JP3540410B2 - プレハブパネル用フック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、プレハブ冷凍冷蔵庫などのプレハブ構造物を構成するプレハブパネル同士を結合させるために、プレハブパネル内部に組み込まれているプレハブパネル用フック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のプレハブパネル用フック装置は、他のプレハブパネルに組み込まれたピンとによりロータリーロックを構成しており、ロータリーロックはたとえば特公昭60−2528号公報(F16B5/07)などに記載されている。
【0003】
この様なロータリーロックは、図8に図示するようなプレハブ冷凍冷蔵庫01を構成する断熱性プレハブパネル02を組み立てるのに用いられる。このプレハブ冷凍冷蔵庫01の内部には庫内を冷却する冷却装置が備えられており、また、プレハブ冷凍冷蔵庫01の正面には開口部が形成されて、この開口部に取扱者用の扉が開閉自在に設けられている。
【0004】
そして、図9に示すように、一方のプレハブパネル02にはフック装置Fが、他方のプレハブパネル02にはピン装置Pが組み込まれ、フック装置Fのフックをピン装置Pのピンに係合させて引き寄せることによりプレハブパネル02同士が結合される。
【0005】
この様なフック装置Fの従来の構造は、図10ないし図12に図示されている。フック装置Fのフック収納ケース03はフック収納凹部04が形成された一対の鉄板05を突き合わせて、スポット溶接して形成されている。この鉄板05には空気抜き穴06が複数個穿たれ、この空気抜き穴06にはウレタンの侵入を阻止するシールが施されている。そして、フック収納ケース03の内部には、断面円形の胴部07a(図12参照)を具備する鉄製のローター07がその偏心軸08を軸として回動可能に支持され、また、ローター07の外周部には突出部09が形成されている。一方、このローター07の胴部07aが鉄製のフック部材010の円孔011に挿入されて、フック部材010はローター07に回動可能に支持されている。このフック部材010には引込み側ストッパー012および緩み側ストッパー013が形成されている。
【0006】
そして、このローター07を偏心軸08を軸として時計方向に回動させて突出部09を引込み側ストッパー012と当接させると、フック部材010のフック部が偏心軸08に近づき、逆にローター07を反時計方向に回動させて突出部09を緩み側ストッパー013と当接させると、フック部材010のフック部が偏心軸08から遠のく。
【0007】
この様に構成されたフック装置Fが組み込まれるプレハブパネルには、図9に図示するウレタンがむき出しの規格品のプレハブパネルと、図11に図示する塩ビ枠を用いた特注品のプレハブパネルとの2種類がある。
そして、図11において、フック装置Fを塩ビ枠015に固定するためには、フック収納ケース03にビス止め用金具016をスポット溶接し、ビス018で塩ビ枠015に固定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
プレハブパネルが規格品の場合には、図9に示すようにステンレス板、鋼板などの長方形の面材019を一対間隔を開けて対向させて空洞のパネルを構成し、その空洞のパネルの各辺の間隙に、フック装置Fを組み込むとともに、強固な型枠で覆い、その内部にウレタンを注入して発泡させて製作しているので、製作誤差は極めて小さく、プレハブパネルの接続面に設けられたパッキンの変形量は均一であり、ロータリーロックのかかりに不具合が生じることは少ない。
【0009】
しかしながら、特注品の場合には、空洞のパネルの各辺の間隙をフック装置Fを取り付けた塩ビ枠015で覆い、ウレタンをプレハブパネルの内部に挿入して発泡させて製作するので、ウレタン発泡時に前記型枠よりも柔軟な塩ビ枠015が膨らんだり、凹んだりする。また、その他の原因たとえば加工誤差などにより、塩ビ枠015自体が変形する。したがって、プレハブパネル同士の接続面に凸凹が生じる。このプレハブパネルを結合するために、ロータリーロックのフック部材010のフック部をピン装置Pのピン020に係合させて引き寄せると、前記凸凹により、塩ビ枠015の表面に設けられたパッキンの変形量が大きい場合と小さい場合が発生する。
【0010】
パッキンの変形量があまり大きいと、ローター07の回動に大きな力が必要となり、回動途中でその回動が不可能になる場合がある。すると、図11において、ローター07の中心O2が、偏心軸08の中心O1とピン020の中心O3とを結ぶ線よりも下側になる。そして、パッキンなどにより、離れる方向(右側)の力がピン020に加わると、フック部材010によりその力が伝達されて中心O2に右方向の力が加わる。この力によりローター07が中心O1を中心に反時計方向に回動し、ロータリーロックが緩む場合がある。
【0011】
この様な不具合を解消するために、本出願人は、特願平6−116784号において、ローターの胴部外周面に一対の突部を形成し、一方、フック部材の円孔に突部に係合する係合溝を形成したプレハブパネル用フック装置を提案している。このプレハブパネル用フック装置は、ローターの回動途中においてローターの回動を中止しても、ローターの突部とフック部材の係合溝とが係合して、ロータリーロックが緩むのを防止している。しかしながら、フック部材に強い力が加わった場合には、ロータリーロックが緩むことがある。
【0012】
また、フック部材の円孔からローターの胴部が外れないようにするために、ローターの胴部の両端に各々係止用のフランジが設けられている。このように、フランジが設けられているので、フック部材の円孔にローターの胴部を組み付ける際には、フック部材がこのフランジを乗り越える必要があり、かなりの力を要する。したがって、組み付け作業が困難となっている。
【0013】
本発明は、以上のような課題を解決するためのもので、ローターの突部とフック部材の係合溝とを係合させて、ロータリーロックが緩むことを防止しているフック装置をさらに改善したプレハブパネル用フック装置を提供することを目的とする。特に、フック部材に強い力が加わった場合にも、ロータリーロックが緩むことが少ないプレハブパネル用フック装置を提供することを一次的目的とし、そして、フック部材の円孔にローターの胴部を組み付ける作業が簡単であるプレハブパネル用フック装置を提供することを二次的目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のプレハブパネル用フック装置は、偏心軸を中心として回動可能に支持されるとともに、断面円形の胴部を具備し、かつ弾性を有するローターと、このローターの胴部が挿入されている円孔を具備するフック部材とを備えているものであって、前記フック部材との係合によりプレハブパネルを結合するピンを有するとともに、前記ローターの胴部外周面に3個の突部が形成され、この3個の突部の内一対は、略180°ずれて配置され、残りの1個はロ−タ−の偏心軸から遠い側の胴部外周面において前記一対の突部の中間の位置に配置されており、一方、前記円孔の内周面には、前記フック部材がピンに係合した状態で前記3個の突部全部に係合する複数個の係合部が形成されている。
【0015】
また、前記ロ−タ−の胴部の両端には各々フック部材の離脱を防止する係止部が形成されており、この係止部の一部が複数の突起で構成されている。
【0016】
【作用】
ローターの胴部外周面に形成された3個の突部の内一対は、略180°ずれて配置され、残りの1個はローターの偏心軸から遠い側の胴部外周面において前記一対の突部の中間の位置に配置されている。したがって、フック部材がピンに係合した状態で、3個の突部全部に係合する複数個の係合部が形成されているので、フック部材に大きな力が加わっても、ロータリーロックが外れることを阻止することができる。
【0017】
また、ローターの胴部の両端に、フック部材の離脱を防止する係止部が形成されている場合には、ローターの胴部をフック部材の円孔に嵌め込む際には、一方の係止部がフック部材の一面から、他面側に移動する必要がある。この場合には、移動する係止部が複数個の突起で構成されているので、1個の大きな係止部たとえばフランジなどで構成されている場合よりも、小さな力で簡単にローターの胴部をフック部材の円孔に嵌め込むことができる。したがって、嵌め込み作業を楽に行うことができる。
【0018】
【実 施 例】
次に、本発明におけるプレハブパネル用フック装置の一実施例について図1ないし図7を用いて説明する。
図1は本発明におけるプレハブパネル用フック装置の一実施例の説明図で、プレハブパネルが結合されている状態での一部切欠き正面図である。図2はプレハブパネル用フック装置のフック収納ケースの組み立て前の状態を説明するための図で、(a)が平面図、(b)が正面図である。図3はローターの図で、(a)が平面図、(b)が正面図である。図4は図3(a)のIV−IV断面図である。図5はフック部材の平面図である。図6はフック部材の係合溝とローターの突部との位置関係を説明するための図である。図7はフック部材とローターとが結合されている状態の平面図で、(a)がフック部がローターの偏心軸に近づいた状態の図、(b)が(a)に図示された位置からローターが45°回動した状態の図、(c)がフック部がローターの偏心軸から遠のいた状態の図である。
【0019】
図1において、プレハブパネルである断熱パネルD1の枠材W1には、プレハブパネル用フック装置Fが適宜手段により取り付けられている。一方、断熱パネルD1に隣接する断熱パネルD2の枠材W2には、フック装置Fと結合するピン装置Pが適宜手段により取り付けられている。これらフック装置Fとピン装置Pとによりロータリーロックが構成されている。
【0020】
そして、このフック装置Fのフック収納ケース1は弾性を有するABS樹脂などの合成樹脂材料で一体成形されており、図2において、一対の長方形の支持板2,3の一辺を可撓性の連結部5で接続した構造をしている。左側の支持板2の左端部には上下に各々係合爪7,8が突出して形成され、一方右側の支持板3の右端部には上下に各々係合孔10,11が形成されている。また、支持板2には軸受け孔13が、支持板3には軸受け凹部14が形成されている。さらに、支持板3には、収納用ストッパー21および飛び出し防止用ストッパー23が突出して形成されている。
【0021】
このフック収納ケース1は、連結部5を折れ目として折り曲げて、支持板2と支持板3とを対向させ、一対の係合爪7,8を係合孔10,11に係合させて使用される。
【0022】
図3および図4において、フック収納ケース1の内部に収納されるローター31は弾性を有したポリアセタールなどの合成樹脂で成形されている。このポリアセタールはフック収納ケース1を成形しているABS樹脂よりも硬質で、耐磨耗性を有している。また、ローター31の偏心軸33は、フック収納ケース1の軸受け孔13および軸受け凹部14に回動可能に支持されるとともに、ハンドルレバーが着脱自在に挿入される孔34が形成されている。さらに、ローター31の胴部35は円板状をしており、その外周部には高さの低い円筒壁35aが形成されている。この円筒壁35aの軸方向の一方の端部(図3(b)および図4においては上側)には、フック挟持用のフランジ37aおよび突出部38が外側に突出して形成されている。また、円筒壁35aの軸方向の他方の端部には、フック挟持用のフランジ37bおよびフック挟持用の一対の突起39が外側に突出して形成されている。この一対の突起39は互いに近接して並んでいる。そして、図4に図示するように、断面は楔状の直角三角形形状をしており、胴部35の円筒壁35aの面に略垂直な段部39aが形成されている。そして、段部39aから円筒壁35aの端部に向けて先細となって傾斜面が形成されている。また、突起39の幅(円筒壁35aの周方向)および突出量(円筒壁35aの径方向)は、突起39の長さ(円筒壁35aの軸方向)よりも小さく形成されている。
【0023】
さらに、胴部35の下面には円筒壁35aに沿って、2個の円弧状の凹部40a,40bが形成されている。そして、胴部35の円筒壁35aの外周面には、係合用の突部42(42a,42b,42c)が約90°ずらして3個形成されている。すなわち、図3(a)において左側の第1突部42aと右側の第2突部42bとは略180°ずれて配置され、また、ローター31の偏心軸33から略等しい距離に位置している。一方、上側の第3突部42cは、第1突部42aと第2突部42bとの中間位置にあり、かつ、ローター31の偏心軸33から一番遠い位置に配設されている。そして、第3突部42cが、胴部35の径方向に変位し易いように、前述の凹部40bが形成されている。
【0024】
図5において、前述のローター31に取り付けられるフック部材51には円孔52が形成されている。この円孔52にはローター31の胴部35が挿入され、その円孔52の内周面には、ローター31の突部42に係合する係合部である係合溝55(55a〜55j)が多数形成されている。この係合溝55はこの実施例においては合計10個設けられている。すなわち、上下端および左右端の計4個、左側下方に3個、右側上方に2個、さらに右側下方に1個配置されている。このフック部材51は鉄などの金属で構成され、その表面にはローター31の突出部38に当接する引き寄せ側ストッパー61および緩み側ストッパー62が突設されている。
【0025】
このフック部材51にローター31を組み付けるには、フック部材51の円孔52に、ローター31の胴部35をフランジ37bが形成されている側から挿入し、フランジ37aとフランジ37bとでフック部材51の両面を挟持させる。そして、一対の突起39をフック部材51の面に押しつけて変位させながら、突起39をフック部材51の円孔52を通過させる。言い換えると、フック部材51が一対の突起39を乗り越える。この際に、突起39には前述のように、傾斜面が形成されているので、容易に通過させることができる。そして、この通過により、突起39はフック部材51の反対側の面に位置することになる。したがって、フック部材51の一方の面側に、フランジ37aおよび突出部38が位置し、他方の面側に、フランジ37bおよび一対の突起39が位置する。その結果、これら係止部であるフランジ37a,37b、突出部38および突起39により、フック部材51がローター31の胴部35から離脱することが阻止される。なお、前述のように、突起39の近傍に凹部40aが形成されているので、突起39の近傍においては胴部35の円筒壁35aが弾性変形しやすい。したがって、突起39が円孔52を通過する際には、突起39が変位し易く、嵌め込み作業を小さな力で行うことができる。
【0026】
このようにして、組み立てられたフック部材51とローター31とは、相対的に回動可能である。そして、ローター31の偏心軸33がフック部材51の円孔52の中心から偏心している。したがって、図7において、ローター31の突出部38が引き寄せ側ストッパー61に当接している時(図7(a)に図示する状態)が、フック部材51のフック部が引き寄せ側すなわち偏心軸33側(図においては下側)に変位している。この状態から、フック部材51を回転させないで、ローター31のみを反時計方向に回転させると、だんだんとフック部材51のフック部は緩み側すなわち偏心軸33から離れる側に移動する(図7(b)に図示する状態)。そして、ローター31の突出部38が緩み側ストッパー62に当接している時(図7(c)に図示する状態)が、一番緩み側に変位している。
【0027】
このようなフック部材51が取り付けられたローター31の偏心軸33を、図2に図示するフック収納ケース1の軸受け孔13または軸受け凹部14に嵌め込む。そして、前述のように、フック収納ケース1を連結部5で折り曲げ、一対の係合爪7,8を係合孔10,11に係合させて、フック装置Fは製作される。そして、図1に図示するように、適宜手段により断熱パネルD1の枠材W1に取り付けられる。
【0028】
次に、前述の構成を備えたプレハブパネル用フック装置の作動について説明する。
図1において、突出位置のフック部材51をフック収納ケース1内に収納するためには、ローター31の偏心軸33の孔34にハンドルレバーを挿入して、ローター31を反時計方向に回動させる。ところで、図1の状態では、フック部材51のフック部はピン装置Pのピン71に係合しているので、フック部材51はローター31とともに回転することはできない。したがって、ローター31の反時計方向の回転にともなって、ローター31の突出部38が引き寄せ側ストッパー61から離れていく。そして、フック部材51のフック部は、前述のように緩み側、すなわちこの図においては右側に変位する。この変位により、フック部とピン71との係合が外れる。さらに、ローター31を回転させると、胴部35と円孔52との摩擦抵抗により、フック部材51はローター31と一緒に反時計方向に回動する。そして、フック部材51は収納用ストッパー21に当接し、フック収納ケース1内に収納される。
【0029】
逆に、この収納状態から、フック部材51のフック部をピン71に係合させるためには、ローター31を時計方向に回動させる。フック部がピン71に係合すると、フック部材51の回転は停止する。さらにローター31を時計方向に回動すると、フック部材51のフック部がピン71を引き寄せる。この引き寄せの途中で、段々とローター31の回転が重くなることがあるが、その場合には、突部42が係合溝55に係合した時点で、ローター31の回動を停止する。これで、ロータリーロックがロックされた状態となる。
【0030】
そして、図6において、フック部材51のフック部がピン71を最大に引き寄せた場合とのズレが締めしろである。また、ピン71が最大に引き寄せられている時のローター31の回転位置を0°とする。そして、締めしろが 0.5mm,1.5mm,3mmの時すなわちローター31が23°、39.5°、57.5°回転した時には左側の第1突部42aが係合溝55b,55c,55dに係合する。また、締めしろが1mm, 2mmの時すなわちローター31が32°、46°回転した時には右側の第2突部42bが係合溝55h,55jに係合する。そして、この各締めしろにおいて、第1突部42aまたは第2突部42bが係合溝55に係合することにより、ローター31の回転を防止している。したがって、フック部材51のフック部とピン71との係合が緩むことが防止されている。なお、締めしろが 2mm,3mmは予備的に設けられており、通常は使用されない。
【0031】
ところが、ピン71が強い力でフック部材51を引っ張ることがあり、前述の第1突部42aまたは第2突部42bと係合溝55との係合が離脱して、ローター31が反時計方向に回転することがある。そこで、第3突部42cが設けられており、ローター31が45°回転すると、この第3突部42cが係合溝55fと係合する。ところで、図7(b)において、フック部材51がピン71によりこの図において上側に力Yで引っ張られると、反力として偏心軸33に反対方向の力Yが発生し、その作用線が互いにズレているので偶力Xが発生する。この偶力Xを、第3突部42cと係合溝55fとの係合で係止する。そして、この第3突部42cは偏心軸33との距離が、他の突部42である第1突部42aまたは第2突部42bよりも長く、偶力Xが大きくても耐えることができる。すなわち、偶力Xを発生する力Yが大きくても、耐えることができる。この実施例の場合には、力Yの許容引っ張り力すなわち100kgに耐える強度を得ることができる。
【0032】
なお、突部42と係合溝55との係合力も、係合溝55が形成されている場所により相違する。図5において、フック部材51がピン71により、緩み側すなわちこの図においては上側に引っ張られると、円孔52に形成されている係合溝55も上側に変位する。したがって、フック部から遠い側の内面に形成されている係合溝55b,55c,55d,55e,55fはローター31に向かって移動し、突部42と密着し、その係合が堅固となる。その結果、ローター31の回転を防止することができる。それに対して、フック部に近い側の内面に形成されている係合溝55h,55i,55jはローター31から離れる方向に移動し、突部42との間に隙間が発生し、その係合が緩くなる。その結果、ローター31は回転し易くなる。
【0033】
また、最大に引き寄せられた時、すなわち設計値の締めしろが0の時には、突部42a,42b,42cの全てが係合溝55に係合している。また、ローター31の突出部38が緩み側ストッパー62に当接した緩み状態においても、突部42a,42b,42cの全てが係合溝55に係合している。
【0034】
前述のように、この実施例においては、一対の突起39が、フック部材51の面に対向して、ローター31からフック部材51が離脱するのを防止している。ところで、前記特願平6−116784号において開示した提案(以下、提案と呼ぶ)では、一対の突起39ではなく、1個の大きなフランジで構成されていた。このように、フランジに代えて、一対の突起39で構成すると、ローター31をフック部材51の円孔52に嵌めることが容易に行うことができる。その結果、フック部材51にローター31を取り付ける作業を手で行うことができる。
【0035】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
(1)実施例においては、第3突部42cが係合する係合溝55fは、図6に図示する45°の位置にあるが、必ずしも、45°ではなく、許容引っ張り力に耐える位置に設ければよい。なお、角度を大きくすれば、耐える力が小さくなり、逆に角度を小さくすると、耐える力が大きくなる。
【0036】
(2)実施例においては、第3突部42cは、ローター31の偏心軸33から一番遠い位置に配設されているが、ローター31の円筒壁35aにおける偏心軸33から遠い側の外周面に設けられていればよい。なお、偏心軸33から一番遠い位置に配設されている方が、ローター31の回転を防止する効果が大きい。
【0037】
(3)実施例においては、係合溝55は合計10個設けられているが、係合溝55の数および配置は適宜変更可能である。
(4)実施例においては、突起39は一対設けられているが、その数を3個以上にすることも可能である。
【0038】
(5)実施例においては、ローター31の突部42に係合する係合部は、係合溝55であるが、この係合部は突部42に係合することができるならば、その構造などは適宜変更可能である。たとえば、凹部や係合孔などで構成することも可能である。
【0039】
【発明の効果】
ローターの胴部外周面に形成された3個の突部の内一対は、略180°ずれて配置され、残りの1個はローターの偏心軸から遠い側の胴部外周面において前記一対の突部の中間の位置に配置されている。したがって、フック部材がピンに係合した状態で、3個の突部全部に係合する複数個の係合部が形成されているので、フック部材に大きな力が加わっても、ロータリーロックが外れることを阻止することができる。
【0040】
ところで、ローターの胴部の両端に、フック部材の離脱を防止する係止部が形成されている場合には、ローターの胴部をフック部材の円孔に嵌め込む際には、一方の係止部がフック部材の一面から、他面側に移動する必要がある。
【0041】
本発明の場合には、この移動する係止部が複数個の突起で構成されているので、1個の大きな係止部たとえばフランジなどで構成されている場合よりも、小さな力で簡単にローターの胴部をフック部材の円孔に嵌め込むことができる。したがって、嵌め込み作業を楽に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明におけるプレハブパネル用フック装置の一実施例の説明図で、プレハブパネルが結合されている状態での一部切欠き正面図である。
【図2】図2はプレハブパネル用フック装置のフック収納ケースの組み立て前の状態を説明するための図で、(a)が平面図、(b)が正面図である。
【図3】図3はローターの図で、(a)が平面図、(b)が正面図である。
【図4】図4は図3(a)のIV−IV断面図である。
【図5】図5はフック部材の平面図である。
【図6】図6はフック部材の係合溝とローターの突部との位置関係を説明するための図である。
【図7】図7はフック部材とローターとが結合されている状態の平面図で、(a)がフック部がローターの偏心軸に近づいた状態の図、(b)が(a)に図示された位置からローターが45°回動した状態の図、(c)がフック部がローターの偏心軸から遠のいた状態の図である。
【図8】冷凍冷蔵庫の斜視図である。
【図9】従来のプレハブパネルの斜視図である。
【図10】従来のプレハブパネル用フック装置の一部切欠き正面図である。
【図11】従来のプレハブパネル用フック装置とピンとの係合状態を説明するための一部切欠き正面図である。
【図12】従来のフック部材の正面図である。
【符号の説明】
31 ローター
33 偏心軸
35 胴部
37 フランジ(係止部)
39 突起
42a,42b,42c 突部
51 フック部材
52 円孔
55 係合溝(係合部)

Claims (2)

  1. 偏心軸を中心として回動可能に支持されるとともに、断面円形の胴部を具備し、かつ弾性を有するローターと、このローターの胴部が挿入されている円孔を具備するフック部材とを備えているプレハブパネル用フック装置において、前記フック部材との係合によりプレハブパネルを結合するピンを有するとともに、前記ローターの胴部外周面に3個の突部が形成され、この3個の突部の内一対は、略180°ずれて配置され、残りの1個はロ−タ−の偏心軸から遠い側の胴部外周面において前記一対の突部の中間の位置に配置されており、一方、前記円孔の内周面には、前記フック部材がピンに係合した状態で前記3個の突部全部に係合する複数個の係合部が形成されていることを特徴とするプレハブパネル用フック装置。
  2. 前記ロ−タ−の胴部の両端には各々フック部材の離脱を防止する係止部が形成されており、この係止部の一部が複数の突起で構成されていることを特徴とする請求項1記載のプレハブパネル用フック装置。
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