JP3542089B2 - 連結構造 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、一方が他方に対し、又は双方が互に回動されるように二つの部材を連結するヒンジ機能を備えた連結構造の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器本体と、この容器本体における開口部分の閉塞手段としての蓋体とを回動可能に枢着する手段として、あるいは揺動バーと、この揺動バーを揺動終端位置と固定位置とに亘って揺動可能に備えた本体部材との間における当該揺動手段として、例えば、図11及び図12に示すような連結構造が用いられている。
【0003】
かかる連結構造、特に2個の部材を相互に回動可能とし、又は一方の部材を他方の部材に対して回動可能に組付けた連結構造の典型例として示される図11及び図12で示される連結構造は、例えば、連結対象とされる2個の部材101、102を、この2個の部材101、102のプラスチック成形に際して、この2個の部材のプラスチック成形と同時に成形されるヒンジ片103によって連設した構成としてある。
【0004】
この図11及び図12で示される連結構造にあっては、2個の部材101、102のプラスチック成形に際して、この2個の並設されている部材101、102の合成樹脂充填型空間を連通する溝状部を、夫々の該プラスチック成形金型の型離れ面、特に、該2個の並設される部材101、102の上端面間を連通するように備える上下一対の成形型が用いられる。
【0005】
かかる成形型によって成形される部材101、102間に備えられる連結構造、この場合にあってはヒンジ片103は、上記成形金型による型抜き都合上、2個の連設される各部材101、102が互に重ね合せの状態に接合可能とされている面101a、102aに対して、該ヒンジ片103が略面一となる状態に構成されている。
【0006】
即ち、ヒンジ片103によって連設される各部材101、102が、略平行な面101b、102bを備え、且つ、この略平行な状態にあって、この略平行な面101b、102bの上部端を前記ヒンジ片103が連結すると共に、この状態にあって、このヒンジ片103が、前記各部材101、102にあって、前記平行な面101b、102bに連続し、しかも互に重ね合せの状態で接合可能とされる各面101a、102aと面一の状態としてある。
【0007】
また、この図示例にあっては、この2個の各部材101、102を連結するヒンジ片103が金型設計の簡便性並びに型抜きの簡便性から、略同一肉厚の且つ略同一幅寸法をなす帯状に構成してあり、比較的ラフな金型設計にあっても、所期のヒンジ機能を当該両部材の連結部にもたらせ得る特長を有している。
【0008】
一方、図13及び図14に示される連結構造においても、前記図11及び図12に示される連結構造と同様に、2個の部材201、202のプラスチック成形に際して、成形金型内にあって、この2個の並設状態に設けられている各部材201、202の充填金型空間を連通するようにヒンジ片203の成形溝状部を、該プラスチック成形型の型離れ部分、特に、該2個の並設される各部材201、202の上端面間を連通するように備える上下一対の成形型が用いられる。
【0009】
かかる成形型における成形される部材201、202にあっては、前記図11及び図12において示される連結構造と同様に、この各部材201、202の互に平行な面201b、202bの上端部にあって、しかもその上面を、この各部材201、202における互に重ね合せの状態とされる接合可能な面201a、202aに略面一とするヒンジ片203を備えており、このヒンジ片203を、その基部側で太く、且つ中央部分で薄い板状に構成している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記図11及び図12で示される連結構造として用いられるヒンジ片103は、容易に成形でき、しかも成形ヒンジ片103の寸法精度などにばらつきのある場合にあっても、これを容易に吸収できる特長を有する反面、第1の部材101と、第2の部材102とを、互に重ね合せの状態に接合した際に、この両部材101、102の夫々の重ね合せ面101a、102aの周側であって、これに続く各面101b、102bから外方に当該ヒンジ片103が、そのまま突き出し状態に置かれることとなり、この各部材101、102における各面101b、102bから該ヒンジ片103が、そのまま外方に突き出すことに伴う種々の不都合を当該構成部材にもたらしている。
【0011】
また、例えば、この種のヒンジ片103を備えた連結構造にあっては、該ヒンジ片103を介して夫々の部材101、102を図11に示すように並行な状態に置いた際に、一方が、他方に対して、ヒンジ片103における予期しない位置を中心に折れ曲がりの状態で垂れ下がることとなり、該垂れ下がり側にある部材の取扱いに難があった。
【0012】
また、この2個の各部材101、102の夫々の重ね合せ面101a、102aを当接した状態にあっては、この各部材101、102における側面101b、101bから、前記屈曲状態にあるヒンジ片103が外方に突き出し状態とされ、この突き出し状態にあるヒンジ片103が、当該部材101、102の組付け取扱い時において種々の不都合を、この部材101、102にもたらす難があった。
例えば、前記面101a、102aを重ね合わせた状態で組み付けて軸組み孔などに挿し入れる場合などにあって、この孔内面に、この突き出しヒンジ片103が収まり入らない不都合があった。
更に、例えば、この連設各部材101、102の外周面からヒンジ片103が突き出されていることから、当該ヒンジ片103に衝撃などに伴って破損をもたらす不都合があった。
【0013】
また、かかるヒンジ片103にあっては、当該ヒンジ片103の肉厚寸法と幅寸法とを略全長に亘って同じとしてあることから、各部材101、102を重ね合せの状態に接合した際に、この重ね合せ状態にある部材のいずれか一方に対して外力を付加した場合、各部材101、102相互が、その接合面にずれを生じ、この結果、一方の部材101を、他方の部材102に対して、常に、同一の位置に、正確に重ね合せ得ない難を有していた。
【0014】
次いで、図13及び図14に示す2個の部材201、202の連結構造として用いられるヒンジ片203は、そのヒンジ片203の突き出し基部側が厚肉としてあり、その中央部が薄い板状に構成してあることから、両部板201、202を、このヒンジ片203部分で折り曲げた場合、ヒンジ片203は、略その中央部分で屈曲されることとなり、比較的正確に、両部材201、202を重ね合せの状態に組付けできる特長を有している。
【0015】
しかしながら、この図13及び図14に示される2個の部材の連結構造にあっても、この2個の各部材201、202を組付け、これを重ね合せの状態とした際に、ヒンジ片203が、この各部材201、202の外側面から外方に突出し、しかも、この各部材201、202の外側面から外方に突き出したヒンジ片203が比較的強固な厚肉部分を備えていることから、この各部材201、202からの突き出しヒンジ片203が、当該各部材を、例えば相互に面201a、202aを重ね合せの状態に組付け、これを取付け孔などに挿し入れ組付ける際の障害となる難を有していた。
【0016】
また、前記図11及び図12における連結構造と同様、この面201a、202aを重ね合せの状態に接合している部材201、202に対して、外力が付加された場合、このヒンジ片203における中央部分にある薄板状部の設定幅寸に相応して、該接合面にずれを生ずる難を有していた。
【0017】
更に、この部材201、202を連設するヒンジ片203が、連設部材201、202から外方に大きく突き出し、しかも、その中央部分のみにおいて薄い板状部としてあることから、このヒンジ片203に外力が付加され易く、しかも、これに外力が付加された際に、当該ヒンジ片203が破損され易い不都合があった。
【0018】
本発明は、叙上における従来の連結構造における不都合を解消する目的のもとに提案されたものであって、相互に連結され、しかも夫々の面101a、102a・201a、202aを重ね合せの状態に接合した際に、この接合状態に連結される各部材101、102・201、202の外側面101b、102b・201b、202bから、この各部材101、102・201、202を連設するヒンジ機能を備えた連結片103・203が外方に突き出さないようにした連結構造の提供を主たる目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る連結構造は、叙上の目的を達成すべく、請求項1の発明に係る連結構造を、第一の部材10と第二の部材20とがヒンジ機能を備えた連結片30によって連結されていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ前記連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備え、前記第一の部材10と第二の部材20とが、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に向けて所要幅x、x’に亘って凹部11d・21dを備えていると共に、前記連結片30が該凹部11d・21dにおける前記連続縁11c・21cと反対の側にある前記第二の面11b・21bからの段差部11d’・21d’より一体に設けられており、しかも、前記第一の部材10と第二の部材20とを連結する前記連結片30が、該第一の部材10と第二の部材20と、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、該第一の部材10と第二の部材20とに備えられている凹部11d・21d内に収め入れられ、且つ、該連結片の外側面と、前記第二の面とが略同一面状とされる構成のものとした。
【0020】
【作用】
請求項1記載に係る連結構造は、第一の部材10と第二の部材20とがヒンジ機能を備えた連結片30によって連結されていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ前記連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備え、前記連結片30が、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連接側端から所要間隔を離した位置において該第二の面11b・21b相互を連結するように備えられている構成としていることから、前記第一の部材10と、前記第二の部材20とを、前記連結片30の回動中心を中心として回動し、これによって第一の部材10の第一の面11aと該第二の部材20の第一の面21aとを重ね合せの状態とすることによって、前記ヒンジ機能を備えた連結片30は、このような連設状態にある第一の部材10と第二の部材20とが備えている夫々の第二の面11b・21bに沿って伸び展がるように機能する。
【0021】
た、第一の部材10と第二の部材20とがヒンジ機能を備えた連結片30によって連結されていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備え、前記第一の部材10と第二の部材20とが、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に向けて所要幅x、x’に亘って凹部11d・21dを備えていると共に、前記連結片30が該凹部11d・21dにおける前記連続縁11c・21cと反対の側にある前記第二の面11b・21bからの段差部11d’・21d’から一体に設けられており、前記第一の部材10と第二の部材20とを連結する前記連結片30が、該第一の部材10と第二の部材20とを、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、該第一の部材10と第二の部材20とに備えられている凹部11d・21d内に収め入れられ、且つ、該連結片30の外側面と、前記第二の面11b,21bとが略同一面状とされる構成としてあることから、前記第一の部材10と、前記第二の部材20とを、前記連結片30の回動中心を中心として回動し、これによって第一の部材10の第一の面11aと該第二の部材20の第一の面21aとを重ね合せの状態とすることによって、前記連結片30は、この連設状態にある第一の部材10と第二の部材20とが備えている夫々の第二の面11b・21bにある凹部11d・21d内にあって、前記連結片30の外側面が、前記第二の面11b・21bと略同一面を形成して伸び展がるように機能する。
【0022】
【実施例】
以下、本発明に係る典型的な連結構造の各実施例について詳細に説明する。
【0023】
図1〜図3は、第1実施例に係る連結構造を示すものであって、図1は、該連結構造を適用して連結される第一の部材10としての筒状部材11と、第二の部材20としての円板状の蓋部材21の構成を理解し易いように、該筒状部材11の側方に蓋部材21が展開された状態を斜視の状態で示している。また、図2および図3は、第1実施例の連結構造を構成する連結片30としての帯状片31による連結部分の構成を理解し易いように、該部分を側面から拡大して断面で示している。
【0024】
また、図4〜図6は、第2実施例に係る連結構造を示すものであって、図4は、該連結構造を適用して連結される筒状部材11と蓋部材21の構成を理解し易いように、該筒状部材11の側方に蓋部材21が展開された状態を斜視の状態で示している。また、図5および図6は、第2実施例の連結構造を構成する連結片30としての帯状片31による連結部分の構成を理解し易いように、該部分を側面から拡大して断面で示している。
【0025】
さらに、図7〜図10は、第3実施例に係る連結構造を示すものであって、図7は、該連結構造を適用して連結される筒状部材11と、環状部材21’の構成を理解し易いように、該筒状部材11の側方に環状部材21’が展開された状態を斜視の状態で示している。また、図8および図10は、第3実施例の全体構成を理解し易いように、側断面の状態で示しており、また、図9は、第3実施例の連結構造を構成する連結片30としての帯状片31による連結部分の構成を理解し易いように、該部分を側面から拡大して断面で示している。
【0026】
前記各図に表される第1〜第3実施例では、いづれも、第一の部材10と第二の部材20とをヒンジ機能を備えた連結片30によって連結させていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ前記連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備えており、さらに、前記連結片30を、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから所要間隔を離した位置において該第二の面11b・21b相互を連結するように備えて連結構造を構成している。 以下、各実施例ごとに詳細に説明する。
【0027】
(1) 第1実施例に係る連結構造
図1〜図3は、第1実施例に係る連結構造を示している。
この第1実施例に係る連結構造は、第一の部材10と第二の部材20とがヒンジ機能を備えた連結片30によって連結されていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ前記連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備え、前記連結片30が、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから所要間隔を離した位置において該第二の面11b・21b相互を連結するように備えられている構成を備えている。また、前記第一の部材10と第二の部材20とが、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に向けて所要幅x、x’に亘って凹部11d・21dを備えていると共に、前記連結片30が該凹部11d・21dにおける前記連続縁11c・21cと反対の側にある前記第二の面11b・21bからの段差部11d’・21d’から一体に設けられており、しかも、当該凹部11d・21dに、該第一の部材10と第二の部材20とが、前記連結片30の回動中心を中心として回動した際に、前記連結片30が収め入れられる構成としてある。
【0028】
より具体的には、第1実施例に係る連結構造は、図1に示されるように、前記第一の部材10としての上部に開口Hを備えた筒状部材11と、この筒状部材11の開口Hを開閉自在に塞ぐ、前記第二の部材20としての円板状の蓋部材21と、該筒状部材11と蓋部材21とを連結するヒンジ機能を備えた連結片30としての帯状片31とをプラスチック材料を用いて一体に成形して構成されている。
【0029】
筒状部材11と蓋部材21とは、前記帯状片31の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し合う第一の面11a・21aを備えている。
また、筒状部材11と蓋部材21とは、該第一の面11a・21aに隣り合い、かつ、前記帯状片31を介して隣合っている第二の面11b・21bを備えている。
さらにまた、筒状部材11と蓋部材21とは、前記第二の面11b・21bに、前記第一の面11a・21aとの連続縁11c、21cから他方の側、すなわち、この実施例においては、筒状部材11の底部側、蓋部材21の該筒状部材11の開口Hに接しない面側に向けて、所要幅x、x’に亘る凹部11d・21dを備えている。
【0030】
そして、前記帯状片31は、前記凹部11d・21dにより形成される前記連続縁11c・21cと反対の側にある第二の面11b・21bからの段差部11d’、21d’に両端部31a、31aをそれぞれ一体に連結させて、前記筒状部材11と、蓋部材21とを連結している。
【0031】
前記帯状片31は、この実施例では、中央部を上方に向けて突き出し状に湾曲させるように成形されており、また、前記筒状部材11と蓋部材21とを、該筒状部材11の第一の面11aと該蓋部材21の第一の面21aとが略同一平面上に位置されるように、連結している。
【0032】
従って、この実施例に係る連結構造は、図1および図2に示されるように、蓋部材21を筒状部材11の側方に、前記第一の面21aと筒状部材11の第一の面11aとを略同一の平面上に位置させるように展開させた状態で、スライドコアを用いることなく、蓋部材21と筒状部材11の合成樹脂充填型空間と、両部材11、21の該空間を連通する前記帯状片31を成形する溝状部とを金型の型離れ面に設けた上下二つの型により、単純にプラスチック成形して得ることができる構成とされている。
【0033】
また、前記筒状部材11の開口Hを塞ぐように、前記展開位置より、前記帯状片31の回動中心、この実施例では該帯状片31の略中央部、を中心として、前記蓋部材21を回動させることができ、これにより、図3に示されるように、前記各第一の面11a・21aを相互に当接させて、筒状部材11の開口Hを蓋部材21により塞ぐことができる。
【0034】
なお、この実施例では、前記蓋部材21の前記第一の面21aには、前記筒状部材11の開口Hに嵌り込む環状の嵌め込み部H’が設けてあり、また、蓋部材21の前記帯状片31との連結側に対向する側には、筒状部材11の該帯状片31との連結側に対向する側の筒外側に設けられた係合突部R’を収め入れ、これに係合される係合空所に備えた係合部材Rが設けられており、蓋部材21による筒状部材11の開口Hの閉塞状態を維持できる構成としてある。
【0035】
また、この実施例に係る連結構造は、前記のように、プラスチック材料を一体に成形して構成されていることから、前記帯状片31は可撓性を備え、図3に示されるように、前記蓋部材21の第一の面21aが筒状部材11の第一の面11aに当接した状態では、該帯状片31は両部材11、21の第二の面11b・21bに沿って伸び展げられる。
【0036】
また、この実施例では特に、前記帯状片31の両端部31a、31aを前記凹部11d・21dにより形成される前記各第二の面11b・21bとの段差部11d’・21d’に夫々一体に連結させており、また、該凹部11d・21dは前記各第二の面11b・21bに沿って設けられており、さらに、前記凹部11d・21dは、帯状片31の収まる深さyとされていることから、前記のように伸び展げられた帯状片31は、図3に示されるように、凹部11d・21dに収められ、その外側面を前記各第二の面11b・21bと略同一面上に位置される。
【0037】
この結果、前記筒状部材11の第一の面11aに対して前記蓋部材21の第一の面21aを重ね合わせの状態とした際に、前記帯状片31が両部材11、21の前記各第二の面11b・21bから外方に突出することがない。また、前記帯状片31は前記各第二の面11b・21bに沿って伸び展げられることから、前記筒状部材11、前記蓋部材21に対して外力が付加されても、重ね合される前記各第一の面11a・21aにずれを生じさせにくい。
【0038】
また、この実施例では、前記筒状部材11に対して前記蓋部材21を側方に展開させた状態で、プラスチック材料を用いて一体に成形して構成していることから、前記帯状片31は可撓性を有すると共に一定の弾性を備える。従って、前記蓋部材21により前記筒状部材11の開口Hを塞いだ状態、すなわち両部材11、21の前記各第一の面11a・21aを重ね合わせた状態から、前記係合部材Rと係合突部R’との係合を解いた場合、前記弾性により前記蓋部材21は再び前記第一の面21aを前記筒状部材11の前記第一の面11aに対して略同一平面上に位置させる前記位置まで側方に展開した状態に回動、復帰させる。すなわち、この帯状片31の弾性により、前記筒状部材11に対する蓋部材21の回動動作に規則性を持たすことができると共に、度重なる回動動作によっても該回動中心となる帯状片31の略中央部に経時的な欠損を生じさせ難い。
【0039】
特に、この実施例に得る連結構造を、軟質又は半硬質のプラスチック材料、例えば、軟質又は半硬質のポリプロピレン、ナイロン、ポリアセタール等を用いて構成することにより、前記帯状片31の可撓性および弾性を良好に確保することができる。
【0040】
なお、叙上第1施例では、連結片30は、第一の部材10としての筒状部材11、第二の部材20としての蓋部材21の円筒状をなす筒状部材11と蓋部材21の上側周縁において、両部材11・21を連結させる、これらの部材11・21の該縁の円弧に沿った弧状断面を備えた前記帯状片31として構成してあるが、この連結片30を、例えば、角筒状をなす第一の部材10のコーナー部にあって、該第一の部材10に対して第二の部材20を連結させるように設ける構成としても良い。
また、この連結片30を、例えば、角筒状をなす第一の部材10の該角筒の上側周縁の一辺に亘って設けられる折板状に構成して、前記第二の部材20を連結させる構成としても良い。
【0041】
また、叙上において構成される凹部11d、21dは、例えば角筒状をなす第一の部材10と、これに対応した多角形の板状をなす第二の部材20の一辺に亘り、かつ、前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に向けて設けられる、第二の面11b・21bの段差面として構成してあっても良い。
【0042】
(2) 第2実施例に係る連結構造
図4ないし図6は、第2実施例に係る連結構造を示している。
この第2の実施例に係る連結構造も、第1実施例に係る連結構造同様、第一の部材10と第二の部材20とがヒンジ機能を備えた連結片30によって連結されていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ前記連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備え、前記連結片30が、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから所要間隔を離した位置において該第二の面11b・21b相互を連結するように備えられている構成を備えている。また、前記第一の部材10と第二の部材20とが、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に向けて所要幅x、x’に亘って凹部11d・21dを備えていると共に、前記連結片30が該凹部11d・21dにおける前記連続縁11c・21cと反対の側にある前記第二の面11b・21bからの段差部11d’・21d’から一体に設けられており、しかも、当該凹部11d・21dに、該第一の部材10と第二の部材20とが、前記連結片30の回動中心を中心として回動した際に、前記連結片30が収め入れられる構成としてある。
従って、この第2実施例に係る連結構造において、前記第1実施例に係る連結構造の構成と同一又は実質的に同一の構成部分においては、第2実施例を示す前記図4ないし図6に、第1の実施例を示す図1ないし図3で用いた符号と同一の符号を付して、以下その説明を行う。
【0043】
この第2実施例に係る連結構造は、前記連結片30の長さが、前記第一の部材10に設けられる凹部11dの前記第一の面11aから前記段差部11d’までの間隔xと、前記第二の部材20に設けられる凹部21dの前記第一の面21aから前記段差部21d’までの間隔x’を足した寸法よりも、長く構成されている点で、前記第1実施例に係る連結構造と異なっている。
【0044】
より具体的には、第2実施例に係る連結構造は、図4に示されるように、前記第一の部材10としての上部開口Hの筒状部材11と、この筒状部材11の開口Hを閉塞自在に塞ぐ、前記第二の部材20としての蓋部材21と、該筒状部材11と蓋部材21とを連結するヒンジ機能を備えた連結片30としての帯状片31とを、軟質又は半硬質のプラスチック材料を用いて一体に成形して構成されている。
【0045】
筒状部材11と蓋部材21とは、前記帯状片31の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し合う第一の面11a・21aを備えている。
また、筒状部材11と蓋部材21とは、該第一の面11a・21aに隣り合い、かつ、前記帯状片31を介して隣合っている第二の面11b・21bを備えている。
さらにまた、筒状部材11と蓋部材21とは、前記第二の面11b・21bに、前記第一の面11a・21aとの連続縁11c、21cから他方の側、すなわち、この実施例においては筒状部材11の底部側、蓋部材21の該筒状部材11の開口Hに接しない面側に向けて、所要幅x、x’に亘る凹部11d・21dを備えている。
【0046】
そして、前記帯状片31は、前記凹部11d・21dにより形成される前記連続縁11c、21cと反対の側にある第二の面11b・21bからの段差部11d’、21d’に両端部31a、31aをそれぞれ一体に連結させて、前記筒状部材11と、蓋部材21とを連結している。
【0047】
前記帯状片31は、この実施例では、中央部を上方に向けて突き出し状に湾曲させるように成形されており、また、前記筒状部材11と蓋部材21とを、該筒状部材11の第一の面11aと該蓋部材21の第一の面21aとが略同一平面上に位置されるように、連結している。
【0048】
従って、この実施例に係る連結構造は、図4および図5に示されるように、蓋部材21が筒状部材11の側方に、前記第一の面21aと筒状部材11の第一の面11aとを略同一の平面上に位置させるように展開された状態で、スライドコアを用いることなく、蓋部材21と筒状部材11の合成樹脂充填型空間と、両部材11、21の該空間を連通する前記帯状片31を成形する溝状部とを、金型の型離れ面に設けた上下二つの型により単純にプラスチック成形して得ることができる構成とされている。
【0049】
また、前記筒状部材11の開口Hを塞ぐように、前記展開位置より、前記帯状片31の回動中心、この実施例では該帯状片31の略中央部、を中心として、前記蓋部材21を回動させることができ、これにより、図6示されるように、前記各第一の面11a・21aを相互に当接させて、筒状部材11の開口Hを蓋部材21により塞ぐことができる。
【0050】
なお、この実施例でも、前記蓋部材21の前記第一の面21aには、前記筒状部材11の開口に嵌り込む環状の嵌め込み部H’が設けてあり、また、蓋部材21の前記帯状片31との連結側に対向する側には、筒状部材11の該帯状片31との連結側に対向する側の筒外側に設けられた係合突部R’を収め入れ、これに係合される係合空所を備えた係合部材Rが設けられており、蓋部材21による筒状部材11の開口Hの閉塞状態を維持できる構成としてある。
【0051】
また、この実施例に係る連結構造は、前記のように、プラスチック材料を一体に成形して構成されていることから、前記帯状片31は可撓性を備え、図6に示されるように、前記蓋部材21の第一の面21aが筒状部材11の第一の面11aに当接した状態では、帯状片31は両部材11、21の第二の面11b・21bに沿って伸び展げられる。
【0052】
また、この実施例では特に、前記帯状片31の両端部31a・31aを前記凹部11d・21dにより形成される前記各第二の面11b・21bとの段差部11d’・21d’に夫々一体に連結させており、また、該凹部11d・21dは前記各第一の面11b・21bに亘って設けられ、かつ、該凹部11d・21dは、帯状片31の収まる深さyとされている。ここで、該帯状片31は、前記のように、該凹部11dの前記第一の面11aから前記段差部11d’までの間隔xと、前記第二の部材20の前記凹部21dの前記第一の面21aから前記段差部21d’までの間隔x’を足した寸法よりも長く構成されているが、該帯状片31は、この実施例では中央部を湾曲させるように成形されており、この湾曲部が前記蓋部材21の第一の面21aと筒状部材11の第一の面11aとが当接した状態において、内側に向けられることから、図6に示されるように、該帯状片31はその外側面を前記第二の面11b・21bよりも外方に突き出させることなく前記凹部11d・21d内に収められる。
【0053】
また、帯状片31の成形寸法のバラつき等により、該帯状片31の一部が前記蓋部材21の第一の面21aと筒状部材11の第一の面11aとが当接した状態において、前記第二の面11b、21bから外方にやや突き出される場合であっても、この突き出し部分は外側から押圧等されることにより、前記凹部11d・21d内に撓み込み、収め入れられる。
【0054】
従って、例えば、前記筒状部材11と蓋部材21とを、相互に前記第一の面11a・21aを重ね合せるように組付け、これを取付孔などに挿し入れ組み付ける際には、前記第二の面11b・21bから外方に前記帯状片31が突き出されることはなく、この挿し入れの障害となることはない。また、該帯状片31の一部が前記第二の面11b、21bから外方にやや突き出していたとしても、該帯状片31に対して外力が付加された場合には、該帯状片31を前記凹部11d・21d内に収められるように撓み込ませることができるので、帯状片31に破損を生じさせることが少ないものとされる。
【0055】
また、前記帯状片31は前記各第二の面11b・21bに沿って伸び展げられることから、前記筒状部材11、前記蓋部材21に対して外力が付加されても、重ね合される前記各第一の面11a・21aにずれを生じさせにくい。
【0056】
また、この実施例では、前記筒状部材11に対して前記蓋部材21を側方に展開させた状態で、プラスチック材料を用いて一体に成形して構成していることから、前記帯状片31は可撓性を有すると共に一定の弾性を備える。従って、前記蓋部材21により前記筒状部材11の開口Hを塞いだ状態、すなわち両部材11、21の前記各第一の面11a・21aを重ね合わせた状態から、前記係合部材Rと係合突部R’との係合を解いた場合、前記弾性により前記蓋部材21は再び前記第一の面21aを前記筒状部材11の前記第一の面11aに対して略同一平面上に位置させる前記位置まで側方に展開した状態に回動、復帰される。すなわち、この帯状片31の弾性により、前記筒状部材11に対する蓋部材21の回動動作に規則性を持たすことができると共に、度重なる回動動作によっても該回動中心となる帯状片31の略中央部に経時的な欠損を生じさせ難い。
【0057】
なお、叙上において構成される帯状片31としての連結片30は、これを第一の部材10としての筒状部材11と、第二の部材20としての蓋部材21とを連結するようにし、これらの円筒状をなす筒状部材11と蓋部材21の上側周縁にあって、これらの縁の円弧に沿った弧状断面を備えた前記帯状片31として構成してあるが、この連結片30を、例えば、角筒状をなす第一の部材10のコーナー部において、該第一の部材10に対して第二の部材20を連結させるように構成としても良い。
また、この連結片30を、例えば、角筒状をなす第一の部材10の該角筒の上側周縁の一辺に亘って設けられる折板状に構成して、前記第二の部材20を連結させる構成としても良い。
【0058】
また、叙上において構成される凹部21dは、例えば角筒状をなす第一の部材10と、これに対応した多角形の板状をなす第二の部材20の一辺に亘って、前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に亘って設けられる、第二の面11b・21bに形成された段差面として構成してあっても良い。
【0059】
(3) 第3実施例に係る連結構造
図7ないし図10は、第3実施例に係る連結構造を示している。
この第3実施例に係る連結構造も、前記第1および第2実施例に係る連結構造同様に、第一の部材10と第二の部材20とがヒンジ機能を備えた連結片30によって連結されていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ前記連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備え、前記連結片30が、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから所要間隔を離した位置において該第二の面11b・21b相互を連結するように備えられている構成を備えている。また、前記第一の部材10と第二の部材20とが、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に向けて所要幅x、x’に亘って凹部11d・21dを備えていると共に、前記連結片30が該凹部11d・21dにおける前記連続縁11c・21cと反対の側にある前記第二の面11b・21bからの段差部11d’・21d’から一体に設けられており、しかも、当該凹部11d・21dに、該第一の部材10と第二の部材20とが、前記連結片30の回動中心を中心として回動した際に、前記連結片30が収め入れられる構成としてある。
従って、この第3実施例に係る連結構造において、前記第1実施例に係る連結構造の構成と同一又は実質的に同一の構成部分においては、第3実施例を示す前記図7ないし図10に、第1の実施例を示す図1ないし図3で用いた符号と同一の符号を付して、以下その説明を行う。
【0060】
この第3実施例に係る連結構造は、図7および図8に特に示されるように、第二の部材20を中央に開口H”を備えた環状部材21’として構成してあると共に、筒状部材11として構成される第一の部材10の開口H内に該環状部材21’がその全部を収め入れた状態で嵌め込まれるように構成されている点で、前記第1および第2実施例の連結構造と異なっている。
すなわち、この実施例に係る連結構造では、筒状部材11の前記連結片30が連結されている個所及び環状部材21’の係合部材Rと係合し合う係合突部R’が設けられている個所に、環状部材21’の肉厚相当分の凹段部11e、11e’が設けられていると共に、この凹段部11e、11e’個所に第一の面11aを備えており、この凹段部11e、11e’に環状部材21’の連結片30との連結側部分21eおよび係合部材Rの突設側部分21e’を収めることにより、筒状部材11の上端面11fと、環状部材21’の該筒状部材11の第一の面11aに重ね合わされる第一の面21aが設けられていない側の面21fが、前記嵌め込み時に略同一面上に位置される構成としてある。
【0061】
また、図8および図9に特に示されるように、筒状部材11に対して環状部材21を側方に展開した状態では、筒状部材11の第一の面11aよりも環状部材21の第一の面21aが下方に位置される構成としてあり、この結果、筒状部材11に設けてある凹部11dの連接側端11cから段差部11d’までの寸法xに対して、環状部材21に設けてある凹部21dの連続縁21cから段差部21d’までの寸法x’が小さいものとなる構成とされている。
【0062】
より具体的には、第3実施例に係る連結構造は、図7に示されるように、前記第一の部材10としての上部開口Hの筒状部材11と、この筒状部材11の開口Hに嵌り込む、前記第二の部材20としての環状部材21’と、該筒状部材11と環状部材21’とを連結するヒンジ機能を備えた連結片30としての帯状片31とを軟質又は硬質のプラスチック材料を用いて一体に成形して構成されている。
【0063】
筒状部材11と環状部材21’とは、前記帯状片31の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し合う第一の面11a・21aを備えている。
また、筒状部材11と環状部材21’とは、該第一の面11a・21aに隣り合い、かつ、前記帯状片31を介して隣合っている第二の面11b・21bを備えている。
さらにまた、筒状部材11と環状部材21’とは、前記第二の面11b・21bに、前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側、すなわち、この実施例においては筒状部材11の底部側、環状部材21’の該筒状部材11の開口Hに接しない面21f側に向けて、所要幅x、x’に亘る凹部11d・21dを備えている。
【0064】
そして、前記帯状片31は、前記凹部11d・21dにより形成される前記連続縁11c・21cと反対の側にある第二の面11b・21bからの段差部11d’・21d’に両端部31a、31aをそれぞれ一体に連結させて、前記筒状部材11と、環状部材21’とを連結している。
【0065】
また前記帯状片31は、この実施例では、中央部を上方に向けて突き出し状に湾曲させるように成形されている。
【0066】
従って、この実施例に係る連結構造も、図7および図8に示されるように、環状部材21’が筒状部材11の側方に展開された状態で、スライドコアを用いることなく、環状部材21’と筒状部材11の合成樹脂充填型空間と、両部材11、21’の該空間を連通する前記帯状片31を成形する溝状部とを金型の型離れ面に設けた上下二つの型により単純にプラスチック成形して得ることができる構成とされている。
【0067】
また、前記筒状部材11の開口Hを塞ぐように、前記展開位置より、前記帯状片31の回動中心、この実施例では該帯状片31の略中央部、を中心として、前記環状部材21’を回動させることができ、これにより、図10に示されるように、前記各第一の面11a・21aを相互に当接させて、筒状部材11の開口Hに環状部材21’を嵌込むことができる。また、環状部材21’の帯状片31との連結側に対向する側には、筒状部材11の該帯状片31との連結側に対向する側の筒外側に設けられた係合突部R’を収め入れ、これに係合される係合空所に備えた係合部材Rが設けられており、環状部材21’の筒状部材11の開口Hの嵌込み状態を維持できる構成としてある。
【0068】
また、この実施例に係る連結構造は、前記のように、プラスチック材料を一体に成形して構成されていることから、前記帯状片31は可撓性を備え、図10に示されるように、前記環状部材21’の第一の面21aが筒状部材11の第一の面11aに当接した状態では、前記帯状片31は両部材11、21’の第二の面11b・21bに沿って伸び展げられる。
【0069】
また、この実施例では特に、前記帯状片31の両端部31a・31aを前記凹部11d・21dにより形成される前記各第二の面11b・21bとの段差部11d’・21d’に夫々一体に連結させており、また、該凹部11d・21dは前記各第二の面11b・21bに沿って設けられており、さらに、前記凹部11d・21dは、帯状片31の収まる深さyとされていることから、前記のように伸び展げられた帯状片31は、図10に示されるように、凹部11d・21dに収められ、その外側面を前記各第二の面11b・21bと略同面上に位置させる。
【0070】
この結果、前記筒状部材11の第一の面11aに対して前記環状部材21’の第一の面21aを重ね合わせの状態とした際に、前記帯状片31が両部材11、21’の前記各第二の面11b、21bから外方に突出することがない。また、前記帯状片31は前記各第二の面11b、21bに沿って伸び展げられることから、前記筒状部材11、前記環状部材21’に対して外力が付加されても、重ね合される前記各第一の面11a、21aにずれを生じさせにくい。
【0071】
また、この実施例では、前記筒状部材11に対して前記環状部材21’を側方に展開させた状態で、プラスチック材料を用いて一体に成形して構成していることから、前記帯状片31は可撓性を有すると共に一定の弾性を備える。従って、前記環状部材21’を前記筒状部材11の開口Hに嵌め入れた状態、すなわち両部材11、21’の前記各第一の面11a・21aを重ね合わせた状態から、前記係合部材Rと係合突部R’との係合を解いた場合、前記弾性により前記環状部材21’は再び前記第一の面21aを前記筒状部材11の前記第一の面11aに対して略同平行をなす前記位置まで側方に展開した状態に回動、復帰される。すなわち、この帯状片31の弾性により、前記筒状部材11に対する環状部材21’の回動動作に規則性が持たすことができると共に、度重なる回動動作によっても該回動中心となる帯状片31の略中央部に経時的な欠損を生じさせ難い。
【0072】
なお、叙上において帯状片31として構成される連結片30は、これを第一の部材10としての筒状部材11と、第二の部材20としての環状部材21’とを連結するようにし、これらの円筒状をなす筒状部材11と環状部材21’の上側周縁にあって、これらの縁の円弧に沿った弧状断面を備えた前記帯状片31として構成してあるが、この連結片30を、例えば、角筒状をなす第一の部材10のコーナー部において、該第一の部材10に対して第二の部材20を連結させるように構成しても良い。
また、この連結片30を、例えば、角筒状をなす第一の部材10の該角筒の上側周縁の一辺に亘って設けられる折板状に構成して、前記第二の部材20を連結させる構成としても良い。
【0073】
また、叙上において構成される凹部21dは、例えば角筒状をなす第一の部材10と、これに対応した多角形の板状をなす第二の部材20の一辺に亘り、かつ、前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に亘って設けられる、第二の面11b・21bに形成された段差面として構成してあっても良い。
【0074】
なお、以上の第1ないし第3の実施例では、連結構造を軟質又は硬質のプラスチック材料を用いて構成しているが、各種のゴム材料を用いて構成しても良い。
【0075】
【発明の効果】
請求項1に係る発明では、第一の部材10と第二の部材20とがヒンジ機能を備えた連結片30によって連結されていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ前記連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備え、前記連結片30が、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから所要間隔を離した位置において該第二の面11b・21b相互を連結するように備えられている構成としており、前記第一の部材10と、前記第二の部材20とを、前記連結片30による連設部を回動中心として回動し、これによって第一の部材10の第一の面11aと該第二の部材20とにおける第一の面21aとを重ね合せの状態とすることによって、前記ヒンジ機能を備えた連結片30は、この連設状態にある第一の部材10と第二の部材20とが備えている夫々の第二の面11b・21bに沿って伸び展がるように機能することから、前記第一の部材10および前記第二の部材20の双方又はいずれか一方に対して外力が付加されても、重ね合わされる前記各第一の面11a・21aにずれを生じさせにくい特長を有している。
【0076】
た、第一の部材10と第二の部材20とがヒンジ機能を備えた連結片30によって連結されていると共に、この連結片30によって連結されている第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30による連結部を回動中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面11a・21aと、該第一の面11a・21aに隣合い且つ連結片30を介して隣合っている第二の面11b・21bとを備え、前記第一の部材10と第二の部材20とが、該第二の面11b・21bにあって前記第一の面11a・21aとの連続縁11c・21cから他方の側に向けて所要幅に亘って凹部11d・21dを備えていると共に、前記連結片30が該凹部11d・21dにおける前記連続縁11c・21cと反対の側にある前記第二の面11b・21bからの段差部11d’・21d’から一体に設けられていることを特徴とした構成としており、前記第一の部材10と、前記第二の部材20とを、前記連結片30による連設部を回動中心として回動し、これによって第一の部材10の第一の面11aと該第二の部材20における第一の面21aとを重ね合せの状態とすることによって、前記連結片30は、この連設状態にある第一の部材10と第二の部材20とが備えている夫々の第二の面11b・21b、にある各凹部11d・21dに沿って伸び、且つ、該凹部11d・21d、内に、少なくとも一部を収め入れるように展がるように機能することから、前記第一の部材10および前記第二の部材20の双方又はいずれか一方に対して外力が付加されても、重ね合わされる前記各第一の面11a・21aにずれを生じさせにくい。
【0077】
また、前記各第一の面11a・21aを重ね合せの状態となるように前記第一の部材10と第二の部材20とを組み付けて、取付け孔などに挿し入れ組み付ける際に、該挿し入れに伴って連結片30の少なくとも一部を凹部11d・21dに収めることができ、この連結片30が該挿し入れの障害となることがない特長を有している。
【0078】
さらに、該連結片30に外力が加えられても前記凹部11d・21dに該連結部の少なくとも一部を収め入れることにより、この外力により該連結片30が破損などされることがない特長を有している。
【0079】
た、第一の部材10と第二の部材20とを連結する連結片30を、該第一の部材10と第二の部材20とが、この連結片30を回動中心として回動した際に、該第一の部材10と第二の部材20とに備えられている凹部11d・21d内に収め入れられる構成を備えており、前記第一の部材10と、前記第二の部材20とを、前記連結片30による連設部を回動中心として回動し、これによって第一の部材10の第一の面11aと該第二の部材20における第一の面21aとを重ね合せの状態とすることによって、前記連結片30は、この連設状態にある第一の部材10と第二の部材20とが備えている夫々の第二の面11b・21bにある凹部11d・21d内にあって、伸び展がるように機能することから、前記第一の部材10および前記第二の部材20の双方又はいずれか一方に対して外力が付加されても、重ね合わされる前記各第一の面11a・21aにずれを生じさせにくい。
【0080】
また、前記各第一の面11a・21aを重ね合せの状態となるように前記第一の部材10と第二の部材20とを組み付けて、取付け孔などに挿し入れ組み付ける際に、該挿し入れに伴って前記連結片30が該挿し入れの障害となることがない特長を有している。
【0081】
さらに、前記凹部11d・21dに収められる前記連結片30には外力が加えられ難く、従って、該連結片30の破損などを生じさせ難い特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る連結構造の適用例を示す斜視図
【図2】第1実施例に係る連結構造の要部拡大断面図
【図3】第1実施例に係る連結構造の要部拡大断面図
【図4】第2実施例に係る連結構造の適用例を示す斜視図
【図5】第2実施例に係る連結構造の要部拡大断面図
【図6】第2実施例に係る連結構造の要部拡大断面図
【図7】第3実施例に係る連結構造の適用例を示す斜視図
【図8】図7におけるA−A線断面図
【図9】図8におけるB部拡大断面図
【図10】第3実施例に係る連結構造の適用例を示す側断面図
【図11】従来例の要部を示す側断面図
【図12】従来例の要部を示す側断面図
【図13】従来例の要部を示す側断面図
【図14】従来例の要部を示す側断面図
【符号の説明】
10 第一の部材
11a 第一の面
11b 第二の面
11c 連接側端
11d 凹部
11d’ 段差部
20 第二の部材
21a 第一の面
21b 第二の面
21c 連接側端
21d 凹部
21d’ 段差部
30 連結片

Claims (1)

  1. 第一の部材と第二の部材とがヒンジ機能を備えた連結片によって連結されていると共に、この連結片によって連結されている第一の部材と第二の部材とが、この連結片の回動中心を中心として回動した際に、互いに当接し又は互いに近付き合う第一の面と、該第一の面に隣合い且つ前記連結片を介して隣合っている第二の面とを備え、
    前記第一の部材と第二の部材とが、該第二の面にあって前記第一の面との連続縁から他方の側に向けて所要幅に亘って凹部を備えていると共に、前記連結片が該凹部における前記連続縁と反対の側にある前記第二の面からの段差部より一体に設けられており、
    しかも、前記第一の部材と第二の部材とを連結する連結片が、該第一の部材と第二の部材とを、この連結片の回動中心を中心として回動した際に、該第一の部材と第二の部材とに備えられている凹部内に収め入れられ、且つ、該連結片の外側面と、前記第二の面とが略同一面状とされる構成としてあることを特徴とする連結構造。
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