JP3542042B2

JP3542042B2 - 車両用表示装置

Info

Publication number: JP3542042B2
Application number: JP05186194A
Authority: JP
Inventors: 健治郎住吉
Original assignee: Calsonic Kansei Corp
Current assignee: Calsonic Kansei Corp
Priority date: 1994-03-23
Filing date: 1994-03-23
Publication date: 2004-07-14
Anticipated expiration: 2019-07-14
Also published as: KR100307383B1; JPH07261689A; KR950034018A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車に設備されて、車速、エンジン回転数及びその他の情報を例えば液晶表示器を使用して表示する車両用遠方表示装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来のこの種の車両用遠方表示装置としては、図１、図２に示す如き構造のものがある。
【０００３】
つまり１は表示画面設置部２を有するインストルメントパネルであって、この表示画面設置部２内には、例えば車速、エンジン回転等表示目盛、水温表示、燃料量表示等を表示する表示器３と、この表示器３による表示情報を反射変向させるハーフミラー４と、このハーフミラー４により反射された反射像を、運転者のアイポイント方向へ拡大表示せしめるための凹面鏡５を有する拡大光学系６と、メータ指針駆動部７とを有し、上記表示器３及び指針駆動部７による表示を、ハーフミラー４に次いで拡大光学系６に反射せしめ、その拡大光学系により拡大表示される表示虚像１０が、運転者によって目視確認されるように構成されている。なお８はメータ指針駆動部７に設けられているメータ指針、９は透明なるフロントカバーを示す。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の車両用表示装置にあっては、その装置に設備されている表示器が１個であって、この表示器による表示虚像１０の表示部は運転席前方でかつ遠方に位置されていて、上記表示器による表示虚像１０は、運転者により表示窓１１を透して目視できるもので、例えば助手席に着座する者にあっては、その助手席から表示虚像を目視することは困難であった。
【０００５】
また従来例にあっては、表示器が１個であることから、例えば運転者においては運転走行に必要である情報を、又助手席者においてはテレビ放送等を見ることができないものであった。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
車両のインストルメントパネルの車幅方向中央部かつ正面に配置され、その正面に表示窓（１１）を有する筐体（１６）と、該筐体内に上方向に向けて、右側に配置される第１表示器（１３Ａ）と、上方向に向けて左側に配置される第２表示器（１３Ｂ）と、上記２つの表示器（１３Ａ、１３Ｂ）の表示情報を上記インストルメントパネルの前方右側方向と左側方向にそれぞれ個別に拡大表示するためのハーフミラー（１４）と凹面鏡（１２）とからなり、車両の右席側からは上記第２表示器（１３Ｂ）のみの表示情報の拡大虚像（１５Ｂ）を、インストルメントパネルの前方左側方向に、車両の左席側からは上記第１表示器（１３Ａ）のみの表示情報の拡大虚像（１５Ａ）をインストルメントパネルの前方右側方向に上記筐体正面の表示窓（１１）を透して視認可能な車両用表示装置であって、上記ハーフミラー（１４）、凹面鏡（１２）、筐体およびその表示窓はいずれも単一に構成され、該ハーフミラー（１４）は、上記第１表示器（１３Ａ）および第２表示器（１３Ｂ）の上方にその上縁を車両の前方側に傾倒して傾斜配置され、上記凹面鏡（１２）は、上記ハーフミラー（１４）の車両前方側で上記筐体内奥部に配置され、上記２つの表示器（１３Ａ、１３Ｂ）は、上記凹面鏡（１２）の下部にかつ全幅内に納められ、上記インストルメントパネルの前方右側方向および左側方向の拡大虚像（１５Ａ、１５Ｂ）のいずれもが上記インストルメントパネルの中央正面の単一の表示窓（１１）を共用し、透視して視認されることを特徴とする車両用表示装置である。
【０００７】
【実施例】
以下に本発明を図面に示す実施例に基いて詳細に説明する。
【０００８】
図３乃至図５において、１１は自動車インストルメントパネルの車幅方向中央部に設備される筐体１６の正面中央に形成されている表示窓であって、この筐体１６内奥部（車体の先端方向）には、凹面鏡１２が内装されている。さらにこの凹面鏡１２の手前方向下部には、その左右両側に位置されるそれぞれの第１及び第２の表示器１３Ａ，１３Ｂが設備されている。１４はそれらの第１、第２の表示器１３Ａ，１３Ｂによる表示像を、前記凹面鏡１２へ反射せしめるための一枚のハーフミラーである。なお上記第１の表示器１３Ａはテレビ受像を表示することができ、また第２の表示器１３Ｂは自動車を運転走行するに必要とする情報、例えばナビゲーション、車速、エンジン回転等の情報が表示されるものである。
【０００９】
以上が本実施例の構成であるが、次にその作用について述べると、第１の表示器１３Ａと第２の表示器１３Ｂとを発光表示させると、これら双方の表示器１３Ａ，１３Ｂから表示される表示像、つまり第１の表示器１３Ａによる表示像は、ハーフミラー１４を介して凹面鏡１２に反射され、図３においてその凹面鏡１２の遠方右方位置で第１の拡大表示虚像１５Ａが表示される。また第２の表示器１３Ｂによる表示像は、前記同様にしてハーフミラー１４を介して凹面鏡１２に反射され、その凹面鏡１２の遠方左方位置で第２の拡大表示虚像１５Ｂが表示されるものである。
【００１０】
そして上記の第１の拡大表示虚像１５Ａは、助手席側から、共用される表示窓１１を透して目視することができ、また第２の拡大表示虚像１５Ｂは、運転席側から表示窓１１を透して目視することができる。
【００１１】
このようにこの実施例の表示装置によれば、異る表示を行なうことができるそれぞれの表示器、すなわち第１の表示器１３Ａ、第２の表示器１３Ｂを具備せしめ、その第１の表示器１３Ａによる第１の拡大表示虚像１５Ａは助手席から見ることができても運転席から見ることはできず、また第２の表示器１３Ｂによる第２の拡大表示虚像１５Ｂは運転席から見ることができても助手席から見ることができないことから、その第１の表示器１３Ａを例えばテレビ受像等の表示器とし、また第２の表示器１３Ｂを運転走行に必要なナビゲーション画像情報等を表示する表示器とすることによって、運転者にあっては安全運転が図れ、また助手席者にあっては、退屈等を解消することができる。
【００１２】
また、本実施例では２つの表示器を具備せしめながらもそれら表示器による表示を拡大表示するための凹面鏡１２、筐体１６およびその表示窓１１、ハーフミラー１４はいずれもそれぞれが単一構成で共用されることから、表示装置全体は比較的コンパクトに設計が可能であって、車載用の表示装置として有利である。
【００１３】
また本実施例では、それぞれの表示器による表示像を拡大表示するものであるから、それらの表示器を小型化することができ、これによって表示装置の低コスト化、省電力化が期待できる。さらに凹面鏡１２により拡大表示される虚像は、その凹面鏡１２を内装する筐体１６の内奥部で遠方表示されることから、運転者、助手席車による視認性が向上されると共に、その虚像表示面に直射光が当りにくく、フラッシュアウトを生じることがないので、特に昼間における視認性も向上される。
【００１４】
【発明の効果】
以上のように本発明は、車両のインストルメントパネルの車幅方向中央部かつ正面に配置され、その正面に表示窓（１１）を有する筐体（１６）と、該筐体内に上方向に向けて、右側に配置される第１表示器（１３Ａ）と、上方向に向けて左側に配置される第２表示器（１３Ｂ）と、上記２つの表示器（１３Ａ、１３Ｂ）の表示情報を上記インストルメントパネルの前方右側方向と左側方向にそれぞれ個別に拡大表示するためのハーフミラー（１４）と凹面鏡（１２）とからなり、車両の右席側からは上記第２表示器（１３Ｂ）のみの表示情報の拡大虚像（１５Ｂ）を、インストルメントパネルの前方左側方向に、車両の左席側からは上記第１表示器（１３Ａ）のみの表示情報の拡大虚像（１５Ａ）をインストルメントパネルの前方右側方向に上記筐体正面の表示窓（１１）を透して視認可能な車両用表示装置であって、上記ハーフミラー（１４）、凹面鏡（１２）、筐体およびその表示窓はいずれも単一に構成され、該ハーフミラー（１４）は、上記第１表示器（１３Ａ）および第２表示器（１３Ｂ）の上方にその上縁を車両の前方側に傾倒して傾斜配置され、上記凹面鏡（１２）は、上記ハーフミラー（１４）の車両前方側で上記筐体内奥部に配置され、上記２つの表示器（１３Ａ、１３Ｂ）は、上記凹面鏡（１２）の下部にかつ全幅内に納められ、上記インストルメントパネルの前方右側方向および左側方向の拡大虚像（１５Ａ、１５Ｂ）のいずれもが上記インストルメントパネルの中央正面の単一の表示窓（１１）を共用し、透視して視認されることを特徴とする車両用表示装置であるから、これによれば、右ハンドル車においてはその第１の表示器（１３Ａ）を、例えばテレビ受像等の表示器とし、また第２の表示器（１３Ｂ）を運転走行に必要な情報を表示する表示器とすることによって、運転者にあっては安全運転が図れ、また助手席者にあっては、退屈等を解消することができ、また表示装置全体は比較的コンパクトに設計が可能であって、車載用の表示装置として有利で、実用性に優れた車両用表示装置が提供できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】
【図１】従来例の車両用表示装置を示した構造説明図。
【図２】従来例の車両用表示装置の表示形態説明図。
【図３】本発明実施例の車両用表示装置を示した平面説明図。
【図４】本発明実施例の車両用表示装置を示した側面説明図。
【図５】本発明実施例の車両用表示装置を示した正面説明図。
【符号の説明】
１１…表示窓１２…凹面鏡
１３Ａ…第１の表示器１３Ｂ…第２の表示器
１４…ハーフミラー１５Ａ…第１の拡大表示虚像
１５Ｂ…第２の拡大表示虚像１６…筐体

Claims

車両のインストルメントパネルの車幅方向中央部かつ正面に配置され、その正面に表示窓（１１）を有する筐体（１６）と、
該筐体内に上方向に向けて、右側に配置される第１表示器（１３Ａ）と、
上方向に向けて左側に配置される第２表示器（１３Ｂ）と、
上記２つの表示器（１３Ａ、１３Ｂ）の表示情報を上記インストルメントパネルの前方右側方向と左側方向にそれぞれ個別に拡大表示するためのハーフミラー（１４）と凹面鏡（１２）とからなり、
車両の右席側からは上記第２表示器（１３Ｂ）のみの表示情報の拡大虚像（１５Ｂ）を、インストルメントパネルの前方左側方向に、車両の左席側からは上記第１表示器（１３Ａ）のみの表示情報の拡大虚像（１５Ａ）をインストルメントパネルの前方右側方向に上記筐体正面の表示窓（１１）を透して視認可能な車両用表示装置であって、
上記ハーフミラー（１４）、凹面鏡（１２）、筐体およびその表示窓はいずれも単一に構成され、該ハーフミラー（１４）は、上記第１表示器（１３Ａ）および第２表示器（１３Ｂ）の上方にその上縁を車両の前方側に傾倒して傾斜配置され、
上記凹面鏡（１２）は、上記ハーフミラー（１４）の車両前方側で上記筐体内奥部に配置され、
上記２つの表示器（１３Ａ、１３Ｂ）は、上記凹面鏡（１２）の下部にかつ全幅内に納められ、
上記インストルメントパネルの前方右側方向および左側方向の拡大虚像（１５Ａ、１５Ｂ）のいずれもが上記インストルメントパネルの中央正面の単一の表示窓（１１）を共用し、透視して視認されることを特徴とする車両用表示装置。