JP3541908B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ処理方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体基板、TFT等が形成された液晶基板等の基板の上にプラズマを用いて成膜を行う方法としては次の方法が知られている。
【0003】
プラズマを用いて行う方法としてプラズマCVD法を例にとり図2に基づき説明する。
【0004】
まず、成膜室3に原料ガスを導入した後、高周波電力をRF電源4から印加することにより、上部電極6と、基板7が載置された下部電極5との間で放電させてプラズマを生成させることによる成膜を行う。
【0005】
成膜が終了するとともに高周波電力を切断し、次いで、次工程へ基板7を搬送するために基板7を基板ホルダー5から取り外していた(図1(b)t1)。
【0006】
しかし、このように、成膜終了後直ちに高周波電力を切断するとともに、基板ホルダー5から基板7を取り外すと基板7には極めて大きな電位の静電気が帯電することが分かった。そして、この電位は成膜終了後はさほど大きなものではなくとも(10V程度であっても)、基板7を基板ホルダー5から取り外すとともに電位が急激に大きくなり(1000V程度になり)、基板7上に形成されている素子(例えば、TFT素子)に破壊をもたらすことのあることを本発明者は見い出した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、プラズマ処理終了後、基板ホルダーから基板を取り外しても基板上の素子に破壊をもたらすことのないプラズマ処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマ処理方法は、高周波電力を印加してプラズマを発生させることにより成膜室に配置された基板ホルダー上に載置された基板上に絶縁膜を形成した後、高周波電力を切断してから該成膜室内を不活性ガスで置換し、次いで、プラズマを発生させるに必要な電力以上の電力であって成膜時に印加した電力よりも低い電力の高周波電力を印加した後、電力を切断してから基板を基板ホルダーから取り外すことを特徴とするため、プラズマ処理終了後、基板ホルダーから基板を取り外しても基板電位を極めて小さくすることができ、素子に破壊をもたらすことがない。
【0009】
また、本発明は、前記不活性ガスはアルゴンガスと窒素ガスとの混合ガスであることを特徴とするため、アルゴンガスと窒素ガスとの割合を変えることにより任意に基板の帯電を正の帯電か負の帯電かに選択することができる。
【0010】
さらに、本発明は、不活性ガス中におけるアルゴンガスの割合が45〜55体積%であることを特徴とするため、基板の帯電電位を絶対値で100V以下に制御することができる。
【0011】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下に本発明の実施の形態を実施例とともに説明する。
【0012】
なお、当然のことではあるが、本発明範囲は下記の実施例によって限定されるものではない。
【0013】
本例では、図2に示すプラズマCVD装置2を用いて表面にTFTのゲート電極が形成された液晶用の100mm□の寸法のガラス基板(コーニング#7059)7上に絶縁膜(Si3N4膜)の成膜を次の手順で行った。
【0014】
プラズマCVD装置2の成膜室3内の基板ホルダー5に基板7を載置した。なお、基板ホルダー5は下部電極でもある。電極間距離は40mmとした。
【0015】
成膜室3を真空排気系8を介して真空排気した後、ガス導入口1から、Si3 N4膜形成のための原料ガスを導入した。
【0016】
次に、RF電源4から高周波電力を印加し、上部電極6と下部電極5との間で放電させることによりプラズマを発生させシリコン窒化膜を300nmの厚さで基板8上に成膜した。
【0017】
成膜条件は次の通りである。
原料ガス
組成:SiH4:NH3:N2=3:4:70
圧力:150Pa
RF電力:500W
上記条件による成膜の終了後、RF電源の印加を停止した(図1(a)t1)。
【0018】
RF電電力の印加の停止後、基板7を基板ホルダー5上に載置したまま排気系8を介して成膜室3を排気し、該排気後、ガス導入口1から不活性ガスを導入して下記の通り後処理を行った。
【0019】
不活性ガス導入後、RF電力を徐々に上げていき、放電が開始される電力に達した時点(図1(a)t2)で上げるのをやめ、その電力においてしばらくの時間放電を行った後放電を停止し基板を基板ホルダーから取り外した(図1(a)t3)。
上記放電条件は下記の通りである。
ガス:N2:Ar=50:50
不純物(水分、酸素、水素)濃度10ppb以下
放電電力(RF電力):300W
放電時間:数秒
上述した、成膜工程、後処理工程、取り外し工程中において基板電位の測定を行った。
【0020】
なお、基板電位の測定は、基板を電荷の移動が生じない絶縁性のハンドラーで取り出し、表面電位計モデル244(モトローラ社製)で測定した。
【0021】
その結果を表1に示す。
【0022】
(従来例)
本例では、実施例1における成膜工程のみを行い。成膜終了後基板7を基板ホルダー5から取り外し、それにより工程を終了させた。すなわち、実施例1における後処理は行わなかった。
【0023】
実施例1と同様に工程中における基板の表面電位を測定した。
【0024】
その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
表1に示すように、基板を基板ホルダーから取り外したことによる帯電電位は極めて大きなものであることがわかるとともに、本実施例に示したように後処理を行うことによりかかる帯電電位を低減せしめることが可能であった。
【0026】
なお、取り出し後において成膜した絶縁膜を観察したところ、実施例の場合においては静電破壊による破壊は認められなかった。それに対して従来例の場合においては静電破壊が原因と思われる破壊が、絶縁膜にいくつか認められた。
なお、上記した実施例では、後処理工程においてRF電力を徐々に上げていったが、別途実験等により放電開始電圧を予め求めておきその値に最初から設定して放電を行ってもよい。なお、放電開始電圧は、不活性ガスのガス圧、電極間距離に関数となるためこれらを適宜変量させて放電開始電圧を求めておけばよい。
【0027】
また、許容できる帯電電位に応じて後処理工程におけるRF電力は放電開始電力よりも大きな値を適宜選択してもよい。
【0028】
なお、放電時間は、長くする必要がなく、放電が開始されると同時に放電を停止しても本発明の効果は達成される。
【0029】
(実施例2)
本例では、不活性ガス中のアルゴンの割合を変えた。他の点は実施例1と同様とした。その結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
表2に示すように不活性ガス中のアルゴンを45〜55%とすることにより帯電電位を100V以下にすることができ、しきい値のばらつきの少ないTFT素子の作成が可能となるとともに静電破壊を確実に防止することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によればプラズマ処理装置によれば、プラズマ処理終了後、基板ホルダーから基板を取り外しても基板上の素子に破壊をもたらすことがない。
【0032】
また、本発明によれば、アルゴンガスと窒素ガスとの割合を変えることにより任意に基板の帯電を正の帯電か負の帯電かに選択することができる。
【0033】
さらに、本発明によれば不活性ガス中におけるアルゴンガスの割合が45〜55体積%であることを特徴とするため、基板の帯電電位を絶対値で100V以下に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明方法における高周波電力の印加チャートを示すグラフである。(b)は従来技術における高周波電力の印加チャートを示すグラフである。
【図2】プラズマ成膜装置の一般的構造を示す概念図である。
Claims (1)
- 高周波電力を印加してプラズマを発生させることにより成膜室に配置された基板ホルダー上に載置された基板上に絶縁膜を形成した後、高周波電力を切断してから該成膜室内をアルゴンガスの割合が45〜55体積%であるアルゴンガスと窒素ガスとの混合ガスで置換し、次いで、プラズマを発生させるに必要な電力以上の電力であって成膜時に印加した電力よりも低い電力の高周波電力を印加した後、電力を切断してから基板を基板ホルダーから取り外すことを特徴とするプラズマ処理方法。
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JP10198996A JP3541908B2 (ja) | 1996-03-31 | 1996-03-31 | プラズマ処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10198996A JP3541908B2 (ja) | 1996-03-31 | 1996-03-31 | プラズマ処理方法 |
Publications (2)
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JPH09270422A JPH09270422A (ja) | 1997-10-14 |
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JP10198996A Expired - Fee Related JP3541908B2 (ja) | 1996-03-31 | 1996-03-31 | プラズマ処理方法 |
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JP (1) | JP3541908B2 (ja) |
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1996
- 1996-03-31 JP JP10198996A patent/JP3541908B2/ja not_active Expired - Fee Related
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