JP3544150B2 - シート搬送装置及び画像形成装置及び画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置或いは画像読取装置及び、これら装置に適用されるシート搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置や画像読取装置等に適用されているシート搬送装置においては、シートの搬送遅れなどにより、シートの搬送先にある各種装置の機能が十分に発揮できなかったり致命的な損傷を与えてしまったりすることを防止するため、また、画像形成或いは画像読取とシート搬送の同期をとるため、シートの搬送状態を監視又は検知する必要があった。
【0003】
従来のシート搬送装置においては、図9のシート搬送装置紙パス概略図に示すように、シートの搬送状態を監視するために、ローラ106により搬送方向eに搬送されるシート105をフラグ式センサ等の検知手段101で検知していた。連続して搬送されているシート105、105間には所定の間隔L(以下「紙間」と称する)が空けられており、前記検知手段101の検知結果に基づき該紙間Lを検出するようにしてシートの搬送状態を監視していた。
【0004】
ここで、従来設けられていた上記フラグ式センサの構成と働きを説明する。フラグ式センサ101の構成は、一般に図8に示すような構成がとられており、図中111はセンサフラグ、112はフォトインタラプタ、113は付勢手段となるバネである。センサフラグ111はバネ113により付勢されており、シートがフラグ式センサ101の位置に存在しない時には、センサフラグ111は図8に示す位置にある。図示しないシートはガイド板115間を矢印e方向に搬送されてきてセンサフラグ111に当接し、該センサフラグ111を支点114を回転中心として図中g方向に倒す。センサフラグ111がg方向に倒れることによりフォトインタラプタ112にてシートの有無を検知する。ここで、倒れたセンサフラグ111がバネ113により戻されるのにかかる時間、センサフラグ111の位置が安定するまでにかかる時間、センサ101の電位が安定するまでにかかる時間等のセンサの作動速度により、該センサ101を適正に作動させるのに最小限必要となる紙間が決まっていた。
【0005】
ところで、従来のアナログ式の画像形成装置や画像読取装置、例えば複写機においては、同一原稿を連続して複数枚複写する場合には、原稿を露光するための光学装置が複写枚数分往復しなければならず、この往復動作にかかる時間のために、画像記録用のシートを搬送する際の紙間が必然的に決まっており、その紙間に基づいて上記のようなシート搬送の状態を監視していた。
【0006】
しかしながら近年、原稿の読取及びその画像形成がデジタル化されることにより、原稿を1度読み取れば、その画像情報は電気的に符号化されてメモリに蓄えることができるようになっている。そして画像形成時は、画像を記録するシート1枚毎に、メモリ内の画像情報を読み出して、レーザ光、LEDアレイ等の露光装置によって感光体上に原稿の画像情報に対応する画像を形成すればよく、複数枚の複写であっても光学装置等のメカニカルな動きが1回で済む。このように光学装置等の動作時間を省略できるので、搬送するシートの紙間を詰め、短い時間のなかで多くのシートを処理することが可能となった。
【0007】
例えば、画像形成装置の場合には、画像形成のプロセス速度を上げずに実質的な画像形成速度の向上が図られるようになってきている。画像形成装置において、シートを極力遅い速度で搬送した方が、そしてプロセス速度を極力遅い速度で画像形成した方が、画質、耐久性、シート搬送の安定性、装置の騒音、装置の消費電力等、様々な面において有利に作用することが知られているが、紙間を詰めることで速度の遅れを補えるので、結果的にシートの処理速度を落とさず上記利点を発揮することができるようになった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように近年のデジタル化にともない、紙間をより小さくすることが非常に重要な課題となっているが、さらには、紙間を全く無しにすることによって一層効率をよくし生産性を高めることが望まれている。
【0009】
しかしながら、前記従来例においては、搬送されるシートの検知方法として、フラグ式センサとフォトインタラプタを用いて検出していたので、先に説明したように、センサフラグの戻り時間やフォトインタラプタの電気反応時間等のセンサの作動時間によって、最小限必要な紙間の量が決定されてしまい、紙間を小さくすることを阻害していた。
【0010】
また、センサの作動時間が短い反射型センサや透過型センサ等の光学式センサを用いることによって、さらに紙間を小さくする方法もあるが、上記光学式センサは非常に高価であったり、またOHPフィルム等の透明タイプのシートには適用できないといった欠点があった。さらには、紙間を全く無くした場合においてはシート間の切れ目ができないため、フラグ式センサや光学式センサのいずれであってもシートの搬送状態を検知することができなかった。
【0011】
本発明は上記事情に鑑み、紙間が無いシート搬送状態においてもシートの搬送状態を監視或いは検知することができる、シート搬送装置及び画像形成装置及び画像記録装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明は、所定の重なり量でシートを連続給紙するシート供給手段と、回転駆動自在な搬送ローラ及び該搬送ローラに所定の戻しトルクで回転駆動自在に圧接した分離ローラからなるローラ対と、を有し、前記シート供給手段により供給され前記ローラ対に挟持されたシートのうち、一枚のシートを前記搬送ローラによって搬送すると共に、その他のシートを前記分離ローラによって戻しとどめる、シート搬送装置において、前記分離ローラの近傍にシートが存在するかを検知するシート有無検知手段と、前記分離ローラの回転・停止の状態を検知する分離ローラ回転停止検知手段と、を有し、前記シート有無検知手段と前記分離ローラ回転停止検知手段から得られる検知結果から、前記ローラ対のニップにシートが無い状態か、シートを1枚搬送している状態か、シートを分離している状態かを検知する、ことを特徴とする。
【0013】
また、前記分離ローラ回転停止検知手段はエンコーダを有している、ことを特徴とする。
【0014】
また、前記分離ローラ回転停止検知手段からの検知結果に基づいてシート搬送制御を行う、ことを特徴とする。
【0015】
更に本発明は、上記シート搬送装置を有し、前記シート搬送装置の前記ローラ対の下流側に画像形成手段を設け、前記分離ローラ回転停止検知手段からの検知結果に基づいて前記画像形成手段の制御を行う、ことを特徴とする。
【0016】
更に本発明は、上記シート搬送装置を有し、前記シート搬送装置の前記ローラ対の下流側に画像読取手段を設け、前記分離ローラ回転停止検知手段からの検知結果に基づいて前記画像読取手段の制御を行う、ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例を適用した複写機である。複写機は画像形成装置である。この図において、複写機100はブック原稿及びシート原稿等の画像情報を読み取る画像読取手段であるスキャナ部38をその内部上方に配設している。
【0018】
前記スキャナ部38は走査系光源30c、原稿ガラス31a、装置本体27に対して開閉可能な原稿圧板32及びこの原稿圧板32と一体的に構成された自動原稿給送部33、原稿排紙トレイ34、ミラー台30a、レンズや受光素子(光電変換素子)30及び画像処理部IPなどを備えている。
【0019】
そして、原稿ガラス31a上に本やシートからなる原稿を原稿面下向きに載置して、原稿圧板32により背面を押圧して静止状態でセットし、操作パネル(図示せず)上の読み取り開始キーを押すと、ミラー台30aが原稿台ガラス31aの下部を図1の矢印30b方向に走査して原稿面の画像情報を読み取る。走査系光源30cからの光37の反射光によって受光素子30で読み取られた原稿の画像情報は画像処理部IPによって処理され、電気的に符号化されメモリM内に蓄えられる。
【0020】
このスキャナ部38より下方には画像形成手段となる画像形成部7が配置されており、さらに画像形成部7の下方にはシートカセット29が装着されており、後に詳細に説明する給紙部28によって該シートカセット29内に積載されたシートSを給紙することができるように構成されている。なお、上段のシートカセットは29a、給紙部は28a、下段のシートカセットは29b、給紙部は28bとし、上段のものに関連する部品の符号にはaを、下段のものに関連する部品の符号にはbを加えて表記した。
【0021】
給紙部28から給紙されたシートSはガイド板等によって形成された搬送路33、70等に案内されて搬送ローラ71、72等によって搬送され、後に詳細に説明するシート検知部2を通過して、該画像形成部7へと搬送される。なお、搬送ローラ71、72はそれぞれ図示せぬ駆動源に対して図示せぬクラッチを介在させて接続されており、所定のタイミングで各搬送ローラ71、72の駆動及び停止を行うことができるよう構成されている。
【0022】
装置本体27の画像形成部7は感光ドラム9と、該感光ドラム9の表面に均一な帯電を施すための帯電器9bと、該帯電器9bによって帯電された感光ドラム9の表面に所定のタイミングで上述したメモリMからの画像情報をレーザ光により照射するレーザスキャナ35と、該照射されたレーザ光によって感光ドラム9上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像器7aと、感光ドラム9上のトナー像をシートSに転写しかつ該感光ドラム9からシートSを分離するための転写・分離帯電器8と、感光ドラム9上の残留トナーを除去するためのクリーナ9cとを備えている。
【0023】
画像形成部7の下流側には、トナー像が転写されたシートSを搬送するための搬送部41と、該搬送部41によって搬送されたシートS上のトナー像を永久画像として定着するための定着器42が設けられている。また定着器42で像が定着されたシートSを装置本体27から排出するための排出ローラ43を備えている。また、さらに下流側には、装置本体27から排出されたシートSの仕分け等のシート後処理を行うソータ44が装着されている。
【0024】
次に、給紙部28(28a、28b共に同じ構成)の詳細な説明を行う。図2に示すようなピックアップローラ10の作用により、先行しているシート14の次のシート15が常にリタードローラ11のニップ近傍まで(距離C分だけ)搬送されるよう構成されている。ここで、このピックアップローラ10を用いた給紙機構の動作を概略説明する。図中の距離Cはシートカセット29に納められたシートSの先端から前記給紙ローラ12とリタードローラ11のニップまでの距離を表し、前記ピックアップローラ10はシートS後方からこの距離Cの分だけ前方に位置し、シート給紙面高さhに固定されている。また、該ピックアップローラ10は連続給紙動作中、常に給紙面高さhの位置に回転自在に支持され、給紙動作中に常時回転され、最上紙を常に給紙ローラ12のニップ近傍まで送るように動作する。
【0025】
仮に、給紙ローラ12近傍にまで複数枚のシートSが運ばれた場合でも、前記リタードローラ11の分離作用により、給紙ローラ12から先は、1枚ずつ搬送されることになる。そして、該給紙ローラ12のニップ近傍にすでにシートSが運ばれて来ている場合には、その下にある未だに搬送されていないシートSにはピックアップローラ10が触れることはないので、搬送されることはない。更に、図示しない紙面検知センサが前記シートカセット29内にある最上紙を監視していて、先行するシート14が給紙ローラ12により搬送され該紙面検知センサを抜けた後に最上紙が給紙面高さhよりも低くなると、図示しない上昇手段によりシート支持部16を上昇させ、シートカセット29内のシート最上紙を前記ピックアップローラ10に接触させるので、次なるシート15が給紙ローラ12のニップ近傍に運ばれ連続給紙が実現される。
【0026】
なお、図3にピックアップローラ10の駆動方法の一例を表した。また、前記給紙ローラ12と前記リタードローラ11のニップ近傍まで前記次のシート15が搬送されるならば、その他の構成でも良いことは言うまでもない。
【0027】
さて、図2に示すように、前記先行して給紙されるシート14が一定量d搬送されるまでの間は、リタードローラ回転軸11Aに駆動入力ベルト12Aと電磁クラッチ23を通して搬送方向とは逆方向に回転する駆動を入力し、搬送されるべき先行シート14以外が給紙ローラ12のニップ近傍まで搬送されればトルクリミッタ13の作用により最上紙以外のシートSは分離される。そして、該先行して給紙されるシート14が一定量d搬送された後、該電磁クラッチ23の駆動を切断し、前記リタードローラ11が前記給紙ローラ12に連れ回る。こうすることで、該先行するシート14と次に給紙されるシート15は所望の重なり量で給紙され下流側へと受け渡される。この場合の重なり量Kは次の式によって表される。
【0028】
K=(紙長さ)−d……(式1)
このようにして、所定の重なり量Kをもった状態でシートSが、図1に示すように下流側にあるシート検知部2へと搬送されてくる。
【0029】
次にシート検知部2の詳細な説明を行う。図4(a)はシート検知部2の断面図、図4(b)はその平面図である。この図において、搬送ローラ50は図示せぬ側板等によって回転自在に軸支されており、図示せぬ駆動源によって、シートSを搬送方向に搬送するように回転自在に設けられている。また該搬送ローラ50の対向位置には図示せぬ軸受けによって軸支された分離ローラ55が所定の加圧力で当接加圧している。分離ローラ55は所定の戻しトルクを発生するトルクリミッタ54を介在させて分離ローラ駆動軸53に回転自在に軸支されており、また該分離ローラ駆動軸53の軸端部には駆動入力プーリ52が固定されている。該駆動入力プーリ52の対向位置には該搬送ローラ50の軸50aの端部に設けられた出力プーリ51が配置されており、これらの入出力プーリ51、52の間に駆動ベルト59が張設され、搬送ローラ50の回転駆動力が分離ローラ軸53に伝達されるよう構成されている。
【0030】
なお、これらの回転方向はいずれも図4(a)中の反時計方向に回転するようになっており、従って分離ローラ駆動軸53は搬送ローラ50の回転中はシート搬送方向とは逆方向に回転駆動する。なお、先に述べた分離ローラ55の加圧力やトルクリミッタ54による戻し力は、搬送ローラ50と分離ローラ55のニップ内にシートSが存在しないか、又はシートSが1枚だけ存在するような場合において、分離ローラ55が搬送ローラ50の回転に連れて回り(この場合は分離ローラ55が図4(a)中の時計回りに回転)、該ニップ内にシートが2枚以上存在するような場合においては、分離ローラ55は分離ローラ駆動軸53の回転によりシートSを戻す方向(図4(a)中の反時計回り方向)に回転し、該シートSを戻しとどめるように設定している。
【0031】
また、分離ローラ55には、等間隔に配設された複数個の孔57aを有する検知板57が軸56を介して同軸状に固定されている。また、該検知板57の孔57aに対応する位置には、フォトインタラプタ58が配設されており、該検知板57の孔57aの対向位置にフォトインタラプタ58の検知部がある状態においては該フォトインタラプタ58はハイ信号を出力し、孔57a以外の部分(遮光部)に該フォトインタラプタ58の検知部がある状態においてはロー信号を出力するようになっている(エンコーダ)。また、搬送ローラ50と分離ローラ55のニップ近傍にはセンサフラグ61とフォトインタラプタ60が設けられており、該ニップ近傍にシートSが存在する場合は、センサフラグ61がシートSに押されて図4(a)中の破線の状態に移動しこれをフォトインタラプタ60が検知してロー信号を発信し、シートSが存在しない場合は、センサフラグ61が図4(a)中の実線の状態に復帰しフォトインタラプタ60がハイ信号を発信するよう構成されている。
【0032】
上記2つのフォトインタラプタ58、60の信号波形(ロー又はハイ)によって、前記ニップ近傍でのシート搬送の状態を検出することができる。即ち、先に述べた通り、駆動ローラ50と分離ローラ55のニップ内にシートSが無い状態においては、分離ローラ55は駆動ローラ50に連れて回るので、図5(a)に示すように、フォトインタラプタ58からの信号波形W1はハイ及びローの繰り返しの形態をとり、かつフォトインタラプタ60の信号波形W2はハイの状態を維持する。また、該ニップ内にシートSが1枚だけ存在する場合においては、図5(b)に示すように、フォトインタラプタ58の信号波形W1は同様にハイ及びローを繰り返し、かつフォトインタラプタ60の信号波形W2はローの状態を維持する。さらに、該ニップ内にシートSが2枚以上搬送されてきた場合においては、分離ローラ55は分離動作を開始するので回転を停止し、図5(c)又は(d)に示すように、フォトインタラプタ58の信号波形W1はハイ又はローいずれか一方の状態を維持しつつフォトインタラプタ60の信号波形W2はハイの状態を維持する。
【0033】
このようにして、分離ローラ55と搬送ローラ50のニップ内にシートSが存在しないか、または1枚のみ存在するか、もしくは複数枚存在し分離動作を行っている状態かが検知可能となっている。
【0034】
次に先に説明した給紙部28からシートSが所定量重なった状態で搬送されてきた場合のシート検知部2でのフォトインタラプタ58、60の信号波形について図6及び図7を用いて説明する。
【0035】
給紙部28によって給紙動作が開始され、所定の重なり量Kをもったシートが連続給紙されてきた場合、1枚目のシートS1の先端がシート検知部2に到達する前(図6(a)の状態)は、駆動ローラ50は予め回転させてあり、かつ該シート検知部2にはシートは存在しないためフォトインタラプタ58、60の信号波形W1、W2は図7中のA部に示す通りとなる。そして、1枚目のシートS1の先端がシート検知部2に到達したら(図6(b)の状態)、図7中のB部のようにフォトインタラプタ60からの信号波形W2がロー信号に切り替わる。そして、シートどうしの重なり部(従って2枚目のシートS2の先端)がシート検知部2に到達した時点で(図6(c)の状態)、分離ローラ55は該2枚目のシートS2の分離動作を行うので、該分離ローラ55は停止し、これによって2枚目のシートS2が停止し(図6(d)の状態)、図7中のD部に示すように、フォトインタラプタ58の信号波形W1は、ロー又はハイのいずれかの状態を維持する。
【0036】
そして、1枚目のシートS1後端がニップを通過した時点(図6(e)の状態)で、ニップ内にシートが1枚しか存在しなくなるため、分離ローラ55はシート搬送方向に連れて回り、2枚目のシートS2の搬送動作が再開されるので、図7中のE〜Cに示すように、フォトインタラプタ58の信号波形W1は再度ハイ・ローの繰り返しの形態をとる。従って、連続給紙動作中にフォトインタラプタ58がハイ又はローのいずれかを維持している状態から、ハイ及びローを繰り返す状態に切り替わったことを検知することによって、2枚目のシートS2がニップ位置に到達したことを検知することができる。また、同時にこれは1枚目のシートS1の後端を検知していることと同じである。
【0037】
なお、先述したように1枚目と2枚目の重なり部がニップにきた時点で、シート検知部2よりも上流側のローラ72を回転させると、2枚目以降のシートS2、S3が搬送路内で座屈してしまうので、分離動作中つまりフォトインタラプタ58、60の信号形態が図7中のDの状態、つまりハイ信号かロー信号を維持した状態を取っている間は、該上流側のローラ72は図示せぬクラッチ等を用いて、すべて一旦停止させ図7中のEの状態を検知した時点で該上流側のローラ72の駆動を再開すれば上記座屈の問題は発生しない。更には、上記分離動作を検知してから、前記クラッチ等によるローラ72の停止時間に若干のずれが生じ、2枚目のシートS2にループが形成されてしまう場合があるが、このような状況を回避するために、図4(a)に示すように、シート検知部2の上流側のシート搬送路を若干広く設定し、上記ループによってシートS2が座屈してしまわないようなループ溜め(いわゆるフトコロ)62を形成しておいてもよい。
【0038】
さて、上述したごとく、確実に安定して紙間無しの状態を形成しながら、かつそれぞれのシートの先端(又は後端)の位置(シート検知部2への到達時間)を検知できるようにしたので、シート検知部2で得られた検知信号に基づいて、画像形成部7における感光ドラム9上のトナー像と各シートSとの同期合わせも可能である。即ち、シート検知部2から画像転写部8aまでの距離及び、レーザスキャナ35による感光ドラム9への照射位置から画像転写部8aまでの距離は予め決まっているので、シート検知部2によって得られたシート先端通過タイミングから所定時間後にレーザスキャナ35からレーザ光を照射開始することによって、各シートSと各画像の同期をとることができる。
【0039】
なお、上述した実施形態では、各シートの先端を検知するように説明したが、フォトインタラプタ58の信号波形W1から各シートの後端のみを検知すると共に、シートの長さ情報から演算して、シートの先端を検出するようにしてもよい。また、センサフラグ61やフォトインタラプタ60を省略した構成も可能であり、より簡易な構成をとれる。
【0040】
また、本発明によるシート搬送装置は、スキャナ等の画像読取装置にも採用できる。即ち、上記実施形態における画像記録用のシートを、読み取るべき原稿と見做し、同様な原稿(シート)搬送の構造を構築することによって実現する。この場合に必要な設計上の変更・変形は、上記実施形態の記述に基づけば当業者にとって実現容易である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、所定の重なり量でシートを連続供給し、これを搬送ローラと分離ローラからなるローラ対で分離搬送することにより、安定して紙間の全く無い状態を作り出すことができ、また分離ローラ回転停止検知手段の検知結果に基づき、シートの先端或いは後端の到達(シートの搬送状態)を知ることができる。これによりシートと画像のずれ等を生じさせることなく、効率よく生産性を向上させることができる。よって、画質、耐久性、シート搬送性を向上でき、騒音を少なくし、消費電力を抑え、品質の安定した画像形成装置等を提供できる。また効率よく生産性の高い画像読取装置を提供できる。
【0042】
勿論、シートの搬送状態に関する情報は、画像形成タイミングの決定だけでなく、その他の画像形成手段における制御や、ソータ44等の制御にも利用できるので好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を適用した複写機の断面図。
【図2】給紙部を示した斜視図。
【図3】給紙駆動部の斜視図。
【図4】シート検知部を示した図。
【図5】シート検知部からの信号波形を示した図。
【図6】シートの搬送状態を示した図。
【図7】シート検知部からの信号波形を示した図。
【図8】従来のフラグ式センサの断面図。
【図9】従来のシート搬送装置における搬送路の概略図。
【符号の説明】
S シート
2 シート検知部
7 画像形成部
28 給紙部
29 給紙カセット
50 搬送ローラ
54 トルクシミッタ
55 分離ローラ
58 フォトインタラプタ
60 フォトインタラプタ
61 センサフラグ
Claims (6)
- 所定の重なり量でシートを連続給紙するシート供給手段と、回転駆動自在な搬送ローラ及び該搬送ローラに所定の戻しトルクで回転駆動自在に圧接した分離ローラからなるローラ対と、を有し、前記シート供給手段により供給され前記ローラ対に挟持されたシートのうち、一枚のシートを前記搬送ローラによって搬送すると共に、その他のシートを前記分離ローラによって戻しとどめる、シート搬送装置において、
前記分離ローラの近傍にシートが存在するかを検知するシート有無検知手段と、
前記分離ローラの回転・停止の状態を検知する分離ローラ回転停止検知手段と、
を有し、
前記シート有無検知手段と前記分離ローラ回転停止検知手段から得られる検知結果から、前記ローラ対のニップにシートが無い状態か、シートを1枚搬送している状態か、シートを分離している状態かを検知する、
ことを特徴とするシート搬送装置。 - 前記シートを分離している状態からシートを1枚搬送している状態への変化を検知することによって、重なったシートの先端又は後端を検知することを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
- 前記分離ローラ回転停止検知手段はエンコーダを有している、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシート搬送装置。
- 前記分離ローラ回転停止検知手段からの検知結果に基づいてシート搬送制御を行う、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置を有し、
前記シート搬送装置の前記ローラ対の下流側に画像形成手段を設け、
前記分離ローラ回転停止検知手段からの検知結果に基づいて前記画像形成手段の制御を行う、ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置を有し、
前記シート搬送装置の前記ローラ対の下流側に画像読取手段を設け、
前記分離ローラ回転停止検知手段からの検知結果に基づいて前記画像読取手段の制御を行う、ことを特徴とする画像読取装置。
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