JP3542163B2 - 搬送装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、所定の持上力を発生してワークを無重量状態にフローティング支持するフローティング支持装置に該ワークを把持する把持装置を設けてなり、把持装置に把持したワークをフローティング支持装置で搬送する間に該ワークの姿勢を変更する搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
重量の大きいワークを比較的に近接した2位置間で搬送する装置として、実公平4−14311号公報に記載されたものが公知である。この搬送装置は、昇降機構に設けた把持部でワークを把持して吊り上げ、昇降機構を所定位置まで走行させてワークの把持を解放するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記従来のものは、搬送装置に対するワークの姿勢が一定に保持されているため、搬送中にワークの姿勢を自由に変更することができない問題がある。
【0004】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、搬送中にワークの姿勢を容易に変更することが可能な搬送装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、所定の持上力を発生してワークを無重量状態にフローティング支持するフローティング支持装置に該ワークを把持する把持装置を設けてなり、把持装置に把持したワークをフローティング支持装置で搬送する間に該ワークの姿勢を変更する搬送装置であって、前記把持装置は、フローティング支持装置の搬送アームの先端に上下方向に延びる第1の軸線を介して回動自在に軸支され、人手によって搬送アームと一体に移動するとともに第1の軸線回りに回動するベース部と、ベース部の先端に上下方向に延びる第2の軸線を介して回動自在に軸支されてワークを把持する把持部と、把持部をベース部に対して少なくとも2つの回動位置で固定し得るロック手段と、を備えてなり、ワークを把持したときに把持部の重心位置が第2の軸線に略一致し、ワークを把持しないときに把持部の重心位置が第2の軸線から外れるように設定したことを特徴とする。
【0006】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0007】
図1〜図7は本発明の一実施例を示すもので、図1はワーク移載ステーションの平面図、図2は図1の2方向拡大矢視図、図3は図1の3方向拡大矢視図、図4は図1の4方向拡大矢視図、図5は図4の5方向矢視図、図6は図5の6−6線拡大断面図、図7は図6の7−7線断面図である。
【0008】
図1に示すように、ワークWとしての自動車のサスペンションアッシィをテーブルT上からコンベアC上に搬送すべく、テーブルTとコンベアCとの間に周知のフローティング支持装置Fが設けられる。フローティング支持装置Fは左右旋回自在且つ上下揺動自在な搬送アームAを備えており、この搬送アームAの先端にワークWを把持する把持装置Gが設けられる。フローティング支持装置Fの搬送アームAは、把持装置Gに把持したワークWの重量をキャンセルし得る所定の大きさの持上力で上方に付勢されており、ワークWは実質的に無重量状態でフローティング支持される。従って、作業員が把持装置Gの一対のハンドル1,1を握って僅かな外力を加えるだけで、ワークWを上下方向及び水平方向に移動させてテーブルT上からコンベアC上に搬送することができる。
【0009】
このとき、把持装置Gは搬送アームAに先端に上下方向に延びる第1の軸線L1 回りに回動自在に支持されており、把持装置GはワークWをテーブルT上からコンベアC上に搬送する間に前記第1の軸線L1 回りに180°回動する。一方、ワークWはテーブルT上からコンベアC上に搬送される間に把持装置Gに対して上下方向に延びる第2の軸線L2 回りに180°回動する。従って、把持装置Gが180°回動しても、ワークWはテーブルT上にあったときと同じ姿勢でコンベアC上に移載されることになる。
【0010】
次に、図2〜図7に基づいて把持装置Gの構造を説明する。
【0011】
把持装置Gはフローティング支持装置Fの搬送アームAの先端に第1の軸線L1 回りに回動自在に支持されたベース部2を備える。ベース部2は前記一対のハンドル1,1が設けられた基端から側面視で斜め上方に延び、そこから更に水平方向に延びる左右一対の支持腕3,3を備えており、この支持腕3,3の先端に一対のボールベアリング4,4を介して第2の軸線L2 に一致する回動軸5が回転自在に支持される。回動軸5の下端に固着された把持部6は、ワークWの中央部下面に当接する一対の第1把持腕7,7と、ワークWの左右両端部上面に当接する一対の第2把持腕8,8とによってワークWを上下方向から把持する。
【0012】
回動軸5の上面には可動ストッパ9が固着されており、この可動ストッパ9が当接可能な一対の固定ストッパ10a,10bがベース部2の先端上面に固着される。従って、可動ストッパ9と一対の固定ストッパ10a,10bとによって把持部6の回動可能範囲が180°に制限される。可動ストッパ9が固定ストッパ10a,10bに当接する際の衝撃を緩衝すべく、各固定ストッパ10a,10bの外側に隣接して一対のダンパー11a,11bが設けられる。各ダンパー11a,11bは同一の構造を有するもので、それぞれ筒体12,12の内部に摺動自在に嵌合してスプリング13,13で前方に付勢されたロッド14,14を備えており、このロッド14,14の先端に可動ストッパ9に当接可能な当接部141 ,141 が形成される。
【0013】
ベース部2の左右の支持腕3,3間に架設した枢軸15にロックレバー16の中間部が枢支される。ロックレバー16の基端にはハンドル17設けられており、また先端はロックピン18と一体の連結部19に係合している。図6から明らかなように、ロックピン18はベース部2の先端に設けたガイド筒20に上下摺動自在に嵌合しており、その下端は把持部6に形成した一対のロック孔21a,21bの何れかに選択的に係合可能である。前記ロックピン18及びロック孔21a,21bは本発明のロック手段を構成する。
【0014】
把持装置GがテーブルT上にあるとき、図2、図4、図5及び図6から明らかなように、把持部6はベース部2の下面に重なる位置に回動しており、可動ストッパ9が固定ストッパ10aに当接した状態でロックピン19がロック孔20aに係合している。一方、把持装置GがコンベアC上にあるとき、図3、図4(鎖線図示)及び図5(鎖線図示)から明らかなように、把持部6はベース部2の延長線上に回動しており、可動ストッパ9が固定ストッパ10bに当接した状態でロックピン19がロック孔20bに係合している。
【0015】
把持装置GがワークWを把持しているとき、ワークWの含む把持装置Gの重心位置gは回動軸5の第2の軸線L2 に略一致しており、また把持装置GがワークWを把持していないとき、把持装置Gの重心位置gは回動軸5の第2の軸線L2 からδだけ離間している(図1参照)。
【0016】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【0017】
先ず、把持装置Gを図1の実線位置に移動させ、図2に示すようにテーブルT上のワークWを把持装置Gの把持部6に把持させる。続いて、作業者がハンドル1,1を握ってテーブルTから把持装置Gと共にワークWを持ち上げる。このとき、フローティング支持装置FのアームAがワークWの重量に応じた持上力を発生するため、僅かな力でワークWを持ち上げることができる。
【0018】
次に、作業者はハンドル1,1を操作してフローティング支持装置FのアームAを図1の矢印a方向に移動させながら把持装置Gを第1の軸線L1 回りに矢印b方向に回動させ、把持装置Gを図1の実線位置から鎖線位置へ移動させる。このときも、フローティング支持装置Fの持上力によって僅かな力でワークWを移動させることができる。
【0019】
ワークWをテーブルTから持ち上げたとき、或いはワークWをテーブルT上からコンベアC上に移動させている間、或いはワークWがコンベアC上に達したとき、ロックレバー16のハンドル17を押し下げてロックピン18をロック孔21aから離脱させる。これにより、把持部6はベース部2に対して第2の軸線L2 回りに自由に回動できる状態となり、スプリング13の弾発力で突出するダンパー11aのロッド14に押圧されて把持部6が図1の矢印c方向に回動する。このときダンパー11aの押圧力だけでは把持部6を充分に回動させることができない場合には、作業員がワークW或いは把持部6を手で押して回動させることができる。
【0020】
このようにして把持部6が180°回動すると、それまで一方の固定ストッパ10aに当接していた可動ストッパ9が180°回動して他方の固定ストッパ10bに当接し、その際にダンパー11bによって衝撃が緩衝される。把持部6が180°回動して固定ストッパ10bにより位置決めされたとき、ロックレバー16のハンドル17を押し上げることにより、ロックピン18がロック孔21bに係合して把持部6が回動不能にロックされる。
【0021】
而して、把持装置GがテーブルT上からコンベアC上に移動する間に搬送アームAに対してベース部2が第1の軸線L1 回りに180°回動し、且つベース部2に対して把持部6が第2の軸線L2 回りに180°回動するため、ワークWを把持部6からコンベアC上に下ろせば、そのワークWはテーブルT上にあったときの姿勢と同一姿勢でコンベアC上に移載される。
【0022】
ワークWを把持して把持部6を第2の軸線L2 回りに回動させるとき、把持部6の重心位置gが第2の軸線L2 に略一致しているので、僅かな力で把持部6を回動させることができ、しかも可動ストッパ9が固定ストッパ10bに当接する際の衝撃を弱めることができる。
【0023】
後続のワークWを搬送すべく空の把持装置GをコンベアC上からテーブルT上に移動させるとき、ロックピン18をロック孔21bから離脱させて把持部6のロックを解除した状態で、ハンドル1,1を握って把持装置Gを第1の軸線L1 回りに矢印d方向に急激に回動させる。するとワークWを把持していない把持部6の重心位置gが第2の軸線L2 からδだけ離間していることにより、把持部6が慣性で第2の軸線L2 回りに矢印e方向に回動する。このとき、把持装置Gを第1の軸線L1 回りに矢印d方向に回動させながらロックピン18を離脱させれば、ダンパー11bの弾発力で把持部6の回動を補助することができる。把持部6が180°回動して可動ストッパ9が固定ストッパ10aに当接してとき、ロックピン9をロック孔21aに係合させ、把持部6をベース部2に対して図1に実線で示す状態でロックする。
【0024】
而して、ハンドル1,1を握って把持装置Gを更に矢印d方向に回動させながらフローティング支持装置FのアームAを矢印a′方向に回動させることにより、把持装置GをテーブルT上に移動させて次のワークWを把持することが可能となる。
【0025】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変更を行うことが可能である。
【0026】
例えば、実施例では把持部6をベース部2に対して180°回動させているが、その回動角は任意に設定することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、フローティング支持装置に設けた把持装置でワークを把持しているので、僅かな人力でフローティング支持されたワークを容易に搬送することができるばかりか、ワークを把持したときに把持部の重心位置が第2の軸線に略一致するので、小さな力を加えるだけで第2の軸線回りに把持部及びワークを容易に回動させることができ、またワークを把持しないときに把持部の重心位置が第2の軸線から外れるので、ベース部を第1の軸線回りに回動させる際の慣性を利用して第2の軸線回りに把持部を自動的に回動させることができる。しかも、把持部及びワークを回動させる必要がない場合には、ロック手段で回動を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワーク移載ステーションの平面図
【図2】図1の2方向拡大矢視図
【図3】図1の3方向拡大矢視図
【図4】図1の4方向拡大矢視図
【図5】図4の5方向矢視図
【図6】図5の6−6線拡大断面図
【図7】図6の7−7線断面図
【符号の説明】
A 搬送アーム
F フローティング支持装置
G 把持装置
L1 第1の軸線
L2 第2の軸線
W ワーク
g 重心位置
2 ベース部
6 把持部
18 ロックピン(ロック手段)
21a ロック孔(ロック手段)
21b ロック孔(ロック手段)
【産業上の利用分野】
本発明は、所定の持上力を発生してワークを無重量状態にフローティング支持するフローティング支持装置に該ワークを把持する把持装置を設けてなり、把持装置に把持したワークをフローティング支持装置で搬送する間に該ワークの姿勢を変更する搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
重量の大きいワークを比較的に近接した2位置間で搬送する装置として、実公平4−14311号公報に記載されたものが公知である。この搬送装置は、昇降機構に設けた把持部でワークを把持して吊り上げ、昇降機構を所定位置まで走行させてワークの把持を解放するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記従来のものは、搬送装置に対するワークの姿勢が一定に保持されているため、搬送中にワークの姿勢を自由に変更することができない問題がある。
【0004】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、搬送中にワークの姿勢を容易に変更することが可能な搬送装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、所定の持上力を発生してワークを無重量状態にフローティング支持するフローティング支持装置に該ワークを把持する把持装置を設けてなり、把持装置に把持したワークをフローティング支持装置で搬送する間に該ワークの姿勢を変更する搬送装置であって、前記把持装置は、フローティング支持装置の搬送アームの先端に上下方向に延びる第1の軸線を介して回動自在に軸支され、人手によって搬送アームと一体に移動するとともに第1の軸線回りに回動するベース部と、ベース部の先端に上下方向に延びる第2の軸線を介して回動自在に軸支されてワークを把持する把持部と、把持部をベース部に対して少なくとも2つの回動位置で固定し得るロック手段と、を備えてなり、ワークを把持したときに把持部の重心位置が第2の軸線に略一致し、ワークを把持しないときに把持部の重心位置が第2の軸線から外れるように設定したことを特徴とする。
【0006】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0007】
図1〜図7は本発明の一実施例を示すもので、図1はワーク移載ステーションの平面図、図2は図1の2方向拡大矢視図、図3は図1の3方向拡大矢視図、図4は図1の4方向拡大矢視図、図5は図4の5方向矢視図、図6は図5の6−6線拡大断面図、図7は図6の7−7線断面図である。
【0008】
図1に示すように、ワークWとしての自動車のサスペンションアッシィをテーブルT上からコンベアC上に搬送すべく、テーブルTとコンベアCとの間に周知のフローティング支持装置Fが設けられる。フローティング支持装置Fは左右旋回自在且つ上下揺動自在な搬送アームAを備えており、この搬送アームAの先端にワークWを把持する把持装置Gが設けられる。フローティング支持装置Fの搬送アームAは、把持装置Gに把持したワークWの重量をキャンセルし得る所定の大きさの持上力で上方に付勢されており、ワークWは実質的に無重量状態でフローティング支持される。従って、作業員が把持装置Gの一対のハンドル1,1を握って僅かな外力を加えるだけで、ワークWを上下方向及び水平方向に移動させてテーブルT上からコンベアC上に搬送することができる。
【0009】
このとき、把持装置Gは搬送アームAに先端に上下方向に延びる第1の軸線L1 回りに回動自在に支持されており、把持装置GはワークWをテーブルT上からコンベアC上に搬送する間に前記第1の軸線L1 回りに180°回動する。一方、ワークWはテーブルT上からコンベアC上に搬送される間に把持装置Gに対して上下方向に延びる第2の軸線L2 回りに180°回動する。従って、把持装置Gが180°回動しても、ワークWはテーブルT上にあったときと同じ姿勢でコンベアC上に移載されることになる。
【0010】
次に、図2〜図7に基づいて把持装置Gの構造を説明する。
【0011】
把持装置Gはフローティング支持装置Fの搬送アームAの先端に第1の軸線L1 回りに回動自在に支持されたベース部2を備える。ベース部2は前記一対のハンドル1,1が設けられた基端から側面視で斜め上方に延び、そこから更に水平方向に延びる左右一対の支持腕3,3を備えており、この支持腕3,3の先端に一対のボールベアリング4,4を介して第2の軸線L2 に一致する回動軸5が回転自在に支持される。回動軸5の下端に固着された把持部6は、ワークWの中央部下面に当接する一対の第1把持腕7,7と、ワークWの左右両端部上面に当接する一対の第2把持腕8,8とによってワークWを上下方向から把持する。
【0012】
回動軸5の上面には可動ストッパ9が固着されており、この可動ストッパ9が当接可能な一対の固定ストッパ10a,10bがベース部2の先端上面に固着される。従って、可動ストッパ9と一対の固定ストッパ10a,10bとによって把持部6の回動可能範囲が180°に制限される。可動ストッパ9が固定ストッパ10a,10bに当接する際の衝撃を緩衝すべく、各固定ストッパ10a,10bの外側に隣接して一対のダンパー11a,11bが設けられる。各ダンパー11a,11bは同一の構造を有するもので、それぞれ筒体12,12の内部に摺動自在に嵌合してスプリング13,13で前方に付勢されたロッド14,14を備えており、このロッド14,14の先端に可動ストッパ9に当接可能な当接部141 ,141 が形成される。
【0013】
ベース部2の左右の支持腕3,3間に架設した枢軸15にロックレバー16の中間部が枢支される。ロックレバー16の基端にはハンドル17設けられており、また先端はロックピン18と一体の連結部19に係合している。図6から明らかなように、ロックピン18はベース部2の先端に設けたガイド筒20に上下摺動自在に嵌合しており、その下端は把持部6に形成した一対のロック孔21a,21bの何れかに選択的に係合可能である。前記ロックピン18及びロック孔21a,21bは本発明のロック手段を構成する。
【0014】
把持装置GがテーブルT上にあるとき、図2、図4、図5及び図6から明らかなように、把持部6はベース部2の下面に重なる位置に回動しており、可動ストッパ9が固定ストッパ10aに当接した状態でロックピン19がロック孔20aに係合している。一方、把持装置GがコンベアC上にあるとき、図3、図4(鎖線図示)及び図5(鎖線図示)から明らかなように、把持部6はベース部2の延長線上に回動しており、可動ストッパ9が固定ストッパ10bに当接した状態でロックピン19がロック孔20bに係合している。
【0015】
把持装置GがワークWを把持しているとき、ワークWの含む把持装置Gの重心位置gは回動軸5の第2の軸線L2 に略一致しており、また把持装置GがワークWを把持していないとき、把持装置Gの重心位置gは回動軸5の第2の軸線L2 からδだけ離間している(図1参照)。
【0016】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【0017】
先ず、把持装置Gを図1の実線位置に移動させ、図2に示すようにテーブルT上のワークWを把持装置Gの把持部6に把持させる。続いて、作業者がハンドル1,1を握ってテーブルTから把持装置Gと共にワークWを持ち上げる。このとき、フローティング支持装置FのアームAがワークWの重量に応じた持上力を発生するため、僅かな力でワークWを持ち上げることができる。
【0018】
次に、作業者はハンドル1,1を操作してフローティング支持装置FのアームAを図1の矢印a方向に移動させながら把持装置Gを第1の軸線L1 回りに矢印b方向に回動させ、把持装置Gを図1の実線位置から鎖線位置へ移動させる。このときも、フローティング支持装置Fの持上力によって僅かな力でワークWを移動させることができる。
【0019】
ワークWをテーブルTから持ち上げたとき、或いはワークWをテーブルT上からコンベアC上に移動させている間、或いはワークWがコンベアC上に達したとき、ロックレバー16のハンドル17を押し下げてロックピン18をロック孔21aから離脱させる。これにより、把持部6はベース部2に対して第2の軸線L2 回りに自由に回動できる状態となり、スプリング13の弾発力で突出するダンパー11aのロッド14に押圧されて把持部6が図1の矢印c方向に回動する。このときダンパー11aの押圧力だけでは把持部6を充分に回動させることができない場合には、作業員がワークW或いは把持部6を手で押して回動させることができる。
【0020】
このようにして把持部6が180°回動すると、それまで一方の固定ストッパ10aに当接していた可動ストッパ9が180°回動して他方の固定ストッパ10bに当接し、その際にダンパー11bによって衝撃が緩衝される。把持部6が180°回動して固定ストッパ10bにより位置決めされたとき、ロックレバー16のハンドル17を押し上げることにより、ロックピン18がロック孔21bに係合して把持部6が回動不能にロックされる。
【0021】
而して、把持装置GがテーブルT上からコンベアC上に移動する間に搬送アームAに対してベース部2が第1の軸線L1 回りに180°回動し、且つベース部2に対して把持部6が第2の軸線L2 回りに180°回動するため、ワークWを把持部6からコンベアC上に下ろせば、そのワークWはテーブルT上にあったときの姿勢と同一姿勢でコンベアC上に移載される。
【0022】
ワークWを把持して把持部6を第2の軸線L2 回りに回動させるとき、把持部6の重心位置gが第2の軸線L2 に略一致しているので、僅かな力で把持部6を回動させることができ、しかも可動ストッパ9が固定ストッパ10bに当接する際の衝撃を弱めることができる。
【0023】
後続のワークWを搬送すべく空の把持装置GをコンベアC上からテーブルT上に移動させるとき、ロックピン18をロック孔21bから離脱させて把持部6のロックを解除した状態で、ハンドル1,1を握って把持装置Gを第1の軸線L1 回りに矢印d方向に急激に回動させる。するとワークWを把持していない把持部6の重心位置gが第2の軸線L2 からδだけ離間していることにより、把持部6が慣性で第2の軸線L2 回りに矢印e方向に回動する。このとき、把持装置Gを第1の軸線L1 回りに矢印d方向に回動させながらロックピン18を離脱させれば、ダンパー11bの弾発力で把持部6の回動を補助することができる。把持部6が180°回動して可動ストッパ9が固定ストッパ10aに当接してとき、ロックピン9をロック孔21aに係合させ、把持部6をベース部2に対して図1に実線で示す状態でロックする。
【0024】
而して、ハンドル1,1を握って把持装置Gを更に矢印d方向に回動させながらフローティング支持装置FのアームAを矢印a′方向に回動させることにより、把持装置GをテーブルT上に移動させて次のワークWを把持することが可能となる。
【0025】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変更を行うことが可能である。
【0026】
例えば、実施例では把持部6をベース部2に対して180°回動させているが、その回動角は任意に設定することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、フローティング支持装置に設けた把持装置でワークを把持しているので、僅かな人力でフローティング支持されたワークを容易に搬送することができるばかりか、ワークを把持したときに把持部の重心位置が第2の軸線に略一致するので、小さな力を加えるだけで第2の軸線回りに把持部及びワークを容易に回動させることができ、またワークを把持しないときに把持部の重心位置が第2の軸線から外れるので、ベース部を第1の軸線回りに回動させる際の慣性を利用して第2の軸線回りに把持部を自動的に回動させることができる。しかも、把持部及びワークを回動させる必要がない場合には、ロック手段で回動を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワーク移載ステーションの平面図
【図2】図1の2方向拡大矢視図
【図3】図1の3方向拡大矢視図
【図4】図1の4方向拡大矢視図
【図5】図4の5方向矢視図
【図6】図5の6−6線拡大断面図
【図7】図6の7−7線断面図
【符号の説明】
A 搬送アーム
F フローティング支持装置
G 把持装置
L1 第1の軸線
L2 第2の軸線
W ワーク
g 重心位置
2 ベース部
6 把持部
18 ロックピン(ロック手段)
21a ロック孔(ロック手段)
21b ロック孔(ロック手段)
Claims (1)
- 所定の持上力を発生してワーク(W)を無重量状態にフローティング支持するフローティング支持装置(F)に該ワーク(W)を把持する把持装置(G)を設けてなり、把持装置(G)に把持したワーク(W)をフローティング支持装置(F)で搬送する間に該ワーク(W)の姿勢を変更する搬送装置であって、
前記把持装置(G)は、
フローティング支持装置(F)の搬送アーム(A)の先端に上下方向に延びる第1の軸線(L1 )を介して回動自在に軸支され、人手によって搬送アーム(A)と一体に移動するとともに第1の軸線(L1 )回りに回動するベース部(2)と、
ベース部(2)の先端に上下方向に延びる第2の軸線(L2 )を介して回動自在に軸支されてワーク(W)を把持する把持部(6)と、
把持部(6)をベース部(2)に対して少なくとも2つの回動位置で固定し得るロック手段(18,21a,21b)と、
を備えてなり、ワーク(W)を把持したときに把持部(6)の重心位置(g)が第2の軸線(L2 )に略一致し、ワーク(W)を把持しないときに把持部(6)の重心位置(g)が第2の軸線(L2 )から外れるように設定したことを特徴とする搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08192194A JP3542163B2 (ja) | 1994-04-20 | 1994-04-20 | 搬送装置 |
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-
1994
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JPH07285663A (ja) | 1995-10-31 |
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