JP3551631B2 - カラオケ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はカラオケ装置に係り、詳しくは、その場の雰囲気に適した司会進行用の映像と音声を再生出力することで、カラオケをより一層楽しめるようにしたカラオケ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ装置は、多くの人に楽しめられており、その場の雰囲気を一層盛り上げるための様々な演出付加機能が提案されている。ところで、カラオケ装置においては、選曲の時間や、メディアチェンジ、データロード等の次の曲が再生されるまでの時間が長くなると、せっかく盛り上がった雰囲気が妙に白けた雰囲気となってしまうことがある。
【0003】
このため、例えば特開平5−333890号「カラオケ装置」公報には、カラオケ伴奏用とBGM用との演奏情報を共用化することにより、BGM専用の記録媒体や再生手段を必要とすることなく、カラオケ伴奏が演奏されていないときにBGMを演奏できるようにしたカラオケ装置が記載されている。
【0004】
また、特開平6−319847号「再生機器の当たり設定装置」公報には、カラオケ等の再生機器において、使用者がリクエストしてからリクエスト曲が再生されるまでの間に、スロットルマシンのような当りゲームを楽しむことができるようにした再生機器の当り設定装置が記載されている。かかるカラオケ装置は、この当りゲームによって盛り上がった雰囲気をそのまま維持させる。
【0005】
さらに、特開平7−311582号「カラオケシステム」公報には、カラオケの採点結果を利用するゲームと、このゲームの映像表示によって歌い手に直接関係ある映像を楽しませることが可能なカラオケシステムが記載されている。かかるカラオケ装置は、歌い手や参加者に共通の興味と話題を提供して雰囲気の一層の高揚が図られる。
【0006】
ところで、本出願人も、特開平7−320458号「複合型AVシステム」公報によって、シャッフル再生機能を有しているディスク再生装置と表示装置等を含むような1台の複合型AVシステムによって、歌い手指定カラオケゲーム、ルーレット或いはビンゴゲーム等のパーティーゲームができ、また、これらのゲームが効果的に演出されるようにした複合型AVシステムを提案している。
【0007】
なお、他のカラオケ装置の演出機能としては、例えば特開平8−69660号「MDシステム」公報には、MD(光ミニディスク)のUTOC(User Table Of Contents)エリアに記録された制御データに基づいて、カラオケ演奏に連動させてその曲名に適合した色のスポットライトを点灯させて、ステージ効果を高めるようにしたMDシステムが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばBGMを再生するようにしたカラオケ装置においては、予め設定登録されたBGMを機械的に流すものでその場の雰囲気にふさわしく無いBGMもあって、次の曲が始まるまでの時間が長くなるとかえってその場の雰囲気を白けさすこともあった。また、ゲーム機能を備えたカラオケ装置においても、短時間の雰囲気作りには好適ではあるが、長いつなぎ時間の取り繕いをはたすには充分ではない。
【0009】
カラオケにおいては、特に選曲をなかなか決められない者が加わっている場合に、時間をかけさせずに選曲させることが極めて重要である。この者達は、例えば上述したゲーム機能が備えられている場合、応々にしてゲームが表示されているとそれに見とれてその間に選曲を行わず参加者の顰蹙をかうことが多い。また、この者達への再三の催促は、その場の雰囲気を一層白けさせてしまうことから極めて難しい。
【0010】
そこで、カラオケ装置には、上述した機能ばかりでなく、その場の雰囲気に適した映像や音声を自動的に再生させ、例えばディスクジョッキー風に曲紹介を行なったり、予約の催促をしたりすることで、カラオケの雰囲気をさらに盛り上げるような機能の要求も望まれている。
【0011】
この発明はこのような課題を解決するためなされたもので、曲間の時間等に司会進行に係る映像と音声とを自動的に再生できるようにしたカラオケ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために提案される本発明は、画像表示装置とスピーカとを備えたカラオケ装置において、司会進行に係る各種の司会画像データ及び各種の司会音声データと、曲に対応した曲調データとが記憶される司会進行用データ記憶装置と、先に再生された第1の曲の曲調データと、次に再生される第2の曲の曲調データとに基づいて、第1の曲と第2の曲の曲間に出力される司会映像データ及び司会音声データを選択し、選択した司会画像データ及び司会音声データを、上記画像表示装置とスピーカとに出力する司会進行用制御装置とを備える。
【0013】
本発明に係るカラオケ装置において、司会進行用データ記憶装置は、選択した司会音声データのテンポを第1の曲のテンポから上記第2の曲のテンポとなるように制御する。
【0014】
ここで、司会進行用データ記憶装置は、選択した司会音声データの再生開始時及び再生終了時において、選択した司会音声データと第1の曲及び第2の曲とにクロスフェード処理を行う。
【0015】
以上のように構成されたカラオケ装置によれば、カラオケの進行状況に応じて適当な司会者映像が画像表示装置に表示されるとともに司会者音声がスピーカから出力されることによってバーチャル(仮想)司会機能が発揮されて、曲間の長い時間にも白けた雰囲気を生じさせないようにするとともに雰囲気を一層盛り上げる。また、カラオケ装置は、曲間の時間に、例えば前後の曲調(演歌,ロック等のジャンルや歌の内容)にマッチした映像とトーク(語り)で曲目紹介等を行い、或いは歌唱評価の結果出力を行うことによって、バーチャル(仮想)司会機能がより一層発揮される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。本発明の実施の形態として示すカラオケ装置1は、図1に示すように、カラオケ再生時の映像,歌詞等を表示するための主画像表示装置2と、司会進行に関する映像を表示する副画像表示装置3と、演出装置4と、複数のスピーカ5と、マイク(マイクロホン)6と、システム制御部7と、DJ(ディスクジョッキー)表示用ユニット8と、ディスクローダ9と、通信カラオケ装置10と、カラオケ用のリモコン送信機11と、DJ用の入力端末機12とからなる。
【0017】
主画像表示装置2及び副画像表示装置3は、CRTモニタ装置や液晶モニタ装置等を用いて構成している。なお、カラオケ装置1は、司会進行に関する映像をいずれの画像表示装置2,3にも表示可能であり、主画像表示装置2にこれを表示することによって副画像表示装置3を省略する構成としてもよい。
【0018】
演出装置4は、ステージ照明やスポットライト等の照明機器によって構成される。この演出装置4は、システム制御部7から供給される演出効果指令信号に基づいて照明オン・オフ、色や明るさ等を調整できるようにしている。なお、演出装置4は、カラオケルーム全体の照明色や明るさ等を調整できるようにしてもよい。
【0019】
各スピーカ5は、カラオケ伴奏やマイク6からの入力音声と、司会進行に係る音声、音楽等を効果的に再生する。なお、これらスピーカ5については、司会進行に係る音声、音楽等を専用に再生するスピーカを主スピーカと独立のシステムによって構成してもよい。
【0020】
システム制御部7は、リモコン送信機11から送信された赤外線等を利用したリモコン信号の受信部と、受信したリモコン信号の内容を判読してその内容に応じたリモコン指令情報を出力するリモコン信号判読部と、リモコン信号判読部から出力されるリモコン指令情報に基づいて各種の動作制御を行なうカラオケ動作制御部と、映像信号処理部と、音声信号処理部と、演出装置制御部とを備える。なお、システム制御部7は、上述した各部が有線の入力装置によって制御されるように構成してもよい。
【0021】
システム制御部7は、リモコン送信器11から送信された曲目コードのリモコン指令情報を受け取ると、そのカラオケ動作制御部が受け取った曲目コードを予約曲メモリに予約順序との対応を付けて格納する。カラオケ動作制御部は、現在カラオケ演奏中でない場合は、次に演奏すべき曲目コードを予約曲メモリから読み出して、読み出した曲目コードがディスクローダ9に収納されているビデオ−CD,光ディスク,DVD等のカラオケディスクに収納されている曲であるか否かを登録曲目リストを参照して判定する。カラオケ動作制御部は、次に演奏すべき曲がディスクローダ9に収納されている場合は、ディスクローダ9へ曲目コードを供給して曲の再生を要求する。
【0022】
ディスクローダ9は、複数のカラオケディスクの中から指定された曲が格納されたカラオケディスクをディスク再生装置に装着した後に、指定された曲を再生する。再生された映像信号及び演奏等の音声信号は、システム制御部7内の映像信号処理部及び音声信号処理部へとそれぞれ供給される。
【0023】
カラオケ動作制御部は、演奏すべき曲がディスクローダ9に収納されていない場合、通信カラオケ装置10に対して曲目コードを供給する。通信カラオケ装置10は、図示しない通信回線等を介して通信カラオケセンターからカラオケ演奏情報を取り寄せた後に、カラオケ演奏の再生を行なう。再生された映像信号ならびに伴奏等の音声信号は、システム制御部7内の映像信号処理部ならびに音声信号処理部へそれぞれ供給される。
【0024】
なお、図1ではディスクローダ9と通信カラオケ装置10を併設する構成を示したが、いずれか一方を備えるように構成してもよいことは勿論である。
【0025】
システム制御部7は、その映像信号処理部から、再生された映像信号をカラオケ用の主画像表示装置2へ供給して、背景画像や歌詞等を表示させる。映像信号処理部は、後述するDJ表示用ユニット8から司会進行用の映像信号が供給されると、カラオケ用の映像信号と司会進行用の映像信号とを合成した映像信号を生成し、合成した映像信号をカラオケ用の主画像表示装置2へと供給する。なお、PIP(ピクチャインピクチャ)機能等によって合成表示される司会進行用の映像の表示位置は、リモコン送信機11または入力端末機12の操作によって変更できるようにしている。また、映像信号処理部は、カラオケ用の映像信号が供給されていない場合、司会進行用の映像をカラオケ用の主画像表示装置2の画面一杯に表示するようにしてもよい。
【0026】
映像信号処理部は、DJ表示用ユニット8から司会進行用の映像信号が供給されると、供給された司会進行用の映像信号を司会進行用の副画像表示装置3へ供給して、司会進行用の映像を表示させる。なお、映像信号処理部は、司会進行用の映像信号が供給されていない場合は、カラオケ用の映像信号を司会進行用の副画像表示装置3へ供給して、この副画像表示装置3でもカラオケ用の映像を表示するようにしてもよい。
【0027】
音声信号処理部は、伴奏等の音声信号の音程を調整する音程変換回路と、伴奏等の音声信号とマイク6で集音された歌声等をミキシングするとともにDJ表示用ユニット8から供給される司会進行用の音声信号をミキシングするミキシング回路と、複数チャンネルのアンプ回路とを備える。音声信号処理部は、伴奏、歌声、司会進行用の音声等を各スピーカ5から再生させる。なお、再生音量、マイクミキシングのレベル、伴奏等の音程の調整は、リモコン送信機11の操作によって遠隔操作できるようにしている。
【0028】
システム制御部7は、DJ表示用ユニット8から供給される演出効果制御信号に基づいてその演出装置制御部において各種の照明の点灯及び光量を調整するための演出効果指令信号を生成し、この演出効果指令信号を演出装置4へと出力する。
【0029】
入力端末機12は、DJ表示用ユニット8に対して各種の設定入力を行なうものである。入力端末機12からの操作入力は、例えば赤外線等を利用した無線リモコン信号としてDJ表示用ユニット8内のリモコン信号受信部へ送出される。なお、入力端末機12は、有線式の操作入力装置の構成としてもよい。この入力端末機12は、司会進行に関する画像表示や音声表示を行なうか否かの入力操作を行う。入力端末機12は、カラオケ装置1が複数の司会進行役を選択できるように構成されている場合には、その中から利用者の好みのキャラクタ等を選択操作する。また、入力端末機12は、必要に応じて曲間にゲームを行なうか否か、歌唱力の採点を行なうか否か等の指定を行なうことができる
【0030】
DJ表示用ユニット8は、図2に示すように、大きく分けて司会進行用データ記憶装置21と、司会進行用制御装置22とから構成される。これら司会進行用データ記憶装置21と司会進行用制御装置22とは、SCSI,ATAPI,IDE等のコンピュータ用データバスで接続している。
【0031】
司会進行用データ記憶装置21は、例えばDVDやCD−ROM等の高密度情報記録媒体とその再生装置とから構成している。なお、司会進行用データ記憶装置21は、記憶容量の大きい磁気ディスク装置,光磁気ディスク装置等を用いて構成してもよい。
【0032】
司会進行用データ記憶装置21には、その高密度情報記録媒体に、司会進行に関する各種の画像データと、司会進行に関する各種の音声データと、画像と音声とを同期させるための同期データと、ミキシング演奏を行なうためのミキシング演奏データと、曲情報データと、場を盛り上げるための各種のアプリケーションデータ等が予め登録されている。なお、これら各種のデータは、例えば司会進行用の画像及び音声データと、曲情報データと、アプリケーションデータといったようにデータ種別毎に複数枚の高密度情報記録媒体に分けて記録されていてもよい。この場合、司会進行用データ記憶装置21としては、多連装のディスク再生装置や、ディスク自動交換装置(ディスクオートチェンジャ)等によって構成される。
【0033】
また、司会進行用データ記憶装置21は、ポップ調,演歌調といったように曲調別に複数種の高密度情報記録媒体を備える構成としてもよい。さらに、司会進行用データ記憶装置21は、司会進行のタイプ別(司会進行役のキャラクタ別)に複数種の高密度情報記録媒体を備える構成としてもよい。なお、司会進行用データ記憶装置21は、カラオケ利用者が特定の曲調しか利用しない場合や、特定のタイプの司会進行しか利用しない場合には、所望のタイプに対応した高密度情報記録媒体をカラオケ利用者が選択して、ディスク再生装置へ装着するように構成してもよい。
【0034】
司会進行用データ記憶装置21には、司会進行用の画像ならびに音声データとして、複数種類のカラオケ開始時の開始映像データ及び開始音声データと、カラオケ終了時の終了映像データ及び終了音声データと、曲間つなぎ用の映像データ及び音声データとがそれぞれ登録されている。曲間つなぎ用の映像データ及び音声データは、前後の曲の曲調の組合わせデータとの対応を付けて司会進行用データ記憶装置21に登録されている。例えば、前の曲が演歌調で次に再生する曲がロック調の場合には、そのような状況に適する曲間つなぎ用の映像データ及び音声データが選択できるようにしている。
【0035】
また、司会進行用の音声データとしては、各種の曲紹介用の音声データが登録されている。この曲紹介用の音声データについても、紹介する曲に応じてその曲に相応しい音声データが選択できるように各種の項目との対応を付けて登録されている。例えば、音声データは、新曲紹介用、ナツメロ紹介用といった曲の新旧に応じて選択され、或いはポップス調、ロック調といった曲調に応じて選択され、さらに日本語、英語等の言語に応じて選択される。
【0036】
高密度情報記録媒体には、ミキシング演奏データとして、例えばシンセサイザ等の電子楽器を演奏するための音程や音調、音の長さ等のコンピュータミュージック演奏データが各種の曲調との対応を付けて複数種類格納されている。また、高密度情報記録媒体には、曲情報として、曲名データ,歌手名データ,リリース時期のデータ、曲調データ、その曲のピッチデータ等が格納されている。さらに、高密度情報記録媒体には、その曲に適した照明効果用データと、曲中の間奏時間のデータと、カラオケ歌唱者の歌唱力を判断するための重み係数データとが、それぞれ曲目コードとの対応を付けて格納されている。
【0037】
高密度情報記録媒体には、アプリケーションデータとして、複数種類のゲームデータならびに占いデータ等が登録されている。また、高密度情報記録媒体には、カラオケ歌唱者の歌唱力の採点結果に応じて画像表示装置2、3に映像を表示させる各種の映像データならびに音声データが格納されている。
【0038】
司会進行用制御装置22は、図2に示すように、主制御部23と、曲開始・終了/テンポ判断部24と、歌唱力判断部25と、予約状況・設定判断部26と、画像モジュール27と、音源モジュール28と、音声モジュール29とを備えて構成される。主制御部23は、マイクロコンピュータ,RAM,ROM等を備えたマイクロコンピュータシステムを用いて構成している。
【0039】
曲開始・終了/テンポ判断部24には、その伴奏信号入力端子にシステム制御部7からカラオケの伴奏信号が供給される。曲開始・終了/テンポ判断部24は、この供給された伴奏信号のレベルを判定することで、曲の演奏の開始ならびに終了を判断し、演奏開始検出信号ならびに演奏終了検出信号を主制御部23へ供給する。また、この曲開始・終了/テンポ判断部24は、伴奏信号の中からキック音を抽出するフィルタと、このフィルタで抽出されたキック音の周期を測定する計時回路を備え、現在再生されている曲のピッチデータを主制御部23へ供給するよう構成している。
【0040】
上述したシステム制御部7は、MIDI(Musical Instruments Digital Interface)規格に対応した音源モジュールを備えている。システム制御部7は、高密度情報記録媒体に格納されている伴奏データがMIDI規格に対応した伴奏データである場合は、高密度情報記録媒体から再生されたMIDI規格に対応した伴奏データに基づいて伴奏信号を生成するとともに、MIDI規格に対応した伴奏データを曲開始・終了/テンポ判断部24のMIDIデータ入力端子へ供給するよう構成している。
【0041】
そして、曲開始・終了/テンポ判断部24は、MIDIデータ入力端子にMIDI規格に対応した伴奏データが供給された場合は、その伴奏データに基づいて曲の演奏の開始及び終了を判断し、演奏開始検出信号と演奏終了検出信号とを主制御部23へと供給するよう構成している。また、この曲開始・終了/テンポ判断部24は、MIDI規格に対応した伴奏データに基づいて現在再生している曲のピッチデータを取得して、取得したピッチデータを主制御部23へと供給するよう構成している。
【0042】
さらに、システム制御部7は、マイク6で集音された歌唱者の歌声信号を、歌唱力判断部25へ供給するように構成されている。上述したディスクローダ9に収納されているカラオケディスクは、伴奏の他に主旋律を格納しており、伴奏信号と主旋律信号をそれぞれ独立に出力するよう構成している。また、通信カラオケ装置10も、伴奏信号と主旋律信号をそれぞれ独立に出力するよう構成している。そして、システム制御部7は、ディスクローダ9又は通信カラオケ装置10によって再生された伴奏信号に歌唱者の歌声信号をミキシングしてスピーカ5から出力させるとともに、主旋律信号を歌唱力判断部25へと供給するようにしている。
【0043】
一方、ディスクローダ9に収納されているカラオケディスクは、間奏期間を示すデータを格納しており、またディスクローダ9は、伴奏や主旋律の再生とともに間奏期間を示すデータを出力するよう構成している。同様に、通信カラオケ装置10も、間奏期間を示すデータを出力する構成としている。そして、システム制御部7は、ディスクローダ9又は通信カラオケ装置10から出力された間奏期間を示すデータを歌唱力判断部25へと供給するようにしている。なお、システム制御部7は、カラオケディスクに間奏期間を示すデータが登録されていない場合や通信カラオケ装置10から間奏期間を示すデータが出力されない場合において、歌詞表示用のタイムスタンプデータを歌唱力判断部25へと供給する。
【0044】
歌唱力判断部25は、図3乃至図5に示す3種類の判断基準を用いて歌唱者の歌唱力を判断して総合評価データを出力する。カラオケ装置1は、後述するようにこの総合評価データに基づいて主画像表示装置2或いは副画像表示装置3にその判定結果を表示する。
【0045】
第1の判断基準は、間奏期間と歌声のずれに基づく評価である。歌唱力判断部25は、歌声信号のレベルと予め設定した比較レベルと比較することで歌唱の有無を判定する歌唱有無判定回路を備えている。この歌唱有無判定回路は、図3(a)及び図3(b)に示すように、歌声信号のレベルが比較レベルを越えている場合はHレベル、歌声信号のレベルが比較レベルを越えていない場合はLレベルの歌唱有無判定信号を出力する。ここで、歌唱有無判定信号がHレベルの期間は歌っていると判断した期間、Lレベルの期間は歌っていないと判断した期間である。
【0046】
さらに、歌唱力判断部25は、伴奏データに基づいて歌が歌われる歌唱期間をHレベル、間奏期間をLレベルとした歌唱期間・間奏期間信号を生成する歌唱期間・間奏期間信号生成回路を備える。また、歌唱力判断部25は、3(c)に示した歌唱期間・間奏期間信号と、図3(b)に示した歌唱有無判定信号とを比較して、間奏期間に入り込んだ歌唱期間の時間T1(歌唱時間)、及び歌唱期間における歌い始めの遅れ時間T2(非歌唱時間)とを計時する計時回路を備える。これらの時間T1,T2は、間奏期間の度に計時されるとともに、歌唱タイミングずれ時間積算装置において積算される。
【0047】
歌唱力判断部25は、上述した第1の判断基準に基づいて、歌うべきでないところで歌っていた歌唱時間T1と歌うべきところで歌っていなかった非歌唱時間T2との積算時間とを減点対象とする。
【0048】
第2の判断基準は、主旋律の音程と歌唱者の歌声の音程とのずれによる判断である。歌唱力判断部25は、主旋律信号の周波数分析回路と、歌声信号の周波数分析回路と、各周波数分析回路の周波数分析出力を比較して両者の差分を積分する積分回路とを備えている。この積分回路は、図4に示すように、主旋律信号の周波数と歌声信号の周波数との差の絶対値(主旋律の周波数からのずれ分)を積分する。
【0049】
ここでは、歌唱力判断部25は、上述した第2の判断基準に基づいて、主旋律信号の周波数と歌唱者の歌声の周波数のずれが大きいほど、またそれらの周波数がずれている期間が長い程、大きい減点対象とする。
【0050】
第3の判断基準は、周波数(音程)の時系列での移り変わりが大きく違う点を評価対象とするものである。歌唱力判断部25は、主旋律信号の周波数分析回路の分析出力を微分する回路と、歌声信号の周波数分析回路の分析出力を微分する回路と、各微分回路の微分出力の差の絶対値を積分する積分回路を備えている。そして、微分出力の差の積分回路は、図5に示すように、主旋律の周波数の時間微分信号と歌声信号の周波数の時間微分信号との差の絶対値を積分する。
【0051】
歌唱力判断部25は、上述した第3の判断基準に基づいて、周波数(音程)ずれについては直接減点の対象としないが、主旋律の周波数と歌唱者の歌声の周波数の時系列での移り変わり(波形)の違いを減点対象とする。
【0052】
そして、歌唱力判断部25は、上述した第1の判断基準乃至第3の判断基準に基づく各判断結果から、次の数1に示す計算式を用いて総合評価値を算出して、算出した総合評価値を主制御部23へと供給する。
【0053】
【数1】
【0054】
ここで、数1中の各重み付け係数A、B、Cは、曲毎に設定される。司会進行用データ記憶装置21には、歌唱者の歌唱力を評価するこれら各重み付け係数A、B、Cが曲目コードとの対応を付けてそれぞれ格納されている。主制御部23は、予約状況・設定判断部26を介して供給される曲目コードに基づいて司会進行用データ記憶装置21内からその曲用の各重み付け係数A,B,Cを読み出して、読み出した各重み付け係数A,B,Cを歌唱力判断部25へと供給する。
【0055】
システム制御部7は、予約された曲目コードを約状況・設定判断部26へと供給するよう構成している。予約状況・設定判断部26は、システム制御部7から供給された曲目コードに基づいて予約状況を把握するとともに、主制御部23からの予約状況問い合せに対して予約曲数及び曲目コードを主制御部23へと供給する。また、この予約状況・設定判断部26は、入力端末機12から供給される各種の操作入力を判断して、司会進行用制御装置22の動作モードを判断し、判断した動作モードの制御信号を主制御部23へと供給する。
【0056】
例えば、カラオケ装置1は、歌唱力評価を行なうか否かを選択するメニュー画面に対して、入力端末機12によって歌唱力評価の要/不要の入力操作がなされると、予約状況・設定判断部26において歌唱力評価の要/不要を判断する。予約状況・設定判断部26は、その判断結果を主制御部23へと供給する。また、カラオケ装置1は、司会進行機能を使用するか否かを選択するメニュー画面に対して、入力端末機12によって司会進行機能の要/不要の入力操作がなされると、予約状況・設定判断部26において司会進行機能の要/不要が判断されて、その判断結果が主制御部23へと供給される。さらに、カラオケ装置1は、司会進行役のタイプやキャラクタを選択するメニュー画面に対して、入力端末機12によって選択入力操作がなされると、選択指定された内容を主制御部23へと供給する。
【0057】
主制御部23は、開始・終了データに基づいてカラオケ演奏中であるか否かを判断し、予約曲数データに基づいて予約催促の必要があるか否かを判断する。また、主制御部23は、現在再生中の曲目コードと次に再生する曲目コードとに基づいて、それらの曲に関する情報を司会進行用データ記憶装置21から読み込むとともに前後の曲の曲調に基づいて司会進行に適する画像データと音声データ、及び演奏データとを選択する。さらに、主制御部23は、選択した各データを司会進行用データ記憶装置21から読み込んで、次の曲が再生される間での司会進行の準備を行なう。
【0058】
そして、主制御部23は、前の曲の再生が終了すると、準備した画像データを画像モジュール27へと供給して司会進行用の画像信号を生成・出力させる。主制御部23は、演奏データを音源モジュール28へと供給して演奏信号を生成・出力させる。主制御部23は、音声データを音声モジュール29へと供給して司会進行用の音声信号を生成・出力させる。同時に、主制御部23は、司会進行用データ記憶装置21内に各曲毎に予め設定登録されている演出効果データを読み出して、読み出した演出効果データをその曲の再生に同期させて出力する。
【0059】
画像モジュール27は、主制御部23から画像データが供給されると画像信号を生成して各画像表示装置2,3へと出力する。画像モジュール27は、各種の画像エンコード方式に対応したデコーダを備えている。音源モジュール28は、例えばMIDI規格等に対応した演奏データに基づいて演奏信号を生成するシンセサイザ等の電子楽器を備えている。音声モジュール29は、各種のデータ形式に対応する音声データを再生できるようにしている。
【0060】
カラオケ装置1の全体動作について、図6に示したフローチャートを参照して以下説明する。カラオケ装置1は、カラオケが開始されると、DJ表示用ユニット8が各画像表示装置2,3の画面上にメニュー画面を表示させる(ステップS1)。このメニュー画面には、司会進行役のタイプやキャラクタ等を選択するための操作案内が表示される。また、メニュー画面には、歌唱力採点を行なうか否かを選択する案内メニューや、司会進行機能を使用するか否かを選択する案内メニューが表示される。
【0061】
カラオケ装置1は、上述した案内メニューに基づいてカラオケの利用者が入力端末機12を介して好みの条件を設定操作することによって、入力された条件が予約状況・設定判断部26で認識される。この予約状況・設定判断部26において認識された設定条件は、主制御部23へと供給される。なお、カラオケ装置1は、メニュー画面を表示せずに予め設定した動作モードでステップS2以降の動作を開始するようにしてもよい。
【0062】
カラオケ装置1は、DJ表示用ユニット8において曲予約がなされているかチェックする(ステップS2)。DJ表示用ユニット8は、曲予約がまだなされていない場合、ステップS3によって曲予約催促用の画像データ及び音声データを司会進行用データ記憶装置21から読み出して再生する。これにより、カラオケ装置1は、各画像表示装置2,3の画面に、図7(a)に一例の示すように、選定された司会者又は司会進行役のキャラクタ等(以下ディスクジョキーと記す。)が曲予約を催促する映像の表示が行われる。同時に、カラオケ装置1は、スピーカ5から、曲予約を促すディスクジョキーの音声を出力する。
【0063】
DJ表示用ユニット8は、曲予約がなされると最初の予約曲の曲番数Nを1に初期化する(ステップS4)。そして、DJ表示用ユニット8は、司会進行用データ記憶装置21から1曲目の曲目コードに基づいて曲情報データを読み込む(ステップS5)。DJ表示用ユニット8は、ステップS6で、読み込んだ曲情報データに基づいてその曲に相応しい映像及び音声を設定し、図7(b)に一例を示すように、ディスクジョキーの映像表示と音声出力で曲紹介等を行なう。この曲紹介等に続いて1曲目の再生がなされる(ステップS7)。
【0064】
DJ表示用ユニット8は、ステップS9で、次の曲が予約されているか否かチェックする。DJ表示用ユニット8は、次の曲が予約されている場合、ステップS9で、ディスクジョッキーを登場させて曲間を盛り上げるための演奏やトークを行なわせる。DJ表示用ユニット8は、ステップS10で曲番数Nをインクリメント(+1)して、次の曲の再生を行なわせる。
【0065】
DJ表示用ユニット8は、次の曲が予約されていない場合は、ステップS11でディスクジョッキーを登場させ、曲予約を催促する。ここでの、曲予約催促の画像ならびに音声(トーク)の一例を図7(c)に示す。
【0066】
DJ表示用ユニット8は、ステップS12で、入力端末機12からカラオケを終了させるための操作入力がなされた否かをチェックする。そして、入力端末機12からカラオケを終了させるための操作入力が行われたときには、DJ表示用ユニット8は、ステップS13でディスクジョッキーを登場させ終了メッセージを出力する。終了メッセージ用の画像及び音声(トーク)の一例を図7(d)に示す。
【0067】
図8は、ディスクジョッキーによる曲間盛り上げ機能の動作例を示すフローチャートであり、また図9は、曲間盛り上げ機能中の動画・サンプリング音声の再生動作例を示すフローチャートである。
【0068】
DJ表示用ユニット8は、N曲目とN+1曲目の曲情報から前後の曲間をつないで雰囲気を盛り上げるのに好適な盛り上げデータを決定し(ステップS21)、使用する盛り上げデータを探索し(ステップS22)、さらに必要なデータのアドレスとタイムスタンプデータを主制御部23内のRAMに読み込む(ステップS23)。
【0069】
DJ表示用ユニット8は、現在再生している曲の例えば終了5秒前になると(ステップS24)、現在再生している曲のピッチにミキシング演奏のピッチを同期させてミキシング演奏を開始させる。この際に、DJ表示用ユニット8は、ミキシング演奏のレベルを上昇させながら、カラオケ再生のレベルを減少させるいわゆるクロスフェードインを行なう(ステップS25)。
【0070】
DJ表示用ユニット8は、現在再生している曲が終了すると、上述したステップS21乃至ステップS23で準備したこの場面に相応しい動画の再生及びサンプリング音声の再生を行なう(ステップS26)。
【0071】
DJ表示用ユニット8は、図9に示すように、ステップS31でタイムスタンプデータを読み込むとともにこの読み込んだタイムスタンプデータに基づいて動画再生とサンプリング音声再生の同期をとる。カラオケ装置1は、これにより各画像表示装置2、3に表示される映像と各スピーカ5から再生される音声とが同期される。
【0072】
DJ表示用ユニット8は、ステップS32で動画再生を行なうことを判定すると、ステップS33で指定された動画用データを読み出して再生する。また、DJ表示用ユニット8は、ステップS34でサンプリング音声再生を行なうことを判定すると、ステップS35で指定されたサンプリング音声データを読み出して再生する。カラオケ装置1は、これにより各画像表示装置2、3及び各スピーカ5に、例えば図10(a)に示すような曲間盛り上げ用の映像及び声とが曲間に再生される。この動画像及びサンプリング音声の再生は、図8に示したステップS27で次のカラオケ曲の演奏準備完了が確認されるまで継続される。
【0073】
DJ表示用ユニット8は、タイムスタンプデータに基づいて一連の動画像とサンプリング音声の再生を行ないながら、動画像やサンプリング音声の再生停止が不自然とならない時点で、次の曲の準備が完了していれば動画像及びンプリング音声の再生を停止するように構成されている。
【0074】
DJ表示用ユニット8は、図8に示すように、次の曲の再生準備が完了すると(ステップS27)、次曲案内用の動画データ及び音声サンプリングデータを読み出して再生する(ステップS28)。カラオケ装置1は、これにより各画像表示装置2、3及び各スピーカ5に、例えば図10(b)に示すような次曲案内用の映像及び音声(トーク)が再生される。DJ表示用ユニット8は、次の曲のピッチにミキシング演奏のピッチを同期させてミキシング演奏を終了させ、カラオケ演奏を開始させる。DJ表示用ユニット8は、この際に、ミキシング演奏のレベルを減少させながら、カラオケ再生のレベルを上昇させるいわゆるクロスフェードアウトを行なう(ステップS29)。
【0075】
図11は、クロスフェードイン・クロスフェードアウト及びピッチコントロールの動作例を示す説明図である。DJ表示用ユニット8は、前の曲の終了時点の数秒(例えば5秒)前から電子楽器等によるミキシング演奏を開始させ、ミキシング演奏のレベル(音量)を上昇させながら、カラオケ演奏音(カラオケ再生音)のレベル(音量)を低下させるミキシング演奏のクロスフェードインを行なう。ここで、ミキシング演奏の演奏ピッチは、前の曲のピッチに合せることで、前の曲のイメージやムードを損なわないようにしている。
【0076】
カラオケ装置1においては、曲間で、各画像表示装置2、3に曲間用の映像が表示されるとともに、各スピーカ5からミキシング演奏を行ないながら各種のトークが行なわれる。ここで、DJ表示用ユニット8は、前の曲の曲情報と次の曲の曲情報とを参照して前後の曲をつなぐのに相応しい映像を選択して各画像表示装置2、3に表示させるとともに、各スピーカ5から前後の曲をつなぐのに相応しいトークを行なわさせる。
【0077】
さらに、DJ表示用ユニット8は、次の曲のピッチを検出し、前後の曲のピッチの違いが滑らかになるように、ミキシング演奏のピッチを可変するとともに、トークのピッチを可変する。カラオケ装置1は、例えば、前の曲がスローピッチ(テンポ)で次の曲が早いピッチ(テンポ)の曲である場合、最初に前の曲のスローピッチを受けてゆっくりしたピッチのミキシング演奏を開始し、また、ゆっくりしたピッチのトークを開始する。そして、カラオケ装置1は、次第に或いは話題の変換点等のタイミングで、ミキシング演奏のピッチが徐々に或いは急に早いピッチに変化するとともにトークのピッチが変化されて、次の曲のイメージやムードの盛り上げが行われる。そして、DJ表示用ユニット8は、次の曲の開始時点でミキシング演奏のレベルを減少させながら、次のカラオケ演奏のレベルを上昇させる(ミキシング演奏のクロスフェードアウト)。
【0078】
図12は、高密度情報記録媒体に格納されている盛り上げデータの構造例を示す説明図である。司会進行用データ記憶装置21に収納または装着された高密度情報記録媒体には、各種の場面に適した多数の盛り上げデータが、各場面毎に設定された代表アドレスを基準に階層的に格納されている。司会進行用データ記憶装置21は、例えば主制御部23において図7(a)に示した曲予約催促用の盛り上げデータの代表アドレスAを指定してアクセスしてくると、この指定された代表アドレスAから実際に使用するデータアドレスを読み出して主制御部23へ供給する。
【0079】
司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスA01を指定することでバック映像データ(司会者等の背景映像データ)を読み出すことができる。同様に、司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスA02からディスクジョッキー(司会者)の動画データを、データアドレスA03からサンプリング音声データを、データアドレスA04から動画・音声・演奏同期用タイムスタンプデータをそれぞれ読み出すことができる。さらに、司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスA05からミキシング演奏用データ(MIDIデータ)を、データアドレスA06からミキシング演奏用ピッチコントロールパターンデータを、データアドレスA07から演出装置の演出効果用のデータ(例えば照明制御データ)をそれぞれ読み出すことができる。
【0080】
図13は、高密度情報記録媒体に格納されている曲情報データの構造例を示す説明図である。司会進行用データ記憶装置21に収納または装着された高密度情報記録媒体には、曲目コードに対応する曲番号アドレスを代表アドレスとして、各種の曲情報が階層的に格納されている。司会進行用データ記憶装置21は、主制御部23において、例えば最初に演奏する曲目に対応する曲番号アドレスαを指定してアクセスしてくると、この指定された曲番号アドレスαから実際に使用するデータアドレスを読み出して主制御部23へと供給する。
【0081】
司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスα01を指定することで曲名/歌手/リリース時期のデータを読み出すことができる。同様に、司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスα02から曲調(演歌調,失恋の歌等)とその曲のピッチ(何分の何拍子)のデータを、データアドレスα03から曲中の間奏時間のデータを、データアドレスα04から歌唱力を評価するための3種類の重み付け係数データをそれぞれ読み出すことができる。
【0082】
ここで、データアドレスα05には、主旋律の周波数の時系列データが格納されている。したがって、司会進行用データ記憶装置21は、ディスクローダ9に収納されているカラオケディスク内に主旋律の信号が格納されていない場合でも、データアドレスα05から主旋律の周波数の時系列データを読み出すことで、図4ならびに図5に示した歌唱者の歌唱力の判断を行なうことが可能とされる。
【0083】
DJ表示用ユニット8は、歌唱者の歌唱力の採点を行なうことが設定されている場合は、歌唱力判断部25から出力される総合評価値に基づいて、総合評価値に対応した画像データを選択して各画像表示装置2、3に点数とともに表示させ、また、各スピーカ5から音声により点数等を知らせる。
【0084】
DJ表示用ユニット8は、カラオケディスクのオートチェンジや通信カラオケ装置10を介してのカラオケデータのダウンロードのために、次の曲の再生に時間を要する場合には、ゲームや占い等のアプリケーションデータを高密度記録媒体から読み出して、ゲームや占い等を実行させて、次の曲が再生されるまでの待ち時間を盛り上げるようにしている。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明に係るカラオケ装置は、高密度記録媒体に格納された各種の画像データ及び音声データを利用して例えば司会者映像及び司会者音声を出力する司会進行用制御装置を備えたので、カラオケの利用状況や前後の曲の曲調に適した映像と音声(トーク)を提供することが可能となり、曲間の待ち時間等に生じる白けた雰囲気を無くしてカラオケの雰囲気をより一層盛り上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るカラオケ装置の全体ブロック構成図である。
【図2】この発明に係るDJ(ディスクジョッキー)表示用ユニットのブロック構成図である。
【図3】間奏期間と歌声のずれに基づく歌唱力評価の説明図である。
【図4】主旋律の周波数と歌声の周波数との周波数ずれに基づく歌唱力評価の説明図である。
【図5】主旋律の周波数の時間変化度合と歌声の周波数の時間変化度合とのずれに基づく歌唱力評価の説明図である。
【図6】この発明に係るカラオケ装置の全体動作を示すフローチャートである。
【図7】各種の状況におけるディスクジョッキーの画像表示例ならびにトークの内容例を示す説明図である。
【図8】ディスクジョッキーによる曲間盛り上げ機能の動作例を示すフローチャートである。
【図9】曲間盛り上げ機能中の動画・サンプリング音声の再生動作例を示すフローチャートである。
【図10】曲間盛り上げ用の画像表示例ならびにトークの内容例を示す説明図である。
【図11】クロスフェードイン・クロスフェードアウトならびにピッチコントロールの動作例を示す説明図である。
【図12】高密度情報記録媒体に格納されている盛り上げデータの構造例を示す説明図である。
【図13】高密度情報記録媒体に格納されている曲目コードの構造例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 カラオケ装置、2,3 画像表示装置、4 演出装置、5 スピーカ、6マイク、7 システム制御部、8 DJ表示用ユニット、9 ディスクローダ、10 通信カラオケ装置、11 リモコン送信機、12 入力端末機、21 司会進行用データ記憶装置、22 司会進行用制御装置、23 主制御部、24曲開始・終了/テンポ判断部、25 歌唱力判断部、26 予約状況・設定判断部、27 画像モジュール、28 音源モジュール、29 音声モジュール
【発明の属する技術分野】
この発明はカラオケ装置に係り、詳しくは、その場の雰囲気に適した司会進行用の映像と音声を再生出力することで、カラオケをより一層楽しめるようにしたカラオケ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ装置は、多くの人に楽しめられており、その場の雰囲気を一層盛り上げるための様々な演出付加機能が提案されている。ところで、カラオケ装置においては、選曲の時間や、メディアチェンジ、データロード等の次の曲が再生されるまでの時間が長くなると、せっかく盛り上がった雰囲気が妙に白けた雰囲気となってしまうことがある。
【0003】
このため、例えば特開平5−333890号「カラオケ装置」公報には、カラオケ伴奏用とBGM用との演奏情報を共用化することにより、BGM専用の記録媒体や再生手段を必要とすることなく、カラオケ伴奏が演奏されていないときにBGMを演奏できるようにしたカラオケ装置が記載されている。
【0004】
また、特開平6−319847号「再生機器の当たり設定装置」公報には、カラオケ等の再生機器において、使用者がリクエストしてからリクエスト曲が再生されるまでの間に、スロットルマシンのような当りゲームを楽しむことができるようにした再生機器の当り設定装置が記載されている。かかるカラオケ装置は、この当りゲームによって盛り上がった雰囲気をそのまま維持させる。
【0005】
さらに、特開平7−311582号「カラオケシステム」公報には、カラオケの採点結果を利用するゲームと、このゲームの映像表示によって歌い手に直接関係ある映像を楽しませることが可能なカラオケシステムが記載されている。かかるカラオケ装置は、歌い手や参加者に共通の興味と話題を提供して雰囲気の一層の高揚が図られる。
【0006】
ところで、本出願人も、特開平7−320458号「複合型AVシステム」公報によって、シャッフル再生機能を有しているディスク再生装置と表示装置等を含むような1台の複合型AVシステムによって、歌い手指定カラオケゲーム、ルーレット或いはビンゴゲーム等のパーティーゲームができ、また、これらのゲームが効果的に演出されるようにした複合型AVシステムを提案している。
【0007】
なお、他のカラオケ装置の演出機能としては、例えば特開平8−69660号「MDシステム」公報には、MD(光ミニディスク)のUTOC(User Table Of Contents)エリアに記録された制御データに基づいて、カラオケ演奏に連動させてその曲名に適合した色のスポットライトを点灯させて、ステージ効果を高めるようにしたMDシステムが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばBGMを再生するようにしたカラオケ装置においては、予め設定登録されたBGMを機械的に流すものでその場の雰囲気にふさわしく無いBGMもあって、次の曲が始まるまでの時間が長くなるとかえってその場の雰囲気を白けさすこともあった。また、ゲーム機能を備えたカラオケ装置においても、短時間の雰囲気作りには好適ではあるが、長いつなぎ時間の取り繕いをはたすには充分ではない。
【0009】
カラオケにおいては、特に選曲をなかなか決められない者が加わっている場合に、時間をかけさせずに選曲させることが極めて重要である。この者達は、例えば上述したゲーム機能が備えられている場合、応々にしてゲームが表示されているとそれに見とれてその間に選曲を行わず参加者の顰蹙をかうことが多い。また、この者達への再三の催促は、その場の雰囲気を一層白けさせてしまうことから極めて難しい。
【0010】
そこで、カラオケ装置には、上述した機能ばかりでなく、その場の雰囲気に適した映像や音声を自動的に再生させ、例えばディスクジョッキー風に曲紹介を行なったり、予約の催促をしたりすることで、カラオケの雰囲気をさらに盛り上げるような機能の要求も望まれている。
【0011】
この発明はこのような課題を解決するためなされたもので、曲間の時間等に司会進行に係る映像と音声とを自動的に再生できるようにしたカラオケ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために提案される本発明は、画像表示装置とスピーカとを備えたカラオケ装置において、司会進行に係る各種の司会画像データ及び各種の司会音声データと、曲に対応した曲調データとが記憶される司会進行用データ記憶装置と、先に再生された第1の曲の曲調データと、次に再生される第2の曲の曲調データとに基づいて、第1の曲と第2の曲の曲間に出力される司会映像データ及び司会音声データを選択し、選択した司会画像データ及び司会音声データを、上記画像表示装置とスピーカとに出力する司会進行用制御装置とを備える。
【0013】
本発明に係るカラオケ装置において、司会進行用データ記憶装置は、選択した司会音声データのテンポを第1の曲のテンポから上記第2の曲のテンポとなるように制御する。
【0014】
ここで、司会進行用データ記憶装置は、選択した司会音声データの再生開始時及び再生終了時において、選択した司会音声データと第1の曲及び第2の曲とにクロスフェード処理を行う。
【0015】
以上のように構成されたカラオケ装置によれば、カラオケの進行状況に応じて適当な司会者映像が画像表示装置に表示されるとともに司会者音声がスピーカから出力されることによってバーチャル(仮想)司会機能が発揮されて、曲間の長い時間にも白けた雰囲気を生じさせないようにするとともに雰囲気を一層盛り上げる。また、カラオケ装置は、曲間の時間に、例えば前後の曲調(演歌,ロック等のジャンルや歌の内容)にマッチした映像とトーク(語り)で曲目紹介等を行い、或いは歌唱評価の結果出力を行うことによって、バーチャル(仮想)司会機能がより一層発揮される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。本発明の実施の形態として示すカラオケ装置1は、図1に示すように、カラオケ再生時の映像,歌詞等を表示するための主画像表示装置2と、司会進行に関する映像を表示する副画像表示装置3と、演出装置4と、複数のスピーカ5と、マイク(マイクロホン)6と、システム制御部7と、DJ(ディスクジョッキー)表示用ユニット8と、ディスクローダ9と、通信カラオケ装置10と、カラオケ用のリモコン送信機11と、DJ用の入力端末機12とからなる。
【0017】
主画像表示装置2及び副画像表示装置3は、CRTモニタ装置や液晶モニタ装置等を用いて構成している。なお、カラオケ装置1は、司会進行に関する映像をいずれの画像表示装置2,3にも表示可能であり、主画像表示装置2にこれを表示することによって副画像表示装置3を省略する構成としてもよい。
【0018】
演出装置4は、ステージ照明やスポットライト等の照明機器によって構成される。この演出装置4は、システム制御部7から供給される演出効果指令信号に基づいて照明オン・オフ、色や明るさ等を調整できるようにしている。なお、演出装置4は、カラオケルーム全体の照明色や明るさ等を調整できるようにしてもよい。
【0019】
各スピーカ5は、カラオケ伴奏やマイク6からの入力音声と、司会進行に係る音声、音楽等を効果的に再生する。なお、これらスピーカ5については、司会進行に係る音声、音楽等を専用に再生するスピーカを主スピーカと独立のシステムによって構成してもよい。
【0020】
システム制御部7は、リモコン送信機11から送信された赤外線等を利用したリモコン信号の受信部と、受信したリモコン信号の内容を判読してその内容に応じたリモコン指令情報を出力するリモコン信号判読部と、リモコン信号判読部から出力されるリモコン指令情報に基づいて各種の動作制御を行なうカラオケ動作制御部と、映像信号処理部と、音声信号処理部と、演出装置制御部とを備える。なお、システム制御部7は、上述した各部が有線の入力装置によって制御されるように構成してもよい。
【0021】
システム制御部7は、リモコン送信器11から送信された曲目コードのリモコン指令情報を受け取ると、そのカラオケ動作制御部が受け取った曲目コードを予約曲メモリに予約順序との対応を付けて格納する。カラオケ動作制御部は、現在カラオケ演奏中でない場合は、次に演奏すべき曲目コードを予約曲メモリから読み出して、読み出した曲目コードがディスクローダ9に収納されているビデオ−CD,光ディスク,DVD等のカラオケディスクに収納されている曲であるか否かを登録曲目リストを参照して判定する。カラオケ動作制御部は、次に演奏すべき曲がディスクローダ9に収納されている場合は、ディスクローダ9へ曲目コードを供給して曲の再生を要求する。
【0022】
ディスクローダ9は、複数のカラオケディスクの中から指定された曲が格納されたカラオケディスクをディスク再生装置に装着した後に、指定された曲を再生する。再生された映像信号及び演奏等の音声信号は、システム制御部7内の映像信号処理部及び音声信号処理部へとそれぞれ供給される。
【0023】
カラオケ動作制御部は、演奏すべき曲がディスクローダ9に収納されていない場合、通信カラオケ装置10に対して曲目コードを供給する。通信カラオケ装置10は、図示しない通信回線等を介して通信カラオケセンターからカラオケ演奏情報を取り寄せた後に、カラオケ演奏の再生を行なう。再生された映像信号ならびに伴奏等の音声信号は、システム制御部7内の映像信号処理部ならびに音声信号処理部へそれぞれ供給される。
【0024】
なお、図1ではディスクローダ9と通信カラオケ装置10を併設する構成を示したが、いずれか一方を備えるように構成してもよいことは勿論である。
【0025】
システム制御部7は、その映像信号処理部から、再生された映像信号をカラオケ用の主画像表示装置2へ供給して、背景画像や歌詞等を表示させる。映像信号処理部は、後述するDJ表示用ユニット8から司会進行用の映像信号が供給されると、カラオケ用の映像信号と司会進行用の映像信号とを合成した映像信号を生成し、合成した映像信号をカラオケ用の主画像表示装置2へと供給する。なお、PIP(ピクチャインピクチャ)機能等によって合成表示される司会進行用の映像の表示位置は、リモコン送信機11または入力端末機12の操作によって変更できるようにしている。また、映像信号処理部は、カラオケ用の映像信号が供給されていない場合、司会進行用の映像をカラオケ用の主画像表示装置2の画面一杯に表示するようにしてもよい。
【0026】
映像信号処理部は、DJ表示用ユニット8から司会進行用の映像信号が供給されると、供給された司会進行用の映像信号を司会進行用の副画像表示装置3へ供給して、司会進行用の映像を表示させる。なお、映像信号処理部は、司会進行用の映像信号が供給されていない場合は、カラオケ用の映像信号を司会進行用の副画像表示装置3へ供給して、この副画像表示装置3でもカラオケ用の映像を表示するようにしてもよい。
【0027】
音声信号処理部は、伴奏等の音声信号の音程を調整する音程変換回路と、伴奏等の音声信号とマイク6で集音された歌声等をミキシングするとともにDJ表示用ユニット8から供給される司会進行用の音声信号をミキシングするミキシング回路と、複数チャンネルのアンプ回路とを備える。音声信号処理部は、伴奏、歌声、司会進行用の音声等を各スピーカ5から再生させる。なお、再生音量、マイクミキシングのレベル、伴奏等の音程の調整は、リモコン送信機11の操作によって遠隔操作できるようにしている。
【0028】
システム制御部7は、DJ表示用ユニット8から供給される演出効果制御信号に基づいてその演出装置制御部において各種の照明の点灯及び光量を調整するための演出効果指令信号を生成し、この演出効果指令信号を演出装置4へと出力する。
【0029】
入力端末機12は、DJ表示用ユニット8に対して各種の設定入力を行なうものである。入力端末機12からの操作入力は、例えば赤外線等を利用した無線リモコン信号としてDJ表示用ユニット8内のリモコン信号受信部へ送出される。なお、入力端末機12は、有線式の操作入力装置の構成としてもよい。この入力端末機12は、司会進行に関する画像表示や音声表示を行なうか否かの入力操作を行う。入力端末機12は、カラオケ装置1が複数の司会進行役を選択できるように構成されている場合には、その中から利用者の好みのキャラクタ等を選択操作する。また、入力端末機12は、必要に応じて曲間にゲームを行なうか否か、歌唱力の採点を行なうか否か等の指定を行なうことができる
【0030】
DJ表示用ユニット8は、図2に示すように、大きく分けて司会進行用データ記憶装置21と、司会進行用制御装置22とから構成される。これら司会進行用データ記憶装置21と司会進行用制御装置22とは、SCSI,ATAPI,IDE等のコンピュータ用データバスで接続している。
【0031】
司会進行用データ記憶装置21は、例えばDVDやCD−ROM等の高密度情報記録媒体とその再生装置とから構成している。なお、司会進行用データ記憶装置21は、記憶容量の大きい磁気ディスク装置,光磁気ディスク装置等を用いて構成してもよい。
【0032】
司会進行用データ記憶装置21には、その高密度情報記録媒体に、司会進行に関する各種の画像データと、司会進行に関する各種の音声データと、画像と音声とを同期させるための同期データと、ミキシング演奏を行なうためのミキシング演奏データと、曲情報データと、場を盛り上げるための各種のアプリケーションデータ等が予め登録されている。なお、これら各種のデータは、例えば司会進行用の画像及び音声データと、曲情報データと、アプリケーションデータといったようにデータ種別毎に複数枚の高密度情報記録媒体に分けて記録されていてもよい。この場合、司会進行用データ記憶装置21としては、多連装のディスク再生装置や、ディスク自動交換装置(ディスクオートチェンジャ)等によって構成される。
【0033】
また、司会進行用データ記憶装置21は、ポップ調,演歌調といったように曲調別に複数種の高密度情報記録媒体を備える構成としてもよい。さらに、司会進行用データ記憶装置21は、司会進行のタイプ別(司会進行役のキャラクタ別)に複数種の高密度情報記録媒体を備える構成としてもよい。なお、司会進行用データ記憶装置21は、カラオケ利用者が特定の曲調しか利用しない場合や、特定のタイプの司会進行しか利用しない場合には、所望のタイプに対応した高密度情報記録媒体をカラオケ利用者が選択して、ディスク再生装置へ装着するように構成してもよい。
【0034】
司会進行用データ記憶装置21には、司会進行用の画像ならびに音声データとして、複数種類のカラオケ開始時の開始映像データ及び開始音声データと、カラオケ終了時の終了映像データ及び終了音声データと、曲間つなぎ用の映像データ及び音声データとがそれぞれ登録されている。曲間つなぎ用の映像データ及び音声データは、前後の曲の曲調の組合わせデータとの対応を付けて司会進行用データ記憶装置21に登録されている。例えば、前の曲が演歌調で次に再生する曲がロック調の場合には、そのような状況に適する曲間つなぎ用の映像データ及び音声データが選択できるようにしている。
【0035】
また、司会進行用の音声データとしては、各種の曲紹介用の音声データが登録されている。この曲紹介用の音声データについても、紹介する曲に応じてその曲に相応しい音声データが選択できるように各種の項目との対応を付けて登録されている。例えば、音声データは、新曲紹介用、ナツメロ紹介用といった曲の新旧に応じて選択され、或いはポップス調、ロック調といった曲調に応じて選択され、さらに日本語、英語等の言語に応じて選択される。
【0036】
高密度情報記録媒体には、ミキシング演奏データとして、例えばシンセサイザ等の電子楽器を演奏するための音程や音調、音の長さ等のコンピュータミュージック演奏データが各種の曲調との対応を付けて複数種類格納されている。また、高密度情報記録媒体には、曲情報として、曲名データ,歌手名データ,リリース時期のデータ、曲調データ、その曲のピッチデータ等が格納されている。さらに、高密度情報記録媒体には、その曲に適した照明効果用データと、曲中の間奏時間のデータと、カラオケ歌唱者の歌唱力を判断するための重み係数データとが、それぞれ曲目コードとの対応を付けて格納されている。
【0037】
高密度情報記録媒体には、アプリケーションデータとして、複数種類のゲームデータならびに占いデータ等が登録されている。また、高密度情報記録媒体には、カラオケ歌唱者の歌唱力の採点結果に応じて画像表示装置2、3に映像を表示させる各種の映像データならびに音声データが格納されている。
【0038】
司会進行用制御装置22は、図2に示すように、主制御部23と、曲開始・終了/テンポ判断部24と、歌唱力判断部25と、予約状況・設定判断部26と、画像モジュール27と、音源モジュール28と、音声モジュール29とを備えて構成される。主制御部23は、マイクロコンピュータ,RAM,ROM等を備えたマイクロコンピュータシステムを用いて構成している。
【0039】
曲開始・終了/テンポ判断部24には、その伴奏信号入力端子にシステム制御部7からカラオケの伴奏信号が供給される。曲開始・終了/テンポ判断部24は、この供給された伴奏信号のレベルを判定することで、曲の演奏の開始ならびに終了を判断し、演奏開始検出信号ならびに演奏終了検出信号を主制御部23へ供給する。また、この曲開始・終了/テンポ判断部24は、伴奏信号の中からキック音を抽出するフィルタと、このフィルタで抽出されたキック音の周期を測定する計時回路を備え、現在再生されている曲のピッチデータを主制御部23へ供給するよう構成している。
【0040】
上述したシステム制御部7は、MIDI(Musical Instruments Digital Interface)規格に対応した音源モジュールを備えている。システム制御部7は、高密度情報記録媒体に格納されている伴奏データがMIDI規格に対応した伴奏データである場合は、高密度情報記録媒体から再生されたMIDI規格に対応した伴奏データに基づいて伴奏信号を生成するとともに、MIDI規格に対応した伴奏データを曲開始・終了/テンポ判断部24のMIDIデータ入力端子へ供給するよう構成している。
【0041】
そして、曲開始・終了/テンポ判断部24は、MIDIデータ入力端子にMIDI規格に対応した伴奏データが供給された場合は、その伴奏データに基づいて曲の演奏の開始及び終了を判断し、演奏開始検出信号と演奏終了検出信号とを主制御部23へと供給するよう構成している。また、この曲開始・終了/テンポ判断部24は、MIDI規格に対応した伴奏データに基づいて現在再生している曲のピッチデータを取得して、取得したピッチデータを主制御部23へと供給するよう構成している。
【0042】
さらに、システム制御部7は、マイク6で集音された歌唱者の歌声信号を、歌唱力判断部25へ供給するように構成されている。上述したディスクローダ9に収納されているカラオケディスクは、伴奏の他に主旋律を格納しており、伴奏信号と主旋律信号をそれぞれ独立に出力するよう構成している。また、通信カラオケ装置10も、伴奏信号と主旋律信号をそれぞれ独立に出力するよう構成している。そして、システム制御部7は、ディスクローダ9又は通信カラオケ装置10によって再生された伴奏信号に歌唱者の歌声信号をミキシングしてスピーカ5から出力させるとともに、主旋律信号を歌唱力判断部25へと供給するようにしている。
【0043】
一方、ディスクローダ9に収納されているカラオケディスクは、間奏期間を示すデータを格納しており、またディスクローダ9は、伴奏や主旋律の再生とともに間奏期間を示すデータを出力するよう構成している。同様に、通信カラオケ装置10も、間奏期間を示すデータを出力する構成としている。そして、システム制御部7は、ディスクローダ9又は通信カラオケ装置10から出力された間奏期間を示すデータを歌唱力判断部25へと供給するようにしている。なお、システム制御部7は、カラオケディスクに間奏期間を示すデータが登録されていない場合や通信カラオケ装置10から間奏期間を示すデータが出力されない場合において、歌詞表示用のタイムスタンプデータを歌唱力判断部25へと供給する。
【0044】
歌唱力判断部25は、図3乃至図5に示す3種類の判断基準を用いて歌唱者の歌唱力を判断して総合評価データを出力する。カラオケ装置1は、後述するようにこの総合評価データに基づいて主画像表示装置2或いは副画像表示装置3にその判定結果を表示する。
【0045】
第1の判断基準は、間奏期間と歌声のずれに基づく評価である。歌唱力判断部25は、歌声信号のレベルと予め設定した比較レベルと比較することで歌唱の有無を判定する歌唱有無判定回路を備えている。この歌唱有無判定回路は、図3(a)及び図3(b)に示すように、歌声信号のレベルが比較レベルを越えている場合はHレベル、歌声信号のレベルが比較レベルを越えていない場合はLレベルの歌唱有無判定信号を出力する。ここで、歌唱有無判定信号がHレベルの期間は歌っていると判断した期間、Lレベルの期間は歌っていないと判断した期間である。
【0046】
さらに、歌唱力判断部25は、伴奏データに基づいて歌が歌われる歌唱期間をHレベル、間奏期間をLレベルとした歌唱期間・間奏期間信号を生成する歌唱期間・間奏期間信号生成回路を備える。また、歌唱力判断部25は、3(c)に示した歌唱期間・間奏期間信号と、図3(b)に示した歌唱有無判定信号とを比較して、間奏期間に入り込んだ歌唱期間の時間T1(歌唱時間)、及び歌唱期間における歌い始めの遅れ時間T2(非歌唱時間)とを計時する計時回路を備える。これらの時間T1,T2は、間奏期間の度に計時されるとともに、歌唱タイミングずれ時間積算装置において積算される。
【0047】
歌唱力判断部25は、上述した第1の判断基準に基づいて、歌うべきでないところで歌っていた歌唱時間T1と歌うべきところで歌っていなかった非歌唱時間T2との積算時間とを減点対象とする。
【0048】
第2の判断基準は、主旋律の音程と歌唱者の歌声の音程とのずれによる判断である。歌唱力判断部25は、主旋律信号の周波数分析回路と、歌声信号の周波数分析回路と、各周波数分析回路の周波数分析出力を比較して両者の差分を積分する積分回路とを備えている。この積分回路は、図4に示すように、主旋律信号の周波数と歌声信号の周波数との差の絶対値(主旋律の周波数からのずれ分)を積分する。
【0049】
ここでは、歌唱力判断部25は、上述した第2の判断基準に基づいて、主旋律信号の周波数と歌唱者の歌声の周波数のずれが大きいほど、またそれらの周波数がずれている期間が長い程、大きい減点対象とする。
【0050】
第3の判断基準は、周波数(音程)の時系列での移り変わりが大きく違う点を評価対象とするものである。歌唱力判断部25は、主旋律信号の周波数分析回路の分析出力を微分する回路と、歌声信号の周波数分析回路の分析出力を微分する回路と、各微分回路の微分出力の差の絶対値を積分する積分回路を備えている。そして、微分出力の差の積分回路は、図5に示すように、主旋律の周波数の時間微分信号と歌声信号の周波数の時間微分信号との差の絶対値を積分する。
【0051】
歌唱力判断部25は、上述した第3の判断基準に基づいて、周波数(音程)ずれについては直接減点の対象としないが、主旋律の周波数と歌唱者の歌声の周波数の時系列での移り変わり(波形)の違いを減点対象とする。
【0052】
そして、歌唱力判断部25は、上述した第1の判断基準乃至第3の判断基準に基づく各判断結果から、次の数1に示す計算式を用いて総合評価値を算出して、算出した総合評価値を主制御部23へと供給する。
【0053】
【数1】
【0054】
ここで、数1中の各重み付け係数A、B、Cは、曲毎に設定される。司会進行用データ記憶装置21には、歌唱者の歌唱力を評価するこれら各重み付け係数A、B、Cが曲目コードとの対応を付けてそれぞれ格納されている。主制御部23は、予約状況・設定判断部26を介して供給される曲目コードに基づいて司会進行用データ記憶装置21内からその曲用の各重み付け係数A,B,Cを読み出して、読み出した各重み付け係数A,B,Cを歌唱力判断部25へと供給する。
【0055】
システム制御部7は、予約された曲目コードを約状況・設定判断部26へと供給するよう構成している。予約状況・設定判断部26は、システム制御部7から供給された曲目コードに基づいて予約状況を把握するとともに、主制御部23からの予約状況問い合せに対して予約曲数及び曲目コードを主制御部23へと供給する。また、この予約状況・設定判断部26は、入力端末機12から供給される各種の操作入力を判断して、司会進行用制御装置22の動作モードを判断し、判断した動作モードの制御信号を主制御部23へと供給する。
【0056】
例えば、カラオケ装置1は、歌唱力評価を行なうか否かを選択するメニュー画面に対して、入力端末機12によって歌唱力評価の要/不要の入力操作がなされると、予約状況・設定判断部26において歌唱力評価の要/不要を判断する。予約状況・設定判断部26は、その判断結果を主制御部23へと供給する。また、カラオケ装置1は、司会進行機能を使用するか否かを選択するメニュー画面に対して、入力端末機12によって司会進行機能の要/不要の入力操作がなされると、予約状況・設定判断部26において司会進行機能の要/不要が判断されて、その判断結果が主制御部23へと供給される。さらに、カラオケ装置1は、司会進行役のタイプやキャラクタを選択するメニュー画面に対して、入力端末機12によって選択入力操作がなされると、選択指定された内容を主制御部23へと供給する。
【0057】
主制御部23は、開始・終了データに基づいてカラオケ演奏中であるか否かを判断し、予約曲数データに基づいて予約催促の必要があるか否かを判断する。また、主制御部23は、現在再生中の曲目コードと次に再生する曲目コードとに基づいて、それらの曲に関する情報を司会進行用データ記憶装置21から読み込むとともに前後の曲の曲調に基づいて司会進行に適する画像データと音声データ、及び演奏データとを選択する。さらに、主制御部23は、選択した各データを司会進行用データ記憶装置21から読み込んで、次の曲が再生される間での司会進行の準備を行なう。
【0058】
そして、主制御部23は、前の曲の再生が終了すると、準備した画像データを画像モジュール27へと供給して司会進行用の画像信号を生成・出力させる。主制御部23は、演奏データを音源モジュール28へと供給して演奏信号を生成・出力させる。主制御部23は、音声データを音声モジュール29へと供給して司会進行用の音声信号を生成・出力させる。同時に、主制御部23は、司会進行用データ記憶装置21内に各曲毎に予め設定登録されている演出効果データを読み出して、読み出した演出効果データをその曲の再生に同期させて出力する。
【0059】
画像モジュール27は、主制御部23から画像データが供給されると画像信号を生成して各画像表示装置2,3へと出力する。画像モジュール27は、各種の画像エンコード方式に対応したデコーダを備えている。音源モジュール28は、例えばMIDI規格等に対応した演奏データに基づいて演奏信号を生成するシンセサイザ等の電子楽器を備えている。音声モジュール29は、各種のデータ形式に対応する音声データを再生できるようにしている。
【0060】
カラオケ装置1の全体動作について、図6に示したフローチャートを参照して以下説明する。カラオケ装置1は、カラオケが開始されると、DJ表示用ユニット8が各画像表示装置2,3の画面上にメニュー画面を表示させる(ステップS1)。このメニュー画面には、司会進行役のタイプやキャラクタ等を選択するための操作案内が表示される。また、メニュー画面には、歌唱力採点を行なうか否かを選択する案内メニューや、司会進行機能を使用するか否かを選択する案内メニューが表示される。
【0061】
カラオケ装置1は、上述した案内メニューに基づいてカラオケの利用者が入力端末機12を介して好みの条件を設定操作することによって、入力された条件が予約状況・設定判断部26で認識される。この予約状況・設定判断部26において認識された設定条件は、主制御部23へと供給される。なお、カラオケ装置1は、メニュー画面を表示せずに予め設定した動作モードでステップS2以降の動作を開始するようにしてもよい。
【0062】
カラオケ装置1は、DJ表示用ユニット8において曲予約がなされているかチェックする(ステップS2)。DJ表示用ユニット8は、曲予約がまだなされていない場合、ステップS3によって曲予約催促用の画像データ及び音声データを司会進行用データ記憶装置21から読み出して再生する。これにより、カラオケ装置1は、各画像表示装置2,3の画面に、図7(a)に一例の示すように、選定された司会者又は司会進行役のキャラクタ等(以下ディスクジョキーと記す。)が曲予約を催促する映像の表示が行われる。同時に、カラオケ装置1は、スピーカ5から、曲予約を促すディスクジョキーの音声を出力する。
【0063】
DJ表示用ユニット8は、曲予約がなされると最初の予約曲の曲番数Nを1に初期化する(ステップS4)。そして、DJ表示用ユニット8は、司会進行用データ記憶装置21から1曲目の曲目コードに基づいて曲情報データを読み込む(ステップS5)。DJ表示用ユニット8は、ステップS6で、読み込んだ曲情報データに基づいてその曲に相応しい映像及び音声を設定し、図7(b)に一例を示すように、ディスクジョキーの映像表示と音声出力で曲紹介等を行なう。この曲紹介等に続いて1曲目の再生がなされる(ステップS7)。
【0064】
DJ表示用ユニット8は、ステップS9で、次の曲が予約されているか否かチェックする。DJ表示用ユニット8は、次の曲が予約されている場合、ステップS9で、ディスクジョッキーを登場させて曲間を盛り上げるための演奏やトークを行なわせる。DJ表示用ユニット8は、ステップS10で曲番数Nをインクリメント(+1)して、次の曲の再生を行なわせる。
【0065】
DJ表示用ユニット8は、次の曲が予約されていない場合は、ステップS11でディスクジョッキーを登場させ、曲予約を催促する。ここでの、曲予約催促の画像ならびに音声(トーク)の一例を図7(c)に示す。
【0066】
DJ表示用ユニット8は、ステップS12で、入力端末機12からカラオケを終了させるための操作入力がなされた否かをチェックする。そして、入力端末機12からカラオケを終了させるための操作入力が行われたときには、DJ表示用ユニット8は、ステップS13でディスクジョッキーを登場させ終了メッセージを出力する。終了メッセージ用の画像及び音声(トーク)の一例を図7(d)に示す。
【0067】
図8は、ディスクジョッキーによる曲間盛り上げ機能の動作例を示すフローチャートであり、また図9は、曲間盛り上げ機能中の動画・サンプリング音声の再生動作例を示すフローチャートである。
【0068】
DJ表示用ユニット8は、N曲目とN+1曲目の曲情報から前後の曲間をつないで雰囲気を盛り上げるのに好適な盛り上げデータを決定し(ステップS21)、使用する盛り上げデータを探索し(ステップS22)、さらに必要なデータのアドレスとタイムスタンプデータを主制御部23内のRAMに読み込む(ステップS23)。
【0069】
DJ表示用ユニット8は、現在再生している曲の例えば終了5秒前になると(ステップS24)、現在再生している曲のピッチにミキシング演奏のピッチを同期させてミキシング演奏を開始させる。この際に、DJ表示用ユニット8は、ミキシング演奏のレベルを上昇させながら、カラオケ再生のレベルを減少させるいわゆるクロスフェードインを行なう(ステップS25)。
【0070】
DJ表示用ユニット8は、現在再生している曲が終了すると、上述したステップS21乃至ステップS23で準備したこの場面に相応しい動画の再生及びサンプリング音声の再生を行なう(ステップS26)。
【0071】
DJ表示用ユニット8は、図9に示すように、ステップS31でタイムスタンプデータを読み込むとともにこの読み込んだタイムスタンプデータに基づいて動画再生とサンプリング音声再生の同期をとる。カラオケ装置1は、これにより各画像表示装置2、3に表示される映像と各スピーカ5から再生される音声とが同期される。
【0072】
DJ表示用ユニット8は、ステップS32で動画再生を行なうことを判定すると、ステップS33で指定された動画用データを読み出して再生する。また、DJ表示用ユニット8は、ステップS34でサンプリング音声再生を行なうことを判定すると、ステップS35で指定されたサンプリング音声データを読み出して再生する。カラオケ装置1は、これにより各画像表示装置2、3及び各スピーカ5に、例えば図10(a)に示すような曲間盛り上げ用の映像及び声とが曲間に再生される。この動画像及びサンプリング音声の再生は、図8に示したステップS27で次のカラオケ曲の演奏準備完了が確認されるまで継続される。
【0073】
DJ表示用ユニット8は、タイムスタンプデータに基づいて一連の動画像とサンプリング音声の再生を行ないながら、動画像やサンプリング音声の再生停止が不自然とならない時点で、次の曲の準備が完了していれば動画像及びンプリング音声の再生を停止するように構成されている。
【0074】
DJ表示用ユニット8は、図8に示すように、次の曲の再生準備が完了すると(ステップS27)、次曲案内用の動画データ及び音声サンプリングデータを読み出して再生する(ステップS28)。カラオケ装置1は、これにより各画像表示装置2、3及び各スピーカ5に、例えば図10(b)に示すような次曲案内用の映像及び音声(トーク)が再生される。DJ表示用ユニット8は、次の曲のピッチにミキシング演奏のピッチを同期させてミキシング演奏を終了させ、カラオケ演奏を開始させる。DJ表示用ユニット8は、この際に、ミキシング演奏のレベルを減少させながら、カラオケ再生のレベルを上昇させるいわゆるクロスフェードアウトを行なう(ステップS29)。
【0075】
図11は、クロスフェードイン・クロスフェードアウト及びピッチコントロールの動作例を示す説明図である。DJ表示用ユニット8は、前の曲の終了時点の数秒(例えば5秒)前から電子楽器等によるミキシング演奏を開始させ、ミキシング演奏のレベル(音量)を上昇させながら、カラオケ演奏音(カラオケ再生音)のレベル(音量)を低下させるミキシング演奏のクロスフェードインを行なう。ここで、ミキシング演奏の演奏ピッチは、前の曲のピッチに合せることで、前の曲のイメージやムードを損なわないようにしている。
【0076】
カラオケ装置1においては、曲間で、各画像表示装置2、3に曲間用の映像が表示されるとともに、各スピーカ5からミキシング演奏を行ないながら各種のトークが行なわれる。ここで、DJ表示用ユニット8は、前の曲の曲情報と次の曲の曲情報とを参照して前後の曲をつなぐのに相応しい映像を選択して各画像表示装置2、3に表示させるとともに、各スピーカ5から前後の曲をつなぐのに相応しいトークを行なわさせる。
【0077】
さらに、DJ表示用ユニット8は、次の曲のピッチを検出し、前後の曲のピッチの違いが滑らかになるように、ミキシング演奏のピッチを可変するとともに、トークのピッチを可変する。カラオケ装置1は、例えば、前の曲がスローピッチ(テンポ)で次の曲が早いピッチ(テンポ)の曲である場合、最初に前の曲のスローピッチを受けてゆっくりしたピッチのミキシング演奏を開始し、また、ゆっくりしたピッチのトークを開始する。そして、カラオケ装置1は、次第に或いは話題の変換点等のタイミングで、ミキシング演奏のピッチが徐々に或いは急に早いピッチに変化するとともにトークのピッチが変化されて、次の曲のイメージやムードの盛り上げが行われる。そして、DJ表示用ユニット8は、次の曲の開始時点でミキシング演奏のレベルを減少させながら、次のカラオケ演奏のレベルを上昇させる(ミキシング演奏のクロスフェードアウト)。
【0078】
図12は、高密度情報記録媒体に格納されている盛り上げデータの構造例を示す説明図である。司会進行用データ記憶装置21に収納または装着された高密度情報記録媒体には、各種の場面に適した多数の盛り上げデータが、各場面毎に設定された代表アドレスを基準に階層的に格納されている。司会進行用データ記憶装置21は、例えば主制御部23において図7(a)に示した曲予約催促用の盛り上げデータの代表アドレスAを指定してアクセスしてくると、この指定された代表アドレスAから実際に使用するデータアドレスを読み出して主制御部23へ供給する。
【0079】
司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスA01を指定することでバック映像データ(司会者等の背景映像データ)を読み出すことができる。同様に、司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスA02からディスクジョッキー(司会者)の動画データを、データアドレスA03からサンプリング音声データを、データアドレスA04から動画・音声・演奏同期用タイムスタンプデータをそれぞれ読み出すことができる。さらに、司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスA05からミキシング演奏用データ(MIDIデータ)を、データアドレスA06からミキシング演奏用ピッチコントロールパターンデータを、データアドレスA07から演出装置の演出効果用のデータ(例えば照明制御データ)をそれぞれ読み出すことができる。
【0080】
図13は、高密度情報記録媒体に格納されている曲情報データの構造例を示す説明図である。司会進行用データ記憶装置21に収納または装着された高密度情報記録媒体には、曲目コードに対応する曲番号アドレスを代表アドレスとして、各種の曲情報が階層的に格納されている。司会進行用データ記憶装置21は、主制御部23において、例えば最初に演奏する曲目に対応する曲番号アドレスαを指定してアクセスしてくると、この指定された曲番号アドレスαから実際に使用するデータアドレスを読み出して主制御部23へと供給する。
【0081】
司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスα01を指定することで曲名/歌手/リリース時期のデータを読み出すことができる。同様に、司会進行用データ記憶装置21は、データアドレスα02から曲調(演歌調,失恋の歌等)とその曲のピッチ(何分の何拍子)のデータを、データアドレスα03から曲中の間奏時間のデータを、データアドレスα04から歌唱力を評価するための3種類の重み付け係数データをそれぞれ読み出すことができる。
【0082】
ここで、データアドレスα05には、主旋律の周波数の時系列データが格納されている。したがって、司会進行用データ記憶装置21は、ディスクローダ9に収納されているカラオケディスク内に主旋律の信号が格納されていない場合でも、データアドレスα05から主旋律の周波数の時系列データを読み出すことで、図4ならびに図5に示した歌唱者の歌唱力の判断を行なうことが可能とされる。
【0083】
DJ表示用ユニット8は、歌唱者の歌唱力の採点を行なうことが設定されている場合は、歌唱力判断部25から出力される総合評価値に基づいて、総合評価値に対応した画像データを選択して各画像表示装置2、3に点数とともに表示させ、また、各スピーカ5から音声により点数等を知らせる。
【0084】
DJ表示用ユニット8は、カラオケディスクのオートチェンジや通信カラオケ装置10を介してのカラオケデータのダウンロードのために、次の曲の再生に時間を要する場合には、ゲームや占い等のアプリケーションデータを高密度記録媒体から読み出して、ゲームや占い等を実行させて、次の曲が再生されるまでの待ち時間を盛り上げるようにしている。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明に係るカラオケ装置は、高密度記録媒体に格納された各種の画像データ及び音声データを利用して例えば司会者映像及び司会者音声を出力する司会進行用制御装置を備えたので、カラオケの利用状況や前後の曲の曲調に適した映像と音声(トーク)を提供することが可能となり、曲間の待ち時間等に生じる白けた雰囲気を無くしてカラオケの雰囲気をより一層盛り上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るカラオケ装置の全体ブロック構成図である。
【図2】この発明に係るDJ(ディスクジョッキー)表示用ユニットのブロック構成図である。
【図3】間奏期間と歌声のずれに基づく歌唱力評価の説明図である。
【図4】主旋律の周波数と歌声の周波数との周波数ずれに基づく歌唱力評価の説明図である。
【図5】主旋律の周波数の時間変化度合と歌声の周波数の時間変化度合とのずれに基づく歌唱力評価の説明図である。
【図6】この発明に係るカラオケ装置の全体動作を示すフローチャートである。
【図7】各種の状況におけるディスクジョッキーの画像表示例ならびにトークの内容例を示す説明図である。
【図8】ディスクジョッキーによる曲間盛り上げ機能の動作例を示すフローチャートである。
【図9】曲間盛り上げ機能中の動画・サンプリング音声の再生動作例を示すフローチャートである。
【図10】曲間盛り上げ用の画像表示例ならびにトークの内容例を示す説明図である。
【図11】クロスフェードイン・クロスフェードアウトならびにピッチコントロールの動作例を示す説明図である。
【図12】高密度情報記録媒体に格納されている盛り上げデータの構造例を示す説明図である。
【図13】高密度情報記録媒体に格納されている曲目コードの構造例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 カラオケ装置、2,3 画像表示装置、4 演出装置、5 スピーカ、6マイク、7 システム制御部、8 DJ表示用ユニット、9 ディスクローダ、10 通信カラオケ装置、11 リモコン送信機、12 入力端末機、21 司会進行用データ記憶装置、22 司会進行用制御装置、23 主制御部、24曲開始・終了/テンポ判断部、25 歌唱力判断部、26 予約状況・設定判断部、27 画像モジュール、28 音源モジュール、29 音声モジュール
Claims (3)
- 画像表示装置とスピーカとを備えたカラオケ装置において、
司会進行に係る各種の司会画像データ及び各種の司会音声データと、曲に対応した曲調データとが記憶される司会進行用データ記憶装置と、
先に再生された第1の曲の曲調データと、次に再生される第2の曲の曲調データとに基づいて、上記第1の曲と第2の曲の曲間に出力される司会映像データ及び司会音声データを選択し、上記選択した司会画像データ及び司会音声データを、上記画像表示装置とスピーカとに出力する司会進行用制御装置と
を備えることを特徴とするカラオケ装置。 - 上記司会進行用制御装置は、上記選択した司会音声データのテンポを上記第1の曲のテンポから上記第2の曲のテンポとなるように制御する請求項1記載のカラオケ装置。
- 上記司会進行用制御装置は、上記選択した司会音声データの再生開始時及び再生終了時において、上記選択した司会音声データと上記第1の曲及び第2の曲とにクロスフェード処理を行う請求項2記載のカラオケ装置。
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