JPH11109057A - 外部操作装置、外部操作装置を有する時計及び外部操作装置を有する電子機器 - Google Patents

外部操作装置、外部操作装置を有する時計及び外部操作装置を有する電子機器

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JPH11109057A
JPH11109057A JP9269070A JP26907097A JPH11109057A JP H11109057 A JPH11109057 A JP H11109057A JP 9269070 A JP9269070 A JP 9269070A JP 26907097 A JP26907097 A JP 26907097A JP H11109057 A JPH11109057 A JP H11109057A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成でクリック感を得ることができる
外部操作装置、外部操作装置を有する時計及び外部操作
装置を有する電子機器を提供する。 【解決手段】 案内穴を有するケース部材310と、こ
のケース部材にはめ込まれて軸方向に移動する外部操作
部材320と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材
のいずれか一方に取り付けられ、前記ケース部材と外部
操作部材の間で弾性変形して各部材間を封止する第1封
止部材324と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部
材のいずれか一方に設けられている溝部313と、前記
案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方であ
って、前記溝部が設けられている部材と異なる部材に取
り付けられている第2封止部材327とを備え、前記第
2封止部材が、前記溝部の無い部分にあるときは、前記
ケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、前記第2
封止部材が、前記外部操作部材の移動により前記溝部の
有る部分にきたときは、前記溝部内で復元する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押圧動作等により
例えばスイッチのオン・オフを切り替える外部操作装置
並びに外部操作装置を有する時計及び外部操作装置を有
する電子機器関するものである。
【0002】
【従来の技術】外部操作装置を有する時計あるいは電子
機器の一例として一般的なボタン装置を有する腕時計を
例にして説明する。腕時計には、例えばストップウォッ
チ機能を制御する制御手段や日付・曜日を変更する変更
手段等が備えられているが、これらのスイッチのオン・
オフは通常は胴の側面に配設されているボタン装置によ
り切り替えられる。
【0003】図8は、従来のボタン装置を有する時計の
一例の部分断面側面図である。
【0004】このボタン装置100は、胴1の側面に設
けられた孔内に挿入・固定されているパイプ110及び
このパイプ110内に挿入されているボタン120を備
えている。
【0005】パイプ110は、孔の内径と略同径の外径
を有する小径部分111と、この小径部分111の外径
より大きい外径を有する大径部分112とが、一体成形
された構成となっている。
【0006】このような構成のパイプ110は、胴1の
外側から小径部分111が孔内に挿入され、小径部分1
11と大径部分112の段差部が胴1の側面に密着さ
れ、大径部分112が外部に突き出された状態で、小径
部分111と大径部分112の段差部付近と孔の内周面
が接着あるいはろう付け等により固定されている。
【0007】ボタン120は、パイプ110の小径部分
111の内径よりわずかに小さい外径を有する軸部12
1を有し、この軸部121の一端部には、胴1内に配設
されている上記スイッチに接触する接触部122が一体
成形され、軸部121の他端部には、パイプ110の大
径部分112の内径よりわずかに小さい外径を有する頭
部123が一体成形された構成となっている。
【0008】軸部121には、パイプ110とボタン1
20の間の防水を行うパッキン124が、軸部121に
設けられている溝内にはめ込まれている。また、パイプ
110の小径部分111と大径部分112の段差部の内
側端面と、頭部123の内側端面との間であって軸部1
21の外周面には、圧縮ばね125が配置されている。
さらに、軸部121と接触部122との間に設けられて
いる溝内には、パイプ110からボタン120が抜ける
のを防止するためのEリング126がはめ込まれてい
る。
【0009】このような構成のボタン120は、胴1の
外側から接触部122側を先にして軸部121がパイプ
110の小径部分111内に挿入され、頭部123がパ
イプ110の大径部分112内に挿入される。そして、
接触部122がパイプ110の小径部分111から胴1
の内側に突き出され、Eリング126が接触部122と
軸部121の間に設けられている溝内にはめ込まれてい
る。
【0010】以上のような構成のボタン装置100を動
作させる場合は、使用者は、胴1の外側からボタン12
0の頭部123に軸方向の外力(例えば指による押圧)
を加え、圧縮ばね125を圧縮させると共にボタン12
0の軸部121をパイプ110の小径部分111の内周
面に沿って所定距離移動させる。そして、ボタン120
の接触部122を上記スイッチに接触させてスイッチの
オン・オフを切り替える。
【0011】スイッチのオン・オフを切り替えたら、上
記外力を外して圧縮ばね125をその復元力により伸長
させると共にボタン120の軸部121をパイプ110
の小径部分111の内周面に沿って所定距離移動させ
る。そして、Eリング126をパイプ110の小径部分
111の端面に接触させてボタン120の軸部121の
移動を規制し、元の状態に戻す。
【0012】ここで、使用者がスイッチのオン・オフの
切り替えが確実に行われたか否かを確認できる機構とし
て、クリック機構がある。このクリック機構とは、使用
者がボタン装置100のボタン120を押したときに、
スイッチのオン・オフが切り替えられると略同時に使用
者にクリック感を与える機構である。上述したボタン装
置100を有する時計では、図9に示すようなクリック
機構130が、胴1に内蔵されているムーブメントに取
り付けられている。
【0013】このクリック機構130は、U字形状をし
た板ばね部131、回転ピン132及びピン133を備
えている。板ばね部131は、一端がムーブメントに固
定されている回転ピン132に回転可能に取り付けら
れ、他端がムーブメントに固定されているピン133に
係止されている。板ばね部131の他端付近の外周面に
は、ピン133がはまる2個所の凹部131a、131
bが凸部131cを挟んで設けられている。また、板ば
ね部131の中央付近の内周面には、スイッチの役目を
する凸部131dが設けられている。
【0014】このような構成において、同図(A)に示
すように、ボタン装置100のボタン120の接触部1
22が図示矢印a方向に移動して板ばね部131の中央
付近の外周面に接触し押圧すると、同図(B)に示すよ
うに、板ばね部131は回転ピン132を中心に回転し
ながら図示矢印b方向に移動する。すると、ピン133
の係止位置は、一方の凹部131aから凸部131cを
乗り越えて他方の凹部131bに移動すると共に、凸部
131dがスイッチに接触し導通することになる。従っ
て、このピン133の係止位置の移動時に、使用者はク
リック感を得ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のボタン
装置100では、クリック機構130が別部品となって
ムーブメントに固定されているので、部品数が多くなる
と共に、ムーブメントのサイズが大型化するという問題
がある。
【0016】このようなクリック機構130が無くても
特に問題が主じる訳ではないが、ボタン装置100が確
実に操作されたか否かが使用者に分りづらくなるという
欠点がある。
【0017】本発明の目的は、上記課題を解消して、簡
易な構成でクリック感を得ることができる外部操作装
置、外部操作装置を有する時計及び外部操作装置を有す
る電子機器を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、案内
穴を有するケース部材と、このケース部材の案内穴には
め込まれて軸方向に移動する外部操作部材と、前記案内
穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方に取り付
けられ、前記案内穴の内壁と外部操作部材の間で弾性変
形して各部材間を封止する第1封止部材とを備えたボタ
ン装置において、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部
材のいずれか一方に設けられている溝部と、前記案内穴
の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方であって、
前記溝部が設けられている部材と異なる部材に取り付け
られている第2封止部材とを備え、前記第2封止部材
が、前記溝部の無い部分にあるときは、前記案内穴を有
するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、前記
第2封止部材が、前記外部操作部材の軸方向の移動によ
り前記溝部の有る部分にきたときは、前記溝部内で復元
することを特徴とする外部操作装置である。
【0019】この請求項1の発明では、外部操作部材の
移動のたびに新たに備えられた第2封止部材が溝部に落
ちるので、クリック感を出すことができる。
【0020】請求項2の発明は、案内穴を有するケース
部材と、このケース部材の案内穴にはめ込まれて軸方向
に移動する外部操作部材と、前記案内穴の内壁もしくは
外部操作部材のいずれか一方に取り付けられ、前記案内
穴を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し
て各部材間を封止する第1封止部材とを備えたボタン装
置において、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材の
いずれか一方に設けられている第1溝部および第2溝部
と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか
一方であって、前記第1溝部および第2溝部が設けられ
ている部材と異なる部材に取り付けられている第2封止
部材とを備え、前記第1封止部材が、前記第1溝部の有
る部分で復元し、前記第2封止部材が前記第2溝部の無
い部分にあり、前記案内穴を有するケース部材と外部操
作部材の間で弾性変形し、前記外部操作部材の軸方向の
移動により、前記第1封止部材が前記第1溝部の無い部
分にあり、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部
材の間で弾性変形し、前記第2封止部材が、前記第2溝
部の有る部分にきたときは、前記第2溝部内で復元する
ことを特徴とする外部操作装置である。
【0021】この請求項2の発明では、第1封止部材が
第1溝部により外部操作部材の抜け防止となる。
【0022】請求項3の発明は、請求項1、2に記載の
構成において、前記外部操作部材を押圧する弾性部材を
備え、前記弾性部材の押圧方向とは逆方向の外力又は前
記外力の解放による前記弾性部材の復元力を前記外部操
作部材に掛けることにより、前記外部操作部材を移動さ
せることを特徴とする外部操作装置である。
【0023】この請求項3の発明では、弾性部材により
外部操作部材が常に一方向に押されているので、外部操
作部材に掛ける逆方向の外力を解放すると、外部操作部
材は自動的に一定の位置に復帰することになる。
【0024】請求項4の発明は、請求項3に記載の構成
において、前記弾性部材の押圧方向は、前記第2封止部
材が前記溝部から離れる方向であることを特徴とする外
部操作装置である。
【0025】この請求項4の発明では、外力により第2
部材を移動させたときに、その最終移動位置付近にてク
リック感を得ることができる。
【0026】請求項5の発明は、請求項1〜4に記載の
構成において、前記第1封止部材と第2封止部材との間
に潤滑材が封止されていることを特徴とする外部操作装
置である。
【0027】この請求項5の発明では、潤滑材が封止さ
れているので、外部操作部材の軸方向の移動を長期間安
定して維持することができる。
【0028】請求項6及び7の発明は、請求項1〜5の
いずれかに記載の外部操作装置を有することを特徴とす
る時計であり、案内穴を有するケース部材は、パイプ又
は孔が設けられている時計の胴であり、前記外部操作部
材は時計のボタン、りゅうず又はガラスであることを特
徴とするボタン装置を有する時計である。
【0029】この請求項6及び7の発明では、外部操作
部材の移動のたびに新たに備えられた第2封止部材が溝
部に落ちるので、クリック感を出すことができ、高級感
を与えることができると共に操作の確実性を高めること
ができる。
【0030】請求項8の発明は、請求項1〜5のいずれ
かに記載の外部操作装置を有することを特徴とする電子
機器である。
【0031】この請求項8の発明では、外部操作部材の
移動のたびに新たに備えられた第2封止部材が溝部に落
ちるので、クリック感を出すことができ、操作の確実性
を高めることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0033】図1は、本発明の外部操作装置を有する時
計の第1の実施形態を示す断面側面図であり、図2は、
その外部操作装置付近の詳細を示す断面側面図である。
【0034】この時計200は、腕時計又は携帯用時計
であり、概略的には胴201、裏ぶた202、ガラス2
03、ムーブメント204、文字板205、外部操作装
置の1つであるボタン装置300等を備えている。
【0035】胴201の裏側には、裏ぶた202が固定
されており、胴201の表側には、ガラス203が固定
されている。胴201及び裏ぶた202の材質として
は、例えばステンレスや銅系合金にメッキを施したもの
や、チタン、チタン合金、プラスチックあるいはアルミ
ニウム合金、さらにはプラチナ、金のむく材等、あるい
は超硬合金等が用いられている。ガラス203の材質と
しては、例えばサファイアガラス、ホウケイ酸ガラスあ
るいはアクリル樹脂等が用いられている。
【0036】胴201の中にはムーブメント204が配
設されている。このムーブメント204上には文字板2
05が配設されており、さらにムーブメント204の軸
に対して長針205aや短針205bが取り付けられて
いる。
【0037】ボタン装置300は、胴201の側面に配
設されており、例えばストップウォッチ機能を制御する
制御手段や日付・曜日を変更する変更手段等のスイッチ
のオン・オフを切り替えるためのものである。
【0038】このボタン装置300は、案内穴を有する
ケース部材と、このケース部材の案内穴にはめ込まれて
軸方向に移動する外部操作部材と、案内穴の内壁もしく
は外部操作部材のいずれか一方に取り付けられ、案内穴
を有するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形して
各部材間を封止する第1封止部材と、案内穴の内壁もし
くは外部操作部材のいずれか一方に設けられている溝部
と、案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方
であって、溝部が設けられている部材と異なる部材に取
り付けられている第2封止部材とを備えている。さら
に、外部操作部材を押圧する弾性部材を備えている。
【0039】即ち、案内穴を有するケース部材は、案内
穴内に外部操作部材が挿入可能なように構成された部材
であり、この実施形態では胴201の側面に設けられた
孔内に挿入・固定されているパイプ310である。外部
操作部材は、ケース部材の案内穴内に挿入・移動可能な
ように構成された部材であり、この実施形態ではパイプ
310内に挿入されているボタン320である。
【0040】第1封止部材は、案内穴を有するケース部
材と外部操作部材の間を封止可能なように構成された部
材であり、この実施形態ではボタン320の軸部321
にはめ込まれている第1パッキン324である。溝部及
び第2封止部材は、ケース部材の案内穴内における外部
操作部材の移動により、溝部内に第2封止部材が出入可
能なように構成された部材であり、この実施形態ではパ
イプ310の小径部分311に設けられているクリック
溝313及びボタン320の軸部321にはめ込まれて
いる第2パッキン327である。弾性部材は、外部操作
部材を押圧可能なように構成された部材であり、この実
施形態ではボタン320の軸部321にはめ込まれてい
る圧縮ばね325である。
【0041】パイプ310は、孔の内径と略同径の外径
を有する小径部分311と、この小径部分311の外径
より大きい外径を有する大径部分312とが、一体成形
された構成となっている。そして、小径部分311の開
放端寄りの内周面には、断面形状が二等辺三角形のクリ
ック溝313が全周にわたって設けられている。
【0042】パイプ310の材質としては、例えばステ
ンレスや銅系合金にメッキを施したものや、チタン、チ
タン合金、プラスチックあるいはアルミニウム合金、さ
らにはプラチナ、金のむく材等、あるいは超硬合金等が
用いられている。
【0043】このような構成のパイプ310は、胴20
1の外側から小径部分311が孔内に挿入され、小径部
分311と大径部分312の段差部が胴201の側面に
密着され、大径部分312が外部に突き出された状態
で、小径部分311と大径部分312の段差部付近と孔
の内周面が接着あるいはろう付け等により固定されてい
る。
【0044】ボタン320は、パイプ310の小径部分
311の内径よりわずかに小さい外径を有する軸部32
1を有し、この軸部321の一端部には、胴201内に
配設されている上記スイッチに接触する接触部322が
一体成形され、軸部321の他端部には、パイプ310
の大径部分312の内径よりわずかに小さい外径を有す
る頭部323が一体成形された構成となっている。
【0045】軸部321には、パイプ310とボタン3
20の間の防水を行う第1パッキン324が、軸部32
1に設けられている溝内にはめ込まれていると共に、ク
リック感を得るための第2パッキン327が、第1パッ
キン324をはめ込む溝よりも接触部322側の軸部3
21に設けられている溝内にはめ込まれている。
【0046】また、パイプ310の小径部分311と大
径部分312の段差部の内側端面と、頭部323の内側
端面との間であって軸部321の外周面には、圧縮ばね
325が配置されている。さらに、軸部321と接触部
322との間に設けられている溝内には、パイプ310
からボタン320が抜けるのを防止するためのEリング
326がはめ込まれている。
【0047】ボタン320の材質としては、例えばステ
ンレスや銅系合金にメッキを施したものや、チタン、チ
タン合金、プラスチックあるいはアルミニウム合金、さ
らにはプラチナ、金のむく材等、あるいは超硬合金等が
用いられている。
【0048】第1パッキン324及び第2パッキン32
7の材質としては、例えばニトリルゴム(NBR)、ブ
チルゴム(IIR)、フッ素ゴム(FKM)、エチレン
プロピレンゴム(EPT)、スチレンブタジエンゴム
(SBR)、シリコンゴム(Si)、クロロプレンゴム
(CR)等が、同じ種類の組み合わせで、あるいは異な
る種類の組み合わせで用いられる。尚、一般的には、ニ
トリルゴム(NBR)が用いられ、耐水性が要求される
ときは、ブチルゴム(IIR)が用いられ、品質が要求
されるときは、フッ素ゴム(FKM)が用いられる。
【0049】このような構成のボタン320は、胴20
1の外側から接触部322側を先にして軸部321がパ
イプ310の小径部分311内に挿入され、頭部323
がパイプ310の大径部分312内に挿入される。そし
て、接触部322がパイプ310の小径部分311から
胴201の内側に突き出され、Eリング326が接触部
322と軸部321の間に設けられている溝内にはめ込
まれている。
【0050】以上のような構成のボタン装置300を動
作させる場合について説明する。
【0051】ボタン装置300のボタン320は、通常
は図2に示すように、圧縮ばね325の復元力により胴
201の外側に付勢されていると共に、Eリング326
がパイプ310に接触することにより抜け止めされてい
る。
【0052】使用者は、このような状態から図3(A)
に示すように、胴201の外側からボタン320の頭部
323に軸方向の外力(例えば指による押圧)fを加
え、圧縮ばね325を圧縮させると共にボタン320の
軸部321をパイプ310の小径部分311の内周面に
沿って図示矢印a方向に所定距離移動させる。
【0053】そして、ボタン320の接触部322をス
イッチ206に接触させてスイッチ206のオン・オフ
を切り替えるのであるが、切り替え時に、同図(B)に
示すように、第2パッキン327がクリック溝313に
到達し、弾性変形していた第2パッキン327がクリッ
ク溝313内で復元する。従って、このときに使用者に
クリック感を与えることになる。
【0054】そして、ボタン320の接触部322をス
イッチ206に接触させてスイッチ206のオン・オフ
を切り替えたら、上記外力fを外して圧縮ばね325を
その復元力により伸長させると共にボタン320の軸部
321をパイプ310の小径部分311の内周面に沿っ
て先程とは逆方向に所定距離移動させる。そして、Eリ
ング326をパイプ310の小径部分311の端面に接
触させてボタン320の軸部321の移動を規制し、同
図(A)に示す元の状態に戻す。
【0055】図4(A)は、本発明の外部操作装置の第
2の実施形態を示す断面側面図である。
【0056】この外部操作装置であるボタン装置300
aは、上述した第1の実施形態のボタン装置300と略
同様の構成であり、同一構成部分は同一符号であるが、
クリック溝313aの深さが第1の実施形態のクリック
溝313より浅くなっている点で異なる構成となってい
る。
【0057】このような構成によれば、ボタン320の
接触部322をスイッチ206に接触させてスイッチ2
06のオン・オフを切り替えるとき、この切り替え直前
に、同図(B)に示すように、第2パッキン327がク
リック溝313aに到達し、弾性変形していた第2パッ
キン327がクリック溝313a内で復元する。本実施
形態のクリック溝313aは、第1の実施形態のクリッ
ク溝313より浅いため、これだけでは確実なクリック
感が得られない。そこで、この状態からボタン320の
接触部322をスイッチ206に接触させてスイッチ2
06のオン・オフを切り替えるには、ボタン320の軸
部321をパイプ310の小径部分311の内周面に沿
ってさらに移動させる。
【0058】このとき、復元した第2パッキン327が
クリック溝313aに引っ掛かっているので、ボタン3
20の頭部323に上記外力fのみを掛けていただけで
は、ボタン320の軸部321をパイプ310の小径部
分311の内周面に沿ってさらに移動させることができ
ない。そこで、同図(C)に示すように、ボタン320
の頭部323に掛ける軸方向の外力fをf+αに増加さ
せ、復元した第2パッキン327をクリック溝313a
から出して弾性変形させる必要がある。従って、このと
きに使用者にクリック感を与えることになる。
【0059】そして、ボタン320の接触部322をス
イッチ206に接触させてスイッチ206のオン・オフ
を切り替えたら、上記外力f+αを外して圧縮ばね32
5をその復元力により伸長させると共にボタン320の
軸部321をパイプ310の小径部分311の内周面に
沿って先程とは逆方向に所定距離移動させる。そして、
Eリング326をパイプ310の小径部分311の端面
に接触させてボタン320の軸部321の移動を規制
し、同図(A)に示す元の状態に戻す。
【0060】このため、第1の実施形態のパイプ310
の小径部分311の外周径が細くなり、時計の小型化が
図れる。
【0061】図5は、本発明の外部操作装置の第3の実
施形態を示す断面側面図である。
【0062】この外部操作装置であるボタン装置400
は、上述した第1の実施形態のボタン装置300と略同
様の構成であり、同一構成部分は同一符号を付すが、案
内穴を有するケース部材もしくは外部操作部材のいずれ
か一方に第1溝部および第2溝部が設けられている点で
異なる構成となっている。即ち、第1溝部および第2溝
部は、ケース部材の案内穴内における外部操作部材の移
動により、第1溝部内に第1封止部材が出入可能なよう
に、また第2溝部内に第2封止部材が出入可能なように
構成された部分であり、この実施形態ではパイプ410
の小径部分411の大径部分312寄りの内周面に全周
にわたって設けられている抜け防止溝414およびパイ
プ310の小径部分311に設けられているクリック溝
313である。
【0063】このような構成によれば、スイッチのオン
・オフを切り替えた後、外力を外して圧縮ばね325を
その復元力により伸長させると共にボタン420の軸部
421をパイプ410の小径部分411の内周面に沿っ
て所定距離移動させたとき、第1パッキン324が抜け
防止溝414に到達し、弾性変形していた第1パッキン
324が抜け防止溝414内で復元して引っ掛かり、ボ
タン420の抜けを防止することができる。このため第
1の実施形態のボタン装置300で用いられていた接触
部322と軸部321の間に設けられている溝内にはめ
込まれているEリング326を省略することができ、部
品点数を減少させることができる。
【0064】また、本発明の外部操作装置のさらに別の
実施形態としては、第1パッキン324と第2パッキン
327との間に、第3パッキンを取り付け、第1パッキ
ン324と第3パッキンの間であって、ボタン320、
420の軸部321、421とパイプ310、410の
小径部分311、411の隙間に例えばシリコン等の潤
滑油の溜り部を設けるようにすれば、パイプ310、4
10の小径部分311、411内でのボタン320、4
20の軸部321、421の摺動性能を長期間良好に維
持することが可能となる。
【0065】また、上述した各実施形態では、パイプ3
10、410側にクリック溝313を設け、ボタン32
0、420側に各パッキン324、327を配置するよ
うにしたが、パイプ310、410側に各パッキン32
4、327を配置し、ボタン320、420側にクリッ
ク溝313を設け、あるいはこれらの組み合わせとして
も同様の効果を奏する。さらに、胴201に設けた孔内
にパイプ310、410を挿入・固定し、パイプ31
0、410内にボタン320、420を挿入する構成と
したが、胴201に設けた孔内にクリック溝313を直
接設け、その孔内にボタン320、420を直接挿入す
る構成としても良く、部品点数をさらに減少させること
ができる。
【0066】また、上述した各実施形態におけるクリッ
ク溝313の断面形状は、二等辺三角形としたが、特に
これに限定されるものではなく、クリック感を与えるこ
とができる断面形状であれば良く、例えば図6(A)、
(B)、(C)に示すような直角三角形、台形、半円形
等でも同様の効果を得ることができる。
【0067】また、各パッキン324、327として
は、弾性部材で成るものであれば良く、図7(A)、
(B)、(C)、(D)に示すような一般的なOリン
グ、Dリング、外周縁の全周に断面が半円形状の凸部が
設けられたDリング、外周縁の例えば十字方向に断面が
半円形状の凸部が設けられたDリングが用いられる。
【0068】本発明は、上記実施の形態に限定されず、
本発明の特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形
を行うことができる。
【0069】尚、上述した各実施形態では、第1部材と
してパイプ310、410及び第2部材としてボタン3
20、420を備えたボタン装置300、300a、4
00として説明したが、第1部材として例えば胴201
等の外装部材及び第2部材として例えば胴201の内周
に挿入されて軸方向に移動するガラス203等の外部操
作部材を備えたボタン装置としても適用可能である。
【0070】本発明における時計の概念としては、例え
ば水晶発振式の腕時計であり、電池式あるいは手巻発電
式、あるいは自動巻発電式、あるいは太陽電池発電式等
の形式のものを含むものである。さらに、電子式の腕時
計に限らず、機械式の手巻腕時計あるいは自動巻腕時計
をも含むものである。また、腕時計に限らず、置き時計
や掛け時計等も含むものである。
【0071】また、本発明における電子機器の概念とし
ては、外部操作装置を含むものであれば良く、例えば電
子卓上計算機、電子手帳、携帯型コンピュータ、携帯電
話、ページャー等があり、また他の分野あるいは他の領
域のものにも本発明が適用できる。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、簡易な構成でクリック
感を得ることができ、適用される機器類の小型化や低価
格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外部操作装置を有する時計の第1の実
施形態を示す断面側面図。
【図2】図1に示す時計の外部操作装置付近の詳細を示
す断面側面図。
【図3】図1に示す時計の外部操作装置の動作例を示す
断面側面図。
【図4】本発明の外部操作装置の第2の実施形態を示す
断面側面図。
【図5】本発明の外部操作装置の第3の実施形態を示す
断面側面図。
【図6】本発明の外部操作装置の各実施形態の主要部の
形状例を示す断面側面図。
【図7】本発明の外部操作装置の各実施形態の別の主要
部の形状例を示す図。
【図8】従来の外部操作装置を有する時計の一例を示す
断面側面図。
【図9】図8に示す外部操作装置に適用されるクリック
機構の一例を示す平面図。
【符号の説明】
200 時計 201 胴 202 裏ぶた 203 ガラス 204 ムーブメント 205 文字板 206 スイッチ 300 ボタン装置 310 パイプ 313 クリック溝 320 ボタン 324 第1パッキン 325 圧縮ばね 327 第2パッキン 300a ボタン装置 313a クリック溝 400 ボタン装置 410 パイプ 414 抜け防止溝 420 ボタン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内穴を有するケース部材と、このケー
    ス部材の案内穴にはめ込まれて軸方向に移動する外部操
    作部材と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のい
    ずれか一方に取り付けられ、前記案内穴の内壁と外部操
    作部材の間で弾性変形して各部材間を封止する第1封止
    部材とを備えた外部操作装置において、 前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方
    に設けられている溝部と、 前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方
    であって、前記溝部が設けられている部材と異なる部材
    に取り付けられている第2封止部材とを備え、 前記第2封止部材が、前記溝部の無い部分にあるとき
    は、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間
    で弾性変形し、前記第2封止部材が、前記外部操作部材
    の軸方向の移動により前記溝部の有る部分にきたとき
    は、前記溝部内で復元することを特徴とする外部操作装
    置。
  2. 【請求項2】 案内穴を有するケース部材と、このケー
    ス部材の案内穴にはめ込まれて軸方向に移動する外部操
    作部材と、前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のい
    ずれか一方に取り付けられ、前記案内穴を有するケース
    部材と外部操作部材の間で弾性変形して各部材間を封止
    する第1封止部材とを備えた外部操作装置において、 前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方
    に設けられている第1溝部および第2溝部と、 前記案内穴の内壁もしくは外部操作部材のいずれか一方
    であって、前記第1溝部および第2溝部が設けられてい
    る部材と異なる部材に取り付けられている第2封止部材
    とを備え、 前記第1封止部材が、前記第1溝部の有る部分で復元
    し、前記第2封止部材が前記第2溝部の無い部分にあ
    り、前記案内穴を有するケース部材と外部操作部材の間
    で弾性変形し、 前記外部操作部材の軸方向の移動により、前記第1封止
    部材が前記第1溝部の無い部分にあり、前記案内穴を有
    するケース部材と外部操作部材の間で弾性変形し、前記
    第2封止部材が、前記第2溝部の有る部分にきたとき
    は、前記第2溝部内で復元することを特徴とする外部操
    作装置。
  3. 【請求項3】 前記外部操作部材を押圧する弾性部材を
    備え、前記弾性部材の押圧方向とは逆方向の外力又は前
    記外力の解放による前記弾性部材の復元力を前記外部操
    作部材に掛けることにより、前記外部操作部材を移動さ
    せる請求項1、2に記載の外部操作装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性部材の押圧方向は、前記第2封
    止部材が前記第2溝部から離れる方向である請求項3に
    記載の外部操作装置。
  5. 【請求項5】 前記第1封止部材と第2封止部材との間
    に潤滑材が封止されている請求項1〜4のいずれかに記
    載の外部操作装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の外部操
    作装置を有することを特徴とする時計。
  7. 【請求項7】 前記案内穴を有するケース部材は、パイ
    プ又は孔が設けられている時計の胴であり、前記外部操
    作部材は時計のボタン、りゅうず又はガラスである請求
    項6に記載の外部操作装置を有する時計。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の外部操
    作装置を有することを特徴とする電子機器。
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