JP3546715B2 - 8−キノリノール誘導体とその金属錯体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフッ素置換8−キノリノール誘導体とその製造方法に関する。フッ素置換8−キノリノール誘導体は、それ自体が医薬、農薬中間体などとして有用であるほか、これを金属に配位させた金属錯体は、有機薄膜エレクトロルミネセンス(EL)素子用の発光材および電子輸送材、電子写真感光体などとして有用である。本発明はこの金属錯体とその製造方法、ならびにこの金属錯体からなる有機薄膜EL素子用発光材料およびこの金属錯体の薄膜を有する有機EL素子にも関する。
【0002】
【従来の技術】
8−キノリノール(別名:オキシンまたは8−ヒドロキシキノリン)は、分子中にピリジン環型の窒素原子とフェノール型の水酸基を有し、これらが金属原子と配位しやすい立体構造を有しているので、−1価の2座配位子として作用し、ほとんど全ての2価または3価金属イオンと安定なキレート錯体を形成する。これらの金属錯体の多くは水に難溶、有機溶媒に可溶であるため、この性質を利用して金属の分離や定量に利用されていることは周知の通りである。
【0003】
8−キノリノールの芳香環上の水素原子が置換された8−キノリノール誘導体も同様の錯体形成能を有している。8−キノリノール誘導体としては、置換基がアルキル基またはハロゲン原子 (例、塩素、フッ素) である化合物がこれまでに報告され、一部は市販されている。
【0004】
8−キノリノールの金属錯体、中でもそのアルミニウム錯体は、1987年にTangらがこれを用いた最初の有機薄膜EL素子を Appl. Phys. Lett., 51, 913 に発表して以来、有機薄膜ELの発光材料として注目されている。
【0005】
有機薄膜EL素子は、蛍光性有機化合物からなる発光層を含み、かつ電子または正孔輸送機能を持つ薄膜を、陽極と陰極との間に挟んだ構造を有し、この薄膜に電子と正孔を注入し、発光層内で電子と正孔を再結合させることにより励起子(エキシトン) を生成させ、この励起子が失活する際の光の放出を利用したものである。
【0006】
薄膜は、発光層が電子輸送能を持つ場合には発光層と正孔輸送層との積層体、発光層が正孔輸送能を持つ場合には発光層と電子輸送層との積層体、発光層が電子と正孔の両者を輸送できる場合には単層構造か、電子輸送層/発光層/正孔輸送層の積層体、とすることができる。
【0007】
有機薄膜EL素子の特長として、低電圧駆動、高輝度、多色化可能などが挙げられる。
高輝度および多色化については、蛍光色素をドーピングする方法が主流である。また、素子のフルカラー化の試みとして、RGB材料をパターニングする、白色光とカラーフィルターを組合わせる、青色光と光変換層を組合わせるなどの方法がある。
【0008】
8−キノリノール金属錯体のEL発光特性の改善に関して、例えば、8−キノリノールのアルミニウム錯体を少量の適当な有機色素 (例、キナクリドン色素) でドーピングすると104 cd/m2 に達する高輝度が得られるという報告がある。
【0009】
特開平6−145146号公報には、EL発光材料として有用な、フッ素原子またはシアノ基で置換した8−キノリノール誘導体と各種金属との金属錯体が開示されており、置換基や金属の種類により黄色ないし橙色の発光が得られることが記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
現在のドーピングは、電子輸送材料または正孔輸送材料と同時に蛍光色素を蒸着させるため、手間がかかる上、均一なドーピングが難しい。また、フルカラー化の各手法も問題がある。具体的には、RGBをパターニングする方法ではRGBをそれぞれを蒸着する必要がある上、優れた赤色材料がない。白色光とカラーフィルターを組合わせる方法は、白色光を得るために数種類の発光材料を組合わせる必要があり、その最適化が難しい。青色光と光変換層を組合わせる方法は十分な輝度が出ない。
【0011】
さらに、EL発光材料としての8−キノリノール金属錯体については、その耐久性、特に耐熱性、耐酸化性が不十分であり、電気的な特性を高めるために電子受容性をより向上させることが求められている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ドーピングしに色調を変化させることができる発光材料について研究を重ねた結果、ある種の8−キノリノール金属錯体の特定位置の水素をフッ素で置換することにより発色光が変化することを見出した。また、フッ素原子は炭素原子との結合エネルギーが高いため、フッ素原子での置換により分子の耐熱性や耐酸化性の向上も期待できる。さらに、フッ素原子は電子吸引性が大きいので、電子受容性を高める効果も期待できる。
【0013】
しかし、8−キノリノール誘導体をフッ素置換した化合物は種類が極めて少なく、市販されているものでは5位をフッ素置換した化合物があるだけで、他に報告例として7位のフッ素置換体があるにすぎない。
【0014】
上記の特開平6−145146号公報には、例示としてはフッ素原子が8−キノリノールの2位〜7位の各位置にモノ置換した化合物や3,6−または5,7−ジ置換した化合物の金属錯体が示されているが、実際の金属錯体の合成例としては、市販されている5位のフッ素置換体 (即ち、5−フルオロ−8−キノリノール) を金属と反応させた例しかない。
【0015】
フッ素置換芳香族化合物は、芳香族ニトロ化合物を還元して得た芳香族アミノ化合物を、バルツシーマン反応により、テトラフルホロホウ酸の存在下でジアゾ化し、得られたテトラフルオロホウ酸ジアゾニウム塩を加熱分解させてフッ素基を導入することにより一般的に合成されている。しかし、この方法は、8−キノリノールのフッ素化の場合には収率良く選択的に進行させることが困難である。そのため、8−キノリノールのフッ素置換誘導体は、上記特開平6−145146号公報に記載された5−フルオロ置換体以外は実際上は利用できないというのが現状であった。
【0016】
本発明によれば、酸触媒を用いた2−アミノフェノール(=o−アミノフェノール)とアクロレイン (=アクリルアルデヒド) との縮合反応による8−キノリノールの合成において、一方または両方の反応成分としてフッ素置換誘導体を使用することにより、2位以外の種々の位置がフッ素で置換された8−キノリノール誘導体を合成することができる。
【0017】
2−アミノフェノールとアクロレインの縮合反応は、従来は収率が低いという問題があったが、溶媒としてリン酸または砒酸の水溶液を使用すると、収率が著しく向上することが判明した。得られたフッ素置換8−キノリノール誘導体のうち、5−または7−モノフッ素置換体以外は新規化合物である。
【0018】
また、2位も含めて各種の位置がフッ素置換されたフッ素置換8−キノリノール誘導体が、フッ素位置にフッ素以外の他のハロゲン(例、塩素)が結合している対応ハロゲン化誘導体を原料とし、フッ素置換反応により該ハロゲンをフッ素に置換することにより、やはり十分な収率で合成できることも判明した。
【0019】
本発明により、下記一般式(1) で示される、フッ素置換8−キノリノール誘導体とその製造方法が提供される。一般式(1) 中、RはH、C1〜C6アルキル基、アセチル基またはトシル基 (=p−トルエンスルホニル基) であり;mおよびnはそれぞれ別個に0または1〜3の整数であり;m+n≧1である。この種の化合物のうち、m+n=1のときは、Fが2、3、4、または6位に結合した化合物が新規化合物である。
【0020】
【化4】
【0021】
本発明によればまた、下記一般式(2) で示される、3位が非置換の2−アミノフェノール化合物を、下記一般式(3) で示されるアクロレイン化合物と、リン酸および/または砒酸の水溶液中で反応させることを特徴とする、2位以外の1または2以上の位置がフッ素置換された、上記一般式(1) で示される8−キノリノール誘導体の製造方法も提供される。
【0022】
【化5】
【0023】
上記式中、RはH、C1〜C6アルキル基、アセチル基、またはトシル基であり;nは0または1〜3の整数であり;A1とA2は互いに独立してHまたはFあり、A1とA2がいずれもHのときはnは0ではない。
【0024】
上記一般式(1) で示されるフッ素置換8−キノリノール誘導体は、フッ素原子の位置に他のハロゲンが結合した、下記一般式(4) で示される対応化合物のフッ素置換反応によっても製造することができる。
【0025】
【化6】
【0026】
式中、R、m、nは上記と同じ意味であり、Xは塩素、臭素、ヨウ素から選ばれ、m+n≧2の場合の各Xは互いに同一でも異なっていてもよい。この方法では、2位がフッ素置換された8−キノリノール誘導体も製造できる。
【0027】
本発明に係る方法により製造されたフッ素置換8−キノリノール誘導体は、非置換の8−キノリノールと同様に、2座配位子としてのキレート形成能を有し、各種の2価または3価金属に配位して金属錯体を形成する。
【0028】
本発明によれば、下記一般式(5) で示されるフッ素置換8−キノリノール誘導体を配位子とする金属錯体も提供される。一般式(5) において、mおよびnは、上記と同じ意味であり、Mは2価または3価の金属であり、pは0(Mが2価金属の場合)または1(Mが3価金属の場合)である。これらの金属錯体の中で配位子が5−フルオロ−8−キノリノール以外であるものが新規化合物である。
【0029】
【化7】
【0030】
このような金属錯体は、一般式(1) で示されるフッ素置換8−キノリノール誘導体を適当な2価または3価金属化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0031】
本発明によれば、上述したフッ素置換8−キノリノール金属錯体(好ましくはMは3価金属、従ってpは1)からなる有機薄膜EL素子用発光材料、ならびに陽極、有機化合物からなる正孔輸送層、上記フッ素置換8−キノリノール金属錯体(好ましくはMは3価金属、従ってpは1)からなる発光・電子輸送層、および陰極が順次積層された構造を持つ有機薄膜EL素子もまた提供される。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明に係る8−キノリノール誘導体は、上記一般式(1) に示すように、8−キノリノールの芳香環上の水素原子の少なくとも1個がフッ素で置換された8−キノリノール誘導体である。m+n=1のモノフッ素置換誘導体の場合は、フッ素の結合位置は2、3、4、または6位の化合物が、新規化合物である。
【0033】
この化合物は、上記一般式(2) で示される、3位が非置換の2−アミノフェノール化合物と、上記一般式(3) で示されるアクロレイン化合物との縮合による閉環反応により製造することができ、この2種類の反応成分の少なくとも一方がフッ素置換されている。この方法により、8−キノリノールの5位または7位がモノフッ素置換された、公知の8−キノリノール誘導体も製造することができる。原料の2−アミノフェノール化合物(2) がフッ素置換されていると一般式(1) でnが1〜3の化合物が得られ、原料のアクロレイン化合物(3) がフッ素置換されていると一般式(1) でmが1または2の化合物が得られる。
【0034】
このフッ素置換8−キノリノール誘導体の製造法についてまず説明する。
反応成分のうち、2−アミノフェノール化合物は、上記一般式(2) で示される化合物であり、その3位が非置換である。即ち、アミノ基(NH2 ) に対してメタ位およびパラ位の3個所の位置のいずれか1個所ないし3個所にフッ素が置換しうる。但し、反応相手のアクロレインがフッ素を有する場合には、フッ素で置換されていなくてもよい。R基は、水素、炭素数6以下のアルキル基、アセチル基またはトシル基である。
【0035】
これらの2−アミノフェノール化合物のうち、非置換の2−アミノフェノール(=o−アミノフェノール)は市販されている。フッ素置換2−アミノフェノール(例、5−フルオロ−2−アミノフェノール)は、例えば、対応するフッ素置換2−ニトロフェノール(例、5−フルオロ−2−ニトロフェノール)を還元することにより容易に合成できる。5位以外のフルオロ置換体も同様に合成できる。また、R基がH以外である化合物は、R基がHである化合物を、例えばR−X(Xはハロゲン、好ましくは塩素)で示される対応するハロゲン化物と反応させることにより得ることができる。R基がアルキル基である場合には、硫酸ジアルキル、リン酸トリアルキル等の他のアルキル化剤も使用できる。
【0036】
この2−アミノフェノール化合物と縮合させるもう1つの反応成分は、一般式(3) で示されるアクロレイン化合物である。この化合物は、アクロレインそれ自体か、またはそのα位および/もしくはβ位がフッ素で置換された (即ち、A1とA2の少なくとも一方がフッ素である) アクロレイン誘導体である。フッ素化アクロレイン誘導体は、例えば、クロロフルオロシクロプロパンの開環反応により合成することができる。
【0037】
化合物(2) と(3) との反応はアミンとアルデヒドとの縮合反応である。この縮合反応は一般に酸性水溶液からなる溶媒中で行われる。酸性水溶液としては塩酸、硫酸等の強酸を使用するのが一般的であるが、本発明で用いる上記(2) および(3) の反応成分の縮合反応では、これらの酸を溶媒に用いると、反応がうまく進行せず、収率が著しく低くなるか、タール状物質が生成して目的物が得られない。アクロレイン化合物は重合性があり、塩酸または硫酸といった強酸性の水溶液中では加熱により重合が進行し易く、縮合反応が効果的に進行しないためではないかと考えられる。
【0038】
これに対し、弱酸であるリン酸または砒酸の水溶液を反応溶媒に使用すると、2−アミノフェノール化合物とアクロレイン化合物との縮合反応が効果的に進行し、目的とする一般式(1) で示される8−キノリノール誘導体を収率よく製造することができることが判明した。しかし、弱酸でも有機酸である酢酸を使用すると、理由は不明であるが高収率は得られない。
【0039】
特に好ましい反応溶媒はリン酸水溶液であるが、砒酸水溶液も使用でき、またリン酸と砒酸の混合水溶液も使用できる。水溶液の濃度はリン酸の場合で30〜85wt%、砒酸の場合には30〜60wt%の範囲内が好ましい。
【0040】
反応は、従来より行われているように、ニトロ化合物を中心とした酸化剤と、少量の硫酸鉄等の触媒の存在下で行うことが好ましい。酸化剤のニトロ化合物は特に限定されないが、m−ニトロベンゼンスルホン酸、ニトロベンゼン等が一般的に使用される。
【0041】
反応温度、反応時間ともに特に限定されないが、一般的に70〜150 ℃、好ましくは80〜110 ℃で行われる。70℃以下では効果的に反応が進行せず、150 ℃以上では副反応の進行が多くなり、タール状物質が生成し、実質上効果的に目的物を合成することが困難となる。反応時間も特に限定されないが、一般的に0.5 〜8時間、好ましくは1〜4時間で行われる。
【0042】
反応は、一般に2−アミノフェノール誘導体、ニトロ化合物、硫酸鉄等を溶媒の酸水溶液中に溶解し、得られた溶液にアクロレイン化合物またはその溶液を滴下することにより行われるが、これ以外の方法も可能である。
【0043】
滴下終了後、反応温度に所定時間保持して反応させる。反応生成物は、反応液を中和し、生成した沈殿を直接蒸留 (または昇華) 精製するか、あるいは適当な溶媒で抽出してから蒸留する等の方法で単離することができる。この方法により、3〜7位のいずれかに1つ以上の位置がフッ素で置換された8−キノリノール誘導体が収率よく得られる。このうち、5−または7−モノフッ素置換8−キノリノール以外のものは新規化合物である。
【0044】
本発明に係る別の方法によれば、一般式(1) で示される本発明のフッ素化8−キノリノール誘導体は、上記一般式(4) で示される、対応するフッ素以外のハロゲン化誘導体のフッ素置換反応により製造される。フッ素以外のハロゲンとしては、塩素、臭素、ヨウ素のいずれも可能である。
【0045】
この反応は、フッ素置換反応剤としてKF、CsF等のアルカリ金属フッ化物を使用することにより一般に行われる。KFとCsFの両者を併用することが好ましく、その場合KFは主剤として当量以上の量で使用し、CsFは反応促進剤として少量使用すればよい。この反応を効果的に進行させるためには、R基がHである場合、アルコキシ基またはアセチル基に置換して、OH基を保護しておくことが望ましい。また、キノリン環の環窒素原子はN−オキシドとしておくことが好ましい。このN−オキシド化の方法は特に限定されないが、一般には過酢酸等が使用される。
【0046】
フッ素置換反応の溶媒としてはスルホラン、N−メチルピロリドン、DMSO等が用いられる。一般に溶媒、フッ素置換反応剤ともに十分乾燥しておく必要がある。反応温度は 100〜250 ℃とすることが好ましく、反応時間は通常は1〜15時間程度である。
【0047】
このフッ素置換反応によれば、8−キノリノールの任意の位置にフッ素基を導入することができ、従って、最初の方法では製造できない2位がフッ素置換された8−キノリノール誘導体も合成することができる。
【0048】
上記のいずれかの方法により合成されたフッ素置換8−キノリノール誘導体は、8−キノリノールと同様の錯体形成能を有しており、各種金属と錯体を形成することができる。金属としては、1価のアルカリ金属と多価金属のいずれも可能であるが、好ましいのは多価金属である。特にEL素子用発光材料として注目されている、Al、Ga、In等の3価金属が好ましい。しかし、Zn、Be等の2価金属とも錯体形成することができる。
【0049】
本発明に係るフッ素置換8−キノリノール誘導体が2価または3価金属に配位した金属錯体の構造は、上記の一般式(5) に示した通りである。一般式(5) に示したように、3価金属とは3配位の (即ち、一般式(5) でpが1の) 、2価金属とは2配位の (即ち、一般式(5) でpが0の) 金属錯体が形成される。
【0050】
この金属錯体は、有機溶媒中で8−キノリノールを適当な金属化合物 (例、2価または3価金属化合物) と反応させると容易に生成する。金属化合物としては、使用する有機溶媒に可溶性であればよく、例えばアルキル化金属化合物 (例、トリエチルアルミニウム) でよいが、他に塩化アルミニウム等のハロゲン化物等も使用可能である。溶媒としては、トルエンなどの炭化水素、テトラヒドロフラン等のエーテルが例示できるが、これに限られるものではない。
【0051】
錯体形成反応は、例えば、不活性ガス (例、窒素) 雰囲気下にて、8−キノリノール誘導体を無水の有機溶媒に溶かし、得られた溶液に金属化合物の有機溶媒溶液をシリンジで滴下して行うことができる。反応温度、反応時間は特に限定されないが、反応温度は室温〜50℃が好ましく、反応時間は3〜10時間程度であろう。
【0052】
本発明のフッ素置換8−キノリノール誘導体およびそれが配位した金属錯体の構造は、MS (質量スペクトル) 、元素分析、IR、NMR等で確認することができる。特にMSによる分子量測定が目的物が生成しているかどうかの大きな判断になる。
【0053】
本発明に係るフッ素置換8−キノリノール金属錯体(金属Mは、好ましくは3価金属、特に好ましくはAl)は、有機薄膜EL素子の発光層材料として有用である。この金属錯体は、電子伝導性を示すので、発光材料としての機能に加えて、電子輸送材料としての機能も果たすことができる。従って、この金属錯体を用いた有機薄膜EL素子は、陽極、有機化合物からなる正孔輸送層、このフッ素置換8−キノリノール金属錯体からなる発光・電子輸送層、および陰極が順次積層された構造を持てばよく、通常はこの積層膜を基板上に成膜することになる。
【0054】
基板としては、ガラスの他に、ポリエチレン等の透明樹脂を用いることができる。この基板の上にまず陽極として透明電極を成膜する。陽極は、例えばITO(インジウム錫酸化物) などでよく、蒸着やスパッタリングなどの方法で成膜すればよい。この陽極の上に、正孔輸送材料、発光・電子輸送材料 (本発明のフッ素置換8−キノリノール金属錯体) 、陰極の順に、例えば真空蒸着により成膜する。正孔輸送材料としては、アミン系、ヒドラジン系、スチルベン系などの有機化合物が使用できる。陰極としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属等を用いることができる。有機層の厚さは全体で100 nm程度と薄いので、低電圧駆動が可能となる。
【0055】
【実施例】
【0056】
【実施例1】
磁気攪拌装置、還流器、温度計、滴下漏斗を備えた200 mlの三口フラスコに、2−アミノ−5−フルオロフェノール10.0g、酸化剤のm−ニトロベンゼンスルホン酸8.3 g、溶媒の85wt%リン酸水溶液50 ml 、および触媒の硫酸第一鉄0.1 gを入れ、油浴で80℃に加熱した。続いて滴下漏斗よりアクロレイン10 ml を1時間で滴下した。滴下終了後、100 ℃で2時間加熱攪拌して反応させた。その後、反応液を水に注ぎ、アンモニア水でpH7に中和した。この中和液をジクロロメタンで抽出し、ついで減圧下でジクロロメタンを除去し、残った褐色固体を直接減圧下で昇華精製することにより、6−フルオロ−8−キノリノールの白色固体 4.3gを得た。
【0057】
DI−MS (直接質量スペクトル) フラグメント:163(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 66.3, H 3.7, N 8.6, F 11.7
実測値:C 66.9, H 3.5, N 8.3, F 12.2
【0058】
【実施例2】
実施例1と同様の操作により、2−アミノ−5,6 −ジフルオロフェノール 6.0g、m−ニトロベンゼンスルホン酸 4.4g、85wt%リン酸水溶液50 ml 、硫酸第一鉄 0.1gおよびアクロレイン10 ml を用いて、 6,7−ジフルオロ−8−キノリノールの白色固体 4.5gを得た。
【0059】
DI−MSフラグメント:181(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 59.7, H 2.8, N 7.7, F 21.0
実測値:C 59.4, H 2.4, N 7.6, F 21.8
【0060】
【実施例3】
実施例1と同様の操作により、2−アミノ−4,5,6 −トリフルオロフェノール7.0g、m−ニトロベンゼンスルホン酸 5.0g、85wt%リン酸水溶液50 ml 、硫酸第一鉄 0.1gおよびアクロレイン10 ml を用いて、 5,6,7−トリフルオロ−8−キノリノールの白色固体 4.1gを得た。
【0061】
DI−MSフラグメント:199(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 54.3, H 2.0, N 7.0, F 28.6
実測値:C 54.9, H 2.1, N 7.2, F 29.1
【0062】
【実施例4】
実施例1と同様の操作により、2−アミノフェノール10.0g、m−ニトロベンゼンスルホン酸 6.0g、85wt%リン酸水溶液50 ml 、硫酸第一鉄 0.1gおよびα−フルオロアクロレイン10 ml を用いて、3−フルオロ−8−キノリノールの白色固体 4.1gを得た。
【0063】
DI−MSフラグメント:163(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 66.3, H 3.7, N 8.6, F 11.7
実測値:C 66.6, H 3.2, N 8.6, F 12.2
【0064】
【実施例5】
実施例1と同様の操作により、2−アミノ−5−フルオロフェノール10.0g、m−ニトロベンゼンスルホン酸 6.5g、85wt%リン酸水溶液50 ml 、硫酸第一鉄0.1gおよびα−フルオロアクロレイン10 ml を用いて、 3,6−ジフルオロ−8−キノリノールの白色固体 4.1gを得た。
【0065】
DI−MSフラグメント:181(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 59.7, H 2.8, N 7.7, F 21.0
実測値:C 60.2, H 2.7, N 7.5, F 21.7
【0066】
【実施例6】
85wt%リン酸水溶液に代えて50wt%砒酸水溶液50 ml を溶媒として使用した以外は実施例1と全く同様にして、6−フルオロ−8−キノリノールを合成した。生成物が白色固体 3.8gとして得られた。
【0067】
DI−MSフラグメント:163(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 66.3, H 3.7, N 8.6, F 11.7
実測値:C 66.5, H 3.6, N 8.4, F 11.9
なお、以上の実施例では、いずれも2−アミノフェノール(2) のR基はHであるが、R基がH以外の低級アルキル基、アセチル基またはトシル基であっても、上記と同様にして対応するフッ素置換誘導体を合成できることは、当業者には理解されよう。或いは、実施例1〜6の生成物を適当なアルキル化剤、アセチル化剤またはトシル化剤 と反応させることにより、R基が水素以外の本発明の化合物を合成できることは、やはりと当業者であれば理解できよう。
【0068】
【実施例7】(参考例)
200 mlナス型フラスコに2−クロロ−8−メトキシキノリン10.0g、乾燥したスルホラン50 ml 、KF 10.0g、CsF 2.0gを入れ、200 ℃で12時間加熱攪拌して反応させた。その後、反応液を水に注ぎ、析出した沈殿をろ別し、これを直接減圧下で昇華精製することにより、2−フルオロ−8−メトキシキノリンの白色固体 4.3gを得た。
【0069】
DI−MSフラグメント:177(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 67.8, H 4.5, N 7.9, F 10.7
実測値:C 67.0, H 4.9, N 7.5, F 11.2
【0070】
【実施例8】(参考例)
200 mlナス型フラスコに4−クロロ−8−メトキシキノリン10.0g、乾燥したスルホラン50 ml 、KF 10.0g、CsF 3.0gを入れ、200 ℃で12時間加熱攪拌して反応させた。その後、反応液を水に注ぎ、析出した沈殿をろ別し、これを直接減圧下で昇華精製することにより、4−フルオロ−8−メトキシキノリンの白色固体 4.5gを得た。
【0071】
DI−MSフラグメント:177(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 67.8, H 4.5, N 7.9, F 10.7
実測値:C 67.4, H 4.4, N 7.7, F 10.3
以上の実施例では、一般式(1) のR基がメトキシ基であるフッ素置換8−キノリノール誘導体が合成されたが、これを常法により加水分解することで、R基がHである対応化合物を得ることができ、さらにこの化合物を適当なアルキル化剤、アセチル化剤またはトシル化剤と反応させることにより、R基が水素以外の化合物を合成できることは当業者であれば理解できよう。
【0072】
【比較例1】
溶媒として濃塩酸を使用した以外は実施例1と同様の操作を行った。タール状物質が生成し、目的物は得られなかった。
【0073】
【比較例2】
溶媒として濃硫酸を使用した以外は実施例1と同様の操作を行った。タール状物質が生成し、目的物は得られなかった。
【0074】
【比較例3】
8−キノリノールをニトロ化し、次いで還元して 5,7−ジアミノキノリノールを合成した。続いて、これを慣用のフッ素化法に従って、亜硝酸ナトリウムとホウフッ酸水溶液を用いたジアゾ化の後、ジアゾ化生成物を熱分解させることによりジフルオロ体の合成を試みたが、タール状物質が生成するだけで、目的物は得られなかった。
【0075】
【実施例9】
磁気攪拌装置、還流器、温度計、シリコン栓を備えた200 mlの四口フラスコに、窒素雰囲気下で、6−フルオロ−8キノリノール0.55gを脱水THF60 ml に溶解させた溶液をシリンジでシリコン栓からフラスコ内に導入し、さらにトリエチルアルミニウムの0.91Mトルエン溶液1.25 ml を同様にしてフラスコ内に入れた。その後、反応混合物を室温で5時間攪拌し、析出した結晶を濾別し、THFで洗浄し、減圧乾燥して、6−フルオロ−8−キノリノール3分子が1原子のAlに配位したフッ素置換8−キノリノールアルミニウム錯体 [トリス (6−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム] 0.4 gを得た。
【0076】
DI−MSフラグメント:513(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 63.2, H 2.9, N 8.2, F 11.1
実測値:C 63.5, H 2.7, N 8.4, F 10.9
【0077】
【実施例10】
実施例9と同様の操作により、6,7 −ジフルオロ−8−キノリノール0.61gをトリエチルアルミニウムと反応させ、3配位型のアルミニウム錯体 [トリス(6,7−ジフルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム] 0.45gを得た。
【0078】
DI−MSフラグメント:567(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 57.1, H 2.1, N 7.4, F 20.1
実測値:C 57.3, H 2.3, N 7.2, F 19.9
【0079】
【実施例11】
実施例9と同様の操作により、5,6,7 −トリフルオロ−8−キノリノール0.67gをトリエチルアルミニウムと反応させ、3配位型のアルミニウム錯体 [トリス(5,6,7−トリフルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム] 0.55gを得た。
【0080】
DI−MSフラグメント:621(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 52.2, H 1.4, N 6.8, F 27.5
実測値:C 52.4, H 1.5, N 6.6, F 27.3
【0081】
【実施例12】
実施例9と同様の操作により、3−フルオロ−8−キノリノール0.55gをトリエチルアルミニウムと反応させ、3配位型のアルミニウム錯体 [トリス (3−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム] 0.41gを得た。
【0082】
DI−MSフラグメント:513(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 63.2, H 2.9, N 8.2, F 11.1
実測値:C 63.3, H 2.8, N 8.3, F 10.9
【0083】
【実施例13】
実施例9と同様の操作により、3,6 −ジフルオロ−8−キノリノール0.61gをトリエチルアルミニウムと反応させ、3配位型のアルミニウム錯体 [トリス(3,6−ジフルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム] 0.43gを得た。
【0084】
DI−MSフラグメント:567(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 57.1, H 2.1, N 7.4, F 20.1
実測値:C 57.0, H 2.2, N 7.3, F 19.9
【0085】
【実施例14】
実施例9と同様の操作により、2−フルオロ−8−キノリノール0.55gをトリエチルアルミニウムと反応させ、3配位型のアルミニウム錯体 [トリス (2−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム] 0.39gを得た。
【0086】
DI−MSフラグメント:513(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 63.2, H 2.9, N 8.2, F 11.1
実測値:C 63.1, H 2.8, N 8.4, F 11.0
【0087】
【実施例15】
実施例9と同様の操作により、7−フルオロ−8−キノリノール0.55gをトリエチルアルミニウムと反応させ、3配位型のアルミニウム錯体 [トリス (7−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム] を得た。
【0088】
DI−MSフラグメント:513(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 63.2, H 2.9, N 8.2, F 11.1
実測値:C 63.3, H 2.8, N 8.0, F 11.0
【0089】
【実施例16】
実施例9と同様の操作により、4−フルオロ−8−キノリノール0.55gをトリエチルアルミニウムと反応させ、3配位型のアルミニウム錯体 [トリス (4−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム] を得た。
【0090】
DI−MSフラグメント:513(M+)
元素分析結果 (単位:wt%)
理論値:C 63.2, H 2.9, N 8.2, F 11.1
実測値:C 63.1, H 2.8, N 8.1, F 11.3
【0091】
【実施例17】
洗浄したITO膜付きガラス基板 (ITO膜厚: 140〜160 nm、表面抵抗:20Ω/□) に、正孔輸送材料としてN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル) ベンジジン(TPD) を、真空蒸着により50 nm の膜厚で成膜した。その上に、発光・電子輸送材料として、実施例9で得たトリス (6−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム錯体を真空蒸着により50 nm 厚に成膜し、最後に陰極材料としてMgとAgを共蒸着により150 nm厚に成膜して、有機EL素子を作製した。真空度は、10−4 Pa のオーダーであった。この素子の輝度・色度をTOPCON製輝度計BM−7にて測定した結果を表1に示す。
【0092】
【実施例18】
発光・電子輸送材料として、実施例10で得たトリス(6,7−ジフルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム錯体を使用した以外は実施例17と同様にして有機EL素子を作製した。この素子の輝度・色度をTOPCON製輝度計BM−7にて測定した結果を表1に示す。
【0093】
【実施例19】
発光・電子輸送材料として、実施例15で得たトリス (7−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム錯体を使用した以外は実施例17と同様にして有機EL素子を作製した。この素子の輝度・色度をTOPCON製輝度計BM−7にて測定した結果を表1に示す。
【0094】
【実施例20】
発光・電子輸送材料として、実施例12で得たトリス (3−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム錯体を使用した以外は実施例17と同様にして有機EL素子を作製した。この素子の輝度・色度をTOPCON製輝度計BM−7にて測定した結果を表1に示す。
【0095】
【実施例21】
発光・電子輸送材料として、実施例16で得たトリス (4−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム錯体を使用した以外は実施例17と同様にして有機EL素子を作製した。この素子の輝度・色度をTOPCON製輝度計BM−7にて測定した結果を表1に示す。
【0096】
【比較例4】
発光・電子輸送材料として、フッ素置換されていないトリス (8−キノリノラト) アルミニウム錯体を使用した以外は実施例17と同様にして有機EL素子を作製した。この素子の輝度・色度をTOPCON製輝度計BM−7にて測定した結果を表1に示す。
【0097】
【比較例5】
発光・電子輸送材料として、公知のトリス (5−フルオロ−8−キノリノラト) アルミニウム錯体を使用した以外は実施例17と同様にして有機EL素子を作製した。この素子の輝度・色度をTOPCON製輝度計BM−7にて測定した結果を表1に示す。
【0098】
【表1】
【0099】
表1からわかるように、非置換では緑色発光のトリス (8−キノリノラト) アルミニウム錯体の種々の位置の水素原子をフッ素原子で置換することにより、発光色を変化させることができた。これにより、多色化ディスプレイを製作することが可能となる。さらに、単一材料で白色に近い発光色を得ることができ、フルカラーディスプレイへの応用も可能である。
【0100】
【発明の効果】
本発明により、耐久性、特に耐熱性と耐酸化性に優れたフッ素置換8−キノリノール誘導体と、それらを配位子とする金属錯体を収率よく合成できる。得られたフッ素置換8−キノリノール誘導体は、医薬・農薬等の中間体として極めて有用である。また、これを配位子としたフッ素置換8−キノリノール金属錯体は、EL素子の電子輸送材あるいは発光材、電子写真感光体における電子輸送材料等に極めて有用である。
【0101】
特に、この金属錯体はフッ素が導入されているため耐久性に優れている上、フッ素の置換位置により発光色が変化するので、多色化ディスプレイの製作が可能となる。さらに、単一材料で白色に近い発光色を得ることができるので、フルカラーディスプレイへの応用も考えられる。
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