JP3547122B2 - 医療用ガス加湿器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、麻酔器,人工呼吸器,酸素吸入器等において使用される麻酔ガス,人工空気,酸素ガス等の医療用ガスを人体に供給される前に加湿しておくための医療用ガス加湿器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、麻酔器,人工呼吸器,酸素吸入器等において使用される麻酔ガス,人工空気,酸素ガス等の医療用ガスは、水分を含有しないものか、水分を含有していても、その含有量が極く僅かなものである。したがって、このような医療用ガスをそのまま患者に供給,吸入させると、例えば、上気道粘膜の繊毛運動低下、体内水分,熱量の損失及び喀痰の乾燥による喀出困難といった問題が生じることから、かかる医療用ガスは人体に供給,吸入される前に適度に加湿しておくことが好ましい。
【0003】
そこで、従来からも、医療用ガス供給路に、バッフル型加湿器やパスオーバ型加湿器を付設して、医療用ガスをこれが人体に供給される前に加湿することが試みられている。ここに、バッフル型加湿器は、医療用ガスを精製水中にバブラーからバブリングさせ、医療用ガスを精製水との接触により加湿させるものであり、パスオーバ型加湿器は、医療用ガスを精製水の水面上を通過させることにより、医療用ガスに水分を同伴させて蒸気圧分の加湿を行なうものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来の加湿器では、加湿源として精製水を使用するために次のような問題があった。
【0005】
すなわち、精製水及びこれを貯溜する加湿器の衛生管理を怠ると、有害菌体等が発生して、これが医療用ガスに混入する虞れがある。したがって、医療用ガスの使用者たる患者は、本来的に抵抗力の弱い者であることから、このような有害菌体を含むガスが供給,吸入されたときには、そのガスが副次的感染源となる虞れがあった。一方、精製水や加湿器の衛生管理に万全を期すためには、精製水の交換や加湿器の清掃を頻繁に行なう必要があるが、このような作業は極めて面倒であり、精製水費用も高額となる。また、バブラー等による気泡発生音が継続するため、特に安静を必要とする患者にとっては、安眠が妨げられる等の支障が生じる。
【0006】
本発明は、このような問題を生じることなく、医療用ガスを安全且つ簡便に加湿することができ、長期に亘ってメンテナンスフリーで加湿することができる加湿器を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記発明の目的を達成するため、本願の請求項1の発明は、医療用ガスの供給路の一部を、その周壁の全部を水蒸気透過膜で形成した加湿室に構成すると共に、当該加湿室を形成する水蒸気透過膜の外壁面に接触させた状態で加湿水を吸収、保持させた保水体を配設して成る医療用ガス加湿器において、前記加湿室を、主たる化学構造が4弗化エチレンと過弗化−3,6−ジオキサー4−メチル−7−オクタンとの共重合体であり且つ官能基としてスルホン酸基を配位させた有機高分子薄膜の水蒸気透過膜から成る外径が2〜50mm及び壁厚さが0.02〜0.5mmのメンブレンチューブから形成すると共に、当該メンブレンチューブを前記保水体を貫通せしめてその壁面を保水体へ密着させて配設し、更に前記保水体を皿形の加湿水の貯留槽内に配設する構成としたことを発明の基本構成とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、保水体を、水蒸気透過膜との接触面へと貫通する微細孔を有する多孔質材で構成するようにしたものである。
更に、請求項3の発明は、請求項1の発明において、保水体を加熱し、加湿室を通過する医療用ガスを所定温度に加温、制御する温度制御機構を設けるようにしたものである。
加えて、請求項4の発明は、請求項1の発明において、メンブレンチューブの長さを500〜800mmとしたものであり、請求項5の発明は、請求項1の発明において、医療用ガス加湿器を医療用機器に組み込みされた医療用ガス加湿器とすると共に、加湿水を医療用機器において生じるドレン水や凝縮水とするようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて具体的に説明する。
【0009】
図1は本発明の実施の形態を示したもので、この実施の形態における医療用ガス加湿器1は、麻酔器,人工呼吸器,酸素吸入器等における医療用ガス2の供給路3の適所に配設されており、供給路3の一部をなし且つ周壁の一部又は全部を水蒸気透過膜41で構成し加湿室4と、加湿水5を吸収,保持させた保水体6と、加湿水5を貯留する貯留槽7と、貯留槽7に貯留された加湿水5又は保水体6を加熱,制御する温度制御機構8とを具備する。なお、加湿室4及び保水体6を含む加湿領域は、図1に示す如く、適宜のカバー体9により囲繞されている。
【0010】
加湿室4は、図1に示す如く、その周壁全体を水蒸気透過膜41で構成した直線状の管形状をなしている。すなわち、加湿室4は、両端部を供給路3の上流側部分31及び下流側部分32に接続させた水蒸気透過膜製のメンブレンチューブ42で構成されている。
【0011】
水蒸気透過膜41は、水蒸気に対して透過性を有し且つ液状の水を透過させない水蒸気選択性を有するものであり、膜組成に親水基を有する含水ポリマーを主成分とする無孔質膜が使用することができ、例えば、セロファン、ポリマーの主鎖若しくは側鎖内に親水基を有する透過性ウレタン又はポリマーの主鎖若しくは側鎖内に塩基若しくは酸基を有するイオン交換ポリマー等を構成材とするものが好適する。この例では、メンブレンチューブ42の構成材たる水蒸気透過膜41として、水分子の吸着性,高速移動性や水分子以外の気体分子(医療用ガス2の必要成分)を透過させない選択性において優れる有機高分子薄膜、特に、イオン交換ポリマーとして主たる化学構造が4弗化エチレンと過弗化3,6ジオキサ−4メチル−7オクタンとの共重合体であり且つ官能基としてスルホン酸基を配位させた有機高分子薄膜が使用されている。
【0012】
また、メンブレンチューブ42としては、このような水蒸気透過膜41で構成した外径2〜50mmのものが好適する。メンブレンチューブ42の壁厚(水蒸気透過膜41の膜厚)は、水蒸気透過機能(膜厚が薄い程、水蒸気透過量が増加する)を考慮しつつ、メンブレンチューブ42内つまり加湿室4を通過する医療用ガス2の圧力に充分耐え得る程度に設定される。一般には、0.02〜0.5mmとしておくことが好ましい。
【0013】
保水体6は、図1に示す如く、下端部を貯留水たる加湿水5に浸漬した状態で、貯留槽7に配置されている。貯留槽7の水面上に位置する保水体部分には貫通孔が形成されている。この貫通孔にはメンブレンチューブ42が密に挿通保持されていて、メンブレンチューブ42の管壁を構成する水蒸気透過膜41を全面的に保水体6に接触させている。保水体6は吸水性,保水性を有する材料で構成されていて、貯留槽7の加湿水5を吸水,保持するものであり、メンブレンチューブ42の外周面を常時湿潤状態に保持する。なお、水蒸気透過膜41の官能基たるスルホン酸基(−SO3H)のH+が他の陽イオンとイオン交換されると、水蒸気透過性能が低下することがあるため、加湿水5としては脱イオン水を用いることが好ましい。
【0014】
保水体6の構成材は吸水性,保水性を有するものであればよく、貯留槽7から吸水した加湿水5が水蒸気透過膜41との接触面へと移動できるような微細孔(当該接触面へと貫通する微細孔)を有する多孔質材で構成しておくことが好ましい。この例では、保水体6の構成材として、発泡性多孔質材、例えば軟質のウレタンフォームが使用されている。このウレタンフォームには、一般に、ポリエステル系のポリウレタンフォームとポリエーテル系のポリウレタンフォームとがあるが、保水体6の構成材としては、加水分解による脆化を生じない点で、ポリエーテル系のポリウレタンフォームを使用することが好ましい。ところで、ポリウレタンフォームは一般に疎水性のものであるが、保水体6を疎水性のポリウレタンフォームはで構成した場合、疎水性であるためにポリウレタンフォーム自体の吸水力が弱く、保水体6に加湿水5を十分に吸水させておくことが困難である。すなわち、疎水性のポリウレタンフォームは、これを水に漬けても内部への水浸透が容易に行われないことから、十分に吸水させるためには、何らかの力を加えてポリウレタンフォームを強制的に圧縮した上で水中に浸漬させたり、長時間水に浸漬させておく必要がある。したがって、保水体6の構成材としては、ポリマー中にOH基,COOH基等の親水基を有する親水性のポリウレタンフォームを使用することが好ましい。保水体6をかかる親水性のポリウレタンフォームで構成しておけば、保水体6の一部を水に接触又は浸漬させておくことにより、短時間で保水体6の内部に水が浸透して保水体6全体を十分に湿潤させることができる。このような親水性のポリウレタンフォームとしては、例えば、イノアックコーポレーション社製の「LENDELL」が市販されている。保水体6の構成材として好適する親水性の発泡性多孔質材としては、上記したものの他、セルローススポンジ(植物性繊維素)を主成分とするもの、例えば米国スリーエム社の「SCOTCH−Brite」がある。
【0015】
而して、医療用ガス2は、それが加湿室4つまりメンブレンチューブ42内を通過する間において、メンブレンチューブ42の外周面に接触する保水体6から水分を吸収して充分に加湿される。
【0016】
すなわち、加湿室4の周壁つまりメンブレンチューブ42の管壁は、上記した如く、主たる化学構造が4弗化エチレンと過弗化3,6ジオキサ−4メチル−7オクタンとの共重合体であり且つ官能基としてスルホン酸基を配位させた有機高分子薄膜(水蒸気透過膜41)で構成されているが、この薄膜における官能基たるスルホン酸基(−SO3 H)は親水性基であることから、メンブレンチューブ42の外表面は、これに接触する保水体6の含有湿分(加湿水5)を迅速に化学吸着し、スルホン酸水和物(−SO3 H・[H2 O]n )として吸収する。そして、メンブレンチューブ42の外表面に吸収された水分子は、メンブレンチューブ42の内外間における水分子の蒸気分圧の差によってメンブレンチューブ42の管壁たる水蒸気透過膜41を透過(移動)して、メンブレンチューブ42(加湿室4)を流れる医療用ガス2中に拡散し、充分に加湿された医療用ガス2が得られる。
【0017】
また、水蒸気透過膜(有機高分子薄膜)41において主たる構造をなす4弗化エチレン共重合体は、周知のように、水分子以外の気体分子を殆ど透過させることがないものであるから、気体分子より大きなバクテリア,ウイルス等の菌体は水蒸気透過膜41を透過することがない。すなわち、保水体6に吸水させる加湿水5にかかる菌体が存在している場合にも、それが水蒸気透過膜41を通過して加湿室4に侵入して医療用ガス2に混入する虞れは皆無であり、長時間の連続使用にも衛生上の問題を生じることがない。したがって、加湿水5として、格別に精製水,滅菌水等を必要とせず、加湿ガス2を極めて簡便に得ることができる。勿論、冒頭に述べたもののように精製水の交換,補給等に要する費用,手間は一切不要であり、気泡発生音もなく静寂な状態で酸素吸入等を行なうことができ、患者の安眠を妨げることもない。
【0018】
ところで、医療用ガス2は、供給路3の下流側部分32から気管挿管を介して患者に供給されるが、在宅酸素療法用の酸素吸入器のようにカニューレを使用して鼻又はマスク等から医療用ガス2を吸入する場合には、患者が医療用ガス2と略同量の大気も同時に吸入することになるため、医療用ガス2は、室温程度であればよく、吸入前に加温しておく必要は特にない。しかし、人工呼吸器や麻酔器のように気管挿管を使用して医療用ガス2のみを患者に吸入させる場合には、医療ガス2を吸入前に体温程度(35〜37℃程度)に加温しておく必要がある。さらに、患者に吸入させる医療ガス2の水分含有量も、大気が同時吸入される場合に比して、高くしておく必要があり、一般に、絶対湿度で33mg/l以上となる高湿度が要求されている。
【0019】
この例では、このような医療ガス2の加温と加湿効率の更なる向上を図るために、貯留槽7の加湿水5を加熱し且つその加熱温度制御する温度制御機構8を設けている。この温度制御機構8は、図1に示す如く、貯留槽7の加湿水5を加熱するヒータ81と、加湿室4の出口側におけるガス温度を検出する温度検出器82と、温度検出器82による検出温度に基づいてヒータ81を制御する制御器83とからなり、検出温度が予め設定した設定温度(一般には、上記した如く体温程度(35〜37℃程度))となるように、ヒータ81による加湿水5の加熱温度を制御する。したがって、ヒータ81により貯留槽7の加湿水5を加熱することにより、保水体6には加熱された加湿水5が吸水,保水されることになり、上記した如く水蒸気透過膜41を介して加湿される医療用ガス2の温度及び湿度が高められる。そして、医療用ガス2の温度は、ヒータ81を制御することにより、設定温度に保持され、患者には常に適温の医療用ガス2が供給される。したがって、ヒータ81による過熱によって、異常に高温の医療用ガス2が患者に供給されるような危険はなく、安全な医療用ガス2の吸入が行われる。
【0020】
ところで、メンブレンチューブ42の外表面に加湿水5により湿潤された保水体6を接触させない場合においても、メンブレンチューブ42周辺の大気から水分子が透過してメンブレンチューブ42内の医療用ガス2が加湿されることになる。しかし、このようなガス(医療用ガス2)とガス(大気)との間における水蒸気透過膜41を介しての水分子透過は、両ガスの水分圧差をドライビングフォースとするものであり、膜41中へのガス溶解度がヘンリーの法則に従って膜界面で平衡状態をとるため、どうしても透過速度(膜41中へのガス溶解度係数と膜41中のガス拡散係数との積で得られる)が低くなり、透過効率が頗る悪い。したがって、医療用ガス2を充分に加湿させるためには、両ガスと膜41との接触時間,接触面積を極めて大きく設定しておく必要があり、加湿器1ひいてはこれを含む麻酔器等の医療機器の大型化やイニシャルコスト(特に膜コスト)の高騰といった実用上の問題が生じる。
【0021】
しかし、上記した如く加湿水5で湿潤された保水体6を水蒸気透過膜41に接触させておいた場合には、その保水体6の湿分が膜41内に瞬時に浸透,膨潤するため、膜41における水移行速度(透過速度)が膜界面でのガス溶解度係数に影響されず飛躍的に向上することになる。したがって、膜41との接触時間や接触面積を小さくしても、充分な加湿を行うことができ、上記した問題は生じない。さらに、かかる加湿作用は上記した如くヒータ81による加湿水加熱により更に効果的に行われる。
【0022】
また、保水体6を使用せず、メンブレンチューブ42又はその一部を貯留水に浸漬させておくことも考えられるが、このようにした場合、貯留水の水位が変動すると、加湿量が変化する虞れがある。このような水位の変動は、貯留水の消費,蒸発等による場合の他、加湿器の傾倒,移動等によっても生じる。したがって、保水体6を使用しない場合には、貯留水位を一定に保持しておくための格別の工夫,手段が必要となり、加湿器の取り付け位置や取り付け方法も大幅に制限されることになり、実用上問題がある。
【0023】
しかし、湿潤させた保水体6をメンブレンチューブ42に接触させた場合には、このような問題を生じることがない。すなわち、加湿器1の転倒,傾倒,移動等によっても水蒸気透過膜41に接触する水分量が全く変化せず、常に、一定の加湿量を得ることができ、安定した加湿機能を発揮させることができる。勿論、上記した如く、保水体6の一部を浸漬させておく貯留槽7を設けた場合には、貯留槽7の水位が加湿器1の転倒等により変動することになるが、かかる水位の変動は保水体6の接触によるメンブレンチューブ42の外表面における湿潤度に何らの影響を与えず、加湿量が変化することはない。また、貯留槽7を設ける場合にも、保水体6の一部が貯留水(加湿水)5に接触又は浸漬されておればよいから、加湿器1の取り付け位置や取り付け方法が貯留槽7を設けることによって制限されるようなことは殆どない。特に、後述する如く、貯留槽7を設けない場合には、かかる制限は全くない。
【0024】
本発明に係る加湿器の加湿能力については、上記した加湿器1を使用して行った実験により確認されている。この実験においては、貯留槽7に貯留された加湿水5の温度を70℃に保持した状態で、メンブレンチューブ42に圧縮空気(湿度:1mg/l,流量:30l/min)を導入して、メンブレンチューブ42の出口側における圧縮空気の湿度,温度を測定した。圧縮空気の湿度,温度の測定はメンブレンチューブ42への圧縮空気導入開始から10分経過後に行った。実験は、メンブレンチューブ42の長さ及び保水体6の材質を異にした5態様(実験番号1〜5)と、比較例として保水体6を使用しない態様(実験番号6)とについて行った。その結果は、表1に示す通りであった。なお、番号1の実験では、保水体6の構成材としてイノアックコーポレーション社製のモルトプレン「MF−20」(ポリエステル系ポリウレタンフォーム)を使用し、その他の実験(実験番号2〜5)ではイノアックコーポレーション社製の「LENDELL」(前述)である「MI−5000」(親水性特殊フォーム)を使用した。また、何れの実験においても、メンブレンチューブ42としては外径15mmの前述した水蒸気透過膜(主たる化学構造が4弗化エチレンと過弗化3,6ジオキサ−4メチル−7オクタンとの共重合体であり且つ官能基としてスルホン酸基を配位させた有機高分子薄膜)で構成したものを使用した。また、保水体6を排除した比較例(実験番号6)では、メンブレンチューブ42の周辺気相領域(カバー体9内の領域であって、貯留槽7の水面上の大気領域)の温度は52℃であった。
【0025】
表1に示す実験結果から明らかなように、保水体6を設けた場合(実験番号1〜6)には、その材質に拘わらず、保水体6を設けない場合(実験番号7)に比して、極めて高い加湿機能が発揮されることが確認された。
【0026】
【表1】
【0027】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。
【0028】
例えば、水蒸気透過膜41は水蒸気に対して透過性を有し且つ液状の水を透過させない水蒸気選択性を有するものであればよく、上記したものの他、疎水性を有し且つ孔径が十分に小さい多孔質材で構成されたものを使用することができる。かかる疎水性の多孔質膜は、孔径が十分に小さいものである場合、水蒸気に対して透過性を有し、水に対して透過阻止性を有する。
【0029】
また、上記した例では、加湿水5を貯留した貯留槽7を設けて、保水体6の一部を貯留水5に浸漬させるようにしたが、保水体6の保水量等によっては、貯留槽7を設けないようにすることもできる。また、保水体6に吸収させる加湿水5は精製水又は滅菌水に限定されないことから、貯留槽7を設けない場合にあって、加湿器1が組み込まれた医療機器において生じるドレン水や凝縮水等を保水体6に供給,吸収させることにより、保水体6の湿潤を確保するようにすることも可能である。
【0030】
また、保水体6の構成材としては、上記した発泡性多孔質材の他、セルロースを主成分とする紙材、親水性のゲルや高吸水性ポリマー等を使用することができる。セルロースを主成分とする紙材としては濾紙等があり、例えば、保水体6を、保水性を高めるべく複数枚の濾紙等を重ねたもので構成することができる。また、保水体6を、吸水性,保水性の高い脱脂綿等で構成することもできる。また、親水性のゲルとしてはゼラチンや寒天等があり、これらで保水体6を構成するようにしてもよい。さらに、保水体6は、吸水性,保水性に優れた高吸水性ポリマーで構成することもできる。かかるポリマーとしては、一般に、デンプン系のもの(デンプン・アクリル酸グラスト重合体部分ナトリウム塩)とアクリル酸塩系のもの(アクリル酸重合体部分ナトリウム塩橋架物)とがあるが、何れも保水体6の構成材として好適する。市販されているものとしては、例えば、三洋化成工業社製の「サンフレッシュシリーズ」がある。
【0031】
また、メンブレンチューブ42の保水体6における配置形態も任意であり、例えば、図2に示す如くメンブレンチューブ42を傾斜状に配置したり、図3に示す如く複数のメンブレンチューブ42…を接続管43…により蛇行状に配置することにより、保水体6の大きさを変更することなく、水蒸気透過膜41と保水体6との接触面積を大きくすることができる。勿論、図3に示す形態において、接続管43をメンブレンチューブで構成すること、つまり蛇行状に形成した一本のメンブレンチューブを使用することも可能である。さらに、図4に示す如く、円柱状をなす保水体6内に螺旋状のメンブレンチューブ42を配置しておいてもよく、このようにすることによって、メンブレンチューブ42を急角度で曲げることなく保水体6に収納しておくことができる。すなわち、メンブレンチューブ42の内部(加湿室4)を通過する医療用ガス2の通気抵抗を上昇させることなく且つ保水体6の体積を最小限に保ちつつメンブレンチューブ42をコンパクトに収納することができるので、結果的に装置の大きさを小さくできる利点がある。しかも、それによって構成する材料の絶対量を減らし、安価にすることができる利点もある。
【0032】
また、加湿室4は、水蒸気透過膜41と医療用ガス2及び保水体6との接触面積を大きくするために、その周壁全体を水蒸気透過膜41で構成しておくこと、つまり加湿室4を水蒸気透過膜製のメンブレンチューブ42で構成しておくことが好ましいが、加湿条件等によっては、加湿室4の周壁の一部のみを水蒸気透過膜41で構成するようにすることもできる。例えば、図5に示す如く、供給路3に中空容器44を介装して、この中空容器44内を、水蒸気透過膜41により、供給路3に連通する加湿室4と湿潤させた保水体6の充填室とに区画するようにしてもよい。勿論、この場合においても、保水体6の一部を貯留水に接触,浸漬させておくことが可能である。
【0033】
また、温度制御機構8の構成も任意であり、例えば、ヒータ81を図2に示す如く保水体6内に設けて、保水体6及びこれに吸収された加湿水を加熱するようにしてもよい。また、上記した例ではガス温度を検出して、これに基づいてヒータ81による加熱温度の制御を行うようにしたが、ガス湿度,保水体温度,ガス流量を検出して、これらに基づいてヒータ81を制御するようにすることもできる。例えば、何らかの理由によりガス流量が一定以下に低下した場合(医療用ガスの一時的な供給停止等)において、医療用ガスが異常に高温となる等の危険を回避すべく、当該流量低下を検知してヒータ81をOFFとする。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解されるように、本発明の医療用ガス加湿器は、医療用ガスが通過する加湿室の周壁の一部又は全部を水蒸気透過膜で構成して、この水蒸気透過膜に湿潤状態の保水体を接触させておくようにしたものであるから、冒頭で述べた如く格別の精製水や多量の加湿水を必要とすることなく、医療用ガスの加湿を極めて簡便に且つメンテナンスフリーで良好に行なうことができる。しかも、水蒸気透過膜は水分子以外の気体分子を殆ど透過させないものであるから、気体分子より大きなバクテリア,ウイルス等の菌体はメンブレンチューブを透過することがない。すなわち、保水体やこれに吸収させる加湿水等にかかる菌体が存在している場合にも、それが加湿室に侵入して、医療用ガスに混入する虞れは皆無であり、長時間の連続使用にも衛生上の問題を生じることがなく、安全な加湿を行うことができる。したがって、患者の上気道や肺等に乾燥による負担をかけることなく、医療用ガスの吸入を安全に行なうことができる。
【0035】
また、加湿水を保水体に吸水させておくため、水蒸気透過膜と加湿水との接触状態が変化することがないから、加湿器の取り付け位置や取り付け方法が制限されず、加湿器が転倒,傾倒したような場合にも安定した加湿機能を発揮することができる。
【0036】
また、保水体又はこれに吸水させる加湿水を加熱制御する温度制御機構を設けておくことにより、医療用ガスを医療目的や患者に最適する温度に加温することができ且つ加湿効果の更なる向上を図ることができる。
【0037】
また、本発明の医療用ガス加湿器は、上記のように優れた加湿機能を発揮するものであるにも拘わらず、部品点数が少なく、構造簡単にして小型化,軽量化を図りうるのものであり、その実用的価値極めて大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る医療用ガス加湿器を示す概略断面図である。
【図2】変形例を示す要部の概略断面図である。
【図3】他の変形例を示す図2相当図である。
【図4】更に他の変形例を示す図2相当図である。
【図5】更に他の変形例を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1…医療用ガス加湿器、2…医療用ガス、3…供給路、4…加湿室、5…加湿水、6…保水体、7…貯留槽、8…温度制御機構、41…水蒸気透過膜、42…メンブレンチューブ。
Claims (5)
- 医療用ガスの供給路の一部を、その周壁の全部を水蒸気透過膜で形成した加湿室に構成すると共に、当該加湿室を形成する水蒸気透過膜の外壁面に接触させた状態で加湿水を吸収、保持させた保水体を配設して成る医療用ガス加湿器において、前記加湿室を、主たる化学構造が4弗化エチレンと過弗化−3,6−ジオキサー4−メチル−7−オクタンとの共重合体であり且つ官能基としてスルホン酸基を配位させた有機高分子薄膜の水蒸気透過膜から成る外径が2〜50mm及び壁厚さが0.02〜0.5mmのメンブレンチューブから形成すると共に、当該メンブレンチューブを前記保水体を貫通せしめてその壁面を保水体へ密着させて配設し、更に前記保水体を皿形の加湿水の貯留槽内に配設する構成としたことを特徴とする医療用ガス加湿器。
- 保水体を、水蒸気透過膜との接触面へと貫通する微細孔を有する多孔質材で構成した請求項1に記載の医療用ガス加湿器。
- 保水体を加熱し、加湿室を通過する医療用ガスを所定温度に加温、制御する温度制御機構を設けた請求項1に記載の医療用ガス加湿器。
- メンブレンチューブの長さを500〜800mmとするようにした請求項1に記載の医療用ガス加湿器。
- 医療用ガス加湿器を医療用機器に組み込みされた医療用ガス加湿器とすると共に、加湿水を医療用機器において生じるドレン水や凝縮水とするようにした請求項1に記載の医療用ガス加湿器。
Priority Applications (1)
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JP2000168834A JP3547122B2 (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 医療用ガス加湿器 |
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JP2000168834A JP3547122B2 (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 医療用ガス加湿器 |
Publications (2)
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