JP3551717B2 - エンジンのegr制御装置 - Google Patents

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    • F02M26/65Constructional details of EGR valves
    • F02M26/66Lift valves, e.g. poppet valves

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、EGR量(吸気系に還流される排気ガス量)を制御するエンジンのEGR制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用エンジン等にあっては、排気ガス中の有害成分であるNOxの発生を抑制するために、吸気通路に不活性の排気ガスを再循環させる、いわゆるEGR装置が設けられている。
【0003】
しかし、吸気通路に不活性の排気ガスを再循環させてNOxの発生を抑制すると、燃焼雰囲気が酸素不足となるため、排気微粒子やHC、CO等の排出量が増える傾向がある。
【0004】
このNOxと排気微粒子のトレードオフの関係は、エンジン高負荷時、あるいはEGR量が多くなり空気過剰率が低い運転条件で顕著になり、NOxと排気微粒子の排出量を同時に減らすためには、EGR量を運転条件に応じて精密に制御する必要がある。また、過渡運転時のノック音を低減するためにも、EGR量の制御精度を高めることは有効である。
【0005】
EGR量を制御する装置として、例えば特開昭57−148048号公報に開示されたものは、エンジンに吸入される空気量と新気量をそれぞれ検出し、両者の差をEGR量と見なし、EGR率(=EGR量/新気量)が目標EGR率と一致するように、EGR通路の開口面積がEGR弁を介して調節されるようになっている。これにより、EGR弁を流れる排気ガスの挙動を考慮しなくても、目標のEGR率に制御でき、EGR弁の詰まりを自己補正することができる。
【0006】
しかし、この従来装置は、目標EGR量に対して実測されるEGR量がずれた場合、EGR弁の開口面積をどのように制御させればよいかを適合させる必要があり、例えばPI制御ならば、P分I分を適合させなければならい。また、回転数、負荷、EGR弁開度等の運転条件により、EGR弁の開度変化に対するEGR量の変化が一定でないため各種補正が必要であり、EGR量を運転条件に応じて精密に制御することが難しい。
【0007】
これに対処して、EGR弁を流れる排気ガス流量を制御する装置として、例えば特開平2−11858号公報に開示されたものは、EGR弁の前後差圧を計測し、目標EGR率が得られるEGR弁と吸気絞り弁の開度を調節するようになっている。これは、EGR弁を通過する排気ガスの流れを1次元非圧縮性流体として考え、EGR率の目標値と実測値の差分に応じて、EGR弁の開度の所要変化量を求めるため、EGR弁のアクチュエータそのものの制御定数のみを適合させればよい。
【0008】
しかし、加速や減速といった過渡運転時のEGR量を精密に制御しようとする場合、センサやアクチュエータの作動遅れ、あるいは作動流体の遅れがあるため、これらを考慮した制御を行う必要がある。
【0009】
これに対処して、特開平8−128359号公報に開示されたものは、センサやアクチュエータの作動遅れ、あるいは作動流体の遅れに応じてEGR弁の開度を進み補正することにより、過渡運転時のEGRの制御精度を高めるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来装置にあっては、運転状態の変化をエンジン回転数および吸気管内の圧力センサによって検出すると、燃料噴射量が増量されてすでに空気過剰率が低下してからEGR弁の開度を補正することになり、車両の発進時や変速時に、PM、スス、NOxの増大や、発生トルクの低下を防ぐことができない。
【0011】
さらに、排気ガスがEGR弁を通過してシリンダに流入するまでの無駄時間の設定も過去の推定値を選択して補正するため、運転条件の変化や環境の変化により無駄時間が変化した場合、補正が過大になったり不足して所期の効果が得られない。
【0012】
例えば、エアフロメータや圧力センサで検出した吸気量を目標値としてEGR量を制御する場合、吸気量に対してEGR弁の開度をフィードバック制御するこになるが、過渡運転時の目標値の変化速度に対して、アクチュエータやセンサ、作動流体の応答が遅く、図22に示すように、フィードバックゲインを大きくすると、吸気量の変動幅が大きくなる。
【0013】
こうしたEGR量のフィードバック制御における、アクチュエータやセンサ、作動流体の応答遅れを予測し、センサ検出値に遅れ相当分を上乗せして出力したり、アクチュエータの目標値を進み補正する場合、フィードフォワード制御要素によるゲイン向上が見込める。
【0014】
しかし、図23に示すように、吸気圧や吸気量の増加に対してEGR量が減少する特性を持たせることになるが、EGR弁の摩耗により開口面積が拡大した場合やターボチャージャ等の排気後処理装置の作動によって排圧が上昇した場合、図23に示す特性がずれるため、EGR量の制御値に誤差を持つ。
【0015】
このような誤差は、EGR弁の前後差圧を検知することで補正できると思われがちであるが、高温ガスの圧力を検出するセンサは、検出精度が低く、しかも図24に示すようにEGR量が増えるのに伴って、EGR弁の前後差圧に対するEGR量の誤差が小さくなるため、センサを設けることによってかえってEGR量の誤差が大きくなる可能性がある。
【0016】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、エンジンのEGR制御装置において、過渡運転時におけるEGR量の制御応答性を改善することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のエンジンのEGR制御装置は、エンジンの排気通路と吸気通路を結ぶEGR通路と、EGR通路の途中に介装されるEGR弁とを備え、目標EGR量が得られるようにEGR弁の開度を制御するエンジンのEGR制御装置において、吸気通路に流入する吸気量を実測吸気量として検出する吸気量検出手段と、運転条件に応じて予め設定された目標EGR率を検索する目標EGR率検索手段と、実測吸気量と目標EGR率に応じて目標EGR量を演算する目標EGR量演算手段と、排気ガスがEGR弁を介してシリンダに流入するまでにかかる無駄時間に応じて目標EGR量を進み処理する目標EGR進み処理手段と、運転条件と目標EGR率に応じて基準吸気量を演算する基準吸気量演算手段と、実測吸気量と基準吸気量の比に応じて目標EGR量を補正する目標EGR量補正手段と、実測吸気量に応じて吸気圧Pmを演算する吸気圧演算手段と、エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段と、エンジン負荷から排ガス量Qexhを推定する排ガス量推定手段と、排気温度Tmpehを推定する手段と、排ガス量Qexh及び排気温度Tmpehに基づいて排気圧Pexhを演算する排気圧演算手段と、EGR差圧DlpをDlp=Pexh−Pmとして演算してEGR差圧を検出するEGR差圧検出手段と、目標EGR量とEGR差圧に応じてEGR弁の開度を演算するEGR弁開度演算手段と、を備え、前記排気圧演算手段は以下の式から排気圧Pexhを演算する、
排気圧Pexh=定数×Qexh 2 ×Tmpeh
ただし、Pexh:排気圧、
Qexh:排気量、
Tmpeh:排気温度、
であるものとした。
【0018】
請求項2に記載のエンジンのEGR制御装置は、請求項1に記載の発明において、前記基準吸気量を実測吸気量の時間的変化と一致させるように遅れ処理する遅れ処理手段を備えるものとした。
【0019】
請求項3に記載のエンジンのEGR制御装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記目標EGR率演算手段の演算周期に対して前記目標EGR量補正手段の演算周期を長くする構成とした。
【0021】
請求項に記載のエンジンのEGR制御装置は、請求項1からのいずれか一つに記載の発明において、前記排気通路に排気圧力を変化させる排気後処理装置を備えるものとした。
【0022】
【発明の作用および効果】
請求項1に記載のエンジンのEGR制御装置において、センサで検出される実測吸気量に対して目標EGR量をフィードバック制御することにより、定常的な運転ではセンサで検出される実測吸気量の変化分だけEGR量を調節するため、エンジンの運転環境の変化や、エンジンの経時劣化等に対応してEGR量を精密に制御できる。
【0023】
実測吸気量とEGR差圧に応じてEGR量を制御することにより、EGR弁のアクチュエータそのものの制御定数のみを適合させればよく、大量EGR時におけるEGR量の制御応答性を確保できる。
【0024】
排気ガスがEGR弁を介してシリンダに流入するまでにかかる無駄時間に応じて目標EGR量を進み処理することにより、過渡運転時におけるEGR量の制御応答性を確保できる。
【0025】
さらに、目標EGR率と運転条件に応じて基準吸気量を演算し、基準吸気量と実測吸気量の比に応じて目標EGR量を補正することにより、排圧の変化に対してEGR量の制御応答性が高められる。
【0026】
このようにして、過渡運転時のEGR制御応答性を確保することと、エンジンの運転環境が変化したり、エンジンの経時劣化等に対応してEGR制御精度を確保することを、特別なデバイスを追加することなく両立し、エンジンの出力性能、排気性能を改善し、ノック音の発生等を防止できる。また実測吸気量に応じて吸気圧Pmを演算し、エンジン負荷から排ガス量Qexhを推定し、排ガス量Qexhと、運転状態に基づいて算出した排気温度相当値とに基づいて排気圧Pexhを、排気圧Pexh=定数×Qexh 2 ×Tmpehとして演算する。こうして求められる吸気圧Pmと排気圧Pexhに応じて、EGR差圧DlpをDlp=Pexh−Pmとして演算する。これにより、EGR差圧DlpはEGR通路の前後差圧となり、EGR量が多い運転時でもEGR差圧Dlpに応じて目標EGR量に対する要求EGR弁の開度を的確に算出することができる。
【0027】
請求項2に記載のエンジンのEGR制御装置において、基準吸気量を実測吸気量の時間的変化と一致させるように遅れ処理をすることにより、目標EGR量を過渡運転時においても目標EGR量を精度よく補正できる。
【0028】
請求項3に記載のエンジンのEGR制御装置において、運転条件に応じて前記目標EGR率を演算する周期に対して前記実測吸気量と基準吸気量の比に応じて目標EGR量を補正する周期を長くしても、EGR量の制御応答性を確保できる。
【0030】
請求項に記載のエンジンのEGR制御装置において、排気後処理装置の作動によって排気通路に排気圧力が変化しても、基準吸気量と実測吸気量の比に応じて目標EGR量を補正することにより、EGR量の制御精度を確保できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をディーゼルエンジンに適用した実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、本発明はディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジン等に適用することも可能である。
【0032】
図1に示すように、ディーゼルエンジンに備えられる分配型燃料噴射ポンプ50は、ドライブシャフト52により駆動されるフィードポンプ53によって燃料が吸引される。フィードポンプ53からポンプ室55に供給された燃料は、吸入ポート56を通って高圧プランジャポンプ57に送られる。
【0033】
プランジャポンプ57のプランジャ58は、継手79を介してドライブシャフト52によりエンジン回転に同期して、エンジン回転数の1/2の速度で回転駆動される。
【0034】
プランジャ58に固定されたカムディスク59は、エンジンの気筒数と同数のフェイスカムをもち、回転しながらローラリング61に配設されたローラ62を乗り越えるたびに、スプリング69に抗してプランジャ58を所定のカムリフトだけ往復運動する。プランジャ58の回転往復運動により、吸入ポート56からプランジャ58に刻まれた吸入スリットを介してプランジャ高圧室54に吸引された燃料が分配ポート63よりデリバリーバルブ64を通って各気筒の噴射ノズル77へと圧送される。
【0035】
プランジャ58が図中右側に移動してプランジャ高圧室54から分配スリットを経て分配ポート63へと燃料を圧送する過程で、カットオフポートの開口部がコントロールスリーブ66の図中右側端部を越えると圧送されていた燃料が低圧ポンプ室55へと開放される。
【0036】
燃料噴射量は、プランジャ58に形成されたカットオフポートを開閉するコントロールスリーブ66の位置によって決められる。すなわち、コントロールスリーブ66を図中右側に変位させると、燃料噴射時期が遅くなって燃料噴射量が増加し、図中左側に変位させると燃料噴射時期が早まって燃料噴射量が減少するのである。
【0037】
コントロールスリーブ66の位置を自動的に調節する電子制御式ガバナとしてロータリソレノイド71が設けられる。ロータリソレノイド71はロータ72を回転運動させ、その先端に偏心して設けられたボールを介してコントロールスリーブ66を直線運動させる。
【0038】
燃料噴射時期は、タイマーピストン75によりローラリング61を介してフェイスカムをローラ62に対して相対回転させることによって調整される。
【0039】
図2にも示すように、タイマーピストン75の両端部には低圧室85と高圧室86が画成され、タイマーピストン75の両端部に作用する油圧差をタイミングコントロールバルブ76を介して調節することにより、タイマーピストン75を移動させてローラリング61を回転させ、フェイスカムがローラ62に乗り上げる時期を変化させるようになっている。
【0040】
ロータリソレノイド71とタイミングコントロールバルブ76の制御手段として備えられるコントロールユニット70は、ロータリソレノイド71の制御電圧を予めマップ情報として設定し、スタータスイッチ80からの信号、アクセル開度センサ81によって検出されるアクセル開度Acc、ポンプ回転数センサ82によって検出されるエンジン回転数Ne、水温センサ83によって検出されるエンジン水温Tw、ノズルリフトセンサ84によって検出される噴射ノズル77の開弁時期等を入力し、これら検出された運転条件に応じて適切な燃料噴射量と燃料噴射時期を演算し、演算された燃料噴射量をロータリソレノイド71の制御電圧に変換して出力するとともに、演算された燃料噴射時期をタイミングコントロールバルブ76のデューティ信号として出力する。なお、図中65は燃料温度センサである。
【0041】
図3のフローチャートは燃料噴射量Qsolを演算するルーチンを示しており、コントロールユニット70にて一定周期毎に実行される。
【0042】
これについて説明すると、まずStep1にて、エンジン回転数Neと燃料噴射ポンプ50のコントロールレバー開度CLを読込む。
【0043】
続いてStep2に進んで、基本燃料噴射量Mqdrvが図4に示すマップに基づきエンジン回転数Neとコントロールレバー開度CLに応じて検索される。
【0044】
続いてStep3に進んで、基本燃料噴射量Mqdrvに対してエンジン水温等の各種補正が行われて、燃料噴射量Qsolが求められる。
【0045】
続いてStep4に進んで、最大燃料噴射量Qsol1MAXが図5に示すマップに基づきエンジン回転数Neと過給圧Pmに応じて検索され、燃料噴射量Qsolが最大燃料噴射量Qsol1MAXを超えないように制限される。
【0046】
図6はディーゼルエンジンに備えられるEGR装置の概略を示している。エンジン20の排気通路2と吸気通路1のインテークマニホールド8を結ぶEGR通路3が設けられ、EGR通路3の途中にはEGR弁4が介装される。EGR弁4の開度が大きくなるほど、EGR通路3を介して吸気通路1に還流されるEGR量は増大する。EGR弁4はステップモータ5によって駆動される。Stepモータ5のステップ数がコントロールユニット30によりエンジン運転条件に応じて制御されることにより、EGR弁4の開度が調節される。
【0047】
吸気通路1にはEGR通路3の合流部より上流側にバタフライ式の吸気絞り弁9が介装される。吸気絞り弁9はダイヤフラム式アクチュエータ6を介して開閉作動する。吸気絞り弁9より下流側の吸気通路1には、吸気絞り弁9の開度が小さくなるのに伴って吸入負圧が発生し、EGR通路3を介して吸気通路1に還流されるEGR量が増大する。
【0048】
ダイヤフラム式アクチュエータ6は、バキュームポンプ(図示せず)から電磁弁21を介して導かれる負圧と、電磁弁22とオリフィス23を介して導かれる負圧に応じて作動する。電磁弁21と電磁弁22の開度がコントロールユニット30によりエンジン運転条件に応じて制御されることにより、吸気絞り弁9の開度が調節される。
【0049】
吸気通路1の絞り弁9より上流側に熱線式のエアフロメータ12が設置される。通電により加熱されるホットワイヤ(発熱抵抗体)はその抵抗値が吸入空気量に応じて変化するので、吸入新気量Qacに応じた信号を出力する。
【0050】
なお、インテークマニホールド8に吸気圧力Pmに応じた信号を出力する吸気圧センサを介装してもよい。また、排気通路2に排気圧力Pexhに応じた信号を出力する排気圧センサを介装してもよい。
【0051】
図7に示すように、排気通路2には排気浄化用の触媒コンバータ15が設置され、排気中のHC,COの酸化と、NOxの還元が同時に行われる。
【0052】
排気通路2の触媒コンバータ15より上流側にはターボチャージャ16のタービンが介装される。ターボチャージャ16は、排気ガスの圧力エネルギによりタービンを介してコンプレッサを駆動し、吸気を過給する。
【0053】
吸気通路1のターボチャージャ16のコンプレッサより下流側にはインタークーラ19が介装される。インタークーラ19によって吸気が冷却される。
【0054】
吸気通路1の各吸気ポートより直上流側には、バタフライ式のスワールコントロールバルブ17が設けられる。スワールコントロールバルブ17の開度によってシリンダに流入する吸気の速度成分が変えられ、シリンダに生起される吸気旋回流の勢力を調節するようになっている。
【0055】
図8に示すように、EGR弁4の開度を制御するコントロールユニット30は、エンジン回転数検出手段101、エンジン負荷検出手段102、吸気量検出手段103、吸気温検出手段104、EGR弁4の開度検出手段105を備える。
【0056】
EGR通路3の一端が接続する吸気通路1の圧力Pmを演算する手段108と、EGR通路3の他端が接続する排気通路2の圧力Pexhを演算する手段109とを備える。EGR量演算手段109は、EGR差圧Dlp(=Pexh−Pm)と実測吸気量Qacおよび目標EGR率Megrに応じて目標EGR量Tqecを演算する。ここでは、後述するように、EGR弁4のステップモータ5の作動遅れやセンサの応答遅れ等を予測し、排気ガスがEGR弁4を介してシリンダに流入するまでにかかる無駄時間に応じて目標EGR量Tqecを進み処理する。
【0057】
一方、目標EGR量設定手段106はエンジン回転数とエンジン負荷等の運転条件に応じて目標EGR率Megrを設定する。
【0058】
基準吸気量設定手段107は、エンジン回転数とエンジン負荷等の運転条件と目標EGR値Megrに応じて基準吸気量を設定する。
【0059】
補正係数演算手段111は、実測吸気量Qacと基準吸気量Qacfの比Qac/Qacfに応じて補正係数Rqacfを演算する。
【0060】
EGR量補正手段112は、補正係数Rqacfに応じて目標EGR量Tqekを補正する。
【0061】
EGR弁開度演算手段113は、目標EGR量Tqekに応じてEGR弁4の開度Aevfを演算する。
【0062】
図9のフローチャートは吸入新気量Qacを演算するルーチンを示しており、コントロールユニット30においてエンジン回転に同期して実行される(Ref.Job)。
【0063】
これについて説明すると、まずStep1にて、エアフロメータ(AFM)12から送られるスロットルバルブ9より上流の空気量に応じた出力電圧を読込む。
【0064】
続いてStep2に進んで、出力電圧が予め設定されたマップに基づいてリニアライズ処理され、エアフロメータ12を通過する吸気量を求める。Step3では、吸気量の加重平均処理を行って加重平均値Qas0を算出する。
【0065】
続いてStep4に進んで、エンジン回転数Neを読み込む。Step5では前記したQas0とNe及び定数KCON#から、一シリンダ当たりの吸気量Qac0を、Qac0=Qas0/Ne×KCON#として演算する。Step6ではインテークマニホールド8のコレクタ入口の新気量Qacnを、Qas0のn回演算分のディレイ処理を行うことにより算出する。
【0066】
そして、Step7ではシリンダ吸入新気量Qacを、Step6で求めた新気量Qacnを容積比Kvolと体積効率相当値Kinを用いて次のようにして演算する。
【0067】
Qac=Qacn−1×(1−Kvol×Kin)+Qacn×Kvol×Kinただし、Kvol=Vc/Vmで、Vcは1シリンダ容積、Vmは吸気系容積を表す。
【0068】
このようにして、シリンダ吸入新気量Qacを求め、処理を終了する。
【0069】
図10のフローチャートは吸入空気量のサイクル処理をするルーチンを示しており、コントロールユニット30において10ms毎に実行される。
【0070】
吸入新気量Qacと燃料噴射量Qsolおよび吸気温度Tnについては、サイクル処理をして、時間的なずれを一致させる。
【0071】
Step1では吸入新気量Qacと燃料噴射量Qsolおよび吸気温度Tnを読み込む。Step2でQacとQsolおよびTnにサイクル処理を施し、Qacはシリンダ数から1を引いた分、Qsolは同じく2を引いた分。Tnは同じく1を引いた分のディレイ処理をする。すなわち、吸入空気量Qexh=Qac・Z_(CYLN#_1)、また、燃料噴射量Qf0=Qsol・Z_(CYLN#_2)、吸気温度Tn0=Tn・Z_(CYLN#_1)として、処理を終了する。
【0072】
図11のフローチャートは吸気圧Pmを演算するルーチンを示しており、コントロールユニット30において一定周期毎に実行される。
【0073】
これについて説明すると、Step1にてエアフロメータ12の出力電圧を読込み、単位時間当たりの吸気重量Qas0に変換する。
【0074】
続いてStep2に進んで、吸気重量Qas0とエンジン回転数Neに応じて単位サイクル当たりの吸気量Qacbを演算する。
【0075】
続いてStep3に進んで、吸気通路1の流路形状に対するエアフロメータ12の出力の補正を行うため、吸気量Qacbをエンジン回転数Neに応じて補正した吸入新気量Qacに変換する。
【0076】
一方、Step4にて、エンジン回転数Neと燃料噴射量Qsolに応じて補正係数KinHQを検索する。
【0077】
また、Step5にて、エンジン回転数Neと吸気量Qac(負荷)に応じて補正係数KinH2を検索する。
【0078】
続いてStep6に進んで、体積効率相当値KinをKin=KinHQ×KinH2として演算する。
【0079】
一方、Step7にて、吸気温度センサ18の出力電圧を吸気温度Ta0に変換する。
【0080】
続いてStep8に進んで、吸気圧に対する温度上昇を補正し、吸入新気温度Tintとして出力する。
【0081】
続いてStep9に進んで、吸気圧指数CpmをCpm=Qac×Tint÷Kinとして演算する。
【0082】
続いてStep10に進んで、吸気圧PmをPm=Kpm#×Cpm+Opm#として演算する。
【0083】
図12のフローチャートは排気圧Pexhを演算するルーチンを示しており、コントロールユニット30において一定周期毎に実行される。
【0084】
これについて説明すると、Step1にて燃料噴射量Qfに応じた基本排気温度を検索する。
【0085】
続いてStep2に進んで、スワール制御弁開度に応じて基本排気温度を補正し、補正基本排気温度Texhiに変換する。なお、図示しないスワール制御弁は吸気通路に介装され、運転条件に応じてシリンダに流入する吸気流速を変えて、シリンダにスワールを生起するようになっている。
【0086】
Step3にて、吸気温度補正係数Ktmpeを吸気温度Tne/TA#に応じて検索する。
【0087】
Step4にて、排気圧力補正係数Ktmppを排気圧力Pexh/PA#に応じて検索する。
【0088】
Step5にて、噴射時期補正係数Ktmpitを噴射時期ITTDC#等に応じて
Ktmpit=(ITTDC−Itistd)/ITTDC#×GIT−Texhi#+1
として演算する。
【0089】
続いてStep6に進んで、排気温度相当値TmpehをTmpeh=Ktexhi×Ktmpe×Ktmpp×Ktmpitとして演算する。
【0090】
一方、Step7にて、吸気量Qacに応じて、吸気行程と排気行程の差分だけサイクル処理し、作動排気ガス量Qexhとして出力する。
【0091】
続いてStep8に進んで、排気圧力指数Cpexhを算出し、Step9に進んで、排気圧PexhをPexh=Kpexh#×Cpexh+Opexh#として演算する。
【0092】
こうして求められる吸気圧Pmと排気圧Pexhに応じて、EGR差圧DlpをDlp=Pexh−Pmとして演算する。これにより、EGR差圧DlpはEGR弁4の前後差圧となり、EGR量が多い運転時でもEGR差圧Dlpに応じて目標EGR量TQeに対する要求EGR弁開口面積Aevsを的確に算出することができる。
【0093】
図14は、コントロールユニット30によって行われるEGR弁4の制御内容を示すブロック図である。また、図13のフローチャートはEGR弁4のリフト量を制御するルーチンを示しており、コントロールユニット30において一定周期毎に実行される。
【0094】
これについて説明すると、Step1、2にて前述したように演算される吸気圧力Pmと、排気圧力Pexhを読込む。
【0095】
続いてStep3に進んで、EGR差圧DlpをDlp=Pexh−Pmとして演算する。
【0096】
一方、Step4にて、エンジン運転条件を代表する信号として、エンジン回転数Ne、燃料噴射量Qf等に応じて予め設定された目標EGR率Megrを検索する。このStep4にて行われる処理内容が、図14に示す演算部41の処理内容に相当する。
【0097】
続いてStep5に進んで、エアフロメータ12によって検出される吸入新気量Qacを読込む。
【0098】
続いてStep6に進んで、目標EGR量TQeを目標EGR率Megrと吸入新気量Qacに応じて、TQe=Megr×Qacとして演算する。このStep6にて行われる処理内容が、図14に示す演算部42の処理内容に相当する。
【0099】
続いてStep7に進んで、要求EGR弁開口面積Aevsを要求EGR量TQeとEGR差圧Dlpに応じて、
Aevs=TQe/(2×ROU#×Dlp)−1/2として演算する。ただしROU#は、排気ガスの粘性である。
【0100】
一方、Step8にて、流量係数aをエンジン回転数Neと燃料噴射量Qfに応じて検索する。
【0101】
続いてStep9に進んで、流量係数aと要求EGR弁開口面積AevsおよびEGR弁全開開口面積AVPSに応じて要求EGR弁開度AevをAev=a×Aevs(1−Aevs/AVPS −1/2として演算する。このStep7〜9にて行われる処理内容が、図14に示す演算部46の処理内容に相当する。
【0102】
続いてStep10に進んで、要求EGR弁開度Aevに対するEGR弁4のリフト量Tliftを検索する。
【0103】
続いてStep11に進んで、リフト量Tliftに応じたステップ数をステップモータ5に出力する。このStep11にて行われる処理内容が、図14に示す演算部47の処理内容に相当する。
【0104】
図15のフローチャートはエアフロメータ12の出力に基づく吸入新気量Qacと基本新気量(基準吸気量)Qacfmに応じたEGR量補正係数Rqacfを演算するルーチンを示しており、コントロールユニット30においてエンジン回転に同期して180°CA毎に実行され、図13に示すルーチンはより遅い周期で実行される。
【0105】
これについて説明すると、まずStep1にて、エンジン冷却水温Twnが所定値TW_EGFALE_J#より高い暖機後かどうかを判定する。暖機前と判定された場合、本ルーチンを終了する。
【0106】
暖機後と判定された場合、Step2に進んで、計測される始動後の運転時間Ctrfpが所定値CTRFPS#を超えたかどうかを判定する。所定値CTRFPS#を超えない場合は、Step3に進んでCTRFPS#をインクリメントして、本ルーチンを終了する。
【0107】
所定値CTRFPS#を超えた場合は、Step4に進んで基準吸気量Qacfを演算し、EGR補正係数Rqacf(=Qac/Qacf)を演算する。
【0108】
続いてStep5に進んで、補正EGR量を演算して、本ルーチンを終了する。
【0109】
図16のフローチャートは基準吸気量QacfとEGR補正係数Rqacf(=Qac/Qacf)を演算するルーチンを示しており、コントロールユニット30においてエンジン回転に同期して180°CA毎に実行される。
【0110】
これについて説明すると、まずStep1にて、基本吸気量Qacfmbを図17に示すマップに基づき目標EGR率Megr、エンジン回転数Nrpmに応じて検索する。補正係数Kqacfを図18に示すマップに基づき燃料噴射量Qsol、エンジン回転数Nrpm(Ne)に応じて検索する。そして、基本吸気量QacfmをQacfm=Qacfmb×Kqacfとして演算する。
【0111】
続いてStep2に進んで、エアフロメータ12の検出値のなまし処理値と基準吸気量の位相が一致するように、エアフローメータ12の検出値と同様のなまし処理を行う。基準吸気量基本値Qacfmと吸入新気量Qas_N#等に応じてQacfm1を次式で算出する。
【0112】
Qacfm1=Qacfm×1/2Qas−N+Qacfm1n−1(1−1/2Qas−N)このStep1,2にて行われる処理内容が、図14に示す演算部31の処理内容に相当する。
【0113】
続いてStep3に進んで、吸気系の遅れによる遅れ処理を行う。基準吸入空気量Qacfを時定数相当値Kkin、1次遅れ処理補正値KKINH_FA#に応じて次式で算出する。
【0114】
Qacf=Qacfn−1×(1−Kkin×KKINH_FA#)+Qacfm1×Kkin×KKINH_FA#
このStep3にて行われる処理内容が、図14に示す演算部32の処理内容に相当する。
【0115】
続いてStep4に進んで、目標EGR率Megrが0かどうかを判定する。また、Step5では、EGR弁4のリフト量LIEFTがフルリフトかどうかを判定する。目標EGR率Megrが0か、またはEGR弁4のリフト量LIEFTがフルリフトの場合、Step6に進んで、A/Aゲイン調整値Rqac0をクランプ処理して、誤演算を防止する。
【0116】
続いてStep7に進んで、A/Aゲイン調整値Rqac0を吸入新気量Qacと基準吸入空気量基本値Qacfmの比として次式で算出する。
【0117】
Rqacf0=Qac/Qacfm
このStep4〜7にて行われる処理内容が、図14に示す演算部33の処理内容に相当する。
【0118】
続いてStep8に進んで、A/Aゲイン調整値Rqac0のなまし処理を行う。すなわち、A/Aなまし処理値Rqac1をA/Aなまし指数Kqacf_#等に応じてQacfm1を次式で算出する。
【0119】
Rqac1=Rqac1n−1×(1−Kqacf_N#)+Rqacf0×Kqacf_N#
このStep8にて行われる処理内容が、図14に示す演算部34の処理内容に相当する。
【0120】
続いてStep9に進んで、図19に示す不感帯を設定したマップに基づき、A/Aなまし処理値Rqac1に応じてA/Aゲイン処理値Rqacを検索する。この不感帯はエアフロメータ12の生産バラツキに応じて設定される。
【0121】
このStep9にて行われる処理内容が、図14に示す演算部35の処理内容に相当する。
【0122】
Step10では、EGR弁4のリフト量LIEFTがフルリフトかどうかを判定する。EGR弁4のリフト量LIEFTがフルリフトの場合、Step12に進んで、A/Aゲイン処理値Rqacfをクランプ処理して、誤演算を防止する。このStep9,10にて行われる処理内容が、図14に示す演算部35の処理内容に相当する。
【0123】
続いてStep11に進んで、演算されたA/Aゲイン調整値RqacfをA/A補正値積分指数GK_AFMFB#に応じて次式で積分処理して、本ルーチンを終了する。
【0124】
Rqacf=GK_AFMFB#×(1−Rqac)+Rqacfn−1
このStep11にて行われる処理内容が、図14に示す演算部36の処理内容に相当する。
【0125】
図20のフローチャートはA/A補正値Rqacfと目標EGR量Tqe0を読込み、補正EGR量TqeをTqe=Tqe0÷Rqacfとしてを演算するルーチンを示しており、コントロールユニット30においてエンジン回転に同期して180°CA毎に実行される。この処理内容が、図14に示す演算部43の処理内容に相当する。
【0126】
なお、目標EGR量の補正演算はA/A補正値Rqacfを用いて目標EGR開口面積AevfあるいはEGR差圧演算Dlpを補正してもよい。
【0127】
そして、図19に示す演算部44において、EGR弁4のステップモータ5の作動遅れやセンサの応答遅れ等を予測し、排気ガスがEGR弁4を介してシリンダに流入するまでにかかる無駄時間に応じて目標EGR量を進み処理する。
【0128】
すなわち、最終EGR量目標値Tqecは、EGR量進み処理ゲインGKQEC、中間変数Tqec0に応じて次式で算出する。
【0129】
Tqec=GKQEC×Tqec0+Tqecn−1
そして、中間変数Tqec0は、EGR弁4の時定数相当値Tcegr、EGR量進み処理前の目標値Tqeに応じて次式で算出する。
【0130】
Tqec0=(1−Tcegr)×Tqec0n−1+Tcegr×Tqe
以上のように構成され、本発明によるEGR制御は、従来の進み制御やフィードバック制御に比べて、図25に示すように、排気性能、制御精度、排圧補償、ロバスト性、適合の容易さを全て満足することができる。
【0131】
すなわち、エアフロメータ12で検出される実測吸気量Qacに対して目標EGR量Tqe0をフィードバック制御することにより、定常的な運転ではエアフロメータ12で検出される実測吸気量Qacの変化分だけEGR量Tqeを調節するため、エンジンの運転環境の変化や、エンジンの経時劣化等に対応してEGR量を精密に制御できる。
【0132】
EGR弁4の前後差圧Dlpを計測し、目標EGR率Megrが得られるEGR弁4の開度を調節することにより、EGR弁4を駆動するステップモータ5そのものの制御定数のみを適合させればよい。
【0133】
EGR弁4のステップモータ5の作動遅れやセンサの応答遅れ等を予測し、排気ガスがEGR弁4を介してシリンダに流入するまでにかかる無駄時間に応じて目標EGR量Tqecを進み処理することにより、過渡運転時におけるEGR量の制御応答性を確保できる。
【0134】
目標EGR率Megrと運転条件に応じて基準吸気量Qacfを演算し、基準吸気量Qacfと実測吸気量Qacの比Qac/Qacfに応じて、目標EGR量Tqe0を補正することにより、ターボチャージャ16の作動による排圧の変化等に対応してEGR量の制御応答性が高められる。なお、排気通路2に設けられる排気後処理装置として、ターボチャージャ16のほかに触媒コンバータや排気微粒子を捕集するフィルター等が設置される場合も、同様に排気後処理装置の作動による排圧の変化等に対応してEGR量の制御応答性が高められる。
【0135】
このようにして、過渡運転時のEGR制御応答性を確保することと、エンジンの運転環境が変化したり、エンジンの経時劣化等に対応してEGR制御精度を確保することを、特別なデバイスを追加することなく両立し、エンジンの出力性能、排気性能を改善し、ノック音が発生することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す燃料噴射ポンプの断面図。
【図2】同じくタイミングコントロールバルブ等の断面図。
【図3】同じく燃料噴射量Qsolを演算するためのフローチャート。
【図4】同じく基本燃料噴射量Mqdrvを設定したマップ。
【図5】同じく最大燃料噴射量Qsol1MAXを設定したマップ。
【図6】同じくEGR装置のシステム図。
【図7】同じくEGR装置と吸・排気系の構成図。
【図8】同じくEGR量の制御内容を示す構成図。
【図9】同じく吸入新気量Qacを演算するためのフローチャート。
【図10】同じく吸入空気量のサイクル処理をするためのフローチャート。
【図11】同じく吸気圧Pmを演算するためのフローチャート。
【図12】同じく排気圧Pexhを演算するためのフローチャート。
【図13】同じくEGR量を制御するためのフローチャート。
【図14】同じく制御ブロック図。
【図15】同じくEGR量補正係数Rqacfを演算するためのフローチャート。
【図16】同じくEGR補正係数Rqacfを演算するためのフローチャート。
【図17】同じく基本吸気量Qacfmbを設定したマップ。
【図18】同じく補正係数Kqacfを設定したマップ。
【図19】同じくA/Aゲイン処理値Rqacを設定したテーブル。
【図20】同じく補正EGR量Tqeを演算するためのフローチャート。
【図21】本発明の効果を示す図表。
【図22】フィードバックゲインの大小による吸気量変動特性図。
【図23】吸気圧や吸気量とEGR量の関係を示す特性図。
【図24】同じくEGR弁の前後差圧とEGR量の関係を示す特性図。
【符号の説明】
1 吸気通路
2 排気通路
3 EGR通路
4 EGR弁
12 エアフロメータ
13 吸気圧センサ
14 排気圧センサ
18 吸気温センサ
20 ディーゼルエンジン
30 EGR弁のコントロールユニット
50 燃料噴射ポンプ
70 エンジンのコントロールユニット
101 回転数検出手段
102 負荷検出手段
103 吸気量検出手段
104 吸気温検出手段
105 EGR弁開度検出手段
106 目標EGR量設定手段
107 基準吸気量設定手段
108 吸気系圧力演算手段
109 EGR量演算手段
110 排気系圧力演算手段
111 EGR量補正係数演算手段
112 EGR量補正演算手段
113 EGR弁開度目標値演算手段

Claims (4)

  1. エンジンの排気通路と吸気通路を結ぶEGR通路と、
    EGR通路の途中に介装されるEGR弁とを備え、
    目標EGR量が得られるようにEGR弁の開度を制御するエンジンのEGR制御装置において、
    吸気通路に流入する吸気量を実測吸気量として検出する吸気量検出手段と、
    運転条件に応じて予め設定された目標EGR率を検索する目標EGR率検索手段と、
    実測吸気量と目標EGR率に応じて目標EGR量を演算する目標EGR量演算手段と、
    排気ガスがEGR弁を介してシリンダに流入するまでにかかる無駄時間に応じて目標EGR量を進み処理する目標EGR進み処理手段と、
    運転条件と目標EGR率に応じて基準吸気量を演算する基準吸気量演算手段と、
    実測吸気量と基準吸気量の比に応じて目標EGR量を補正する目標EGR量補正手段と、
    実測吸気量に応じて吸気圧Pmを演算する吸気圧演算手段と、
    エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段と、
    エンジン負荷から排ガス量Qexhを推定する排ガス量推定手段と、
    排気温度Tmpehを推定する手段と、
    排ガス量Qexh及び排気温度Tmpehに基づいて排気圧Pexhを演算する排気圧演算手段と、
    EGR差圧DlpをDlp=Pexh−Pmとして演算してEGR差圧を検出するEGR差圧検出手段と、
    目標EGR量とEGR差圧に応じてEGR弁の開度を演算するEGR弁開度演算手段と、
    を備え、
    前記排気圧演算手段は以下の式から排気圧Pexhを演算する、
    排気圧Pexh=定数×Qexh 2 ×Tmpeh
    ただし、Pexh:排気圧、
    Qexh:排気量
    Tmpeh:排気温度、
    ことを特徴とするエンジンのEGR制御装置。
  2. 前記基準吸気量を実測吸気量の時間的変化と一致させるように遅れ処理する基準吸気量遅れ処理手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのEGR制御装置。
  3. 前記目標EGR率演算手段の演算周期に対して前記目標EGR量補正手段の演算周期を長くした
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのEGR制御装置。
  4. 前記排気通路に排気圧力を変化させる排気後処理装置を備えた
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のエンジンのEGR制御装置。
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