JP3540442B2 - 冷陰極放電灯点灯駆動装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、直流電源の電力を交流電力に変換し、その交流電力によって冷陰極放電灯を駆動する自励発振型の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷陰極放電灯を駆動するための自励発振型の高周波インバータとしては特開平7−67357号等に記載されるように、プッシュプル型のトランジスタインバータを用いたものが広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そのようなプッシュプル型のトランジスタインバータを用いたものは少なくともトランジスタを2個用いるため、部品点数も多く回路が大型化する。特に、液晶ディスプレイのバックライトなど、小型化の要請が厳しい適用分野においては、2個以上のトランジスタが占有する面積は無視し得ず、1個のトランジスタによって高周波インバータを構成することの有用性を本発明者は見出した。
【0004】
本発明の目的は、冷陰極放電灯を駆動するための自励発振型の高周波インバータに用いるスイッチングトランジスタを1個として、回路を小型化し、省電力及び高効率のインバータを実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷陰極放電灯点灯駆動装置は、一対の放電電極(11,12)を備えた冷陰極放電灯(1)と、一対の電源端子(20,21)に印加される直流電源の電力を交流電力に変換して一対の出力端子(22,23)から前記冷陰極放電灯に供給する高周波インバータ(21)とを供える。前記冷陰極放電灯はディスプレイのバックライト光源などとされる。前記高周波インバータは、前記一方の電源端子(21)と一方の出力端子(23)が接続され、一対の電源端子の間に直列配置された1次コイル(Np)及びスイッチングトランジスタ(Tr)と、前記1次コイルに形成される電圧に応じた正帰還電圧をスイッチングトランジスタのベースに与えるベース駆動用コイル(Nb)と、前記スイッチングトランジスタのベースと他方の出力端子(22)の間に配置され、1次コイルに対して逆極性にされた2次コイル(Ns)と、2次コイルと前記他方の出力端子との間に配置された容量手段(C)とから成る。ここで逆極性とは、1次コイルに発生する磁束を打ち消す方向を以て2次コイルが電流を流す関係を言う。
【0006】
【作用】
上記した手段によれば、前記ベース駆動用コイルを介して初期的にベース電流が与えられる前記スイッチングトランジスタは、1次コイルに流れる電流の増大に従って前記ベース駆動用コイルにてベース電圧を増大させるベース電圧の正帰還制御でオン状態にされ、これによって2次コイルに一方向の電流が流されて出力端子から冷陰極放電灯に電力が供給される。オン状態にされたスイッチングトランジスタは、前記2次コイルに流れる電流が容量手段を充電して流れなくなることにより1次コイルのコアが飽和されることによるベース駆動用コイルの電圧低下に従ってベース電圧を低下させるベース電圧の正帰還制御でオフ状態にされ、これにより、2次コイルには上記とは逆方向の電流が流されて出力端子から冷陰極放電灯に電力が供給される。上記動作が繰り返されることにより、冷陰極放電灯は、直流電源を受ける高周波インバータにて交流駆動される。
【0007】
【実施例】
図1には本発明の一実施例が示される。図において1は冷陰極蛍光放電灯、2は冷陰極蛍光放電灯1を駆動する高周波インバータでる。冷陰極蛍光放電灯1は、例えば液晶ディスプレイなどのバックライト光源とされ、外径3mm〜6mm、長さが30mm〜150mm、消費電力が200mW〜2000mWの小型且つ低消費電力とされ、内面に蛍光体被膜が設けられて水銀蒸気が充填された容器10に一対の放電電極11,12が内蔵されて成る。
【0008】
高周波インバータ2は、一対の電源端子20,21に印加される直流電源の電力を交流電力に変換して一対の出力端子2,23から前記冷陰極蛍光放電灯1に供給するもので、トランスT、npn型のスイッチングトランジスタTr、起動抵抗R、及びコンデンサCを備える。前記一方の電源端子21と一方の出力端子23はグランド配線24にて接続される。トランスTは1次コイルNp、2次コイルNs、ベース駆動用コイルNb、コアCRから成る。前記1次コイルNp及びスイッチングトランジスタTrは一対の電源端子20,21の間に直列配置される。ベース駆動用のコイルNbは、前記1次コイルNpに形成される電圧に応じた正帰還電圧をスイッチングトランジスタTrのベースに与える。前記2次コイルNsは1次コイルNpに対して逆極性とされ、前記スイッチングトランジスタTrのベースと他方の出力端子22の間に配置される。2次コイルNsと前記他方の出力端子22との間には前記コンデンサCが介在されている。前記抵抗Rは電源端子20とベース駆動用コイルNbとの間に配置されている。コンデンサCは冷陰極蛍光放電灯1に過剰な放電電流が流れないようにするために配置されている。
【0009】
次に上記実施例の動作を説明する。電源電圧はGND=0V、Vin=3Vとされ、当該電源電圧が電源端子20,21に印加されると、起動抵抗Rとベース起動用コイルNbを通してスイッチングトランジスタTrのベースに電流が流れ、当該トランジスタTrは導通状態にされる。この結果、1次コイルNpにノードn1〜n2に向く電圧が発生し、この電圧に応じてベース駆動用コイルNbにもノードn4〜n3に向く電圧が発生する。この電圧は、スイッチングトランジスタTrのコンダクタンスを更に大きくする方向に作用する正帰還電圧とされる。これによってスイッチングトランジスタTrは急速にオン状態、即ちそのコンダクタンスは急速に大きくされる。その結果、トランスTの1次コイルNpにはVp=Vin−Vceの電圧が加わり、これによって2次コイルNsにはノードn5〜n4に向く電圧(Vp×Nsの巻数/Npの巻数)が発生し、冷陰極蛍光放電灯1→コンデンサC→2次コイルNs→スイッチングトランジスタTrの方向に電流Is1が流れる。この電流Is1は1次コイルNpにより発生するコアCRの磁束を打ち消す方向に流れるが、当該電流Is1の流れは容量Cが充電されたときに止まる。電流Is1の流れが止まると、1次コイルNpによってコアCRが飽和しやすくなる。コアCRが飽和すると、1次コイルNpに流れる電流Ipが急に増加する。これによって、スイッチングトランジスタTrのベース電流が当該トランジスタTrの飽和を保つことができなくなると、スイッチングトランジスタTrは飽和から外れて電圧Vceが増加する。電圧Vceが増加することによって1次コイルNpの電圧Vpが低下すると、それによってベース駆動用コイルNbの電圧も下がり、それに従って更に電圧Vceが増加する。この動作は正帰還動作とされるから、スイッチングトランジスタTrは急速にオフ状態にされる。スイッチングトランジスタTrがオフ状態にされると、コアCRに蓄えられたエネルギーが逆起電力となって2次コイルNsには前記とは逆向きの高い電圧が発生する。これによって2次コイルNs→コンデンサC→冷陰極蛍光放電灯1に向けて電流Is2が流れる。このようにしてコアCRのエネルギー放出が終了すると、トランスTの各コイルNp,Nb,Nsの電圧は実質的に0になり、前記最初に動作電源を印加した状態に戻される。このような動作が繰り返されることによって高周波インバータ2は発振動作を継続する。
【0010】
図2には前記電圧Vceと電流Icの波形が示され、図3には電圧Vsの波形が示される。各図の波形は、1次コイルNp、2次コイルNs、ベース駆動用コイルNbの巻数比を10:1000:6とした場合の実測波形である。
【0011】
以上の説明から明らかなように高周波インバータ2は、ベース駆動用コイルNbを介して初期的に供給されるベース電流によって導通されるスイッチングトランジスタTrのコレクタ電流Icの増加に応じてベース電圧をベース駆動用コイルNbを介して正帰還制御することにより、スイッチングトランジスタTrをオン状態にして電流Is1を伴う電力を出力し、また、電流Is1によるコンデンサCの充電動作に伴う当該電流の減少に従ったコアCRの飽和によるベース駆動用コイルNbの電圧低下に応じてベース電圧をベース駆動用コイルNbを介して正帰還制御することにより、スイッチングトランジスタTrをオフ状態にして電流Is2を伴う電力を出力する。このように、スイッチングトランジスタTrのオン状態とオフ状態の双方において電流の向きが相互に異なる電力出力を行うことができる。すなわち、高周波インバータ2は、スイッチングトランジスタTrを1個用いた簡素な回路構成によって、直流電源の電力を交流電力に変換して冷陰極蛍光放電灯1を駆動することができる。スイッチングトランジスタTrは1個であるから、高周波インバータ2は、小型且つ省電力であって、高効率を実現することができる。
【0012】
また、スイッチングトランジスタTrのターンオン動作は1次コイルNpに流れる電流の増大に従ってベース電圧を増大させるベース電圧の正帰還制御で行われ、当該スイッチングトランジスタTrのターンオフ動作はコアCRの飽和による電圧Vceの増大に従ってベース電圧を低下させるベース電圧の正帰還制御で行われるから、電流Is1,Is2波形は矩形波のように急峻に変化されず、これによって、冷陰極蛍光放電灯1における放電電極又はそれに塗布され若しくはその近傍に配置されたエミッタ物質(電子放射物質)の不所望な壊散を低減でき、放電電極の寿命が短くなる事態を防止することができる。
【0013】
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、例えばスイッチングトランジスタの導電型を変更して構成することも可能である。また、本発明は液晶ディスプレイのバックライト光源に適用する場合に限定されず、その他の用途にも適用可能である。また、電源端子21と出力端子23は兼用端子にすることができる。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、スイッチングトランジスタを1個用いた簡素な回路構成によって、直流電源の電力を交流電力に変換して冷陰極放電灯を駆動することができる。さらに、2次コイルに流れる電流波形は矩形波のように急峻に変化されず、これによって放電電極又はそれに塗布され若しくはその近傍に配置されたエミッタ物質の不所望な壊散を低減でき、放電電極の寿命が短くなる事態を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る高周波インバータの回路図である。
【図2】前記電圧Vceと電流Icの一例波形図である。
【図3】電圧Vsの一例波形図である。
【符号の説明】
1 冷陰極蛍光放電灯
11,12 放電電極
2 高周波インバータ
20,21 電源端子
22,23 出力端子
T トランス
Np 1次コイル
Ns 2次コイル
Nb ベース駆動用コイル
Tr スイッチングトランジスタ
C コンデンサ
Claims (2)
- 一対の放電電極を備えた冷陰極放電灯と、一対の電源端子に印加される直流電源の電力を交流電力に変換して一対の出力端子から前記冷陰極放電灯に供給する高周波インバータとを供え、
前記高周波インバータは、前記一方の電源端子と一方の出力端子が接続され、一対の電源端子の間に直列配置された1次コイル及びスイッチングトランジスタと、前記1次コイルに形成される電圧に応じた正帰還電圧をスイッチングトランジスタのベースに与えるベース駆動用コイルと、前記スイッチングトランジスタのベースと他方の出力端子の間に配置されされ、1次コイルに対して逆極性とされる2次コイルと、2次コイルと前記他方の出力端子との間に配置された容量手段とから成るものであることを特徴とする冷陰極放電灯点灯駆動装置。 - 前記冷陰極放電灯はディスプレイのバックライト光源であることを特徴とする請求項1記載の冷陰極放電灯点灯駆動装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15676295A JP3540442B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 冷陰極放電灯点灯駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15676295A JP3540442B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 冷陰極放電灯点灯駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08331868A JPH08331868A (ja) | 1996-12-13 |
JP3540442B2 true JP3540442B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=15634769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15676295A Expired - Fee Related JP3540442B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 冷陰極放電灯点灯駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3540442B2 (ja) |
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1995
- 1995-05-31 JP JP15676295A patent/JP3540442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08331868A (ja) | 1996-12-13 |
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