JP3542736B2 - 魚釣用両軸受型リール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は魚釣用両軸受型リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、魚釣用両軸受型リールは、釣糸が巻回されるスプールと、スプールを回転自在に支持するリール本体とからなる。リール本体は、スプールを支持する左右のフレームと、各フレームの側部に取り付けられる側板とによって構成される。
【0003】
スプールを回転駆動させる巻取り駆動部を支持する一方の側板(以下、支持側板という。)は、巻取り動作に支障をきたさないよう、対応するフレームに強固に取り付けられていなければならない。そのため、従来から、支持側板はフレームに対し複数のネジによって締め付け固定されている。
【0004】
また、従来、リールを違和感なく把持でき、外観を見栄え良くするため、あるいは、ゴミや魚のヌメリ等の付着を防止して耐触性の向上を図るため、支持側板の締め付け固定用のネジを外部に露出させないようにしている。例えば、実開平5−60271号公報では、リール本体からスプールを抜き取った状態で露出するフレームの内面側から支持側板に向けてネジを捩じ込み、これによって、ネジを外部に露出させることなく支持側板をフレームに対して固定している。
【0005】
また、従来、側板内の空間に溜まった水を外部に抜くことができるように、リール本体の壁面(例えば、側板またはフレームの下部或いは下方側壁面)に水抜き孔を設けることが行なわれている(実開昭57−144473号公報等参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実開平5−60271号公報に開示された技術では、以下のような問題が生じる。すなわち、支持側板が固定されるフレームの内面側には、スプールに回転駆動力を伝達する駆動力伝達機構等が配置されているため、支持側板を締め付け固定するためのネジを捩じ込むスペースがかなり制約される。つまり、ネジの取付け(締め付け)位置が特定されて自由度がなくなってしまうとともに、捩じ込めるネジの数も限られてしまう。したがって、支持側板をバランス良くフレームに固定することができなくなる可能性があり、固定不良が懸念される。支持側板の締め付け固定力が十分に得られないと、強負荷巻取り時や長時間の使用あるいは落下や外力を受けた場合等において、ハウジングの組み付け精度を高く維持することができなくなり、巻取り不能や、耐久性の劣化等の不具合が発生する。また、フレームの内面側に配置される駆動力伝達機構等が障害となってネジの捩じ込み操作がやりにくくなる。固定強度を上げるためにネジの長さを長くした場合にも、締め付け作業性が悪くなるといった不具合が生じる。
【0007】
一方、実開昭57−144473号公報等に開示された技術では、以下のような問題が生じる。すなわち、側板またはフレームに水抜き孔を直接に形成すると、外観上、見栄えが悪くなるとともに、フレームや側板の強度が低下してしまう。また、孔開け加工を別途行なう必要があるため、製造工程が増え、結果的に製造コストが高くなってしまう。また、水抜き孔から側板内の空間にごみが入り易く、側板内に設けられたギア等に悪影響を及ぼす不具合も指摘されている。
【0008】
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、第1に、支持側板をフレームに対しネジにより強固に取り付け固定することができるとともに、前記ネジを外部に露出させないで済む魚釣用両軸受型リールを提供することにある。また、第2に、外観や強度等を損なうことなく、側板内に溜まった水を外部に抜くことができる低コストな魚釣用両軸受型リールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、釣糸が巻回されるスプールと、スプールを回転自在に支持するリール本体とを備えた魚釣用両軸受型リールにおいて、リール本体は、スプールを支持する左右のフレームと、各フレームの側部に取り付けられる側板とによって構成され、前記側板のうち、スプールを回転駆動させる巻取り駆動部を支持する側板は、フレームに対向される面と反対側の外面側からネジ部材が捩じ込まれることによってフレームに締結され、前記ネジ部材を外部に露出させないようにカバーするカバー部材を、フレーム側から側板に対して捩じ込まれる締結部材によって、リール本体に着脱可能に固定したことを特徴とする。
【0010】
また、釣糸が巻回されるスプールと、スプールを回転自在に支持するリール本体と、リール本体に回転自在に取り付けられたハンドルとを備えた魚釣用両軸受型リールにおいて、前記リール本体は、スプールを支持する左右のフレームと、各フレームの側部に取り付けられる側板とによって構成され、前記フレームと前記側板とによって形成される収容空間内には、前記ハンドルの回転力を前記スプールに伝達する駆動機構が設けられ、前記フレームには、これを貫通するように延びて前記収容空間に達する貫通部材が設けられ、前記貫通部材には、収容空間の内外を連通させて収容空間内に溜まった水を外部に抜くための水抜き部が形成されていることを特徴とする魚釣用両軸受型リールが提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0012】
図1〜図7は本発明の第1の実施形態を示している。図1および図2に示すように、本実施形態に係る魚釣用両軸受型リール1は、釣糸が巻回されるスプール3と、スプール3を回転自在に支持するリール本体とからなる。リール本体は、スプール3を支持する左右のフレーム2a,2bと、各フレーム2a,2bの側部に取り付けられる側板1a,1bとによって構成される。また、図中右側に位置する側板(以下、支持側板という。)1bは、スプール3を回転駆動させる巻取り駆動部(後述する)30を支持している。
【0013】
左右のフレーム2a,2b間にはスプール軸5が軸受10,10を介して回転可能に支持されており、また、スプール軸5には釣糸が巻回されるスプール3が一体で固定されている。右フレーム2bから突出するスプール軸5の端部には、スプール軸5の軸方向に沿って移動可能なピニオンギア6が取り付けられている。このピニオンギア6は、切換手段によって、スプール軸5と係合してスプール軸5と一体に回転する係合位置と、スプール軸5との係合状態が解除される非係合位置との間で移動される。また、ピニオンギア6には駆動歯車7が噛合しており、駆動歯車7には巻取り駆動部30を構成するハンドル軸8が取り付けられている。さらに、ハンドル軸8の端部には、ハンドル軸8とともに巻き取り駆動部30を構成するハンドル12が取り付けられている。したがって、ハンドル12を回転操作すると、駆動歯車7とピニオンギア6とを介して、スプール軸5が回転駆動され、それに伴ってスプール3が回転される。
【0014】
また、左右のフレーム2a,2b間には、スプール3の釣糸繰出し方向側に、レベルワインド装置15が配されている。このレベルワインド装置15は、外周面にトラバース溝が形成され且つ端部に駆動歯車7と噛合する歯車11が取り付けられたトラバース軸(図示せず)と、このトラバース軸を収容する筒体17と、前記トラバース溝と係合してトラバース軸の回転により筒体17に沿って左右に摺動する係合子18とを有しており、係合子18に形成された孔18aを介してスプール3に巻回された釣糸を案内する。したがって、ハンドル12を回転操作すれば、スプール3の回転および係合子18の左右の摺動により、スプール3には釣糸が均等に巻回される。
【0015】
図2に詳細に示されるように、支持側板1bは、その周縁部に捩じ込まれる複数のネジ40によって、右フレーム2bに締め付け固定されている。この場合、ネジ40は、支持側板1bの外面(フレーム2bと対向される面(内面)と反対側の面)側から支持側板1bの周縁部の複数個所に形成された取り付け穴42に挿入され、右フレーム2bの周縁部の複数個所に対応して形成されたネジ穴41に捩じ込まれる。
【0016】
支持側板1bの外面に露出するネジ40をカバーして、外観上、ネジ40を外部に露出させないように、ネジ40が位置する支持側板1bの周縁を覆うようにリング状のカバー部材32bが支持側板1bに取り付け固定されている(図1,2,6参照)。この場合、カバー部材32bは、2つの締結部材50,60によって支持側板1bに固定される。
【0017】
図2〜図4に示すように、第1の締結部材50は、左フレーム2aと右フレーム2bとに跨って延びている。具体的には、第1の締結部材50は、各フレーム2a,2bと支持側板1bとに形成された貫通穴9,56,57,58を貫通するように延びる長尺なシャフト53からなる。シャフト53の一端には締結状態で貫通穴58に位置される頭部54が形成され、シャフト53の他端には締結状態でカバー部材32bのネジ穴55に螺合されるネジ部52が形成されている。シャフト53の他端部に形成された溝59には、フレーム2a,2bからの締結部材50の脱落を防止するためのリテーナ51が装着されている。したがって、頭部54を保持しつつカバー部材32bを支持側板1bに対して回転させてカバー部材32b(ネジ穴55)とネジ部52との螺合を解除した状態(カバー部材32bを取り外した状態)では、シャフト53(締結部材50)は、リテーナ51の作用により、貫通穴56,57間で軸方向に移動できるが、フレーム2a,2bから脱落することはない。
【0018】
また、図3および図5に示すように、第2の締結部材60は、フレーム2bと支持側板1bとに形成された貫通穴65,66,67を貫通するように延びるネジ部材(貫通部材)として形成されている。締結部材60の一端には、締結状態で貫通穴67に位置される頭部61が形成されている。また、締結部材60の他端には、貫通穴66を介してカバー部材32bのネジ穴68に螺合されるネジ部63が形成されている。締結部材60の他端部に形成された溝69には、フレーム2bおよび支持側板1bからの締結部材60の脱落を防止するためのリテーナ62が装着されている。したがって、頭部61を保持しつつカバー部材32bを支持側板1bに対して回転させてカバー部材32b(ネジ穴68)とネジ部63との螺合を解除した状態(カバー部材32bを取り外した状態)では、締結部材60は、リテーナ62の作用により、貫通穴65,67間で軸方向に移動できるが、フレーム2bおよび支持側板1bから脱落することはない。
【0019】
また、第2の締結部材60の頭部61には、例えばマイナスドライバが差し込まれるネジ溝72がスリット状に形成されている。このネジ溝72は、締結状態でその溝底72aが支持側板1bとフレーム2bとの間に形成された収容空間S内に位置する深さまで形成されており、ピニオンギア6や駆動歯車7等の駆動機構が収容される収容空間Sを外部に連通させて、収容空間S内に溜まった水を図中矢印で示すように外部に抜くための水抜き穴として機能するようになっている。
【0020】
なお、表面の凹凸をなくしてリールを違和感なく把持できるように、左側に位置する側板1aの周縁部にも、化粧板としてのカバー部材32aが取り付けられている(図1,2,7参照)。この場合、カバー部材32aは、その内周面に形成されたネジ部43が左フレーム2aの外周面に捩じ込まれることによって固定される。
【0021】
以上説明したように、本実施形態の魚釣用両軸受型リール1では、駆動力伝達機構等が配置されてスペース的に制約されるフレーム2bの内面側からネジ40を捩じ込んで支持側板1bをフレーム2bに固定するのではなく、スペース的に何ら制約されることのない支持側板1bの外面側からネジ40を捩じ込んで支持側板1bをフレーム2bに固定している。したがって、ネジ40の取付け(締め付け)位置を自由に選択でき、捩じ込めるネジ40の数も制限されない。その結果、スプール3を回転駆動させる巻取り駆動部30を支持する支持側板1bを、巻取り動作に支障をきたさないよう、フレーム2bにバランス良く強固に取り付けることができる。また、支持側板1bの締め付け固定力を十分大きくすることができるため、強負荷巻取り時や長時間の使用あるいは落下や外力を受けた場合等においても、ハウジングの組み付け精度を高く維持することができ、巻取り不能や、耐久性の劣化等の不具合が発生することがない。また、ネジ40の捩じ込み操作も容易となり、締め付け作業性が良好となる。
【0022】
また、本実施形態の魚釣用両軸受型リール1では、ネジ40が位置する支持側板1bの周縁を覆うようにリング状のカバー部材32bが支持側板1bに着脱自在に取り付けられている。したがって、ネジ40を外部に露出させないで済む。その結果、リール1を違和感なく把持でき、外観を見栄え良くできるとともに、ゴミや魚のヌメリ等の付着が防止されて耐触性が向上される。
【0023】
また、本実施形態の魚釣用両軸受型リール1において、フレーム2bには、これを貫通するように延びて収容空間Sに達する貫通部材としての第2の締結部材60が設けられ、この締結部材60には、収容空間Sの内外を連通させて収容空間S内に溜まった水を外部に抜くための水抜き穴(ネジ溝)72が形成されている。すなわち、本実施形態においては、フレーム2bに水抜き穴を直接に形成していない。したがって、すっきりとした見栄えの良好な外観を得ることができる。また、フレーム2bには締結部材60が貫通するための貫通穴67が形成されているが、この貫通穴67には締結部材60が常時配置されているため、フレーム2bの強度低下を防止できるとともに、収容空間S内へのごみの侵入も防止できる。したがって、収容空間S内に設けられた駆動機構への悪影響を防止し得る。また、水抜き穴のための余分な孔開け加工を行なう必要がないため、製造コストを低く抑えることができる。
【0024】
図8は本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態の魚釣用両軸受型リール1Aでは、カバー部材32bを固定するために、2つの締結部材50,60が使用されず、カバー部材32aの内周面に形成されたネジ部70が使用される。すなわち、カバー部材32aは、そのネジ部70が右フレーム2bの外周面に捩じ込まれることによって固定される。なお、その他の構成は第1の実施形態と同一であるため、同一符号を付してその説明を省略する。
【0025】
図9〜図13は本発明の第3の実施形態を示している。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一の構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0026】
図9に示されるように、本実施形態の魚釣用両軸受型リール1Bは、ハンドル軸8に回り止め固定されたクラッチ復帰用ギア82を有している。また、ピニオンギア6は、スプール軸5と一体のピニオン軸5aに対して回転可能に支持されており、後述するクラッチ機構をON/OFF操作することによって、スプール軸5に係合してスプール軸5と一体的に回転する係合位置と、スプール軸5との係合状態が解除された非係合位置との間を移動することができるようになっている。具体的には、ピニオンギア6に形成された円周溝6aに係合しているヨーク87が、クラッチ機構のON/OFF操作に連動して、ピニオン軸5aに沿って移動することによって、ピニオンギア6を係合位置(釣糸巻取可能状態;クラッチON)と非係合位置(スプールフリー回転状態;クラッチOFF)とに移動させることができる。
【0027】
図10は、ハンドル12および右側板1bを取り外した状態において、ハンドル12側から見たクラッチ機構の構成を示している。図示のように、クラッチ機構は、手動でクラッチON/OFF操作することが可能なクラッチレバー88と、このクラッチレバー88のON/OFF操作に連動して回動するクラッチプレート85と、このクラッチプレート85の回動に連動して移動するヨーク87と、クラッチONからクラッチOFFに切り換えられた時に、クラッチ復帰用ギヤ82に係合する復帰用作動片81とを備えている。
【0028】
このような回転式クラッチ機構において、クラッチレバー88を図中実線で示されるON位置に切換操作すると、クラッチプレート85がピニオン軸5aを中心に回動する。この時、ヨーク87は図示しない付勢バネの付勢力によりガイド軸95A,95Bに沿ってクラッチプレート85方向に移動する。これにより、ヨーク87と円周溝6aを介して連結するピニオンギヤ6がスプール軸5と係合する。また、このクラッチON状態からクラッチOFF状態に切り換える(クラッチレバー88を図中二点鎖線で示されるOFF位置に操作する)と、クラッチプレート85が回動して、ヨーク87がクラッチプレート85から離間する方向に押圧移動される。この結果、ピニオンギヤ6とスプール軸5との係合状態が解除される。
【0029】
クラッチON/OFF操作に際して、クラッチプレート85をクラッチON位置およびクラッチOFF位置にホールドさせるために、クラッチ機構には、ホールドバネ93が設けられている。このホールドバネ93は、その一端がクラッチプレート85の支持片85aに支持されており、その他端が右フレーム2bのフランジ90に取り付けられた支持ピン92に支持されている。
【0030】
また、復帰用作動片81は、一方のガイド軸95Aを中心に揺動可能に配置されている。また、復帰用作動片81には、クラッチ復帰用ギヤ82に係合可能な係合部96が設けられており、ガイド軸95Aを中心に復帰用作動片81を揺動させることによって、この係合部96をクラッチ復帰用ギヤ82に係合させることができるようになっている。
【0031】
また、クラッチ機構には、復帰用作動片81の係合部96をクラッチ復帰用ギヤ82に係合させる際に、所望の係合力を復帰用作動片81の係合部96に与えるための付勢バネ97が設けられている。この付勢バネ97は、その一端が復帰用作動片81に係止され、その他端が右フレーム2bのフランジ90に取り付けられた係止ピン98に係止されている。そして、この付勢バネ97によって、復帰用作動片81は、常時、その係合部96がクラッチ復帰用ギヤ82に係合する方向に付勢されている。
【0032】
図11に示されるように、ホールドバネ93を支持する支持ピン92は、フレーム2bを貫通して延びる貫通部材として形成され、ピニオンギア6や駆動歯車7等の駆動機構が収容される収容空間Sを横切っている。また、支持ピン92には、収容空間Sの内外を連通させて収容空間S内に溜まった水を外部に抜くための複数の水抜き溝91が形成されている。また、このような水抜き溝は、図12に示されるように、付勢バネ97を支持する係止ピン98に設けられていても良い。すなわち、係止ピン98は、フレーム2bを貫通して延びる貫通部材として形成されて収容空間Sを横切っている。そして、係止ピン98には、収容空間Sの内外を連通させて収容空間S内に溜まった水を外部に抜くための複数の水抜き溝99が形成されている。
【0033】
また、図9に示されるように、本実施形態の魚釣用両軸受型リール1Bでは、左フレーム2a側のスプール軸5の端部に、スプール3の過回転を制御することによって釣糸繰出時のバックラッシュを防止するバックラッシュ防止機構73が設けられている。このバックラッシュ防止機構73は、図13に拡大して示されるように、スプール軸5に移動可能に取り付けられた移動体75を有している。移動体75は、スプール軸5の外周に移動可能に取り付けられており、スプール軸5の径方向外側に延びるフランジ部75cを有している。フランジ部75cには遠心カラー76が移動可能に設けられている。この遠心カラー76は、スプール3のテーパ面3aに接しており、移動体75の回転に伴う遠心力によりフランジ部75cに沿って移動することができる。なお、スプール3のテーパ面3aは、左側板1aに向かって径方向外側に広がっている。
【0034】
また、移動体75は2つの環状部75a,75bを有している。外側の環状部75aの内周面と内側の環状部75bの外周面とにはそれぞれ、互いに対向するように磁石78A,78Bが固着されている。また、スプール軸5の一端部に固定されたリテーナ80と移動体75との間には圧縮バネ77が設けられている。この圧縮バネ77は、スプール軸5の外周面に巻回され、移動体75をリテーナ80から離間させるスプール3側方向に向けて常時付勢している。
【0035】
また、バックラッシュ防止機構73は、左側板1aに固着された環状の導電体79を有している。この導電体79は、磁石78A,78B間に形成された環状空間と対向し且つこの環状空間に対して挿脱され得るようにスプール軸5の軸方向に沿って延びている。
【0036】
このような構成のバックラッシュ防止機構73では、スプール3が回転すると、移動体75もスプール3と一体に回転する。したがって、遠心カラー76に遠心力が作用し、遠心カラー76は、フランジ部75cに沿って径方向外側に移動し、スプール3のテーパ面3aに押し付けられる。スプール3の回転速度が所定の大きさに到達するまでの間は、遠心カラー76に作用する遠心力が弱いため、移動体75に対する遠心カラー76の押圧力(遠心カラー76がテーパ面3aから受ける抗力)は、圧縮バネ80の付勢力よりも小さい。したがって、移動体75は、図13中に実線で示されるように、スプール軸5に対して軸方向に移動することなく、スプール3停止時と略同様の位置を維持する。つまり、磁石76A,78B間に形成された環状空間内に導電体79が位置されず、スプール3には磁気に伴う制動力が生じない。
【0037】
その後、スプール3の回転速度が上昇して遠心カラー76に作用する遠心力が所定の大きさを超えると、すなわち、移動体75に対する遠心カラー76の押圧力(遠心カラー76がテーパ面3aから受ける抗力)が圧縮バネ80の付勢力よりも大きくなると、図13中に二点鎖線で示されるように、遠心カラー76がテーパ面3aに沿って外側に移動するとともに、移動体75がスプール軸5に沿って左側板1a側に移動し始める。この移動によって、導電体79が磁石78A,78B間に形成された環状空間(磁界)内に挿入されると、磁石78A,78Bを有する移動体75は、その挿入量(移動量)と回転速度とに応じた力を磁界から受ける。したがって、移動体75と一体で回転するスプール3にもこの力に伴う制動力が作用する。つまり、スプール3にはその回転速度に応じた制動力が作用し、その結果、スプール3の過回転が防止され、バックラッシュ現象が抑止される。
【0038】
以上説明したように、本実施形態の魚釣用両軸受型リール1Bにおいても、スペース的に何ら制約されることのない支持側板1bの外面側からネジ40が捩じ込まれて支持側板1bがフレーム2bに固定されるとともに、ネジ40が位置する支持側板1bの周縁を覆うようにリング状のカバー部材32bが支持側板1bに着脱自在に取り付けられている。また、フレーム2bには、これを貫通するように延びて収容空間Sに達する貫通部材としての支持ピン92または係止ピン98が設けられ、これらピン92,98には、収容空間Sの内外を連通させて収容空間S内に溜まった水を外部に抜くための水抜き溝91,99が形成されている。したがって、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の魚釣用両軸受型リールによれば、側板をフレームに対しネジにより強固に取り付け固定することができるとともに、ネジを外部に露出させないで済む。また、外観や強度等を損なうことなく且つ製造コストをアップさせることなく、側板内に溜まった水を外部に抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る魚釣用両軸受型リールの一部断面を付した正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る魚釣用両軸受型リールの要部を示す一部断面を付した正面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】図2のD−D線に沿う断面図である。
【図5】図3のE−E線に沿う断面図である。
【図6】図2のB方向矢視図である。
【図7】図2のC方向矢視図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る魚釣用両軸受型リールの要部を示す一部断面を付した正面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る魚釣用両軸受型リールの断面図である。
【図10】図9のF−F線に沿う断面図である。
【図11】ホールドバネの支持部付近の断面図である。
【図12】付勢バネの支持部付近の断面図である。
【図13】バックラッシュ防止機構の拡大断面図である。
【符号の説明】
1,1A…魚釣用両軸受型リール
1a,1b…側板
2a,2b…フレーム
3…スプール
30…巻取り駆動部
32a,32b…カバー部材
40…ネジ部材

Claims (2)

  1. 釣糸が巻回されるスプールと、スプールを回転自在に支持するリール本体とを備えた魚釣用両軸受型リールにおいて、
    リール本体は、スプールを支持する左右のフレームと、各フレームの側部に取り付けられる側板とによって構成され、
    前記側板のうち、スプールを回転駆動させる巻取り駆動部を支持する側板は、フレームに対向される面と反対側の外面側からネジ部材が捩じ込まれることによってフレームに締結され、
    前記ネジ部材を外部に露出させないようにカバーするカバー部材を、フレーム側から側板に対して捩じ込まれる締結部材によって、リール本体に着脱可能に固定したことを特徴とする魚釣用両軸受型リール。
  2. 釣糸が巻回されるスプールと、スプールを回転自在に支持するリール本体と、リール本体に回転自在に取り付けられたハンドルとを備えた魚釣用両軸受型リールにおいて、
    前記リール本体は、スプールを支持する左右のフレームと、各フレームの側部に取り付けられる側板とによって構成され、
    前記フレームと前記側板とによって形成される収容空間内には、前記ハンドルの回転力を前記スプールに伝達する駆動機構が設けられ、
    前記フレームには、これを貫通するように延びて前記収容空間に達する貫通部材が設けられ、
    前記貫通部材には、収容空間の内外を連通させて収容空間内に溜まった水を外部に抜くための水抜き部が形成されていることを特徴とする魚釣用両軸受型リール。
JP08920399A 1998-03-31 1999-03-30 魚釣用両軸受型リール Expired - Fee Related JP3542736B2 (ja)

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