JP3544828B2 - 鉄筋搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋加工装置に鉄筋を供給する鉄筋搬送装置に関し、詳しくは、加工前の鉄筋を載置した状態で、その長手方向に鉄筋加工装置へ送り出し駆動自在な搬送路の両側に側壁部を備える鉄筋搬送手段と、前記側壁部を挟んで前記搬送路の外側で、前記鉄筋を前記鉄筋搬送手段の搬送方向に沿わせて複数本載置自在な載置部と、前記載置部に載置された複数本の鉄筋のうちから所定本数を、前記載置部と前記側壁部との間に設けた傾斜案内路に沿って、前記側壁部を越えて前記搬送路に側方から下降供給自在な鉄筋供給手段と、前記鉄筋の前記傾斜案内路からの供給の発停を制御可能な供給制御手段とを備える鉄筋搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記従来の鉄筋搬送装置においては、鉄筋を載置部と鉄筋供給手段の側壁部との間に設けた傾斜案内路に沿って横方向に下降させて、搬送手段の搬送路の両側に立設された両側壁部の間、前記搬送手段としての例えばローラコンベヤ上に側方から落とし込んで、前記搬送装置上を、搬送方向を転向して前記鉄筋の長手方向に搬送して鉄筋加工装置に供給するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成の鉄筋搬送装置においては、傾斜案内路は側壁部の高さより高い位置から搬送路のうえに鉄筋を落下させる結果、前記搬送路上に供給される鉄筋が前記搬送路上で無秩序に積み重なることがあり、そのまま鉄筋加工装置に供給すると、鉄筋の加工が困難になり、例えば鉄筋切断装置に供給する場合には、刃物の間に積み重なった鉄筋が入れなくなり、或いは切断に際して先端が曲がったり、さらに、寸法揃えのために配置されている突き当て板を積み重なった上方の鉄筋が乗り越えて、切断寸法が不揃いになることがあり、また、斜めに供給された結果、切り口が傾くために鉄筋の接続に支障を来すというような問題を有していた。また、例えば同時に複数本の鉄筋を曲げ加工する曲げ加工装置に供給する場合にも、前記突き当て板を乗り越える鉄筋の曲げ加工位置が所定位置からずれたり、曲げ角度が所定角度にならなかったり、曲げ加工具の位置で重なっているために曲げ加工が出来なくなったりするという問題を有していた。
【0004】
そこで、本発明の鉄筋搬送装置の目的とするところは、鉄筋を重なり合うことなく鉄筋加工装置に供給することを可能にする鉄筋搬送装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔本発明の特徴構成〕
請求項1に係わる本発明の鉄筋搬送装置の特徴構成は、上端面を傾斜案内路に連続する可動案内路に形成自在な複数の案内部材を、鉄筋搬送手段の搬送方向に間隔を隔てて、両側壁部の間に昇降可能に設け、上昇位置において前記上端面が前記可動案内路を形成し、且つ、下降位置において前記上端面が前記搬送路よりも低くなるように、前記案内部材を昇降駆動自在な昇降駆動機構を設け、前記昇降駆動機構を、前記上昇位置における前記上端面の前記搬送路の幅方向に沿う傾きを変更自在に設けてある点にある。
【0006】
請求項2に係わる本発明の鉄筋搬送装置の特徴構成は、前記載置部を前記側壁部を挟んで前記搬送路の両側に設けて、各載置部と側壁部との間の各々に前記傾斜案内路を設け、前記昇降駆動機構を、前記上昇位置における前記上端面が各載置部と側壁部との間の各々に設けた前記傾斜案内路に択一的に連続するように、前記上端面の傾きを変更自在に設けてある点にある。
【0007】
【0008】
さらに請求項に係わる本発明の鉄筋搬送装置の特徴構成は、上記請求項1又は2に係わる特徴構成の鉄筋搬送装置における案内部材の夫々を、前記搬送路の幅方向に沿って配置され板状体で形成してある点にある。
【0009】
【0010】
〔特徴構成の作用及び効果〕
上記請求項1記載の発明に係わる鉄筋搬送装置の特徴構成によれば、加工装置に供給される鉄筋の積み重なりを防止できるようになる。つまり、上端面を傾斜案内路に連続する可動案内路に形成自在な案内部材を両側壁部の間に昇降可能に設け、上昇位置において前記上端面が可動案内路を形成するようにしてあるから、前記傾斜案内路に沿って下降供給される鉄筋は、載置部から前記傾斜案内路に所定本数移される際に重なり合うことがないようにしておけば、前記傾斜案内路と前記可動案内路とは連続しており、それら間に落差がないから、積み重ならない状態のまま前記可動案内路に下降する。ここで、下降位置において前記上端面が前記搬送路よりも低くなるように、前記案内部材を昇降駆動自在な昇降駆動機構を設けてあるから、全ての鉄筋が前記上端面上に積み重なり合うことのない状態で、前記案内部材を下降させれば、そのままの状態を維持しながら搬送路上に載置されるようになる。従って、鉄筋を積み重なることなく加工装置に供給することが可能になる。
【0011】
これに加えて上記請求項2記載の発明に係わる鉄筋搬送装置の特徴構成によれば、上記請求項1記載の発明に係わる特徴構成の作用効果に加えて、上昇位置における上端面が側壁部を挟んで搬送路の両側に設けた各載置部と側壁部との間の傾斜案内路に択一的に連続するように、上端面の傾きを変更できる。
【0012】
【0013】
また、上記請求項記載の発明に係わる鉄筋搬送装置の特徴構成によれば、上記請求項1又は2に係わる特徴構成の作用効果に加えて、従来の鉄筋搬送装置にも簡単に傾斜案内路を設けることが可能で、しかも、搬送される鉄筋の移動が円滑になる。つまり、案内部材の各々を、搬送路の幅方向に沿って配置された板状体で形成することで、前記鉄筋搬送手段の搬送方向に間隔隔てて、両側壁部の間に配置できるから、前記鉄筋搬送手段を特に改造しなくても前記案内部材を設けることが可能になる。しかも、前記搬送方向の間隔内に配置すれば、前記案内部材の昇降動作は、前記鉄筋搬送手段の搬送動作と直接関わらせることを必要としない。例えば、前記鉄筋搬送手段の搬送動作中に前記案内部材を下降させれば、鉄筋はそのまま前記鉄筋搬送手段の搬送に移行して、鉄筋加工装置に向けて搬送されるようになる。
【0014】
【0015】
従って、傾斜案内路から案内部材の上端面を経て鉄筋搬送手段に、鉄筋を互いに積み重なり合うことのない状態で供給することが可能になる。
【0016】
その結果、重なり合うこと無く鉄筋を鉄筋加工装置に供給することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る鉄筋搬送装置について、鉄筋切断設備に備える例について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の鉄筋搬送装置を鉄筋切断装置に向けて見た要部側面図であり、図2は鉄筋切断設備の正面図であり、図3は前記鉄筋切断設備の平面図である。
【0018】
鉄筋切断設備は、複数の長尺の切断加工前のネジ鉄筋(鉄筋の一例であり、以下単に素鉄筋という)1を所定の長さに切断して、複数の鉄筋1Aに切り揃えて回収自在な鉄筋切断装置(鉄筋加工装置の一例、以下単に切断装置という)15と、前記素鉄筋1を複数本収容して、所定本数づつ前記鉄筋切断装置15に供給自在な鉄筋供給装置(本発明に係わる鉄筋搬送装置の一例であり、以下単に供給装置という)2と、前記供給装置2から前記切断装置15に供給された素鉄筋1を支持し、且つ、前記切断装置15によって切断された鉄筋1Aを収容する収容装置16とを連設して構成してある。
尚、前記素鉄筋1は、外周部に雄ネジを形成してあり、一対の鉄筋1の突き合わせ端部同士を、内周部に雌ネジを形成してあるカプラを外嵌螺合して接続することができるものである。
【0019】
前記切断装置15は、装置本体に固定した下刃と、前記下刃に対して上下に近接離間駆動操作自在な上刃とを備えており、供給された素鉄筋1の先端を同時に位置決めする位置決め機構としての、前記収容装置16に備える突き当て板18に先端を接当して所定位置に供給された前記素鉄筋1を、前記下刃と前記上刃とからなる切断刃の間に噛み込んで切断するように構成されている。
【0020】
前記収容装置16は、前記供給装置2から前記切断装置15へ送り出された素鉄筋1の先端部から所定長さ分だけ引取り駆動自在な、前記各装置2,15,16の連設方向に引き取るように設けられたコンベヤ装置17を備えており、前記切断装置15によって切断された所定長さの鉄筋1Aを前記コンベヤ装置17の両側部に沿う状態に複数本収容自在な収容部19を、前記コンベヤ装置17の両側部に各別に連設して構成してある。尚、前記所定長さ分の鉄筋引き取りについては、前記コンベヤ装置17の所定位置に出退自在に構成された前記突き当て板18を設けてあり、この突き当て板18に搬送されてくる素鉄筋1の先端が突き当たることで移動が阻止され、所定長さ分のみの引き取りが可能となるように構成されている。
【0021】
前記供給装置(つまり、鉄筋搬送装置)2には、素鉄筋1を載置した状態で、その長手方向に前記加工装置15へ送り出し駆動自在な、搬送方向両側部に側壁部8aを備え、チェーンスプロケット機構により駆動されるローラコンベヤ(鉄筋搬送手段8の一例)8Aを設けて、前記素鉄筋1を前記ローラコンベヤ8Aに沿わせて複数本載置自在な載置部3と、前記載置部3に載置された複数本の素鉄筋1のうちから所定本数を、傾斜案内路5に沿って前記鉄筋搬送手段8に側方から下降供給自在な鉄筋供給手段4と、前記素鉄筋1の前記傾斜案内路5からの供給の発停を制御可能に鉤状に形成され、係止位置から係止開放位置へ下方に向けて揺動駆動可能に構成されたストッパ(供給制御手段6の一例)6Aとを、夫々前記ローラコンベヤ8Aの両側部に沿って設けてある。この構成により、異なるサイズの素鉄筋1を分別して供給できるようにしてある。
【0022】
前記載置部3には、夫々前記素鉄筋1を載置した状態で前記ローラコンベヤ8Aの幅方向に沿って移動駆動自在に形成されたチェーンコンベヤ(鉄筋供給手段4の一例)4Aを備えており、前記載置部3に載置された複数本の素鉄筋1のうちから所定本数を前記傾斜案内路5に向けて平行移動できるように構成されている。前記チェーンコンベヤ4Aにより前記傾斜案内路5に移送された素鉄筋1は、前記傾斜案内路5の傾斜に沿って自重で前記係止位置に停止している前記ストッパ6Aにその下降を阻止されるまで前記ローラコンベヤ8Aに向けて下降する。前記ストッパ6Aは、下方に備える空気圧駆動のシリンダ機構6aによって上下揺動駆動されるように構成されている。
【0023】
前記ローラコンベヤ8Aの搬送方向に間隔を設けて、上端面11を上下平行移動可能に備える複数の板状体(案内部材9の一例)10を2組、夫々間隔を設けて配置して、夫々昇降可能に前記ローラコンベヤ8Aの幅方向に沿って設けてあり、前記板状体10の上端面11を、前記傾斜案内路5に連続する可動案内路12を形成可能に形成してある(図4参照)。さらに、図4及び図5に示すように、前記板状体10を昇降駆動自在な、空気圧駆動のシリンダ機構(昇降駆動機構13の一例)14を夫々に設けて、前記シリンダ機構14の上昇位置において前記複数の板状体10の上端面11が前記可動案内路12を形成し、且つ、下降位置において前記上端面11が前記ローラコンベヤ8A上の搬送路よりも低くなるように構成してある。前記ローラコンベヤ8Aへの供給の発停を制御するために前記ストッパ6Aに下降を阻止されていた素鉄筋1は(図6(イ)参照)、前記ストッパ6Aが前記係止開放位置へ向けて揺動すれば、下降を再開して、前記板状体10の上端面11に沿って、前記ローラコンベヤ8A上方の、前記ローラコンベヤ8Aの両側部に備える側壁部8aの間の位置まで移動する(図6(ロ)参照)。ここで前記シリンダ機構14の下降駆動によって前記板状体10が、前記上端面11が前記ローラコンベヤ8Aの搬送路よりも低くなる位置にまで下降すれば、前記素鉄筋1は前記ローラコンベヤ8A上に移載される(図6(ハ)参照)。
【0024】
前記板状体10は、上述のように第一板状体10Aと第二板状体10Bの2組に分けて、搬送方向に隣接して設けてあり、夫々の上端面11は、例えば前記第一板状体10Aについては前記ローラコンベヤ8Aに沿う一方の傾斜案内路5側の端部側を前記一方の傾斜案内路5に連続する、前記一方の傾斜案内路5よりも勾配を小さくした傾斜路としての前記可動案内路12を形成するように傾斜して形成し、前記第二板状体10Bについては前記ローラコンベヤ8Aに沿う他方の傾斜案内路5側の端部側を前記他方の傾斜案内路5に連続する、前記他方の傾斜案内路5よりも勾配を小さくした傾斜路としての前記可動案内路12を形成するように傾斜して形成してある。このように、夫々の上端面11を形成してあるから、前記傾斜案内路5から転動しながら供給される素鉄筋1の移動を制動でき、前記素鉄筋1が前記他端部側の前記ローラコンベヤ8Aの側壁部8aに急速に衝突して、その弾みで前記素鉄筋1が重なり合うようになることを防止して並置できる。
【0025】
以上のように構成した鉄筋切断設備における前記供給装置2からの前記切断装置15への素鉄筋1の供給(一例として前記一方の載置部3から供給される素鉄筋1の供給)について説明すれば(図6参照)、加工すべき複数本の素鉄筋1は、先ず前記供給装置2の載置部3上に一旦貯留される。その中から所定本数の素鉄筋1がチェーンコンベヤ4Aによって前記第一板状体10Aの上端面11で形成される傾斜案内路5に向けて横方向に移動供給される。前記傾斜案内路5に送り出された素鉄筋1は、その傾斜に沿って、自重により下降することになる。前記素鉄筋1の下降は、係止位置に一時固定されているストッパ6Aによって停められる。この状態では前記素鉄筋1は前記傾斜案内路5上で積み重なることなく並置されて、ローラコンベヤ8Aへの供給を待っている(図6(イ)参照)。
【0026】
先に供給された前記ローラコンベヤ8A上の素鉄筋1が鉄筋切断装置15に供給される際に、搬送される前記素鉄筋1の先端部は、前記鉄筋切断装置15の切断刃の間を通過して、それから所定長さの位置に位置させてある収容装置16の突き当て板18に接当し、それ以上の移動を阻止されて停止し、前記素鉄筋1が先端部を位置揃えして並列した状態で切断され、所定長さの複数本の鉄筋1Aが形成される。前記所定長さに切断された鉄筋1Aは、収容部19に移送され、残りの素鉄筋1は、さらに所定長さに切り揃えて鉄筋1Aとして前記収容部19に移送され、或いは、残材として排出される場合とがある。
【0027】
一方、前記ローラコンベヤ8A上の素鉄筋1の全てが前記鉄筋切断装置15に供給されると、第一板状体10Aを昇降駆動するシリンダ機構14が前進して、可動案内路12を前記傾斜案内路5に連続する上昇端に迄上昇させ、前記ストッパ6Aを下方に揺動して、前記傾斜案内路5上に並置されて待機していた前記所定本数の素鉄筋1を、その状態を維持したまま前記可動案内路12上に送り込む(図6(ロ)参照)。そこで、前記鉄筋切断装置15に先に供給した前記所定本数の素鉄筋1の切断加工が終了すると、前記シリンダ機構14が後退して前記可動案内路12は前記ローラコンベヤ8A上の搬送路よりも低い位置にまで下降する(図6(ハ)参照)。前記ローラコンベヤ8Aの上面の搬送路上に載置されるようになった素鉄筋1は、前記鉄筋切断装置15に向けて搬送される。
【0028】
〔別実施形態〕
〈1〉上記実施の形態においては、板状体10を、第一板状体10Aと第二板状体10Bの2組に分けて設けてある例について説明したが、鉄筋搬送手段8に沿って単一の載置部3を設けてある場合には、前記板状体10は1組でよい。
【0029】
〈2〉上記実施の形態においては、可動案内路12を傾斜案内路5側の端部から全体を傾斜路としてあり(つまり、案内部材9の上端面11を平面に形成してあり)、さらに、前記可動案内路12の全体を前記傾斜案内路5よりも斜度を小さくして形成してある例について説明したが、前記可動案内路12は、例えば図7に示すように、前記板状体10を、夫々の上端面11が、例えば前記傾斜案内路5側の一端部側部分は、前記傾斜案内路5に連続した傾斜路としての前記可動案内路12を形成するように傾斜して形成し、他端部側部分は前記傾斜路に連続する水平路を形成するように、前記ローラコンベヤ8Aの幅方向に沿って上方に向けた凹面路を構成するように形成して(つまり、前記案内部材9の中間部上端面11cを、前記傾斜案内路5に連続する一端側上端面11aと他端側上端面11bとに外接する平面に対して低く形成して)あれば、太い径の素鉄筋1を前記傾斜案内路5から下降供給する場合に、重量があり慣性の大きい前記太い径の素鉄筋1の移動を制動できるから、前記素鉄筋1が前記他端部側の前記ローラコンベヤ8Aの側壁部8aに急速に衝突して、その弾みで前記素鉄筋1が重なり合うようになることを防止して並置できるようになる。また、前記可動案内路12の全体を水平路に形成してあってもよく、下降供給される素鉄筋1の前記可動案内路12に沿う移動に対してさらに制動効果をもたらすようになる。
【0030】
〈3〉上記実施の形態においては、所定本数の素鉄筋1をストッパ6Aを備える傾斜案内路5から自重で鉄筋搬送手段8に下降供給する例について説明したが、供給制御手段6として、前記ストッパ6Aを設ける代わりに、前記傾斜案内路5に沿って所定本数の素鉄筋1を下降移動停止自在なさせる制御供給機構を設けて、前記載置部3からは、鉄筋供給手段4に同期して駆動を開始し、所定本数の前記素鉄筋1を受け入れるに伴って停止し、前記鉄筋搬送手段8に対しては別途のタイミングで起動して素鉄筋1を供給するように構成してあってもよい。また、前記鉄筋搬送手段8の側壁部8aを上下移動駆動可能に形成して、素鉄筋1の供給される一方の側の側壁部8aを上昇させ、前記側壁部8aの外面を前記ストッパ6Aの代わりとして機能させるように構成してあってもよい。
【0031】
〈4〉上記実施の形態においては、案内部材9を上下平行移動可能に設けた板状体10で構成した例について説明したが、例えば図8に示すように、前記各案内部材9を、夫々前記鉄筋搬送手段8の幅方向両端部で枢支部9aを備えるように形成して、前記昇降駆動機構13を、前記各案内部材9の一端部側の枢支部9aを枢着する第一昇降駆動機構13Aと、他端部側の枢支部9aを枢着する第二昇降駆動機構13Bとで個別に枢支して異なる位置に昇降駆動可能に構成してもよい。このように構成すれば、前記各案内部材9の上端面11で形成する可動案内路12を、任意の傾斜に変化させることが可能で、装置の改造なしに上述した種々の形態に変化させることが可能となる。例えば、案内部材9を、昇降駆動の形態を異ならせた第一案内部材9Aと第二案内部材9Bとで構成して、前記第一案内部材9Aを上記傾斜路を形成するように上昇駆動し、前記第二案内部材9Bを上記水平路を形成するように上昇駆動して、前記前記第一案内部材9Aの形成した傾斜路の中間部に前記水平路を位置させれば、案内部材9の中間部上端面11cを、傾斜案内路5に連続する一端側上端面11aと他端側上端面11bとに外接する平面に対して低く形成した可動案内路12を形成することが可能であり、また、前記第一案内部材9Aと前記第二案内部材9Bとを共に水平路を形成するように上昇駆動して、素鉄筋1を前記水平路に形成した可動案内路12上に受け入れた後に、前記第一案内部材9A又は前記第二案内部材9Bの何れか一方を、傾斜案内路5に対向する他端側の第二昇降駆動機構13Bを上昇させて、前記傾斜案内路5に対して逆勾配を形成するようにすれば、受け入れた素鉄筋1を前記傾斜案内路5側に片寄せた状態で搬送路上に載置することが可能になる(図9参照)。
【0032】
〈5〉上記実施の形態においては、鉄筋搬送手段8としてローラコンベヤ8Aを備える鉄筋搬送手段について説明したが、前記鉄筋搬送手段8としては他の搬送手段も採用可能で、ベルトコンベヤの他、ウォーキングビーム式搬送設備も採用可能である。要するに前記鉄筋搬送手段8に、その搬送路の上下に移動可能な可動案内路12を形成する案内部材9を設置できるものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄筋搬送装置を備える鉄筋切断設備の要部側面図
【図2】図1の鉄筋切断設備の正面図
【図3】図1の鉄筋切断設備の平面図
【図4】案内部材の一例を説明する要部正面図
【図5】図4に示した案内部材の一部切欠き要部側面図
【図6】図4に示した案内部材の作用説明図
【図7】案内部材の他の例を説明する要部正面図
【図8】案内部材の他の例を説明する要部正面図
【図9】図8に示した案内部材の作用説明図
【符号の説明】
1 鉄筋
3 載置部
4 鉄筋供給手段
5 傾斜案内路
6 供給制御手段
8 鉄筋搬送手段
8a 鉄筋搬送手段の側壁部
9 案内部材
10 板状体
11 板状体の上端面
11a 板状体の一端側上端面
11b 板状体の他端側上端面
11c 板状体の中間部上端面
12 可動案内路
13 昇降駆動機構
15 鉄筋加工装置

Claims (3)

  1. 加工前の鉄筋を載置した状態で、その長手方向に鉄筋加工装置へ送り出し駆動自在な搬送路の両側に側壁部を備える鉄筋搬送手段と、前記側壁部を挟んで前記搬送路の外側で、前記鉄筋を前記鉄筋搬送手段の搬送方向に沿わせて複数本載置自在な載置部と、前記載置部に載置された複数本の鉄筋のうちから所定本数を、前記載置部と前記側壁部との間に設けた傾斜案内路に沿って、前記側壁部を越えて前記搬送路に側方から下降供給自在な鉄筋供給手段と、前記鉄筋の前記傾斜案内路からの供給の発停を制御可能な供給制御手段とを備える鉄筋搬送装置であって、
    上端面を前記傾斜案内路に連続する可動案内路に形成自在な複数の案内部材を、前記鉄筋搬送手段の搬送方向に間隔を隔てて、前記両側壁部の間に昇降可能に設け、
    上昇位置において前記上端面が前記可動案内路を形成し、且つ、下降位置において前記上端面が前記搬送路よりも低くなるように、前記案内部材を昇降駆動自在な昇降駆動機構を設け
    前記昇降駆動機構を、前記上昇位置における前記上端面の前記搬送路の幅方向に沿う傾きを変更自在に設けてある鉄筋搬送装置。
  2. 前記載置部を前記側壁部を挟んで前記搬送路の両側に設けて、各載置部と側壁部との間の各々に前記傾斜案内路を設け、
    前記昇降駆動機構を、前記上昇位置における前記上端面が各載置部と側壁部との間の各々に設けた前記傾斜案内路に択一的に連続するように、前記上端面の傾きを変更自在に設けてある請求項1記載の鉄筋搬送装置。
  3. 前記案内部材の夫々を、前記搬送路の幅方向に沿って配置され板状体で形成してある請求項1又は2記載の鉄筋搬送装置。
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