JP3551461B2 - 車両用外気導入構造 - Google Patents

車両用外気導入構造 Download PDF

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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両用外気導入構造に関し、特に、ラジエータおよびエンジンに対する外気導入構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両に対してエンジンを搭載する場合に、エンジンの直ぐ前方にラジエータを直立状態で配設するのが一般的であり、また、車体の前部が低くエンジンルームが狭く形成された車両にラジエータを配設する際に、該ラジエータを直立状態で配設するスペースが得られない場合には、例えば、特開平4−252731号公報に開示されているように、横長のラジエータを前傾状態で配設し、かつこのラジエータの背後に複数の電動式冷却ファンを並設することが行われている。
【0003】
一方、車両の走行特性を向上させるために、動力性能の向上、軽量化、操舵時に発生するヨー慣性モーメントの最小化、前後軸に対する重量配分の適性化等の手法が知られており、特に、ヨー慣性モーメントの最小化および前後軸に対する重量配分の適性化のために、重量物であるエンジンを車体の中央部に搭載する、ミッドシップタイプと呼ばれるエンジン配設構造が、従来より種々提案されている。
【0004】
ところで、一般のミッドシップタイプのエンジン配設構造を有する車両では、エンジンを運転席の後方において左右中央位置に配置しているため、荷室を設けるスペースがなく、低いCD値(空気抵抗係数)を得るためのスラントノーズ化と相俟って、荷物収容性が完全に犠牲となっていた。したがって、運動性能は優れているものの、レイアウト性が劣り、実用性の点で問題があった。
【0005】
そこで、例えば特開平5−85195号公報に開示された「自動車のエンジンユニット配置構造」では、エンジンユニットを、前後車軸間において運転席の側方に縦置きに配置することにより、運動性能の向上とともに、レイアウト性の向上を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、低いCD値を得るために車体がスラントノーズ化された場合、ラジエータは前傾状態で配設される。したがって、ラジエータが直立状態で搭載されている場合よりも走行風が当たりにくくなり、ラジエータの熱交換効率を向上させる必要がある。
【0007】
また、オルタネータ等の比較的高温になるエンジン補機に対する冷却風の送風も必要であり、特に、上記のようにエンジンユニットを運転席の側方に縦置きに配置したミッドシップタイプのエンジン配設構造を有する車両の場合、エンジンユニットが車室内に設けられ、かつエンジンユニットがトンネル状のパネルで覆われるため、エンジン周辺の換気および冷却が重要な問題となる。
【0008】
上述の事情に鑑み、本発明は、ラジエータが車体の前傾状態で配設される場合において、ラジエータの熱交換効率およびエンジン周辺の換気性の向上を図った車両用外気導入構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる車両用外気導入構造は、車体前部に開口する外気取入れ口に対応して前傾状態で配設されたラジエータの背面側に、複数の冷却ファンが車幅方向に並設され、複数の冷却ファンのうちの少なくとも1つは上記ラジエータとほぼ平行に前傾状態で配設され、残る冷却ファンのうちの少なくとも1つはほぼ直立状態で配設されてなり、上記複数の冷却ファンの後方において該複数の冷却ファンと離間して車体前後方向に延びるトンネル部が形成され、該トンネル部内にエンジンが配設されてなり、上記前傾状態で配設された冷却ファンと上記エンジンとの間の空間に、平坦な器壁底面を備えたエンジン吸気系のエアクリーナおよび平坦な器壁底面を備えたバッテリー等の補機よりなる複数の補機が前後に整列して配設され、上記エアクリーナが、上記前傾状態で配設された冷却ファンの上方に配設され、上記エアクリーナ以外の補機が、上記エアクリーナの後方に配設され、上記前傾状態で配設された冷却ファンを通過した冷却風を上記トンネル部内に案内する冷却風通路が、上記複数の補機の器壁底面により形成されてなり、上記ほぼ直立状態で配設された冷却ファンの後方に要冷却補機が配設されてなることを特徴とするものである。
【0010】
さらに、本発明の他の態様によれば、上記トンネル部が車体中央部に形成され、上記外気取入れ口とトンネル部との間に、外気取入れ口から導入された外気を上記トンネル部内に導入するエアダクトがさらに設けられている。このエアダクトは、フロントサイドフレームを利用して形成され、あるいは、上記左右のフロントサイドフレームおよびこれらサイドフレーム間を連結するクロスメンバを利用して形成される。
【0011】
その場合に、上記エアダクトの途中から分岐された外気が、上記ほぼ直立状態の冷却ファンの前面に送風される。
【0012】
【作用および発明の効果】
本発明によれば、前傾状態の冷却ファンと直立状態の冷却ファンとがエンジンの前方に並設されているため、ラジエータおよび冷却ファンを通過した冷却風を、エンジンの構造およびオルタネータのような要冷却補機の位置に対応させてエンジン周辺および要冷却補機に送風することができる。
【0013】
また、前傾状態で配設された冷却ファンの後方に、エアクリーナおよびバッテリー等の補機の器壁面による冷却風通路が形成されているから、前傾状態で配設された冷却ファンを通過する冷却風の通気抵抗を低減してラジエータの熱交換効率を向上させることができ、また、冷却風通路形成用部材を別途設けることなしに、前傾状態で配設された冷却ファンを通過した冷却風を効果的にエンジン側に送風することができる。
【0014】
さらに、直立状態で配設された冷却ファンの後方に、オルタネータのような要冷却補機が配設されているから、この補機の冷却を効果的に行うことができる。
【0015】
さらに、本発明によれば、車体前部に開口する外気取入れ口と、エンジンを収容するトンネル部との間に、上記外気取入れ口から導入された外気を上記トンネル部内に導入するエアダクトが左右のフロントサイドフレームを利用して形成されているから、車体構成部材を有効に利用して、エンジン周辺の換気と冷却を効果的に行うことができる。
【0016】
【実施例】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施例について説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施例が適用された車両の概略的側面図であり、図2はその平面図、図3は透視的拡大正面図である。
【0018】
先ず、車両全体の構成について説明すると、この車両は、縦置きエンジンを含むパワーユニットを前後輪車軸の間に配設したミッドシップタイプのエンジン配設構造を有する小型ツーシータ(2人乗り)クーペとして構成され、図中、1は車体、8はエンジン、11は前輪、12は後輪であり、これら参照番号に付したRは右輪、Lは左輪を意味する。また、以下の説明では、左右を識別するために、必要に応じて適宜参照番号に、右についてはRを、左についてはLを付すことにする。なお、全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。
【0019】
図において、車体1は、スラントノーズ化されたノーズ部の内部空間2と、その後方の車室3とがダッシュパネル4により区画され、車体後部には荷室5が形成され、車室3内のフロアパネル6上には、図3に示されているように、ダッシュパネル4の車幅方向のほぼ中心部位から後方に延び、かつノーズ部の内部空間2に連通するトンネル部7が凸設されている。そして、このトンネル部7内に、出力軸の延長方向を車体1の前後方向とするエンジン8が配設されている。
【0020】
エンジン8は、オイルパンを省いてドライサンプ潤滑方式を採用した、2ローター・ロータリピストンエンジンよりなり、エンジン8の下面は、オイルパンの代わりに平坦なクロージングプレート8bによって閉塞されており、その分だけ、エンジン8の全高が低く構成されている。そして、エンジン8の前端には、該エンジン8の前端に取り付けられたオイルポンプ等を覆うエンジンカバー8aが設けられ、エンジン8の後端には、クラッチハウジング9が、該ハウジング9の前端に一体に形成された取付フランジ9aを介して剛結合されている。さらに、クラッチハウジング9の後端には、トランスミッションハウジング10が一体に剛結合されている。クラッチハウジング9およびトランスミッションハウジング10も、エンジン8とともにトンネル部7内に配設されている。
【0021】
また、トランスミッションハウジング10は、従来の構成と同様に、その後部に一体に形成されて後方に延長されたエクステンションハウジング13を備えているが、本実施例では、このエクステンションハウジング13からさらに後方へ延びる管状の延長部13aが一体に形成され、かつこの延長部13aの後端が後輪差動歯車装置(ディファレンシャル)のハウジング14に剛結合されている。そして、トランスミッションの出力軸(図示は省略)が後方へ延長されて、上記延長部13a内を通って後輪差動歯車装置の入力軸(図示は省略)に連結されていることにより、エンジン8、クラッチハウジング9、トランスミッションハウジング10および後輪差動歯車装置のハウジング14が一体に剛結合されたパワートレイン15を構成している。
【0022】
運転席および助手席は、車室3内において上記トンネル部7の両側に配設されているが、図1においては、運転席または助手席のシートバック16のみが示され、かつ運転姿勢にあるドライバの胴部17および下半身18がハッチングを施した仮想線で示されている。そして、図1から明らかなように、運転姿勢にあるドライバの下半身18と、トンネル部7とが、車体1の側方から視てオーバーラップした状態にある。
【0023】
なお、図2および図3においては、運転席がトンネル部7の左方に設けられ、ステアリング19、フットレスト20、クラッチペダル21、ブレーキペダル22、アクセルペダル23がトンネル部7の左方に配置された左ハンドル車が示されているが、本実施例が適用される車両のエンジン配設構造は、右ハンドル車にも適用可能である。
【0024】
上記パワートレイン15は、エンジン8の前部の両側2箇所と、後輪差動歯車装置のハウジング14の両側2箇所の4箇所において、車体フレームに防振ラバーを介してマウントされている。
【0025】
すなわち、図4ないし図6に示されているように、車体1のノーズ部には、それぞれ閉断面構成を有する左右1対のフロントサイドフレーム24L、24Rが車体前後方向に延長して設けられ、フロントサイドフレーム24L、24Rは、それらの後端より若干前方において、閉断面構成を有するクロスメンバ25により互いに連結されている。
【0026】
クロスメンバ25は、前後方向に所定の間隔をおいてフロントサイドフレーム24L、24R間を連結する後方部材25aおよび前方部材25bと、両部材25a、25b間を連結する連結部材25cLおよび25cRとによって梯子状に一体に構成されている。そして、アッパーアーム35L、35Rおよびロアアーム36L、36Rを備えたダブルウイッシュボーン形式の前輪サスペンション装置(図3参照)のロアアーム36L、36Rの2又に分岐した基部が、クロスメンバ25の後方部材25aおよび前方部材25bの左右端に、それぞれ揺動自在に取り付けられている。
【0027】
また、後方部材25aとフロントサイドフレーム24L、24Rの後端との間に、エンジンマウント用メンバ26L、26Rが斜めに橋架され、これらメンバ26L、26R上に、エンジン8の前部の両側壁に一体に突設されたエンジンマウント用ブラケット37L、37Rが防振ラバー27L、27Rを介して取り付けられている。上記エンジンマウント用メンバ26L、26Rは、クロスメンバ25aおよび各フロントサイドフレーム24L、24Rに対して着脱可能に取り付けられており、これによって、エンジン8を前輪サスペンション装置に関係なく車体1から取り外すことを可能にして、サービス性を向上させている。
【0028】
さらに、図2に示されているように、左右のフロントサイドフレーム24L、24Rの後端と、車体中央部の左右サイドフレームを構成するサイドシル28L、28Rの前端とは、車幅方向に延びる閉断面状のトルクボックス29L、29Rによりそれぞれ連結されている。
【0029】
一方、サイドシル28L、28Rの後端は、クロスメンバ30により連結され、さらに、このクロスメンバ30に前端を連結されて後方へ延びる左右のリヤサイドフレーム31L、31Rが設けられ、これらリヤサイドフレーム31L、31R間を連結するクロスメンバ32上に、後輪差動歯車装置のハウジング14が防振ラバー(図示は省略)を介して取り付けられている。後輪差動歯車装置のハウジング14の上方には、燃料タンク34がこのハウジング14を跨ぐように配設されている。
【0030】
本実施例に採用されているエンジン8はロータリピストンエンジンであるため、その吸気管41および排気管42が、排気管42の導出位置を吸気管41の導出位置よりも下方にした態様で、ともにエンジン8の右側面に取り付けられている。そして、各気筒につき2本ずつ設けられていて計4本の吸気管41がエンジン8から車体ノーズ部の内部空間2に向かって前方に導出され、排気管42はエンジン8から後方へ導出されている。この排気管42からエンジン8の後方へ導出された排気は、プレキャタリスト(前置触媒コンバータ)47およびメインキャタリスト(主触媒コンバータ)48を通過して浄化されてから左右に分岐され、左右のサイレンサ49L、49Rを経て、車外に放出されるようになっている。
【0031】
4本の吸気管41の前端部は、車体ノーズ部の内部空間2に設けられているサージタンク46に連結され、図4に示されているように、車体ノーズ部の前端の吸気ダクト44から導入された吸気は、ノーズ部の内部空間2内に配設されたエアクリーナ45およびサージタンク46を経てエンジン8に供給されるように構成されている。なお、車体ノーズ部の前端には、上記吸気ダクト44に加えて、急加速用の吸気ダクト44′も設けられている。。
【0032】
エンジン8の前面には、図7に示されているように、補機マウント用ブラケット51が、一方のエンジンマウント用ブラケット37Lおよびエンジンカバー8aに固定された態様で取り付けられ、この補機マウント用ブラケット51に、オルタネータ52、エアコン用コンプレッサ53、パワーステアリング用オイルポンプ54等の、エンジン8によりベルトを介して駆動される補機類が各回転軸を後方に向けて、すなわちエンジン8側に向けて支持されているとともに、これら補機類の回転軸にそれぞれドリブンプーリ52a〜54aが取り付けられている(図3参照)。
【0033】
一方、エンジン8のエキセントリックシャフト55の前端はエンジンカバー8aを貫通して車体ノーズ部の内部空間2に突出しており、このエキセントリックシャフト8bの前端にドライブプーリ55aが取り付けられている。そして、このドライブプーリ55aと、エンジンカバー8aに回転自在に取り付けられたアイドラ57と、上記補機類52〜54のドリブンプーリ52a〜54aとの間に1本のベルト58が懸装されて、いわゆるサーペンタイン式のベルトドライブ機構が構成されている。
【0034】
なお、補機マウント用ブラケット51に支持されている補機類52〜54の間には、ドライブプーリ55aおよびアイドラ57に対応する領域に空間が存在するので、この空間に、例えば電動式のエアポンプ59が取り付けられている。
【0035】
次に、車体ノーズ部の内部空間2の前端に配設されているラジエータ50、およびエンジン8が配設されているトンネル部7内に対する外気導入構造について説明する。
【0036】
車体1の前端部のフロントパネル1aの下方中央には、車幅方向に延びる外気取入れ口61が開口している。横長に形成されたラジエータ50は、図4に示されているように、左右のフロントサイドフレーム24L、24R間に亘る幅を有し、図6に示されているように、上記外気取入れ口61の後方において、エアコン用コンデンサ62とともに前傾状態で配設されている。そして、このラジエータ50の背面側に、第1および第2の電動式冷却ファン63、64が左右に並設されている。
【0037】
上記第1および第2の冷却ファン63、64のうち、車体1の左方(車体前方から見て右方)に配設されている第1の冷却ファン63は、ラジエータ50の背面に沿って前傾状態で配設され、この第1の冷却ファン63の上方に、平坦な器壁底面45aを備えたエアクリーナ45が配設されている。また、エアクリーナ45とその後方のダッシュパネル4との間には、エンジン潤滑油を収容したキャッチタンク65とバッテリー38とがそれ等の器壁の平坦な底面65a、38aをエアクリーナ45の底面45aとほぼ同一平面上に整列させた態様で配設されて、上記ラジエータ50および第1の冷却ファン63を通過した冷却風を、エンジン8が配設されているトンネル部7内に案内する冷却風案内通路66が形成されている。
【0038】
車体1の右方(車体前方から見て左方)、すなわち、エンジン8の排気系が設けられている側に配設されている第2の冷却ファン64は、図8に示されているように、若干前傾してはいるが、ほぼ直立状態で配設され、かつこの第2の冷却ファン64を囲むファンシュラウド67がラジエータ50の背面にまで延びている。また、第2の冷却ファン64の後方には、エンジン補機のうち、比較的高温になるために冷却を要するオルタネータ52が配設され、上記ラジエータ50および第2の冷却ファン64を通過した冷却風が、オルタネータ52およびトンネル部7内のエンジン排気系に送風されるようになっている。その場合に、ラジエータ50を通過して温度が上昇した冷却風の温度を低下させて、冷却効率を高めるために、後述するエアダクト68Rの途中から分岐された走行風を第2の冷却ファン64の前面に供給するための開口67aが上記ファンシュラウド67に形成されている。第1および第2の冷却ファンからトンネル部7内に送風された冷却風は、トンネル部7の下方から排出される。
【0039】
さらに、走行風を上記トンネル部7内に導入して、トンネル部7内を掃気および冷却するために、閉断面を構成するフロントサイドフレーム24L、24Rを利用したエアダクトが形成されている。
【0040】
すなわち、図5から特に明らかなように、走行風をフロントサイドフレーム24L、24R内にそれぞれ導入するためのエアダクト68L、68Rが、フロントサイドフレーム24L、24Rの各前端部の内側に設けられ、かつフロントサイドフレーム24L、24R内に導入された走行風をトンネル部7の前端開口部近傍に吹き出すためのエアダクト69L、69Rが、フロントサイドフレーム24L、24Rの各後端部の内側にそれぞれ設けられている。エアダクト68Rから導入された走行風は分岐されて、上記開口67aから第2の冷却ファン64の前面に供給される。
【0041】
なお、走行風をトンネル部7内に導入するためのエアダクトを、フロントサイドフレーム24L、24Rのみでなく、これらフロントサイドフレーム24L、24R間を連結する中空のクロスメンバ25をも利用して形成しても良い。その場合は、図5に仮想線で示されているように、上記トンネル部7に対する走行風吹出し口70L、70Rが、クロスメンバ25の後方部材25aの上面に形成され、エアダクト68L、68Rからそれぞれフロントサイドフレーム24L、24R内に導入された走行風が、フロントサイドフレーム24L、24Rの底面にそれぞれ形成された孔71L、71Rからクロスメンバ25の前方部材25b内に導入され、さらに連結部材25cL、25cR内を通って後方部材25aの上面の吹出し口70L、70Rに達するようにすれば良い。
【0042】
以上が本発明の実施例の構成であるが、本実施例においては、前傾状態の冷却ファン63と直立状態の冷却ファン64とが、直立状態の冷却ファン64を要冷却補機であるオルタネータ52およびエンジン8の排気系側に配置した態様で、エンジン8の前方に左右に並設されているため、ラジエータ50および冷却ファンを63、64を通過した冷却風により、エンジン8の周辺およびオルタネータ52を効果的に冷却することができる。なお、本実施例では、前傾状態の冷却ファン63と直立状態の冷却ファン64とがそれぞれ1個ずつ設けられている場合であるが、3個以上の冷却ファンが設けられる場合もある。
【0043】
また、前傾状態で配設された冷却ファン63の後方に、エアクリーナ45およびバッテリー38等の補機の器壁面による冷却風案内通路66が形成されているから、前傾状態で配設された冷却ファン63を通過する冷却風の通気抵抗を低減してラジエータ50の熱交換効率を向上させることができ、また、冷却風通路形成用部材を別途設けることなしに、前傾状態で配設された冷却ファン63を通過した冷却風を効果的にエンジン8側に送風することができる。
【0044】
さらに、本発明によれば、車体前部に開口する走行風取入れ用エアダクト68L、68Rと、エンジン8を収容するトンネル部7との間に、上記エアダクト68L、68Rから導入された走行風を上記トンネル部7内に導入するエアダクトが左右のフロントサイドフレーム24L、24Rを利用して形成されているから、車体構成部材を有効に利用して、エンジン8周辺の換気と冷却を効果的に行うことができる。
【0045】
さらに、本実施例においては、エンジン8が、オイルパンを省いてドライサンプ潤滑方式を採用した、2ローター・ロータリピストンエンジンよりなり、しかも、エンジン8で駆動される補機類を、エンジン8の前部に取り付けた態様で車体ノーズ部の内部空間2に収容したことによって、エンジン8の前面投影面積が極めて小さいものとなり、これによって、エンジン8、クラッチおよびトランスミッションからなるパワーユニットを、車室3のフロアパネル6上に凸設されたトンネル部7内に配設することを可能にしている。したがって、車体前後長を短縮できるとともに、低重心、低車高、低ヨー慣性モーメントのレイアウトを極めてコンパクトな構成をもって達成することができる。
【0046】
また、上記パワーユニットを車室3内に収容したことにより、低CDと高ダウンフォースとを両立させたスラントノーズを実現でき、しかも十分な荷室容積を確保することが可能になった。
【0047】
さらに、小型、軽量な車体でありながら、パワーユニットが存在しない車体ノーズ部が正面衝突に対する十分なクラッシャブルゾーンとして機能することになり、安全性も確保されている。そして、本発明による外気導入構造は、このような車両に適用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用された車両の概略的側面図
【図2】同 概略的平面図
【図3】同 透視的拡大正面図
【図4】同 外気導入構造を示す拡大平面図
【図5】同 車体フレーム部分を示す平面図
【図6】図4の車体左側の部分の構成を示す側面図
【図7】補機配設構造を示す斜視図
【図8】図4の車体右側の部分の構成を示す側面図
【符号の説明】
1 車体
2 ノーズ部の内部空間
3 車室
4 ダッシュパネル
5 荷室
7 トンネル部
8 エンジン
9 クラッチハウジング
10 トランスミッションハウジング
11 前輪
12 後輪
14 後輪差動歯車装置のハウジング
15 パワートレイン
24L、24R フロントサイドフレーム
25 クロスメンバ
27L、27R エンジンマウント用防振ラバー
28L、28R サイドシル
29L、29R トルクボックス
35L、35R アッパーアーム
36L、36R ロアアーム
38 バッテリー
41 吸気管
42 排気管
45 エアクリーナ
46 サージタンク
50 ラジエータ
61 外気取入れ口
63 第1の冷却ファン
64 第2の冷却ファン
68L、68R エアダクト
69L、69R エアダクト

Claims (6)

  1. 車体前部に開口する外気取入れ口に対応して前傾状態で配設されたラジエータの背面側に、複数の冷却ファンが車幅方向に並設され、複数の冷却ファンのうちの少なくとも1つは上記ラジエータとほぼ平行に前傾状態で配設され、残る冷却ファンのうちの少なくとも1つはほぼ直立状態で配設されてなり、
    上記複数の冷却ファンの後方において該複数の冷却ファンと離間して車体前後方向に延びるトンネル部が形成され、該トンネル部内にエンジンが配設されてなり、
    上記前傾状態で配設された冷却ファンと上記エンジンとの間の空間に、平坦な器壁底面を備えたエンジン吸気系のエアクリーナおよび平坦な器壁底面を備えたバッテリー等の補機よりなる複数の補機が前後に整列して配設され、
    上記エアクリーナは、上記前傾状態で配設された冷却ファンの上方に配設され、
    上記エアクリーナ以外の補機は、上記エアクリーナの後方に配設され、
    上記前傾状態で配設された冷却ファンを通過した冷却風を上記トンネル部内に案内する冷却風通路が、上記複数の補機の器壁底面により形成されてなり、
    上記ほぼ直立状態で配設された冷却ファンの後方に要冷却補機が配設されてなることを特徴とする車両用外気導入構造。
  2. 上記要冷却補機がオルタネータよりなることを特徴とする請求項1に記載の車両用外気導入構造。
  3. 上記トンネル部が車体中央部に形成され、上記外気取入れ口と該トンネル部との間に、該外気取入れ口から導入された外気を上記トンネル部内に導入するエアダクトがさらに設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の車両用外気導入構造。
  4. 上記エアダクトが、左右のフロントサイドフレームを利用して形成されてなることを特徴とする請求項3に記載の車両用外気導入構造。
  5. 上記エアダクトが、上記フロントサイドフレーム間を連結するクロスメンバを利用して形成されてなることを特徴とする請求項4記載の車両用外気導入構造。
  6. 上記エアダクトの途中から分岐された外気が、上記ほぼ直立状態の冷却ファンの前面に送風されてなることを特徴とする請求項3ないし5のうちのいずれか1つに記載の車両用外気導入構造。
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