JP3547718B2 - 金型装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形機は射出装置及び金型装置を備え、前記射出装置の加熱シリンダ内において加熱されて溶融させられた成形材料としての樹脂を射出ノズルから射出するようになっている。また、前記金型装置は、固定金型及び可動金型から成り、該可動金型を進退させることによって、金型装置の型閉じ、型締め及び型開きが行われる。そして、金型装置の型締めが行われた状態で、射出ノズルから射出された樹脂は、金型装置内のキャビティ空間に充填(てん)され、冷却されて固化し、成形品になる。続いて、金型装置の型開きが行われ、成形品が取り出される。
【0003】
図2は従来の金型装置の型開状態を示す断面図、図3は従来の可動金型の要部を示す断面図である。
【0004】
図において、11はボトムキャビティ、12は該ボトムキャビティ11を支持する支持ブロック、13は前記ボトムキャビティ11の前端(図2における左端)に隣接させて配設されたキャビティ、14は該キャビティ13の周囲に配設された型板であり、前記ボトムキャビティ11、支持ブロック12、キャビティ13及び型板14によって固定金型15が構成される。該固定金型15は図示されない固定プラテンに取り付けられる。そして、前記ボトムキャビティ11の前端面(図2における左端面)及びキャビティ13の内周面は、成形しようとする成形品16の外周面に対応させて形成される。
【0005】
また、前記固定金型15に対して可動金型21が接離自在に配設され、該可動金型21は、図示されない可動プラテンに取り付けられたコアプレート22及び該コアプレート22に取り付けられたコア23から成り、図示されない型締装置を作動させることによって進退(図2における左右方向に移動)させられる。そして、前記成形品16をコア23から分離させるために、前記コア23に対して進退自在にセパレータ24が配設され、該セパレータ24を進退させるために図示されないエジェクタ装置が配設される。
【0006】
なお、前記型締装置には、型締装置駆動部としての図示されない型締シリンダが配設され、該型締シリンダを駆動することによって型締装置を作動させ、可動金型21を進退させて型閉じ、型締め及び型開きを行うことができる。また、前記エジェクタ装置は、クロスヘッド、該クロスヘッドに取り付けられ、前端に前記セパレータ24が取り付けられたエジェクタロッド、及び該エジェクタロッドを介して前記セパレータ24を進退させる駆動部としてのエジェクタシリンダを備える。
【0007】
前記コア23は、基部18、及び該基部18から前方(図2における右方)に突出させて形成された突部17から成り、該突部17の外周面は、前記成形品16の内周面に対応させて形成される。
【0008】
前記型締装置を作動させることによって、前記可動金型21を前進(図2における右方に移動)させると、突部17がキャビティ13内に挿入されて型閉じ及び型締めが行われ、前記可動金型21を後退(図2における左方に移動)させると、突部17がキャビティ13から出されて型開きが行われる。そして、型閉じが終了した時点で可動金型21と固定金型15との間、すなわち、前記ボトムキャビティ11の前端面及びキャビティ13の内周面と突部17の外周面との間にキャビティ空間が形成される。
【0009】
また、前記ボトムキャビティ11の中央の領域ARには、図示されない射出装置の射出ノズルから射出された樹脂を高温に維持した状態で案内する図示されないホットランナシステムが配設される。なお、ホットランナシステムは、ランナ、チップランナ、コールドスプルー等から成り、該ホットランナシステムと前記キャビティ空間との間がゲート27によって連結される。
【0010】
そして、前記突部17の前端面(図2における右端面)に開口させて円形の穴31が形成され、該穴31内に円柱状のセンタコア32が前端面をボトムキャビティ11と対向させて挿入され、前記穴31の内周面とセンタコア32の外周面との間に、軸方向に所定の長さを有する環状のエアスリット33が形成され、該エアスリット33の前端にエア吹出口35が形成される。なお、前記エアスリット33のクリアランスは0.01〔mm〕程度にされる。また、コアプレート22及びコア23を貫通させてエア通路34が形成され、該エア通路34と前記エアスリット33とが連通させられる。そして、前記エア通路34は図示されない空気供給源に接続される。したがって、型開き時にエア吹出口35から空気を吹き出すことによって、成形品16を可動金型21から離型させることができる。
【0011】
次に、前記構成の金型装置の動作について説明する。
【0012】
前記型締装置を作動させて、図2に示されるように、可動金型21を後退させると、キャビティ13から突部17が出されて型開きが行われる。このとき、成形品16はコア23に付着した状態で、可動金型21側に残される。
【0013】
続いて、エア吹出口35から空気が吹き出されるとともに、エジェクタ装置が作動させられてエジェクタロッドを介してセパレータ24が前進させられ、該セパレータ24によって、成形品16の先端、すなわち、フランジ部36が押される。そのために、該フランジ部36とセパレータ24とが当接させられる。
【0014】
したがって、まず、成形品16の底部37がコア23の表面から剥(は)がされ、続いて、セパレータ24の前進に伴って、胴上部39が、更に胴下部38が剥がされる。このようにして、可動金型21側に残った成形品16がエジェクタ装置及び空気によって突き出され、成形品16が可動金型21から離型させられる。
【0015】
そして、前記成形品16が、可動金型21から完全に離型させられ、取り出されると、セパレータ24が後退させられる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の金型装置において、エア吹出口35から吹き出された空気は、底部37を図3における一点鎖線のように変形させながら矢印A方向に押し出すが、これに伴って、胴下部38が矢印B方向に変形させられる。その結果、胴下部38がコア23に押し付けられ、離型抵抗が大きくなり、離型を困難にしてしまう。特に、成形品16が深い場合、及び薄い場合、離型抵抗が一層大きくなり、離型を一層困難にしてしまう。したがって、深物及び薄物の成形品16を成形することができなくなってしまう。
【0017】
そして、セパレータ24によって成形品16を押すときに発生する圧縮強度が前記離型抵抗より大きくなると、成形品16は座屈し、離型させることができなくなってしまう。さらに、樹脂が機械的剛性の低い材料から成る場合、成形品16は一層座屈し、離型させることができなくなってしまう。
【0018】
そこで、キャビティ空間に充填された樹脂を十分に冷却した後に、離型を行うことが考えられるが、冷却時間を長くすると、成形サイクルが長くなってしまう。
【0019】
本発明は、前記従来の金型装置の問題点を解決して、容易に離型を行うことができ、深物及び薄物の成形品を成形することができ、成形サイクルを短くすることができる金型装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の金型装置においては、キャビティと、本体部及びセンタコアを備え、進退自在に配設され、型締め時に前記キャビティとの間にキャビティ空間を形成するコアと、該コアに対して進退自在に配設され、型開き時に前進させられ、成形品をコアから分離させるセパレータとを有する。
【0021】
そして、前記コアには、軸方向における中央より底部側の箇所において、本体部の前端面とセンタコアの後端面とを合わせることによってエアスリットが形成される。
また、該エアスリットは、環状の第1の空気流路、及び該第1の空気流路から放射状に延び、かつ、先端にコアの周方向の全体にわたってエア吹出口が形成された第2の空気流路から成る。
【0024】
本発明の他の金型装置においては、さらに、前記本体部の前端面は、ランド部、該ランド部の外周縁に沿って形成された環状溝、及び該環状溝の径方向外方において、ランド部より後方に形成された肩部を備える。
そして、前記本体部の前端面とセンタコアの後端面とを合わせたときに、前記環状溝によって第1の空気流路が、肩部によって第2の空気流路が形成される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明の第1の実施の形態における金型装置の型開状態を示す断面図、図4は本発明の第1の実施の形態における可動金型の要部を示す断面図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるコアの要部を示す正面図、図6は図5のX−X断面図である。
【0027】
図において、11はボトムキャビティ、12は該ボトムキャビティ11を支持する支持ブロック、13は前記ボトムキャビティ11の前端に隣接させて配設されたキャビティ、14は該キャビティ13の周囲に配設された型板であり、前記ボトムキャビティ11、支持ブロック12、キャビティ13及び型板14によって固定金型15が構成される。該固定金型15は図示されない固定プラテンに取り付けられる。そして、前記ボトムキャビティ11の前端面(図1における左端面)及びキャビティ13の内周面は、成形しようとする成形品16の外周面に対応させて形成される。
【0028】
また、前記固定金型15に対して可動金型21が接離自在に配設され、該可動金型21は、図示されない可動プラテンに取り付けられたコアプレート22及び該コアプレート22に取り付けられたコア23から成り、図示されない型締装置を作動させることによって固定金型15に対して進退(図1における左右方向に移動)させられる。そして、前記成形品16をコア23から分離させるために、前記コア23に対して進退自在にセパレータ24が配設され、該セパレータ24を進退させるために図示されないエジェクタ装置が配設される。
【0029】
なお、前記型締装置には、図示されない型締装置駆動部としての型締シリンダが配設され、該型締シリンダを駆動することによって型締装置を作動させ、可動金型21を進退させて型閉じ、型締め及び型開きを行うことができる。また、前記エジェクタ装置は、クロスヘッド、該クロスヘッドに取り付けられ、前端に前記セパレータ24が取り付けられたエジェクタロッド、及び該エジェクタロッドを介して前記セパレータ24を進退させる駆動部としてのエジェクタシリンダを備える。
【0030】
前記コア23は、基部18、及び該基部18から前方(図1における右方)に突出させて形成された突部17から成り、該突部17の外周面は、前記成形品16の内周面に対応させて形成される。
【0031】
前記型締装置を作動させることによって、前記可動金型21を前進(図1における右方に移動)させると、突部17がキャビティ13内に挿入されて型閉じ及び型締めが行われ、前記可動金型21を後退(図1における左方に移動)させると、突部17がキャビティ13から出されて型開きが行われる。そして、型閉じが終了した時点で可動金型21と固定金型15との間、すなわち、前記ボトムキャビティ11の前端面及びキャビティ13の内周面と突部17の外周面との間にキャビティ空間が形成される。
【0032】
また、前記ボトムキャビティ11の中央の領域ARには、図示されない射出装置の射出ノズルから射出された樹脂を高温に維持した状態で案内する図示されないホットランナシステムが配設される。なお、ホットランナシステムは、ランナ、チップランナ、コールドスプルー等から成り、前記ホットランナシステムと前記キャビティ空間との間がゲート27によって連結される。
【0033】
そして、前記突部17は、本体部50及びセンタコア52から成り、本体部50の前端部(図1における右端部)に、切頭円錐(すい)形のセンタコア52を取り付けることによって形成され、本体部50の前端面(図1における右端面)とセンタコア52の後端面(図1における左端面)との間に、径方向に所定の幅を有する環状のエアスリット53が形成される。そのために、前記本体部50の前端面は、所定の径を有する円形のランド部57、該ランド部57の外周縁に沿って所定の深さで形成された環状溝58、及び該環状溝58の径方向外方に形成され、前記ランド部57よりわずかに後方(図6における左方)に形成された肩部59から成り、前記環状溝58と後述されるエア通路34とが連通させられる。したがって、本体部50に前記センタコア52を取り付けると、前記環状溝58及び肩部59とセンタコア52との間にエアスリット53が形成される。また、該エアスリット53における前記環状溝58に対応する部分に環状の第1の空気流路81が、肩部59に対応する部分に、コア23の周方向の全体にわたって、前記第1の空気流路81から放射状に延びる環状の第2の空気流路82が形成される。そして、該第2の空気流路82の先端に、コア23の周方向の全体にわたってエア吹出口55が形成される。
【0034】
また、コアプレート22及びコア23を貫通させてエア通路34が形成され、該エア通路34と前記エアスリット53とが連通させられる。そして、前記エア通路34は図示されない空気供給源に接続される。したがって、型開き時に、空気は、エアスリット53内を放射状に流れ、エア吹出口55から放射状に吹き出される。その結果、成形品16を可動金型21から容易に離型させることができる。
【0035】
次に、前記構成の金型装置の動作について説明する。
【0036】
まず、前記型締装置を作動させて、可動金型21を前進させ、型閉じを行い、型締めを行った後、射出装置の射出ノズルから樹脂を射出し、前記キャビティ空間に充填する。続いて、金型装置を冷却し、前記キャビティ空間内の樹脂を固化させると、成形品16が成形される。そして、図1に示されるように、可動金型21を後退させると、キャビティ13から突部17が出されて型開きが行われる。このとき、成形品16はコア23に付着した状態で、可動金型21側に残される。
【0037】
続いて、エア吹出口55から空気が吹き出されるとともに、エジェクタ装置が作動させられてエジェクタロッドを介してセパレータ24が前進させられ、セパレータ24によって、成形品16のフランジ部36が押される。そのために、該フランジ部36とセパレータ24とが当接させられる。
【0038】
したがって、まず、成形品16における前記エア吹出口55に対応する部分、本実施の形態においては、胴下部38が、エア吹出口55から吹き出された空気によってコア23の側面から剥がされ、続いて、空気が底部37とセンタコア52との間に入り込み、底部37がセンタコア52の前面から剥がされる。また、セパレータ24の前進に伴って、前記成形品16における他の部分、本実施の形態においては、胴上部39がコア23の側面から剥がされる。このようにして、可動金型21側に残った成形品16が突き出され、成形品16が可動金型21から離型させられる。この場合、エア吹出口55から吹き出される空気の量が少なく、圧力が低いと、成形品16を直接吹き飛ばすことはできない。なお、前記胴下部38は成形品16の軸方向における中央より底部37側の部分であり、胴上部39は中央よりフランジ部36側の部分である。
【0039】
そして、前記成形品16が、可動金型21から完全に離型させられ、取り出されると、セパレータ24が後退させられる。
【0040】
この場合、エアスリット53はコア23の軸方向における所定の箇所に形成されるが、理想的に離型を行うには、エアスリット53を胴下部38に対応させて形成するのが好ましい。胴上部39に対応させて形成すると、先に胴上部39がコア23から剥がされるので、底部37をセンタコア52から剥がすことが困難になる。
【0041】
ところで、本実施の形態において、エア吹出口55から吹き出された空気は、胴下部38を図4における一点鎖線のように変形させながら矢印C方向に押し出し、続いて、矢印D方向に移動して底部37とセンタコア52との間に入り込み、底部37を一点鎖線のように変形させながら矢印E方向に押し出す。この場合、胴下部38及び底部37が押し出されるのに伴って、胴上部39がコア23に押し付けられることはない。したがって、離型抵抗を小さくすることができるので、容易に離型を行うことができる。特に、成形品16が深い場合、及び薄い場合でも、離型抵抗が大きくならないので、離型を容易に行うことができる。したがって、深物及び薄物の成形品16を成形することができる。
【0042】
そして、セパレータ24によって成形品16を押すときに発生する圧縮強度が前記離型抵抗より大きくなることがないので、成形品16は座屈することなく、離型させられる。さらに、樹脂が機械的剛性の低い材料から成る場合でも、成形品16は座屈することなく、離型させられる。
【0043】
また、成形品16が座屈することがないので、キャビティ空間に充填された樹脂が十分に冷却される前に離型を行うことができる。したがって、冷却時間を短くすることができるので、成形サイクルを短くすることができる。
【0044】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0045】
図7は本発明の第2の実施の形態におけるコアの要部を示す正面図、図8は図7のY−Y断面図である。
【0046】
この場合、コアは、矩(く)形の成形品を成形するために断面が矩形であり、本体部50は、前端面(図8における右端面)において、矩形のランド部67、該ランド部67の外周縁に沿って所定の深さで形成された矩形溝68、該矩形溝68より外方に形成され、コアの四辺に沿って形成された壁部69、及びコアの周方向の複数箇所、すなわち、各コーナ部に、対角線の方向に形成されたスリット部71を備え、前記矩形溝68とエア通路34とが連通させられる。そして、前記本体部50にセンタコアを取り付けると、前記矩形溝68及びスリット部71とセンタコアとの間に、径方向に所定の幅を有するエアスリット53が形成される。また、該エアスリット53における、前記矩形溝68に対応する部分に環状の第1の空気流路81(図4)が、前記スリット部71に対応する部分に、第1の空気流路81から放射状に延びる環状の第2の空気流路82が形成される。そして、スリット部71の先端にエア吹出口55が形成される。
【0047】
したがって、エア吹出口55から空気が吹き出されるとともに、エジェクタ装置が作動させられてエジェクタロッドを介してセパレータ24が前進させられ、セパレータ24によって、フランジ部36が押される。そのために、該フランジ部36とセパレータ24とが当接させられる。この場合、矩形の成形品のコーナ部分を選択的に浮き上がらせて離型を行うことができる。
【0048】
前記各実施の形態において、離型性を高くするために、コアの表面のミガキ摩擦係数を小さくすることもできる。
【0049】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0050】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、金型装置においては、キャビティと、本体部及びセンタコアを備え、進退自在に配設され、型締め時に前記キャビティとの間にキャビティ空間を形成するコアと、該コアに対して進退自在に配設され、型開き時に前進させられ、成形品をコアから分離させるセパレータとを有する。
【0051】
そして、前記コアには、軸方向における中央より底部側の箇所において、本体部の前端面とセンタコアの後端面とを合わせることによってエアスリットが形成される。
また、該エアスリットは、環状の第1の空気流路、及び該第1の空気流路から放射状に延び、かつ、先端にコアの周方向の全体にわたってエア吹出口が形成された第2の空気流路から成る。
【0052】
この場合、前記コアには、軸方向における中央より底部側の箇所において、本体部の前端面とセンタコアの後端面とを合わせることによって、環状の第1の空気流路、及び該第1の空気流路から放射状に延び、かつ、先端にコアの周方向の全体にわたってエア吹出口が形成された第2の空気流路から成るエアスリットが形成される。
【0053】
したがって、型開き時に、まず、成形品におけるエア吹出口に対応する部分がエア吹出口から吹き出された空気によってコアの表面から剥がされ、続いて、空気が成形品の底部とコアとの間に入り込み、底部がコアの表面から剥がされる。また、セパレータの前進に伴って、成形品の他の部分がコアの表面から剥がされる。
【0054】
この場合、前記成形品におけるエア吹出口に対応する部分及び底部が押し出されるのに伴って、成形品の他の部分がコアに押し付けられることがない。したがって、離型抵抗を小さくすることができるので、容易に離型を行うことができる。特に、成形品が深い場合、及び薄い場合でも、離型抵抗が大きくならないので、離型を容易に行うことができる。したがって、深物及び薄物の成形品を成形することができる。
【0055】
そして、セパレータによって成形品を押すときに発生する圧縮強度が前記離型抵抗より大きくなることがないので、成形品は座屈することなく、離型させられる。さらに、樹脂が機械的剛性の低い材料から成る場合でも、成形品は座屈することなく、離型させられる。
【0056】
また、キャビティ空間に充填された樹脂が十分に冷却される前に離型を行うことができ、冷却時間を短くすることができるので、成形サイクルを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における金型装置の型開状態を示す断面図である。
【図2】従来の金型装置の型開状態を示す断面図である。
【図3】従来の可動金型の要部を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における可動金型の要部を示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるコアの要部を示す正面図である。
【図6】図5のX−X断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるコアの要部を示す正面図である。
【図8】図7のY−Y断面図である。
【符号の説明】
13 キャビティ
16 成形品
23 コア
24 セパレータ
53 エアスリット
55 エア吹出口
81、82 第1、第2の空気流路
Claims (2)
- (a)キャビティと、
(b)本体部及びセンタコアを備え、進退自在に配設され、型締め時に前記キャビティとの間にキャビティ空間を形成するコアと、
(c)該コアに対して進退自在に配設され、型開き時に前進させられ、成形品をコアから分離させるセパレータとを有するとともに、
(d)前記コアには、軸方向における中央より底部側の箇所において、本体部の前端面とセンタコアの後端面とを合わせることによってエアスリットが形成され、
(e)該エアスリットは、環状の第1の空気流路、及び該第1の空気流路から放射状に延び、かつ、先端にコアの周方向の全体にわたってエア吹出口が形成された第2の空気流路から成ることを特徴とする金型装置。 - (a)前記本体部の前端面は、ランド部、該ランド部の外周縁に沿って形成された環状溝、及び該環状溝の径方向外方において、ランド部より後方に形成された肩部を備え、
(b)前記本体部の前端面とセンタコアの後端面とを合わせたときに、前記環状溝によって第1の空気流路が、肩部によって第2の空気流路が形成される請求項1に記載の金型装置。
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