JP3540873B2 - 車両の前部車体構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の前部車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両において、図3に示すように、エンジンルームの側壁を構成する左右のホイールエプロンの内側には、箱形断面をなす左右のフロントフレーム・フロントaが前後方向に配設され、その後部はエンジンルームの後壁を構成するトーボードcに突き合わせ固着される。そして、該フロントフレーム・フロントaの後部はトーボードcの下側に回り込み、フロアパネルdの左右両側部の下側に接合固着され車体前後方向の箱形断面を構成する左右のフロントフレーム・リヤbへとつながる構造になっているのが普通である(例えば実開昭61−196184号公報参照)。尚、図3において、eはサスブラケットであり、該サスブラケットeはフロントフレーム・フロントaの後部付近の内側面とトーボードcとに跨がって固着され、フロントサスペンションのサスペンションアームを揺動可能に支持するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記フロントフレーム・フロントaは、車両の前面衝突時に前端部から座屈変形して衝突エネルギの吸収を行なうものであるが、上記従来構造のものでは、前面衝突時の荷重がフロントフレーム・フロントaからトーボードcへまともに入力され、トーボードcの車室内側への変形量が大きくなる、という課題を有している。
【0004】
又、衝突を検知する衝突検出手段の衝突検出信号にてエアバッグが膨張し前倒してくる乗員の身体(主として頭部)を受け止めるエアバッグ装置の該衝突検出手段を、車室内中央のセンタトンネル部に取付けたものにおいては、衝突時の衝撃荷重をフロントフレーム・フロントaからトーボードc,フロアパネルd等の車体構造部材を介してセンタトンネル部でセンシングすることになるので、該衝撃荷重が伝達経路のうち特にトーボード部及びフロア部で分散吸収され、衝突検出手段にまで効果的に伝達されにくく、特に左右何れか一方に偏ったオフセット前面衝突や斜め前面衝突等に対して安定した衝突検出がなかなか難しい、という課題を有している。
【0005】
本発明は、上記のような従来の課題を解決することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フロントフレーム・フロントの後部付近に固着されるフロントサスペンション支持用のサスブラケットに、後方へ延びるほぼハット型断面の後方延長部を延長構成し、該後方延長部をセンタトンネル部の側面部に固着することにより該センタトンネル部の側面部に沿って後方へ延びる箱形断面部を形成すると共に、その後端部をセンタトンネル部に固設したクロスメンバに直接結合したものである。このようにフロントサスペンション支持用のサスブラケットにて、フロントフレーム・フロントの後部付近とセンタトンネル部に固設したクロスメンバとを結合する箱形断面部を構成したことにより、前面衝突時、衝撃荷重がフロントフレーム・フロントから箱形断面部を通ってクロスメンバへと伝達分散され、トーボードの車室内側への変形量を大幅に減少させることができると共に、センタトンネル部のクロスメンバにて補強された位置にエアバッグ装置用の衝突検出手段の取付部を設けた車両においては、衝突荷重がフロントフレーム・フロントからトーボード部へ伝達分散される前に箱形断面部を通ってクロスメンバへと効果的に伝わり、信頼性の高い衝突検出が行われ、オフセット前面衝突或は斜め前面衝突等に対しても安定した衝突検出が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1及び図2を参照して説明する。
【0008】
図1及び図2において、1は左右のフロントホイールエプロンの内側に沿って前後方向に配設された箱形断面をなすフロントフレーム・フロントであり、該左右のフロントフレーム・フロント1の後端部は通常トーボード3の前面部に突き合わせ固着されると共に、該トーボード3の下側にまわり込み、フロアパネル4の下面部に固着され前後方向の箱形断面を形成する左右のフロントフレーム・リヤ2へとつながる構成になっている。
【0009】
フロアパネル4からトーボード3にかけての車幅方向のほぼ中央部にはセンタトンネル部5が形成されており、該センタトンネル部5の前端部近傍の下面部には、図示しないパワユニットの後端部支持用のクロスメンバ6が左右のフロントフレーム・リヤ2に跨がって固着され、センタトンネル部5の該クロスメンバ6によって補強,補剛された位置をエアバッグ装置用衝突検出手段(図示省略)の取付部7としている。
【0010】
フロントフレーム・フロント1後部のトーボード3への固着部の近傍には、サスブラケット8がフロントフレーム・フロント1の内側面とトーボード3とに跨がって固着され、フロントサスペンションのサスペンションアーム10の一端部を揺動可能に支持する支持部材9が、該サスブラケット8の下面とフロントフレーム・フロント1の下面とに跨がって取付けられるようになっている。
【0011】
上記サスブラケット8は、下面部に支持部材9の取付部81aをもったほぼ箱形断面のサス支持部81と、該サス支持部81の後端内側面部からセンタトンネル部5の側面下部付近に沿って後方へ延びるほぼハット型断面の後方延長部82とを有する構造に構成される。
【0012】
そして、サス支持部81をフロントフレーム・フロント1の内側面とトーボード3とに跨がって固着すると共に、ほぼハット型断面の後方延長部82をセンタトンネル部5の側面下部付近に沿って固着しその後端を前記クロスメンバ6に直接固着することにより、フロントフレーム・フロント1の後部からセンタトンネル部5の側面下部付近に沿って後方へ延びクロスメンバ6に至る箱形断面部を形成したものである。
【0013】
上記のようにフロントフレーム・フロント1の後部に固着されるサスブラケット8を利用し、該サスブラケット8の後方延長部82にて、フロントフレーム・フロント1の後部とクロスメンバ6とを結合する箱形断面部を形成したことにより、前面衝突時にフロントフレーム・フロント1の前端から入力された荷重は、サスブラケット8にて形成された箱形断面部を通ってセンタトンネル部5下部のクロスメンバ6へと伝達され、トーボード3の車室内側への変形量を大幅に減少させることができる。
【0014】
又、前面衝突時の衝撃荷重は、フロントフレーム・フロント1の後端部から、トーボード3に伝達分散される前に、サスブラケット8によって形成される箱形断面部を通って上記クロスメンバ6に直接伝達されるので、該クロスメンバ6にて補強,補剛された位置に取付けられている衝突検出手段への荷重伝達が非常に鋭敏となり、左右何れか一方に偏ったオフセット前面衝突或は斜め前面衝突等においても、安定した衝突検知が可能となる。
【0015】
尚、衝突時の衝撃荷重をフロントフレーム・フロント1からサスブラケット8側へ効果的に伝えるには、フロントフレーム・フロント1とサスブラケット8とのつながり部分が、折れ曲がることなくできるだけ滑らかに連続することが望ましく、そのためにサスブラケット8のサス支持部81の前端部とフロントフレーム・フロント1の内側面部とに跨がるガセット83を設け、該ガセット83にてフロントフレーム・フロント1からサスブラケット8へと滑らかに連続する面を形成して荷重伝達が効果的に行なわれるようにすることが望ましい。該ガセット83はサスブラケット8に一体に形成しても良いし、或は別部材で構成しても良い。
【0016】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、フロントフレーム・フロントの後部付近に固着されるサスブラケットを利用し、該サスブラケットにてフロントフレーム・フロントとフロアのセンタトンネル部に設けたクロスメンバとを連結する箱形断面部を形成する構成としたことにより、前面衝突時フロントフレーム・フロントの前端から入力された衝撃荷重がサスブラケットにて形成された箱形断面部を通りクロスメンバへと分散され、トーボードの車室内側への変形量を大幅に減少させることができるものである。
【0017】
更に、エアバッグ装置用の衝突検出手段の取付部を、上記クロスメンバにて補強,補剛されたセンタトンネル部に設定したものにおいては、左右のフロントフレーム・フロントの後部と上記クロスメンバとを左右のサスブラケットにて形成される左右の箱形断面部にて連結したことにより、衝突時の衝撃荷重は、トーボード部へ伝達分散される前に、フロントフレーム・フロントから上記箱形断面部を通ってクロスメンバへと的確に伝達され、衝突検出手段への荷重伝達が非常に鋭敏となり、信頼性の高い衝突検出を行なうことができ、オフセット前面衝突や斜め前面衝突等に対しても安定した衝突検出が可能となるもので、コスト低廉なることと相俟って実用上多大の効果をもたらしうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、前部車体の片側を斜め下方から見た斜視図である。
【図2】(A)は図1のサスブラケット取付部周辺の平面図、(B)は(A)のB矢視図、(C)は(A)のC−C断面図、(D)は(A)のD−D断面図である。
【図3】従来の前部車体構造例を示すもので、(A)は概略平面図、(B)は(A)のX部の詳細平面図、(C)は(A)のY矢視図である。
【符号の説明】
1 フロントフレーム・フロント
2 フロントフレーム・リヤ
3 トーボード
4 フロアパネル
5 センタトンネル部
6 クロスメンバ
7 衝突検出手段の取付部
8 サスブラケット
9 支持部材
10 サスペンションアーム
81 サス支持部
82 後方延長部
Claims (2)
- エンジンルームの側壁を構成する左右のホイールエプロンの内側に沿って前後方向に配設されるフロントフレーム・フロントの後部付近に固着されるフロントサスペンション支持用のサスブラケットに、センタトンネル部の側面部に沿って固着され後方へ延びる箱形断面部を構成するほぼハット型断面の後方延長部を形成し、該後方延長部にて構成された箱形断面部の後端部をセンタトンネル部に固設されたクロスメンバに直接結合したことを特徴とする車両の前部車体構造。
- 請求項1に記載の車両の前部車体構造において、センタトンネル部のクロスメンバ固設部位置には、エアバッグ装置用の衝突検出手段が取付けられていることを特徴とする車両の前部車体構造。
Priority Applications (1)
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JP30695295A JP3540873B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 車両の前部車体構造 |
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JPH09123942A JPH09123942A (ja) | 1997-05-13 |
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Families Citing this family (2)
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1995
- 1995-10-31 JP JP30695295A patent/JP3540873B2/ja not_active Expired - Fee Related
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