JP3549582B2 - スチ―ムトラップ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、蒸気使用機器や蒸気配管に発生する復水を自動的に排出するスチ―ムトラップに関し、特に流体中に溶解している金属イオンが弁口表面に析出して閉塞してしまうことを防止したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
スチ―ムトラップは、弁部材の駆動原理によって、蒸気と復水の比重差を利用したメカニカルタイプ、蒸気と復水の熱力学的特性差を利用したサ―モダイナミックタイプ、蒸気と復水の温度差を利用したサ―モスタチックタイプ等に分類されるが、基本的構成は弁ケ―シングに入口と弁室と出口を形成し、弁ケ―シングあるいは弁ケ―シングに取り付けた弁座部材に弁室と出口を連通する弁口を形成すると共に、弁室内に弁部材を配置し、弁部材で弁口を開閉することにより入口が連結する上流配管を流れてくる復水を自動的に出口に排出するものである。弁ケ―シングの材質は通常鋳鉄や鋳鋼等の鉄系金属であり、弁口を形成する弁座部材は耐摩耗性を考慮して通常ステンレス鋼で形成される。また弁ケ―シングで弁口が形成される場合は、弁ケ―シングは通常ステンレス鋼で形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記スチ―ムトラップにおいては、流体中に溶解して弁室内に流入してきた金属イオンが弁口表面に析出し、弁口を閉塞してしまう問題があった。例えば上流配管が銅管で形成されている場合には、銅管から溶解した銅イオンがステンレス鋼で形成された弁口表面に析出する。これは、上流配管と弁口を形成する部材との間に生じている電位差のために、金属イオンが弁口表面に析出し、弁口は取り付けられる配管の断面積に比べて面積がかなり小さいために、すぐに閉塞されてしまうためである。
【0004】
従って、本発明の技術的課題は、弁口表面に金属イオンが析出しないスチ―ムトラップを提供することである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
上記の技術的課題を解決するために講じた本発明の技術的手段は、弁ケ―シングと、弁ケ―シングに形成された入口と弁室及び出口と、弁ケ―シングあるいは弁ケ―シングに一体に取り付けた弁座部材に形成され弁室と出口を連通する弁口と、弁室内に配置された弁部材とを具備し、入口を上流配管に接続して弁部材で弁口を開閉することにより上流配管を流れてくる復水を自動的に出口に排出するスチ―ムトラップにおいて、弁ケ―シングと地面との間及び上流配管と地面との間に通電路を設けて弁ケ―シング及び上流配管をそれぞれ直接接地し弁口が形成される弁ケ―シングあるいは弁ケ―シングに一体に取り付けた弁座部材と上流配管とを等電位にすることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】
上記の技術的手段の作用は下記の通りである。
弁ケ―シングと地面との間及び上流配管と地面との間に通電路を設けて弁ケ―シング及び上流配管をそれぞれ直接接地したので、弁口が形成される弁ケ―シングあるいは弁ケ―シングに一体に取り付けた弁座部材と上流配管とを等電位にすることができ、流体中に溶解している金属イオンが弁口表面に析出することはない。金属イオンは排出復水と共に出口に流れ去る。
【0007】
【実施例】
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する(図1参照)。
本実施例はフリ―フロ―ト式スチ―ムトラップに適用したものである。
本体1に蓋部材2をボルト3で締結して内部に弁室4を有する弁ケ―シングを形成する。本体1と蓋部材2の間にはガスケット5を介在させて両者の間の気密を保つ。本体1の上部に弁室4に連通する入口6を形成する。本体1の下部に下記の弁口7を介して弁室4から連通する出口8を形成する。入口6と出口8は水平方向に開口し、夫々配管接続用の雌ねじを形成している。本体1と蓋部材2とは共にFC25で形成する。
【0008】
本体1の下部側壁に弁口7を開けた弁座部材9をねじ結合して取り付ける。本体1と弁座部材9は一体となっており、両者の間の気密をガスケット10で保つ。弁座部材9は13クロム鋼具体的にはSUS420Fで形成する。弁室4内にSUS316Lの薄板で中空球形に形成した弁部材としてのフロ―ト11を自由状態で収容する。フロ―ト11は弁室4に溜る復水に浮き、液面と共に浮上降下して弁口7を開閉する。弁室4の底面に弁口7の軸心とほぼ平行にフロ―ト座12を紙面の手前側と向側に合計2本設けて閉弁時のフロ―ト11を保持する。
【0009】
入口6は銅管で形成した上流配管13にねじ結合する。ねじ部にはシ―ルテ―プを巻いて両者の間の気密を保つ。出口8には下流配管14をねじ結合する。ねじ部にはシ―ルテ―プを巻いて両者の間の気密を保つ。
【0010】
本体1に接地端子15を設け、リ―ド線16によって地面に接地する通電路を形成し、弁口7を形成する弁座部材9の電荷を地面に流すようにする。上流配管13に接地端子17を設け、リ―ド線18によって地面に接地する通電路を形成し、上流配管13の電荷を地面に流すようにする。
【0011】
上記フリ―フロ―ト式スチ―ムトラップの作動は次の通りである。
上流配管13の蒸気と復水が入口6から弁室4に流入し、復水が下部に蒸気が上部に分離して溜る。復水によりフロ―ト11が浮上して弁口7を開き、復水を出口8に排出する。復水の排出により液面が下がるとフロ―ト11が降下して弁口7を塞ぎ、蒸気の流出を防止する。
【0012】
従来のものにおいては、銅管で形成した上流配管13から溶解した銅イオンが弁口7の弁室4側開口端の表面(参照符号Aの箇所)に析出していた。本実施例では、本体1及び上流配管13をそれぞれリ―ド線16,18によって直接接地したので、本体1と一体となっている弁座部材9と上流配管13とを等電位にでき、銅イオンが弁口7表面に析出することはない。
【0013】
上記の技術的手段の具体例を示す別の実施例を説明する(図2参照)。
本実施例はディスク式スチ―ムトラップに適用したものである。
本体21に蓋部材22をねじ結合して内部に弁室23を有する弁ケ―シングを形成する。本体21の下部に同軸上に入口24と出口25を形成する。入口24と出口25には夫々配管接続用の雌ねじを形成している。本体21の弁室23側の中心に流入孔26を開けて入口24と弁室23を連通せしめる。流入孔26の外周囲に環状溝27を設けて、流入孔26と環状溝27の間に内輪弁座28を、環状溝27の外周囲に内輪弁座28と同心円状で同一平面の外輪弁座29を設け、環状溝27の一部から弁口30を開けて弁室23を出口25に連通せしめる。本体21は13クロム鋼具体的にはSCS2Aで形成し、蓋部材22はSUS420J2で形成する。
【0014】
弁室23内にSUS420J2で円板状に形成した弁ディスク31を自由状態で配置する。流体中の塵埃を補足するスクリ―ン32を入口24と流入孔26の間に配置し、本体21にねじ結合したプラグ33で固定する。本体21とプラグ33の間にはガスケット34を介在させて両者の間の気密を保つ。弁ディスク31は弁室23内の圧力変化によって内外輪弁座28,29に離着座し弁口30を開閉する。
【0015】
入口24は銅管で形成した上流配管35にねじ結合する。ねじ部にはシ―ルテ―プを巻いて両者の間の気密を保つ。出口25には下流配管36をねじ結合する。ねじ部にはシ―ルテ―プを巻いて両者の間の気密を保つ。
【0016】
本体21に接地端子37を設け、リ―ド線38によって地面に接地する通電路を形成し、弁口30を形成する本体21の電荷を地面に流すようにする。上流配管35に接地端子39を設け、リ―ド線40によって地面に接地する通電路を形成し、上流配管35の電荷を地面に流すようにする。
【0017】
上記ディスク式スチ―ムトラップの作動は次の通りである。
弁室23内に蒸気が滞留していない場合、入口24から流入してきた復水の圧力は、流入孔26を介して弁ディスク31の開弁方向に作用することにより、弁ディスク31が内外輪弁座28,29から離座して弁口30を開き、復水を出口25に排出する。復水の排出が完了して入口24から蒸気が流入し始めると、その蒸気はただちに弁室23内に充満すると共に、弁ディスク31の下面を高速で流下することによって弁ディスク31下面が静圧低下を来たし、弁ディスク31は内外輪弁座28,29に着座して弁口30を塞ぎ、蒸気の流出を防止する。弁室23に滞留していた蒸気の圧力が放熱等により低下してくると、弁ディスク31を内外輪弁座28,29に押圧する力も低下し、流入孔26から作用する開弁力よりも低下すると弁ディスク31は開弁する。
【0018】
従来のものにおいては、銅管で形成した上流配管35から溶解した銅イオンが弁口30の環状溝27側開口端の表面(参照符号Bの箇所)に析出していた。本実施例では、本体21及び上流配管35をそれぞれリ―ド線38,40によって直接接地したので、本体21と上流配管35とを等電位にでき、銅イオンが弁口30表面に析出することはない。
【0019】
上記実施例ではフリ―フロ―ト式スチ―ムトラップとディスク式スチ―ムトラップを例示したが、本発明は他の型式のスチ―ムトラップにも適用できる。
【0020】
【発明の効果】
本発明は下記の特有の効果を生じる。
上記のように本発明によれば、弁口表面に金属イオンが析出することがないので、排出流量の減少や、ひいては弁口を閉塞してしまうことがなく、スチ―ムトラップ本来の機能を長期に渡って維持することができる。
また弁ケ―シングと地面との間の通電路によって、弁口が形成される弁ケ―シングあるいは弁ケ―シングに一体に取り付けた弁座部材の帯電化が防止されるので、弁口表面に微細な塵埃が付着することも防止でき、このことによっても、スチ―ムトラップ本来の機能を長期に渡って維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスチ―ムトラップの実施例のフリ―フロ―ト式スチ―ムトラップの断面図。
【図2】本発明のスチ―ムトラップの別の実施例のディスク式スチ―ムトラップの断面図。
【符号の説明】
1,21 本体
2,22 蓋部材
4,23 弁室
6,24 入口
7,30 弁口
8,25 出口
9 弁座部材
11 フロ―ト
13,35 上流配管
15,17,37,39 接地端子
16,18,38,40 リ―ド線
31 弁ディスク
Claims (1)
- 弁ケ―シングと、弁ケ―シングに形成された入口と弁室及び出口と、弁ケ―シングあるいは弁ケ―シングに一体に取り付けた弁座部材に形成され弁室と出口を連通する弁口と、弁室内に配置された弁部材とを具備し、入口を上流配管に接続して弁部材で弁口を開閉することにより上流配管を流れてくる復水を自動的に出口に排出するスチ―ムトラップにおいて、弁ケ―シングと地面との間及び上流配管と地面との間に通電路を設けて弁ケ―シング及び上流配管をそれぞれ直接接地し弁口が形成される弁ケ―シングあるいは弁ケ―シングに一体に取り付けた弁座部材と上流配管とを等電位にすることを特徴とするスチ―ムトラップ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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1994
- 1994-08-02 JP JP20140594A patent/JP3549582B2/ja not_active Expired - Fee Related
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