JP3550238B2 - 電磁弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁弁に関し、特に冷凍・冷房回路において使用される電磁弁であって、比較的小さな吸引力でも弁開することが可能で、弁開時における作動電圧を小さくすることのできる電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷凍・冷房回路等において使用される電磁弁として図8に示すものがある。この電磁弁は、実開昭56−95665号公報に開示されたものであって、励磁コイル107が非励磁の状態では、弁体106及びプランジャ122が、重力により下降しており、球状弁121が流出路112の弁座113を閉じている。
【0003】
励磁コイル107が通電状態になると、まずプランジャ122が上方に吸引され、加速された状態で止め輪123に当たるため、弁体106が上方に引き上げられ、流出路112が開放され、冷媒が流入管104から流出路112を通って流出管105から流出する。
【0004】
通電を止めると、プランジャ122が下降して、大径部119に加速された状態で当たるため、流出路105は直ぐに下降し、球状弁121で流出路を112を閉塞するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の電磁弁においては、冷凍、冷房、空調設備等に使用され、冷媒がR22からR410、R407等へ移行すると、冷媒の圧力が高くなるため、弁開時の所用吸引力が大きくなり、消費電力が大きくなるとともに、弁が大型化するという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来の電磁弁における問題点に鑑みてなされたものであって、弁開時の所用吸引力が小さくて済み、消費電力が小さく、弁が大型化することがなく、空調設備の冷媒の圧力の上昇にも十分耐えることのできる電磁弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、電磁弁であって、弁座に対して開閉移動する弁体と、該弁体を持ち上げることにより、弁の開動作をするための弁体ホルダーと、該弁体ホルダーに連結されたプランジャと、該プランジャを収容するプランジャチューブと、該プランジャチューブの外側に配置された励磁コイル及び固定鉄心と、該固定鉄心と前記プランジャとの間に配置され、前記弁体を前記弁座側に付勢するばねとからなる電磁弁において、
前記弁体ホルダーは、前記弁体を該弁体ホルダーに対して相対移動可能に保持し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該弁体ホルダーによって該弁体に該弁体の持ち上げ方向に対して斜めの方向の力を加えることにより、一旦該弁体と前記弁座との接触面の一部を開状態とした後、該弁体全体を持ち上げることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記弁体は球状に形成されるとともに、前記弁体ホルダーは、該球状弁体を囲む内壁と、該内壁の下方端部において前記球状弁体を保持するための突出部を有し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に接触することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、前記弁体ホルダーに形成された前記突出部は、前記弁体を収容、保持するための円形開口部を形成し、該円形開口部は前記弁体に対して偏心し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に当接することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、前記弁体は、前記弁体ホルダーと接触する逆円錐台部を有し、前記弁体ホルダーは、該弁体を囲む内壁と、該内壁の下方端部において前記弁体を保持するための突出部を有し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に当接することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、前記弁体ホルダーに形成された前記突出部は、前記弁体を収容、保持するための円形開口部を形成し、該円形開口部は前記弁体に対して偏心し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に当接することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、 前記弁体ホルダーに形成された前記突出部は、前記弁体を収容、保持するための円形開口部を形成し、前記弁体の前記逆円錐台部に切欠部を形成し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に当接することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、前記弁体ホルダーに形成された前記突出部を、該弁体ホルダーの下端部に取り付けられ、内径と外径が互いに偏心するワッシャによって形成したことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の電磁弁。
【0014】
そして、本発明における電磁弁では、弁体ホルダーは、弁体を該弁体ホルダーに対して相対移動可能に保持し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該弁体ホルダーによって、弁体に弁体の持ち上げ方向のみならず、持ち上げ方向に対して斜めの方向の力を加えることにより、一旦該弁体と前記弁座との接触面の一部を開状態とした後、該弁体全体を持ち上げる構成としたため、弁開時の作動電圧を小さくすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る電磁弁の実施の形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る電磁弁を示す断面図である。この電磁弁1は、弁本体2に形成された弁座2aに対して開閉移動する弁体3と、弁体3を持ち上げることにより、電磁弁1の開動作をするための弁体ホルダー5と、この弁体ホルダー5に連結されたプランジャとしてのプランジャ4と、弁本体2と一体に形成され、プランジャ4を収容・案内するプランジャチューブ6と、このプランジャチューブ6の外側に配置された励磁コイルと、固定鉄心としての吸引子7と、この吸引子7とプランジャ4との間に配置され、弁体3を弁座2a側に付勢するばねプランジャばね8等により構成される。
【0016】
弁本体2には、流入口Aと流出口Bが形成され、弁本体2の上部は、凹状部となっており、この凹状部の底面には弁座2aが形成されている。上記凹状部には、弁体3、弁体ホルダー5等が位置し、弁本体2と、プランジャ4等によって囲まれた空間は弁室Cを形成する。この弁室Cは、弁本体2に形成された通路9を介して流出口Bに通じている。
【0017】
弁体3は球状に形成され、弁室Cにおいて、弁本体2に形成された弁座2aとともに電磁弁1を開閉する。この弁体3は、弁体ホルダー5によって保持され、後述の励磁コイルの通電によりプランジャ4及び弁体ホルダー5を介して上方へ移動する。尚、弁体3と弁体ホルダー5の内壁との間にはわずかに隙間が存在するため、弁体3は弁体ホルダー5に回動可能に保持されている。
【0018】
弁体ホルダー5は、プランジャ4に溶接等により一体的に形成されたリング状部材であって、内壁5aの下方端部には、図2(a)に示すように、突出部5bが形成されている。内壁5aで囲まれた空間に収容された弁体3を引っかけて持ち上げることができる。
【0019】
ここで、弁体3と、弁体ホルダー5の位置関係について図2を参照しつつ説明する。円柱状のプランジャ4の軸線L1と、弁体ホルダー5の内壁5aによって形成される空間、すなわち弁室Cの円形断面の中心を連ねることにより形成される中心線L2は一致している。一方、弁体ホルダー5の突出部5bの環状の先端面によって形成される略々円柱状の空間の軸線L3は、上記軸線L1、中心線L2とは一致せず、図2(b)に示すようにXだけ偏心している。
【0020】
この偏心の状態を明確に示したのが図3である。図3は、図2(b)のI−I線断面図であるが、弁体ホルダー5のみが描かれ、弁体3と弁本体2は描かれていない。この図から明らかなように、弁体ホルダー5の内壁5aによって形成される円形開口5eの中心O2と、突出部5bの環状の先端面によって形成される円形開口5eの中心O3は互いにXだけずれている。
【0021】
プランジャ4は略々円柱状に形成され、電磁弁1においてプランジャとして機能し、弁本体2に一体に形成されたプランジャチューブ6の中に摺動可能に位置する。このプランジャ4の上部の凹部4aには、プランジャばね8が設けられ、プランジャ4を弁座2a側に付勢し、弁体3と弁座2a間の漏れを防止している。
【0022】
プランジャチューブ6内には、プランジャ4に対向して、固定鉄心としての吸引子7が配置される。また、プランジャチューブ6の外側の図示しない外函内には励磁コイルが配設され、励磁コイルの励磁により、プランジャ4が吸引子7に向かって移動する。
【0023】
次に、上記構成を有する電磁弁の作用について説明する。図2(a)は、励磁コイルの非通電時を示し、弁は全閉状態にある。このときには、弁体3は、弁座2aに当接するとともに、プランジャばね8の付勢力により、プランジャ4を介して弁座2a側に付勢されているため、弁体3上部とプランジャ4の下面4aが当接している。また、弁体3と弁体ホルダー5の内壁5aには隙間がある。さらに、弁体3は、内壁5aの下方端部に、内周全体に形成された突出部5bの先端5c、5dとも接触していない。
【0024】
励磁コイルに通電するとプランジャ4が上昇し、図2(b)に示すように、まず、弁体ホルダー5の突出部5bの先端5cが弁体3に当接する。一方、弁体3は点2aにおいて、弁座2aと当接しているため、図2(b)に示す状態では、弁体3は点2aを支点として、先端5cにおいて弁体ホルダー5によって上方への力が加えられている。そのため、弁体3には先端5cとの接触点において、図のベクトルFで示す力が加わることにより、点2aを支点とする力のモーメントにより、まず図中の点2aに隙間ができ、ここから弁室内の冷媒が通路9に向かって流れ、冷媒によって弁体3に加えられる下方への力が軽減されるので、それ以後は容易に弁体3を上方に持ち上げることが可能となる。
【0025】
図2(c)は、弁体3が弁座2aを離れて弁体ホルダー5によって上方へ持ち上げられている状態を示す。この状態では、弁体3は、弁体ホルダー5の先端5cと内壁5aの一部5aによって保持されている。
【0026】
図4は、本発明に係る電磁弁の第2実施例として、弁体ホルダーの保持部の他の形状を示す図である。この弁体ホルダー5の保持部は、スリット状の開口5e’を有する。そして、スリット状の開口5e’の中心O3’と、弁体ホルダー5の内壁5aによって形成される円形開口の中心O2’はX’だけずれている。
【0027】
そのため、上記実施例の場合と同様、励磁コイルに通電され、プランジャ4が上昇すると、まず突出部5b’の先端5c’が弁体3に当接し、弁体3には先端5c’との接触点において、上記ベクトルFに相当する力が加わることにより、点2aを支点とする力のモーメントにより、まず点2aに隙間ができ、ここから弁室内の冷媒が通路9に向かって流出口Bに向かって流れ、冷媒によって弁体3に加えられる下方への力が軽減されるので、それ以後は容易に弁体3を上方に持ち上げることが可能となる。
【0028】
次に、本発明に係る電磁弁の第3実施例について図5を参照しつつ説明する。本実施例では、弁体3の保持部が第1実施例と異なるのみで他の構成は第1実施例と同様である。すなわち、第1実施例では、プランジャ4に溶接された弁体ホルダー5の下部先端に突出部5bを形成し、この突出部5bによって弁体3を持ち上げる構成としていたが、本実施例においては、この突出部5bに代えて、外径と内径が互いに偏心しているワッシャ10をプランジャ4の下方端部に加締めによって取り付け、このワッシャ10によって弁体3を持ち上げる構成としている。
【0029】
ワッシャ10の外径と内径が互いに偏心しているため、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、まず、ワッシャ10の内壁上部10cが弁体3に当接する。一方、弁体3は点2aにおいて、弁座と当接している。そのため、弁体3には内壁上部10cとの接触点において、図のベクトルFで示す力が加わることにより、点2aを支点とする力のモーメントにより、まず図中の点2aに隙間ができ、ここから弁室内の冷媒が通路9に向かって流れ、冷媒によって弁体3に加えられる下方への力が軽減されるので、それ以後は容易に弁体3を上方に持ち上げることが可能となり、第1実施例と同様の効果が得られる。
【0030】
次に、本発明に係る電磁弁の第4実施例について図6を参照しつつ説明する。本実施例では、弁体13の形状が前記第1実施例乃至第3実施例と異なるのみで、他の構成は同様である。
【0031】
弁体13は上部13aが円柱形状に、下部13bが逆円錐台状に形成されている。弁体13は、弁室Cにおいて、弁本体12に形成された弁座12aとともに電磁弁1を開閉する。この弁体13は、弁体ホルダー5によって保持され、励磁コイルの通電によりプランジャ4及び弁体ホルダー5を介して上方へ移動する。さらに、弁体3と弁体ホルダー5の内壁との間にはわずかに隙間が存在するため、弁体3は弁体ホルダー5の保持部5aにおいて傾斜しつつ上方へ移動することができる。
【0032】
弁体ホルダー5は、前述の実施例において示したものと同様の形状を有し、プランジャ4に溶接等により一体的に形成される。図6に示すように、突出部5bによって弁室C内の弁体13を引っかけて持ち上げることができる。
【0033】
次に、弁体3と、弁体ホルダー5の位置関係について説明する。円柱状のプランジャ4の軸線L1と、弁体ホルダー5の内壁5aによって形成される空間、すなわち弁室Cの円形断面の中心を連ねることにより形成される中心線L2は一致している。一方、弁体ホルダー5の突出部5bの環状の先端面によって形成される略々円柱状の空間の軸線L3’は、上記軸線L1、中心線L2とは一致せずX”だけ偏心している。
【0034】
次に、上記構成を有する電磁弁1の作用について説明する。図6は、励磁コイルに通電し、弁体ホルダー5の突出部5bに形成された先端5cが弁体13に当接した瞬間を示し、この時、弁は全閉状態にある。また、励磁コイルの非通電時は、弁は全閉状態にあり、弁体13は、弁座12aに当接するとともに、プランジャばね8の付勢力により、プランジャ4を介して弁座12a側に付勢されているため、弁体3上部とプランジャ4の下面4aが当接している。また、弁体13と弁体ホルダー5の内壁5aには隙間があるため、弁体13と内壁5aは接触していない。さらに、弁体13は、突出部5bの先端5dとも接触していない。
【0035】
図6に示す状態からさらにプランジャ4が上昇すると、弁体13には、この弁体13と弁座12aの接触点を支点として、先端5cにおいて弁体ホルダー5によって上方への力が加えられている。そのため、弁体13には先端5cとの接触点において、図のベクトルFで示す力が加わることにより、弁体13と弁座12aの接触点を支点とする力のモーメントにより、まず図中の点12aに隙間ができ、ここから弁室内の冷媒が通路9に向かって流れ、冷媒によって弁体3に加えられる下方への力が軽減されるので、それ以後は容易に弁体13を上方に持ち上げることが可能となる。そして、弁体13が弁座12aを離れて弁体ホルダー5によって上方へ持ち上げられ、電磁弁1が全開状態となる。この状態では、弁体3は、弁体ホルダー5の先端5cと内壁5aの一部5aによって保持されている。
【0036】
次に、本発明に係る電磁弁の第5実施例について図7を参照しつつ説明する。尚、本実施例では、弁体13及び弁体ホルダー25の形状が上記実施例と異なるのみで、他の構成は同様である。
【0037】
弁体23は上部23aが円柱形状に、下部23bが逆円錐台状に形成されている。弁体23は、弁室Cにおいて、弁本体22に形成された弁座22aとともに電磁弁1を開閉する。この弁体23は、弁体ホルダー25によって保持され、励磁コイルの通電によりプランジャ4及び弁体ホルダー25を介して上方へ移動する。さらに、弁体3と弁体ホルダー25の内壁との間にはわずかに隙間が存在するため、弁体3は弁体ホルダー25の保持部25aにおいて傾斜しつつ上方へ移動することができる。さらに、下部23bの一部には、切欠部23cが形成され、図7に示すように、下部23bが弁体ホルダー25の先端25cと当接している場合でも、先端25cと相対向する位置にある25dとは当接しないように構成されている。
【0038】
弁体ホルダー25は、前述の実施例において示したものと同様の円筒形状を有し、プランジャ4に溶接等により一体的に形成される。但し、本実施例においては、第1乃至第4実施例における弁体ホルダー5とは、突出部25bが異なる。すなわち、図7に示すように、内壁25aから突出部25bの先端までの距離、すなわち突出部25bの突出高さは一定であって、プランジャ4の軸線L1と、弁体ホルダー25の内壁25aによって形成される空間、すなわち弁室Cの円形断面の中心を連ねることにより形成される中心線L2は一致し、さらに、弁体ホルダー25の突出部25bの環状の先端面によって形成される略々円柱状の空間の軸線L3”も、上記軸線L1、中心線L2と一致する。
【0039】
次に、上記構成を有する電磁弁1の作用について説明する。図7は、励磁コイルに通電し、弁体ホルダー25の突出部25bに形成された先端25cが弁体23に当接した瞬間を示し、この時、弁は全閉状態にある。また、励磁コイルの非通電時は、弁は全閉状態にあり、弁体23は、弁座22aに当接するとともに、プランジャばね8の付勢力により、プランジャ4を介して弁座22a側に付勢されているため、弁体23の上部とプランジャ4の下面4aが当接している。また、弁体23と弁体ホルダー25の内壁25aには隙間があるため、弁体23と内壁25aは接触していない。さらに、弁体23は、突出部25bの先端25dとも接触していない。
【0040】
図7に示す状態からさらにプランジャ4が上昇すると、弁体23には、この弁体23と弁座22aの接触点を支点として、先端25cにおいて弁体ホルダー25によって上方への力が加えられている。そのため、弁体23には先端25cとの接触点において、図のベクトルFで示す力が加わることにより、弁体23と弁座22aの接触点を支点とする力のモーメントにより、まず図中の点22aに隙間ができ、ここから弁室内の冷媒が通路9に向かって流れ、冷媒によって弁体3に加えられる下方への力が軽減されるので、それ以後は容易に弁体23を上方に持ち上げることが可能となる。そして、弁体23が弁座22aを離れて弁体ホルダー25によって上方へ持ち上げられ、電磁弁1が全開状態となる。この状態では、弁体3は、弁体ホルダー25の先端25cと内壁25aの一部25aによって保持されている。
【0041】
【発明の効果】
本発明における電磁弁では、弁体ホルダーが、弁体をこの弁体ホルダーに対して相対移動可能に保持し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該弁体ホルダーによって該弁体に該弁体の持ち上げ方向に対して斜めの方向の力を加えることにより、一旦該弁体と前記弁座との接触面の一部を開状態とした後、該弁体全体を持ち上げる構成とした。これにより、弁開時の作動電圧を小さくすることができ、消費電力が小さく、弁全体を小型化することが可能となり、空調設備の冷媒の圧力の上昇にも十分耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁弁の第1実施例を示す断面図である。
【図2】図1の電磁弁の弁開動作を説明するための弁体付近の断面図である。
【図3】図2(b)のI−I線断面図である。但し、弁体ホルダーのみを示す。
【図4】本発明に係る電磁弁の第2実施例における弁体ホルダーの弁体保持部の開口形状を示す図である。
【図5】本発明に係る電磁弁の第3実施例を示す要部断面図である。
【図6】本発明に係る電磁弁の第4実施例を示す要部断面図である。
【図7】本発明に係る電磁弁の第5実施例を示す要部断面図である。
【図8】従来の電磁弁を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電磁弁
2、12、22 弁本体
2a、12a、22a 弁座
3、13、23 弁体
4 プランジャ
5、25 弁体ホルダー
6 プランジャチューブ
7 吸引子
8 プランジャばね
9 通路
10 ワッシャ
A 流入口
B 流出口
C 弁室

Claims (7)

  1. 弁座に対して開閉移動する弁体と、該弁体を持ち上げることにより、弁の開動作をするための弁体ホルダーと、該弁体ホルダーに連結されたプランジャと、該プランジャを収容するプランジャチューブと、該プランジャチューブの外側に配置された励磁コイル及び固定鉄心と、該固定鉄心と前記プランジャとの間に配置され、前記弁体を前記弁座側に付勢するばねとからなる電磁弁において、
    前記弁体ホルダーは、前記弁体を該弁体ホルダーに対して相対移動可能に保持し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該弁体ホルダーによって該弁体に該弁体の持ち上げ方向に対して斜めの方向の力を加えることにより、一旦該弁体と前記弁座との接触面の一部を開状態とした後、該弁体全体を持ち上げることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記弁体は球状に形成されるとともに、前記弁体ホルダーは、該球状弁体を囲む内壁と、該内壁の下方端部において前記球状弁体を保持するための突出部を有し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に接触することを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
  3. 前記弁体ホルダーに形成された前記突出部は、前記弁体を収容、保持するための円形開口部を形成し、該円形開口部は前記弁体に対して偏心し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に当接することを特徴とする請求項2記載の電磁弁。
  4. 前記弁体は、前記弁体ホルダーと接触する逆円錐台部を有し、
    前記弁体ホルダーは、該弁体を囲む内壁と、該内壁の下方端部において前記弁体を保持するための突出部を有し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に当接することを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
  5. 前記弁体ホルダーに形成された前記突出部は、前記弁体を収容、保持するための円形開口部を形成し、該円形開口部は前記弁体に対して偏心し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に当接することを特徴とする請求項4記載の電磁弁。
  6. 前記弁体ホルダーに形成された前記突出部は、前記弁体を収容、保持するための円形開口部を形成し、前記弁体の前記逆円錐台部に切欠部を形成し、弁閉状態から弁開状態に移行する際に、該突出部の一部が該弁体に当接することを特徴とする請求項4記載の電磁弁。
  7. 前記弁体ホルダーに形成された前記突出部を、該弁体ホルダーの下端部に取り付けられ、内径と外径が互いに偏心するワッシャによって形成したことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の電磁弁。
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