の概念としては、外部操作装置を含むものであれば良く、例えば電子卓上計算機、電子手帳、携帯型コンピュータ、携帯電話、ページャー等があり、また他の分野あるいは他の領域のものにも本発明が適用できる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、簡易な構成でクリック感を得ることができ、適用される機器類の小型化や低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外部操作装置を有する時計の第1の実施形態を示す断面側面図。
【図2】図1に示す時計の外部操作装置付近の詳細を示す断面側面図。
【図3】図1に示す時計の外部操作装置の動作例を示す断面側面図。
【図4】本発明の外部操作装置の第2の実施形態を示す断面側面図。
【図5】本発明の外部操作装置の第3の実施形態を示す断面側面図。
【図6】本発明の外部操作装置の各実施形態の主要部の形状例を示す断面側面図。
【図7】本発明の外部操作装置の各実施形態の別の主要部の形状例を示す図。
【図8】従来の外部操作装置を有する時計の一例を示す断面側面図。
【図9】図8に示す外部操作装置に適用されるクリック機構の一例を示す平面図。
【符号の説明】
200 時計
201 胴
202 裏ぶた
203 ガラス
204 ムーブメント
205 文字板
206 スイッチ
300 ボタン装置
310 パイプ
313 クリック溝
320 ボタン
324 第1パッキン
325 圧縮ばね
327 第2パッキン
300a ボタン装置
313a クリック溝
400 ボタン装置
410 パイプ
414 抜け防止溝
420 ボタン

Claims (8)

  1. 案内穴を有するケース部材と、このケース部材の案内穴にはめ込まれて軸方向に移動する外部操作部材と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に取り付けられ、前記案内穴の内壁と外部操作部材の間で弾性変形して各部材間を封止する第1封止部材とを備えた外部操作装置において、
    前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に設けられている溝部と、
    前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方であって、前記溝部が設けられている部材と異なる部材に取り付けられている第2封止部材とを備え、
    前記第2封止部材が、前記溝部の無い部分にあるときは、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、前記第2封止部材が、前記外部操作部材の軸方向の移動により前記溝部の有る部分にきたときは、前記溝部内で復元することを特徴とする外部操作装置。
  2. 案内穴を有するケース部材と、このケース部材の案内穴にはめ込まれて軸方向に移動する外部操作部材と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に取り付けられ、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形して各部材間を封止する第1封止部材とを備えた外部操作装置において、
    前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に設けられている第1溝部および第2溝部と、
    前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方であって、前記第1溝部および第2溝部が設けられている部材と異なる部材に取り付けられている第2封止部材とを備え、
    前記第1封止部材が、前記第1溝部の有る部分で復元し、前記第2封止部材が前記第2溝部の無い部分にあり、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、
    前記外部操作部材の軸方向の移動により、前記第1封止部材が前記第1溝部の無い部分にあり、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、前記第2封止部材が、前記第2溝部の有る部分にきたときは、前記第2溝部内で復元することを特徴とする外部操作装置。
  3. 前記外部操作部材を押圧する弾性部材を備え、前記弾性部材の押圧方向とは逆方向の外力又は前記外力の解放による前記弾性部材の復元力を前記外部操作部材に掛けることにより、前記外部操作部材を移動させる請求項1、2に記載の外部操作装置。
  4. 前記弾性部材の押圧方向は、前記第2封止部材が前記第2溝部から離れる方向である請求項3に記載の外部操作装置。
  5. 前記第1封止部材と第2封止部材との間に潤滑材が封止されている請求項1〜4のいずれかに記載の外部操作装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の外部操作装置を有することを特徴とする時計。
  7. 前記案内穴を有するケース部材は、パイプ又は孔が設けられている時計の胴であり、前記外部操作部材は時計のボタン、りゅうず又はガラスである請求項6に記載の外部操作装置を有する時計。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の外部操作装置を有することを特徴とする電子機器。
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