JP3549352B2 - ロール紙給紙装置および画像記録装置 - Google Patents

ロール紙給紙装置および画像記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙給紙装置および画像記録装置に関し、詳しくは、ロール状に巻かれたロール紙から引き出された記録紙を有するロール紙給紙装置およびその引き出された記録紙に画像を記録する画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ装置、プリンター装置等の画像記録装置において、ロール紙給紙装置と呼ばれるロール状に巻かれた用紙を給紙する装置がある。
このロール状に巻かれた記録紙を用いることにより、記録紙収納スペースを小さくできるので画像記録装置本体を小型化できるとともに、折畳み式の記録紙のようにミシン目の位置が形成する画像に影響するといったことがないので、記録紙を有効に利用することができ、また、装置への装着および取り外しが容易である等の長所を有している。
【0003】
図14は従来のロール紙給紙装置を説明するための図で、プリンタ等にロール紙をセットする際には、例えば、図14(a)に示すように、ロール紙101を矢印Aで示すように、装置内にただセットすれば良い形式のものと、図14(b)に示すようにロール紙101にスプール102を矢印B方向から嵌合し、矢印Cにて示す方向から装置内にセットする形式のものがよく知られている。なお、スプール102を使用する形式のものには、図14(b)に示すように、スプール102の軸102aが側板102bと一体に形成されているものや、図15に示すように、スプール軸102aにカラー103を設けてスプールとカラーの2重構造にして回転が滑らかになるようにしたもの等が提案されている。
【0004】
しかし、ロール紙101を使用する給紙装置においては、ロールに用紙が巻かれているため、用紙に巻癖がつき、画像形成装置や給紙装置内部で用紙が詰ったり、シワになったり、出力後にスタックする際に、丸まってしまってスタック不良になる等といった不具合があり、この不具合を解消するために、デカーラとよばれる巻癖の矯正機構が付加されている。
【0005】
図16は、前述のデカーラ機構を説明するための概略図で、図中、105、106は搬送ローラ、107はデカーラであり、ロール紙101は矢印D方向に搬送される。その機構は、一般的に、図16に示すようにロール紙101の巻方向とは反対方向にデカーラ107によりロール紙101を湾曲させ、搬送ローラ105、106による搬送力Fに対してロール紙101側にTの負荷を与え、該デカーラ107によりロール紙101をしごくことにより巻癖を矯正しようとするものである。このロール紙101側の負荷Tを与えるために、従来は、例えば、特開昭62−79154号公報のように回転式可変抵抗、アーム、圧縮ばね等を使用したり、ロール紙101と用紙収納部の壁を利用したり、図示しない回転負荷付勢ローラをロール紙101に接触させたり、特開昭64−22753号公報のように、ロール紙101の側面から板ばね等でロール紙101やスプール102を加圧したりする方法等が用いられてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の画像記録装置にあっては、上述した負荷の付勢方式を採用していたため、それぞれの接触点が滑ってしまい、負荷が一定しないとか、表面の状態により摩擦が一定でないため負荷が一定にならない等の問題もあった。また、ロール紙101の巻心近くになるほど巻癖が強くなるので、負荷Tは巻心に近づくにつれて大きくしたいが、上記の負荷付勢方式であると負荷の増減がうまく行かないとか、そのコントロールに特別な検知手段による制御や電気的手段等が必要になるとかの問題もあり、信頼性のダウンやコストが高い等の問題もある。
【0007】
さらに、固定されたスプール102に対してロール紙が回転するようになっていたため、ロール紙の自重、または環境変化(湿度や温度等の変化)、または紙管の内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙101と紙管の摩擦力が変化してしまい、ロール紙101の引き出しトルクが変動してしまうという問題も発生してしまった。
【0008】
以上の点をまとめると、図17のAに示すように、仮に、ロール紙101に加わる負荷が一定である場合には、ロール紙101の巻径が小さくなるに従って、すなわち、ロール紙101の自重が軽くなるのに従って、ロール紙101の引き出し力が小さくなる。このため、上述したようにロール紙101の巻心近くになるほど巻癖が強くなるので負荷Tを巻心に近づくにつれて大きくしたいのにも拘らず、負荷を大きくすることができず、カールの矯正を行なうのが困難となる。
【0009】
一方、環境変化(湿度や温度等の変化)や紙管の内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙101と紙管の摩擦力が大きくなった場合には、図17のBに示すように、ロール紙101の巻径が小さくなっても引き出し力が一定の状態となり、ロール紙101の引き出しむらが生じてしまうのである。
そこで請求項1〜6記載の発明は、簡単な機構でロール紙に与える負荷を一定とし、ロール紙の巻癖を矯正することができるロール紙給紙装置を提供することを目的としている。
【0010】
また、請求項7〜12記載の発明は、ロール紙の自重の影響、環境変化(湿度や温度等の変化)、または紙管の内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙と支持部材の摩擦力が変化するのを防止して、ロール紙の引き出しトルクが変動するのを抑制することができる画像記録装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するために、ロール状に巻かれたロール紙にしごきを与えてデカールするデカーラと、ロール紙を先端から引き出して所定方向に搬送する搬送手段とを有するロール紙給紙装置において、記録紙収納部に装着し固定されるスプールとロール紙をセットするカラーの間にトルクリミッタを有し、該トルクリミッタは、ロール紙に所定の回転負荷を加えて前記搬送手段により引き出される記録紙の巻径の減少時に初期巻径時より大きな引出力を付与することを特徴としている。
【0012】
その場合、簡単な構成でロール紙に与える負荷を一定にすることができ、ロール紙の巻癖を矯正することができる。また、コストダウンおよび信頼性を向上させることができる。
請求項2〜5に記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明において、前記トルクリミッタが、スプリングの内圧力を利用したものであること、粘弾性体を利用したものであること、摩擦板の摩擦力を利用したものであこと、磁石の吸引・反発力を利用したものであることを特徴としている。
【0013】
請求項6記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1または2記載の発明において、ロール紙を収納および前記トルクリミッタが正転方向および逆転方向に異なる負荷で回転可能であることを特徴としている。
その場合、ローラが正逆回転可能であるため、ロール紙を巻き出した後に、ある程度の量だけロール紙を巻戻すことができ、ロール紙のセット性を良好にすることができる。なお、ロール紙を巻戻す際には、ロール紙が低負荷で回転すれば良いため、トルクリミッタの負荷は、ロール紙の巻き出し方向(正転方向)に対して、巻き戻し方向が小さく設定されるのが好ましい。
【0014】
請求項7記載の発明は、上記課題を解決するために、ロール紙を収納および取り出し可能な記録紙収納部を有する装置本体と、ロール紙を先端から引き出して所定方向に搬送する搬送手段と、搬送手段により搬送される記録紙の張力を利用して記録紙の巻きぐせを矯正する巻きぐせ矯正手段と、巻きぐせ矯正手段より搬送方向下流側で記録紙に画像を形成する像形成手段とを備えた画像記録装置において、ロール紙の軸線方向一端面部と他端面とにそれぞれ接する一対のベースと、ロール紙が巻回される中空状の紙管の軸方向一端部と他端部とにそれぞれ挿入され、ロール紙を支持する一対の支持部材と、前記ベースに固定され、支持部材を回転自在に支持する固定部材と、からなる保持部材を設けたことを特徴としている。
【0015】
その場合、ロール紙が支持部材に対して直接回転せずに、支持部材が固定部材に対して回転して支持部材と回転部材の間に摩擦が発生するので、環境変化(湿度や温度等の変化)や紙管の内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙と支持部材の摩擦力が変化することがない。この結果、ロール紙の引き出しトルクが変動するのを抑制することができる。
【0016】
請求項8記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項7記載の発明において、前記支持部材と固定部材の間にトルクリミッタを介装し、該トルクリミッタは、ロール紙に所定の回転負荷を加えて前記搬送手段により引き出される記録紙の巻径の減少時に初期巻径時より大きな引き出し力を付与することを特徴としている。
【0017】
その場合、ロール紙から搬送手段により記録紙が引き出されるとき、記録紙は所定の引き出し力で引張られるが、この引き出し力は、記録紙の張力に拮抗している。また、ロール紙の回転負荷には、ロール紙自体の自重によるものと、ロール紙の両端面とベースとの間に発生する摩擦によるものがあるが、引き出し力をトルクリミッタによって調整することにより、ロール紙の回転負荷を安定させることができる。
【0018】
今、ロール紙に所定の回転負荷が付与されているものとする。回転負荷により、ロール紙から記録紙が引き出されるとき回転負荷に比例する負荷トルクが記録紙にかかり、この負荷トルクに応じた引き出し力で記録紙が引き出される。
本発明では、環境変化や紙管の内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙と支持部材の摩擦力が変化することがないため、ロール紙の引き出し力は主にロール紙の自重に依存することになり、この引き出し力は記録紙ロールの巻径が大のときに比べて、ロール紙の巻径が小のときに小さくなり、その分だけロール紙の張力が小さくなる。
【0019】
そこで本発明では、トルクリミッタにより、ロール紙に所定の回転負荷を加えて搬送手段により引き出される記録紙の巻径の減少時に初期巻径時より大きな引き出し力を付与することにより、ロール紙から記録紙を引き出す引き出し力をロール紙の巻径の減少時には初期巻径時より増大させ、引き出し力に比例した記録紙の張力もロール紙の巻径の減少時には初期巻径時より増大させることができ、それとともに巻きぐせ矯正手段の巻きぐせ矯正能力もロール紙の巻径の減少時には初期巻径時よりも増大させることができる。
【0020】
この結果、巻きぐせ矯正手段は、記録紙の巻きぐせがロール紙の巻径の減少時に初期巻径時より強くなるのに応じて、巻きぐせ矯正能力を増大させることができ、記録紙の巻きぐせをロール紙の巻径に応じて効果的に除去することができる。
請求項9記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項8記載の発明において、前記トルクリミッタが正転方向および逆転方向に異なる負荷で回転可能であることを特徴としている。
【0021】
その場合、ローラが正逆回転可能であるため、ロール紙を巻き出した後に、ある程度の量だけロール紙を巻戻すことができ、ロール紙のセット性を良好にすることができる。なお、ロール紙を巻戻す際には、ロール紙が低負荷で回転すれば良いため、トルクリミッタの負荷は、ロール紙の巻き出し方向(正転方向)に対して、巻き戻し方向が小さく設定されるのが好ましい。
【0022】
請求項10記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項7〜9何れかに記載の発明において、前記支持部材の外周部に第1係合部を設けるとともに、紙管の内周部に第1係合部に係合する第2係合部を設けたことを特徴としている。
その場合、紙管に対して支持部材を強固に係合させて支持部材と紙管を一体回転させることができ、簡単な構成で紙管に対する支持部材の回り止めを行なうことができる。
【0023】
請求項11記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項7〜10何れかに記載の発明において、前記支持部材の外周部から弾性部材を突出させ、保持部材を該弾性部材を介して紙管に係合させることを特徴としている。
その場合、既存の紙管に支持部材を挿入することにより、弾性部材の付勢力によって支持部材を紙管に簡単に係合させることができ、紙管に特別な細工を施すのを不要にして紙管の製造コストが増大するのを防止することができる。
【0024】
請求項12記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項11記載の発明において、前記弾性部材は板ばねから構成され、該板ばねは両端部が支持部材に固定されることを特徴としている。
その場合、弾性部材による付勢力を増大させることができ、支持部材を紙管に一層強固に係合させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1〜4は本発明に係るロール紙給紙装置の第1実施形態を示す図であり、請求項1〜5何れかに記載の発明に対応している。
まず、構成を説明する。ロール紙111の中心部には、紙管と呼ばれるロール紙111を巻くための巻心112があり、ロール紙111と巻心112は、その互いの摩擦力とロール紙111を巻く際の張力により同時に回転し、お互いにスリップしないようになっている。
【0026】
この巻心112に挿入されたカラー113と巻心112との間は、例えば、巻心112の内部やカラー113の外部に構成された突起を相手方に食い込ませたり、お互いにかみ合うようにしたり、カラー113の外部に板ばね等の外形が膨らむものを巻心112の内部との摩擦力を上げるために取り付けたり、巻心112にキー溝を切るとともにカラー113に該キー溝に係合するキー(突起)を構成し、これらキー溝とキーをかみ合わせる等して、これらカラー113と巻心112とが同時に回転し、スリップしないように構成されている。
【0027】
図2は、ロール紙111に発生するトルクを説明するための図で、図示しないロール紙収納カセット(記録紙収納部)に装着されるカラー113とスプール114の軸 114aとの間には、
図1に示すように、トルクを発生するトルクリミッタ115が配置され、ロール紙111が回転するとカラー113が回転し、回転負荷Taが与えられる。この回転負荷Taとロール紙負荷Faとの関係は、図2に示すように、
ロール紙負荷(引き出し力)Fa=回転負荷Ta/ロール紙半径r…(1)
の関係にあるが、トルクリミッタ115の回転負荷Taは安定であり、また、設定も容易である。このとき、ロール紙負荷Faはロール紙半径rが小さくなればそれに反比例して大きくなり、ロール紙巻心112に近づくほど負荷が増え、巻癖の矯正は非常に都合が良い。
【0028】
ここで、図示はしないが、カラー113とスプール114との間の摩擦を少なくし、回転をより滑らかにするためには、トルクリミッタ115とは別にカラー113とスプール114との間に例えばボールベアリング等の軸受を配置すれば良いことは明白である。
図3、4は、本発明の実施に好適なトルクリミッタの例を説明するための要部断面図で、図3(a)は、スプール(回転軸)114とカラー113(回転胴)との間にスプリング116を利用したものであり、図3(b)は、シリコンオイル等の粘弾性体117を利用したものであり、図3(a)および図4(a)は摩擦板118、119を利用したものであり、図4(b)は、磁石120等の磁力を利用したものである。なお、図3、4中、Tは回転軸の回転力、TLは回転胴の回転力である。
【0029】
このように本実施形態では、スプール114とロール紙111をセットするカラー113の間に、スプリング116の内圧力を利用したもの、粘弾性体117を利用したもの、摩擦板118、119の摩擦力を利用したもの、磁石120の吸引・反発力を利用したものの何れかからなるトルクリミッタ115を設けたため、簡単な構成でロール紙111に与える負荷を一定にすることができ、ロール紙111の巻癖を矯正することができる。また、コストダウンおよび信頼性を向上させることができる。
【0030】
図5は本発明に係るロール紙給紙装置の第2実施形態を示す図であり、請求項6記載の発明に対応している。なお、本実施形態は、トルクリミッタが正転方向および逆転方向に異なる負荷で回転可能であることを特徴とするものであり、第1実施形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図5はトルクリミッタの構成を示す図であり、図5において、121は図示しないロール紙収納カセットのベース122に係合される第1内輪であり、この第1内輪121はばね123によって第2内輪124に連結されている。このばね123は一端部が第1内輪121に固定されたフック125に取り付けられているとともに他端部が第2内輪124に摺接しており、第2内輪124は矢視A方向の時計方向のみに所定のトルクで回転可能になっている。
【0031】
また、第1内輪121および第2内輪124の外周部には巻心112が挿入される外輪126が回転可能に設けられており、この外輪126はばね127によって第2内輪124に連結されている。このばね127は一端部が第2内輪124に固定されたフック128に取り付けられているとともに他端部が第2内輪124に摺接しており、外輪126は矢視A方向の反時計方向のみに所定のトルクで回転可能になっている。なお、129はばね123とばね127のばね力を調整するための調整部材であり、第1、第2内輪121、124の軸方向に沿って伸縮するようになっている。
【0032】
このような構成を有するトルクリミッタにあっては、ロール紙111を引き出し方向に引張ると、ばね127が緩むため、外輪126が反時計方向に回転する。このとき、ばね127は第2内輪124上を滑るため、ロール紙111が所定のトルクで外輪126と共に回転する。なお、このときにはばね123が締るため、第1内輪121および第2内輪124がロックされて回転しない。
【0033】
一方、ロール紙111を引き戻し方向に引張ると、ばね127が締るため、外輪126が第2内輪124にロックされて外輪126自体が反時計方向に移動することが規制される。また、このとき、第1内輪121と第2内輪124をロックしていたばね123が緩むため、第2内輪126が回転する。このため、外輪126は第2内輪124と共に時計方向に回転しロール紙111が所定のトルクで外輪126と共に回転する。
【0034】
また、本実施形態では、ロール紙111が引き出される際には、ばね127が第2内輪126上を滑るために所定のトルクが発生することから、このトルクリミッタはロール紙111の引き出し時の負荷がロール紙111の巻戻し時の負荷よりも大きく設定されている。
本実施形態では、トルクリミッタをこのように構成したのは、ロール紙111をロール紙収納カセットにセットする際の便宜を図るためである。
【0035】
すなわち、ロール紙111をロール収納カセットにセットする際は、ロール紙111を所定量引き出して搬送ローラ等に挟持させたりする必要があるが、このとき、余分に引き出したロール紙111を巻き戻すために、ロール紙111をロール紙収納カセットに収納した状態のままでロール紙111を引き出し方向と反対方向に回転させなければならない。
【0036】
本実施形態では、トルクリミッタを正逆回転可能にし、ロール紙111の引き出し方向の回転負荷を巻き戻し方向の回転負荷よりも大きくしているため、ロール紙111の引き出し時には、簡単な構成でロール紙111に与える負荷を一定にすることができる上に、ロール紙111のセット時にはロール紙111をロール紙収納カセットに収納した状態のままで簡単に巻き戻すことができ、ロール紙111のセット性を良好にすることができる。なお、ロール紙111の巻き戻し方向の回転負荷を引き出し方向の回転負荷よりも小さくしたのは、ロール紙111の巻き戻し時には、ロール紙111を巻き戻し方向に回転させれば良いので、大きな負荷が必要でないからである。
【0037】
図6〜13は本発明に係る画像記録装置の一実施形態を示す図であり、請求項7〜12何れかに記載の発明に対応している。
まず、構成を説明する。図6、7において、画像記録装置は、搬送されてきた記録紙Pに画像を形成する画像形成部40と、ロール状に巻かれたロール紙11から記録紙Pを引き出すとともに、所定長さに切断して画像形成部40に搬送する給紙部1とから構成されている。
【0038】
給紙部1は、装置本体下部に出し入れ自在に取り付けられているカセットベース21内に構成されており、カセットホルダ22、デカールローラ23、ピックアップローラ24a、24b、フィードローラ25a、25b、中継ローラ26a、26b、レジストローラ27a、27b、カット部28、マイラ29、紙切れセンサ30、通過検知センサ31および後述する記録紙収納部10を具備している。
【0039】
カセットホルダ22は、記録紙収納部10をカセットホルダ側壁部22aとカセットホルダ側壁部22bとの間に収納するようになっている。ピックアップローラ24a、24bは、カセットホルダ22内に収納されたロール紙11から記録紙Pを所定引き出し力で引き出して、巻きぐせ矯正手段であるデカールローラ23に係合させた後、カット部28へ搬送するようになっている。デカールローラ23 、ピックアップローラ24a、24bとロール紙11との間に配設され、ロール紙11から引き出された記録紙Pをロール紙11に巻かれていたときと逆向きにデカールローラ23に巻きつかせることにより、搬送される記録紙Pの張力を利用して記録紙Pの巻きぐせを矯正するものである。したがって、このデカールローラ23による巻きぐせの矯正能力は、ピックアップローラ24a、24bとロール紙11との間の記録紙Pの張力に比例し、張力が大きくなるにしたがって巻きぐせ矯正能力も大きくなるようになっている。そして、その張力は、ピックアップローラ24a、24bがロール紙11から記録紙Pを引き出す引き出し力に比例する。
【0040】
カット部28は、ピックアップローラ24a、24bとフィードローラ25a、25bとの間に介装され、デカールローラ23によって巻きぐせを矯正された記録紙Pを所定の長さで、記録紙Pの搬送方向と略直交する方向に切断するようになっている。フィードローラ25a、25b、中継ローラ26a、26b、レジストローラ27a、27bは、カット部28で切断された記録紙Pを画像形成部40に搬送するようになっている。マイラ29は、フィードローラ25a、25bと中継ローラ26a、26bとの間に配設された可撓性部材で、記録紙Pの搬送過程で余剰の記録紙が生じた場合、余剰の記録紙Pを下方に撓ませることによって、フィードローラ25a、25bから画像形成部40に搬送される記録紙Pの送り量等を調整するようになっている。紙切れセンサ30は、ピックアップローラ24の下流側に設けられ、記録紙Pの紙切れを検出するものである。通過検知センサ31は、レジストローラ27の上流側に設けられ、記録紙Pが通過するのを検出するものである。
【0041】
この給紙部1のピックアップローラ24a、24b、フィードローラ25a、25b、中継ローラ26a、26bおよびレジストローラ27a、27bは、図示しないモータからの回転が伝達されて回転駆動されるようになっており、これらピックアップローラ24a、24b、フィードローラ25a、25b、中継ローラ26a、26b、レジストローラ27a、27bは、ロール紙11を先端から引き出して所定方向に搬送する搬送手段を構成している。また、中継ローラ26の回転速度は、他のローラ24、25、27の回転速度よりも遅くなるようにモータからの回転の伝達が調整されている。
【0042】
画像形成部40は、図中矢印A方向に駆動する感光体ベルト41と、感光体ベルト41の表面を一様に帯電させる帯電器42と、入力された画情報に基づいて光書き込みを行って感光体ベルト41上に静電潜像を形成する光書き込み器43と、感光体ベルト41上の静電潜像を現像して可視像を形成する現像器44と、感光体ベルト41上の可視像を搬送されてきた記録紙Pに転写する転写器45とを備え、転写した可視像を記録紙Pに定着させた後、外部に排出するようになっている。この画像記録部40は、巻きぐせ矯正手段であるデカールローラ23の搬送方向下流側に配置され、巻きぐせを矯正されて搬送された記録紙Pに画像を形成する画像形成手段を構成している。
【0043】
記録紙収納部10は、図8、9に示すように、ロール紙11、ペーパースプール51、52、支持板53、54を具備している。記録紙収納部10は、ペーパースプール51、52を両端部に装着したロール紙11を収納することができるようになっているとともに、取り出すことができるようになっている。
ペーパースプール51、52(保持部材)は、ベース55、56を具備している。なお、図8、9においては、図8の右側のペーパースプール51を示しているが、ペーパースプール51、52は共に同形状であるので、説明の便宜上、図8、9を用いて両ペーパースプール51、52を同時に説明する。
【0044】
ベース55、56にはねじ57、58によって軸59、60が固定されており、この軸59、60にはベアリング61、62を介してカバー63、64が回転自在に取付けられている。このカバー63、64はロール紙11が巻回される中空状の紙管11aの軸線方向一端部および他端部にそれぞれ挿入されている。また、軸59、60にはEリング71、72が係合されることにより、カバー63、64から抜け出ることが防止されている。
【0045】
また、軸59、60にはトルクリミッタ65、66の内輪部材67、68が装着されており、この内輪部材67、68はスリット67a、68aが軸59、60のピン59a、60aに嵌合されることにより、軸59、60に対して回り止めされている。
また、トルクリミッタ65、66の外輪部材69、70は凸部69a、70aがカバー63、64の内周面端面に形成された図示しない凹部に係合されることにより、カバー63、64と一体回転するようになっている。また、ベアリング61、62とトルクリミッタ65、66の間にはカラー73、74が介装されており、このカラー73、74とカバー63、64の間には一端部がカバー63、64の内周面端面に固定された板ばね(弾性部材)75、76の他端部が介装されている。
【0046】
この板ばね75、76は略中央部がカバー63、64に形成されたスリット63a、64aから外方に突出しており、この板ばね75、76は紙管11aの内周面に圧接することにより、カバー63、64を紙管11aの内周面に係合させている。
また、支持板53、54は、2つの略平行な平坦面を持つ板状の形状を有しており、この支持板53、54は、それらのうち少なくとも一方がロール紙11のサイズに応じて異なる位置に位置するように記録紙収納部10のカセットベース21に対して移動可能に取り付けられるようになっている。
【0047】
すなわち、支持板53、54は挿入部53a、54a、フック53b、54bを有しており、支持板53は、挿入部53aが、カセットベース21に設けられたセット孔21aに、フック53bがセット孔21bにセットされて、着脱自在にカセットベース21に支持されるか、または、ベース53の挿入部53aが、カセットベース21に設けられたセット孔21cに、フック53bがセット孔21bにセットされて、着脱自在にカセットベース21に支持されるようになっている。
【0048】
また、支持板54の挿入部54aが、カセットベース21に設けられたセット孔21eに、支持板54のフック54bがセット孔21fにセットされて、着脱自在にカセットベース21に支持されるか、または、支持板54の挿入部54aが、セット孔21gに、支持板54のフック54bがセット孔21hにセットされて、着脱自在にカセットベース21に支持されるようになっている。
【0049】
支持板53、54は、装置本体の記録紙収納部10に設けられ、ペーパースプール51、52が両端部に装着されたロール紙11が装填されるとき、そのロール紙11の両端部に装着されたペーパースプール51、52にそれぞれ対向するようになっている。すなわち、ペーパースプール51には支持板54が対向し、ペーパースプール56には支持板53が対向するようになっている。
【0050】
また、トルクリミッタ65、66は、ペーパースプール51、52が紙管11aの一端部および他端部に挿入されてベース55、56が支持板53、54の間に装着された場合、ロール紙11から記録紙Pが搬送手段により引き出されるとき、ロール紙11に所定の回転負荷を加えて搬送手段により引き出される記録紙Pの巻径の減少時に初期巻径時より大きな引き出し力を付与するようなトルク設定がなされており、トルクリミッタ65、66としては内輪部材67、68と外輪部材69、70のそれぞれにクラッチや磁石等を設けたものから構成される。なお、本実施形態では、カバー63、64、外輪部材69、70、板ばね75、76が支持部材を構成し、ねじ57、58、軸59、60、内輪部材67、68が固定部材を構成している。
【0051】
次に、その作用を記録紙収納部10の組み付け方法とともに説明する。
まず、支持板53の挿入部53aをカセットベース21のセット孔21aに挿入するとともに、支持板53のフック53bをカセットベース21のセット孔21bに挿入して支持板53をセットする。同様に支持板54の挿入部54aをカセットベース21のセット孔21eに挿入するとともに、支持板54のフック54bをカセットベース21のセット孔21fに挿入して支持板54をセットする。なお、支持板53、54のセット位置は、ロール紙11のサイズによって決められるようになっている。
【0052】
次いで、ロール紙11の紙管11aの一端部および他端部にペーパースプール51、52のカバー63、64を挿入するとともに、ペーパースプール51、52のベース55、56をロール紙11の一端面11bおよび他端面11cに接触させる。このとき、板ばね75、76が紙管11aの内周面に圧接されるため、ペーパースプール51、52は紙管11aに強固に係合する。
【0053】
次に、ペーパースプール51、52が装着されたロール紙11を、記録紙収納部10内の支持板53、54の間に挿入する。このようにしてロール紙11を記録紙収納部10内に装着され、紙管11aはベアリング61、62およびトルクリミッタ65、66を介して軸59、60に対して一体的に回転し、ロール紙11が一方向および他方向に回転することができる。
【0054】
次いで、記録紙Pをロール紙11から引き出すとき、ロール紙11に回転負荷がかかり、その回転負荷に抗する以上の所定の引き出し力で記録紙Pをピックアップローラ24a、24bが引っぱると、記録紙Pがロール紙11から引き出される。このとき、ロール紙11がカバー63、64に対して直接回転せずに、カバー63、64がベアリング61、62を介して軸59、60に対して回転してベアリング61、62に摩擦が発生するので、環境変化(湿度や温度等の変化)や紙管11の内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙11とカバー63、64の摩擦力が変化することがなく、ロール紙11の引き出しトルクが変動するのを抑制することができる。
【0055】
一方、ロール紙11からピックアップローラ24a、24bにより記録紙Pが引き出されるとき、記録紙Pは所定の引き出し力で引張られるが、この引き出し力は、記録紙Pの張力に拮抗している。また、ロール紙11の回転負荷には、ロール紙11自体の自重によるものと、ロール紙11の両端面11b、11cとベース55、56との間に発生する摩擦によるものがあるが、引き出し力をトルクリミッタ65、66によって調整することにより、ロール紙11の回転負荷を安定させることができる。
【0056】
今、ロール紙11aに所定の回転負荷が付与されているものとする。回転負荷により、ロール紙11から記録紙Pが引き出されるとき回転負荷に比例する負荷トルクが記録紙Pにかかり、この負荷トルクに応じた引き出し力で記録紙Pが引き出される。
本実施形態では、紙管11aの内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙11とカバー63、64の摩擦力が変化することがないため、ロール紙11の引き出し力は主にロール紙11の自重に依存することになり、この引き出し力は記録紙ロール11の巻径が大のときに比べて、ロール紙11の巻径が小のときに小さくなり、その分だけロール紙11の張力が小さくなる(図17のAで示す曲線の状態)。この状態であると、ロール紙11の自重が軽くなるのに従って、ロール紙11の引き出し力が小さくなり、ロール紙11の巻心近くになるほど巻癖が強くなるので負荷を巻心に近づくにつれて大きくしたいのにも拘らず、負荷を大きくすることができず、カールの矯正を行なうのが困難となる。
【0057】
そこで本実施形態では、トルクリミッタ65、66により、ロール紙11に所定の回転負荷を加えてピックアップローラ24a、24bにより引き出される記録紙Pの巻径の減少に伴い初期巻径時より次第に大きな引き出し力を付与することにより、ロール紙11から記録紙Pを引き出す引き出し力をロール紙11の巻径の減少に応じて初期巻径時より増大させ、引き出し力に比例した記録紙Pの張力もロール紙11の巻径の減少時には初期巻径時より増大させることができ、それとともにデカールローラ23の巻きぐせ矯正能力もロール紙11の巻径の減少時には初期巻径時よりも増大させることができる。すなわち、ロール紙11の自重の影響を受けることなしに、ロール紙半径rに対するロール紙負荷(ロール紙の引き出し力)の関係を図11で示すような理想的な曲線にすることができる。
【0058】
この結果、デカールローラ23の巻きぐせがロール紙11の巻径の減少時に初期巻径時より強くなるのに応じて、巻きぐせ矯正能力を増大させることができ、記録紙の巻きぐせをロール紙11の巻径に応じて効果的に除去することができる。
このように本実施形態では、ロール紙11の軸線方向一端面11bと他端面11cとにそれぞれ接する一対のベース55、56と、ロール紙11が巻回される中空状の紙管11aの軸方向一端部と他端部とにそれぞれ挿入されたカバー63、64と、ベース55、56に固定され、カバー63、64にベアリング61、62を介して回転自在に連結された軸59、60と、を有するペーパースプール51、52を設けたため、ロール紙11をカバー63、64に対して直接回転させずに、カバー63、64をベアリング61、62を介して軸59、60に対して回転させてベアリング61、62のみに摩擦を発生させることができる。
【0059】
このため、ロール紙11の自重の影響、環境変化(湿度や温度等の変化)または紙管11の内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙11とカバー63、64の摩擦力が変化するのを防止することができ、ロール紙11の引き出しトルクが変動するのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、軸59、60にベアリング61、62を介してカバー63、64を回転自在に支持しているが、軸59、60に対してカバー63、64を直接的に回転自在に支持しても良い。但し、本実施形態のように軸59、60にベアリング61、62を介してカバー63、64を回転自在に支持した場合、軸59、60に対してカバー63、64を直接回転させたときの摩擦係数が0.1程度のものを0.01程度まで下げることができ、ロール紙11の自重の影響も1/10程度に抑えることができる。
【0060】
また、軸59、60とカバー63、64の間にトルクリミッタ65、66を介装し、このトルクリミッタ65、66により、ロール紙11に所定の回転負荷を加えてピックアップローラ24a、24bで引き出される記録紙Pの巻径の減少時に初期巻径時より大きな引き出し力を付与しているため、ロール紙11から記録紙Pを引き出す引き出し力をロール紙11の巻径の減少時には初期巻径時より増大させ、引き出し力に比例した記録紙Pの張力もロール紙11の巻径の減少時には初期巻径時より増大させることができ、それとともにデカールローラ23の巻きぐせ矯正能力もロール紙11の巻径の減少時には初期巻径時よりも増大させることができる。
【0061】
この結果、デカールローラ23は、記録紙Pの巻きぐせがロール紙11の巻径の減少時に初期巻径時より強くなるのに応じて、巻きぐせ矯正能力を増大させることができ、記録紙の巻きぐせをロール紙11の巻径に応じて効果的に除去することができる。
また、カバー63、64のスリット63a、64aから板ばね75、76を突出させ、ペーパースプール51、52を板ばね75、76を介して紙管11に係合させているため(図10参照)、既存の紙管11aにカバー63、64を挿入することにより、板ばね75、76の付勢力によってカバー63、64を紙管11aに簡単に係合させることができ、紙管11aに特別な細工を施すのを不要にして紙管11aの製造コストが増大するのを防止することができる。
【0062】
また、板ばね75、76の一端部をカバー63、64の内周端面に支持するとともに他端部をカラー63、64の内周面に支持しているため、板ば75、76による付勢力を増大させることができ、カバー63、64を紙管11aに一層強固に係合させることができる。また、本実施形態では、ペーパースプール51、52を板ばね75、76を介して紙管11aに係合させているが、これに限らず、図12に示すようにカバー63、64の外周部に凸部(第1係合部)81を設け、この凸部81を紙管11の内周部に係合させるようにしても良い。このようにすれば、紙管11に対してカバー63、64を強固に係合させてカバー63、64と紙管11aを一体回転させることができ、簡単な構成でカバー63、64の回り止めを行なうことができる。
【0063】
また、図13に示すように、カバー63、64の外周部に凸状のキー部82(第1係合部)を設けるとともに、紙管11の内周部にキー部82に係合するキー溝(第2係合部)83を設けても同様の効果を得ることができる。
また、カバー63、64の外周部に凸部(第1係合部)を設けるとともに、紙管11の内周部に凸部に係合するスリット(第2係合部)を設けても良く、これとは逆にカバー63、64の外周部に凹部(第1係合部)を設けるとともに、紙管11の内周部に凹部に係合する凸部(第2係合部)を設けても良い。
【0064】
また、本実施形態では、トルクリミッタとして、図6に示すトルクリミッタを採用しても良い。
【0065】
【発明の効果】
請求項1〜5記載の発明によれば、簡単な構成でロール紙に与える負荷を一定にすることができ、ロール紙の巻癖を矯正することができる。また、コストダウンおよび信頼性を向上させることができる。
請求項6記載の発明によれば、ローラが正逆回転可能であるため、ロール紙を巻き出した後に、ある程度の量だけロール紙を巻戻すことができ、ロール紙のセット性を良好にすることができる。
【0066】
請求項7記載の発明によれば、ロール紙が支持部材に対して直接回転せずに、支持部材が固定部材に対して回転して支持部材と回転部材の間に摩擦が発生するので、ロール紙の自重、環境変化(湿度や温度等の変化)または紙管の内周面の面粗さ等の影響を受けてロール紙と支持部材の摩擦力が変化することがない。この結果、ロール紙の引き出しトルクが変動するのを抑制することができる。
【0067】
請求項8記載の発明によれば、ロール紙から記録紙を引き出す引き出し力をロール紙の巻径の減少時には初期巻径時より増大させ、引き出し力に比例した記録紙の張力もロール紙の巻径の減少時には初期巻径時より増大させることができ、それとともに巻きぐせ矯正手段の巻きぐせ矯正能力もロール紙の巻径の減少時には初期巻径時よりも増大させることができる。
【0068】
この結果、巻きぐせ矯正手段は、記録紙の巻きぐせがロール紙の巻径の減少時に初期巻径時より強くなるのに応じて、巻きぐせ矯正能力を増大させることができ、記録紙の巻きぐせをロール紙の巻径に応じて効果的に除去することができる。
請求項9記載の発明によれば、ローラが正逆回転可能であるため、ロール紙を巻き出した後に、ある程度の量だけロール紙を巻戻すことができ、ロール紙のセット性を良好にすることができる。
【0069】
請求項10記載の発明によれば、紙管に対して支持部材を強固に係合させて支持部材と紙管を一体回転させることができ、簡単な構成で紙管に対する支持部材の回り止めを行なうことができる。
請求項11記載の発明によれば、既存の紙管に支持部材を挿入することにより、弾性部材の付勢力によって支持部材を紙管に簡単に係合させることができ、紙管に特別な細工を施すのを不要にして紙管の製造コストが増大するのを防止することができる。
【0070】
請求項12記載の発明によれば、弾性部材による付勢力を増大させることができ、支持部材を紙管に一層強固に係合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロール紙給紙装置の第1実施形態の要部断面図である。
【図2】第1実施形態のロール紙に発生するトルクを説明するための図である。
【図3】第1実施形態に使用して好適なトルクリミッタを説明するための要部構成図である。
【図4】第1実施形態に使用して好適なトルクリミッタを説明するための要部構成図である。
【図5】本発明に係るロール紙給紙装置の第2実施形態を示す図であり、そのトルクリミッタの要部断面図である。
【図6】本発明に係る画像記録装置の一実施形態の全体構成を示す断面図である。
【図7】一実施形態の記録紙収納部内部の結合関係を示す図である。
【図8】一実施形態のペーパースプールの分解図である。
【図9】一実施形態のペーパースプールの断面図である。
【図10】一実施形態の紙管に挿入されたペーパースプールを概略正面図である。
【図11】一実施形態のロール紙の半径と引き出し力との関係を示す図である。
【図12】ペーパースプールの他の形態を示す図である。
【図13】ペーパースプールの他の形態を示す図である。
【図14】(a)(b)共に従来のロール紙給紙装置を説明するための斜視図である。
【図15】従来のロール紙給紙装置の他の例を説明するための断面図である。
【図16】従来のデカーラ機構を説明するための図である。
【図17】従来のロール紙の半径と引き出し力との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 記録紙収納部
11 ロール紙
11a 紙管
11b 一端面
11c 他端面
23 デカールローラ(巻きぐせ矯正手段)
24a、24b ピックアップローラ(搬送手段)
25a、25b フィードローラ(搬送手段)
26a、26b 中継ローラ(搬送手段)
27a、27b レジストローラ(搬送手段)
40 画像形成部(画像形成手段)
51、52 ペーパースプール(保持手段)
55、56 ベース
57、58 ねじ(固定部材)
59、60 軸(固定部材)
63、64 カバー(支持部材)
65、66 トルクリミッタ
67、68 内輪部材(固定部材)
69、70 外輪部材(支持部材)
75、76 板ばね(弾性部材)
81 凸部(第1係合部)
82 キー部(第1係合部)
83 キー溝(第2係合部)
111 ロール紙
113 カラー
114 スプール
115 トルクリミッタ
116 スプリング
117 粘弾性体
118、119 摩擦板
120 磁石

Claims (12)

  1. ロール状に巻かれたロール紙にしごきを与えてデカールするデカーラと、ロール紙を先端から引き出して所定方向に搬送する搬送手段とを有するロール紙給紙装置において、記録紙収納部に装着し固定されるスプールとロール紙をセットするカラーの間にトルクリミッタを有し、該トルクリミッタは、ロール紙に所定の回転負荷を加えて前記搬送手段により引き出される記録紙の巻径の減少時に初期巻径時より大きな引出力を付与することを特徴とするロール紙給紙装置。
  2. 前記トルクリミッタがスプリングの内圧力を利用したものであることを特徴とする請求項1記載のロール紙給紙装置。
  3. 前記トルクリミッタが粘弾性体を利用したものであることを特徴とする請求項1記載のロール紙給紙装置。
  4. 前記トルクリミッタが摩擦板の摩擦力を利用したものであることを特徴とする請求項1記載のロール紙給紙装置。
  5. 前記トルクリミッタが磁石の吸引・反発力を利用したものであることを特徴とする請求項1記載のロール紙給紙装置。
  6. 前記トルクリミッタが正転方向および逆転方向に異なる負荷で回転可能であることを特徴とする請求項1または2記載のロール紙給紙装置。
  7. ロール紙を収納および取り出し可能な記録紙収納部を有する装置本体と、ロール紙を先端から引き出して所定方向に搬送する搬送手段と、搬送手段により搬送される記録紙の張力を利用して記録紙の巻きぐせを矯正する巻きぐせ矯正手段と、巻きぐせ矯正手段より搬送方向下流側で記録紙に画像を形成する像形成手段とを備えた画像記録装置において、ロール紙の軸線方向一端面と他端面とにそれぞれ接する一対のベースと、ロール紙が巻回される中空状の紙管の軸方向一端部と他端部とにそれぞれ挿入され、ロール紙を支持する一対の支持部材と、前記ベースに固定され、支持部材を回転自在に支持する固定部材と、からなる保持部材を設けたことを特徴とする画像記録装置
  8. 前記支持部材と固定部材の間にトルクリミッタを介装し、該トルクリミッタは、ロール紙に所定の回転負荷を加えて前記搬送手段により引き出される記録紙の巻径の減少時に初期巻径時より大きな引き出し力を付与することを特徴とする請求項7記載の画像記録装置。
  9. 前記トルクリミッタが正転方向および逆転方向に異なる負荷で回転可能であることを特徴とする請求項8記載の画像記録装置。
  10. 前記支持部材の外周部に第1係合部を設けるとともに、紙管の内周部に第1係合部に係合する第2係合部を設けたことを特徴とする請求項7〜9何れかに記載の画像記録装置。
  11. 前記支持部材の外周部から弾性部材を突出させ、保持部材を該弾性部材を介して紙管に係合させることを特徴とする請求項7〜9何れかに記載の画像記録装置。
  12. 前記弾性部材は板ばねから構成され、該板ばねは両端部が支持部材に固定されることを特徴する請求項11記載の画像記録装置。
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