JP3538937B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JP3538937B2
JP3538937B2 JP01358995A JP1358995A JP3538937B2 JP 3538937 B2 JP3538937 B2 JP 3538937B2 JP 01358995 A JP01358995 A JP 01358995A JP 1358995 A JP1358995 A JP 1358995A JP 3538937 B2 JP3538937 B2 JP 3538937B2
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純 松山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体的なプリント配線
板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、立体成形品を絶縁基板とするプリ
ント配線板の製造方法における回路形成は、例えば、特
開平4ー76985号公報に開示されている。すなわ
ち、図4(a)乃至図4(c)に示すように、立体成形
品10の表面を適度な表面粗さに粗化した後、無電解メ
ッキ及び電解メッキ等により、全面に回路導体用の銅等
の導電層20を形成する。次に、その導電層20の表面
に感光性を有する電着レジスト30等の膜を形成し、平
行光50により露光用平面マスク40を介して露光し、
現像してエッチングレジスト等のレジスト30aを形成
した後、露出した導電層20をエッチングすることによ
り、図3(a)に示すように、立体的な絶縁基板の三次
元の表面にプリント配線回路20pを形成するという方
法が用いられてきた。ここで、電着レジスト30は、光
が当たると硬化または溶解する感光性を有し、現像工程
で不要の電着レジスト30を除去して、不要の導電層2
0を露出させると、不要の導電層20は、エッチング液
で溶解され、回路パターンに必要な導電層20は、エッ
チングレジスト等のレジスト30aで覆われて保護され
るためエッチング液で溶解されずに残る。したがって、
エッチングが完了した後は、使用したエッチングレジス
ト等のレジスト30aを剥離液で剥離を行うことにより
上記の導電層20からプリント配線回路20pが立体成
形品10の三次元の表面に形成される。ポジ型(光溶解
型)の電着レジスト30を使用した場合には、露光され
た部分のみ電着レジスト30が分解され下地の導電層2
0が露出される。すなわち、未露光部の電着レジスト3
0はそのまま残り、エッチングレジスト等のレジスト3
0aとなり、回路パターンになる。逆にネガ型(光硬化
型)の電着レジストを使用した場合には、露光された部
分のみレジストが硬化し、未露光部のレジストが現像で
溶解する。すなわち、露光部の電着レジスト30はその
まま残り、回路パターンになる。
【0003】しかし、前記のような方法では、図3
(b)、図3(e)及び図3(f)等に示すようなプリ
ント配線板を得ることができなかった。すなわち、立体
成形品10の略垂直な壁面10sが複数ある場合、これ
らの略垂直な壁面10sの中で所定の略垂直な壁面10
sを選択的に露光することができず、略垂直な壁面10
sの全てに導電層20が形成されてしまうか、あるい
は、略垂直な壁面10sのいずれにも導電層20が形成
されないかのいずれかであった。特開平4ー76985
号公報に開示されている実施例では、ポジ型の電着レジ
スト30を使用している。すなわち、図4(a)及び図
4(b)に示すように、ポジ型の電着レジスト30を使
用した場合には、露光用平面マスク40の透明部分であ
る露光部40aを光が透過しても、露光用平面マスク4
0に対する仮想垂直線40sと平行に平行光50を照射
するために、略垂直の壁面10sに形成されたポジ型の
電着レジスト30は露光されないので、図4(c)に示
すように、略垂直の壁面10sの略全面にエッチングレ
ジスト等のレジスト30aが残りパターンニングできな
い。したがって、図3(c)に示すように、略垂直な壁
面10s全てに導電層20が形成されてしまう。立体成
形品10の略垂直な壁面10sに不要な導電層20が形
成されると、例えば、後工程の実装封止で、封止樹脂と
回路金属の密着が悪いので、この封止樹脂と回路金属と
の界面から水分が侵入し、信頼性が悪くなってしまうと
いう問題があった。
【0004】そのために、従来は図3(a)に示すよう
に、例えば、導電層20を形成が不要な立体成形品10
の壁面を垂直にせず、角度をつけて傾斜面10kとする
ことにより、この傾斜面10kには導電層20を形成せ
ず、貫通孔70の略垂直な壁面10sには導電層20を
形成するというようにしていたために、基板が大きくな
ってしまうという問題があった。また、小型化するため
には、図3(f)に示すように、略垂直な壁面10sで
回路を絶縁する。ところが、略垂直な壁面10sで回路
を絶縁したくても、導電層20を形成しなければならな
いスルーホール等の貫通孔70の略垂直な壁面10sが
ある場合には、前記と同様、複数の略垂直な壁面10s
から、選択的に所定の略垂直な壁面10sを露光するこ
とができなかった。
【0005】逆にネガ型の電着レジスト30を使用した
場合でも、露光された部分のみ電着レジスト30が硬化
し、未露光部の電着レジスト30が現像で溶解する。す
なわち、図5(a)及び図5(b)に示すように、露光
用平面マスク40に対する仮想垂直線40sと平行に平
行光50を照射するために、貫通孔70の略垂直な壁面
10sに形成されたネガ型の電着レジスト30は露光さ
れないので、図5(c)に示すように、貫通孔70等の
略垂直な壁面10sにエッチングレジスト等のレジスト
30aが形成されない。したがって、図3(d)に示す
ように、略垂直な壁面10sのいずれにも導電層20が
形成されず、所定の面にプリント配線回路形成(パター
ニング)ができないという問題があった。以上の説明
は、図3(b)、図3(e)及び図3(f)等に示すよ
うなプリント配線板、すなわち、立体成形品10の略垂
直な壁面10sが複数ある場合、これらの略垂直な壁面
10sの中で所定の略垂直な壁面10sを選択的に露光
することができず、略垂直な壁面10sの全てに導電層
20が形成されてしまうか、あるいは、略垂直な壁面1
0sのいずれにも導電層20が形成されないかのいずれ
かであるという点で共通の問題であるが、特に、図3
(b)に示すようなプリント配線板、すなわち、貫通孔
70が段部を有し、1つの貫通孔70が複数の略垂直な
壁面10sを有する場合には、これらの略垂直な壁面1
0sの中で所定の略垂直な壁面10sを選択的に露光す
ることが、さらに困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の事実に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、立体
成形品からなる絶縁基板の三次元の表面で、立体成形品
に配設された露光用平面マスクに対して略垂直な壁面が
複数ある場合に、これらの略垂直な壁面の中から選択的
に、所定の略垂直な壁面に確実に露光ができるプリント
配線板の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プリント配線板の製造方法は、絶縁性を有する立体成形
品1の表面に、導電層2を形成し、この導電層2に感光
性を有する電着レジスト3を形成するとともに、露光用
平面マスク4を介して光を照射し、電着レジスト3を露
光、現像してレジスト3aを形成することによりプリン
ト配線回路2pを形成するものであって、断面積の大き
い空間(7a)と断面積の小さい空間(7s)とが連通
する段部を有する貫通孔7を備え、露光用平面マスク4
に対して複数の略垂直な壁面1sを有するプリント配線
板の製造方法において、立体成形品1に配設された露光
部4aと未露光部4bとを備えた露光用平面マスク4を
介して、平行光5hを照射して所定の電着レジスト3を
露光する平行光露光工程と、露光用平面マスク4を介し
て、散乱光5sを照射して露光用平面マスク4に対して
所定の略垂直な壁面1sに形成された電着レジスト3を
露光する散乱光露光工程とを有するとともに、前記平面
光露光工程及び散乱光露光工程は、貫通孔7の小さい開
口部7k側から散乱光を照射するものであることを特徴
とする。
【0008】本発明の請求項2に係るプリント配線板の
製造方法は、前記貫通孔7が段部を有し、貫通孔7の小
さい開口部7k側の立体成形品1の表面に光乱反射板8
hを配設して小さい開口部7kを覆い、貫通孔7の大き
い開口部7t側の立体成形品1の表面に露光用平面マス
ク4を配設し、この露光用平面マスク4を介して平行光
5hを照射して所定の電着レジスト3を露光する平行光
露光工程と、前記大きい開口部7t側の立体成形品1の
表面に光吸収板8kを配設して大きい開口部7tを覆
い、前記小さい開口部7k側の立体成形品1の表面に露
光用平面マスク4を配設し、この露光用平面マスク4を
介して散乱光5sを照射して所定の電着レジスト3を露
光する散乱光露光工程とを有することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の請求項1に係るプリント配線板の製造
方法では、立体成形品1に配設された露光部4aと未露
光部4bとを備えた露光用平面マスク4を介して、平行
光5hを照射して電着レジスト3を露光する平行光露光
工程で、平行光5hを乱反射させた散乱光5sによっ
て、露光用平面マスク4に対して垂直な壁面1sに形成
された所定の電着レジスト3が露光され、平行光露光工
程で露光することができない露光用平面マスク4に対し
て略垂直な壁面1sが複数ある場合に、これらの略垂直
な壁面1sの中から選択的に、所定の略垂直な壁面1s
に形成された電着レジスト3を、露光用平面マスク4を
介して散乱光5sを照射して露光する散乱光露光工程で
露光するので、所定の垂直な壁面1sに形成された電着
レジスト3を確実に露光できる。
【0010】本発明の請求項2に係るプリント配線板の
製造方法では、前記貫通孔7が段部を有し、貫通孔7の
小さい開口部7k側の立体成形品1の表面に光乱反射板
8hを配設して小さい開口部7kを覆い、貫通孔7の大
きい開口部7t側の立体成形品1の表面に露光用平面マ
スク4を配設し、この露光用平面マスク4を介して平行
光5hを照射して所定の電着レジスト3を露光する平行
光露光工程を有するので、この平行光5hが光乱反射板
8hに当たって乱反射することによって散乱光5sとな
るため、この乱反射した散乱光5sによって、露光用平
面マスク4に対して垂直な壁面1sに形成された所定の
電着レジスト3が露光される。しかも、前記大きい開口
部7t側の立体成形品1の表面に光吸収板8kを配設し
て大きい開口部7tを覆い、前記小さい開口部7k側の
立体成形品1の表面に露光用平面マスク4を配設し、こ
の露光用平面マスク4を介して散乱光5sを照射して所
定の電着レジスト3を露光する散乱光露光工程を有する
ので、照射された散乱光5sが光吸収板8kで吸収さ
れ、空間7aを形成する露光不要の垂直な壁面1s等の
面に、散乱光5sが照射されるのを防止するため、露光
不要の垂直な壁面1s等の面に形成された電着レジスト
3が露光され難い。すなわち、貫通孔7が段部を有し、
1つの貫通孔7が複数の略垂直な壁面1sを有する場合
であっても、これらの略垂直な壁面1sの中で所定の略
垂直な壁面1sを選択的に露光することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、具体的に説
明する。
【0012】図1に第1実施例を示す。図1(a)に示
すように、プリント配線板の立体的な絶縁基板となるス
ルーホール等の貫通孔7を備えた凹凸のある形状からな
る立体成形品1は、例えば、熱硬化性樹脂又は熱可塑性
樹脂等を使用して射出成形等により成形して得られたも
のである。例えば、液晶ポリマー(ポリプラスチックス
社製:商品名ベクトラ)等のスーパーエンプラを使用し
て射出成形で成形する。もちろん射出成形のみに限定さ
れるものではなく、切削加工により貫通孔7を備えた凹
凸のある立体成形品1に仕上げてもよい。この立体成形
品1の三次元の表面を強アルカリ溶液で適度な表面粗さ
に粗面化処理した後パラジウムの核付け処理をして導電
層2を密着し易くした後、例えば、無電解銅めっき、ス
パッタリング又は蒸着等を立体成形品1の表面全面に施
し、その上に電気銅めっきで所要の厚みをつけて、全面
に回路導体用の導電層2を形成する。次に、その導電層
2の表面に感光性を有する電着レジスト3、例えば光硬
化型(ネガ型)又は光溶解型(ポジ型)の電着レジスト
3を形成する。
【0013】感光性を有するレジストとして、電着レジ
スト3が好ましい理由は、一般の液状レジストでは、立
体成形品1の凹凸のある三次元の表面に形成した場合に
凹凸への追従性は、10μm程度までであり、回路形成
の精度が悪いのに対し、電着レジスト3では、立体成形
品1の凹凸のある三次元の表面に完全に追従して密着で
き、回路形成の精度が良くなるためである。ここで、光
硬化型の電着レジスト3は、光が当たる(露光する)と
硬化し、光溶解型の電着レジスト3は、光が当たると溶
解する。したがって、例えば、光硬化型(ネガ型)の電
着レジスト(シプレイ社製:商品名イーグル)を電気泳
動で導電層2の表面に形成し、次いで、例えば、図1
(b)に示すように、立体成形品1に配設された露光部
4aと未露光部4bとを備えた露光用平面マスク4に対
する仮想垂直線4sと平行に、平行露光機6h等の露光
装置を用いて、紫外線等の平行光5hで露光用平面マス
ク4を介して露光を行う。図1(b)では、平行露光機
6hを、光源6kとレンズ6rとによって、模式的に示
した。平行光5hは、例えば、レンズ6r等の焦点に光
源6kを置き、レンズ6rを通過させることにより得る
ことができる。すなわち、平行光5hとは、例えば、あ
る位置で遮蔽板を用いて遮った場合の遮蔽板の露光面積
と、位置を変えて遮蔽板を用いて遮った場合の遮蔽板の
露光面積とが略同じであるような光である。したがっ
て、平行光5hを用いると露光精度がよい。
【0014】ところが、平行光5hの照射方向に対し
て、垂直な壁面1sは、平行光5hを用いると殆ど露光
されない。すなわち、平行光5hのみでは、垂直な壁面
1sに形成された所定の電着レジスト3を露光できな
い。したがって、平行光5hを用いて露光した後、ある
いは露光する前に、図1(c)に示すように、例えば、
前記露光用平面マスク4を、貫通孔7に露光部4aを当
接するようにした所定の露光用平面マスク4を用いて、
この露光用平面マスク4を介して散乱露光機6s等の露
光装置を使用して、紫外線等の散乱光5sの光で露光を
行う。平行光5hでは貫通孔7等の垂直な壁面1sに形
成された電着レジスト3を露光することが困難である
が、散乱光5sを用いることにより、垂直な壁面1sに
形成された電着レジスト3を容易に露光することができ
る。すなわち、散乱光5sとは、例えば、ある位置で遮
蔽板を用いて遮った場合の遮蔽板の露光面積と、位置を
変えて遮蔽板を用いて遮った場合の遮蔽板の露光面積と
が異なる。すなわち、散乱光5sとは、散乱光5sの光
源と遮蔽板との距離が離れるにしたがい、露光面積が大
きくなるような光である。したがって、散乱光5sを用
いると、散乱光5sの照射方向に対して、垂直な壁面1
sでも露光することができる。ところが、散乱光5sを
用いると露光精度が低くなる。すなわち、散乱光5sの
みでは、電着レジスト3を精度良く露光することができ
ない。したがって、平行光5hを照射して所定の電着レ
ジスト3を露光する平行光露光工程と、散乱光5sを照
射して、露光用平面マスク4に対して略垂直な壁面1s
に形成された電着レジスト3を露光する散乱光露光工程
とを有するので、露光用平面マスク4に対して略垂直な
壁面1sが複数ある場合に、これらの略垂直な壁面1s
の中から選択的に、所定の略垂直な壁面1sに形成され
た電着レジスト3をを確実に露光できる。
【0015】そのため、図1(d)に示すように、未露
光部の電着レジスト3がアルカリ水溶液等の現像液で溶
解除去され、未露光部に導電層2が露出し、露光部の電
着レジスト3がレジスト3aとして導電層2を覆った状
態になる。すなわち、立体成形品1からなる絶縁基板の
三次元の表面で、垂直な壁面1sであって、レジスト不
要面にはレジスト3aを形成せず、かつ、例えば、貫通
孔7等のレジスト必要面にレジスト3aを形成すること
ができる。もちろん、露光の順序を入れ換えて、図1
(c)に示すように、露光用平面マスク4を介して散乱
光5sで露光を行った後に、図1(b)に示すように、
平行光5hで露光を行ってもよい。一方、光溶解型(ポ
ジ型)の電着レジスト3を用いた場合には、逆に露光部
の電着レジスト3が現像液で溶解除去され、露光部に導
電層2が露出し、未露光部の電着レジスト3がレジスト
3aとして導電層2を覆った状態になる。この露出した
導電層2を現像により、例えば、塩化第二銅溶液等のエ
ッチング液で化学的に溶解する。エッチングが完了した
後は、使用したレジスト3aを塩化メチレン等の剥離液
で剥離を行うと、図1(e)に示すように、導電層2に
プリント配線回路2pが形成される。すなわち、光硬化
型の電着レジスト3を用いた場合には、露光部にプリン
ト配線回路2pが形成され、光溶解型の電着レジスト3
を用いた場合には、逆に未露光部にプリント配線回路2
pが形成されることになる。
【0016】以上のようにして、立体成形品1からなる
絶縁基板の三次元の表面で、立体成形品1に配設された
露光用平面マスク4に対して略垂直な壁面1sが複数あ
る場合に、これらの略垂直な壁面1sの中から選択的
に、所定の略垂直な壁面1sに形成された電着レジスト
3を、露光用平面マスク4を介して散乱光5sを照射し
て露光する散乱光露光工程で露光するので、所定の垂直
な壁面1sに形成された電着レジスト3を確実に露光で
きる。
【0017】図2に第2実施例を示す。図2(a)に示
すように、プリント配線板の立体的な絶縁基板となるス
ルホール等の貫通孔7を備えた凹凸のある形状からなる
立体成形品1の全面に、第1実施例と同様にして、回路
導体用の導電層2を形成し、次に、この導電層2の表面
に感光性を有する電着レジスト3、例えば光硬化型(ネ
ガ型)の電着レジスト3を形成する。前記貫通孔7は、
例えば、垂直な壁面1sにより形成された、断面積の大
きい空間7aと断面積の小さい空間7sとが連通したよ
うな段部を有するものであってもよい。図2(b)に示
すように、貫通孔7の断面積の小さい空間7sの小さい
開口部7k側の立体成形品1の表面に光乱反射板8hを
配設する。この光乱反射板8hとしては、例えば、表面
に微細な凹凸を有する金属板を使用し、光が当たると散
乱光5sを乱反射する。貫通孔7の断面積の大きい空間
7aの大きい開口部7t側の立体成形品1の表面には、
露光用平面マスク4を配設する。この露光用平面マスク
4を介して平行光5hを照射する。この平行光5hが光
乱反射板8hに当たって散乱光5sを乱反射する。この
乱反射した散乱光5sが断面積の小さい空間7sの垂直
な壁面1sに形成された所定の電着レジスト3を露光す
る。
【0018】次いで、前記大きい開口部7t側の立体成
形品1の表面に、露光用平面マスク4に代えて、例え
ば、黒のゴム板等の光吸収板8kを配設し、前記小さい
開口部7k側の立体成形品1の表面に、光乱反射板8h
に代えて、露光用平面マスク4を配設し、この露光用平
面マスク4を介して、散乱露光機6s等の露光装置を用
いて、紫外線等の散乱光5sを照射して断面積の小さい
空間7sの垂直な壁面1sに形成された所定の電着レジ
スト3と前記小さい開口部7k側の立体成形品1の表面
の所定の電着レジスト3とを露光する。この場合、露光
用平面マスク4は基板と密着させておき、平面の露光の
切れ性を良くする。平行光5hでは略垂直な壁面1sの
所定の電着レジスト3を露光することは困難であるが、
散乱光5sを用いることにより、容易に露光することが
できる。さらに、散乱露光機6s等の露光装置を用い
て、紫外線等の散乱光5sを照射する場合に、前記大き
い開口部7t側の立体成形品1の表面に光吸収板8kを
配設し、前記小さい開口部7k側の立体成形品1の表面
に露光用平面マスク4を配設しているので、照射された
散乱光5sが光吸収板8kで吸収され、断面積の大きい
空間7aを形成する垂直な壁面1sに散乱光5sが照射
されるのを防止する。すなわち、断面積の小さい空間7
sから入り込んだ散乱光5sが吸収され、断面積の大き
い空間7aを形成する垂直な壁面1sの露光不要の電着
レジスト3が露光され難くなるので、所望の露光ができ
る。すなわち、垂直な壁面1sに形成された所定の電着
レジスト3を確実的に露光できるため、図2(d)に示
すように、未露光部の電着レジスト3がアルカリ水溶液
等の現像液で溶解除去され、未露光部に導電層2が露出
し、露光部の電着レジスト3がレジスト3aとして導電
層2を覆った状態になる。すなわち、立体成形品1から
なる絶縁基板の三次元の表面で、垂直な壁面1sでレジ
スト不要部にはレジスト3aを形成せず、かつ、レジス
ト必要部にはレジスト3aを形成することができる。
【0019】もちろん、露光の順序を入れ換えて、図2
(c)に示すように、露光用平面マスク4を介して散乱
光5sで露光を行った後に、図2(b)に示すように、
平行光5hで露光を行ってもよい。この露出した導電層
2を現像により、例えば、塩化第二銅溶液等のエッチン
グ液で化学的に溶解する。エッチングが完了した後は、
使用したレジスト3aを塩化メチレン等の剥離液で剥離
を行うと、図2(e)に示すように、導電層2にプリン
ト配線回路2pが形成される。すなわち、光硬化型の電
着レジスト3を用いた場合には、露光部にプリント配線
回路2pが形成され、光溶解型の電着レジスト3を用い
た場合には、逆に未露光部にプリント配線回路2pが形
成されることになる。以上のようにして、貫通孔7が段
部を有し、1つの貫通孔7が複数の略垂直な壁面1sを
有する場合であっても、これらの略垂直な壁面1sの中
で所定の略垂直な壁面1sを選択的に露光することがで
きる。
【0020】以上により、本発明の請求項1及び請求項
2に係るプリント配線板の製造方法によると、垂直な壁
面1sに代えて斜面にする必要がなく、小型化及び高機
能化したプリント配線板が得られる。さらに、立体成形
品1に配設された露光部4aと未露光部4bとを備えた
露光用平面マスク4を介して、平行光5hを照射して電
着レジスト3を露光する平行光露光工程と、露光用平面
マスク4を介して、散乱光5sを照射して露光用平面マ
スク4に対して略垂直な壁面1sに形成された電着レジ
スト3を露光する散乱光露光工程とを有するので、複雑
な形状の立体マスクが不要である。かつ露光用平面マス
クの変更だけで容易に回路パターンを変更することがで
き、より複雑な基板にも露光の組み合わせ条件によって
柔軟に対応できるので、回路設計の自由度が増す。
【0021】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るプリント配線板
の製造方法によると、立体成形品に配設された露光用平
面マスクに対して略垂直な壁面が複数ある場合に、これ
らの略垂直な壁面の中から選択的に、所定の略垂直な壁
面に形成された電着レジスト3を、露光用平面マスクを
介して散乱光を照射して露光する散乱光露光工程で露光
するので、所定の垂直な壁面1sに形成された電着レジ
スト3を確実に露光できるため、垂直な壁面に代えて斜
面にする必要がなく、小型化及び高機能化したプリント
配線板が得られる。さらに、複雑な形状の立体マスクが
不要であり、露光用平面マスクの変更だけで容易に回路
パターンを変更することができ、より複雑な基板にも露
光の組み合わせ条件によって柔軟に対応できるので、回
路設計の自由度が増す。
【0022】本発明の請求項2に係るプリント配線板の
製造方法によると、平行光が光乱反射板に当たって乱反
射することによって散乱光となるので、この乱反射した
散乱光によって、露光用平面マスクに対して垂直な壁面
に形成された電着レジストが露光されるため、所定の略
垂直な壁面に形成された電着レジストへの露光をさらに
確実にする。しかも、照射された散乱光が光吸収板で吸
収され、露光不要の垂直な壁面等の面に、散乱光が照射
されるのを防止するので、露光不要の垂直な壁面等の面
に形成された電着レジストが露光され難いため、プリン
ト配線回路の精度がさらに向上する。すなわち、貫通孔
が段部を有し、1つの貫通孔が複数の略垂直な壁面を有
する場合であっても、これらの略垂直な壁面の中で所定
の略垂直な壁面を選択的に露光することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリント配線板の製造方法の第1
実施例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るプリント配線板の製造方法の第2
実施例を示す断面図である。
【図3】従来例に係るプリント配線板の製造方法の断面
図である。
【図4】従来例に係るプリント配線板の製造方法でポジ
型の電着レジストを使用した場合の断面図である。
【図5】従来例に係るプリント配線板の製造方法でネガ
型の電着レジストを使用した場合の断面図である。
【符号の説明】
1 立体成形品 2 導電層 2p プリント配線回路 3 電着レジスト 3a レジスト 4 露光用平面マスク 4a 露光部 4b 未露光部 5h 平行光 5s 散乱光 7 貫通孔 7k 小さい開口部 7t 大きい開口部 8h 光乱反射板 8k 光吸収板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−76985(JP,A) 特開 平3−255693(JP,A) 特開 平3−35587(JP,A) 特開 昭63−236032(JP,A) 特開 平8−186381(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/06 G03F 7/20 H05K 3/00 H05K 3/18 H05K 3/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性を有する立体成形品(1)の表面
    に、導電層(2)を形成し、この導電層(2)に感光性
    を有する電着レジスト(3)を形成するとともに、露光
    用平面マスク(4)を介して光を照射し、電着レジスト
    (3)を露光、現像してレジスト(3a)を形成するこ
    とによりプリント配線回路(2p)を形成するものであ
    って、断面積の大きい空間(7a)と断面積の小さい空
    間(7s)とが連通する段部を有する貫通孔(7)を備
    え、露光用平面マスク(4)に対して複数の略垂直な壁
    面(1s)を有するプリント配線板の製造方法におい
    て、 立体成形品(1)に配設された露光部(4a)と未露光
    部(4b)とを備えた露光用平面マスク(4)を介し
    て、平行光(5h)を照射して所定の電着レジスト
    (3)を露光する平行光露光工程と、露光用平面マスク
    (4)を介して、散乱光(5s)を照射して露光用平面
    マスク(4)に対して所定の略垂直な壁面(1s)に形
    成された電着レジスト(3)を露光する散乱光露光工程
    とを有するとともに、前記平面光露光工程及び散乱光露
    光工程は、貫通孔(7)の小さい開口部(7k)側から
    散乱光を照射するものであることを特徴とするプリント
    配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記貫通孔(7)が段部を有し、貫通孔
    (7)の小さい開口部(7k)側の立体成形品(1)の
    表面に光乱反射板(8h)を配設して小さい開口部(7
    k)を覆い、貫通孔(7)の大きい開口部(7t)側の
    立体成形品(1)の表面に露光用平面マスク(4)を配
    設し、この露光用平面マスク(4)を介して平行光(5
    h)を照射して所定の電着レジスト(3)を露光する平
    行光露光工程と、前記大きい開口部(7t)側の立体成
    形品(1)の表面に光吸収板(8k)を配設して大きい
    開口部(7t)を覆い、前記小さい開口部(7k)側の
    立体成形品(1)の表面に露光用平面マスク(4)を配
    設し、この露光用平面マスク(4)を介して散乱光(5
    s)を照射して所定の電着レジスト(3)を露光する散
    乱光露光工程とを有することを特徴とする請求項1記載
    のプリント配線板の製造方法。
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