JP4155765B2 - 空気調和装置及びその除霜運転解除方法 - Google Patents

空気調和装置及びその除霜運転解除方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定速型圧縮機を有し、冷房サイクルによる除霜運転を行う空気調和装置での除霜運転の解除方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
定速型圧縮機を搭載した海外向けを含む空気調和装置では、除霜運転を解除する手段として、以下のような方法が用いられてきた。すなわち、空気調和装置に除霜運転時間として一定時間を計時するタイマーを設け、このタイマーが所定の除霜運転時間を計時した段階で除霜運転の解除(停止)を行う第一の方法と、室内ユニットに室内温度センサーと、室内熱交換器温度センサーと、室内制御器とを装備し、さらに、室外ユニットに室外熱交換器温度センサーと室外制御器とを装備し、室内温度センサ、室内熱交換器温度センサおよび室外熱交換器温度センサにより検知された温度値に基づいて除霜運転の解除を判断し、解除を行う第二の方法と、室内温度センサにより検知された室内温度値と、室内熱交換器温度センサにより検知された室内熱交換器温度値と、予め設定された除霜運転の解除電流値(圧縮機の駆動電流値)とに基づいて、除霜運転の解除を行う第三の方法とが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、各センサからの温度を検知して除霜運転解除を行う第二の方法では、的確な除霜運転は行えるものの室外ユニット内に室外熱交換器温度センサを設けたり、その温度情報の処理のため、室外制御装置を設ける必要があり、コストがかかってしまった。また、予め設定した電流値に基づいて除霜運転を解除する第三の方法では、室外ユニット内の室外制御装置や室外温度センサを省くことができ、コスト的には有利であるが、圧縮機への電源電圧が変化したり、あるいは意図的に電源電圧を変えた場合に、除霜運転中の電流値(圧縮機の駆動電流値)も変化してしまう。駆動電流値は、本来除霜運転を解除するための指標値として予め設定されたものであり、電源電圧の変動や圧縮機の種類にかかわらず固定値として設定されたものであるので、このような駆動電流値自体の変動により霜残りや過除霜運転が行われてしまうという問題があった。
【0004】
本発明はこのような状況に鑑みなされたものであり、圧縮機の能力、メーカ,機種等が異なる場合、あるいは、圧縮機への電源電圧が異なる場合でも、常に、除霜運転解除のための正確な基準電流値を与えることができる除霜運転解除方法並びに空気調和装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明の第一の態様によれば、圧縮機を有し、除霜運転を可能にした空気調和装置において、除霜運転中の前記圧縮機の運転電流値を検出する検出手段と、除霜運転開始後の所定の期間内において該検出手段により検出された運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかを変数とし、予め定められた値をパラメータとする所定の演算式により基準電流値を求め、前記基準電流値を求めた後に前記検出手段により検出された前記圧縮機の運転電流が、前記基準電流値を上回った場合に除霜運転を解除する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
上記空気調和装置において、前記制御手段は、前記所定の演算式に含まれる前記パラメータを記憶するメモリーを有しており、除霜運転中の前記運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかと、前記メモリーに記憶された前記パラメータとに基づいて、前記所定の演算式を用いて前記基準電流値を求めることを特徴とする。
【0007】
上記空気調和装置において、前記所定の演算式は、Idを前記基準電流値とし、FおよびKを前記パラメータ値とし、Ikを所定の期間内での前記運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかとして、Id=Ik+(F−Ik)xKで表されることを特徴とする。
【0008】
上記空気調和装置において、前記所定の演算式に利用可能な複数組のパラメータを予め用意し、前記メモリーに記憶しておき、前記複数組のパラメータから、適切な一組のパラメータを適宜選択して、前記所定の演算式を計算することで、前記空気調和装置の使用環境に最も相応しい前記基準電流値を求めることを特徴とする。
【0009】
本発明の第二の態様によれば、圧縮機を有する空気調和装置における除霜運転解除の方法であって、圧縮機を有する空気調和装置における除霜運転解除の方法であって、除霜運転中の前記圧縮機の運転電流値を検出する過程と、除霜運転開始後の所定の期間内において検出された運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかを変数とし、予め定められた値をパラメータとする所定の演算式により、基準電流値を求める過程と、前記基準電流値を求めた後に検出された前記圧縮機の運転電流が、前記基準電流値を上回った場合に除霜運転を解除する過程とからなることを特徴とする。
【0010】
上記方法において、前記所定の演算式に含まれる前記パラメータを記憶するメモリーを有しており、前記運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかと、前記メモリーに記憶された前記パラメータとに基づいて、前記所定の演算式を用いて前記基準電流値を求めることを特徴とする。
【0011】
上記方法において、前記所定の演算式は、Idを前記基準電流値とし、FおよびKを前記パラメータ値とし、Ikを所定の期間内での前記運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかとして、Id=Ik+(F−Ik)xKで表されることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図1〜3を参照しながら説明する。図1は、室外ユニットに室外熱交換器温度センサや室外制御装置を設けずに除霜運転を行う空気調和装置の概略図である。まず、室外ユニット1には、冷媒を圧縮する圧縮機10と、外気との熱交換を行い、冷房運転時は、大気への放熱と、暖房運転時には、大気からの吸熱を行う室外熱交換器11と、冷媒の循環方向を反転させる四方弁13と、膨張弁14と、アキュームレータ15と、室内ユニットから延びてきたユニット間配管を接続するサービスバルブ16aおよび16bとが備えられ、各機器は冷媒配管で接続されている。この他、前記室外ユニット1には、前記室外熱交換器11への送風を行う室外送風機12と、室内ユニットから延びたユニット間配線を接続する端子板17とが内蔵されてる。
【0015】
一方、室内ユニット2には、室内空気と熱交換を行うための室内熱交換器20と、その室内熱交換器への送風を行う室内送風機21と、室内温度を検知する温度センサ22と、本空気調和装置全体の制御を行う室内制御装置23とが備えられ、この室内制御装置23には、圧縮機10の運転・停止を行うパワーリレー24と、圧縮機10の運転駆動電流値を検出する電流センサ25とが内蔵されている。さらに、前記室内ユニット2の室内制御装置23には、本空気調和装置の運転動作に関する様々な指示(パラメータの設定、空気調和装置の運転・停止等)を行うワイヤレスリモコン(以下、リモコンと称す)28から発せられた運転情報(信号)の受信部26と、電源の供給を受けるためのプラグ27とが接続されている。
【0016】
そして、前記室外ユニット1では、前記室内ユニット2から延びた2本のユニット間配管3が、サービスバルブ16aおよび16bに接続され、同様に前記室内ユニット2から延びた5本のユニット間配線4が、端子板17に接続されてつながれている。ここで、ユニット間配管3の数と、ユニット間配線4の数は上述の値に限定される必要はない。
【0017】
ここで、図1で示される冷媒回路中の冷媒の流れを説明する。
【0018】
通常、空気調和装置の暖房運転時は、まず、四方弁13が暖房運転サイクル側に切替わり、圧縮機10で圧縮された冷媒は、破線矢印の様に、四方弁13を通り、サービスバルブ16aと、ユニット間配管3aとを経由して、室内ユニット2の室内熱交換器20で、室内送風機21からの送風を受けて放熱された後、ユニット間配管3bとサービスバルブ16bを経由して前記室外ユニット1に戻り、膨張弁14を通って、室外熱交換器11で、室外送風機12からの送風を受けて吸熱し、前記四方弁13と、アキュームレータ15を経由して、前記圧縮機10へ送られる暖房サイクルでの運転が行われる。
【0019】
一方、冷房運転時は、まず、四方弁13が冷房運転サイクル側に切り替わり、圧縮機10で圧縮された冷媒は、実線矢印の様に、四方弁13を通り、室外熱交換器11に送られ、室外送風機12からの送風を受けて放熱され、膨張弁14を通り、サービスバルブ16bとユニット間配管3bを通過して、室内ユニット2の室内熱交換器20へ送られ、ここで、室内送風機21からの送風で吸熱し、ユニット間配管3aとサービスバルブ16aを通過して、室外ユニット1へ戻り、前記四方弁13とアキュームレータ15を経由して、前記圧縮機10へ送られて、冷房サイクルでの運転が行われる。
【0020】
そして、除霜運転時は、この冷房運転時と同様の冷房サイクルでの運転を行うが、室外送風機12および室内送風機21は、無風か、あるいは弱風での送風運転となる。
【0021】
空気調和装置の通常運転動作は、まず、プラグ27を電源コンセントに接続し、電源の供給を受けられる様にしておき、前記リモコン28で冷房運転あるいは暖房運転のいずれかの運転モードを選択し、室内の希望温度を前記リモコン28の設定温度として設定し、前記運転スイッチにより運転開始指示信号を送信する。前記受信部26で、運転開始指示信号を受信すると、前記受信部26で受信した運転モードにより室内制御装置23は、運転モードが冷房運転であれば、前記室外ユニット1の四方弁13を冷房運転サイクル側に切り替え、暖房運転であれば、四方弁13を暖房運転サイクル側に切り替えるとともに、室内送風機21をオンさせ、前記受信部26で受信した前記リモコン28からの設定温度と、室内温度センサ22で検知した温度の温度差を演算し、その温度差によって、室外送風機12と、パワーリレー24とをオンさせ、空調運転を行う。
【0022】
いま、上記空気調和装置が暖房運転を選択されて暖房運転中であるとする。このとき、除霜運転を行う必要が生じた場合、前記四方弁を冷房運転サイクル側に切り替え、冷媒の循環を反転させて上記冷房サイクルとしての除霜運転を行う。ここで、冷房サイクルとしての除霜運転とは、冷房サイクルでは、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒が室外熱交換器へ供給されるが、この時の高温冷媒の熱により室外熱交換器の除霜を行うものである。
【0023】
除霜運転中に、後述する除霜解除機構により除霜運転の解除の判断がなされたら、除霜運転を解除(停止)し、四方弁13を暖房運転サイクル側に切り替えて、通常の暖房運転を継続する様になっている。
【0024】
本発明による除霜運転解除の判断方法を、図2のフローチャートを参照して説明する。なお、除霜運転を行う場合に一時的に圧縮機の運転を停止させ(電源をオフにする)、四方弁13の切り替え動作を行った後に、圧縮機の運転を再開(電源をオンにする)するものとして説明する。
【0025】
さて、圧縮機の運転を停止した後、四方弁13を冷房運転サイクル側に切り替え(S1)、冷媒循環を冷房サイクルに設定する。さらに、室外ユニット1の圧縮機10を運転を開始し(S2)、タイマーaを動作させる(S3)。このタイマーaは、後述する演算動作開始時間をカウントしたり、除霜運転の時間をカウントするために室内制御装置に組み込まれたタイマーである。
【0026】
除霜運転開始時においては、圧縮機10の機種によっては、その運転電流値が不安定になることがあることから、これを無視させる理由で、圧縮機10の電流値検出のマスク時間t1(例えば3秒間)を設け、前記タイマーaがマスク時間t1を経過したか否かを検知し(S4)、経過していなければ、この時間経過確認を繰り返し、経過していたならば、まず、この時の圧縮機10の電流値Iを初期電流値Isとして検出し、前記室内制御装置23内の第1のメモリに保存する(S5)。
【0027】
次に、また、前記圧縮機10の電流値Iを一定間隔毎に(あるいは連続的に)検出し(S6)、前記第1のメモリに保存されている初期電流値Isと、検出した圧縮機10の電流値Iとの比較を行ない(S7)、前記電流値Iが、初期電流値Is未満であれば、これを演算電流値Ikとして、前記室内制御装置23内の第2のメモリに保存し(S8)、前記電流値Iが、前記初期電流値Isと同じか、あるいは、それより大きい場合は、初期電流値Isを演算電流値Ikとして、前記第2のメモリに保存する(S9)。
【0028】
そして、前記タイマーaが所定時間t2(例えば1分)経過したか否かの確認をする(S10)。タイマーaが所定時間t2を経過していなければ、ステップ130に進み、圧縮機10の運転電流値Iの検出を続行する。さらに、検出された電流値Iと前記第2のメモリに保存されている演算電流値Ikとの比較を行い(S140)、検出電流値Iが演算電流値Ik未満であれば、検出電流値Iを新たに演算電流値Ikとして前記第2のメモリに保存する(S150)。一方、検出された電流値Iが演算電流値Ikに等しいか、もしくは大きい場合は現在の演算電流値Ikをそのまま前記第2のメモリに保存しておく(S160)。以降、ステップS10に戻りタイマーaにおる所定時間t2の経過を判断する。上述のステップS10からS160までの処理は、ステップS10にてタイマーaが所定時間t2の経過を計時するまで実行される。
【0029】
前記タイマーaが所定時間t2の経過を検出したならば、この時に第2のメモリに保存している演算電流値Ikと、予め室内ユニット2内の室内制御装置23に記憶させてある定数FおよびKを用いて演算(Id=Ik+(F−Ik)×K)を行う(S11)。この結果を除霜運転解除の基準電流値Idとして、前記室内制御装置23内の第3のメモリに保存する(S12)。
【0030】
ここで、Ikは時刻t1から時刻t2までの運転電流値Iの極小値に対応するものであり、定数FおよびKは、使用される圧縮機の能力、圧縮機のメーカ又は機種毎に、あるいは、電源電圧値毎に予め決定した数値である。すなわち、除霜運転による除霜量(霜の消滅速度等)は、使用される圧縮機の能力や圧縮機の機種、あるいは、電源電圧値に応じて変化する。上述の定数F及びKは、圧縮機の能力や機種、あるいは、電源電圧値に応じて、除霜が完了したと判断される適切な基準値を与えるように予め実験等により決められた数値である。従って、適切な定数F、Kを選択し、上述の演算式を計算することで、圧縮機の機種、能力及び・又は電源電圧値に応じた(各条件に応じた駆動電流と除霜との関係を考慮した)適切な基準値が決定されることになる。すなわち、使用される圧縮機の能力や圧縮機の機種、あるいは、電源電圧値に応じて、圧縮機の運転電流Iの増加の仕方が変化することから、この変化を予め実験的にF、Kとして求めておいて、実際の運転状況では、所定時間内(t2−t1)の運転電流値Iの極小値(Ik)と、適切に選択された定数値F、Kとにより、各圧縮機に適した基準値が求まることになる。従って、能力や機種の異なる圧縮機(あるいは、異なる電源電圧値等)毎に基準値が異なることになり、除霜が完了したと期待される除霜時間(運転電流値)により除霜解除のタイミング与えられる。
【0031】
定数F、Kとしては、前記室内ユニット2の室内制御装置23内の前記第1から第3のメモリ以外の他のメモリに複数組用意しておき、例えば、メーカーでの生産時などに、この数値の中よりそれぞれ適切な一組の数値が予め選択、設定されている。
【0032】
さて、ステップS12にて基準電流値Idを求め、第3のメモリーに保存した後も、除霜運転中の圧縮機10の運転電流値Iを検出し(S13)、これが前記求めた基準電流値Idを上回ったか否かを判断し(S14)、圧縮機10の運転電流値Iが下回っていれば、そのまま除霜運転を継続して、ステップ13に戻り、再度、圧縮機10の運転電流値Iを検出し、前記基準電流値Idとの比較(S14)を繰り返し行う。もし、圧縮機10の運転電流値Iが上回ったならば、前記室内制御装置23内の第1から第3のメモリに保存した前記基準電流値Idと、前記初期電流値Isと、前記演算電流値Ikとをクリアし(S15〜S17)、タイマaをリセットして(S18)、除霜運転を解除して通常の暖房運転に戻る。
【0033】
ここで、上記図2のフローチャートの(S11)にある演算式による除霜運転解除の基準電流値Idの計算について、例を用いて説明すると、予め室内制御装置23に用意された複数の数値の中から選択された定数FとKをそれぞれ、F=4.78、K=0.591とすると、例えば、電源電圧が定格電圧Va〔ボルト〕のとき、上記図2のフローチャートによる前記第2のメモリへ最終的に保存された演算電流値Ikが、3.0〔アンペア〕=Iaとすると、前記図2のフローチャートの演算式S11より、
Id=Ia+(F−Ia)×K
=3.0+(4.78−3.0)×0.591
≒4.05 …(1)
となり、このときの除霜運転解除の基準電流値Idは、4.05〔アンペア〕=Idaとなる。そして、この基準電流値Idaを圧縮機10の電流値Iが上回った時点taで、除霜運転が、解除される。
【0034】
これに対し、例えば、電源電圧が定格電圧より低いVb〔ボルト〕の場合、圧縮機10に印加される電圧も低くなるため、上記図2のフローチャートによる前記第2のメモリへ最終的に保存された演算電流値Ikも減少し、2.5〔アンペア〕=Ibになったとすると、
Id=Ib+(F−Ib)×K
=2.5+(4.78−2.5)×0.591
≒3.85 …(2)
となり、このときの除霜運転解除の基準電流値Idは、3.85〔アンペア〕=Idbとなる。そして、この基準電流値Idbを圧縮機10の電流値Iが上回った時点tbで、除霜運転が、解除される。
【0035】
また、これとは反対に、例えば、電源電圧が定格電圧Vより高いVc〔ボルト〕の場合、圧縮機10に印加される電圧も高くなるため、上記図2のフローチャートによる前記第2のメモリへ最終的に保存された演算電流値Ikも増加し、4.0〔アンペア〕=Icになったとすると、
Id=Ic+(F−Ic)×K
=4.0+(4.78−4.0)×0.591
≒4.46 …(3)
となり、このときの除霜運転解除の基準電流値Idは、4.46〔アンペア〕=Idcとなる。そして、この基準電流値Idcを圧縮機10の電流値Iが上回った時点tcで、除霜運転が解除される。
【0036】
図3は、除霜運転中の圧縮機10の運転電流Iの時間変化を示したものである。除霜運転を行うために一時的に圧縮機の運転を停止し、冷媒サイクルを反転する必要がある。従って、除霜運転の開始段階では、圧縮機の運転電流値Iはゼロと見なすことができる。反転サイクル(除霜運転)が進むにつれ、徐々に除霜量が増していくので、これと共に圧縮機の運転電流値Iも増加することになる。前述したように、除霜運転の開始時は運転電流値Iは不安定であるので、マスク時間t1(例えば3秒間)は、除霜運転解除の判断処理は行われない。
【0037】
図3に示されているように、時刻t1での運転電流値Iが初期電流値Isに相当し、Isは第一のメモリに記憶される。時刻t1以降、運転電流値Iと初期電流値Isとの比較が繰り返され、時刻t2(例えば60秒)までの最小運転電流値(演算電流値)Ikが第二もメモリに記憶されることになる。時刻t2経過後、第二のメモリに記憶された演算電流値Ikと、予め設定されている定数F、Kに基づいて基準電流値Idが求められ第三のメモリに記憶される。以後、圧縮機10の運転電流値Iの検出を継続し、第三のメモリに保存された基準電流値Idと比較され、検出運転電流値Iが基準電流値に等しいか、あるいは大きくなった段階で、除霜運転の解除が判断される。この段階で、運転サイクルを反転し、通常の動作(ここでは、暖房運転)に戻ることになる。
【0038】
図4は、電源電圧Vの変化(Va,Vb,Vc)に伴う、前記第2のメモリへ最終的に保存された演算電流値Ik(縦軸)と、この圧縮機の除霜運転時間t(横軸)の関係を示したものであり、上記の電源電圧Va〜Vcと、除霜運転中の前記第2のメモリへ最終的に保存された演算電流値Ia〜Icより、図2のフローチャート(S11)の演算式で求められた除霜運転解除の基準電流値Ida〜Idcは、それぞれ図4に示す様になり、電源電圧Vが上昇方向に変動した場合は、前記基準電流値Idも高い値となり、除霜運転の解除が早くなり過ぎることが無く、霜残りの無い除霜運転が可能となり、反対に、電源電圧Vが下降方向に変動した場合には、前記基準電流値Idも低い値となり、除霜運転の解除が遅くなりすぎることも無く、過除霜運転を防止することが可能となる。
【0039】
なお、上述した実施態様では、所定の時間領域(t2−t1)での運転電流の極小値(Ik)を利用して基準電流値(Id)を求めていたが、極小値や極大値等の変曲点、あるいは平均値等の統計的な値を用いて基準電流値を求めても良いが、極小値に基づいて基準電流値を求めるほうが好ましい。なお、この場合は、定数F、Kとも各場合に応じて異なる値であることは言うまでもない。
【0040】
また、上述した実施態様では、定数(パラメータ)はF、Kの2つであったが、定数値の数は2つに限定されず、3つ以上であっても良い。このように定数の数を増やすことでより確実な基準電流値を求めることができる。なお、上述した本実施態様の圧縮機としては、定速型圧縮機を用いることが好ましい。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明より、本発明により除霜運転中の圧縮機の電流値を検出し、この検出された電流値に基づいて除霜運転解除の基準電流値を求める手段と、前記基準電流値を求めた後、圧縮機の駆動電流を検出し、この駆動電流値が前記基準電流値よりも大きい場合、除霜運転を解除することにより、霜残りや過除霜運転とならない適切な除霜運転の解除が可能となる。
【0042】
また、室内温度センサや、室内熱交換器温度センサあるいは室外熱交換器温度センサを用いず、かつ、電源電圧を測定すること無く、広い電源電圧範囲に対応した除霜運転の解除が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気講和装置の冷媒回路および制御回路を表した概略図である。
【図2】本発明による除霜運転解除の一実施形態のフローチャートである。
【図3】除霜運転中の圧縮機10の運転電流Iの時間変化を示したものである。
【図4】図2のフローチャートにおいて、電源電圧の変化による除霜運転解除の基準電流値と圧縮機の運転電流値の差異を表したグラフである。
【符号の説明】
1 室外ユニット
2 室内ユニット
3a,3b ユニット間配管
4a〜4e ユニット間配線
10 圧縮機
11 室外熱交換器
12 室外送風機
13 四方弁
14 膨張弁
15 アキュームレータ
16a,16b サービスバルブ
17 端子板
20 室内熱交換器
21 室内送風機
22 室内温度センサ
23 室内制御装置
24 パワーリレー
25 電流センサ
26 受信部
27 プラグ
28 ワイヤレスリモコン

Claims (7)

  1. 圧縮機を有し、除霜運転を可能にした空気調和装置において、除霜運転中の前記圧縮機の運転電流値を検出する検出手段と、除霜運転開始後の所定の期間内において該検出手段により検出された運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかを変数とし、予め定められた値をパラメータとする所定の演算式により基準電流値を求め、前記基準電流値を求めた後に前記検出手段により検出された前記圧縮機の運転電流が、前記基準電流値を上回った場合に除霜運転を解除する制御手段とを備えたことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記制御手段は、前記所定の演算式に含まれる前記パラメータを記憶するメモリーを有しており、除霜運転中の前記運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかと、前記メモリーに記憶された前記パラメータとに基づいて、前記所定の演算式を用いて前記基準電流値を求めることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 前記所定の演算式は、Idを前記基準電流値とし、FおよびKを前記パラメータ値とし、Ikを所定の期間内での前記運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかとして、Id=Ik+(F−Ik)xKで表されることを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記所定の演算式に利用可能な複数組のパラメータを予め用意し、前記メモリーに記憶しておき、前記複数組のパラメータから、適切な一組のパラメータを適宜選択して、前記所定の演算式を計算することで、前記空気調和装置の使用環境に最も相応しい前記基準電流値を求めることを特徴とする請求項3記載の空気調和装置。
  5. 圧縮機を有する空気調和装置における除霜運転解除の方法であって、
    除霜運転中の前記圧縮機の運転電流値を検出する過程と、
    除霜運転開始後の所定の期間内において検出された運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかを変数とし、予め定められた値をパラメータとする所定の演算式により、基準電流値を求める過程と、
    前記基準電流値を求めた後に検出された前記圧縮機の運転電流が、前記基準電流値を上回った場合に除霜運転を解除する過程とからなることを特徴とする除霜運転解除方法。
  6. 前記所定の演算式に含まれる前記パラメータを記憶するメモリーを有しており、前記運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかと、前記メモリーに記憶された前記パラメータとに基づいて、前記所定の演算式を用いて前記基準電流値を求めることを特徴とする請求項5記載の除霜運転解除方法。
  7. 前記所定の演算式は、Idを前記基準電流値とし、FおよびKを前記パラメータ値とし、Ikを所定の期間内での前記運転電流の極小値、極大値、および、平均値のいずれかとして、Id=Ik+(F−Ik)xKで表されることを特徴とする請求項6記載の除霜運転解除方法。
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