JP3541255B2 - 船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置 - Google Patents

船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、空気量を制御する空気系統の制御機器と、燃料量を制御する燃料系統の制御機器と、電気制御系統とからなる燃料噴射装置に関するもので、機関に供給される空気量はスロットルボデーに配置した絞り弁を運転者が開閉制御することによって決定され、燃料タンク内の燃料は燃料ポンプによって加圧されて燃料分配管に供給され、更に燃料分配管内の燃料はその開弁時間が制御される燃料噴射弁を介して船用機関に向けて噴射供給される。
本発明は、前記船用機関における燃料噴射装置の内、主に電気的に駆動される電動燃料ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料噴射装置に用いられる電動燃料ポンプとして非容積型電動燃料ポンプと、容積型電動燃料ポンプとがあり、前記、電動燃料ポンプはその配置される場所によってインタンク方式とインライン方式とに区分される。
【0003】
インタンク方式について図4により説明する。
Eは、シリンダー20、ピストン21、吸気弁22、排気弁23と、
排気弁23を介してシリンダー20に連なる排気管25と、
吸気弁22を介してシリンダー20に連なる吸気管26と、よりなる船用機関であり、吸気管26の上流には、運転者によって操作される絞り弁27によって吸気路28の面積が可変制御されるスロットルボデー29が接続される。
30は燃料流路31が穿設されるとともに燃料噴射弁Jを取着保持する燃料分配管であり、燃料流路31内の燃料は、燃料噴射弁Jを介して吸気管26内に噴射供給される。
マルチポイント燃料噴射装置にあっては、燃料分配管30にシリンダー数に応じた複数の燃料噴射弁Jが配置され、各燃料噴射弁Jから各シリンダー20に連なる各吸気管26に向けて燃料が噴射供給される。
32は、燃料噴射弁Jが燃料を噴射した際に生ずる燃料分配管30の燃料流路31内の燃圧脈動を減衰させるパルセーションダンパーであり、燃料流路31に接続される。
33は、燃料圧力を大気圧又は吸気管26内の負圧に対して一定に保つ働きをするプレッシャーレギュレターであり、金属製ハウジングからなり、その内部はゴム製のダイヤフラムによってスプリング室と燃料室とに分離され、燃料分配管30より供給される燃料は、入口より入り、燃料室に充満してダイヤフラムを介してバルブを押し上げ、設定圧力でスプリング力とつり合い、しかる後に燃料は燃料リターン通路34を介して燃料タンクTへ還流される。
そして、プレッシャーレギュレター33のスプリング室と吸気管26とが図示されぬ負圧導入路にて連絡されることによって吸気管26内の負圧に対して一定の設定圧力が保持される。
Pは直流モータ部35と例えばローラ式のポンプ部36とによって構成される電動燃料ポンプであり、ポンプ部36は直流モータ部35によって駆動されるロータと、ロータと偏心して取りつけられ、ポンプの外縁になるポンプスペーサと、ロータとポンプスペーサ間のシールの役目をなすローラで構成され、直流モータ部35の回転によりロータが回転すると、ローラはその遠心力でスペーサの内壁に沿って移動し、これらによって囲まれた部分の容積が変化することから、ポンプ吸入路37よりポンプ部36に吸入された燃料はポンプ吐出路38より燃料分配管30に向けて吐出される。
そして、前記、電動燃料ポンプPは燃料タンクT内へ没入されるもので、ポンプ部36、ポンプ吸入路37は燃料タンクT内の燃料中に没入し、ポンプ吐出路38は燃料配管をもって燃料分配管30の燃料流路31に連絡される。
【0004】
次にインライン方式について図5により説明する。
尚、図4に示されたインタンク方式のものとその構成は同一であるので同一符号を使用し説明は省略する。
かかるインライン方式にあっては、電動燃料ポンプPは燃料タンクT外にあって船用機関Eの近傍に配置され、電動燃料ポンプPのポンプ吸入路37が燃料タンクT内へ燃料配管をもって接続され、ポンプ吐出路38が燃料分配管30の燃料流路31に燃料配管をもって接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来の船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置のインタンク方式においては、次の問題を有する。
すなわち、船用機関にあっては、「船用機関に一体的に取りつけられて形成される機関ユニットの外部に、加圧された燃料が通過する加圧燃料流路を形成してはならない。」という安全上の規制があるもので、かかるインタンク方式にあっては、電動燃料ポンプPは燃料タンクT内にあり、船用機関Eと電動燃料ポンプPのポンプ吐出路38とは長い燃料配管によって接続されるもので、この燃料配管中を電動燃料ポンプPにて加圧された加圧燃料が流下することによって上記安全上の規制を満足することができない。
【0006】
一方、インライン方式のものにあっては、電動燃料ポンプPを燃料タンクTから離し、船用機関Eの近傍に配置し、船用機関Eとユニット化することが可能なるもので、前記安全上の規制を満足できるものである。
しかしながら、電動燃料ポンプPが燃料タンクTより離れた位置に配置されたことによると、電動燃料ポンプPにおける燃料タンクTに対する吸い込みヘッド差が大となるもので、非容積型の電動燃料ポンプ(例えばウエスコ式電動燃料ポンプ)にあっては自吸性能が低いことから燃料吐出を良好に行なうことができないものである。
又、容積型の電動燃料ポンプP(例えばトロコイド式電動ポンプ)にあっては、自吸性能が高いものの電動燃料ポンプPの停止時において、電動燃料ポンプPのポンプ部36に燃料存在しないドライ状態となったとき、電動燃料ポンプPからの燃料吐出を船用機関Eの運転開始操作と同時に行なうことができない。これは燃料タンクT内の燃料が燃料配管を通ってポンプ部36迄吸入されるに時間を必要とするからである。
又、容積型の電動燃料ポンプPにあっては、非容積型の電動燃料ポンプPに比較して自吸性能が高いものの前記ポンプ部36のドライ状態における燃料の吸入、吐出を良好に行なうに当たってはポンプ部36においてポンプ室を形成する各構成は、極めて高精度に形成される必要がある。
例えば容積型の電動燃料ポンプPとしてトロコイド式を用いた場合、内歯と外歯とを噛み合わせた時に形成されるチップクリアランスは50ミクロン程度に形成される必要があり、又サイドクリアランスは15ミクロン程度に形成される必要がある。
そして、これらの精度は、現生産状況からすると、高精度仕上げの単品部品と、選択組合わせをもって行なわれるもので、製造コストの大幅なる上昇を招いて好ましいものでない。
【0007】
本発明は前記不具合に鑑み成されたもので、その目的とするところは、船用機関の安全規制を満足しうる電動燃料ポンプ装置を提供すること。非容積型の電動燃料ポンプ、容積型の電動燃料ポンプの何れの燃料ポンプをも使用できること。特に容積型の電動燃料ポンプにあって、燃料ポンプの製造コストの上昇を抑止できること。ポンプ部のドライ状態において、船用機関が運転を開始された際、開始に対して時間遅れなく、即座に燃料ポンプから燃料の吐出が行なわれること。以上を満足し得る船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
本発明になる船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置は、燃料タンク内の燃料を電動燃料ポンプにて吸入して加圧吐出し、前記加圧された燃料を、燃料分配管に取着された燃料噴射弁より機関に連なる吸気管に向けて噴射するとともに電動燃料ポンプより燃料噴射弁に向けて供給される燃料圧力を燃料リターン通路を介して燃料タンク内へ還流し、吸気管内の圧力に対して一定の設定圧力に保持するプレッシャーレギュレターを備えた船用機関の燃料噴射装置において、密閉された燃料槽は、重力方向に沿って設けられた仕切壁によって第1燃料槽と第2燃料槽とに区分され、前記第1燃料槽と第2燃料槽とは仕切壁の上部のチャンバー室にて連通されるとともに、第1燃料槽と第燃料槽とがオリフィス通路によって連通され、
前記、第2燃料槽内には電動燃料ポンプが配置され、電動燃料ポンプのポンプ部は、第2燃料槽内の底部にポンプ吸入路を介して開口するとともに電動燃料ポンプのポンプ吐出路は燃料噴射弁に連絡され、
更に燃料タンクに連なる燃料流入路を第1燃料槽に臨んで開口するとともに開閉部材を備えた燃料補給路をチャンバー室に臨んで開口したことを第1の特徴とする。
【0009】
又、本発明の前記第1の特徴に加え、前記、オリフィス通路を介して第1燃料槽から第2燃料槽内へ供給される燃料通過量を、機関のアイドリング運転時における燃料消費量より小流量としたことを第2の特徴とする。
【0010】
【作用】
本発明の第1の特徴によると、密閉された燃料槽の第2燃料槽内に配置された電動燃料ポンプが駆動すると、燃料槽内は負圧状態となるもので、燃料タンク内の燃料は燃料流入路から第1燃料槽内に吸引されて流入し、第1燃料槽内を燃料が満たした後に第2燃料槽内へ溢流する。
そして第2燃料槽内の燃料は、電動燃料ポンプのポンプ部によって昇圧され、燃料噴射弁に向けて加圧された燃料を供給する。
【0011】
又、本発明の第2の特徴によると、燃料タンク内の燃料を消費した後における船用機関の運転時において、第1燃料槽内の燃料を消費する以前に、電動燃料ポンプから燃料噴射弁を介して船用機関への燃料供給を停止して船用機関を強制的に停止することができので、電動燃料ポンプのポンプ部を確実にして且つ常時、第2燃料槽内の燃料中に没入することができたものである。
【0012】
【実施例】
以下、本発明になる船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置の一実施例を図により説明する。
図1は、船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置の一実施例を示す縦断面図、図2は図1の電動燃料ポンプ装置を船用機関に搭載した状態を示す系統図である。
尚、図4と同一構造部分については同一符号を使用して説明を省略する。
1は上部が開口した有底カップ状の本体2とその上部開口を気密的に閉塞する蓋3とによって密閉して形成された燃料槽であり、本体2の底部より重力方向における上部に向けて仕切壁4が立設される。(仕切壁4は上部開口に達することはない)
燃料槽1は前記仕切壁4によって、図1において右方に第1燃料槽5が形成され、左方に第2燃料槽6が形成され、第1燃料槽5の上部と第2燃料槽6の上部とはチャンバー室7によって連通される。
本例における第1燃料槽5の底部5Aは、第2燃料槽6の底部6Aより上方位置に形成された。
【0013】
そして、第1燃料槽5と第2燃料槽6とはオリフィス通路8によって連絡される。
すなわち第1燃料槽5と第2燃料槽6とは、下方のオリフィス通路8と仕切壁4の上部のチャンバー室7とによって連絡される。
9は燃料流入路であって、第1燃料槽5に臨んで開口するものであり、本例にあっては、第1燃料槽5に臨むチャンバー室7に開口させたものである。
【0014】
蓋体3には、燃料補給路10と、燃料リターン通路11とが穿設されるもので、燃料補給路10及び燃料リターン通路11はチャンバー室7内に開口するが、このうち燃料補給路10は第1燃料槽5に向けて開口される。
前記燃料補給路10には該路を開閉し得る例えばネジプラグの如き開閉部材12が配置される。
【0015】
そして、ポンプ部36と直流モータ部35とよりなる電動燃料ポンプPは例えば蓋体3に取着されて第2燃料槽6内に配置されるもので、電動燃料ポンプPのポンプ部36は第2燃料槽6内の底部6Aの近傍に配置されるとともにポンプ部36に連なるポンプ吸入路37は第2燃料槽6の底部6Aにフィルター13を介して開口し、一方ポンプ部36に連なるポンプ吐出路38は蓋体3を貫通して外部に向かって開口する。
【0016】
以上によって形成された電動燃料ポンプ装置Aは、図2に示す如く燃料タンクTより上方位置にあって船用機関Eの近傍に配置されて機関ユニットとして構成される。
電動燃料ポンプ装置Aは、例えば船用機関Eのシリンダ20の側面にステーを介して取着される。
そして、ポンプ吐出路38は燃料分配管30の燃料流路31に連絡され、燃料リターン通路11はプレッシャーレギュレター33に連絡され、燃料流入路9は燃料タンクT内へ連絡される。
【0017】
次にその作用について説明する。
まず、使用者が船用機関Eを入手した状態にあっては、燃料タンクTを含む機関の燃料流路系統全てに燃料のない空状態であり、かかる状態にあって、機関の運転に先立って燃料タンクT内に燃料を貯溜するとともに電動燃料ポンプ装置Aにあっては、開閉部材12を取りはずして開放状態にある燃料補給路10を介して燃料槽1内に燃料を供給して、燃料槽1内に燃料を貯溜する。この際、少なくとも電動燃料ポンプPのポンプ部36は第2燃料槽6内の燃料中に没入させなければならない。(燃料槽1内へ燃料が貯溜された後において燃料補給路10は再び開閉部材12によって閉塞される。)
次いで、機関の始動操作と同期して電動燃料ポンプPの直流モータ部35に通電され、ポンプ部36が駆動される。
このポンプ部36の駆動によると、容積型の電動燃料ポンプとしてのローラ式のポンプ部36にあっては、ロータとポンプスペーサと、ローラとによって囲まれた部分のポンプ室容積が変化し、ポンプ吸入路37から第2燃料槽6内に貯溜された燃料をポンプ部36に吸入し、ポンプ部36にて昇圧された燃料がポンプ吐出路38を介して燃料分配管30の燃料流路31内へ供給され、さらに燃料流路31内の燃料は燃料噴射弁Jを介して吸気管26内に向けて噴射され、もって機関の始動が行なわれる。
【0018】
一方、非容積型の電動燃料ポンプとしてウエスコ式のポンプ部36を用いた場合、直流モータ部35の回転によってインペラが回転すると、インペラ外周に形成された羽根溝前後で液体摩擦作用によって圧力差が生じ、これを多数の羽根溝でくり返すことによって燃料圧力を昇圧でき、この加圧された燃料がポンプ吐出路38を介して前記と同様に燃料噴射弁Jより吸気管26内に向けて噴射される。
【0019】
このように非容積型の電動燃料ポンプP、及び容積型の電動燃料ポンプPが、直流モータ部35への通電によって即座にポンプ吐出路38から燃料噴射弁Jに向けて燃料を噴射供給できたことは、電動燃料ポンプPのポンプ部36が第2燃料槽6内の燃料中に没して配置されてウエット状態にあること、及び電動燃料ポンプ装置Aが船用機関Eの近傍に配置され、ポンプ吐出路38と燃料噴射弁Jとを結ぶ燃料流路の距離を短くできたことによる。
又、前述の如く、電動燃料ポンプ装置Aが船用機関Eの近傍に配置されて電動燃料ポンプ装置Aを機関ユニットとしてとらえることができたことによると、ポンプ吐出路38と燃料噴射弁Jを連絡する燃料流路は機関ユニット内に配置されたもので、「船用機関に一体的に取りつけられて形成される機関ユニットの外部に、加圧された燃料が通過する加圧燃料流路を形成してはならない。」という安全上の規制を満足することができた。
【0020】
次いで、前記船用機関Eの始動に引続いて機関運転が行なわれると、電動燃料ポンプPは継続して駆動し、ポンプ部36は連続的に第2燃料槽6内の燃料をポンプ吸入路37より吸入する。
これによると、密閉形成された燃料槽1内は負圧状態となるものであり、この負圧によって燃料タンクT内の燃料は、燃料流入路9を介して燃料槽1内へ吸入される。
そして、かかる燃料流入路9の燃料槽1内への開口を、第1燃料槽5に臨んで開口したことによると、燃料流入路9から燃料槽1内に吸入される燃料は、第1燃料槽5内へ供給され、第1燃料槽5を満たしたのちに仕切壁4の上部から第2燃料槽6内へと流入する。
従って、船用機関Eの運転中において、燃料タンクT内の燃料は、燃料流入路9、第1燃料槽5を介して連続的に第2燃料槽6内に供給されるもので、第2燃料槽6内の燃料は電動燃料ポンプPによって燃料分配管30の燃料流路31に供給され、もって燃料噴射弁Jから吸気管26に向けて所望の燃料を噴射供給できるものである。
【0021】
そして、船用機関Eの運転が停止されると、電動燃料ポンプPの駆動が停止されて、ポンプ部36による第2燃料槽6内の燃料が吸入の停止されるものであり、かかる状態において、第2燃料槽6内に貯溜される燃料少ない場合、(燃料が少ないということは第2燃料槽6内にあるポンプ部36が燃料中に没入していない状態をいう)第1燃料槽5の底部に設けたオリフィス通路8を介して、船用機関Eの運転中において第1燃料槽5内に貯溜された燃料が自動的に第2燃料槽6内に供給される。
而して、電動燃料ポンプPの下方に位置するポンプ部36、ポンプ吸入路37は少なくとも第2燃料槽6内の燃料中に没入されて保持される。
【0022】
次に、前記機関の停止状態から再び船用機関Eを始動する際について説明すると、かかる再始動時において、前述の如く船用機関Eを停止した状態において、第2燃料槽6内には第1燃料槽5内の燃料がオリフィス通路8を介して自動的に補給され、電動燃料ポンプPのポンプ部36を第2燃料槽6内の燃料中に没入状態に保持したので、燃料補給路10より燃料槽1内への燃料の補給を何等行なうことなく電動燃料ポンプPが駆動されるや即座に燃料噴射弁Jに向けて燃料を供給することができ、船用機関の始動を行なうことができる。
以後、前記と同様の船用機関Eの運転を継続して行なうことができる。
【0023】
そして、かかる船用機関Eの運転中において、燃料タンクT内の燃料がなくなると、燃料流入路9から燃料槽1内への燃料流入がなくなることから電動燃料ポンプPは第2燃料槽6内の燃料のみを吸入することになるが、ここでオリフィス通路8の第1燃料槽5から第2燃料槽6内へ向かう燃料通過量を、船用機関Eにおいてもっとも燃料消費量の少ないアイドリング運転時における燃料消費量より小流量としたことによると、燃料タンクTが空状態となるや、アイドリング運転に必要な燃料を第1燃料槽5からオリフィス通路8を介して第2燃料槽6内に供給できないことになり、燃料噴射弁Jから吸気管26への燃料噴射が停止され、船用機関Eは即座に自動的に停止することになる。
そして運転者は燃料タンクT内に燃料の無い状況を察知するものである。
そしてかかる燃料切れによる機関の停止後において、第1燃料槽5内に残留せる燃料がオリフィス通路8を介して第2燃料槽6内へ除々に供給されるもので、これによって電動燃料ポンプPのポンプ部36は第2燃料槽6内の燃料中に再び没入されることになる。
而して燃料タンクTに燃料を補給することによって再び船用機関Eを始動して運転を継続できるものである。
【0024】
仮にオリフィス通路8の燃料通過量をアイドリング運転時における燃料消費量よりも大流量とすると、第1燃料槽5内の燃料が空になる迄電動燃料ポンプPは機関のアイドリング運転に必要なる燃料を吸入しつづけるもので、船用機関が燃料切れによって停止した状態では第1燃料槽5、第2燃料槽6ともに空状態となる。
而して、燃料タンクT内へ燃料を補給した後に船用機関Eを再び始動操作する前に、再び燃料補給路10より燃料槽1内に燃料を補給する必要があり、その操作が煩雑となる。
【0025】
又、燃料リターン通路11を燃料槽1内へ接続して開口したことによると、燃料槽1を含む電動燃料ポンプ装置Aを船用機関Eの近傍に配置することができたことによって、燃料リターン通路11の通路長さを、従来の燃料タンクTへ戻すものに比して大きく短縮化できたもので、その配管の設計的自由度を大幅に向上できたものである。
特に船用機関Eのうち、機関及びプロペラ部が一体となって船の船尾に取りつけられる船外機用機関にあっては、船外機用機関と燃料タンクTとは離れて配置されるもので、それらを結ぶ燃料通路は燃料流入路9のみでよいこととなり、機関の取扱い上からも好都合である。
【0026】
又、図3に示した電動燃料ポンプ装置の他の実施例は、燃料流入路9を直接的に第1燃料槽1内へ開口させるとともに第1燃料槽5の底部5Aと第2燃料槽6の底部6Aとを略同一高さとし、更にオリフィス通路8を底部5A,6Aの近傍に穿設したものであり、これによると、燃料流入路9より燃料槽1内に吸入される燃料を確実に第1燃料槽1内に吸入できて第1燃料槽5内に燃料が貯溜でき、更には第1燃料槽5内の室容積を充分大きく取ることができたものである。
【0027】
【発明の効果】
以上の如く、本発明になる船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプによると次の効果を奏する。
1)電動燃料ポンプは電動燃料ポンプ装置の燃料槽内に配置され、且つ電動燃料ポンプ装置は船用機関の近傍に配置されて船用機関とユニット化されたので、船用機関における安全規制を満足することができたものである。
2)電動燃料ポンプは燃料槽の第2燃料槽内に配置されるとともにポンプ部が第2燃料槽内の燃料中に没入されて配置されるので、容積型の電動燃料ポンプ、非容積型の電動燃料ポンプ、何れの型の電動燃料ポンプを使用することができ、電動燃料ポンプの選択の自由度を増すことができたものである。
3)特に容積型の電動燃料ポンプにあっては、前述の如くポンプ部が燃料中に没していることから、ポンプ部のクリアランス精度を特に高精度に保持する必要がなくなったものであり、その製造コストを大きく低減できたものである。
4)電動燃料ポンプは、電動燃料ポンプ装置の燃料槽内に配置され、この電動燃料ポンプ装置は船用機関の近傍にユニット化されて配置されたので、電動燃料ポンプは船用機関の近傍に配置され、且つ電動燃料ポンプが第2燃料槽内の燃料中に没入して配置されたので、機関の始動操作と同期して電動燃料ポンプが駆動されるや、即座に電動燃料ポンプから燃料噴射弁に向けて燃料が供給され、機関運転に遅れを生じさせることなく良好な運転を行ない得るものである。
5)オリフィス通路を介して第1燃料槽から第2燃料槽内へ向かう燃料通過量を、機関アイドリング運転時における燃料消費量より小流量としたことによると、燃料タンクが空になるや、第1燃料槽内の燃料を全て消費することなく電動燃料ポンプから船用機関に向かう所望の燃料供給が停止されて、機関の運転を自動的に停止することができる。一方、かかる停止状態において、第1燃料槽から第2燃料槽に向けて徐々に燃料が供給されるので、常に電動燃料ポンプのポンプ部を第2燃料槽内の燃料中に没入することができ、船用機関の停止後における再始動を良好に行なうことができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置の一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1の電動燃料ポンプ装置を船用機関に搭載した状態を示す系統図。
【図3】本発明になる船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置の他の実施例を示す縦断面図。
【図4】従来の船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置の第1例を示す縦断面図。
【図5】従来の船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置の第2例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 燃料槽
4 仕切壁
5 第1燃料槽
6 第2燃料槽
7 チャンバー室
8 オリフィス通路
9 燃料流入路
10 燃料補給路
11 燃料リターン通路
33 プレッシャーレギュレター
36 ポンプ部
37 ポンプ吸入路
38 ポンプ吐出路
P 電動燃料ポンプ

Claims (2)

  1. 燃料タンク内の燃料を電動燃料ポンプにて吸入して加圧吐出し、前記加圧された燃料を、燃料分配管に取着された燃料噴射弁より機関に連なる吸気管に向けて噴射するとともに電動燃料ポンプより燃料噴射弁に向けて供給される燃料圧力を燃料リターン通路を介して燃料タンク内へ還流し、吸気管内の圧力に対して一定の設定圧力に保持するプレッシャーレギュレターを備えた船用機関の燃料噴射装置において、密閉された燃料槽1は、重力方向に沿って設けられた仕切壁4によって第1燃料槽5と第2燃料槽6とに区分され、前記第1燃料槽5と第2燃料槽6とは仕切壁4の上部のチャンバー室7にて連通されるとともに第1燃料槽5と第2燃料槽6とがオリフィス通路8によって連通され、
    前記、第2燃料槽内には電動燃料ポンプPが配置され、電動燃料ポンプPのポンプ部36は、第2燃料槽6内の底部6Aにポンプ吸入路37を介して開口するとともに電動燃料ポンプPのポンプ吐出路38は燃料噴射弁Jに連絡され、
    更に燃料タンクTに連なる燃料流入路9を第1燃料槽5に臨んで開口するとともに開閉部材12を備えた燃料補給路10をチャンバー室7に臨んで開口したことを特徴とする船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置。
  2. 前記、オリフィス通路8を介して第1燃料槽5から第2燃料槽6内へ供給される燃料通過量を、機関のアイドリング運転時における燃料消費量より小流量としたことを特徴とする請求項1記載の船用機関の燃料噴射装置における電動燃料ポンプ装置。
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