JP3540636B2 - 回路遮断器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、警報スイッチあるいは補助スイッチ等の付属装置を備えた回路遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、例えば特開平6−124638号公報に示された従来の回路遮断器を示す斜視図である。図6は、図5の回路遮断器の補助カバーを開いた状態を示す斜視図である。図において、1はベース1aと主カバー1bとからなる遮断器の筐体であり、合成樹脂材料で形成されている。2、3は警報スイッチあるいは補助スイッチ等の付属装置(図示せず)の収納部となるポケット部である。5は筐体1に収納された遮断機構(図示せず)を手動で開閉するためのハンドルであり、6はハンドル5を筐体1の外に突出させるためのハンドル座である。7は補助カバーであり、付属装置を組込むとき開閉できるように、主カバー1bに形成された軸受部11と、補助カバー7に形成されたピン13とにより、回動可能な蝶番構造になっている。なお、補助カバー7が閉じられた状態で補助カバー7は主カバー1bに螺着される。8はそのための螺着用の締付ねじ、9はねじ挿通孔、10は主カバー1bに穿設されたねじ孔である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の回路遮断器では、短絡電流のような大電流が流れると、周知のトリップ動作が行われ、接点間にアークが発生する。このアークによるガスが遮断器内部に充満するが、ポケット部2,3にもアークガスにより発生した高い圧力が伝わり、補助カバー7が破壊されることがある。即ち、通常の構造では蝶番構造の部分の機械的強度が弱いので、補助カバー7がアークガスの受圧体になったとき、蝶番構造が破壊する恐れがある。このため、軸受部11の肉厚を大きくしたり、補助カバー7の締付ねじ8の数を増加しなければならないなどの問題点があった。
【0004】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、短絡電流のような大電流が流れた場合に接点間に発生するアークによる高い圧力を受けても、軸受部11の肉厚を大きくしたり、補助カバー7の締付ねじ8の数を増加することなく、蝶番構造の破壊を防ぐことができる回路遮断器を得ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る回路遮断器は、表面に付属装置用ポケット部を有する筐体により遮断機構を収納すると共に、上記ポケット部に付属装置を収納し、かつ、一端が上記ポケット部の端縁に蝶番部を介して結合され、他端は固着部品により上記筐体に固着するようになされた補助カバーを用いて上記付属装置を被うようにした回路遮断器において、上記蝶番部の軸受孔を長孔にして上記補助カバーが摺動できるようにすると共に、上記補助カバーの一端に、上記補助カバーを固着したとき上記蝶番部の近傍の筐体内壁面と係合し得るようにされた係合舌片を設け、上記補助カバーの他端と上記筐体との当接部に摺動用斜面を設けたものである。
【0006】
上記の構成とすることにより、蝶番部の機械的強度を強化すると共に、筐体内壁面に対して係合舌片が係合し易く、係合量も増加するように構成したものである。
【0007】
さらに、筐体内壁面とこの筐体内壁面に係合する係合舌片の、いずれか一方に凸部を設け、他方に上記と凸部が嵌まる凹部を設けることにより、筐体内壁面に対して係合舌片が確実に係合するように構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1を示す回路遮断器の外観斜視図である。図2は、図1の回路遮断器が短絡電流を遮断した状態を示す要部破断側面図である。図3は、図1の回路遮断器の補助カバーを閉じる途中の状態を示す要部破断側面図である。
【0009】
図において、20は合成樹脂材料で形成された遮断器の筐体であり、ベース21とこのベース21に着脱自在に固定される主カバー22とからなり、かつ、遮断機構(図示せず)を収納している。23は遮断機構を外部から操作するハンドルであり、合成樹脂で形成されている。24は主カバー22の表面22aにおいて、ハンドル23の両側にそれぞれ形成された付属装置用ポケット部であり、警報スイッチあるいは補助スイッチ等の付属装置(図示せず)を収納する。
【0010】
25はポケット部24を閉塞する補助カバーであり、合成樹脂で形成され、一端部の内面に突出した一対のピン30を有し、主カバー22に着脱自在に取付けられている。この取付けは、主カバー22の一端部に図2及び図3に示すように長孔31aを有する軸受部31が形成され、この長孔31aにピン30が嵌められる。その嵌め方は、先ず、補助カバー25においてピン30の反対側に形成された薄肉部25bを軸受部31の頂面に当接させ撓ませる。この撓ませによりピン30が長孔31aの位置に対向する。その状態で補助カバー25を横方向にずらせば、ピン30が長孔31aに嵌まり、薄肉部25bの撓みはもとに戻って図1のようにはめられて蝶番部Hが構成される。この補助カバー25は、通常、取外しすることはないが、取外しする場合には、薄肉部25bを撓ませて、軸受部31の頂面に乗り上げさせ、さらに横方向にずらせて取外しする。このように構成された蝶番部Hは、長孔31aの中でピン30が動くことができる範囲だけ、補助カバー25を図2に示す矢印K−L方向に摺動させることができる。
【0011】
上記構成における補助カバー25の裏面側の一端には、図2及び図3に示すように、係合舌片25cが一体的に形成されている。この係合舌片25cは、補助カバー25を主カバー22に取付けたとき、主カバー22の内壁面22bと係合するように形成されている。また、補助カバー25の裏面側の他端には摺動用斜面25dが形成されている。主カバー22には、上記の摺動用斜面25dに対向する位置に摺動用斜面22dが形成されている。従って、補助カバー25の他端は、摺動用斜面25dが摺動用斜面22dを介して主カバー22と当接する。この摺動用斜面22d,25dによって、補助カバー25は、図3の位置から補助カバー25を摺動させて図2の位置におさまるように構成されている。
【0012】
さらに、補助カバー25が閉じられた状態で、補助カバー25は主カバー22に螺着される。26はそのための締付ねじ、25aはねじ挿通孔であり、締付ねじ26は主カバー22に穿設されたねじ孔(図示せず)に螺合する構造になっている。なお、補助カバー25の固着は、締付ねじによる螺着に限定されるものではなく、締付ねじ以外の固着部品を用いて固着してもよい。
【0013】
上記のように構成された回路遮断器では、図2に示すように短絡電流のような大電流が流れたとき、可動接触子40が固定接触子41から反発開離することによって、接点間にアークAが発生する。このアークAは周囲の気体を急激に膨張させ、アークガスとなって遮断器内部に充満する。このアークガスの一部は排出孔(図示せず)から噴出されるが、遮断器の内部のアークガスは矢印Bおよび矢印C方向へ移動し、補助カバー25に矢印P1および矢印P2の圧力が作用する。この圧力P1が補助カバー25に作用すると、ピン30を介して主カバー22の軸受部31を押し上げる作用力になる。
【0014】
しかし、補助カバー25は係合舌片25cを介して主カバー22の内壁面22bにも当接しているために、係合舌片25cにも矢印P2方向の圧力が作用する。従って、軸受部31のみに頼らず係合舌片25cの広い面で補助カバー25を保持できるので、短絡電流のような大電流が流れた場合に接点間に発生するアークによる高い圧力を受けても、軸受部31の肉厚を大きくしたり、補助カバー25の締付ねじ26の数を増加することなく、補助カバー25および蝶番部Hの破壊を防ぐことができる。そして、アークガスによる圧力上昇の高くなる遮断容量の高い回路遮断器に適用可能な補助カバー回動構造を得ることができる。
【0015】
また、図3に示すように、補助カバー25が開いた状態では、ピン30は長孔31aの右側にあるが、補助カバー25を閉じたときには、主カバー22に形成された斜面22dに補助カバー25に形成された斜面25dが当接するので、この斜面25dに作用する分力により、ピン30が長孔31aの左側にスライドして移動するとともに、補助カバー25の係合舌片25cも矢印E方向に移動し、図2に示すような正規の閉位置である左側に誘い込まれる。このピン30がスライド可能となっていることで、補助カバー25の開閉が容易になると共に、主カバー22の内壁面22bと補助カバー25の係合舌片25cとの係合量を増すことができ、より耐圧性能の優れた補助カバーの構造を得ることができる。
【0016】
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2を示す回路遮断器の蝶番部Hの要部断面図である。図において、50は補助カバー25の係合舌片25cの一端に突出して形成された凸部である。51は主カバー22の内壁面22bに形成された凹部であり、補助カバー25の係合舌片25cの凸部50に対向する位置に設けられている。
【0017】
この実施の形態2の構成によれば、補助カバー25を閉じた時に、凸部50が凹部51と係合するので、補助カバー25がアークガスにより矢印P1方向の大きな圧力を受けたときに、補助カバー25の係合舌片25cが矢印F方向へ変位しようとするのを抑制することができる。
【0018】
上記図4の構成において、補助カバー25を閉じるとき、すなわちピン30が長孔31aの中をスライドをする際は、凸部50が主カバー22の内壁面22bをスライドするが、このとき係合舌片25cは弾性的に撓むようになっている。なお、凸部50を凹部にして、凹部51を凸部にしても同様の作用効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0020】
補助カバーの一端に、補助カバーを固着したとき蝶番部の近傍の筐体内壁面と係合するように形成された係合舌片を設けることにより、蝶番部の機械的強度を強化したので、短絡電流のような大電流が流れた場合に接点間に発生するアークによる高い圧力を受けても、軸受部の肉厚を大きくしたり、補助カバーの締付ねじの数を増加することなく、蝶番部の破壊を防ぐことができる。
【0021】
また、蝶番部の軸受孔を長孔にして補助カバーが摺動できるようにすると共に、補助カバーの他端は摺動用斜面を介して筐体と当接するように形成したので、筐体内壁面に対して係合舌片が係合し易く、係合量も増加するので、より耐圧性能の優れた補助カバー構造を得ることができる。
【0022】
さらに、筐体内壁面とこの筐体内壁面に係合する係合舌片の、いずれか一方に凸部を設け、他方に上記凸部が嵌まる凹部を設けることにより、筐体内壁面に対して係合舌片が確実に係合するようにしたので、さらに耐圧性能の優れた補助カバー構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す回路遮断器の斜視図である。
【図2】図1の回路遮断器が短絡電流を遮断した状態を示す要部破断側面図である。
【図3】図1の回路遮断器の補助カバーを閉じる途中の状態を示す要部破断側面図である。
【図4】この発明の実施の形態2を示す回路遮断器の蝶番部の要部断面図である。
【図5】従来の回路遮断器を示す斜視図である。
【図6】図5の回路遮断器の補助カバーが開いた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
20 筐体、21 ベース、22 主カバー、22b 内壁面、
22d 主カバーの斜面、23 ハンドル、24 付属装置用ポケット部、
25 補助カバー、25c 係合舌片、25d 補助カバーの斜面、
30 ピン、31 軸受部、31a 長孔、50 凸部、51 凹部、
H 蝶番部。
Claims (2)
- 表面に付属装置用ポケット部を有する筐体により遮断機構を収納すると共に、上記ポケット部に付属装置を収納し、かつ、一端が上記ポケット部の端縁に蝶番部を介して結合され、他端は固着部品により上記筐体に固着するようになされた補助カバーを用いて上記付属装置を被うようにした回路遮断器において、上記蝶番部の軸受孔を長孔にして上記補助カバーが摺動できるようにすると共に、上記補助カバーの一端に、上記補助カバーを固着したとき上記蝶番部の近傍の筐体内壁面と係合し得るようにされた係合舌片を設け、上記補助カバーの他端と上記筐体との当接部に摺動用斜面を設けたことを特徴とする回路遮断器。
- 筐体内壁面とこの筐体内壁面に係合する係合舌片の、いずれか一方に凸部を設け、他方に上記凸部が嵌まる凹部を設けたことを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
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