JP3549379B2 - 躯体蓄熱型空気調和システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、床スラブ下面と天井板との間に閉空間を形成し、空気調和機からの温調空気(温風または冷風)を閉空間内に送風するとともに、閉空間内の熱を室内側に取り出すように構成した躯体蓄熱型空気調和システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来では、閉空間内に空気調和機を設け、その空気調和機に、室内側に連通した室内側吸い込み口と、閉空間側に連通した閉空間側吸い込み口とを接続し、各吸い込み口に開閉ダンパーを設けている。
【0003】
また、天井板に吹き出し口を設けるとともに、その吹き出し口に開閉ダンパーを設けている。
そして、床スラブへの蓄熱状態では、室内側吸い込み口と吹き出し口それぞれを閉じ、閉空間側吸い込み口のみ開いて空気調和機を駆動し、閉空間内に温調空気を送風して床スラブに蓄熱する。
一方、室内空調状態では、閉空間側吸い込み口を閉じ、室内側吸い込み口と吹き出し口それぞれを開いて空気調和機の送風ファンのみを駆動し、閉空間と室内側とに温調空気を循環し、床スラブに蓄えられた熱を放出させて空調(冷房または暖房)を行うように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の場合、空気調和機に室内側吸い込み口と閉空間側吸い込み口とを接続するためのダクトを設けたり、開閉ダンパーを設けたりするためにイニシャルコストが高くなる欠点があった。
また、空気調和機の送風ファンは容量が大きいにもかかわらず、床スラブへの蓄熱および室内空調のいずれの場合にも、上述の容量の大きい送風ファンを駆動するためにランニングコストも高くなる欠点があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、請求項1に係る発明の躯体蓄熱型空気調和システムは、床スラブへの蓄熱状態と室内空調状態との切替えのための構成を簡単にしてイニシャルコストを低減できるようにするとともに、ランニングコストを低減できるようにし、更に、床スラブからの放熱を効率良く行えるようにするとともに、空調運転を、極力安価に行えるようにすることを目的とし、また、請求項2に係る発明の躯体蓄熱型空気調和システムは、環境温度の変化にかかわらず、所定の蓄熱を良好に行えるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、上述のような目的を達成するために、床スラブ下面と天井板との間に閉空間を形成し、前記閉空間内に空気調和機を設け、前記空気調和機からの温調空気によって前記床スラブに蓄熱するように構成した躯体蓄熱型空気調和システムにおいて、
前記天井板の所定箇所に、前記閉空間から室内空間に温調空気を送る吹き出しファンを設けるとともに、前記室内空間からの空気を前記閉空間内に戻す連通路を設け、前記天井板に、前記室内空間からの空気を前記閉空間内の前記床スラブに吹き付けるように戻して放熱させる吸い込みファンを設け、かつ、前記吸い込みファンの近くに、前記室内空間内の空気の温度を測定する室内用温度センサを設けるとともに空調運転開始信号を出力する空調開始手段を設け、前記室内用温度センサによる測定温度に基づいて、下記の第1、第2または第3の空調状態
[第1の空調状態:空調運転開始信号に応答して吹き出しファンのみを駆動する初期空調状態
第2の空調状態:前記吹き出しファンの駆動状態で、前記室内用温度センサによる測定温度が設定時間継続して設定空調温度に満たなくなったことを判別して前記吸い込みファンを駆動する放熱促進状態
第3の空調状態:前記吹き出しファンおよび前記吸い込みファンの駆動状態で、前記室内用温度センサによる測定温度が設定時間継続して設定空調温度に満たなくなったことを判別して、前記吸い込みファンの駆動を停止するとともに前記空気調和機を駆動する追いかけ運転状態]
が得られるように前記空気調和機、吹き出しファンおよび前記吸い込みファンを自動的に作動する制御手段を備えて構成する。
【0007】
(削除)
【0008】
(削除)
【0009】
また、請求項4に係る発明は、
請求項1に記載の躯体蓄熱型空気調和システムにおいて、
空気調和機に吸い込み空気の温度を測定する閉空間用温度センサを設けるとともに、蓄熱運転開始信号を出力する蓄熱開始手段を設け、前記制御手段を、蓄熱運転開始信号に応 答して前記空気調和機を駆動した後、前記閉空間用温度センサによる測定温度が設定温度を越えるとともに温度変化が無い状態が設定時間継続したことを判別して前記空気調和機の駆動を停止するように構成する。
【0010】
【作用】
請求項1に係る発明の躯体蓄熱型空気調和システムの構成によれば、蓄熱時には、吹き出しファンの駆動を停止した状態で空気調和機を駆動することにより、空気調和機からの温調空気を閉空間内で循環させ、床スラブに蓄熱する。また、床スラブからの放熱時には、空気調和機の駆動を停止した状態で吹き出しファンを駆動することにより、吹き出しファンと連通路とを介して、閉空間と室内空間とにわたって温調空気を循環させ、床スラブに蓄えた熱により空調を行う。
また、吸い込みファンにより、室内空間からの空気を閉空間内の床スラブに吹き付けるように戻し、床スラブとの間での熱交換効率を高め、床スラブからの放熱を促進する。
そのうえ、吸い込みファンの停止状態では、室内空間内で循環流動する室内空間内の空気の温度によって、そして、吸い込みファンの停止状態では、吸い込みファンへの吸い込み空気の温度によって室内空間内の空気の温度を測定し、その室内空間内の空気の温度に基づき、運転開始初期や軽負荷時には、吹き出しファンのみを駆動する初期空調状態とし、また、通常負荷時には、吹き出しファンと吸い込みファンとを駆動する放熱促進状態とし、更に、高負荷時には、吹き出しファンと空気調和機とを駆動する追いかけ運転状態とし、それぞれの状況に応じ、必要最小限の機器を駆動して空調運転を行う。
【0011】
(削除)
【0012】
(削除)
【0013】
また、請求項2に係る発明の躯体蓄熱型空気調和システムの構成によれば、空気調和機への吸い込み空気の温度によって閉空間内の空気の温度を測定し、その閉空間内の空気の温度に基づき、設定温度を越えるとともに温度変化が無い状態が設定時間継続したことにより、蓄熱の完了を判別し、空気調和機を自動的に停止して所定の蓄熱運転を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の躯体蓄熱型空気調和システムに係る実施例を示す全体概略構成図、図2は要部の拡大図であり、床スラブ1の下面と天井板2との間に閉空間Sが形成されるとともに、閉空間S内に空気調和機3が設けられている。
【0016】
天井板2の所定箇所に、閉空間Sから、天井板2の下方の室内空間Rに温調空気を送る吹き出しファン4が設けられるとともに、室内空間Rからの空気を閉空間S内に戻す連通管5が設けられている。
また、天井板2の所定箇所に、室内空間Rからの空気を閉空間S内の床スラブ1に吹き付けるように戻して放熱させる吸い込みファン6が設けられている。
上記吹き出しファン4および吸い込みファン6それぞれとしては、室内空間の容積に応じ、必要な個数分が設けられる。
【0017】
空気調和機3に吸い込み空気の温度を測定する閉空間用温度センサ7が設けられ、空気調和機3に吸い込まれる空気の温度を閉空間S内の温度として測定するようになっている。
【0018】
また、吸い込みファン6の近くに、室内空間R内の温度を測定する室内用温度センサ8が設けられ、吸い込みファン6の停止状態では、室内空間R内を循環流動する空気の温度を室内空間R内の温度として測定し、吸い込みファン6の駆動状態では、吸い込みファン6に吸い込まれる空気の温度を室内空間R内の温度として測定するようになっている。
【0019】
図3のブロック図に示すように、閉空間用温度センサ7および室内用温度センサ8それぞれが、制御手段としてのマイクロコンピュータ9に接続され、このマイクロコンピュータ9に、空気調和機3、吹き出しファン4および吸い込みファン6それぞれが接続されている。
また、マイクロコンピュータ9には、蓄熱開始手段としてのタイマ10と、運転開始手段としての運転スイッチ11と、空調温度設定器12と、蓄熱温度設定器13とが接続されている。
【0020】
マイクロコンピュータ9には、空気調和機3の駆動を制御する第1の駆動手段14と、吹き出しファン4の駆動を制御する第2の駆動手段15と、吸い込みファン6の駆動を制御する第3の駆動手段16と、蓄熱完了判別手段17と、第1、第2および第3の比較手段18,19,20と、第1、第2および第3のカウンタ21,22,23と、温度差算出手段24と、放熱判別手段25と、追いかけ判別手段26とが備えられている。
【0021】
タイマ10は、例えば、午前5時など、始業前の予め設定された時刻になると第1の駆動手段14に蓄熱運転開始信号を出力するようになっている。蓄熱開始手段としては、例えば、蓄熱運転スイッチを設け、所定時刻に人為的にON・OFFして蓄熱運転開始信号を出力するように構成するものでも良い。
【0022】
第1の駆動手段14では、タイマ10からの蓄熱運転開始信号、ならびに、追いかけ判別手段26からの追いかけ運転信号に応答して空気調和機3に起動信号を出力し、空気調和機3を駆動するようになっている。
また、蓄熱完了判別手段17からの蓄熱停止信号、ならびに、追いかけ判別手段26からの追いかけ停止信号に応答して空気調和機3に停止信号を出力し、空気調和機3の駆動を停止するようになっている。
【0023】
第1の比較手段18では、蓄熱温度設定器13からの設定蓄熱温度TSと、閉空間用温度センサ7で測定される蓄熱温度tSとを比較し、蓄熱温度tSが設定蓄熱温度TSを越えたかどうかを比較し、設定蓄熱温度TSを越えたときに、温度差算出手段24に比較出力を出すようになっている。ここで、蓄熱温度tSが設定蓄熱温度TSを越えるとは、冷房の場合には、設定蓄熱温度よりも低くなったことを意味し、そして、暖房の場合には、設定蓄熱温度よりも高くなったことを意味する。
【0024】
温度差算出手段24では、第1の比較手段18からの比較出力に応答して、そのときの測定蓄熱温度tS2を入力し、そのときの測定蓄熱温度tS2と一回前の測定蓄熱温度tS1との温度差ΔtS(=|tS2−tS1|)を算出する。第2の比較手段19では、温度差算出手段24からの温度差ΔtSと設定温度差tnとを比較し、温度差ΔtSが設定温度差tnよりも小さくなったときに、第1のカウンタ21に起動信号を出力するようになっている。
【0025】
蓄熱完了判別手段17では、第1のカウンタ21から入力されるカウント数CTAと設定値CT1とを比較し、設定値CT1を越えたとき、すなわち、閉空間S内での温調空気の温度変化が少なくなった状態が設定時間継続したときに、蓄熱が完了したとして、第1の駆動手段14に蓄熱停止信号を出力し、空気調和機3の駆動を停止するようになっている。
【0026】
第2の駆動手段15では、運転スイッチ11からの空調運転開始信号に応答して吹き出しファン4に起動信号を出力し、吹き出しファン4を駆動するようになっている。また、第3の比較手段20からの空調停止信号に応答して吹き出しファン4に停止信号を出力し、吹き出しファン4の駆動を停止するようになっている。
【0027】
第3の比較手段20では、空調温度設定器12からの設定空調温度TRと、室内用温度センサ8で測定される室内温度tRとを比較し、室内温度tRが設定空調温度TRを越えたかどうかを比較し、設定空調温度TRを越えたときに、第2の駆動手段15に空調停止信号を出力するようになっている。一方、設定空調温度TRを越えていないときには、第2および第3のカウンタ22,23に起動信号を出力するようになっている。ここで、室内温度tRが設定空調温度TRを越えるとは、冷房の場合には、設定空調温度よりも低くなったことを意味し、そして、暖房の場合には、設定空調温度よりも高くなったことを意味する。
【0028】
放熱判別手段25では、第2のカウンタ22から入力されるカウント数CTBと設定値CT2とを比較し、設定値CT2を越えたとき、すなわち、室内空間R内での温調空気の温度が設定空調温度に満たなくなった状態が設定時間継続したときに、放熱量が少なくなったとして、第3の駆動手段16に放熱信号を出力し、吸い込みファン6を駆動するようになっている。
【0029】
また、放熱判別手段25からの放熱信号は、計時許容信号として第3のカウンタ23に入力され、吹き出しファン4および吸い込みファン6の両方が駆動状態にあるときに、第3の比較手段20からの起動信号に応答して計時し、そのカウント数CTCを追いかけ判別手段26に出力するようになっている。
【0030】
追いかけ判別手段26では、第3のカウンタ23からのカウント数CTCと設定値CT3とを比較し、設定値CT3を越えたとき、すなわち、室内空間R内での温調空気の温度が設定空調温度に満たなくなった状態が設定時間継続したときに、蓄熱分の放熱では賄えなくなったとして、第3の駆動手段16に停止信号を出力して吸い込みファン6の駆動を停止するとともに、第1の駆動手段14に追いかけ運転信号を出力し、空気調和機3を駆動するようになっている。
【0031】
次に、冷房の場合を例にして、上記マイクロコンピュータ9による制御動作につき、図4および図5のフローチャートを用いて詳述する。
【0032】
図4のフローチャートに示すように、先ず、タイマ10で設定された蓄熱開始時刻になったかどうかを判別し(S1)、蓄熱開始時刻になるに伴って蓄熱運転開始信号を第1の駆動手段14に出力し(S2)、空気調和機3を駆動する。
【0033】
次いで、ステップS3に移行し、閉空間用温度センサ7で測定される蓄熱温度tSが、蓄熱温度設定器13からの設定蓄熱温度TSよりも低くなったかどうかを判別し、設定蓄熱温度TSよりも低くなったときには、温度差算出手段24において、そのときの測定蓄熱温度tS2と一回前の測定蓄熱温度tS1との温度差ΔtS(=|tS2−tS1|)を算出して(S4)から、ステップS5に移行して温度差ΔtSと設定温度差tnとを比較し、温度差ΔtSが設定温度差tnよりも小さくなったときには、第1のカウンタ21に起動信号を出力して第1のカウンタ21を起動する(S6)。
【0034】
その後、第1のカウンタ21から入力されるカウント数CTAが設定値CT1を越えたかどうかを判別する(S7)。設定値CT1を越えていなければステップS3に戻す。また、ステップS3において、蓄熱温度tSが設定蓄熱温度TSよりも高くなったとき、あるいは、温度差ΔtSが設定温度差tnよりも大きくなったときには、いずれもステップS8に移行し、第1のカウンタ21をリセットしてからステップS3に戻す。
【0035】
ステップS7において、カウント数CTAが設定値CT1を越えたことを判別したとき、すなわち、閉空間S内での温調空気の温度変化が少なくなった状態が設定時間(例えば、5分間など)継続したときには、蓄熱が完了したとして、第1の駆動手段14に蓄熱停止信号を出力し、空気調和機3の駆動を停止する(S9)。
【0036】
以上の動作によって蓄熱を自動的に行う。なお、暖房の場合には、ステップS3において、蓄熱温度tSが設定蓄熱温度TSよりも高くなったかどうかを判別し、蓄熱温度tSが設定蓄熱温度TSよりも高くなったときにYES側に移行するようにすればよい。
【0037】
その後、図5のフローチャートに示すように、運転スイッチ11がONされたかどうかを判別し(S11)、運転スイッチ11のONに伴って第2の駆動手段15に空調運転開始信号を出力し(S12)、吹き出しファン4を駆動する。
【0038】
次いで、室内用温度センサ8で測定される室内温度tRが設定空調温度TRよりも低いかどうかを判別し(S13)、設定空調温度TRよりも低いときに、第2の駆動手段15に空調停止信号を出力し(S14)、吹き出しファン4の駆動を停止するとともに、第2のカウンタ22をリセットして(S15)からステップS13に戻す。
【0039】
室内温度tRが設定空調温度TRよりも高いときには、ステップS16に移行し、第2のカウンタ22を起動してから、その第2のカウンタ22から入力されるカウント数CTBが設定値CT2を越えたかどうかを判別する(S17)。設定値CT2を越えていなければステップS12に戻す。
【0040】
カウント数CTBが設定値CT2を越えれば、室内空間R内での温調空気の温度が設定空調温度に満たなくなった状態が設定時間(例えば、15分間など)継続して放熱量が少なくなったとして、第2のカウンタ22をリセットして(S18)から第3の駆動手段16に放熱信号を出力し(S19)、吸い込みファン6を駆動する。
【0041】
その後に、室内用温度センサ8で測定される室内温度tRが設定空調温度TRよりも低いかどうかを判別し(S20)、室内温度tRが設定空調温度TRよりも低くなれば、所定の空調温度になっているために、第3の駆動手段16に放熱停止信号を出力し(S21)、吸い込みファン6の駆動を停止し、第3のカウンタ23をリセットして(S22)からステップS20に戻す。
【0042】
ステップS20において、室内温度tRが設定空調温度TRよりも高くなれば、ステップS23に移行して第3のカウンタ23を起動してから、その第3のカウンタ23から入力されるカウント数CTCが設定値CT3を越えたかどうかを判別する(S24)。設定値CT3を越えていなければステップS19に戻し、第3の駆動手段16に放熱信号を出力して、吸い込みファン6を駆動する。
【0043】
カウント数CTCが設定値CT3を越えれば、室内空間R内での温調空気の温度が設定空調温度に満たなくなった状態が設定時間(例えば、15分間など)継続し、吸い込みファン6の駆動により放熱を促進しても放熱量が足らなくなったとして、第3の駆動手段16に放熱停止信号を出力し(S25)、吸い込みファン6の駆動を停止する。
【0044】
その後に、第3のカウンタ23をリセットして(S26)からステップS27に移行し、第1の駆動手段14に追いかけ運転信号を出力し、空気調和機3を駆動して追いかけ運転を行う。
【0045】
その追いかけ運転状態で、室内用温度センサ8で測定される室内温度tRが設定空調温度TRよりも低いかどうかを判別し(S28)、室内温度tRが設定空調温度TRよりも低くなれば、所定の空調温度になっているために、第1の駆動手段14に追いかけ停止信号を出力し(S29)、空気調和機3の駆動を停止してからステップS28に戻す。
【0046】
ステップS28で室内温度tRが設定空調温度TRよりも高くなれば、第1の駆動手段14に追いかけ運転信号を出力し(S27)、空気調和機3を駆動して追いかけ運転を行う。図示しないが、この後、運転スイッチ11がOFFになるまで、この追いかけ運転を繰り返し行うことになる。
【0047】
上記ステップS11からステップS17までが、特許請求の範囲の第1の状態である初期空調状態に相当する。また、ステップS18からステップS24までが、特許請求の範囲の第2の状態である放熱促進状態に相当する。更に、ステップS25からステップS29までが、特許請求の範囲の第3の状態である追いかけ運転状態に相当する。
【0048】
なお、暖房の場合は、上記ステップS13、ステップS20およびステップS28それぞれにおいて、室内温度tRが設定空調温度TRよりも高くなったかどうかを判別し、室内温度tRが設定空調温度TRよりも高ければYES側に、そして、低ければNO側にそれぞれ移行することになる。
【0049】
上述制御において、例えば、始業時など、冷房の場合で急激に所定の温度まで下げたいとか、あるいは、暖房の場合で急激に所定の温度まで上げたいといったときには、人為的な切り換え操作により、前述制御に優先して、吹き出しファン4、吸い込みファン6および空気調和機3のすべてを強制的に駆動し、床スラブ1から放熱させながら、空気調和機3からも冷風あるいは温風を供給するようにできるものである。また、このことに鑑み、例えば、1日の内で最初に運転スイッチ11が入った時にのみ、例えば、10分間などの所定時間だけ、吹き出しファン4、吸い込みファン6および空気調和機3のすべてを強制的に駆動する動作をプログラムに組み込むようにしても良い。
【0050】
上記実施例では、室内空間Rからの空気を閉空間S内に戻すのに、比較的長い連通管5を設け、床スラブ1に近い位置に戻すようにしているが、本発明としては、単に開口を形成するものでも良く、それらをして連通路と総称する。
【0051】
また、上記実施例では、蓄熱運転時の空気調和機3の駆動状態で、閉空間S内の温度が設定温度を越えるとともに温度変化が無い状態が設定時間継続したことに基づいて蓄熱を完了するように構成しているが、例えば、床スラブ1内の所定の深さ箇所に躯体温度を測定する温度センサを埋設し、その温度センサの測定温度が、冷房の場合には設定温度以下に、そして、暖房の場合には設定温度以上にそれぞれなったことに基づいて蓄熱を完了するように構成しても良い。また、本発明としては、午前5時間など、設定時間だけ空気調和機3を駆動して蓄熱するように構成するものでも良い。
【0052】
また、本発明としては、説明していないが、空気調和機3を構成するのに、そのコイルに室外熱交換器を接続するものとか、氷蓄熱システムの凝縮器などを接続するものなど、各種の構成が採用できる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明の躯体蓄熱型空気調和システムによれば、床スラブからの放熱を、空気調和機の駆動を停止した状態で吹き出しファンを駆動することにより行うから、従来のダクトや開閉ダンパーを不要にでき、しかも、閉空間と室内空間とにわたって温調空気を循環させるだけで済むから、吹き出しファンとして、空気調和機の送風ファンに比べて容量の小さいものを、室内空間の容積に応じた分だけ用いることができ、全体として、構成が簡単でイニシャルコストを低減できるとともに、電力消費量少なくランニングコストを低減できる。
また、吸い込みファンにより、室内空間からの空気を閉空間内の床スラブに吹き付け、床スラブとの間での熱交換効率を高めて床スラブからの放熱を促進するから、床スラブからの放熱を効率良く行え、床スラブに蓄えられた熱を十分利用して空調を行なうことができ、高負荷時でも、追いかけ運転のために空気調和機を駆動する時間を短くでき、一層ランニングコストを低減できる。
更に、空調時には、高負荷時の追いかけ運転状態の時にのみ空気調和機を駆動するといったように、室内空間内での空気の温度状況に応じ、必要最小限の熱を確保するのに最適な機器だけを駆動するように制御するから、空調運転を極力安価に行える。
【0054】
(削除)
【0055】
(削除)
【0056】
また、請求項2に係る発明の躯体蓄熱型空気調和システムによれば、例えば、冷房に備えての蓄熱を行う場合に、始業前に設定時間だけ蓄熱運転を行うように構成すると、外気温度が高い場合には蓄熱不足になり、逆に、外気温度が低い場合には、所定の蓄熱が完了しているにもかからず空気調和機を長時間駆動するために不経済になるが、本発明によれば、閉空間内の空気の温度に基づいて蓄熱の完了を判別し、空気調和機を自動的に停止するから、外気温度のいかんにかかわらず、常に所定の蓄熱状態が得られるように蓄熱運転を行うことができ、所定の蓄熱を過不足無く良好に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る躯体蓄熱型空気調和システムの実施例を示す全体概略構成図である。
【図2】要部の拡大図である。
【図3】ブロック図である。
【図4】蓄熱状態の動作を説明するフローチャートである。
【図5】空調状態の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…床スラブ
2…天井板
3…空気調和機
4…吹き出しファン
5…連通路
6…吸い込みファン
7…閉空間温度センサ
8…室内用温度センサ
9…制御手段としてのマイクロコンピュータ
S…閉空間
R…室内空間
Claims (2)
- 床スラブ下面と天井板との間に閉空間を形成し、前記閉空間内に空気調和機を設け、前記空気調和機からの温調空気によって前記床スラブに蓄熱するように構成した躯体蓄熱型空気調和システムにおいて、
前記天井板の所定箇所に、前記閉空間から室内空間に温調空気を送る吹き出しファンを設けるとともに、前記室内空間からの空気を前記閉空間内に戻す連通路を設け
、前記天井板に、前記室内空間からの空気を前記閉空間内の前記床スラブに吹き付けるように戻して放熱させる吸い込みファンを設け、かつ、前記吸い込みファンの近くに、前記室内空間内の空気の温度を測定する室内用温度センサを設けるとともに空調運転開始信号を出力する空調開始手段を設け、前記室内用温度センサによる測定温度に基づいて、下記の第1、第2または第3の空調状態
[第1の空調状態:空調運転開始信号に応答して吹き出しファンのみを駆動する初期空調状態
第2の空調状態:前記吹き出しファンの駆動状態で、前記室内用温度センサによる測定温度が設定時間継続して設定空調温度に満たなくなったことを判別して前記吸い込みファンを駆動する放熱促進状態
第3の空調状態:前記吹き出しファンおよび前記吸い込みファンの駆動状態で、前記室内用温度センサによる測定温度が設定時間継続して設定空調温度に満たなくなったことを判別して、前記吸い込みファンの駆動を停止するとともに前記空気調和機を駆動する追いかけ運転状態]
が得られるように前記空気調和機、吹き出しファンおよび前記吸い込みファンを自動的に作動する制御手段を備えたことを特徴とする躯体蓄熱型空気調和システム。 - 請求項1に記載の躯体蓄熱型空気調和システムにおいて、
空気調和機に吸い込み空気の温度を測定する閉空間用温度センサを設けるとともに、蓄熱運転開始信号を出力する蓄熱開始手段を設け、前記制御手段が、蓄熱運転開始信号に応答して前記空気調和機を駆動した後、前記閉空間用温度センサによる測定温度が設定温度を越えるとともに温度変化が無い状態が設定時間継続したことを判別して前記空気調和機の駆動を停止するものである躯体蓄熱型空気調和システム。
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JP31182497A JP3549379B2 (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 躯体蓄熱型空気調和システム |
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