JP3545625B2 - 盗難防止システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、盗難防止システムに関し、特に、携行品の盗難や紛失等の異常状態の発生を所有者にいち早く報知し、携行品を所有者の手元に早期に取り戻すことができる盗難防止システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鞄や貴重品等の携行品の置き引きや盗難、紛失等を防止する装置(以下、盗難防止装置と総称する)としては、図13に示すように、携行品30に装着された送信装置10´から、所有者40が所持する受信装置20´に常時あるいは一定の時間間隔で無線により監視信号S´を送信し[図13(a)]、携行品30が盗難、紛失等により所有者40から離間して、監視信号S´が受信されなくなった場合に受信装置20´に備えられたブザー等の警報を鳴動する[図13(b)]ものが知られている。
図13に示したような盗難防止装置においては、送信装置10´及び受信装置20´が専用の通信装置により構成されているため、一対の送信装置10´及び受信装置20´を一組として購入し、使用する必要がある。また、携行品30が盗難、紛失に遭ったことはブザー等により所有者40に報知されるが、携行品30の所在を特定することはできなかった。
【0003】
一方、近年、移動体通信回線網を利用した簡易型携帯電話(Personal Handyphone System;以下、PHSと略記する)やデジタル携帯電話(Personal DigitalCellular;以下、PDCと略記する)、自動車電話等の携帯型通信機器が急激に普及している。このような移動体通信システムは、いずれも各携帯型通信機器と通信エリアをカバーする基地局とが、常時双方向通信を行うことによって、各携帯型通信機器の識別や概略位置の検出が行われている。
したがって、このような移動体通信システムの機能を利用して、上述したような盗難、紛失等により所在が不明となった携行品の所在を特定する技術が、たとえば特開平9−128663号公報等に記載されている。
【0004】
例えば、特開平9−128663号公報によれば、図14に示すように、PHS通信システムを利用して、携行品30に装着された無線通信装置10″の位置情報を制御局装置70´内のデータベースに登録して管理し、携行品30の盗難、紛失等による所有者40からの問い合わせに対して、PHS通信システムの提供業者等のオペレータが無線通信装置10″の位置を回答することにより、あるいは、コンピュータやファクシミリ、電子手帳等の情報端末機器90により制御局装置70´にアクセスすることにより、携行品30の所在を示す位置情報を取得するものである。なお、図14において、50は基地局(PHSアンテナ)、60はエリア交換機、80は公衆回線網であり、これらによって、移動体通信回線網100´が構成される。
【0005】
また、特開平9−128663号公報には、所有者40が無線通信装置10″から送信される監視信号を直接受信する受信カード20″を常時所持することにより、所定時間以上、監視信号を受信できなかった場合に、警報音を鳴動して携行品30の盗難や紛失等の発生を所有者40にいち早く報知することが記載されている。
なお、携行品の所在の位置精度を一層向上させるための技術として、全地球的測位システム(Global Positioning System:以下、GPSと略記する)を利用するものも知られており、携行品に装着される無線通信装置にGPS衛星からの信号を受信してGPS位置情報を生成するGPS機能部を設けて、携行品のGPS位置情報を移動体通信回線網を介して所有者側に通知することが、たとえば特開平9−128663号公報や特開平10−262279号公報等に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来技術においては、以下に示すような問題があった。
携行品の所有者から移動体通信システムの提供業者への問い合わせやコンピュータ等の情報機器によるアクセスによらなければ、携行品の所在を示す位置情報を取得することができないため、携行品の所有者や移動体通信システムの提供業者の人的及び物的な負担が大きい。また、所有者が情報端末機器等を所持していない場合には、早期に携行品の所在を確認することができず、手元に取り戻すことが一層困難となる。
複数の携行品の各々に装着された送信装置や無線通信装置に対応させて複数の受信装置等を常時所持しなければならないうえ、受信装置等が携行品の異常状態の発生を報知する機能のみを有する専用の通信装置であるため、管理が煩雑になるとともに、安価にシステムを構築することが困難である。
近年、急激に普及しているノート型パーソナルコンピュータ(以下、ノートパソコンと略記する)や携帯情報端末(Personal Digital Assistant:以下、PDAと略記する)等が盗難、紛失等した場合、鞄や貴金属類等の物的な価値よりも、ノートパソコンやPDAに記憶されている個人情報や企業情報等の知的価値の損害を被ることが多いが、このような損害の防止についてほとんど考慮されていない。
【0007】
そこで、本発明は、上述した問題を解決することを目的とし、既存の移動体通信回線網及び携帯型通信機器を利用して、簡易かつ安価に構築することができ、かつ、盗難、紛失等の携行品の異常状態の発生を早期に報知するとともに、携行品の所在をいち早く認識して、手元に取り戻すことができる盗難防止システムを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の盗難防止システムは、携行品に装着された電池電源で駆動される第1の通信機器と、前記第1の通信機器と双方向通信を行う第2の通信機器と、を備え、
前記第1の通信機器と前記第2の通信機器との離間距離が、所定の範囲内の場合には、前記第1及び第2の通信機器が直接、前記双方向通信を行い、
前記第1の通信機器と前記第2の通信機器との離間距離が、前記所定の範囲外の場合には、前記第2の通信機器が前記第1の通信機器との通信状態の変化を検知して、前記携行品の離間状態を報知するとともに、前記第1の通信機器が前記第2の通信機器との通信状態の変化を検知して、所定の通信回線網を介して前記第2の通信機器にあらかじめ設定された時間間隔で特定情報を通知し、さらに第1の通信機器は、前記電池電源が下がるほど、前記あらかじめ設定された時間間隔を広げ、第2の通信機器に特定情報を通知することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る盗難防止システムについて、実施の形態を示して具体的に説明する。
<第1の実施形態>
本発明に係る盗難防止システムの第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態の盗難防止システムを示す概略図である。ここで、従来技術と同等の構成については、同一の符号を付して説明する。
図1において、10は第1の通信機器を構成する端末通信機、20は第2の通信機器を構成するPHS、30は鞄や貴重品等の携行品、40は携行品の所有者、50a、50bは基地局(PHSアンテナ)、60a、60bはエリア交換機、70はデータベースを備えた制御局、80は公衆回線網である。ここで、基地局50a、50b、エリア交換機60a、60b、制御局70、公衆回線網80等により、移動体通信回線網100が構成される。
【0013】
次に、端末通信機10、PHS20及び移動体通信回線網100について、順次説明する。
A.端末通信機10
図2は、本実施形態に適用される端末通信機の概略構成を示すブロック図である。
図2において、11は第1の通信部、12は第2の通信部、13は制御部、14はメモリ、15はタイマー、16は報知部、17は電源部である。
第1の通信部11は、通常のPHS通信システムを構成する既存の移動体通信回線網100を利用する通信機能を有し、当該通信回線網を介して、所有者40が所持するPHS20に所定の報知情報(特定情報)を通知する。以下、移動体通信回線網100を介してPHS20と信号情報を送受信する通信処理を第1の通信モードをいう。
ここで、所定の報知情報とは、携行品の盗難や紛失等の異常状態の発生を認識させる情報であって、PHS20側に通常設けられている音声入出力部、表示パネル、バイブレータ等の報知機能を利用して、音声メッセージやブザー等による警報音の発生、文字メッセージや画像情報の表示、バイブレータによる振動等の方法により所有者40に報知される。
【0014】
第2の通信部12は、通常のPHS通信システムが有するPHS相互の直接的な交信機能(トランシーバ通信機能)を有し、特定周波数、特定コード等によりあらかじめ設定された携行品固有の認識情報(ID)を、移動体通信回線網100を介すことなく直接PHS20に送信し、PHS20からその確認情報等を受信する。以下、トランシーバ通信機能を利用してPHS20と直接信号情報を送受信する通信処理を第2の通信モードをいう。
制御部13は、第1の通信部11及び第2の通信部12における通信処理全般、PHS20との通信状態の変化に基づく所有者40との離間距離の判断処理、PHS20と送受信する信号情報の処理等を内部メモリに格納されたプログラムにしたがって実行する。
【0015】
特に、PHS20との通信状態の変化に基づく離間距離の判断処理においては、PHS20との直接の双方向通信が確保されているか否かに基づいて、携行品30と所有者40との離間距離を判断し、第1及び第2の通信モードを切り替える制御を実行する。具体的には、端末通信機10とPHS20との通信状態において、直接の双方向通信が確保されている場合には、携行品30と所有者40が近接していると判断し、第2の通信部12によりPHS20と直接双方向通信を行う第2の通信モードが継続される。
一方、端末通信機10とPHS20との直接の双方向通信が遮断、あるいは、途切れた場合には、携行品30と所有者40が所定の距離以上に離間していると判断し、第1の通信部11により移動体通信回線網100を介してPHS20と双方向通信を行う第1の通信モードを実行する。
【0016】
メモリ14は、本実施形態に係る盗難防止システムの機能を実現するために必要なプログラム、PHS20に送信する報知情報、後述する報知部16により報知する音声情報や画像情報等を格納する。
タイマー15は、あらかじめ設定された時間間隔でPHS20との双方向通信を実行させるためのタイミング信号を制御部13に送出する。ここで、タイマー15への時間間隔の設定方法としては、端末通信機10に設けられた設定スイッチ等を操作することにより任意の時間間隔を設定するハードウェア的な設定方法のほか、PHS20からの制御信号に基づいてタイマー設定プログラムを操作することにより任意の時間間隔を設定するソフトウェア的な設定方法を適用するものであってもよい。
【0017】
また、設定される時間間隔は、あらかじめ固定された時間間隔であってもよいし、所有者等によって任意に設定される可変の時間間隔であってもよく、さらに、一定の周期で時間間隔を規定するもののほか、常時双方向通信を規定するものであってもよい。したがって、あらかじめ固定された時間間隔を設定した場合には、PHS20との直接の双方向通信が遮断等されたとき、携行品30が盗難や紛失等により所有者40の手元から離れた状態を検出することができる。
【0018】
一方、時間間隔を任意に設定する場合には、例えば、第2の通信モードにおける直接の双方向通信を常時行うように設定することにより、携行品30が盗難や紛失等により所有者40の手元から離れた状態をいち早く報知することができ、第1の通信モードにおける移動体通信回線網を介しての双方向通信を一定時間間隔で行うように設定することにより、電源の消耗を抑制しつつ、携行品30の所在を通知し続けることができる。また、手元から離れた後は、電池電圧が下がるほど第1の通信モードにおける移動体通信回線網を介しての通信時間間隔を広げ、現在の位置情報をとりながら電池電源の消耗を抑制することもできる。
【0019】
報知部16は、ブザー、音声出力部、表示パネル等を有し、PHS20からの制御信号に基づいて、盗難の犯人を驚かせるための警報音や、周囲の人に携行品の所在を報知するための音声情報や文字情報等を出力する。ここで、警報音は、盗難犯人を驚かせるために十分な音量や音調に自動調整されて出力が行われ、また、音声情報や文字情報等には、所有者本人への直接の連絡や、他人に拾われた場合に警察を介しての連絡が容易になるように、所有者名や住所、連絡先等の情報を含めたものであることが好ましい。
電源部17は、端末通信機10の諸機能部に動作用電源を供給する。
【0020】
B.PHS20
図3は、本実施形態に適用されるPHSの概略構成を示すブロック図である。図3において、21は第1の通信部、22は第2の通信部、23は制御部、24はメモリ、25はタイマー、26は報知部、27はキー操作部、28はインターフェース(I/F)部、29は電源部である。ここで、上述した端末通信機10と同一の構成については、その説明を簡略化する。
第1の通信部21は、上述した端末通信機における第1の通信部11と同様に、既存の移動体通信回線網100を利用する通信機能を有し、当該通信回線網を介して、端末通信機10からの報知情報を受信するとともに、端末通信機10への所定の制御信号を送信する通信処理(第1の通信モード)を行う。
第2の通信部22は、上述した端末通信機における第2の通信部12と同様に、PHS相互の直接的な交信機能を有し、特定周波数、特定コード等により端末通信機10から送信される携行品固有の認識IDを受信するとともに、端末通信機10にその確認信号を送信する通信処理(第2の通信モード)を行う。
【0021】
制御部23は、PHS20が本来有している通常の通信機能を制御することに加え、第1の通信部21及び第2の通信部22における通信処理全般、端末通信機10との通信状態の変化に基づく携行品30との離間距離の判断処理、端末通信機10と送受信する信号情報の処理等、盗難防止機能特有の処理を内部メモリに格納されたプログラムにしたがって実行する。
特に、端末通信機10との通信状態の変化に基づく離間距離の判断処理においては、端末通信機10との直接の双方向通信が確保されているか否かに基づいて、携行品30と所有者40との距離を判断し、第1及び第2の通信モードを切り替える制御を実行する。具体的には、端末通信機10とPHS20との直接の双方向通信が確保されている場合には、携行品30と所有者40が近接していると判断し、第2の通信部22により端末通信機10と直接双方向通信を行う第2の通信モードが継続される。
【0022】
一方、端末通信機10とPHS20との直接の双方向通信が遮断、あるいは、途切れた場合には、携行品30と所有者40が所定の距離以上に離間していると判断し、後述する報知部26を介して携行品30の盗難又は紛失を報知する警報音等を出力するとともに、第1の通信部21により移動体通信回線網100を介して端末通信機10と報知情報や制御信号の送受信を行う第1の通信モードを実行する。
メモリ24は、通常のPHSの通信機能を実現するために必要なプログラムや情報に加え、本実施形態に係る盗難防止システムの機能を実現するために必要なプログラム、端末通信機10に送信する制御信号、後述する報知部26により報知する音声情報や画像情報等を格納する。
タイマー25は、あらかじめ設定された時間間隔で端末通信機10と直接双方向通信を行うためのタイミング信号を制御部23に送出する。なお、PHS通信システムに使用される携帯型通信機器は、通常、時間表示やアラーム機能を標準で備えているため、このような計時機能を本実施形態におけるタイマーとして利用するように構成してもよい。また、タイマー25は、上述したタイマー15と同様に時間間隔を設定することができる。
【0023】
報知部26は、PHS20が通信機能用に本来備えている、音声入出力部26a、表示パネル26b、バイブレータ26c等により構成されている。報知部26は、携行品30が所有者40の手元から離れたことを検知した制御部23からの命令にしたがって、あらかじめメモリ24に格納されている報知情報を出力する。ここで、報知情報の出力とは、音声入出力部26aによる音声メッセージの再生、表示パネルへの文字情報の表示等であり、これらの出力にバイブレータ26cによる振動や着信音による報知を組み合わせることによって、携行品30の盗難や紛失等の異常状態の発生をいち早く所有者40に通知する。
【0024】
キー操作部27は、PHS20が本来備えているダイヤルボタン、電源ON/OFFボタン、メニューボタン、モード設定ボタン、セレクトボタン等であって、これらのボタンに本実施形態に係る盗難防止機能の設定/解除、端末通信機10の認識IDやタイマー設定の機能を持たせることができる。例えば、モード設定ボタンにより盗難防止機能の設定、解除を行い、メニューボタン及びダイヤルボタンにより端末通信機10の認識IDやタイマーを設定する。
I/F部28は、PHS20とパソコン等の周辺機器との情報の送受を仲介するものであって、移動体通信回線網100を介して受信する報知情報等の表示出力、及び、PHS20から送信する制御信号や設定情報等の入力を可能とする。電源部29は、PHS20の本来の通信機能部及び上述した各盗難防止機能部に動作用電源を供給する。
【0025】
C.移動体通信回線網100
移動体通信回線網100は、PHS通信システムを構成する既存の通信回線網であって、個別の通信エリアをカバーする複数の基地局50a、50bを統括するエリア交換機60a、60bと、エリア交換機60a、60bを介して収集される各携帯型通信機器に関する認識IDや位置情報等を登録、管理する制御局70、エリア交換機60a、60b相互、及び、制御局70を接続する公衆回線網80等を有して構成されている。
このような移動体通信回線網100は、周知のように、各通信エリア内の携帯型通信機器と、当該エリアをカバーする基地局とが常時認識IDや位置情報等を送受信し、各々の携帯型通信機器の位置情報等が制御局70のデータベースに登録、蓄積され、管理されている。そして、携帯型通信機器を呼び出す場合には、制御局70のデータベースに位置情報を問い合わせ、携帯型通信機器が存在する通信エリアをカバーする基地局を統括するエリア交換機から複数の通信エリアに対して一斉呼び出しを行う。一方、携帯型通信機器からの発信は、携帯型通信機器が存在する通信エリアをカバーする基地局を介して公衆回線網80に接続される。
【0026】
次に、本実施形態に係る盗難防止システムの動作手順について、図面を参照して説明する。
図4は、本実施形態における動作手順を示すフローチャートであり、図5は、動作手順(その1)を説明するための概念図であり、図6は、動作手順(その2)を説明するための概念図である。なお、必要に応じて、上述した図1乃至図3を参照する。
図4に示すように、まず、端末通信機10及びPHS20の双方において、盗難防止機能の開始の設定を行うと(S101)、端末通信機10及びPHS20は、第2の通信部12、22を介して直接双方向通信を行う第2の通信モードに設定されて(S102)、図5(a)に示すように、一定時間間隔で、あるいは、常時、端末通信機10とPHS20との間で認識ID及び確認信号の送受信が行われる(S103)。ここで、端末通信機10及びPHS20の制御部13、23は、第2の通信モードにおける信号の遮断や途切れを随時検知して、通信状態が確保されているか否かを監視する(S104)。
【0027】
そして、制御部13、23は、第2の通信モードにおける通信状態が確保されている場合には、携行品30が所有者40の手元にあるものと判断して、引き続き通信状態の変化を監視する。一方、第2の通信モードにおける通信状態が遮断された場合、すなわち、図5(b)に示すように、PHS20の制御部23が端末通信機10からの認識IDを含む信号が途絶えたことを検知した場合には、盗難や紛失等により携行品30が所有者40の手元から離れたと判断して(S105)、PHS20は報知部26から警報等の情報を出力し(S106)、所有者40に携行品30が盗難又は紛失したことを通知するとともに、第1の通信部21により移動体通信回線網100を介して双方向通信を行う第1の通信モードに切り替える(S107)。
【0028】
一方、端末通信機10の制御部13がPHS20からの確認信号が途絶えたことを検知した場合には、直ちに第1の通信部11により移動体通信回線網100を介して双方向通信を行う第1の通信モードに切り替わり(S107)、携行品30が存在する通信エリアをカバーする基地局50aを介して、あらかじめメモリ24に格納された異常状態を通知する報知情報を一定の時間間隔でPHS20に送信する(S108)。ここで、PHS20の電源がOFFの場合、あるいは、盗難防止機能が解除されている場合には、電源がON、あるいは、盗難防止機能が再設定されるまで報知情報の送信処理を一時停止して、PHS20の機能復帰時に送信処理を再開する。
そして、PHS20の制御部23は、端末通信機10からの報知情報を受信すると、当該報知情報に基づく文字メッセージや音声情報を報知部26から出力する(S109)。
【0029】
上述したように、PHS20にあらかじめ設定された報知情報や、端末通信機10から送信された異常状態を通知する報知情報が出力されることにより、携行品30の所有者40は、携行品30の盗難や紛失等の異常状態の発生を認識する。そして、所有者40がPHS20のキー操作部27を操作して端末通信機10の動作を制御する制御信号を端末通信機10に送信すると(S110)、図6に示すように、端末通信機10の報知部16から、携行品30の盗難犯人CRを驚かす警報音や、携行品30の周囲の人に所在や連絡先を報知する文字メッセージや音声情報等の報知情報を出力される(S111)。
上述した第1の通信モードにおける一連の通信処理は、携行品30が所有者40の手元に戻り、盗難防止機能の設定がリセットされるまで繰り返される(S112)。そして、盗難防止機能の設定がリセットされると、ステップS102に戻って、端末通信機10とPHS20が直接双方向通信を行う第2の通信モードに切り替えられる。
以上の動作手順は、盗難防止機能の設定が解除されるまで継続される。
【0030】
このように、携行品30の所有者40が常時携帯するPHS20と、携行品30に装着された端末通信機10との関連付けを行い、携行品30と所有者40の離間距離が近い場合には、端末通信機10とPHS20が移動体通信回線網100を介すことなく一定の時間間隔で直接双方向通信を行うことにより、所有者40が通話目的で所持するPHS20を利用して携行品30を常時監視することができ、携行品30が所有者40の手元から離れた場合には、PHS20から警報を発するとともに、所在が不明となった携行品30からの異常状態を通知するメッセージ等を受信することができるため、所有者40は携行品30の盗難や紛失等の発生をいち早く認識することができる。
特に、PHSやPDC等の携帯型通信機器は、現在日本国内では2、3人に1台という割合で保有されており、個人の携帯機器の中でも最も一般的に所持されている。通話機能の他、文字メッセージの送受信等種々の機能が充実している。このような携帯型通信機器を利用して、携行品の盗難や紛失等を監視することができるため、極めて簡易にかつ安価に盗難防止システムを構築することができる。
【0031】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る盗難防止システムの第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態は、上述した第1の実施形態において、盗難又は紛失等により所在が不明となった携行品の位置情報を所有者に通知することにより、所有者の手元に携行品が戻り易くしたことを特徴としている。
(第1の位置情報検出方法)
第1の位置情報検出方法は、上述したPHS通信システムにおける位置情報の登録機能を利用するものである。すなわち、現在サービスが提供されている既存の移動体通信システムにおいては、携帯型通信機器と基地局(アンテナ)とが常時交信して、互いの認識情報をやりとりし、携帯型通信機器がどの基地局の通信エリアに属しているかが、移動体通信システムの提供業者等のデータベースに位置情報として登録され、管理されている。
【0032】
そこで、このようなPHS通信システムの位置情報登録機能を利用して、端末通信機10が装着された携行品30の概略位置を検出する。なお、位置情報登録機能の具体例としては、以下に示すものを適用することができる。
1つの基地局を介して端末通信機10の認識IDをデータベースに登録する。これにより、当該基地局の通信エリア内に携行品30が存在していることを認識することができる。一般に基地局の通信エリアは、小型のもので数十mから100m程度、大型のもので500m程度のエリア半径であるため、携行品30の所在を概略的に把握することができる。
同時に複数(例えば3カ所)の基地局を介して認識IDをデータベースに登録する。これにより、複数の基地局の識別IDと電界強度に基づいて、三角測量の原理を応用して携行品30の所在を算出し、数十mのオーダーで把握することができる。
【0033】
図7は、上記(ロ)に示した位置情報登録機能を利用した携行品の位置情報検出方法を示す概念図である。
図7に示すように、盗難犯人CRにより持ち去られ、所在が不明となった携行品30の位置情報は、通信モードの切り替えにより移動体通信回線網100を利用して信号を送受信する端末通信機10と、携行品30が存在する通信エリアをカバーする複数の基地局50a、50cとの認識IDや位置情報等の送受信を行うことによって、制御局70のデータベースに登録、蓄積される。
そして、所有者40が公衆回線網80を介して制御局70に対して携行品30に装着された端末通信機10の認識IDを照会すると、制御局70に備えられた検索サーバがデータベースに蓄積された位置情報を検索して、端末通信機10がどの基地局の通信エリアに存在するかを示す場所コード、もしくは位置情報を回答する。
【0034】
所有者40は、PHS20の報知部26を介して文字情報や画像情報、音声メッセージ等として出力される位置情報により、携行品30の所在を認識することができる。ここで、位置情報の出力方法としては、音声入出力部26aから位置情報を音声メッセージにより出力する方法や、表示パネル26bに位置情報をそのまま表示する方法のほか、所有者40の現在位置に対する方位と距離を算出して文字情報や画像情報として表示する方法や、あらかじめ用意された地図情報に携行品の概略位置を重ねあわせて表示する方法等を適用することができる。
【0035】
(第2の位置情報検出方法)
第2の位置情報検出方法は、従来技術において示したGPS測位法による位置検出機能を利用するものである。周知のように、GPS測位法は、人工衛星からの微弱な電波をとらえ、緯度や経度など位置を検出する測位衛星システムであり、一部が民間用に開放されている。GPSは、地上約2万kmを周回する、6軌道面に4個ずつ配置された24個の測位衛星(GPS衛星ともいう)と、測位衛星の追跡と管制を行う管制局と、測位を行うためのGPS受信機とにより構成され、GPS利用者は、24個の測位衛星のうち、3個の測位衛星から発する信号を同時に受信することで、3点測量の原理から2次元の位置(緯度、経度)を算出することができ、さらに、4番目の測位衛星からの信号を使用することで、高度を含めた3次元の位置を算出することができる。
このようなGPSは、▲1▼地球上のほぼ全地域で、かつ、全天候下で連続的に3次元測位が可能であり、▲2▼測位精度がほぼ一定であり、大幅な誤差が生じることが少ない、という特徴を有している。
【0036】
図8は、GPS測位法による位置検出機能を利用した端末通信機の概略構成を示すブロック図であり、図9は、GPS測位法による位置検出機能を利用した携行品の位置情報検出方法を示す概念図である。
図8及び図9に示すように、端末通信機10aは、図2に示した構成に加え、GPS衛星SL1、SL2、SL3からの信号を受信してGPS位置情報を生成するGPS機能部18を有し、盗難、紛失等により携行品30が所有者40から離間したことを制御部13が検知して、通信モードを切り替えるタイミングに同期して起動される。
そして、GPS機能部18により生成されたGPS位置情報は、第1の通信モードにおいて端末通信機10aから移動体通信回線網100を介してPHS20に送信される報知情報に付加される。PHS20は受信されたGPS位置情報に基づいて、地図情報に関連付けて画像情報として、あるいは、緯度/経度データによる文字、音声情報として出力し、所有者40に通知する。
【0037】
このように、本実施形態によれば、携行品30の所有者40が常時携帯するPHS20と、携行品30に装着された端末通信機10aとの関連付けを行うとともに、携行品30の所在を既存のPHS通信システムが有する位置情報登録機能を利用して登録、管理することにより、あるいは、GPS測位法を利用して検出することにより、携行品30の盗難、紛失等の異常状態が発生した場合に、所有者40本人に当該状態の発生をいち早く報知するとともに、移動体通信回線網100を介して、携行品30の所在を早期に検出して報知することができるため、迅速かつ確実に携行品30を所有者40の手元に取り戻すことができる。
【0038】
次に、本発明に係る盗難防止システムの第3の実施形態について、図面を参照して説明する。
図10は、第3の実施形態の盗難防止システムを示す概略図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態は、複数の携行品に対して個別の端末通信機を装着した場合であっても、所有者が所持する1台のPHSにより簡易に盗難防止システムを構築することを特徴としている。
具体的には、図10(a)に示すように、所有者40が所持するPHS20に対して所定の通信モードで双方向通信を行う複数の端末通信機10x、10y、10zを用意し、それぞれ異なる携行品30x、30y、30zに装着する。
【0039】
次いで、盗難防止機能の初期設定において、端末通信機10x、10y、10zのそれぞれに異なる認識IDを設定するとともに、PHS20との双方向通信のタイミングを時分割的にずらして、常時いずれかの端末通信機10x、10y、10zがPHSと双方向通信を行うように設定する。なお、PHS20と複数の端末通信機10x、10y、10zとの双方向通信のタイミング設定方法は、上述した時分割的な設定方法のほかに、PHS20に多重通信機能を付加することにより、同時に複数の端末通信機10x、10y、10zとPHS20が双方向通信を行うように設定するものであってもよい。
【0040】
そして、制御部13、23は、第2の通信モードにおける通信状態が確保されている場合には、携行品30が所有者40の手元にあるものと判断して、引き続き通信状態の変化を監視する。一方、第2の通信モードにおける通信状態が遮断された場合、すなわち、図10(b)に示すように、複数の携行品30x、30y、30zのうち、盗難や紛失等により携行品30xのみが所有者40から離間すると、PHS20は端末通信機10xの認識IDを含む信号を受信できなくなるため、携行品30xが盗難や紛失等により所有者40の手元から離れたと判断して警報音等ともに、所在が不明となった携行品30xを特定するための音声情報や文字情報等の報知情報を出力し、所有者40に携行品30xが盗難又は紛失したことを通知する。
【0041】
ここで、端末通信機10xは、移動体通信回線網100を介してPHS20と双方向通信を行う第1の通信モードに切り替わり、携行品30xの位置情報を制御局70のデータベースに登録する。一方、PHS20は、第2の通信モードを継続して他の携行品30y、30zを監視し、端末通信機10xとの報知情報や制御信号等の送受信を行う場合のみ、第1の通信モードに切り替わる。
このように、通話目的で所持するPHS20に盗難防止機能を付加し、複数の携行品30x、30y、30zの各々に装着する端末通信機10x、10y、10zの認識IDを識別できるように初期設定することにより、複数の携行品30x、30y、30zのうちのいずれかが盗難、紛失した場合であっても、制御局70のデータベースに当該携行品の認識IDを照会することにより、登録されている位置情報の中から当該携行品の位置情報を検索、取得することができる。
【0042】
なお、データベースから取得した位置情報は、所在が不明となった携行品を特定する情報とともに、上述したような音声情報や画像情報、文字情報により報知される。例えば、異常状態の発生を報知する警報音とともに、“手荷物AA:手元から離れました。所在情報:XXエリア”等のように報知することもできる。また、上述した実施形態においては、所有者40に携行品30xの盗難又は紛失が通知された後、所有者によりPHS20から端末通信機10xに送信される制御信号について、特に限定しなかったが、盗難や紛失の対象となった携行品がノートパソコンやPDA等の情報端末機器の場合には、ノートパソコンやPDA等に記憶されている個人情報や企業情報等の知的価値の損害を防止するため、ノートパソコンやPDA等の起動を制限する制御信号を送信するものであってもよい。
【0043】
次に、本発明に係る盗難防止システムの第4の実施形態について、図面を参照して説明する。
図11は、第4の実施形態の盗難防止システムを示す概略図である。
本実施形態は、上述した端末通信機の盗難防止機能をあらかじめノートパソコンやPDA等の情報端末機器に内蔵し、情報携帯機器の盗難や紛失を防止することを特徴としている。
図11において、201はノートパソコン、202はPDA、110は盗難防止機能部である。
ここで、盗難防止機能部110は、図2あるいは図8に示した概略構成を有し、図示を省略したPHSやPDA等の携帯型通信機器と直接的に、あるいは、既存の移動体通信回線網を介して双方向通信を行うことにより、盗難防止システムを構築する。
【0044】
このような構成によれば、ノートパソコン201やPDA202の内部ボードにあらかじめ搭載することができるため、盗難防止機能をソフトウェア的に設定することができるとともに、ノートパソコン201やPDA202が本来有しているプロセッサやメモリ等の機能素子を共用して、盗難防止機能をアプリケーションプログラムとしてインストールすることができるため、盗難防止機能部110がノートパソコン201等に内蔵されていることを悟られることがなく、また、仮に盗難や紛失等が発生した場合であっても、所有者や管理者が所持する携帯型通信機器から制御信号を送信することにより、ノートパソコン201等の動作を制限するプログラムを起動させて、内部に記憶されている個人情報や企業情報等の出力を禁止することができるため、知的価値の損失等を免れることができる。
【0045】
次に、本発明に係る盗難防止システムの第5の実施形態について、図面を参照して説明する。
図12は、第5の実施形態の盗難防止システムを示す概略図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態は、盗難防止機能部が携行品の動作状態を検出する機能を有し、ノートパソコンやPDA等の情報端末機器に内蔵、あるいは、装着することにより、その動作状態を検出して、所有者や管理者に報知することを特徴としている。
【0046】
図12に示すように、本実施形態の盗難防止機能部(上述した端末通信機10、10aに相当する)110aは、第1の通信部111と、第2の通信部112と、制御部113と、メモリ114と、タイマー115と、報知部116と、動作監視部117とを有して構成されている。そして、本実施形態の盗難防止機能部110aは、第4の実施形態に示したように、あらかじめノートパソコン等の情報端末機器203に内蔵する構成、あるいは、PCカードスロット等のインターフェース部に着脱可能に装着する構成等を適用することができる。
ここで、第1の通信部111、第2の通信部112、メモリ114、タイマー115、及び、報知部116は、図2に示した構成と同等であるので、その説明を省略する。
【0047】
制御部113は、第1の通信部111及び第2の通信部112における通信処理全般、図示を省略したPHSやPDC等の携帯型通信機器との通信状態の変化に基づく情報端末機器203と所有者あるいは管理者との離間距離の判断処理、携帯型通信機器と送受信する信号情報の処理、後述する動作監視部117の動作制御処理、動作監視部117からの動作状態の検出信号に基づく判断処理等を所定のプログラムにしたがって実行する。
【0048】
特に、動作監視部117の動作制御処理、及び、動作監視部117からの動作状態の検出信号に基づく判断処理においては、盗難防止機能部110aにおける盗難防止機能の設定、解除の如何に関わらず、情報端末機器203の動作状態の変化や、情報端末機器203に外部から印加される衝撃、振動等を検出して、第1の通信部111又は第2の通信部112を介して所有者等が所持する携帯型通信機器に動作状態の変化を示す情報を通知する処理を実行する。
動作監視部117は、タイマー115により設定された所定の時間間隔で情報端末機器203の動作状態の変化を監視する動作、あるいは、タイマー115によらず、情報端末機器203に外部から印加される衝撃、振動を監視する動作等を実行し、あらかじめ設定された規定値以上の変化が生じた場合等に検出信号を上述した制御部113に送出する。
【0049】
以下に、動作監視部117の機能例を示し、それに伴う処理動作について説明する。
(a)PCのバッテリ残量の監視/液晶パネル、CPU等の機能素子の動作状態の監視
動作監視部117は、所定のインターフェースを介してノートパソコン等の情報端末機器203のバッテリ203aや、液晶パネル、CPU等の機能素子203bに接続され、タイマー115により設定された時間間隔でバッテリ残量のチェックや、機能素子の簡易な動作チェックを実行して、その検出結果を制御部113に送出する。
具体的には、動作監視部117は、バッテリチェッカーとしての機能を有し、この機能がタイマー115に設定された時間毎に起動し、バッテリ残量を計測して、計測結果を制御部113に送出する。制御部113は、計測結果と所定のしきい値とを比較して、計測結果がしきい値以下の場合には、情報端末機器203の正常な動作に支障をきたすものと判断して、メモリ115にあらかじめ格納された異常メッセージ等の報知情報を所有者あるいは管理者が所持するPHS等に通知する。
【0050】
このような機能を有する盗難防止機能部110aによれば、移動途中における自然放電等に伴う情報端末機器203のバッテリ203aの残量(消耗状態)を随時監視して、異常状態を所有者等に直ちに報知することができるため、バッテリの交換や再充電等の措置を適切に講じることができる。
また、動作監視部117は、液晶パネルやCPU等の機能素子203bに対する簡易な検査機能を有し、この機能がタイマー115に設定された時間毎に起動し、液晶パネルのON/OFF動作や画素電極への印加電圧等が正常であるか否か、あるいは、CPUからの出力電圧レベル等が正常であるか否か、等を検査して、その検査結果を制御部113に送出する。制御部113は、検査結果とあらかじめ用意された基準値とを比較して、検査結果が基準値の許容範囲から外れている場合には、情報端末機器203に異常が発生したものと判断して、メモリ115にあらかじめ格納された異常メッセージ等の報知情報を所有者あるいは管理者が所持するPHS等に通知する。
このような機能を有する盗難防止機能部110aによれば、情報端末機器203の電源がOFFの状態にあっても、液晶パネルやCPU等の動作状態を随時監視して、異常状態の発生を所有者等に直ちに報知することができるため、情報端末機器203の管理を簡易に行うことができ、故障をいち早く把握して適切な措置を講じることができる。
【0051】
(b)液晶パネルやハードディスク装置等への振動や衝撃の監視
動作監視部117は、振動センサ等の振動・衝撃検出機能を有し、ノートパソコン等の情報端末機器203を携帯しての移動中に印加される振動や衝撃を電気信号として計測し、計測結果を制御部113に送出する。制御部113は、計測結果と所定のしきい値とを比較して、計測結果がしきい値以上の場合には、液晶パネルやハードディスク装置等の破損を招くと判断して、メモリ115にあらかじめ格納された異常メッセージ等の報知情報を所有者あるいは管理者が所持するPHS等に通知する。ここで、動作監視部117は、上記しきい値以上の振動や衝撃によっても機能を損なうことがないように堅固な筐体内に構成することが望ましい。
このような機能を有する盗難防止機能部110aによれば、液晶パネルやハードディスク装置等の破損を招くような大きな振動や強い衝撃の印加を常時監視して、情報端末機器203への異常な振動や衝撃を所有者等に直ちに報知することができるため、より安全性の高い携帯方法への改善等、適切な措置を講じることができる。
【0052】
(c)スケジューラ等における予定時刻到来の報知
動作監視部117は、所定のインターフェースを介してノートパソコン等の情報端末機器203に接続され、情報端末機器203に搭載されたスケジューラ等のアプリケーションソフトに連携して予定時刻等の到来を報知する機能している。
すなわち、情報端末機器203を携帯しての移動中に、情報端末機器203に搭載されたスケジューラにあらかじめ入力設定されたイベント(又はタスク)の実行(処理)時刻が到来した場合、時刻到来情報を制御部113に送出する。制御部113は、時刻到来情報に基づいてメモリ115にあらかじめ格納された文字や音声メッセージ等の報知情報を所有者あるいは管理者が所持するPHS等に通知する。
【0053】
通常、ノートパソコン等の情報端末機器203は、移動中には鞄やポケット等に収納していることが多いため、上述したような機能を有する盗難防止機能部110aによれば、スケジューラを常時監視して、イベントやタスクの実行時刻の到来を所有者等に直ちに報知することができるため、情報端末機器203をその都度起動させてイベント等の確認をする必要がなく、PHS等により簡易にイベントやタスクの実行時刻の到来やその内容を認識することができる。
なお、上述した各実施形態においては、PHS通信システムを適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。要するに、既存の移動体通信回線網を利用するものであって、かつ、その携帯端末機器が十分に普及して多くの人に利用され、さらに、広い通信エリアをカバーするものであれば良く、PDCや自動車電話のほか、近年話題の衛星携帯電話等を適用することもできる。
【0054】
【発明の効果】
本発明の盗難防止システムによれば、携行品に装着された電池電源で駆動される第1の通信機器と所有者が所持する第2の通信機器との離間距離が近い場合には、第1及び第2の通信機器が直接双方向通信を行い、一方、盗難や紛失等により、第1の通信機器と第2の通信機器が所定の距離以上離れた場合には、第2の通信機器が第1の通信機器からの信号未受信状態を検知して、所有者に異常状態の発生を報知するとともに、第1の通信機器が第2の通信機器からの信号未受信状態を検知して、移動体通信回線網を介して第2の通信機器に異常状態を示す特定情報を通知することができるため、携行品の所有者は、所持する第2の通信機器からの報知音や第1の通信機器からの異常を示す情報等によって、いち早く携行品の盗難あるいは紛失を認識することができる。
したがって、携行品の盗難や紛失が所有者に直接報知されるため、所有者は、携行品からの距離が極めて近い位置で異常事態の発生を認識することができ、迅速に携行品を手元に取り戻すための行動をとることができる。
また、第1及び第2の通信機器は、あらかじめ設定された任意の時間間隔で、双方向通信を行うことができるため、携行品が所有者の近くにある場合には、常時直接双方向通信することにより、携行品の盗難や紛失等をいち早く報知することができ、一方、携行品が所有者から離間した場合には、第2の通信機器から既存の通信回線網を介して第1の通信機器に報知情報等を通知する場合には、一定時間間隔で報知情報等を送信することにより、第2の通信機器の電源の消耗を抑制しつつ、携行品の所在を通知し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の盗難防止システムを示す概略図である。
【図2】本実施形態に適用される端末通信機の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に適用されるPHSの概略構成を示すブロック図である。
【図4】動作手順を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態における動作手順(その1)を説明するための概念図でる。
【図6】本実施形態における動作手順(その2)を説明するための概念図でる。
【図7】第2の実施形態に適用される位置情報登録機能を利用した携行品の位置情報検出方法を示す概念図である。
【図8】第2の実施形態に適用されるGPS測位法による位置検出機能を利用した端末通信機の概略構成を示すブロック図である。
【図9】GPS測位法による位置検出機能を利用した携行品の位置情報検出方法を示す概念図である。
【図10】第3の実施形態の盗難防止システムを示す概略図である。
【図11】第4の実施形態の盗難防止システムを示す概略図である。
【図12】第5の実施形態の盗難防止システムを示す概略図である。
【図13】従来技術における盗難防止装置を示す概略構成図である。
【図14】従来技術におけるPHS通信システムを利用した盗難防止装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 端末通信機
11、21、111 第1の通信部
12、22、112 第2の通信部
13、23、113 制御部
14、24、114 メモリ
15、25、115 タイマー
16、26、116 報知部
17、29 電源部
20 PHS
30、30x〜30z 携行品
40 所有者
50a〜50b 基地局
60 エリア交換機
70 制御局
80 公衆回線網
110a 盗難防止機能部
117 動作監視部
203 情報端末機器

Claims (1)

  1. 携行品に装着された電池電源で駆動される第1の通信機器と、前記第1の通信機器と双方向通信を行う第2の通信機器と、を備え、
    前記第1の通信機器と前記第2の通信機器との離間距離が、所定の範囲内の場合には、前記第1及び第2の通信機器が直接、前記双方向通信を行い、
    前記第1の通信機器と前記第2の通信機器との離間距離が、前記所定の範囲外の場合には、前記第2の通信機器が前記第1の通信機器との通信状態の変化を検知して、前記携行品の離間状態を報知するとともに、前記第1の通信機器が前記第2の通信機器との通信状態の変化を検知して、所定の通信回線網を介して前記第2の通信機器にあらかじめ設定された時間間隔で特定情報を通知し、さらに第1の通信機器は、前記電池電源が下がるほど、前記あらかじめ設定された時間間隔を広げ、第2の通信機器に特定情報を通知することを特徴とする盗難防止システム。
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