JP3541074B2 - 紙葉類の搬送装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、紙幣等の紙葉類の搬送路中の分岐位置において紙葉類の搬送方向の切り替えが可能な紙葉類の搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の搬送装置としては、例えば、特開昭63−170798号公報に記載されているものが知られている。
【0003】
かかる搬送装置は、紙幣の投入払出装置に組み込まれており、1万円札、5千円札、1千円札の金庫部との対向位置を通る紙幣搬入系としての搬送路によって、紙幣判別部によって判別された紙幣を一方向に搬送する。そして1万円札は、その搬送方向が搬送路中の1つの分岐位置から1万円札の金庫部に向かう方向に切り替えられて、その金庫部内に収容される。また、5千円札と1千円札は、その搬送方向が搬送路中の他の1つの分岐位置から共通の待機スペースに向かう方向に切り替えられて、その待機スペースに搬入された後、分離格納板の上下動によって5千円札の金庫部内と1千円札の金庫部内に分けて収容される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の搬送装置は、紙幣の搬送路中の分岐位置において、単に、その搬送路の一方向から搬送されてくる紙幣の搬送方向を選択的に2方向に切り替えるだけであり、その搬送路中の分岐位置において、紙幣の搬送方向を様々にに切り替えることができなかった。
【0005】
本発明の目的は、紙葉類の搬送路中の分岐位置において、紙葉類の搬送方向を様々に切り替えることができて、紙葉類を様々な方向に搬送する搬送路の構成が簡易な紙葉類の搬送装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の紙葉類の搬送装置は、紙葉類を表裏方向から挟んで搬送する第1、第2、第3の搬送路の分岐位置に、前記紙葉類の搬送方向を切り替えるガイド体を変位可能に備えた紙葉類の搬送装置であって、前記ガイド体は、変位位置に応じて、前記第1、第2の搬送路の相互間、前記第2、第3の搬送路の相互間、および前記第1、第3の搬送路の相互間を選択的に連通させる第1、第2、および第3のガイド部を有し、前記第1の搬送路は前記分岐位置に前記紙幣を搬入し、前記第2、第3の搬送路は前記分岐位置から前記紙幣を搬出するものであり、前記第1の搬送路からの前記紙幣の搬入時に、前記ガイド体の第1のガイド部によって前記第1、第2の搬送路を連通させて、前記紙幣を前記第2の搬送路中の待機位置まで搬送させる搬入制御手段と、前記第1の搬送路中に備えられて、前記紙幣の搬入時に該紙幣の種類を判別する判別手段と、前記判別手段によって判別された前記紙幣の種類に応じて、前記待機位置の紙幣を前記第2の搬送路から搬出、または前記ガイド体の第2のガイド部によって前記第2、第3の搬送路を連通させて前記待機位置の紙幣を前記第3の搬送路から搬出させる搬出制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】
本発明の紙葉類の搬送装置は、ガイド体の第1、第2、第3のガイド部によって、第1、第2の搬送路の相互間、第2、第3の搬送路の相互間、および第1、第3の搬送路の相互間を選択的に連通させることにより、紙葉類の搬送路中の分岐位置にて搬送方向の様々な切り替えを可能とする。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。本実施例は、図1に示すようなパチンコ店などに設置される自動両替機1内の紙幣の搬送装置としての適用例である。
【0009】
まず、自動両替機1は、投入口2から投入された5千円札と1万円札の高額紙幣を1千円札に両替して払い出し口3から自動的に払い出したり、投入口2から投入された1千円札、5千円札、および1万円札の金額分から例えば1千円単位の貸玉等の品代を差し引いた金額分の紙幣を払い出し口3から自動的に払い出すようになっている。
【0010】
両替機1の本体内部には、図2に示すように、1千円札、5千円札、1万円札(以下、それらを「1K」、「5K」、「10K」という)を上下に集積して収容する金庫4,5,6と、一部破損等のためにミスカウントされた1Kのミスカウント紙幣(以下、「1Km」という)を上下に集積して収容する金庫7が構成されている。図2においては、1K,5K,10K,1Kmを付した矢印によって、対応する紙幣の搬送方向を示す。投入口2から投入された1K,5K,10Kは、それぞれ真偽判定部(判別手段)8によって紙幣の識別と真偽が判定され、「真」と判定されたものは対応する金庫4,5,6内に搬送されて収容され、また「偽」と判定されたものは投入口2に戻される。本例の場合、1Kは金庫4の下側から収容され、5Kは金庫5の上側から収容され、10Kは金庫6の下側から収容される。また、1Kは金庫4の上側から1枚ずつ分離して搬出され、そして必要な払い出し分だけカウントされて払い出し札ポケット部9上に集積して揃えられた後、払い出し口3から払い出される。そのカウントの際、ミスカウントされたミスカウント紙幣1Kmは金庫7まで搬送されて、その上側から収容される。
【0011】
図2において、L1は第1搬入路(第1の搬送路)、L2は第2搬入路(第2の搬送路)、L3は第1収容路(第3の搬送路)、L4は第2収容路、L5は第1払出路、L6は第2払出路、L7は第3払出路、L8はミスカウント紙幣搬入路であり、これらは、それぞれ対の搬送ベルトの相互間、または搬送ベルトと搬送ローラの相互間によって、対応する紙幣を表裏方向から挟んで搬送するようになっている。第1搬入路L1,第2搬入路L2、第1収容路L3の分岐位置P1には、それら3者間の接続状態を切り替えるガイド体20が備えられている。このガイド体20については後述する。
【0012】
図2および図3において、第1搬入路L1は分岐位置P1の上方に延在し、その中途位置には前述した真偽判定部8が備えられている。この第1搬入路L1には、紙幣を表裏方向から挟んで搬送する対の搬送ベルト11A,11Bが備えられており、投入口2から投入された1K、5K,10Kと、ミスカウント紙幣搬入路L8から搬入されたミスカウント紙幣1Kmを分岐位置P1まで搬入し、また真偽判定部によって「偽」と判定された紙幣を分岐位置P1から投入口2に戻す。第2搬入路L2は分岐位置P1の下方に延在し、その中途位置には、第1搬入路L1によって分岐部P1から搬入されてきた1K,5K,10Kを一時的に待機させるための待機位置P2が設定されている。この第2搬入路L2には、紙幣を表裏方向から挟んで搬送する対の搬送ベルト12A,12Bが備えられており、真偽判定部8の判定結果に基づき、「偽」の紙幣と1Kは待機位置P2から分岐位置P1に搬送し、5Kと10Kは待機位置P2から第2収容路L4に搬送する。
【0013】
第1収容路L3には、分岐位置P1からほぼ水平方向に延在しており、紙幣を表裏方向から挟んで搬送する対の搬送ベルト13A,13Bが備えられていて、第1搬入路L1によって分岐位置P1から搬入された1Kmと、第2搬入路L2によって分岐部P1から搬入された1Kを金庫4,7の対向位置まで搬送する。その対向位置には、図示しない分離格納板が昇降可能に備えられており、第1収容路L3によって1Kが搬送されてきたときは、分離格納板が上昇して、その1Kを金庫4の下側から内部に収容し、一方、第1収容路L3によって1Kmが搬送されてきたときは、分離格納板が下降して、その1Kmを金庫7の上側から内部に収容する。第2収容路L4には、紙幣を表裏方向から挟んで搬送する対の搬送ベルト14A,14Bが備えられており、第2搬入路L2から搬入されてきた5K,10Kを金庫5,6の対向位置まで搬送する。その対向位置には、図示しない分離格納板が昇降可能に備えられており、第2収容路L4によって5Kが搬送されてきたときは、分離格納板が下降して、その5Kを金庫5の上側から内部に収容し、一方、第2収容路L4によって10Kが搬送されてきたときは、分離格納板が上昇して、その10Kを金庫6の下側から内部に収容する。
【0014】
図4、図5、図6、図7はガイド体20の説明図であり、ガイド体20には、図5に示すように、断面略三角形の第1,第2,第3のガイドブロック部21,22,23と連結ブロック部24,25が形成され、さらに第1のガイドブロック21には、外方に突出する支持軸26が設けられている。
【0015】
第1のガイドブロック部21の外周面には、図5及び図7に示すように、第1,第2,第3のガイド面(ガイド部)21A,21B,21Cが形成されており、第1のガイド面21Aは上下方向にほぼ沿う平面とされ、第2,第3のガイド面21B,21Cのそれぞれは凹状の曲面とされている。第1のガイド面21Aと第2のガイド面21Bとの間の角部には、中間部分が切り欠かれることによって左右2つの第1の紙幣すくい部21D,21Dが形成され、また第1のガイド面21Aと第3のガイド面21Cとの間の角部には、中間部分が上方に延出する第2の紙幣すくい部21Eが形成されている。第3のガイドブロック部23は、第1のガイドブロック21と同一形状であり、符号21A,21B,21C,21D,21Eに対応する部分に符号23A,23B,23C,23D,23Eを付して表す。
【0016】
第2のガイドブロック部22の外周面には、図5および図7に示すように、第1、第2、第3のガイド面22A,22B,22Cが形成されており、第1のガイド面22Aは上下方向にほぼ沿う平面とされ、第2,第3のガイド面(ガイド部)22B,22Cのそれぞれは凹状の曲面とされている。第1のガイド面22Aは、上下方向に延在する溝22Dによって左右のガイド面部22A−1,22A−2に分けられており、第1のガイド面22Aと第2のガイド面22Bとの間の角部には左右2つの第1の紙幣すくい部22E,22Eが形成され、また第1のガイド面22Aと第3のガイド面22Cとの間の角部には左右2つの第2の紙幣すくい部22F,22Fが形成されている。
【0017】
連結ブロック部24,25は、図5および図7に示すように、ガイドブロック部21,22,23の断面形状よりも小さい断面略2等辺三角形となっており、それぞれガイドブロック部21、22の相互間、およびガイドブロック部22,23の相互間に介在されている。
【0018】
ガイド体20の支持軸26はスライド板31に回り止めされて支持されており、そのスライド板31は、自動両替機本体の定位置のガイド部材によって、ほぼ水平の矢印A1,A2方向にスライド自在にガイドされている。さらに、支持軸26の端部には、自動両替機本体の定位位置のピン32を中心として回動自在のレバー33が連結されており、そのレバー33がソレノイド34の伸縮動作によって回動することにより、スライド板31がガイド体20と共に矢印A1,A2方向にスライドするようになっている。
【0019】
しかして、このように構成されたガイド体20は、矢印A1方向にスライドされることによって、図4中の実線のように、第1,第2搬入路L1,L2の相互間を連通させ、第1のガイド面21A,22A,23Aによって搬入路L1,L2の相互間を移動する紙幣をガイドする。また、矢印A2方向にスライドされることによって、図4中の2点鎖線のように、第2搬入路L2と第1収容路L3との相互間、および第1搬入路L1と第1収容路L3との相互間を連通させ、第2のガイド面21B,22B,23Bによって前者の相互間を移動する紙幣をガイドし、また第3のガイド面21C,22C,23Cによって後者の相互間を移動する紙幣をガイドする。
【0020】
ガイド体20の矢印A1,A2方向のスライドは、真偽判定部8の判定結果等に基づいて制御される。
【0021】
すなわち、まず、投入口2から紙幣が投入されたときは、ガイド体20が矢印A1方向にスライドされて、その紙幣が第1搬入路L1から第2搬入路L2の待機位置P2まで搬送される。このような紙幣の投入時の制御を司る部分を搬入制御部(搬入制御手段)という。
【0022】
そして、その投入された紙幣が第1搬入路L1中の真偽判定部8によって1Kと判定されたときは、ガイド体20が矢印A2方向にスライドされて、待機位置P2の1Kが第1収容路L3に搬送される。真偽判定部8によって5Kまたは10Kと判定されたときは、待機位置P2の5Kまたは10Kが第2収容路L4に搬送される。また、真偽判定部8によって「偽」の紙幣と判定されたときは、ガイド体20を矢印A1方向にスライドさせたまま、その「偽」の紙幣を第1搬入路L1から投入口2に戻す。さらに、ミスカウント紙幣搬入路L8から第1搬入路L1内にミスカウント紙幣K1mが搬入されたときは、ガイド体20が矢印A2方向にスライドされて、そのK1mが第1収容路l3に搬送される。このような紙幣の識別後の制御を司る部分を搬出制御部(搬出制御手段)という。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の紙葉類の搬送装置は、ガイド体の第1、第2、第3のガイド部によって、第1、第2の搬送路の相互間、第2、第3の搬送路の相互間、および第1、第3の搬送路の相互間を選択的に連通させる構成であるから、紙葉類の搬送路中の分岐位置から紙葉類の搬送方向を様々に切り替えることができる。この結果、紙葉類を様々な方向に搬送する搬送路を簡易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搬送装置を備えた自動両替機の斜視図である。
【図2】図1に示す自動両替機の内部の概略構成図である。
【図3】図2に示すガイド体周辺部分の拡大図である。
【図4】図2に示すガイド体周辺部分の具体的な構成例を説明するための側面図である。
【図5】図4に示すガイド体の斜視図である。
【図6】図4に示すガイド体の支持部分の側面図である。
【図7】図6のVII 矢視図である。
【符号の説明】
20 ガイド体
21A,22A,23A 第1のガイド面(第1のガイド部)
21B,22B,23B 第2のガイド面(第2のガイド部)
21C,22C,23C 第3のガイド面(第3のガイド部)
L1 第1搬入路(第1の搬送路)
L2 第2搬入路(第2の搬送路)
L3 第1収容路(第3の搬送路)
【産業上の利用分野】
本発明は、紙幣等の紙葉類の搬送路中の分岐位置において紙葉類の搬送方向の切り替えが可能な紙葉類の搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の搬送装置としては、例えば、特開昭63−170798号公報に記載されているものが知られている。
【0003】
かかる搬送装置は、紙幣の投入払出装置に組み込まれており、1万円札、5千円札、1千円札の金庫部との対向位置を通る紙幣搬入系としての搬送路によって、紙幣判別部によって判別された紙幣を一方向に搬送する。そして1万円札は、その搬送方向が搬送路中の1つの分岐位置から1万円札の金庫部に向かう方向に切り替えられて、その金庫部内に収容される。また、5千円札と1千円札は、その搬送方向が搬送路中の他の1つの分岐位置から共通の待機スペースに向かう方向に切り替えられて、その待機スペースに搬入された後、分離格納板の上下動によって5千円札の金庫部内と1千円札の金庫部内に分けて収容される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の搬送装置は、紙幣の搬送路中の分岐位置において、単に、その搬送路の一方向から搬送されてくる紙幣の搬送方向を選択的に2方向に切り替えるだけであり、その搬送路中の分岐位置において、紙幣の搬送方向を様々にに切り替えることができなかった。
【0005】
本発明の目的は、紙葉類の搬送路中の分岐位置において、紙葉類の搬送方向を様々に切り替えることができて、紙葉類を様々な方向に搬送する搬送路の構成が簡易な紙葉類の搬送装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の紙葉類の搬送装置は、紙葉類を表裏方向から挟んで搬送する第1、第2、第3の搬送路の分岐位置に、前記紙葉類の搬送方向を切り替えるガイド体を変位可能に備えた紙葉類の搬送装置であって、前記ガイド体は、変位位置に応じて、前記第1、第2の搬送路の相互間、前記第2、第3の搬送路の相互間、および前記第1、第3の搬送路の相互間を選択的に連通させる第1、第2、および第3のガイド部を有し、前記第1の搬送路は前記分岐位置に前記紙幣を搬入し、前記第2、第3の搬送路は前記分岐位置から前記紙幣を搬出するものであり、前記第1の搬送路からの前記紙幣の搬入時に、前記ガイド体の第1のガイド部によって前記第1、第2の搬送路を連通させて、前記紙幣を前記第2の搬送路中の待機位置まで搬送させる搬入制御手段と、前記第1の搬送路中に備えられて、前記紙幣の搬入時に該紙幣の種類を判別する判別手段と、前記判別手段によって判別された前記紙幣の種類に応じて、前記待機位置の紙幣を前記第2の搬送路から搬出、または前記ガイド体の第2のガイド部によって前記第2、第3の搬送路を連通させて前記待機位置の紙幣を前記第3の搬送路から搬出させる搬出制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】
本発明の紙葉類の搬送装置は、ガイド体の第1、第2、第3のガイド部によって、第1、第2の搬送路の相互間、第2、第3の搬送路の相互間、および第1、第3の搬送路の相互間を選択的に連通させることにより、紙葉類の搬送路中の分岐位置にて搬送方向の様々な切り替えを可能とする。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。本実施例は、図1に示すようなパチンコ店などに設置される自動両替機1内の紙幣の搬送装置としての適用例である。
【0009】
まず、自動両替機1は、投入口2から投入された5千円札と1万円札の高額紙幣を1千円札に両替して払い出し口3から自動的に払い出したり、投入口2から投入された1千円札、5千円札、および1万円札の金額分から例えば1千円単位の貸玉等の品代を差し引いた金額分の紙幣を払い出し口3から自動的に払い出すようになっている。
【0010】
両替機1の本体内部には、図2に示すように、1千円札、5千円札、1万円札(以下、それらを「1K」、「5K」、「10K」という)を上下に集積して収容する金庫4,5,6と、一部破損等のためにミスカウントされた1Kのミスカウント紙幣(以下、「1Km」という)を上下に集積して収容する金庫7が構成されている。図2においては、1K,5K,10K,1Kmを付した矢印によって、対応する紙幣の搬送方向を示す。投入口2から投入された1K,5K,10Kは、それぞれ真偽判定部(判別手段)8によって紙幣の識別と真偽が判定され、「真」と判定されたものは対応する金庫4,5,6内に搬送されて収容され、また「偽」と判定されたものは投入口2に戻される。本例の場合、1Kは金庫4の下側から収容され、5Kは金庫5の上側から収容され、10Kは金庫6の下側から収容される。また、1Kは金庫4の上側から1枚ずつ分離して搬出され、そして必要な払い出し分だけカウントされて払い出し札ポケット部9上に集積して揃えられた後、払い出し口3から払い出される。そのカウントの際、ミスカウントされたミスカウント紙幣1Kmは金庫7まで搬送されて、その上側から収容される。
【0011】
図2において、L1は第1搬入路(第1の搬送路)、L2は第2搬入路(第2の搬送路)、L3は第1収容路(第3の搬送路)、L4は第2収容路、L5は第1払出路、L6は第2払出路、L7は第3払出路、L8はミスカウント紙幣搬入路であり、これらは、それぞれ対の搬送ベルトの相互間、または搬送ベルトと搬送ローラの相互間によって、対応する紙幣を表裏方向から挟んで搬送するようになっている。第1搬入路L1,第2搬入路L2、第1収容路L3の分岐位置P1には、それら3者間の接続状態を切り替えるガイド体20が備えられている。このガイド体20については後述する。
【0012】
図2および図3において、第1搬入路L1は分岐位置P1の上方に延在し、その中途位置には前述した真偽判定部8が備えられている。この第1搬入路L1には、紙幣を表裏方向から挟んで搬送する対の搬送ベルト11A,11Bが備えられており、投入口2から投入された1K、5K,10Kと、ミスカウント紙幣搬入路L8から搬入されたミスカウント紙幣1Kmを分岐位置P1まで搬入し、また真偽判定部によって「偽」と判定された紙幣を分岐位置P1から投入口2に戻す。第2搬入路L2は分岐位置P1の下方に延在し、その中途位置には、第1搬入路L1によって分岐部P1から搬入されてきた1K,5K,10Kを一時的に待機させるための待機位置P2が設定されている。この第2搬入路L2には、紙幣を表裏方向から挟んで搬送する対の搬送ベルト12A,12Bが備えられており、真偽判定部8の判定結果に基づき、「偽」の紙幣と1Kは待機位置P2から分岐位置P1に搬送し、5Kと10Kは待機位置P2から第2収容路L4に搬送する。
【0013】
第1収容路L3には、分岐位置P1からほぼ水平方向に延在しており、紙幣を表裏方向から挟んで搬送する対の搬送ベルト13A,13Bが備えられていて、第1搬入路L1によって分岐位置P1から搬入された1Kmと、第2搬入路L2によって分岐部P1から搬入された1Kを金庫4,7の対向位置まで搬送する。その対向位置には、図示しない分離格納板が昇降可能に備えられており、第1収容路L3によって1Kが搬送されてきたときは、分離格納板が上昇して、その1Kを金庫4の下側から内部に収容し、一方、第1収容路L3によって1Kmが搬送されてきたときは、分離格納板が下降して、その1Kmを金庫7の上側から内部に収容する。第2収容路L4には、紙幣を表裏方向から挟んで搬送する対の搬送ベルト14A,14Bが備えられており、第2搬入路L2から搬入されてきた5K,10Kを金庫5,6の対向位置まで搬送する。その対向位置には、図示しない分離格納板が昇降可能に備えられており、第2収容路L4によって5Kが搬送されてきたときは、分離格納板が下降して、その5Kを金庫5の上側から内部に収容し、一方、第2収容路L4によって10Kが搬送されてきたときは、分離格納板が上昇して、その10Kを金庫6の下側から内部に収容する。
【0014】
図4、図5、図6、図7はガイド体20の説明図であり、ガイド体20には、図5に示すように、断面略三角形の第1,第2,第3のガイドブロック部21,22,23と連結ブロック部24,25が形成され、さらに第1のガイドブロック21には、外方に突出する支持軸26が設けられている。
【0015】
第1のガイドブロック部21の外周面には、図5及び図7に示すように、第1,第2,第3のガイド面(ガイド部)21A,21B,21Cが形成されており、第1のガイド面21Aは上下方向にほぼ沿う平面とされ、第2,第3のガイド面21B,21Cのそれぞれは凹状の曲面とされている。第1のガイド面21Aと第2のガイド面21Bとの間の角部には、中間部分が切り欠かれることによって左右2つの第1の紙幣すくい部21D,21Dが形成され、また第1のガイド面21Aと第3のガイド面21Cとの間の角部には、中間部分が上方に延出する第2の紙幣すくい部21Eが形成されている。第3のガイドブロック部23は、第1のガイドブロック21と同一形状であり、符号21A,21B,21C,21D,21Eに対応する部分に符号23A,23B,23C,23D,23Eを付して表す。
【0016】
第2のガイドブロック部22の外周面には、図5および図7に示すように、第1、第2、第3のガイド面22A,22B,22Cが形成されており、第1のガイド面22Aは上下方向にほぼ沿う平面とされ、第2,第3のガイド面(ガイド部)22B,22Cのそれぞれは凹状の曲面とされている。第1のガイド面22Aは、上下方向に延在する溝22Dによって左右のガイド面部22A−1,22A−2に分けられており、第1のガイド面22Aと第2のガイド面22Bとの間の角部には左右2つの第1の紙幣すくい部22E,22Eが形成され、また第1のガイド面22Aと第3のガイド面22Cとの間の角部には左右2つの第2の紙幣すくい部22F,22Fが形成されている。
【0017】
連結ブロック部24,25は、図5および図7に示すように、ガイドブロック部21,22,23の断面形状よりも小さい断面略2等辺三角形となっており、それぞれガイドブロック部21、22の相互間、およびガイドブロック部22,23の相互間に介在されている。
【0018】
ガイド体20の支持軸26はスライド板31に回り止めされて支持されており、そのスライド板31は、自動両替機本体の定位置のガイド部材によって、ほぼ水平の矢印A1,A2方向にスライド自在にガイドされている。さらに、支持軸26の端部には、自動両替機本体の定位位置のピン32を中心として回動自在のレバー33が連結されており、そのレバー33がソレノイド34の伸縮動作によって回動することにより、スライド板31がガイド体20と共に矢印A1,A2方向にスライドするようになっている。
【0019】
しかして、このように構成されたガイド体20は、矢印A1方向にスライドされることによって、図4中の実線のように、第1,第2搬入路L1,L2の相互間を連通させ、第1のガイド面21A,22A,23Aによって搬入路L1,L2の相互間を移動する紙幣をガイドする。また、矢印A2方向にスライドされることによって、図4中の2点鎖線のように、第2搬入路L2と第1収容路L3との相互間、および第1搬入路L1と第1収容路L3との相互間を連通させ、第2のガイド面21B,22B,23Bによって前者の相互間を移動する紙幣をガイドし、また第3のガイド面21C,22C,23Cによって後者の相互間を移動する紙幣をガイドする。
【0020】
ガイド体20の矢印A1,A2方向のスライドは、真偽判定部8の判定結果等に基づいて制御される。
【0021】
すなわち、まず、投入口2から紙幣が投入されたときは、ガイド体20が矢印A1方向にスライドされて、その紙幣が第1搬入路L1から第2搬入路L2の待機位置P2まで搬送される。このような紙幣の投入時の制御を司る部分を搬入制御部(搬入制御手段)という。
【0022】
そして、その投入された紙幣が第1搬入路L1中の真偽判定部8によって1Kと判定されたときは、ガイド体20が矢印A2方向にスライドされて、待機位置P2の1Kが第1収容路L3に搬送される。真偽判定部8によって5Kまたは10Kと判定されたときは、待機位置P2の5Kまたは10Kが第2収容路L4に搬送される。また、真偽判定部8によって「偽」の紙幣と判定されたときは、ガイド体20を矢印A1方向にスライドさせたまま、その「偽」の紙幣を第1搬入路L1から投入口2に戻す。さらに、ミスカウント紙幣搬入路L8から第1搬入路L1内にミスカウント紙幣K1mが搬入されたときは、ガイド体20が矢印A2方向にスライドされて、そのK1mが第1収容路l3に搬送される。このような紙幣の識別後の制御を司る部分を搬出制御部(搬出制御手段)という。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の紙葉類の搬送装置は、ガイド体の第1、第2、第3のガイド部によって、第1、第2の搬送路の相互間、第2、第3の搬送路の相互間、および第1、第3の搬送路の相互間を選択的に連通させる構成であるから、紙葉類の搬送路中の分岐位置から紙葉類の搬送方向を様々に切り替えることができる。この結果、紙葉類を様々な方向に搬送する搬送路を簡易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搬送装置を備えた自動両替機の斜視図である。
【図2】図1に示す自動両替機の内部の概略構成図である。
【図3】図2に示すガイド体周辺部分の拡大図である。
【図4】図2に示すガイド体周辺部分の具体的な構成例を説明するための側面図である。
【図5】図4に示すガイド体の斜視図である。
【図6】図4に示すガイド体の支持部分の側面図である。
【図7】図6のVII 矢視図である。
【符号の説明】
20 ガイド体
21A,22A,23A 第1のガイド面(第1のガイド部)
21B,22B,23B 第2のガイド面(第2のガイド部)
21C,22C,23C 第3のガイド面(第3のガイド部)
L1 第1搬入路(第1の搬送路)
L2 第2搬入路(第2の搬送路)
L3 第1収容路(第3の搬送路)
Claims (2)
- 紙葉類を表裏方向から挟んで搬送する第1、第2、第3の搬送路の分岐位置に、前記紙葉類の搬送方向を切り替えるガイド体を変位可能に備えた紙葉類の搬送装置であって、
前記ガイド体は、変位位置に応じて、前記第1、第2の搬送路の相互間、前記第2、第3の搬送路の相互間、および前記第1、第3の搬送路の相互間を選択的に連通させる第1、第2、および第3のガイド部を有し、
前記第1の搬送路は前記分岐位置に前記紙幣を搬入し、前記第2、第3の搬送路は前記分岐位置から前記紙幣を搬出するものであり、
前記第1の搬送路からの前記紙幣の搬入時に、前記ガイド体の第1のガイド部によって前記第1、第2の搬送路を連通させて、前記紙幣を前記第2の搬送路中の待機位置まで搬送させる搬入制御手段と、
前記第1の搬送路中に備えられて、前記紙幣の搬入時に該紙幣の種類を判別する判別手段と、
前記判別手段によって判別された前記紙幣の種類に応じて、前記待機位置の紙幣を前記第2の搬送路から搬出、または前記ガイド体の第2のガイド部によって前記第2、第3の搬送路を連通させて前記待機位置の紙幣を前記第3の搬送路から搬出させる搬出制御手段と
を備えたことを特徴とする紙葉類の搬送装置。 - 前記搬出制御手段は、前記判別手段によって判別された前記紙幣の種類に応じて、前記待機位置の紙幣を前記第2、または第3の搬送路から搬出させると共に、前記ガイド体の第1のガイド部によって前記第1、第2の搬送路を連通させて前記待機位置の紙幣を前記第1の搬送路から搬出させるものである
ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類の搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03273695A JP3541074B2 (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | 紙葉類の搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03273695A JP3541074B2 (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | 紙葉類の搬送装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08225215A JPH08225215A (ja) | 1996-09-03 |
JP3541074B2 true JP3541074B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=12367128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03273695A Expired - Fee Related JP3541074B2 (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | 紙葉類の搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
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CN104167055A (zh) * | 2014-08-04 | 2014-11-26 | 浙江方泰电器有限公司 | 清分机用皮带送钞的两种分流机构 |
-
1995
- 1995-02-21 JP JP03273695A patent/JP3541074B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH08225215A (ja) | 1996-09-03 |
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