JP2545894B2 - 流体制御用電磁弁 - Google Patents

流体制御用電磁弁

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JP2545894B2 JP62306479A JP30647987A JP2545894B2 JP 2545894 B2 JP2545894 B2 JP 2545894B2 JP 62306479 A JP62306479 A JP 62306479A JP 30647987 A JP30647987 A JP 30647987A JP 2545894 B2 JP2545894 B2 JP 2545894B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、流体制御用電磁弁に関するものであり、特
に、内燃機関用燃料噴射装置に用いて燃料の噴射時期や
噴射量を制御するのに好適な流体制御用電磁弁に関す
る。
「背景技術」 例えば特開昭59−165858号公報に開示されているディ
ーゼルエンジン用燃料噴射装置は、三方電磁弁を用いて
噴射磁気や噴射量の制御を行っている。第4図にこの種
ディーゼルエンジン用燃料噴射装置の構成図を示す。第
4図において、圧送ポンプ29及び圧力調整器26により一
定高圧に加圧された燃料は導管27を通り、一方では緩衝
装置(例えばアキュムレータ)28を介してノズルニード
ル1のシート上方にある燃料溜まり室2に到着し、他方
では基準位置を示す下死点検出器16よりの信号を受ける
電子制御装置15に接続される三方電磁弁12を介して導管
11に通じ、更にプレート弁9及び戻しバネ7を収納した
制御室8に到着している。
三方電磁弁12が休止状態即ち電気的に励磁されていな
い状態にあるとき、リーク管13に接続された三方電磁弁
12の流体排出ポートZは塞がれている。燃料溜まり室2
に到着した燃料はその圧力によりノズルニードル1を押
し上げようとするが、油圧ピストン6,ピン4,フランジ3
を介してノズルニードル1へ作用する制御室8の燃料の
圧力及びバネ5による力の方が勝っており、その結果、
ノズルニードル1は図中下方のシートに着座し、燃料は
噴射されない。ここで、戻しバネ7は油圧ピストン6が
上下運動する際にプレート弁9が浮遊しないようにする
為のものであり、その力はバネ5の力や油圧ピストン6
に及ぼす圧力に比べて無視できる程極めて小さくなって
いる。
三方電磁弁12のコイルに電流が流れるとき、次のよう
にして噴射が行われる。三方電磁弁12が励磁されると、
導管27と接続された三方電磁弁12の流体供給ポートX
と、導管11に接続された三方電磁弁12の流体取出ポート
Y間が遮断され、代わってリーク導管13に接続された流
体排出ポートZ間が連通される。従って導管11の中の圧
力は降下し、さらに制御室8の中の圧力はプレート弁9
に設けられているオリフィス10の作用により比較的ゆっ
くりと降下する。燃料溜まり室2の中の圧力による上向
力と制御室8の中の圧力による下向力との差がバネ5の
力より少しでも勝ったときノズルニードル1は開き始め
る。ノズルニードル1が僅かの高さだけ上がったとき、
その勢いは座の表面に及ぼされる圧力により加速され
る。
予め設定された噴射機関が終了すると三方電磁弁12の
励磁は中断され、導管27と接続された流体供給ポートX
が開きリーク導管13と接続された流体排出ポートZは塞
がれる。これにより導管27から高圧の燃料が制御室8へ
流入する。この時プレート弁9は弱い戻りバネ7に抗し
て図中下方へ開き、急激に大きな通路面積が確保され
る。やがて燃料溜まり室2の中の圧力と制御室8の中の
圧力による力の差よりバネ5の力が勝るとノズルニード
ル1は押し下げられ噴射が終了する。
「従来の技術」 第5図は、上述したディーゼルエンジン用燃料噴射装
置に用いられている三方電磁弁として発明者等が検討し
たものを示している。そして、第5図中、30はバルブボ
ディであり、流体供給ポートXと流体取出ポートY及び
流体排出ポートZとを有し、その内部には一端が流体取
出ポートYに開口する第1縦通路34と、該縦通路34と流
体排出ポートZとを連通する第1横通路36とが形成され
ている。縦通路34の上端には第1弁座37が設けられ、該
第1弁座37に対向する位置に第1嵌合孔38が穿設されて
いる。
前記第1嵌合孔38にはアウタバルブ39が摺動自在に嵌
装されている。このアウタバルブ39の下端には第1弁座
37に接離するポペット部40が形成され、上端にはアーマ
チャ41が一体的に固着されている。またアウタバルブ39
の内部には、一端が第1縦通路34に開口した第2縦通路
42と、この縦通路42の他端に連設された第2横通路43が
形成されており、横通路43はバルブボディ30に穿設した
斜通路44を介して流体供給ポートXに連通されている。
縦通路42と横通路43の連設部には第2弁座45が設けられ
ている。また、第2弁座45に対向する位置に第2嵌合孔
46が穿設されている。
アウタバルブ39に形成された第2嵌合孔46にはインナ
バルブ47が嵌装され、アウタバルブ39とインナバルブ47
とは相対的に摺動自在に組み立てられている。インナバ
ルブ47の下端には前記第2弁座45に接離するポペット部
48が形成され、上端には、インナバルブ47への磁束の漏
れを防ぐために外径を小さくした小径部57を設けられ、
該小径部57には前記バルブボディ30の上部に取り付けた
強磁性材料からなる鉄心49の一部に形成したストッパ部
材に相当するストッパ部50に当接しており、図中上方へ
の移動が阻止されている。鉄心49には、ストッパ部49を
形成するために環状をした第1溝58が穿設され、さら
に、鉄心49を磁化するためのソレノイドコイル51を配設
すべく環状をした第2溝59とが穿設されている。これら
鉄心49とソレノイドコイル51及び前記アーマチャ41はア
ウタバルブ39を吸引する電磁手段を構成している。52は
アウタバルブ39を図中下方に付勢し、ポペット部40を第
1弁座37に圧接させるためのスプリングである。
ところが、ソレノイドコイル51に通電と遮断とを繰り
返し、アウタバルブ39を吸引する度にアウタバルブ39と
インナバルブ47とが衝突を繰り返すので、ストッパ部50
にはインナバルブ47を介して衝撃力として力が作用し、
インナバルブ47の小径部57が鉄心49のストッパ部50に次
第にめり込む。また、鉄心と一体に成形されたストッパ
部50よりインナバルブ47へと磁束が漏れるためにアウタ
バルブ39を吸引する電磁吸引力が低下し、アウタバルブ
39を吸引する動作が鈍くなると共に、アウタバルブ39を
吸引する動作を迅速に行うためにソレノイドコイル51に
流す電流を強くするかソレノイドコイル51等を大型化し
なければならない等の問題があった。
「発明が解決しようとする問題点」 そこで、本発明は上記の問題を解決するためになされ
たものであり、ストッパ部材にインナバルブがめり込む
ことを防ぎ、かつ、ストッパ部材からインナバルブへの
磁束の漏れを防いでアウタバルブを吸引する電磁吸引力
を高め、アウタバルブを迅速に作動応答させることが可
能な流体制御用電磁弁を提供することを目的とする。
「問題点を解決するための手段」 そのため本発明は、高圧流体を低圧側に排出する流体
通路が形成されているとともに、この流体通路を開閉す
る弁体を収納するバルブボディと、 前記バルブボディに配置され、前記弁体を駆動する電
磁コイルとを有し、 前記電磁コイルへの通電時に前記弁体を開弁させて前
記流体通路を介して高圧流体を低圧側に排出させる流体
制御用電磁弁において、 前記弁体は、 前記バルブボディ内に形成された第1嵌合孔内を摺動
するアウタバルブと、 前記アウタバルブ内に形成された第2嵌合内を摺動す
るインナバルブとからなり、 前記アウタバルブは、 前記流体通路の途中に形成された第1弁座と接離する
ことにより前記流体通路を開閉する第1弁部と、 前記アウタバルブの摺動方向に対して垂直な方向に延
出されたフランジ状のアーマチャと、 前記第2嵌合孔と前記流体通路とを連通させる連通路
とを有し、 前記インナバルブは、 前記連通路の途中に形成された第2弁座と接離するこ
とにより前記連通路を開閉する第2弁部と、 前記アーマチャより突出して形成された当接端部とを
有し、 さらに、前記電磁コイルが発生する磁束の磁路をなす
鉄心が、前記アーマチャの略全域にわたって前記アーマ
チャと対向して配置されており、 前記鉄心のうち前記当接端部と対向する部位に形成さ
れた空間には、前記アウタバルブの最大開弁時に前記イ
ンナバルブの前記当接端部に当接すべく配置された硬質
の非磁性材料からなるストッパ部材が配設されており、 前記ストッパ部材の外周部における前記空間内には、
前記アウタバルブの第1弁部を前記第1弁座に押し付け
る弾性力を発生するスプリングが配設されており、 前記電磁コイルの通電時は、前記アウタバルブの前記
アーマチャが前記鉄心側に吸引されて前記第1弁座から
前記第1弁部が離隔するとともに、前記第2弁座が前記
第2弁部に当接し、 前記電磁コイルの通電を遮断した時は、前記スプリン
グの弾性力によって前記アウタバルブを前記第1弁座方
向に移動させることにより、前記第2弁座を前記第2弁
部から離反させて前記連通路が連通した後に、前記第1
弁座を前記第1弁部に当接させて前記流体通路を閉じる
ことを特徴とする流体制御用電磁弁を提供する。
「作用」 上記構成によれば、流体通路が連通しているときに、
電磁コイルに通電されると、アウタバルブは、インナバ
ルブに形成された当接端部によって規制される最大開弁
位置まで吸引される。このとき、アウタバルブの第2弁
座がインナバルブの第2弁部に衝突する際の衝撃力が、
当接端部と当接するストッパ部材に作用する。しかし、
このストッパ部材は硬質の材料から構成されているの
で、衝撃力によりストッパ部材が塑性変形してインナバ
ルブがストッパ部材にめり込むことがない。
また、ストッパ部材が非磁性体材料からなるので、通
電により発生した磁束がストッパ部材を介してインナバ
ルブへと流れる難くなる。したがって、鉄心に発生した
磁束は、インナバルブに漏れることなく、アウタバルブ
のアーマチャに流れるので、鉄心に発生した磁束を有効
にアーマチャおよびアウタバルブを吸引する電磁吸引力
として利用することができる。したがって、アウタバル
ブの作動応答性が向上するので、アウタバルブが迅速に
作動する。
また、通電が遮断されたときは、第2嵌合孔と流体通
路とを連通させてアウタバルブに作用する圧力を略均衡
させた状態で、スプリングの弾性力をアウタバルブに作
用させて流体通路を閉じる。
「実施例」 次に、本発明の実施例を第1図に基づいて説明する。
第1図において、略円筒状をしたバルブボディ30は、
流体供給ポートXと流体取出ポートYおよび流体排出ポ
ートZとを有し、その内部には一端が流体取出ポートY
に開口する第1縦通路34と、該縦通路34と流体排出ポー
トZとを連通する第1横通路36とが形成されている。縦
通路34の上端には第1弁座37が設けられ、該第1弁座37
に対向する位置に第1嵌合孔38が穿設されている。
上記縦通路34および横通路36は流体取出ポートと流体
排出ポートZとを連通する第1通路(流体通路)を形成
している。
バルブボディ30の第1嵌合孔38には円筒状をしたアウ
タバルブ39が摺動自在に嵌装されている。該アウタバル
ブ39の下端には第1弁座37に接離するポペット部(第1
弁部)が形成され、上端にはフランジ状部分に相当する
略円板状のアーマチャ41が一体的に設けられている。ま
た、アウタバルブ39の内部には、下端が第1縦通路34に
開口した第2縦通路(連通路)42と、この縦通路42の上
端に連設された第2横通路43とが形成されており、横通
路43はバルブボディ30に穿設した斜通路44を介して流体
供給ポートXに連通されている。縦通路42と横通路43と
の連設部には第2弁座45が設けられている。また、第2
弁座45に対向する位置に第2嵌合孔46が穿設されてい
る。
上記第2縦通路42,第2横通路43および斜通路44は、
第1縦通路34と流体供給ポートXとの間を連通する第2
通路を形成している。
アウタバルブ39の第2嵌合孔46には略円柱状をしたイ
ンナバルブ47が嵌装され、アウタバルブ39とインナバル
ブ47とは相対的に摺動自在に組み立てられている。イン
ナバルブ47の下端にはアウタバルブ39の第2弁座45に接
離するポペット部(第2弁部)48が形成されている。ま
た、インナバルブ47の上端には、アーマチャ41より突出
してアウタバルブ39の最大開弁位置を規制するととも
に、インナバルブ47への磁束の漏れを防ぐために外径を
小さくした小径部(当接端部)57が設けられている。さ
らに、インナバルブ47は、インナバルブ47のポペット部
48がアウタバルブ39の第2弁座45と圧接した際に、小径
部57がアウタバルブ39の上端より微少長さ66だけ突出す
るように長さ寸法を決められている。
バルブボディ30の上部にはスペーサ56を介してアウタ
バルブ39のアーマチャ41と対面するようにして後述する
ソレノイドコイル51が発生する磁束の磁路をなす鉄心61
が配設されている。鉄心61は、内部側に位置する中心鉄
心部材61aとハウジングを兼ねる略円筒状をした外周鉄
心部材61bとよりなり、中心鉄心部材61aと外周鉄心部材
61bとの間にはソレノイドコイル(電磁コイル51がボビ
ン53に巻かれて配設されている。さらに、中心鉄心部材
61aにおける下端のインナバルブ47の上方に位置する中
央部には、ストッパ部材に相当するインナバルブストッ
パ62を配設すべく、直径が上方に向けて連続的に減少す
るテーパ部と一様直径部とを備えた配設穴(空間)63が
穿設されている。
インナバルブストッパ62は、硬化処理された非磁性体
の材料より成り(例えば、硬化処理したステンレス
鋼)、大径部64と小径部65とを有した段付の円柱状をな
している。そして、大径部64の側を中心鉄心部材61aの
配設穴63に嵌合して固設されている。インナバルブスト
ッパ62は、小径部65における下端面がインナバルブ47の
小径部57と対応する当接面となり、図中上方へ移動が阻
止されている。さらに、大径部64における小径部64と連
続する側の端面には、アウタバルブ39を図中下方に付勢
してポペット部40を第1弁座37に圧接するためのスプリ
ング52が係着されている。
尚、67はソレノイドコイル51に電源を供給するコード
であり、コードクランプ68により鉄心61に係設されてい
る。
「作動」 次に、上記実施例についてその作動を第1図および第
2図に基づいて説明する。
第2図は三方電磁弁60が非励磁状態にあり、アウタバ
ルブ39には、第1縦通路34の高圧燃料によるPc×π(d3
2−d1 2)/4に相当する上向きの油圧力と、スプリング52
による下向きの付勢力Frと、第2横通路の高圧燃料によ
るPc×π(d2 2−d1 2)/4に相当する下向き油圧力とが作
用し、下向きの合力が上向きの油圧力より大きくなるよ
うに設定されているので、アウタバルブ39のポペット部
40が第1弁座37に圧接され、第1縦通路34と第1横通路
36との間が遮断されている。ここに、Pcは高圧燃料の圧
力、d1は第2弁座45の直径、d2はインナバルブ47の外
径、d3は第1縦通路の直径である。
一方、インナバルブ47のポペット部48には横通路43の
油圧力(Pc×πd2 2)/4が上向きに作用し、インナバル
ブ47がインナバルブストッパ62と当接しているので、ポ
ペット部48が第2弁座45から離脱し、横通路43と第2縦
通路42との間が連通する。従って、流体取出ポートYと
流体排出ポートZとの間が遮断され、流体供給ポートX
と流体取出ポートYとの間が連通され、高圧燃料が流体
供給ポートXから流体取出ポートYへと供給されてい
る。
この状態において、ソレノイドコイル51に電流を流
し、三方電磁弁60を励磁状態とすると、ソレノイドコイ
ル51によって発生した磁界が中心鉄心部材61aと外周鉄
心部材61bとアーマチャ41との間に第1図に二点鎖線で
示すように閉曲線を描き、第1図に示すように、アウタ
バルブ39のアーマチャ41が鉄心61に吸引され、アウタバ
ルブ39は、第2弁座45がインナバルブ47のポペット部48
に圧接する位置まで上方に摺動する。アウタバルブ39に
はスプリング52の付勢力Frと、横通路43に依存する高圧
燃料によるPc×π(d2 2−d1 2)/4の油圧力とが下向きに
作用しているが、ソレノイドコイル51による上向きの電
磁吸引力Fupは下向きの合力より十分に大きくなるよう
に設定してあるので迅速に上方へと摺動し、鉄心61の端
面との間に微少長さ66に相当する間隙を残した位置まで
吸引される。この時、アウタバルブ39がインナバルブ47
のポペット部48に衝突するが如く圧接され、インナバル
ブストッパ62にはインナバルブ47を介して衝撃力が加え
られるものの、インナバルブストッパ62が硬化処理した
材料より成るので、インナバルブ47の小径部57がインナ
バルブストッパ62の小径部65にめり込むようなことはな
く、また、小径部65が衝撃力により樽状に変形すること
もない。さらに、インナバルブストッパ62が非磁性体の
材料より成るので、磁束が鉄心61とアーマチャ41との間
で閉曲線を描き、中心鉄心部材61aよりインナバルブス
トッパ62を介してインナバルブ47へと磁束が漏れないの
で、アウタバルブ39を吸引する電磁吸引力Fupが低下す
ることもない。そして、アウタバルブ39と鉄心61の端面
との間に微少長さ66に相当する間隙が残るように設定し
てあるので、アウタバルブ39が鉄心61に入り込むような
ことはなく、さらに、インナバルブ47のポペット部48と
第2弁座との圧接も確実なものとされる。
この状態では、アウタバルブ39の第2弁座45がインナ
バルブ47のポペット部48に圧接して横通路43と縦通路42
とが遮断され、アウタバルブ39のポペット部40が第1弁
座37から離脱して縦通路34と横通路36とが連通されてい
る。従って、流体供給ポートXと流体取出ポートYとの
間が遮断され、流体取出ポートYと流体排出ポートZと
の間が連通され、高圧燃料が流体取出ポートYから流体
排出ポートZへと排出される。
第3図は、インナバルブストッパ62が非磁性体の材料
よりなる本発明実施例と、インナバルブストッパ50が磁
性体の材料よりなる従来例とにおいて、横軸にソレノイ
ドコイル51に流す電流I(A)を取り、縦軸に電磁吸引
力Fup(Kgf)を取った場合の特性を示す特性図である。
ここでは、ある一定の電流に対して電磁吸引力Fupが大
きい程アウタバルブ39の作動応答が迅速となりかつ三方
電磁弁60を小型化することが可能となり好ましい。この
図において、インナバルブストッパ62に非磁性体の材料
を用いた本発明の実施例は、従来例と比較して約30〜50
%程度電磁吸引力Fupが増加していることがわかる。
「その他の実施例」 また、第6図に示すその他の実施例は上記実施例とス
トッパ部材が異なり、軸受鋼等の硬質の非磁性体材料よ
りなるインナバルブストッパ71が、中心鉄心部材61aの
配設穴63に嵌挿されると共に大径部と小径部とを有した
ストッパ受け70の下部に圧入して配設されている。そし
て、インナバルブストッパ71は、インナバルブ47と当接
されると共に、磁束がストッパ受け70を介してインナバ
ルブ47へと漏れるのを防ぐ構造とされている。
なお、上記の各実施例では中心鉄心部材61aと外周鉄
心部材61bとを別体としたが、一体であっても差し支え
ない。
また、本発明は、上記の各実施例として図示された構
造の細部にまで限定されるものでなく、例えば、三方電
磁弁60の形式はインナバルブ47とアウタバルブ39とを備
えアウタバルブ39がフランジ状のアーマチャ41において
中心鉄心部材61aと外周鉄心部材61bとにより吸引される
形式のものであればよく、流体供給ポートXと第2横通
路43とを結ぶ斜通路44が、第2横通路43の延長線上に、
横方に向けて設けられた形式であってもよい。
「効果」 以上述べたごとく、本発明の流体制御用電磁弁は上記
の構成を有するから、簡単な構造でありながら、ストッ
パ部材にインナバルブがめり込むことを防止できると共
に、ストッパ部材からインナバルブへの磁束の漏れを防
ぎ十分な電磁吸引力の供給が可能とされるのでアウタバ
ルブの作動応答性を迅速化できる。また、十分な電磁吸
引力の供給が可能とされたことにより流体制御用電磁弁
を小型化することができる。また、フランジ状のアーマ
チャの略全域にわたって、アーマチャと対向する鉄心を
配置したことにより、アーマチャと鉄心とが対向する対
向面の面積を増加させることができるので、電磁吸引力
の増大を図ることができる。したがって、電磁コイルの
小型化を図ることが可能となるので、流体制御用電磁弁
の小型化を図ることができる。
また、スプリングをストッパ部材が配設された空間内
に配設したことにより、アウタバルブおよびインナバル
ブにスプリングを配設するために新たな空間を形成する
必要がなくなる。このため、アウタバルブおよびインナ
バルブの形状を簡単なものとすることができるので、ア
ウタバルブおよびインナバルブの製造原価低減を図るこ
とができる。
また、上述のように、磁束が流れ難いように配慮され
ている部位であるストッパ部材が配設されている空間内
に、電磁吸引力と逆向きの力を発生するスプリングが配
設されているので、実開昭52−65938号公報の考案の如
く電磁吸引力を直接作用させるプランジャ(5)にリタ
ーンスプリング(10)を配設する場合に比べて、アーマ
チャに発生する電磁吸引力を有効に利用することができ
る。延いては、流体制御用電磁弁の小型化をより一層図
ることができる。
ところで、連通路が連通すると、第2嵌合孔と流体通
路とが連通するので、アウタバルブに作用する流体圧力
が略均衡する。つまり、この連通路が連通した状態で
は、アウタバルブを移動させるに必要な力は小さくな
る。
そして、本発明によれば、電磁コイルの通電を遮断し
たときは、連通路を連通させた後に流体通路を閉じるの
で、アウタバルブの第1弁部を第1弁座に向けて押し付
けるスプリングの弾性力を小さくすることができる。し
たがって、スプリングの小型化を図ることができること
に加えて、スプリングがアウタバルブに及ぼす弾性力を
小さくすることができことに伴って、アウタバルブに作
用するスプリングの弾性力に対抗して吸引する電磁吸引
力を小さくすることができるので、流体制御用電磁弁の
小型化を図ることができる。
以上に述べたように、電磁吸引力が弁体(アウタバル
ブ、インナバルブ)に有効に作用するので、両通路の開
閉を確実に行うことができる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す概略断面図、第2図は本
発明の作動を説明する概略断面図、第3図は本発明の効
果を示す特性図、第4図は従来の三方電磁弁を使用した
燃料噴射装置の構成図、第5図は従来の三方電磁弁の構
造を説明するための概略断面図、第6図は本発明のその
他の実施例を示す概略断面図である。 30……バルブボディ、37……第1弁座、38……第1嵌合
孔、39……アウタバルブ、40……ポペット部、41……ア
ーマチャ、45……第2弁座、46……第2嵌合孔、47……
インナバルブ、48……ポペット部、51……ソレノイドコ
イル、52……スプリング、60……三方電磁弁、61……鉄
心、61a……中心鉄心部材、61b……外周鉄心部材、62,7
1……ストッパ部材、66……微少長さ、X……流体供給
ポート、Y……流体取出ポート、Z……流体排出ポー
ト。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧流体を低圧側に排出する流体通路が形
    成されているとともに、この流体通路を開閉する弁体を
    収納するバルブボディと、 前記バルブボディに配置され、前記弁体を駆動する電磁
    コイルとを有し、 前記電磁コイルへの通電時に前記弁体を開弁させて前記
    流体通路を介して高圧流体を低圧側に排出させる流体制
    御用電磁弁において、 前記弁体は、 前記バルブボディ内に形成された第1嵌合孔内を摺動す
    るアウタバルブと、 前記アウタバルブ内に形成された第2嵌合孔内を摺動す
    るインナバルブとからなり、 前記アウタバルブは、 前記流体通路の途中に形成された第1弁座と接離するこ
    とにより前記流体通路を開閉する第1弁部と、 前記アウタバルブの摺動方向に対して垂直な方向に延出
    されたフランジ状のアーマチャと、 前記第2嵌合孔と前記流体通路とを連通させる連通路と
    を有し、 前記インナバルブは、 前記連通路の途中に形成された第2弁座と接離すること
    により前記連通路を開閉する第2弁部と、 前記アーマチャより突出して形成された当接端部とを有
    し、 さらに、前記電磁コイルが発生する磁束の磁路をなす鉄
    心が、前記アーマチャの略全域にわたって前記アーマチ
    ャと対向して配置されており、 前記鉄心のうち前記当接端部と対向する部位に形成され
    た空間には、前記アウタバルブの最大開弁時に前記イン
    ナバルブの前記当接端部に当接すべく配置された硬質の
    非磁性材料からなるストッパ部材が配設されており、 前記ストッパ部材の外周部における前記空間内には、前
    記アウタバルブの第1弁部を前記第1弁座に押し付ける
    弾性力を発生するスプリングが配設されており、 前記電磁コイルの通電時は、前記アウタバルブの前記ア
    ーマチャが前記鉄心側に吸引されて前記第1弁座から前
    記第1弁部が離隔するとともに、前記第2弁座が前記第
    2弁部に当接し、 前記電磁コイルの通電を遮断した時は、前記スプリング
    の弾性力によって前記アウタバルブを前記第1弁座方向
    に移動させることにより、前記第2弁座を前記第2弁部
    から離反させて前記連通路が連通した後に、前記第1弁
    座を前記第1弁部に当接させて前記流体通路を閉じるこ
    とを特徴とする流体制御用電磁弁。
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