JP3544239B2 - 光学ピツクアツプ及び光記録媒体再生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
産業上の利用分野
従来の技術(図25及び図26)
発明が解決しようとする課題(図27)
課題を解決するための手段(図2)
作用(図2)
実施例
(1)光記録媒体再生装置
(1─1)光記録媒体再生装置の全体構成(図1)
(1─2)光ピツクアツプ(図2及び図3)
(2)金属1次元格子(図4及び図5)
(2─1)金属1次元格子の原理
(2─2)モード展開法と従来理論との差異(図6〜図12)
(2─3)金属1次元格子検光子の可能性(図13)
(3)実施例における金属1次元格子の座標系(図14)
(3─1)第1実施例(図15〜図18)
(3─2)第2実施例(図19〜図20)
(3─3)第3実施例(図21〜図24)
(4)モード展開法
(5)他の実施例
発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明は光ピツクアツプ及び光記録媒体再生装置に関し、特に光磁気記録媒体を再生するものに適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、光磁気記録媒体再生装置には図25に示す構成の光磁気デイスク記録再生光ピツクアツプ1が用いられている。この光ピツクアツプ1は、LD(レーザダイオード)2から射出された照明光をBS(ビームスプリツタ)3、対物レンズ4等を介してデイスク面5上に集光し、デイスク面5上で反射された反射光を対物レンズ4、BS3及びマルチレンズ6を介してPD(フオトデイテクタ)7に導く構成になつている。
ところが現在のところ、この光磁気デイスクの記録再生用光ピツクアツプ1としては、LD、PDや偏光ビームスプリツタ(以下、PBSとする)などの光学部品をそれぞれ個別にマウントするしか構成のしようがなく、光ピツクアツプの小型化や高信頼性化が実現されていなかつた。
【0004】
これに対してCD(コンパクトデイスク)の再生装置においては、図26に示すような複合光学素子(レーザカプラ方式)が光ピツクアツプとして用いられており、小型化や高信頼性化が既に実現されている。そこでこのような構成を複合光学素子に応用することが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上述の構成のように無偏光光学系のままでは光磁気デイスクを再生することはできない。そこで、従来CDに用いられている技術を光磁気デイスクの記録再生用光ピツクアツプに適用するには、受光素子上に配置されるビームスプリツタを検光子機能を有するPBSに変更する必要がある。しかし図26に示す構成の場合、PBSに入射するレーザ光線の入射角の中心値は21〔°〕と小さな角度になるのを避け得ない。しかしながら現在の技術では光学薄膜に入射されるレーザ光線の入射角の中心値が45〔°〕以上になるように設計しなければ、PBSは本来の機能を実現し得ない。このため上述のような小さな入射角度しか望めない状況下では多層薄膜でなるPBSを適用できない問題があつた。
【0006】
そこで、偏光子として金属1次元格子を用いることが考えられている。ちなみに赤外域用(波長3〜10〔μm〕程度)の金属1次元格子は、既に商品化されている。この金属1次元格子を図27に示す。金属1次元格子8は多数の平行導体線が並列に配列されて構成されている。このとき格子周期dを入射光の波長λより短く設定すれば、図27に示すように格子に対して平行な偏光成分(P偏光)を反射する一方で、垂直な偏光成分(S偏光)を透過する性質が現れる。金属1次元格子8でなる偏光子はこの性質を利用している。
【0007】
さて金属1次元格子を用いる従来型の偏光子の場合、導体線幅bと格子周期dの比がb/d〜0.6 、波長λと格子周期dの比がλ/d≧5という2つの条件が要求される。従つて可視波長域から近赤外波長域の光として、例えば 780〔nm〕程度の波長を有する光を金属1次元格子で偏光するには、周囲の媒質の屈折率も考慮すると格子周期dは約 100〔nm〕が要求され、その作製が極めて困難であるという問題がある。
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来に比して小型かつ信頼性の高い光学ピツクアツプ及び光記録媒体再生装置を提案しようとするものである。
【0009】
かかる課題を解決するため本発明においては、光ビームを出射するレーザ光源と、レーザ光源からの光ビームを光学記録媒体の情報記録面にフオーカスする対物レンズと、光学記録媒体からの戻り光を受光する受光手段と、レーザ光源からの出射光と光学記録媒体からの戻り光とを分離する光ビーム分離手段と、受光手段の少なくとも一部と光ビーム分離手段との間に配置され、光ビームのうちの所定の偏光成分を透過させる金属1次元格子とを設け、金属1次元格子は、格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みhとの比h/dが約0.1以上になるように形成するようにした。
また本発明においては、光ビームを出射するレーザ光源と、レーザ光源からの光ビームを光学記録媒体の情報記録面にフオーカスする対物レンズと、光学記録媒体からの戻り光を受光する複数の受光部を有する受光手段と、レーザ光源からの出射光と光学記録媒体からの戻り光とを分離する光ビーム分離手段と、受光手段の少なくとも一部と光ビーム分離手段との間に配置され、光ビームのうちの所定の偏光成分を透過させると共に、格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みhとの比h/dが約0.1以上になるように形成された金属1次元格子と、金属1次元格子を透過した光ビームの偏光成分を受光する受光部の出力と、金属1次元格子で反射した光ビームの偏光成分を受光する受光部の出力とに基づいて、光学記録媒体上の情報信号を検出する検出手段とを設けるようにした。
【0010】
【作用】
格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みhの比h/dが約 0.1以上になるように形成された金属1次元格子と、金属1次元格子によつて分岐された光束をそれぞれ受光する受光素子群を備えることにより、従来に比して小型かつ信頼性を高くすることができる。
【0011】
【実施例】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0012】
(1)光記録媒体再生装置
(1─1)光記録媒体再生装置の全体構成
図1において、10は全体として光記録媒体再生装置としての光磁気記録再生装置を示している。
光磁気記録再生装置10に配設される光ピツクアツプ11は、光磁気デイスク52に対してレーザ光を照射し、光磁気記録又は再生に必要な所定強度の光スポツトを照射する。また光ピツクアツプ11は光磁気デイスク52からの反射光を検出して電気信号に変換し、I−Vアンプ回路13で電流電圧変換する。マトリクスアンプ14は、I−Vアンプ回路13からの出力信号を入力して演算処理し、トラツキングエラー信号S1、フオーカスエラー信号S2、MO信号S3及びピツト信号S4を生成する。復調復号回路55は再生時、マトリクスアンプ14から供給されたMO信号S3及びピツト信号S4を復調すると共に復号してD/A変換回路56に出力し、アナログ信号に変換する。
【0013】
(1−2)光ピツクアツプ
ここで、光磁気記録再生装置10に配設される光ピツクアツプ11の構成を図2(A)に示す。光ピツクアツプ11は、レーザ光を照射する光源12、光源からの入射光を所定の反射によつて出射させる導波体13、導波体13の下側の所定位置に配される2つのフオトデイテクタ14a、14b及びこれらを支持する支持部15からなつている。
【0014】
導波体13は断面略台形形状に加工されている。この導波体13の入射光照射面は、光源12に対して傾斜している。この入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配され、ビームスプリツタ膜16を介した光束の導波体13内部の照射領域に金属1次元格子17が配されている。さらに金属1次元格子17によつて反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。このとき、一方のフオトデイテクタ14aは金属1次元格子17の下側に配置され、他方のフオトデイテクタ14bは全反射膜18によつて全反射された光束の照射領域の対応部分に配置される。
【0015】
ここで、光学ピツクアツプ11に配される2つのフオトデイテクタ14a、14bの分割パターンと各信号の取り方を図2(B)に示す。入射光に対して手前に配置されたフオトデイテクタ14a及び他方を奥側に配置されたフオトデイテクタ14bは、それぞれ4つの領域(a、b、c、d及びe、f、g、h)に分割されており、各センサから出力された電流をI−Vアンプ回路13が電流電圧変換する。マトリクスアンプ14は、I−Vアンプ回路13から出力される各センサからの出力を演算し、トラツキングエラー信号S1、フオーカスエラー信号S2及び読み出し信号S3、S4を得る。ちなみに、この読み出し信号S3は光磁気デイスク52からの反射光のカー回転角に応じたMO信号であり、読み出し信号S4は、ピツトに応じたRF信号(光強度信号)である。
【0016】
また光学ピツクアツプ11の構成は、光路分岐用のビームスプリツタ膜を、図26に示したCD用に対して、無偏光タイプから、例えばTs(S偏光透過率)=30〔%〕、Tp(P偏光透過率)=65〔%〕である偏光タイプに変更する。またデイスクから戻つてきた光の平均光量が2つのフオトデイテクタ14a、14bに等量に分かれるような方向に向けて金属1次元格子17が配される。
【0017】
また、金属1次元格子17は所定の条件を満たすとき、格子に平行なP偏光(電界‖格子)は反射され、格子に垂直なS偏光(電界⊥格子)は透過することが知られている。金属1次元格子17の格子幅をb、格子周期をd、格子の厚さをhとする。ここでb/d= 0.4とし、h/dを変化させたときのTsと、λ0(格子の周囲における光波長)/d(λ0=λ/n)との関係を図3に示す。このグラフからわかるように、h/d= 0.1付近から共鳴領域(Resonance Region 、Ts〜1)と呼ばれるものが現れる。この共鳴領域を用いることで、λ0/dは、共鳴領域を用いない場合の1/4となり、波長一定のもとでは格子の周期dを従来知られている条件の約4倍程度にすることができる。このためh/d≧0.1を満たす金属1次元格子を用いる。
【0018】
(2)金属1次元格子(h/dを考慮した理論)
図4に金属1次元格子17の断面図を示し、h/dを考慮した理論について金属1次元格子17の格子の断面形状が長方形である場合は、モード展開法(Modal Expansion Methods )が適用可能である。モード展開法では、格子が存在する領域と格子の外部領域とに分けて考える。外部領域では、通常の回析理論と同様に、電磁場をレイリー展開(平面波展開)し、格子内部の領域(図5に示す0≦x≦c、−h/2≦y≦h/2)では、電磁場をモード展開(x=0又はx=c)における境界条件を満たすようなモードに展開)し、(0≦x≦d、y=±h/2)において2つの展開のマツチング条件を課すことにより、展開係数を決定する。(モード展開法の詳細は後述する。)
【0019】
(2─1)金属1次元格子の原理
金属1次元格子の原理について、以下に述べる。ここで金属は完全導体とする。モード展開の表式は、以下の通りである。
まずS波(TM波すなわち磁場fがグリツドに平行な場合)については、
【数7】
で表される。これは、「x=0又はx=cでノイマン境界条件(境界面での法線方向の導関数が0になる)を満たすように」という条件から導かれる。
このため、TM波の場合には、格子にはさまれた領域に存在する電磁場が透過光を生み出す。
【0020】
次にP波(TE波すなわち電場fが格子に対して平行な場合)については、
【数8】
と表される。これは、x=0又はx=cでデイリクレ境界条件(導体内では電場が存在しないため、境界面で0になる)を満たしている。
この場合、m=0の項は、β0 =0であるためsin (β0 x)=0となり存在しない。このことから、展開の1次以上の項を無視すると、格子にはさまれた領域には電場は存在しないことになる。
【0021】
ここで、金属1次元格子において、近似(m≧1の項を無視する)のもとでは、格子にはさまれた領域に対して、TM波は入り込めるが、TE波は入り込めない。すなわちTM波では電磁場が存在し、TE波では電磁場は存在しない。このためTM波は透過光を作り出す源が存在するため透過し、TE波は透過光を作り出す源が存在しないため反射する。
【0022】
(2─2)モード展開法と従来理論との差異
従来理論によるTsとλ/dとの関係を表すグラフを図6に示す。またモード展開法によるTsとλ/dとの関係を表すグラフを図7に示す。この2つの図からわかるように、両者の結果は著しく異なる。このため、両者の結果の比較及びRs、Rpの導出のために、レイリー展開は0次(主透過、反射光)、±1次(エバネセント波)までとし、モード展開は0次のみ(S波:TM波)、1次のみ(P波:TE波)とする。ちなみに、P波は0次のモードが存在しない。
【0023】
このように、低次の項だけで近似し、Ts、Tp、Rs、Rpをそれぞれ求め、垂直入射、完全導体及びd=2cの条件の下でグラフ化する。
まず、S波(TM波)について述べる。h/d= 0.1のとき(厚みが小さいとき)の透過率及び反射率を図8(A)、(B)に示す。またh/d= 0.5のとき(厚みが大きく、格子の断面形状が正方形のとき)の透過率及び反射率を図9(A)、(B)に示す。
【0024】
図9(A)が図7と類似していることを認識するのは容易である。また、厚みを小さくしていくと、図8(A)のようになり、やがて従来の理論を示す図6のようになる。例えばh/d=0.01のとき(厚みが微小になつたとき)の透過率を図10に示す。
【0025】
次に、P波(TE波)について述べる。S波と同様に、h/d= 0.1のときの透過率及び反射率を図11(A)、(B)に示し、h/d= 0.5のときの透過率及び反射率を図12(A)、(B)に示す。
ここで、S波の場合を考慮しつつ、図11(A)、(B)及び図12(A)、(B)を見ると、従来の設計理論からは導かれない以下のことがわかる。
h/d= 0.5のとき(格子断面が正方形のとき)、Ts=1となるλ/dでは、Rp>0.99となる。さらに、このときλ/d〜 1.4であるから、λ= 780〔nm〕とすると、d〜 550〔nm〕、h〜 275〔nm〕となる。すなわち、この共鳴領域を用いることにより、λ/d≧5などという困難は回避できる。
【0026】
上述のように、従来の設計理論では格子の厚みが小さい場合のみ通用する理論であつた。格子の厚みを大きくすることで、格子のピツチを大きくすることができる。また、格子の厚みをh/d= 0.5から小さくすると、Ts=1となるピーク位置(λ/d)は1に近づく。さらに、格子の厚みを小さくすると、P波の消光比Rp:Tpは悪くなる。
【0027】
(2─3)金属1次元格子検光子の可能性
ここで、金属1次元格子の断面形状が正方形である場合、消光比はTs/Rs=∞、Rp/Tp> 200であるが、正方形(d〜 550〔nm〕、h〜 275〔nm〕)がやや困難であるとすると、h/dを小さくしていくことを考える必要がある。
【0028】
ここで図13(A)、(B)に示すように、h/d= 0.4とすると、d= 618〔nm〕、h= 247〔nm〕でTs/Rs=∞、Rp/Tp〜40となる。一般的にプロセス能力としては、ピツチが〜 0.5〔μm〕である場合、非常に困難であり、0.5〔μm〕〜1〔μm〕である場合はやや困難であるといえる。しかし、今回の結果によれば、垂直入射、完全導体、断面形状長方形及びデユーテイ50〔%〕の条件の下で金属1次元格子検光子は充分な特性を示し、プロセス能力としても、非常に困難である領域は回避できる。
【0029】
(3)実施例における金属1次元格子の座標系
ここで、金属1次元格子に光束が斜入射する場合の座標系について述べる。ここでの金属1次元格子は完全導体でなるものとする。
格子に対する座標系を図14(A)、(B)に示す。Z軸は格子と平行にし、ベクトルkは入射光の波数ベクトルを表し、ベクトルaは入射光の電場ベクトルを表す。ベクトルk=(α、β、γ)に対して、
【数9】
で表すことができる。
【0030】
またベクトルkをXY平面へ投影したものをベクトルk′とし、ベクトルk′に直交するベクトルをベクトルuとする。このときベクトルuとベクトルaとのなす角をδとすると、透過率Tと反射率Rは、次式
【数10】
で表される。ちなみに、Tp、Ts、Rp、Rsは投影図上におけるP波透過率、S波透過率、P波反射率、S波反射率である。
【0031】
さて(10)式の透過率T及び反射率Rにおいて、検光子としての特性を満たすとき、Tp〜1、Ts〜1、Rp〜0、Rs〜0より、透過率Tはcos2δ、反射率Rはsin2δと表せる。ここで45〔°〕差動検波ができるのは、T=Rのとき、すなわち次式
【数11】
のときである。
【0032】
入射光の電場を、位置ベクトルベクトルrを用いて表すと、次式
【数12】
となる。図2(A)に示すような光学ピツクアツプ11の場合の入射偏光の電場ベクトルベクトルaは、入射光の波数ベクトルベクトルkと、y軸方向の単位ベクトルであるベクトルy″とを用いて以下のように表すことができる。
【数13】
ちなみに、ここではカー回転は考慮しないものとする。
【0033】
またδは、電場ベクトルベクトルaと直交ベクトルベクトルuとのなす角であるため、次式
【数14】
で表せる。ここで、ベクトルk′=(α、−β、0)であるため、ベクトルu=(β、α、0)となる。よつて(14)式から次式
【数15】
となる。
ここで(11)式から、次式
【数16】
とおくことができるため、
【数17】
が得られる。
【0034】
このとき、格子面への入射角θとφの条件を0〔°〕≦θ<90〔°〕、−90〔°〕<φ≦90〔°〕とする。よつて(17)式は、次式
【数18】
で表される。
【0035】
ここで、投影した場合のTp、Ts、Rp、Rsが問題となるので、k´は、次式
【数19】
と表される。このため格子にとつての波長λ´は、次式
【数20】
となり、
【数21】
のなる。
【0036】
(3─1)第1実施例
図2(A)との対応部分に同一符号を付して示す図15及び図16において、20は全体として金属1次元格子17及び半波長板21を縦に配置する光ピツクアツプを示し、22は全体として金属1次元格子17及び半波長板21を横に配置する光ピツクアツプを示す。
第1実施例では、これらの光ピツクアツプ20、22における入射光と金属1次元格子の格子との関係を図17に示すようにする。すなわちφ=0となるように格子を配置し、θを変化させるように配置する。
【0037】
光ピツクアツプ20、22は、光源12、導波体13、2つのフオトデイテクタ14a、14b及び支持部15からなつている。光ピツクアツプ20に配設される導波体13の入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配される。ビームスプリツタ膜16を介した光束の導波体13内部の照射領域の対応位置にフオトデイテクタ14aが配され、ここで反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。全反射膜18によつて全反射された光束は、縦に配された半波長板21を介し、縦に配された金属1次元格子17に入射するようになされている。
【0038】
ちなみに一方のフオトデイテクタ14aの分割パターンは、図2(B)と同様に4つの領域(a、b、c、d)に分割されている。他方のフオトデイテクタ14bは、金属1次元格子17によつて反射及び透過されたそれぞれの光束の照射領域の対応部分に配置される。このフオトデイテクタ14bの分割パターンは、金属1次元格子17による反射光を照射し得る領域(e)と金属1次元格子17による透過光を照射し得る3つの領域(f、g、h)の4つの領域からなつている。
【0039】
ここで、φ=0となるように格子を配置し、θを変化させる場合、格子からの透過光、反射光が0次光のみであるのは
【数22】
に対して、
【数23】
のときである(以下に詳述するモード展開を参照)。従つて
【数24】
となる。ここで0〔°〕≦θ<90〔°〕、λ0 /d>0より、
【数25】
が得られる。
【0040】
このときの入射角θとλ0 /dの関係の特性を図18に示す。金属1次元格子は、偏光方向に応じて入射光を透過光と反射光とに分離するため、検光子として作用する。ちなみに、格子面への入射角θを大きくしていくと、(25)式で表されている格子周期dの範囲は、格子周期dが小さい側へとシフトしていく。
【0041】
以上の構成によれば、格子周期dがλ0 /(1+sin θ)以下である金属1次元格子を半波長板と共に、光ピツクアツプの導波体に縦又は横に配することにより、45〔°〕差動検波することができ、小型化及び信頼性の高い光記録媒体用の光ピツクアツプを実現できる。
【0042】
(3─2)第2実施例
上述の第1実施例では、格子面への入射角θを大きくすることで(25)式で表されている格子周期dの範囲が小さい側へとシフトしていくものについて述べたが、これに対して第2実施例では、格子周期dを大きい側へシフトするものについて述べる。
【0043】
第1実施例では、図15及び図16に示す光ピツクアツプ20、22における金属1次元格子17の格子をφ=0となるように配したが、第2実施例では、光ピツクアツプ20、22における金属1次元格子17の格子をφ=90〔°〕となるように配置する。
【0044】
光ピツクアツプ20、22は、光源12、導波体13、2つのフオトデイテクタ14a、14b及び支持部15からなつている。光ピツクアツプ20に配設される導波体13の入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配される。ビームスプリツタ膜16を介した光束の導波体13内部の照射領域の対応位置にフオトデイテクタ14aが配され、ここで反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。全反射膜18によつて全反射された光束は、縦に配された半波長板21を介し、縦に配された金属1次元格子17に入射するようになされている。
【0045】
ここで、図19に示すように金属1次元格子17の格子をφ=90〔°〕となるように配し、θを変化させる場合、θ′=0、φ=90、(20)式より、次式
【数26】
が得られる。このときの入射角θとλ0 /dの関係を図20に示す。このように第2実施例では、格子面への入射角θを大きくしていくと、(26)式で表されている格子周期dの範囲が大きい側へとシフトしていく。
【0046】
以上の構成によれば、格子周期dがλ0 /cos θ以下である金属1次元格子を半波長板と共に、光ピツクアツプの導波体の縦又は横に配することにより、45〔°〕差動検波することができ、小型化及び信頼性の高い光記録媒体用の光ピツクアツプを実現できる。
【0047】
(3─3)第3実施例
図2(A)との対応部分に同一符号を付して示す図21及び図22において、30は全体として金属1次元格子17を縦に配置し、金属1次元格子17を透過した透過光の照射領域に全反射膜31を配する光ピツクアツプを示し、32は全体として金属1次元格子17を縦に配置する光学ピツクアツプを示す。
【0048】
図21に示す光ピツクアツプ30は、光源12、導波体13、2つのフオトデイテクタ14a、14b及び支持部15からなつている。光ピツクアツプ30に配設される導波体13の入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配される。ビームスプリツタ膜16を介した光束は、縦に配された金属1次元格子17に入射し、透過及び反射される。このときの反射光の照射領域の対応位置にフオトデイテクタ14aが配され、透過光の照射領域に全反射膜31が配されている。また、全反射膜31によつて反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。
【0049】
ちなみに一方のフオトデイテクタ14aの分割パターンは、図2(B)と同様に4つの領域(a、b、c、d)に分割されている。他方のフオトデイテクタ14bは、全反射膜18によつて反射された光束の照射領域の対応部分に配置される。このフオトデイテクタ14bの分割パターンは、一方のフオトデイテクタ14aの分割パターンと同様に4つの領域(e、f、g、h)に分割されている。
【0050】
また図22に示す光ピツクアツプ32は、光源12、導波体13、2つのフオトデイテクタ14a、14b及び支持部15からなつている。光ピツクアツプ32に配設される導波体13の入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配される。ビームスプリツタ膜16を介した光束の導波体13内部の照射領域の対応位置にフオトデイテクタ14aが配され、ここで反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。全反射膜18によつて全反射された光束は、縦に配された金属1次元格子17に入射し、透過及び反射するようになされている。
【0051】
ちなみに一方のフオトデイテクタ14aの分割パターンは、図2(B)と同様に4つの領域(a、b、c、d)に分割されている。他方のフオトデイテクタ14bは、金属1次元格子17によつて反射及び透過された光束の照射領域の対応部分に配置される。このフオトデイテクタ14bの分割パターンは、金属1次元格子17による反射光を照射し得る領域(e)と金属1次元格子17による透過光を照射し得る3つの領域(f、g、h)の4つの領域からなつている。
【0052】
ここで、上述の第1及び第2実施例では、半波長板21を用いて入射光の偏光方向を45〔°〕回転させる必要がある。しかし、第3実施例においては、金属1次元格子の場合、図2(A)、図21及び図22に示す光ピツクアツプ11、30及び32のように、半波長板を用いなくても、次式
【数27】
を満たすように格子を配置すれば45〔°〕差動検出できる。このときの入射光と金属1次元格子の格子との関係を図23に示す。
【0053】
このとき、(20)式、(21)式を用いて、
【数28】
ここで (28)式のsin2φとcos φは、次式
【数29】
であるため、これらを(28)式に代入することにより
【数30】
が得られる。
【0054】
このとき
【数31】
は、図24のように変化する。
ちなみにd/λ0 において、格子面への入射角θを60〔°〕以上にすることで一段と有利に検出し得る。
【0055】
以上の構成によれば、格子周期dが(30)式の条件下にある金属1次元格子を光ピツクアツプの導波体の縦又は横に配することにより、半波長板を用いずに45〔°〕差動検出することができ、小型化及び信頼性の高い光磁気記録媒体用の光ピツクアツプを実現できる。
【0056】
(4)モード展開法
ここでは、上述の記載内に用いられたモード展開法の簡単な式展開を述べる。モード展開法は、矩形の回析格子など、特殊な形状の場合に適用され、簡単に結果が得られるということで広く知られている。この方法では、グルーブ内部のモード展開とグルーブ外部のレイリー展開とをマツチングさせるこということを行なう。図5に示すような金属1次元格子(完全導体)の場合についての具体的な式展開を以下に述べる。
【0057】
f(x,y)を、磁場(S−mode)あるいは電場(P−mode)のZ軸に沿つた成分の空間依存成分であるとして、金属の上方、下方(y≧h/2、y≦−h/2)では平面波に展開する(レイリー展開)。
金属の上方(y≧h/2)及び下方(y≦−h/2)については、次式
【数32】
【数33】
【数34】
【数35】
ここでRn及びTnは、反射波及び透過波の複素振幅である。
【0058】
0≦x≦c及び−h/2≦y≦h/2においては、ノイマン境界条件である∂f/∂n′(n′は面法線ベクトルを示す)=0(S−mode)あるいはデイリクレ境界条件f=0(P−mode)を満足するようにヘルムホルツ方程式Δf+k2 f=0を解く(モード展開)と、次式
【数36】
【数37】
【数38】
となる。ここで、βm =mπ/c、μm =+(k0 2−βm 2 )1/2 、またam 及びbm は複素振幅を示す。但し、P−modeではφ0 =0からm≧1である。
【0059】
次に0≦x≦c及びy=±h/2において、f(x,y)及び∂f/∂yが連続というマツチング条件を課すと、y=h/2のとき、次式
【数39】
【数40】
で表され、y=−h/2のとき、次式
【数41】
【数42】
で表される。ここで
【数43】
【数44】
のようになる。
【0060】
ここで、S波の場合について述べる。(39)式、(41)式は0≦x≦cで成立する。この領域において、um(x)=cos (βmx)は互いに直交しているため、次式
【数45】
によつて、(39)式、(41)式にuj(x)を掛けて、0≦x≦cの範囲で積分することにより、次式
【数46】
【数47】
【数48】
となる。
【0061】
また、fはc≦x≦d及びy=±h/2においてもノイマン境界条件∂f/∂n′=0を満たさなければならないため、次式
【数49】
【数50】
となる。
【0062】
(40)式は0≦x≦cの条件の基で成り立ち、(49)式はc≦x≦dの条件の基で成り立つている。このためexp(−cαq x)を掛けて、それぞれの区間で積分し、両辺を加える。このときexp(−cαu x)の直交性により、次式
【数51】
【数52】
が得られる。
同様にして(42)式、(50)式より
【数53】
が得られる。
【0063】
次に、(46)式、(47)式、(51)式、(53)式の4式を連立させる。このとき未知数は4つであり、ここで求めたいのはRnとTnであるため、次式
【数54】
として(46)式±(47)式より
【数55】
【数56】
となる。また、(51)式±(53)式より、次式
【数57】
【数58】
が得られる。
【0064】
このとき得られた(57)式、(58)式に(55)式、(56)式を代入することにより、次式
【数59】
【数60】
が得られる。
これらを行列を用いて表すと
【数61】
となり、この行列式を次式
【数62】
のように表記する。従つて、
【数63】
となる。同様にして
【数64】
となる。
【0065】
P波の場合について、上述と同様にして
【数65】
【数66】
が得られる。
【0066】
(5)他の実施例
なお上述の実施例においては、完全導体でなる金属1次元格子について述べたが、本発明はこれに限らず、金属格子として検光子の性能が保証されるような金属であれば完全導体でない金属1次元格子でも良い。
【0067】
また上述の実施例においては、導波体13の入射光照射面にBS膜を配するものについて述べたが、本発明はこれに限らず、例えばTp= 100、Ts=25のようにエンハンス機能を有するPBSを金属1次元格子の手前に配するようにしても良い。
【0068】
さらに上述の実施例においては、光磁気デイスクを光磁気記録又は再生する光ピツクアツプについて述べたが、本発明はこれに限らず、光カード等の記録媒体の記録又は再生する光ピツクアツプでも良い。
【0069】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みとの比h/dが約 0.1になるように形成された金属1次元格子と、金属1次元格子によつて分岐された光束をそれぞれ受光する受光素子群を備えることにより、従来に比して小型かつ信頼性の高い光ピツクアツプ及び光記録媒体再生装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光記録媒体再生装置の全体構成を示す略線図である。
【図2】本発明における光ピツクアツプの構成を示す略線図及びフオトデイテクタの信号処理を示すブロツク図である。
【図3】b/d= 0.4のときのTsとλ0 /dとの関係(共鳴領域の発生)を示す特性曲線図である。
【図4】金属1次元格子の断面図を示す略線図である。
【図5】金属1次元格子断面の座標系を示す略線図である。
【図6】従来の設計理論による波長/グリツド周期とS偏光透過率、P偏光透過率との関係を示す特性曲線図である。
【図7】モード展開法における波長/グリツド周期と透過率の関係を示す特性曲線図である。
【図8】h/d= 0.1のときのS波透過率及びS波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図9】h/d= 0.5のときのS波透過率及びS波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図10】h/d=0.01のときのS波透過率の特性を示す特性曲線図である。
【図11】h/d= 0.1のときのP波透過率及びP波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図12】h/d= 0.5のときのP波透過率及びP波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図13】h/d= 0.4のときのS波透過率及びP波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図14】金属1次元格子の座標系を示す略線図である。
【図15】第1及び第2実施例における光ピツクアツプの構成例を示す略線図である。
【図16】第1及び第2実施例における光ピツクアツプの他の構成を示す略線図である。
【図17】本発明の第1実施例における入射光と金属1次元格子との関係を示す略線図である。
【図18】第1実施例におけるd/λ0 の特性を示す特性曲線図である。
【図19】本発明の第2実施例における入射光と金属1次元格子との関係を示す略線図である。
【図20】第2実施例におけるd/λ0 の特性を示す特性曲線図である。
【図21】第3実施例における光ピツクアツプの構成例を示す略線図である。
【図22】第3実施例における光ピツクアツプの他の構成例を示す略線図である。
【図23】本発明の第3実施例における入射光と金属1次元格子との関係を示す略線図である。
【図24】第3実施例におけるd/λ0 の特性を示す特性曲線図である。
【図25】従来の光ピツクアツプの構成を示す略線図である。
【図26】CD用複合光学素子の構成を示す略線図である。
【図27】金属1次元格子の構成を示す略線図である。
【符号の説明】
1、11、20、22、30、32……光ピツクアツプ、2……レーザダイオード、3……ビームスプリツタ、7、14 ……フオトデイテクタ、8、17……金属1次元格子、10……光記録媒体再生装置、13……導波体、16……ビームスプリツタ膜、18、31……全反射膜、21……半波長板。
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
産業上の利用分野
従来の技術(図25及び図26)
発明が解決しようとする課題(図27)
課題を解決するための手段(図2)
作用(図2)
実施例
(1)光記録媒体再生装置
(1─1)光記録媒体再生装置の全体構成(図1)
(1─2)光ピツクアツプ(図2及び図3)
(2)金属1次元格子(図4及び図5)
(2─1)金属1次元格子の原理
(2─2)モード展開法と従来理論との差異(図6〜図12)
(2─3)金属1次元格子検光子の可能性(図13)
(3)実施例における金属1次元格子の座標系(図14)
(3─1)第1実施例(図15〜図18)
(3─2)第2実施例(図19〜図20)
(3─3)第3実施例(図21〜図24)
(4)モード展開法
(5)他の実施例
発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明は光ピツクアツプ及び光記録媒体再生装置に関し、特に光磁気記録媒体を再生するものに適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、光磁気記録媒体再生装置には図25に示す構成の光磁気デイスク記録再生光ピツクアツプ1が用いられている。この光ピツクアツプ1は、LD(レーザダイオード)2から射出された照明光をBS(ビームスプリツタ)3、対物レンズ4等を介してデイスク面5上に集光し、デイスク面5上で反射された反射光を対物レンズ4、BS3及びマルチレンズ6を介してPD(フオトデイテクタ)7に導く構成になつている。
ところが現在のところ、この光磁気デイスクの記録再生用光ピツクアツプ1としては、LD、PDや偏光ビームスプリツタ(以下、PBSとする)などの光学部品をそれぞれ個別にマウントするしか構成のしようがなく、光ピツクアツプの小型化や高信頼性化が実現されていなかつた。
【0004】
これに対してCD(コンパクトデイスク)の再生装置においては、図26に示すような複合光学素子(レーザカプラ方式)が光ピツクアツプとして用いられており、小型化や高信頼性化が既に実現されている。そこでこのような構成を複合光学素子に応用することが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上述の構成のように無偏光光学系のままでは光磁気デイスクを再生することはできない。そこで、従来CDに用いられている技術を光磁気デイスクの記録再生用光ピツクアツプに適用するには、受光素子上に配置されるビームスプリツタを検光子機能を有するPBSに変更する必要がある。しかし図26に示す構成の場合、PBSに入射するレーザ光線の入射角の中心値は21〔°〕と小さな角度になるのを避け得ない。しかしながら現在の技術では光学薄膜に入射されるレーザ光線の入射角の中心値が45〔°〕以上になるように設計しなければ、PBSは本来の機能を実現し得ない。このため上述のような小さな入射角度しか望めない状況下では多層薄膜でなるPBSを適用できない問題があつた。
【0006】
そこで、偏光子として金属1次元格子を用いることが考えられている。ちなみに赤外域用(波長3〜10〔μm〕程度)の金属1次元格子は、既に商品化されている。この金属1次元格子を図27に示す。金属1次元格子8は多数の平行導体線が並列に配列されて構成されている。このとき格子周期dを入射光の波長λより短く設定すれば、図27に示すように格子に対して平行な偏光成分(P偏光)を反射する一方で、垂直な偏光成分(S偏光)を透過する性質が現れる。金属1次元格子8でなる偏光子はこの性質を利用している。
【0007】
さて金属1次元格子を用いる従来型の偏光子の場合、導体線幅bと格子周期dの比がb/d〜0.6 、波長λと格子周期dの比がλ/d≧5という2つの条件が要求される。従つて可視波長域から近赤外波長域の光として、例えば 780〔nm〕程度の波長を有する光を金属1次元格子で偏光するには、周囲の媒質の屈折率も考慮すると格子周期dは約 100〔nm〕が要求され、その作製が極めて困難であるという問題がある。
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来に比して小型かつ信頼性の高い光学ピツクアツプ及び光記録媒体再生装置を提案しようとするものである。
【0009】
かかる課題を解決するため本発明においては、光ビームを出射するレーザ光源と、レーザ光源からの光ビームを光学記録媒体の情報記録面にフオーカスする対物レンズと、光学記録媒体からの戻り光を受光する受光手段と、レーザ光源からの出射光と光学記録媒体からの戻り光とを分離する光ビーム分離手段と、受光手段の少なくとも一部と光ビーム分離手段との間に配置され、光ビームのうちの所定の偏光成分を透過させる金属1次元格子とを設け、金属1次元格子は、格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みhとの比h/dが約0.1以上になるように形成するようにした。
また本発明においては、光ビームを出射するレーザ光源と、レーザ光源からの光ビームを光学記録媒体の情報記録面にフオーカスする対物レンズと、光学記録媒体からの戻り光を受光する複数の受光部を有する受光手段と、レーザ光源からの出射光と光学記録媒体からの戻り光とを分離する光ビーム分離手段と、受光手段の少なくとも一部と光ビーム分離手段との間に配置され、光ビームのうちの所定の偏光成分を透過させると共に、格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みhとの比h/dが約0.1以上になるように形成された金属1次元格子と、金属1次元格子を透過した光ビームの偏光成分を受光する受光部の出力と、金属1次元格子で反射した光ビームの偏光成分を受光する受光部の出力とに基づいて、光学記録媒体上の情報信号を検出する検出手段とを設けるようにした。
【0010】
【作用】
格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みhの比h/dが約 0.1以上になるように形成された金属1次元格子と、金属1次元格子によつて分岐された光束をそれぞれ受光する受光素子群を備えることにより、従来に比して小型かつ信頼性を高くすることができる。
【0011】
【実施例】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0012】
(1)光記録媒体再生装置
(1─1)光記録媒体再生装置の全体構成
図1において、10は全体として光記録媒体再生装置としての光磁気記録再生装置を示している。
光磁気記録再生装置10に配設される光ピツクアツプ11は、光磁気デイスク52に対してレーザ光を照射し、光磁気記録又は再生に必要な所定強度の光スポツトを照射する。また光ピツクアツプ11は光磁気デイスク52からの反射光を検出して電気信号に変換し、I−Vアンプ回路13で電流電圧変換する。マトリクスアンプ14は、I−Vアンプ回路13からの出力信号を入力して演算処理し、トラツキングエラー信号S1、フオーカスエラー信号S2、MO信号S3及びピツト信号S4を生成する。復調復号回路55は再生時、マトリクスアンプ14から供給されたMO信号S3及びピツト信号S4を復調すると共に復号してD/A変換回路56に出力し、アナログ信号に変換する。
【0013】
(1−2)光ピツクアツプ
ここで、光磁気記録再生装置10に配設される光ピツクアツプ11の構成を図2(A)に示す。光ピツクアツプ11は、レーザ光を照射する光源12、光源からの入射光を所定の反射によつて出射させる導波体13、導波体13の下側の所定位置に配される2つのフオトデイテクタ14a、14b及びこれらを支持する支持部15からなつている。
【0014】
導波体13は断面略台形形状に加工されている。この導波体13の入射光照射面は、光源12に対して傾斜している。この入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配され、ビームスプリツタ膜16を介した光束の導波体13内部の照射領域に金属1次元格子17が配されている。さらに金属1次元格子17によつて反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。このとき、一方のフオトデイテクタ14aは金属1次元格子17の下側に配置され、他方のフオトデイテクタ14bは全反射膜18によつて全反射された光束の照射領域の対応部分に配置される。
【0015】
ここで、光学ピツクアツプ11に配される2つのフオトデイテクタ14a、14bの分割パターンと各信号の取り方を図2(B)に示す。入射光に対して手前に配置されたフオトデイテクタ14a及び他方を奥側に配置されたフオトデイテクタ14bは、それぞれ4つの領域(a、b、c、d及びe、f、g、h)に分割されており、各センサから出力された電流をI−Vアンプ回路13が電流電圧変換する。マトリクスアンプ14は、I−Vアンプ回路13から出力される各センサからの出力を演算し、トラツキングエラー信号S1、フオーカスエラー信号S2及び読み出し信号S3、S4を得る。ちなみに、この読み出し信号S3は光磁気デイスク52からの反射光のカー回転角に応じたMO信号であり、読み出し信号S4は、ピツトに応じたRF信号(光強度信号)である。
【0016】
また光学ピツクアツプ11の構成は、光路分岐用のビームスプリツタ膜を、図26に示したCD用に対して、無偏光タイプから、例えばTs(S偏光透過率)=30〔%〕、Tp(P偏光透過率)=65〔%〕である偏光タイプに変更する。またデイスクから戻つてきた光の平均光量が2つのフオトデイテクタ14a、14bに等量に分かれるような方向に向けて金属1次元格子17が配される。
【0017】
また、金属1次元格子17は所定の条件を満たすとき、格子に平行なP偏光(電界‖格子)は反射され、格子に垂直なS偏光(電界⊥格子)は透過することが知られている。金属1次元格子17の格子幅をb、格子周期をd、格子の厚さをhとする。ここでb/d= 0.4とし、h/dを変化させたときのTsと、λ0(格子の周囲における光波長)/d(λ0=λ/n)との関係を図3に示す。このグラフからわかるように、h/d= 0.1付近から共鳴領域(Resonance Region 、Ts〜1)と呼ばれるものが現れる。この共鳴領域を用いることで、λ0/dは、共鳴領域を用いない場合の1/4となり、波長一定のもとでは格子の周期dを従来知られている条件の約4倍程度にすることができる。このためh/d≧0.1を満たす金属1次元格子を用いる。
【0018】
(2)金属1次元格子(h/dを考慮した理論)
図4に金属1次元格子17の断面図を示し、h/dを考慮した理論について金属1次元格子17の格子の断面形状が長方形である場合は、モード展開法(Modal Expansion Methods )が適用可能である。モード展開法では、格子が存在する領域と格子の外部領域とに分けて考える。外部領域では、通常の回析理論と同様に、電磁場をレイリー展開(平面波展開)し、格子内部の領域(図5に示す0≦x≦c、−h/2≦y≦h/2)では、電磁場をモード展開(x=0又はx=c)における境界条件を満たすようなモードに展開)し、(0≦x≦d、y=±h/2)において2つの展開のマツチング条件を課すことにより、展開係数を決定する。(モード展開法の詳細は後述する。)
【0019】
(2─1)金属1次元格子の原理
金属1次元格子の原理について、以下に述べる。ここで金属は完全導体とする。モード展開の表式は、以下の通りである。
まずS波(TM波すなわち磁場fがグリツドに平行な場合)については、
【数7】
で表される。これは、「x=0又はx=cでノイマン境界条件(境界面での法線方向の導関数が0になる)を満たすように」という条件から導かれる。
このため、TM波の場合には、格子にはさまれた領域に存在する電磁場が透過光を生み出す。
【0020】
次にP波(TE波すなわち電場fが格子に対して平行な場合)については、
【数8】
と表される。これは、x=0又はx=cでデイリクレ境界条件(導体内では電場が存在しないため、境界面で0になる)を満たしている。
この場合、m=0の項は、β0 =0であるためsin (β0 x)=0となり存在しない。このことから、展開の1次以上の項を無視すると、格子にはさまれた領域には電場は存在しないことになる。
【0021】
ここで、金属1次元格子において、近似(m≧1の項を無視する)のもとでは、格子にはさまれた領域に対して、TM波は入り込めるが、TE波は入り込めない。すなわちTM波では電磁場が存在し、TE波では電磁場は存在しない。このためTM波は透過光を作り出す源が存在するため透過し、TE波は透過光を作り出す源が存在しないため反射する。
【0022】
(2─2)モード展開法と従来理論との差異
従来理論によるTsとλ/dとの関係を表すグラフを図6に示す。またモード展開法によるTsとλ/dとの関係を表すグラフを図7に示す。この2つの図からわかるように、両者の結果は著しく異なる。このため、両者の結果の比較及びRs、Rpの導出のために、レイリー展開は0次(主透過、反射光)、±1次(エバネセント波)までとし、モード展開は0次のみ(S波:TM波)、1次のみ(P波:TE波)とする。ちなみに、P波は0次のモードが存在しない。
【0023】
このように、低次の項だけで近似し、Ts、Tp、Rs、Rpをそれぞれ求め、垂直入射、完全導体及びd=2cの条件の下でグラフ化する。
まず、S波(TM波)について述べる。h/d= 0.1のとき(厚みが小さいとき)の透過率及び反射率を図8(A)、(B)に示す。またh/d= 0.5のとき(厚みが大きく、格子の断面形状が正方形のとき)の透過率及び反射率を図9(A)、(B)に示す。
【0024】
図9(A)が図7と類似していることを認識するのは容易である。また、厚みを小さくしていくと、図8(A)のようになり、やがて従来の理論を示す図6のようになる。例えばh/d=0.01のとき(厚みが微小になつたとき)の透過率を図10に示す。
【0025】
次に、P波(TE波)について述べる。S波と同様に、h/d= 0.1のときの透過率及び反射率を図11(A)、(B)に示し、h/d= 0.5のときの透過率及び反射率を図12(A)、(B)に示す。
ここで、S波の場合を考慮しつつ、図11(A)、(B)及び図12(A)、(B)を見ると、従来の設計理論からは導かれない以下のことがわかる。
h/d= 0.5のとき(格子断面が正方形のとき)、Ts=1となるλ/dでは、Rp>0.99となる。さらに、このときλ/d〜 1.4であるから、λ= 780〔nm〕とすると、d〜 550〔nm〕、h〜 275〔nm〕となる。すなわち、この共鳴領域を用いることにより、λ/d≧5などという困難は回避できる。
【0026】
上述のように、従来の設計理論では格子の厚みが小さい場合のみ通用する理論であつた。格子の厚みを大きくすることで、格子のピツチを大きくすることができる。また、格子の厚みをh/d= 0.5から小さくすると、Ts=1となるピーク位置(λ/d)は1に近づく。さらに、格子の厚みを小さくすると、P波の消光比Rp:Tpは悪くなる。
【0027】
(2─3)金属1次元格子検光子の可能性
ここで、金属1次元格子の断面形状が正方形である場合、消光比はTs/Rs=∞、Rp/Tp> 200であるが、正方形(d〜 550〔nm〕、h〜 275〔nm〕)がやや困難であるとすると、h/dを小さくしていくことを考える必要がある。
【0028】
ここで図13(A)、(B)に示すように、h/d= 0.4とすると、d= 618〔nm〕、h= 247〔nm〕でTs/Rs=∞、Rp/Tp〜40となる。一般的にプロセス能力としては、ピツチが〜 0.5〔μm〕である場合、非常に困難であり、0.5〔μm〕〜1〔μm〕である場合はやや困難であるといえる。しかし、今回の結果によれば、垂直入射、完全導体、断面形状長方形及びデユーテイ50〔%〕の条件の下で金属1次元格子検光子は充分な特性を示し、プロセス能力としても、非常に困難である領域は回避できる。
【0029】
(3)実施例における金属1次元格子の座標系
ここで、金属1次元格子に光束が斜入射する場合の座標系について述べる。ここでの金属1次元格子は完全導体でなるものとする。
格子に対する座標系を図14(A)、(B)に示す。Z軸は格子と平行にし、ベクトルkは入射光の波数ベクトルを表し、ベクトルaは入射光の電場ベクトルを表す。ベクトルk=(α、β、γ)に対して、
【数9】
で表すことができる。
【0030】
またベクトルkをXY平面へ投影したものをベクトルk′とし、ベクトルk′に直交するベクトルをベクトルuとする。このときベクトルuとベクトルaとのなす角をδとすると、透過率Tと反射率Rは、次式
【数10】
で表される。ちなみに、Tp、Ts、Rp、Rsは投影図上におけるP波透過率、S波透過率、P波反射率、S波反射率である。
【0031】
さて(10)式の透過率T及び反射率Rにおいて、検光子としての特性を満たすとき、Tp〜1、Ts〜1、Rp〜0、Rs〜0より、透過率Tはcos2δ、反射率Rはsin2δと表せる。ここで45〔°〕差動検波ができるのは、T=Rのとき、すなわち次式
【数11】
のときである。
【0032】
入射光の電場を、位置ベクトルベクトルrを用いて表すと、次式
【数12】
となる。図2(A)に示すような光学ピツクアツプ11の場合の入射偏光の電場ベクトルベクトルaは、入射光の波数ベクトルベクトルkと、y軸方向の単位ベクトルであるベクトルy″とを用いて以下のように表すことができる。
【数13】
ちなみに、ここではカー回転は考慮しないものとする。
【0033】
またδは、電場ベクトルベクトルaと直交ベクトルベクトルuとのなす角であるため、次式
【数14】
で表せる。ここで、ベクトルk′=(α、−β、0)であるため、ベクトルu=(β、α、0)となる。よつて(14)式から次式
【数15】
となる。
ここで(11)式から、次式
【数16】
とおくことができるため、
【数17】
が得られる。
【0034】
このとき、格子面への入射角θとφの条件を0〔°〕≦θ<90〔°〕、−90〔°〕<φ≦90〔°〕とする。よつて(17)式は、次式
【数18】
で表される。
【0035】
ここで、投影した場合のTp、Ts、Rp、Rsが問題となるので、k´は、次式
【数19】
と表される。このため格子にとつての波長λ´は、次式
【数20】
となり、
【数21】
のなる。
【0036】
(3─1)第1実施例
図2(A)との対応部分に同一符号を付して示す図15及び図16において、20は全体として金属1次元格子17及び半波長板21を縦に配置する光ピツクアツプを示し、22は全体として金属1次元格子17及び半波長板21を横に配置する光ピツクアツプを示す。
第1実施例では、これらの光ピツクアツプ20、22における入射光と金属1次元格子の格子との関係を図17に示すようにする。すなわちφ=0となるように格子を配置し、θを変化させるように配置する。
【0037】
光ピツクアツプ20、22は、光源12、導波体13、2つのフオトデイテクタ14a、14b及び支持部15からなつている。光ピツクアツプ20に配設される導波体13の入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配される。ビームスプリツタ膜16を介した光束の導波体13内部の照射領域の対応位置にフオトデイテクタ14aが配され、ここで反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。全反射膜18によつて全反射された光束は、縦に配された半波長板21を介し、縦に配された金属1次元格子17に入射するようになされている。
【0038】
ちなみに一方のフオトデイテクタ14aの分割パターンは、図2(B)と同様に4つの領域(a、b、c、d)に分割されている。他方のフオトデイテクタ14bは、金属1次元格子17によつて反射及び透過されたそれぞれの光束の照射領域の対応部分に配置される。このフオトデイテクタ14bの分割パターンは、金属1次元格子17による反射光を照射し得る領域(e)と金属1次元格子17による透過光を照射し得る3つの領域(f、g、h)の4つの領域からなつている。
【0039】
ここで、φ=0となるように格子を配置し、θを変化させる場合、格子からの透過光、反射光が0次光のみであるのは
【数22】
に対して、
【数23】
のときである(以下に詳述するモード展開を参照)。従つて
【数24】
となる。ここで0〔°〕≦θ<90〔°〕、λ0 /d>0より、
【数25】
が得られる。
【0040】
このときの入射角θとλ0 /dの関係の特性を図18に示す。金属1次元格子は、偏光方向に応じて入射光を透過光と反射光とに分離するため、検光子として作用する。ちなみに、格子面への入射角θを大きくしていくと、(25)式で表されている格子周期dの範囲は、格子周期dが小さい側へとシフトしていく。
【0041】
以上の構成によれば、格子周期dがλ0 /(1+sin θ)以下である金属1次元格子を半波長板と共に、光ピツクアツプの導波体に縦又は横に配することにより、45〔°〕差動検波することができ、小型化及び信頼性の高い光記録媒体用の光ピツクアツプを実現できる。
【0042】
(3─2)第2実施例
上述の第1実施例では、格子面への入射角θを大きくすることで(25)式で表されている格子周期dの範囲が小さい側へとシフトしていくものについて述べたが、これに対して第2実施例では、格子周期dを大きい側へシフトするものについて述べる。
【0043】
第1実施例では、図15及び図16に示す光ピツクアツプ20、22における金属1次元格子17の格子をφ=0となるように配したが、第2実施例では、光ピツクアツプ20、22における金属1次元格子17の格子をφ=90〔°〕となるように配置する。
【0044】
光ピツクアツプ20、22は、光源12、導波体13、2つのフオトデイテクタ14a、14b及び支持部15からなつている。光ピツクアツプ20に配設される導波体13の入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配される。ビームスプリツタ膜16を介した光束の導波体13内部の照射領域の対応位置にフオトデイテクタ14aが配され、ここで反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。全反射膜18によつて全反射された光束は、縦に配された半波長板21を介し、縦に配された金属1次元格子17に入射するようになされている。
【0045】
ここで、図19に示すように金属1次元格子17の格子をφ=90〔°〕となるように配し、θを変化させる場合、θ′=0、φ=90、(20)式より、次式
【数26】
が得られる。このときの入射角θとλ0 /dの関係を図20に示す。このように第2実施例では、格子面への入射角θを大きくしていくと、(26)式で表されている格子周期dの範囲が大きい側へとシフトしていく。
【0046】
以上の構成によれば、格子周期dがλ0 /cos θ以下である金属1次元格子を半波長板と共に、光ピツクアツプの導波体の縦又は横に配することにより、45〔°〕差動検波することができ、小型化及び信頼性の高い光記録媒体用の光ピツクアツプを実現できる。
【0047】
(3─3)第3実施例
図2(A)との対応部分に同一符号を付して示す図21及び図22において、30は全体として金属1次元格子17を縦に配置し、金属1次元格子17を透過した透過光の照射領域に全反射膜31を配する光ピツクアツプを示し、32は全体として金属1次元格子17を縦に配置する光学ピツクアツプを示す。
【0048】
図21に示す光ピツクアツプ30は、光源12、導波体13、2つのフオトデイテクタ14a、14b及び支持部15からなつている。光ピツクアツプ30に配設される導波体13の入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配される。ビームスプリツタ膜16を介した光束は、縦に配された金属1次元格子17に入射し、透過及び反射される。このときの反射光の照射領域の対応位置にフオトデイテクタ14aが配され、透過光の照射領域に全反射膜31が配されている。また、全反射膜31によつて反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。
【0049】
ちなみに一方のフオトデイテクタ14aの分割パターンは、図2(B)と同様に4つの領域(a、b、c、d)に分割されている。他方のフオトデイテクタ14bは、全反射膜18によつて反射された光束の照射領域の対応部分に配置される。このフオトデイテクタ14bの分割パターンは、一方のフオトデイテクタ14aの分割パターンと同様に4つの領域(e、f、g、h)に分割されている。
【0050】
また図22に示す光ピツクアツプ32は、光源12、導波体13、2つのフオトデイテクタ14a、14b及び支持部15からなつている。光ピツクアツプ32に配設される導波体13の入射光照射面にはビームスプリツタ膜16が配される。ビームスプリツタ膜16を介した光束の導波体13内部の照射領域の対応位置にフオトデイテクタ14aが配され、ここで反射された光束の照射領域に全反射膜18が配されている。全反射膜18によつて全反射された光束は、縦に配された金属1次元格子17に入射し、透過及び反射するようになされている。
【0051】
ちなみに一方のフオトデイテクタ14aの分割パターンは、図2(B)と同様に4つの領域(a、b、c、d)に分割されている。他方のフオトデイテクタ14bは、金属1次元格子17によつて反射及び透過された光束の照射領域の対応部分に配置される。このフオトデイテクタ14bの分割パターンは、金属1次元格子17による反射光を照射し得る領域(e)と金属1次元格子17による透過光を照射し得る3つの領域(f、g、h)の4つの領域からなつている。
【0052】
ここで、上述の第1及び第2実施例では、半波長板21を用いて入射光の偏光方向を45〔°〕回転させる必要がある。しかし、第3実施例においては、金属1次元格子の場合、図2(A)、図21及び図22に示す光ピツクアツプ11、30及び32のように、半波長板を用いなくても、次式
【数27】
を満たすように格子を配置すれば45〔°〕差動検出できる。このときの入射光と金属1次元格子の格子との関係を図23に示す。
【0053】
このとき、(20)式、(21)式を用いて、
【数28】
ここで (28)式のsin2φとcos φは、次式
【数29】
であるため、これらを(28)式に代入することにより
【数30】
が得られる。
【0054】
このとき
【数31】
は、図24のように変化する。
ちなみにd/λ0 において、格子面への入射角θを60〔°〕以上にすることで一段と有利に検出し得る。
【0055】
以上の構成によれば、格子周期dが(30)式の条件下にある金属1次元格子を光ピツクアツプの導波体の縦又は横に配することにより、半波長板を用いずに45〔°〕差動検出することができ、小型化及び信頼性の高い光磁気記録媒体用の光ピツクアツプを実現できる。
【0056】
(4)モード展開法
ここでは、上述の記載内に用いられたモード展開法の簡単な式展開を述べる。モード展開法は、矩形の回析格子など、特殊な形状の場合に適用され、簡単に結果が得られるということで広く知られている。この方法では、グルーブ内部のモード展開とグルーブ外部のレイリー展開とをマツチングさせるこということを行なう。図5に示すような金属1次元格子(完全導体)の場合についての具体的な式展開を以下に述べる。
【0057】
f(x,y)を、磁場(S−mode)あるいは電場(P−mode)のZ軸に沿つた成分の空間依存成分であるとして、金属の上方、下方(y≧h/2、y≦−h/2)では平面波に展開する(レイリー展開)。
金属の上方(y≧h/2)及び下方(y≦−h/2)については、次式
【数32】
【数33】
【数34】
【数35】
ここでRn及びTnは、反射波及び透過波の複素振幅である。
【0058】
0≦x≦c及び−h/2≦y≦h/2においては、ノイマン境界条件である∂f/∂n′(n′は面法線ベクトルを示す)=0(S−mode)あるいはデイリクレ境界条件f=0(P−mode)を満足するようにヘルムホルツ方程式Δf+k2 f=0を解く(モード展開)と、次式
【数36】
【数37】
【数38】
となる。ここで、βm =mπ/c、μm =+(k0 2−βm 2 )1/2 、またam 及びbm は複素振幅を示す。但し、P−modeではφ0 =0からm≧1である。
【0059】
次に0≦x≦c及びy=±h/2において、f(x,y)及び∂f/∂yが連続というマツチング条件を課すと、y=h/2のとき、次式
【数39】
【数40】
で表され、y=−h/2のとき、次式
【数41】
【数42】
で表される。ここで
【数43】
【数44】
のようになる。
【0060】
ここで、S波の場合について述べる。(39)式、(41)式は0≦x≦cで成立する。この領域において、um(x)=cos (βmx)は互いに直交しているため、次式
【数45】
によつて、(39)式、(41)式にuj(x)を掛けて、0≦x≦cの範囲で積分することにより、次式
【数46】
【数47】
【数48】
となる。
【0061】
また、fはc≦x≦d及びy=±h/2においてもノイマン境界条件∂f/∂n′=0を満たさなければならないため、次式
【数49】
【数50】
となる。
【0062】
(40)式は0≦x≦cの条件の基で成り立ち、(49)式はc≦x≦dの条件の基で成り立つている。このためexp(−cαq x)を掛けて、それぞれの区間で積分し、両辺を加える。このときexp(−cαu x)の直交性により、次式
【数51】
【数52】
が得られる。
同様にして(42)式、(50)式より
【数53】
が得られる。
【0063】
次に、(46)式、(47)式、(51)式、(53)式の4式を連立させる。このとき未知数は4つであり、ここで求めたいのはRnとTnであるため、次式
【数54】
として(46)式±(47)式より
【数55】
【数56】
となる。また、(51)式±(53)式より、次式
【数57】
【数58】
が得られる。
【0064】
このとき得られた(57)式、(58)式に(55)式、(56)式を代入することにより、次式
【数59】
【数60】
が得られる。
これらを行列を用いて表すと
【数61】
となり、この行列式を次式
【数62】
のように表記する。従つて、
【数63】
となる。同様にして
【数64】
となる。
【0065】
P波の場合について、上述と同様にして
【数65】
【数66】
が得られる。
【0066】
(5)他の実施例
なお上述の実施例においては、完全導体でなる金属1次元格子について述べたが、本発明はこれに限らず、金属格子として検光子の性能が保証されるような金属であれば完全導体でない金属1次元格子でも良い。
【0067】
また上述の実施例においては、導波体13の入射光照射面にBS膜を配するものについて述べたが、本発明はこれに限らず、例えばTp= 100、Ts=25のようにエンハンス機能を有するPBSを金属1次元格子の手前に配するようにしても良い。
【0068】
さらに上述の実施例においては、光磁気デイスクを光磁気記録又は再生する光ピツクアツプについて述べたが、本発明はこれに限らず、光カード等の記録媒体の記録又は再生する光ピツクアツプでも良い。
【0069】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みとの比h/dが約 0.1になるように形成された金属1次元格子と、金属1次元格子によつて分岐された光束をそれぞれ受光する受光素子群を備えることにより、従来に比して小型かつ信頼性の高い光ピツクアツプ及び光記録媒体再生装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光記録媒体再生装置の全体構成を示す略線図である。
【図2】本発明における光ピツクアツプの構成を示す略線図及びフオトデイテクタの信号処理を示すブロツク図である。
【図3】b/d= 0.4のときのTsとλ0 /dとの関係(共鳴領域の発生)を示す特性曲線図である。
【図4】金属1次元格子の断面図を示す略線図である。
【図5】金属1次元格子断面の座標系を示す略線図である。
【図6】従来の設計理論による波長/グリツド周期とS偏光透過率、P偏光透過率との関係を示す特性曲線図である。
【図7】モード展開法における波長/グリツド周期と透過率の関係を示す特性曲線図である。
【図8】h/d= 0.1のときのS波透過率及びS波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図9】h/d= 0.5のときのS波透過率及びS波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図10】h/d=0.01のときのS波透過率の特性を示す特性曲線図である。
【図11】h/d= 0.1のときのP波透過率及びP波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図12】h/d= 0.5のときのP波透過率及びP波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図13】h/d= 0.4のときのS波透過率及びP波反射率の特性を示す特性曲線図である。
【図14】金属1次元格子の座標系を示す略線図である。
【図15】第1及び第2実施例における光ピツクアツプの構成例を示す略線図である。
【図16】第1及び第2実施例における光ピツクアツプの他の構成を示す略線図である。
【図17】本発明の第1実施例における入射光と金属1次元格子との関係を示す略線図である。
【図18】第1実施例におけるd/λ0 の特性を示す特性曲線図である。
【図19】本発明の第2実施例における入射光と金属1次元格子との関係を示す略線図である。
【図20】第2実施例におけるd/λ0 の特性を示す特性曲線図である。
【図21】第3実施例における光ピツクアツプの構成例を示す略線図である。
【図22】第3実施例における光ピツクアツプの他の構成例を示す略線図である。
【図23】本発明の第3実施例における入射光と金属1次元格子との関係を示す略線図である。
【図24】第3実施例におけるd/λ0 の特性を示す特性曲線図である。
【図25】従来の光ピツクアツプの構成を示す略線図である。
【図26】CD用複合光学素子の構成を示す略線図である。
【図27】金属1次元格子の構成を示す略線図である。
【符号の説明】
1、11、20、22、30、32……光ピツクアツプ、2……レーザダイオード、3……ビームスプリツタ、7、14 ……フオトデイテクタ、8、17……金属1次元格子、10……光記録媒体再生装置、13……導波体、16……ビームスプリツタ膜、18、31……全反射膜、21……半波長板。
Claims (14)
- 光ビームを出射するレーザ光源と、
上記レーザ光源からの光ビームを光学記録媒体の情報記録面にフオーカスする対物レンズと、
上記光学記録媒体からの戻り光を受光する受光手段と、
上記レーザ光源からの出射光と上記光学記録媒体からの戻り光とを分離する光ビーム分離手段と、
上記受光手段の少なくとも一部と上記光ビーム分離手段との間に配置され、上記光ビームのうちの所定の偏光成分を透過させる金属1次元格子とを具え、
上記金属1次元格子は、格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みhとの比h/dが約 0 . 1 以上になるように形成された
ことを特徴とする光学ピツクアツプ。 - 上記光ビーム分離手段と上記金属1次元格子との間に半波長板を配置した
ことを特徴とする請求項1に記載の光学ピツクアツプ。 - 上記光ビーム分離手段は、偏光ビームスプリツタ膜を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学ピツクアツプ。 - 上記金属1次元格子は、
入射する主光線の入射角が60°以上になるように配置する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学ピツクアツプ。 - 光ビームを出射するレーザ光源と、
上記レーザ光源からの光ビームを光学記録媒体の情報記録面にフオーカスする対物レンズと、
上記光学記録媒体からの戻り光を受光する複数の受光部を有する受光手段と、上記レーザ光源からの出射光と上記光学記録媒体からの戻り光とを分離する光ビーム分離手段と、
上記受光手段の少なくとも一部と上記光ビーム分離手段との間に配置され、上記光ビームのうちの所定の偏光成分を透過させると共に、格子周期dと格子を構成する金属導体の厚みhとの比h/dが約 0 . 1 以上になるように形成された金属1次元格子と、
上記金属1次元格子を透過した光ビームの偏光成分を受光する受光部の出力と、上記金属1次元格子で反射した光ビームの偏光成分を受光する受光部の出力とに基づいて、上記光学記録媒体上の情報信号を検出する検出手段と
を具えることを特徴とする光記録媒体再生装置。 - 上記光ビーム分離手段と上記金属1次元格子との間に半波長板を配置した
ことを特徴とする請求項8に記載の光記録媒体再生装置。 - 上記光ビーム分離手段は、偏光ビームスプリツタ膜を有する
ことを特徴とする請求項8に記載の光記録媒体再生装置。 - 上記金属1次元格子は、
入射する主光線の入射角が60°以上になるように配置する
ことを特徴とする請求項8に記載の光記録媒体再生装置。
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