JP3546216B2 - 組立て式物品載置棚 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、支柱を差し込み保持する複数の支柱保持部材を備えた基台と、前記支柱保持部材に差し込んで基台上に立設可能な支柱と、前記支柱に対して着脱自在に構成された中間棚とを備えた組立て式物品載置棚に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような構成の組立て式物品載置棚は、支柱保持部材に支柱を差し込んだ際、支柱がふらついたり、がたついたりしないようにする必要があり、従来、図12に示すように、有底筒状の支柱保持部材2Aの上端にほぼV字状の切欠き12aを設け、そのV字状の切欠き12aに係合するV字状の突起12bを支柱3側に設け、支柱保持部材2Aに支柱3を差し込んだ際、支柱3側の突起12bが支柱保持部材2A側の切欠き12aに係合して、支柱保持部材2Aに対する支柱3の下方への移動を阻止するとともに、支柱3の下端部が支柱保持部材2Aの底板に接当するように構成したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の構成によれば、上述した切欠き12aと突起12bとの係合によって、支柱保持部材2Aに対する支柱3のふらつきなどを軽減することは可能であるが、未だ改良の余地があった。
つまり、支柱保持部材2Aに対して支柱3を円滑に抜き差ししようとすると、支柱保持部材2Aの内法寸法よりも支柱3の外法寸法の方を若干小さくする必要がある。そのため、上述した切欠き12aと突起12bとの係合状態において、その係合箇所を中心として、支柱3の下端部が、図12中に矢印で示すように、左右や前後に揺動し、その揺動に伴って支柱3に取り付けた中間棚にがたつきが生じて、その中間棚上に物品を安定良く載置し得ないという問題があった。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点に着目したもので、その目的は、支柱保持部材に対して支柱を円滑に抜き差しすることができるにもかかわらず、支柱保持部材に支柱を差し込んだ際には、支柱保持部材に対して支柱をがたつきのない状態で差し込み保持できる組立て式物品載置棚を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、基台に設けた支柱保持部材に支柱を差し込んだ際、支柱保持部材と支柱とのいずれか一方に設けた切欠きと他方に設けた突起との係合によって、前記支柱保持部材に対する支柱の下方への移動を阻止する係合手段を前記支柱保持部材と支柱とに設けるものであるから、この係合手段によって支柱の下方への移動が阻止され、ある程度、支柱保持部材に対する支柱のふらつきやがたつきが回避される。
そして、その係合手段の係合状態において、係合手段を中心として支柱の下部が揺動するのを阻止する係合式揺動阻止手段を、前記係合手段による係合が深まる方向に行くほど、前記係合式揺動阻止手段による係合も深まる状態に設けるものであるから、この係合式揺動阻止手段によって支柱下部の揺動も阻止され、その結果、前記係合手段と係合式揺動阻止手段との相乗作用により、各支柱が支柱保持部材に対してがたつきの少ない状態で差し込み保持される。
したがって、各支柱保持部材に対して支柱を円滑に抜き差しできるように、支柱保持部材の内法寸法よりも支柱の外法寸法の方を多少小さくしても、各支柱保持部材に対して支柱を確実の保持させることができる。
【0006】
しかも、前記係合手段が、支柱保持部材の上端に設けられたほぼV字状の切欠きと、支柱に設けられたほぼV字状の突起とで構成されるので、比較的簡単な構成でありながら、支柱側の突起を支柱保持部材側の切欠きに係合させるのも容易であり、さらに、前記係合式揺動阻止手段も、支柱保持部材の下端に設けられたほぼV字状の底板と、その底板に接当する支柱の下端部とで構成されるものであるから、この係合式揺動阻止手段の方も簡単な構成であり、それでいて、支柱を下方へ押しつけることにより、前記係合手段と係合式揺動阻止手段との係合を共に深まる側に作用させることができ、中間棚に物品を載置すればする程、その物品の荷重によって各支柱がより確実に保持されることになる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、前記支柱保持部材の底板の一辺のみが、その支柱保持部材に一体的に連設されていて、その連設された一辺を中心として、底板が上下方向に弾性変形可能に構成されているので、前記係合手段と係合式揺動阻止手段との位置関係に多少の製作誤差があっても、その製作誤差は、前記底板の弾性変形によって吸収されることになり、その結果、係合手段や係合式揺動手段に対して厳密な精度が要求されずに製作も容易となる。
【0008】
請求項3に記載の発明によれば、前記底板のV字状の横側面が開放されているので、支柱保持部材に錆止めや塗料などを浸漬処理等によって塗布する際、その塗布作業が容易となり、かつ、支柱保持部材内部の保護にも効果がある。
つまり、支柱保持部材に塗料などを塗布した際、その内部に必要量以上の塗料などが残留して固化すると、支柱の差し込みにも支障をきたすが、V字状底板の横側面が開放されて流出することになるため、塗布作業完了後にいちいち余分な塗料などを排出する手間がいらず、塗料などの塗布作業が容易となる。
同様に、この物品載置棚を屋外に設置して支柱保持部材内部に雨水が侵入したり、あるいは、鉢植えの花などを載置し、その花に対する散水が支柱保持部材内部に侵入しても、その侵入水は自然と流出することになり、支柱保持部材内部の錆防止効果も期待できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による組立て式物品載置棚の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この組立て式物品載置棚は、例えば、鉢植えの花を育成したり陳列したりするために用いるもので、図1に示すように、長方形の板材や補強枠などからなる基台1と、この基台1の四隅に固着された角筒状の支柱保持部材2と、各支柱保持部材2に対して差し込み可能な合計四本の支柱3と、これら支柱3に着脱自在な複数枚の中間棚4などから構成され、基台1下面の四隅近くには、遊転式の移動用車輪5が取り付けられている。
前記基台1は、金属製の角パイプを用いて長方形に枠組みされたフレーム6と、そのフレーム6に取り付けられた合成樹脂製のプレート7から構成され、前記フレーム6の四隅に支柱保持部材2と車輪5とが取り付けられ、プレート7の上面に鉢植えの花などの各種の物品を載置できるように構成されている。
【0010】
前記支柱保持部材2は、金属製の板材によって構成され、図2に示すように、基台1の下面に位置するベース板8と、断面コの字型の保持板9と、断面L字型の閉鎖板10とからなり、前記ベース板8からは、後述する係合式揺動阻止手段11を構成するV字状に折曲された底板11aが一体的に連設され、前記保持板9の一辺の上端には、後述する係合手段12を構成するほぼV字状の切欠き12aが設けられている。
これら各部材が溶接によって互いに固着され、図3に示すように、保持板9と閉鎖板10とによって、上方のみ角筒状に形成されて下方横側方が開放され、かつ、底板11aによって底部が形成された角筒状の支柱保持部材2が形成され、その支柱保持部材2が、ベース板8から上方に向けて立設した状態に構成されている。そして、このような支柱保持部材2が、ベース板8を基台1のフレーム6下面に沿わせた状態で溶接により固着され、そのベース板8を利用して車輪5が取り付けられている。
【0011】
前記支柱保持部材2に差し込む支柱3は、図1および図4に示すように、載置棚の前部に立設する二本の前位支柱3aと後部に立設する二本の後位支柱3bとの二種類があり、各支柱3a,3bの下方一側面には、支柱保持部材2に設けた切欠き12aと係合するほぼV字状の突起12bが溶接により固着され、各切欠き12aと突起12bとによって係合手段12が構成されている。
前位支柱3aには、上方に位置する拡大孔部13aとその下部に連通する小径の落込み孔部13bとからなる前位係止孔13が、その長手方向に沿って複数個形成されている。
後位支柱3bには、前方から後方に向けて下方に傾斜した後位係止孔14が、その長手方向に沿って複数個形成され、かつ、それら後位係止孔14の前方が、後位支柱3bに沿って形成された一本のガイド溝15に連通されている。
【0012】
前記中間棚4は、長方形に枠組みされた金属製の中間棚フレーム16と、その中間棚フレーム16に取り付けられた合成樹脂製の中間棚プレート17とで構成され、その中間棚4の前部両端側には、前位支柱3aの各前位係止孔13に嵌脱自在な前位係止ピン18が、左右方向に出退自在に取り付けられ、中間棚4の後部両端側にも、後位支柱3bの各後位係止孔14に係脱自在な後位係止ピン19が、左右方向に出退自在に取り付けられている。
【0013】
前位係止ピン18は、図5に示すように、中間棚フレーム16に摺動自在に挿通され、その先端には、前位係止孔13の拡大孔部13aに嵌脱自在で、落込み孔部13bよりも大径の前位拡径部18aが円板状に形成され、その基端部には、前位係止ピン18の出退を手動操作し、かつ、中間棚フレーム16への接当で前位係止ピン18の突出量を規制する操作部18bが設けられている。
後位係止ピン19も、図6に示すように、中間棚フレーム16に摺動自在に挿通され、その先端には、後位係止孔14およびガイド溝15の幅よりも大径の後位拡径部19aが円板状に形成され、その基端部には、中間棚フレーム16への接当で後位係止ピン19の突出量を規制する抜止め用の規制ピン19bが設けられている。
【0014】
この物品載置棚の組立ては、基台1の四隅にある支柱保持部材2のうち、前方に位置する二個の支柱保持部材2に前位支柱3aを、後方に位置する二個の支柱保持部材2に後位支柱3bをそれぞれ差し込む。
すると、図7に示すように、各支柱3a,3bに設けられたV字状の突起12bが、支柱保持部材2側のV字状の切欠き12a内に挿入係合し、かつ、各支柱3a,3bの下端部11bが、支柱保持部材2の底板11aに接当する。
各底板11aは、V字状の一辺のみがベース板8に一体的に連設され、その連設辺に対向する側の辺は、保持板9に溶接されているが、両側方が開放した構造であるため、底板11aは弾性変形が可能であり、また、連設辺に対向する側の辺をフリーにすれば、上下方向に弾性変形可能となる。つまり、各支柱保持部材2の底板11aと各支柱3a,3bの下端部11bとが、前記係合手段12を中心として各支柱3a,3bの下部が揺動するのを阻止する係合式揺動阻止手段11を構成している。
【0015】
このように基台1上に四本の支柱3a,3bを立設した後、図4に示すように、中間棚4の後位係止ピン19を後位支柱3bの上部開口部からガイド溝15内に挿入係合させ、中間棚4を目的の高さまで下動させて、後位係止ピン19を中間棚4とともに下方へスライド移動して目的の高さの後位係止孔14に係合させる。
そして、中間棚4をほぼ水平にし、前位係止ピン18の操作部18bを手動操作して、前位係止ピン18を左右外方に突出させ、前位支柱3aの前位係止孔13の拡大孔部13aに嵌入させ、その後、中間棚4の前部をわずかに押し下げて、前位係止ピン18を落込み孔部13bに落込む。
このようにして、複数枚の中間棚4を四本の支柱3a,3bに取り付け、必要に応じて、前後に位置する前位支柱3aと後支柱3bとの上部開口部にわたって上部ステー20をはめ込み、支柱3a,3bの前後方向への開きを防止する。
【0016】
中間棚4の取り付け高さを変更する場合は、中間棚4の前部を持ち上げて、前位係止ピン18を落込み孔部13bから拡大孔部13aに移動させ、操作部18bを手動操作して、前位係止ピン18を前位係止孔13から脱抜する。そして、中間棚4を前方に引き寄せて、後位係止ピン19をガイド溝15に引き出し、その状態で中間棚4を目的の高さまで上下動させた後、上述したように、前位係止ピン18を前位係止孔13に、後位係止ピン19を後位係止孔14に係合して、中間棚4の取り付け高さを変更する。
中間棚4を後方から前方に傾斜させる場合には、高さ変更の場合と同様に、前位係止ピン18を前位係止孔13から脱抜し、図8に示すように、前位係止ピン18をひとつ下方の前位係止孔13に係合するのである。
【0017】
中間棚4や支柱3a,3bなどを取り外す場合には、上述した組立てと逆の手順で取り外すのであり、この物品載置棚を搬入するときなどには、図9および10に示すように、中間棚4を基台1上に積み重ね、基台1どうしを積み重ねて移動して搬入することができる。
具体的に説明すると、中間棚4の後位係止ピン19を後位支柱3bの上部開口部からガイド溝15に挿入係合させ、ガイド溝15の下端部まで中間棚4を下動させる。このようにして、複数枚の中間棚4を順次基台1上に積み重ねていくことができ、後位係止ピン19がガイド溝15に係合されているので、中間棚4を積み重ねた基台1を移動するときに、中間棚4が落ちたり、がたついたりしないようにすることができる。そして、基台1については、支柱保持部材2の上部開口部に支柱保持部材2のV字状底板11aを順次嵌合位置させて、複数の基台1を積み重ねていくことができる。
このようにして、中間棚4を基台1上に積み重ね、基台1どうしを積み重ねて移動できるので、搬入作業を円滑にすることができる。また、物品載置棚1を使用しないときにも、上述したように、中間棚4を基台1上に積み重ねて保管すると、保管するスペースを小さくできる。
【0018】
また、図11に示すように、上述した組立て式物品載置棚を2組背中合わせに配置し、後位支柱3bの上部開口部のそれぞれに連結部材21を挿入して、組立て式物品載置棚を連結し、物品を載置するスペースを広くすることができる。
【0019】
〔別実施形態〕
(1)先の実施形態においては、基台1上に四本の支柱3を立設する構造を示したが、支柱3の本数については、例えば、六本や八本にするなど、種々変更が可能である。また、複数の支柱3において、前位支柱3aと後位支柱3bとを異なる構造にした例を示したが、複数の支柱3を全て同じ構造にすることもでき、また、中間棚4についても、必ずしも先の実施形態のものに限らず、種々変更して実施することができる。
【0021】
(2)基台1の下面に移動用の車輪5を設けた例を示したが、車輪5は必ずしも不可欠なものではなく、このような移動用の車輪5をなくして実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】組立て式物品載置棚の斜視図
【図2】支柱保持部材の分解斜視図
【図3】支柱保持部材の組立て斜視図
【図4】組立て式物品載置棚の要部斜視図
【図5】中間棚の要部の一部切欠き正面図と平面図
【図6】中間棚の要部の一部切欠き背面図と平面図
【図7】組立て式物品載置棚の要部正面図
【図8】組立て式物品載置棚の要部側面図
【図9】中間棚の積み重ね正面図
【図10】基台の積み重ね正面図
【図11】組立て式物品載置棚の要部斜視図
【図12】従来例を示す組立て式物品載置棚の要部正面図
【符号の説明】
1 基台
2 支柱保持部材
3 支柱
4 中間棚
5 車輪
11 係合式揺動阻止手段
11a 底板
11b 支柱の下端部
12 係合手段
12a 切欠き
12b 突起
【発明の属する技術分野】
本発明は、支柱を差し込み保持する複数の支柱保持部材を備えた基台と、前記支柱保持部材に差し込んで基台上に立設可能な支柱と、前記支柱に対して着脱自在に構成された中間棚とを備えた組立て式物品載置棚に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような構成の組立て式物品載置棚は、支柱保持部材に支柱を差し込んだ際、支柱がふらついたり、がたついたりしないようにする必要があり、従来、図12に示すように、有底筒状の支柱保持部材2Aの上端にほぼV字状の切欠き12aを設け、そのV字状の切欠き12aに係合するV字状の突起12bを支柱3側に設け、支柱保持部材2Aに支柱3を差し込んだ際、支柱3側の突起12bが支柱保持部材2A側の切欠き12aに係合して、支柱保持部材2Aに対する支柱3の下方への移動を阻止するとともに、支柱3の下端部が支柱保持部材2Aの底板に接当するように構成したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の構成によれば、上述した切欠き12aと突起12bとの係合によって、支柱保持部材2Aに対する支柱3のふらつきなどを軽減することは可能であるが、未だ改良の余地があった。
つまり、支柱保持部材2Aに対して支柱3を円滑に抜き差ししようとすると、支柱保持部材2Aの内法寸法よりも支柱3の外法寸法の方を若干小さくする必要がある。そのため、上述した切欠き12aと突起12bとの係合状態において、その係合箇所を中心として、支柱3の下端部が、図12中に矢印で示すように、左右や前後に揺動し、その揺動に伴って支柱3に取り付けた中間棚にがたつきが生じて、その中間棚上に物品を安定良く載置し得ないという問題があった。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点に着目したもので、その目的は、支柱保持部材に対して支柱を円滑に抜き差しすることができるにもかかわらず、支柱保持部材に支柱を差し込んだ際には、支柱保持部材に対して支柱をがたつきのない状態で差し込み保持できる組立て式物品載置棚を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、基台に設けた支柱保持部材に支柱を差し込んだ際、支柱保持部材と支柱とのいずれか一方に設けた切欠きと他方に設けた突起との係合によって、前記支柱保持部材に対する支柱の下方への移動を阻止する係合手段を前記支柱保持部材と支柱とに設けるものであるから、この係合手段によって支柱の下方への移動が阻止され、ある程度、支柱保持部材に対する支柱のふらつきやがたつきが回避される。
そして、その係合手段の係合状態において、係合手段を中心として支柱の下部が揺動するのを阻止する係合式揺動阻止手段を、前記係合手段による係合が深まる方向に行くほど、前記係合式揺動阻止手段による係合も深まる状態に設けるものであるから、この係合式揺動阻止手段によって支柱下部の揺動も阻止され、その結果、前記係合手段と係合式揺動阻止手段との相乗作用により、各支柱が支柱保持部材に対してがたつきの少ない状態で差し込み保持される。
したがって、各支柱保持部材に対して支柱を円滑に抜き差しできるように、支柱保持部材の内法寸法よりも支柱の外法寸法の方を多少小さくしても、各支柱保持部材に対して支柱を確実の保持させることができる。
【0006】
しかも、前記係合手段が、支柱保持部材の上端に設けられたほぼV字状の切欠きと、支柱に設けられたほぼV字状の突起とで構成されるので、比較的簡単な構成でありながら、支柱側の突起を支柱保持部材側の切欠きに係合させるのも容易であり、さらに、前記係合式揺動阻止手段も、支柱保持部材の下端に設けられたほぼV字状の底板と、その底板に接当する支柱の下端部とで構成されるものであるから、この係合式揺動阻止手段の方も簡単な構成であり、それでいて、支柱を下方へ押しつけることにより、前記係合手段と係合式揺動阻止手段との係合を共に深まる側に作用させることができ、中間棚に物品を載置すればする程、その物品の荷重によって各支柱がより確実に保持されることになる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、前記支柱保持部材の底板の一辺のみが、その支柱保持部材に一体的に連設されていて、その連設された一辺を中心として、底板が上下方向に弾性変形可能に構成されているので、前記係合手段と係合式揺動阻止手段との位置関係に多少の製作誤差があっても、その製作誤差は、前記底板の弾性変形によって吸収されることになり、その結果、係合手段や係合式揺動手段に対して厳密な精度が要求されずに製作も容易となる。
【0008】
請求項3に記載の発明によれば、前記底板のV字状の横側面が開放されているので、支柱保持部材に錆止めや塗料などを浸漬処理等によって塗布する際、その塗布作業が容易となり、かつ、支柱保持部材内部の保護にも効果がある。
つまり、支柱保持部材に塗料などを塗布した際、その内部に必要量以上の塗料などが残留して固化すると、支柱の差し込みにも支障をきたすが、V字状底板の横側面が開放されて流出することになるため、塗布作業完了後にいちいち余分な塗料などを排出する手間がいらず、塗料などの塗布作業が容易となる。
同様に、この物品載置棚を屋外に設置して支柱保持部材内部に雨水が侵入したり、あるいは、鉢植えの花などを載置し、その花に対する散水が支柱保持部材内部に侵入しても、その侵入水は自然と流出することになり、支柱保持部材内部の錆防止効果も期待できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による組立て式物品載置棚の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この組立て式物品載置棚は、例えば、鉢植えの花を育成したり陳列したりするために用いるもので、図1に示すように、長方形の板材や補強枠などからなる基台1と、この基台1の四隅に固着された角筒状の支柱保持部材2と、各支柱保持部材2に対して差し込み可能な合計四本の支柱3と、これら支柱3に着脱自在な複数枚の中間棚4などから構成され、基台1下面の四隅近くには、遊転式の移動用車輪5が取り付けられている。
前記基台1は、金属製の角パイプを用いて長方形に枠組みされたフレーム6と、そのフレーム6に取り付けられた合成樹脂製のプレート7から構成され、前記フレーム6の四隅に支柱保持部材2と車輪5とが取り付けられ、プレート7の上面に鉢植えの花などの各種の物品を載置できるように構成されている。
【0010】
前記支柱保持部材2は、金属製の板材によって構成され、図2に示すように、基台1の下面に位置するベース板8と、断面コの字型の保持板9と、断面L字型の閉鎖板10とからなり、前記ベース板8からは、後述する係合式揺動阻止手段11を構成するV字状に折曲された底板11aが一体的に連設され、前記保持板9の一辺の上端には、後述する係合手段12を構成するほぼV字状の切欠き12aが設けられている。
これら各部材が溶接によって互いに固着され、図3に示すように、保持板9と閉鎖板10とによって、上方のみ角筒状に形成されて下方横側方が開放され、かつ、底板11aによって底部が形成された角筒状の支柱保持部材2が形成され、その支柱保持部材2が、ベース板8から上方に向けて立設した状態に構成されている。そして、このような支柱保持部材2が、ベース板8を基台1のフレーム6下面に沿わせた状態で溶接により固着され、そのベース板8を利用して車輪5が取り付けられている。
【0011】
前記支柱保持部材2に差し込む支柱3は、図1および図4に示すように、載置棚の前部に立設する二本の前位支柱3aと後部に立設する二本の後位支柱3bとの二種類があり、各支柱3a,3bの下方一側面には、支柱保持部材2に設けた切欠き12aと係合するほぼV字状の突起12bが溶接により固着され、各切欠き12aと突起12bとによって係合手段12が構成されている。
前位支柱3aには、上方に位置する拡大孔部13aとその下部に連通する小径の落込み孔部13bとからなる前位係止孔13が、その長手方向に沿って複数個形成されている。
後位支柱3bには、前方から後方に向けて下方に傾斜した後位係止孔14が、その長手方向に沿って複数個形成され、かつ、それら後位係止孔14の前方が、後位支柱3bに沿って形成された一本のガイド溝15に連通されている。
【0012】
前記中間棚4は、長方形に枠組みされた金属製の中間棚フレーム16と、その中間棚フレーム16に取り付けられた合成樹脂製の中間棚プレート17とで構成され、その中間棚4の前部両端側には、前位支柱3aの各前位係止孔13に嵌脱自在な前位係止ピン18が、左右方向に出退自在に取り付けられ、中間棚4の後部両端側にも、後位支柱3bの各後位係止孔14に係脱自在な後位係止ピン19が、左右方向に出退自在に取り付けられている。
【0013】
前位係止ピン18は、図5に示すように、中間棚フレーム16に摺動自在に挿通され、その先端には、前位係止孔13の拡大孔部13aに嵌脱自在で、落込み孔部13bよりも大径の前位拡径部18aが円板状に形成され、その基端部には、前位係止ピン18の出退を手動操作し、かつ、中間棚フレーム16への接当で前位係止ピン18の突出量を規制する操作部18bが設けられている。
後位係止ピン19も、図6に示すように、中間棚フレーム16に摺動自在に挿通され、その先端には、後位係止孔14およびガイド溝15の幅よりも大径の後位拡径部19aが円板状に形成され、その基端部には、中間棚フレーム16への接当で後位係止ピン19の突出量を規制する抜止め用の規制ピン19bが設けられている。
【0014】
この物品載置棚の組立ては、基台1の四隅にある支柱保持部材2のうち、前方に位置する二個の支柱保持部材2に前位支柱3aを、後方に位置する二個の支柱保持部材2に後位支柱3bをそれぞれ差し込む。
すると、図7に示すように、各支柱3a,3bに設けられたV字状の突起12bが、支柱保持部材2側のV字状の切欠き12a内に挿入係合し、かつ、各支柱3a,3bの下端部11bが、支柱保持部材2の底板11aに接当する。
各底板11aは、V字状の一辺のみがベース板8に一体的に連設され、その連設辺に対向する側の辺は、保持板9に溶接されているが、両側方が開放した構造であるため、底板11aは弾性変形が可能であり、また、連設辺に対向する側の辺をフリーにすれば、上下方向に弾性変形可能となる。つまり、各支柱保持部材2の底板11aと各支柱3a,3bの下端部11bとが、前記係合手段12を中心として各支柱3a,3bの下部が揺動するのを阻止する係合式揺動阻止手段11を構成している。
【0015】
このように基台1上に四本の支柱3a,3bを立設した後、図4に示すように、中間棚4の後位係止ピン19を後位支柱3bの上部開口部からガイド溝15内に挿入係合させ、中間棚4を目的の高さまで下動させて、後位係止ピン19を中間棚4とともに下方へスライド移動して目的の高さの後位係止孔14に係合させる。
そして、中間棚4をほぼ水平にし、前位係止ピン18の操作部18bを手動操作して、前位係止ピン18を左右外方に突出させ、前位支柱3aの前位係止孔13の拡大孔部13aに嵌入させ、その後、中間棚4の前部をわずかに押し下げて、前位係止ピン18を落込み孔部13bに落込む。
このようにして、複数枚の中間棚4を四本の支柱3a,3bに取り付け、必要に応じて、前後に位置する前位支柱3aと後支柱3bとの上部開口部にわたって上部ステー20をはめ込み、支柱3a,3bの前後方向への開きを防止する。
【0016】
中間棚4の取り付け高さを変更する場合は、中間棚4の前部を持ち上げて、前位係止ピン18を落込み孔部13bから拡大孔部13aに移動させ、操作部18bを手動操作して、前位係止ピン18を前位係止孔13から脱抜する。そして、中間棚4を前方に引き寄せて、後位係止ピン19をガイド溝15に引き出し、その状態で中間棚4を目的の高さまで上下動させた後、上述したように、前位係止ピン18を前位係止孔13に、後位係止ピン19を後位係止孔14に係合して、中間棚4の取り付け高さを変更する。
中間棚4を後方から前方に傾斜させる場合には、高さ変更の場合と同様に、前位係止ピン18を前位係止孔13から脱抜し、図8に示すように、前位係止ピン18をひとつ下方の前位係止孔13に係合するのである。
【0017】
中間棚4や支柱3a,3bなどを取り外す場合には、上述した組立てと逆の手順で取り外すのであり、この物品載置棚を搬入するときなどには、図9および10に示すように、中間棚4を基台1上に積み重ね、基台1どうしを積み重ねて移動して搬入することができる。
具体的に説明すると、中間棚4の後位係止ピン19を後位支柱3bの上部開口部からガイド溝15に挿入係合させ、ガイド溝15の下端部まで中間棚4を下動させる。このようにして、複数枚の中間棚4を順次基台1上に積み重ねていくことができ、後位係止ピン19がガイド溝15に係合されているので、中間棚4を積み重ねた基台1を移動するときに、中間棚4が落ちたり、がたついたりしないようにすることができる。そして、基台1については、支柱保持部材2の上部開口部に支柱保持部材2のV字状底板11aを順次嵌合位置させて、複数の基台1を積み重ねていくことができる。
このようにして、中間棚4を基台1上に積み重ね、基台1どうしを積み重ねて移動できるので、搬入作業を円滑にすることができる。また、物品載置棚1を使用しないときにも、上述したように、中間棚4を基台1上に積み重ねて保管すると、保管するスペースを小さくできる。
【0018】
また、図11に示すように、上述した組立て式物品載置棚を2組背中合わせに配置し、後位支柱3bの上部開口部のそれぞれに連結部材21を挿入して、組立て式物品載置棚を連結し、物品を載置するスペースを広くすることができる。
【0019】
〔別実施形態〕
(1)先の実施形態においては、基台1上に四本の支柱3を立設する構造を示したが、支柱3の本数については、例えば、六本や八本にするなど、種々変更が可能である。また、複数の支柱3において、前位支柱3aと後位支柱3bとを異なる構造にした例を示したが、複数の支柱3を全て同じ構造にすることもでき、また、中間棚4についても、必ずしも先の実施形態のものに限らず、種々変更して実施することができる。
【0021】
(2)基台1の下面に移動用の車輪5を設けた例を示したが、車輪5は必ずしも不可欠なものではなく、このような移動用の車輪5をなくして実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】組立て式物品載置棚の斜視図
【図2】支柱保持部材の分解斜視図
【図3】支柱保持部材の組立て斜視図
【図4】組立て式物品載置棚の要部斜視図
【図5】中間棚の要部の一部切欠き正面図と平面図
【図6】中間棚の要部の一部切欠き背面図と平面図
【図7】組立て式物品載置棚の要部正面図
【図8】組立て式物品載置棚の要部側面図
【図9】中間棚の積み重ね正面図
【図10】基台の積み重ね正面図
【図11】組立て式物品載置棚の要部斜視図
【図12】従来例を示す組立て式物品載置棚の要部正面図
【符号の説明】
1 基台
2 支柱保持部材
3 支柱
4 中間棚
5 車輪
11 係合式揺動阻止手段
11a 底板
11b 支柱の下端部
12 係合手段
12a 切欠き
12b 突起
Claims (3)
- 支柱を差し込み保持する複数の支柱保持部材を備えた基台と、前記支柱保持部材に差し込んで基台上に立設可能な支柱と、前記支柱に対して着脱自在に構成された中間棚とを備えた組立て式物品載置棚であって、
前記支柱保持部材に支柱を差し込んだ際、前記支柱保持部材と支柱とのいずれか一方に設けた切欠きと他方に設けた突起との係合によって、前記支柱保持部材に対する支柱の下方への移動を阻止する係合手段を前記支柱保持部材と支柱とに設け、かつ、前記係合手段の係合状態において、その係合手段を中心として前記支柱の下部が揺動するのを阻止する係合式揺動阻止手段を、前記係合手段による係合が深まる方向に行くほど、前記係合式揺動阻止手段による係合も深まる状態に設け、
前記係合手段が、前記支柱保持部材の上端に設けられたほぼV字状の切欠きと、前記支柱に設けられたほぼV字状の突起とで構成され、かつ、前記係合式揺動阻止手段が、前記支柱保持部材の下端に設けられたほぼV字状の底板と、その底板に接当する前記支柱の下端部とで構成されている組立て式物品載置棚。 - 前記底板の一辺のみが、前記支柱保持部材に一体的に連設されていて、その連設された一辺を中心として、前記底板が、上下方向に弾性変形可能に構成されている請求項1に記載の組立て式物品載置棚。
- 前記底板のV字状の横側面が開放されている請求項2に記載の組立て式物品載置棚。
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JPH11123111A JPH11123111A (ja) | 1999-05-11 |
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- 1997-10-22 JP JP28945097A patent/JP3546216B2/ja not_active Expired - Fee Related
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