JP3538809B2 - 油の回収装置と油の回収方法 - Google Patents

油の回収装置と油の回収方法

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JP3538809B2
JP3538809B2 JP2000131323A JP2000131323A JP3538809B2 JP 3538809 B2 JP3538809 B2 JP 3538809B2 JP 2000131323 A JP2000131323 A JP 2000131323A JP 2000131323 A JP2000131323 A JP 2000131323A JP 3538809 B2 JP3538809 B2 JP 3538809B2
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    • E02B15/046Collection of oil using vessels, i.e. boats, barges
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
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    • E02F3/04Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven
    • E02F3/28Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with digging tools mounted on a dipper- or bucket-arm, i.e. there is either one arm or a pair of arms, e.g. dippers, buckets
    • E02F3/36Component parts
    • E02F3/40Dippers; Buckets ; Grab devices, e.g. manufacturing processes for buckets, form, geometry or material of buckets
    • E02F3/413Dippers; Buckets ; Grab devices, e.g. manufacturing processes for buckets, form, geometry or material of buckets with grabbing device
    • E02F3/4131Dippers; Buckets ; Grab devices, e.g. manufacturing processes for buckets, form, geometry or material of buckets with grabbing device mounted on a floating substructure
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    • Y10S210/922Oil spill cleanup, e.g. bacterial
    • Y10S210/923Oil spill cleanup, e.g. bacterial using mechanical means, e.g. skimmers, pump

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な構成を有す
る油の回収装置と油の回収方法に関するものである。こ
の発明は、事故等により海上など水面上に流出した油
を、従来型の高価な専用の回収船や回収装置によらず、
水と油を分離して浮遊する油を効率よく回収するのに好
適な油の回収バケットを、一般の建設作業などに使用さ
れる起重機、起重機船、掘削機械などに装着して、油を
回収する装置と、この装置を用いた油を回収する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】1.従来、油田事故やタンカー事故等で
海洋に流出した油は、吸引型油の回収船、ドレッジャー
型回収船等の専用又は多目的型回収装置によって回収し
ていたが、従来の装置は何れも多額の費用を要するもの
で、高価であることから配備する数が限定され、配備場
所には係留または格納する大型の施設を必要とした。ま
た、配備されている港湾などから遠隔な地区で起こった
油流出事故等に対する緊急出動が容易なものではなかっ
た。 2.起重機船や砂利採取運搬船(ガット)等により掘削
用バケットなどにより掬い上げて回収していた。(掘削
用バケット方式) 3.本特許出願人は、従来技術に対し効率よく油を回収
する方法として、グラブ型バケットのシェルに孔及び/
又はスリットを開けたバケットを発明し、油の粘度に関
する簡易測定技術及びその回収方法と合わせて、平成1
1年特許願第130156号において出願中である。
(グラブ型バケット方式)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。 1.掘削用バケット方式について この方式では、回収する流出油と共に大量の海水等が混
在する形で回収されるものであり、油の回収効率は低
く、大量の水と油が混在するまま回収することから回収
油の輸送量が膨大であり、受入れる陸上の施設もピット
などに大きな容量のものを必要とした。 2.グラブ型バケット方式について A.しかし、その後の実験観察により当該構造において
は、油と水が完全に分離される前に油の一部がバケット
上方に開けた孔やスリットから落下することが明らかと
なった。従って、水と油をより確実に分離する技術が求
められる。 B.グラブ型バケットによる回収作業において、バケッ
トを閉じる行程でバケット内の液面が持ち上がり、上面
に浮遊する油及び水がバケット外に流出することから油
の回収効率は極めて低かった。 C.従来技術による回収装置は、概ね高価であることか
ら流出油事故が懸念される地域に遍く配置することが難
しく、又緊急時の移動性が高いものではなかった。
【0004】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、次のような諸点に配慮したものを提供しようとす
るものである。 1.回収作業の初期工程で、海水を分離する有効な手段
がなく、流出油は多量の海水と一緒に回収されるため、
油そのものの回収効率が低かった。 2.本特許出願人が平成11年特許願第130156号
で述ベたグラブ型バケットのシェルの上方または側面に
も孔及び/又はスリットを設け、掬い上げた油と混在す
る水を排出する構造のバケットは、水の落下が終了する
前又は終了直後に、上方に位置する孔又はスリットから
油が落下し、混在する水の量を大幅に減ずる効果は認め
られたが、水と油を完全に分離回収する構造ではなかっ
た。 3.回収しようとする油と水の分離が容易に確認でき、
且つ油のみの回収効率が高い機能のバケットが求められ
る。 4.グラブ型バケットにおいて油と水の混合状態の液を
回収し、バケットを閉じる行程でバケット内面の水面が
持ち上がりバケット外に流出することで、上面に浮遊す
る油の多くを含む液体がバケット外に排出され回収効率
が低下するので、バケットを閉じる作業時に持ち上がっ
た液面の流出を防止する機能が求められる。 5.油の回収装置は万が一の事故に対する備えであり、
また流出した油の拡散を防止するためには早期の回収が
必要で、相当数の装置を準備することが望ましいことか
ら、安価に製造できる、容易に他の地域から移動できる
等の汎用性と緊急対応性が求められる。更に、事故など
の緊急時以外は使用しないことから、格納施設等も小規
模で簡易なもので足りるようなものが望まれる。 6.海岸などで重機械を利用して回収する場合、水や砂
などの混入を防止しながら効率よく回収できる技術が求
められる。 7.本発明の油と水の分離に際し、排水後、油が落下し
始めるまでの時間を確保するために油の粘度に合わせ、
孔径に対して8〜30倍程度の孔延長となる円筒形の孔
を形成する必要がある。しかるに、現状では孔径の数倍
に及ぶ鋼板に一気に孔を開ける技術が無く、孔径と同等
厚の鋼板に穿孔したものを数枚重ねるなどにより構成す
るが、重量が過大となるばかりでなく、重ね合わせた鋼
板の間隙に水分が侵入することによって錆が発生し、保
管期間などにおいて錆による孔径の狭窄化及び底板の腐
食を招くことから、重量を抑えて孔の内面が一体となる
構造とする技術が求められる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記のようになるものである。
【0006】請求項1記載の発明は、起重機あるいは起
重機船5と箱型バケット部6と、回収槽あるいは回収運
搬船7から構成され、箱型バケット部6は、箱型バケッ
ト体6Aと底板6Bから構成され、箱型バケット体6A
は、平面方形の角筒状に構成されていると共に、この箱
型バケット体6Aの下面開口部には、一方の底板6Bと
他方の底板6Bが下方に向け観音開きの状態で開閉自在
に取付けられ、この箱型バケット体6Aは、起重機ある
いは起重機船5におけるブーム5Aに連結され、底板6
Bは、油と水の粘度差を利用して油と水を分離するため
に、回収作業前に測定した油の粘度に合わせて平板に一
定の径と長さを有する円筒形の孔6B1、6B1..が
計算により求めた必要個数設けられたものを選定してボ
ルトなどでバケット底面の枠内に装着して使用するよう
に構成され、回収槽あるいは回収運搬船7は、所定容量
の箱状に構成されていることを特徴とするものである。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明を用いた下記の各工程から構成されていることを特徴
とするものである。
【0008】第1工程 油の回収装置を用意する。 第2工程 箱型バケット部6で、海面に浮遊している油Oを水Wと
一緒に掬い上げ、回収槽あるいは回収運搬船7方向に旋
回移動させながら、水を底板の円筒形の孔から外に流下
排水させる。
【0009】第3工程 箱型バケット部6が回収槽あるいは回収運搬船7の上面
に位置した状態で、当該箱型バケット部6を開口させて
残留している油を流下排出して回収槽あるいは回収運搬
船に回収する。
【0010】請求項3記載の発明は、起重機船8とグラ
ブ型バケット9と回収運搬船10から構成され、グラブ
型バケット9は、グラブ型バケット体9Aと底板9Bと
流出防止用の板9Cから構成され、グラブ型バケット体
9Aは、平面前後に長い下方枠9A1と、この下方枠の
下面に一方のシェル9A2と他方のシェル9A2が下方
に向け観音開きの状態で開閉自在に取付けられ、一方の
シェル9A2と他方のシェル9A2は、土砂などを掬う
ことのできる公知の形状に構成されていると共に、底部
には底板が水平に取付けられる開口部が形成され、グラ
ブ型バケット9は、起重機8Aにおけるブーム8A1に
連結され、底板9Bは、油と水の粘度差を利用して油と
水を分離するために、回収作業前に測定した油の粘度に
合わせて平板に一定の径と長さを有する円筒形の孔
1、B1..が計算により求めた必要個数設けられた
ものを選定してボルトなどでバケット底面の枠内に装着
して使用するように構成され、流出防止用の板9Cは、
下方枠9A1の両端より開閉する一方のシェル9A2と
他方のシェル9A2の前後面に位置する状態で垂下した
板で構成され、回収運搬船10は、所定容量の箱状に構
成され運搬船に配設されていることを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明を用いた下記の各工程から構成されていることを特徴
とするものである。 第1工程 油の回収装置を用意する。 第2工程 グラブ型バケット9で、海面に浮遊している油Oを水W
と一緒に掬い上げ、回収運搬船10方向に旋回移動させ
ながら、水を底板の円筒形の孔から外に流下排水させ
る。
【0012】第3工程 グラブ型バケット9が回収運搬船10の上面に位置した
状態で、当該グラブ型バケット9を開口させて油を流下
排出して回収運搬船に回収する。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1、請求項
3のいずれかに記載の発明における底板において、当該
底板における円筒形の孔の径、及びその長さが次のよう
に構成されていることを特徴とするものである。 a.油の粘度103 cstの場合、孔径3mm、孔の長
さ100mm。 b.油の粘度104 cst以上の場合、孔径5mm、孔
の長さ43mm。
【0014】作用は下記の通りである。 1.油と水の粘度差から油の粘度に応じた円筒形の孔を
通じて油と水の混合物を排出する場合、水と油が該孔を
通過する速度に相当の差異があるために、バケットなど
の容器に油が浮遊する水面近くの液体を掬い上げ、底板
が水平となる状態で空中に止めおくと、比重差により下
方に位置する水が糸状に連続した状態で落下し、油が孔
の上面に達した時点で液体の落下が何れの孔においても
ほぼ同時に止まることが実験により観察された。このよ
うに水と油が連続して落下するのではなく、油が落下し
始めるまで一定時間がずれることから起重機などのオペ
レーターが水の排出の完了を直接視認した後に、回収運
搬船や回収槽上に旋回してバケットを開く操作を行い、
水と分離されてバケット内に残った油を回収する。 2.油の粘度により孔径及び長さの異なる円筒形の孔
を、水の排出時間に合わせた計算より求めた個数設けた
底板を装着したバケットを用意する。該バケットを使用
することにより、バケット内に取込まれた水と油の混合
液下面の水が旋回時間内に排出され、油下面が孔の上面
に達した時点で粘度差により通過速度が遅くなり液体の
落下が一定時間止まる。この間に回収運搬船や回収槽上
に旋回して、バケットを開口または傾けるなどの操作を
行い、バケット内に残った油を落下回収する。油の粘度
の変化で同じ底板を用いた場合の液体の落下停止時間に
差異はあるが、浮遊油の粘度に合わせて2〜3種類の底
板を取替え使用することで、何れの場合も水の落下から
油の落下まで相当のタイムラグがあり、流出した原油か
ら重油など高粘度油まで粘度の異なる油を広い範囲で、
混在する水を殆ど含まない状態で回収することができ
る。
【0015】3.回収に用いる起重機船や砂利採取運搬
船などの一般的なサイクルタイムを30秒と仮定し、1
サイクル中のバケットによる掬い上げ後の排水時間を約
25秒、水の排水後、運搬船に積込むまでの時間を10
〜20秒程度と設定して、原油等の軽質油に対して孔径
1〜2mm、孔の長さがおよそ30〜60mmとなるよ
うに形成する。また、重油の回収用に孔径5〜10m
m、孔の長さおよそ40mmとなるように形成する。何
れにおいても孔の中心間隔を孔径の4倍程度となるよう
に配置することで、バケット内に取込んだ液面の高さ約
80cm程度で排水に要する時間は約20〜25秒であ
る。さらに、水が落下した後、油が孔を通過して落下し
始めるまで10〜20秒を要する。このようにバケット
を水面に持上げて旋回するサイクルタイムと排水時間が
ほぼ同等で、油の落下開始までの時間もほぼ一定である
ことから、実際の回収作業において排水作業待ち及びそ
の確認のために旋回動作を止めることなく、旋回、着
水、掬い上げ、排水(旋回作業と平行)、バケット開
口、油落下、旋回、着水というように一連の行程を連続
的に繰返し、効率よく回収作業を行うことができる。 4.回収作業の各サイクルにおいて、バケット底板の孔
から排出される水の時間は掬い上げるバケット内の液面
高が同等であれば概ね一定で、且つ水の排出が止まった
状態はオペレーターが確実に視認でき、油の粘度変化が
大きくなければ油が孔を通過して落下するまで、ほぼ同
等の一定間隔があることから、水の落下停止確認後、回
収装置又は回収運搬船上に旋回してバケットを開口し、
油を落下回収する方法で極めて容易な確認工程で油のみ
を効率よく回収することを可能とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例にもとづき図面を参照して説明する。本発明の基本的
考え方は、油の回収方法で下記の各工程から構成されて
いる。 第1工程 バケット体1Aと、このバケット体の下面に下方に向け
観音開きの状態で取付けられた左右の底板1B、1B
と、この底板に一定の径と長さを有する円筒形の孔1
C、1C..を計算により求めた必要個数設けたバケッ
ト1を用意する。すなわち、バケット1の底板1Bの円
筒形の孔1C、1C..は、油と水の粘度差を利用して
油と水を分離するために、一定の径と長さを有する円筒
形の孔を、計算により求めた必要個数設けたものに構成
されている。 第2工程 バケット1で、海面に浮遊している油Oを水Wと一緒に
掬い上げ、当該バケット1の底板1Bを水平状態を保持
しつつ、回収槽1D方向に所定時間をもって移動させな
がら、水を底板の円筒形の孔1C、1C..からバケッ
ト外に流下排水させる。 第3工程 バケット1が回収槽1Dの上面に位置した状態で所定時
間保持して、当該バケットを傾けたり、あるいは底板1
Bを開口させるなどして油を流下排出して回収槽1Dに
回収する。(図示は、底板を開口させた場合である。)
なお、この第3工程ののち第1工程に続くことになる
が、第3工程において多少油が円筒形の孔1C内に入り
込んだ状態になっていても、第2工程で油Oを水Wと一
緒に掬い上げる際、除去されることになる。このような
作業を継続することにより、油と水の粘度差を利用して
油と水を分離し、油を確実かつ迅速に回収することがで
きることになる。
【0017】上述の方法をより詳述すると下記の通りで
ある。 1.油と水の粘度差を利用して油と水を分離するため
に、一定の径と長さを有する円筒形の孔を、設定した排
水時間に合わせるための計算により求めた必要個数設け
た平板を掬い上げ時の底板とするバケットを用意する。
円筒形の孔の数は、バケット内に取込む水の高さにより
決める。この高さが変われば排水時間が変わるが、排水
時間を20秒位に決めるとよい。 2.掬い上げ時の底板が水平になるように形成され、回
収しようとする油の粘度に適合するように形成された円
筒形の孔を計算により求めた必要個数設けた底板を装着
し、バケットを懸垂した起重機などにより浮遊している
油を水と一緒に掬い上げる過程で、水は底板の円筒形の
孔からバケット外に排水され、油が円筒形の孔を通過し
て流れ出るまでに粘度と孔径及びその長さに応じて一定
時間バケット内に止まるため、水の排出が終わるのを目
視確認し、しかる後、回収槽などの直上まで旋回し、バ
ケットを傾けたり、あるいは底板を開口させるなどして
油のみを回収する。 3.回収作業の掬い上げ時に底板を水平面とすること
で、水の排出が全ての孔で概ね同時に終了するため、水
切れから油の通過流出までの時差が各孔とも同じとな
る。この結果、底板が傾斜しているバケットやスリット
による排水機能と異なり、水切れの目視確認時に一部の
油が落下し始める現象が起こらず、水切り確認後に油の
みを回収槽又は回収運搬船等に回収する作業を繰返すこ
とで、サイクルタイムが安定した効率の良い回収が可能
となる。
【0018】本発明の基本的考え方である油の回収方法
を具体的に実現するものとして、下記の発明がある。 1.起重機あるいは起重機船及び箱型バケットによる油
の回収関連。 2.起重機船及びグラブ型バケットによる油の回収関
連。
【0019】1.起重機あるいは起重機船及び箱型バケ
ットによる回収について A.IIは、第1発明としての起重機あるいは起重機船
及び箱型バケットによる油の回収装置で、起重機あるい
は起重機船5と箱型バケット部6と、回収槽あるいは回
収運搬船7から構成されている。
【0020】a.起重機あるいは起重機船5は、公知の
ものである。 b.箱型バケット部6は、箱型バケット体6Aと底板6
Bから構成されている。
【0021】イ.箱型バケット体6Aは、平面方形の角
筒状に構成されていると共に、この箱型バケット体6A
の下面開口部には、一方の底板6Bと他方の底板6Bが
下方に向け観音開きの状態で開閉自在に取付けられてい
る。そして、この箱型バケット体6Aは、起重機あるい
は起重機船5におけるブーム5Aに連結されている。 ロ.底板6Bは、油と水の粘度差を利用して油と水を分
離するために、平板に一定の径と長さを有する円筒形の
孔6B1、6B1..が計算により求めた必要個数設け
られている。
【0022】そして、この底板6Bは、箱型バケット体
6Aの下面に着脱自在に取付けられている。ボルト・ナ
ットを利用するとよい。さらに、回収作業に取りかかる
前に、回収しようとする油の粘度を測定し、その粘度に
適合する底板を箱型バケット体に、それぞれに設けた底
板取付け用外枠などを利用してボルト・ナットで取付け
る。すなわち、円筒形の孔の寸法が異なる底板6Bを複
数枚用意しておき、油の粘度に応じて適宜取替えること
になる。 c.回収槽あるいは回収運搬船7は、所定容量の箱状に
構成されている。
【0023】B.第2発明としての起重機あるいは起重
機船及び箱型バケットによる油の回収装置IIを用いた
油の回収方法は、下記のように構成されている。本発明
の基本的考え方における第1工程、第2工程、第3工程
に対応する順序で処理する。 第1工程 起重機あるいは起重機船及び箱型バケットによる油の回
収装置IIを用意する。 第2工程 箱型バケット部6で海面に浮遊している油Oを水Wと一
緒に掬い上げ、回収槽あるいは回収運搬船7方向に所定
時間をもって移動させながら、水を底板の円筒形の孔か
ら外に流下排水させる。 第3工程 箱型バケット部6が回収槽あるいは回収運搬船7の上面
に位置した状態で保持して、当該箱型バケット部6を開
口させて残留している油を流下排出して回収槽あるいは
回収運搬船に回収する。この後、上述第1工程に移行す
ることになる。
【0024】以下、その要点を列挙すると下記の通りで
ある。 a.箱型バケット部6を運搬し現地にて組立てる。 b.箱型バケット部6の上方四隅に取付けた吊下索5D
を起重機あるいは起重機船5の主巻上げ索5Bに、底板
を開閉する索を補助巻上げ索5Cに連結する。 c.起重機あるいは起重機船5を油回収位置に移動さ
せ、箱型バケット部6を吊上げ旋回して油浮遊水面上で
補助巻上げ索を緩めて底板を開いた後、水面上に落下さ
せる。箱型バケット部6の上面が水没しない程度の深さ
に降下させた位置で補助巻上げ索を巻上げて底板を閉
じ、主巻上げ索を巻上げて箱型バケット部を水面から引
上げ油と水を収納し、回収槽あるいは回収運搬船7方向
へ向け旋回する。旋回中に水が排出され、水の落下が止
まる。この状態を視認したオペレーターは、箱型バケッ
ト部を回収槽あるいは回収運搬船等の上に旋回し、箱型
バケット底部を開口させて油を流下排出して回収する。
【0025】2.起重機船及びグラブ型バケットによる
回収について A.IIIは、第3発明としての起重機船及びグラブ型
バケットによる油の回収装置で、起重機船8とグラブ型
バケット9と回収運搬船10から構成されている。 a.起重機船8は、公知のものである。8Aは船上に装
置された起重機である。 b.グラブ型バケット9は、グラブ型バケット体9Aと
底板9Bと流出防止用の板9Cから構成されている。 イ.グラブ型バケット体9Aは、平面前後に長い下方枠
9A1と、この下方枠の下面に一方のシェル9A2と他
方のシェル9A2が下方に向け観音開きの状態で開閉自
在に取付けられている。一方のシェル9A2と他方のシ
ェル9A2は、土砂などを掬うことのできる公知の形状
に構成されていると共に、底部には底板が水平に取付け
られる開口部が形成されている。そして、グラブ型バケ
ット9は、起重機8Aにおけるブーム8A1に連結され
ている。 ロ.底板9Bは、油と水の粘度差を利用して油と水を分
離するために、平板に一定の径と長さを有する円筒形の
孔9B1、9B1..が計算により求めた必要個数設け
られている。そして、回収作業に取りかかる前に、回収
しようとする油の粘度を測定し、その粘度に適合する底
板を、一方のシェルと他方のシェルにそれぞれ設けた底
板取付け用外枠などを利用してボルト・ナットで取付け
る。すなわち、円筒形の孔の寸法が異なる底板9Bを複
数枚用意しておき、油の粘度に応じて適宜取替えること
になる。 ハ.流出防止用の板9Cは、下方枠9A1の両端より開
閉する一方のシェル9A2と他方のシェル9A2の前後
面に位置する状態で垂下した板で構成されている。これ
により、掬い上げ時のグラブ型バケット内水面の持ち上
がりによる油の流出を防止することができ、回収効率を
高く保つことが可能となる。 c.回収運搬船10は所定容量の箱状に構成され、運搬
船に配設されている。
【0026】B.第4発明としての起重機船及びグラブ
型バケットによる油の回収装置IIIを用いた油の回収
方法は下記のように構成されている。本発明の基本的考
え方における第1工程、第2工程、第3工程に対応する
順序で処理する。 第1工程 起重機船及びグラブ型バケットによる油の回収装置II
Iを用意する。 第2工程 グラブ型バケット9で海面に浮遊している油Oを水Wと
一緒に掬い上げ、回収運搬船10方向に所定時間をもっ
て移動させながら、水を底板の円筒形の孔から外に流下
排水させる。 第3工程 グラブ型バケット9が回収運搬船10の上面に位置した
状態で、当該グラブ型バケット9を開口させて油を流下
排出して回収運搬船に回収する。この後、上述第1工程
に移行することになる。
【0027】以下、その要点を列挙すると下記の通りで
ある。 a.回収作業に取りかかる前に、回収しようとする油の
粘度を測定し、その粘度に適合する底板を、グラブ型バ
ケット体に設けた底板取付け用外枠などを利用してボル
ト・ナットで取付ける。 b.起重機船8にグラブ型バケット9を装着し、開口し
た状態で流出した油Oの浮遊する水面に落下させ、補助
巻上げ索8A2を操作して油Oと水を掬い上げるように
シェル9A2を閉じ、起重機8Aの主巻上げ装置を操作
して主巻上げ索8A3を巻き上げてバケットを水の上面
に持ち上げた状態で起重機8Aを旋回する。 c.旋回中に水が排出され、水の落下が止まるのを確認
したオペレーターは回収運搬船10の上にグラブ型バケ
ットを旋回したのち、当該グラブ型バケットを開口させ
て油を流下排出して回収する。
【0028】4.底板の構成について A.バケットの底板6B、9Bの円筒形の孔6B1、9
B1は、油と水の粘度差を利用して油と水を分離するた
めに、一定の径と長さを有する円筒形の孔を、計算によ
り求めた必要個数設けたものに構成されているものであ
るから、このような底板を製作するには、下記のように
するとよい。(図12、図14参照) イ.孔径の4〜10倍に至る厚さの鋼板に一気に穿孔す
る技術がないことから、バケット底部に装着する底板の
形成を次のようにする。開けようとする孔と同等程度の
板厚の鋼板から、バケット底板取付け用外枠に取付ける
寸法にあわせた鋼板片11を、重ね合わせた板厚が形成
する孔の長さに至る枚数を用意する。各鋼板片の同じ位
置に油の粘度に合わせた径の孔11Aを開けたのち、ビ
スまたはボルト・ナットなどで一体に形成する。バケッ
ト体に底板を取付けるボルトの孔を同様に形成してお
く。 ロ.しかし、この構造では孔の内面が一体でなく重ね合
わせた隙間などからの発錆が避けられないうえに、板厚
が大きくなると重量も増大する。この技術的課題に対
し、底板を形成する鋼板片12を上下各1枚とし、油の
粘度に合わせた径のパイプを形成する底板厚と同じ長さ
に切断したものを孔の個数だけ用意する。上下の鋼板片
の同じ位置にパイプ外径と同等の孔を開けたのち、形成
する底板の上面が平坦となるようにパイプ12Aを貫通
して嵌込んで形成した底板とする。バケット体に底板を
取付けるボルト用の孔もボルト径以上の内径のパイプを
嵌め込んで形成しておく。 ハ.上述の鋼板及びパイプにステンレスなど錆の発生を
抑える素材を使うことができる。この構造の底板の孔の
内面は、一体形のパイプで形成されるので間隙に水分
が侵入して発錆する、及び当該錆から腐食する現象が起
こらない。また、鋼板を層状に重ね合わせた構造の底板
より軽量となることから、バケットの容量を大きくし
て、より多量の液体を掬い上げるようにすることができ
る。
【0029】
【実施例】さらに、以下のような条件で実験した結果、
極めて良好な結果が得られた。 A.掬い上げ時の底板を形成する取外し可能な平板に孔
を設けたバケットを、孔径及びその長さを次のようにと
った、底板を2種類用意する。 a.油の粘度103 cstの場合、孔径3mm、孔の長
さ100mm b.油の粘度104 cst以上の場合、孔径5mm、孔
の長さ43mm B.掬い上げ時の底板となる底板部分はバケットと一体
形することなく、孔径の異なる底板と取替え可能なよ
うに、該バケットの底板の外枠部分にボルト・ナットな
どの捻子構造により容易に着脱可能なように形成する。
【0030】
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。本発明は、投資コストが
少ない装置を用いて、流出油を回収する作業の掬い上げ
工程で海水を確実に分離し、油のみを回収するもので次
の効果が期待できる。 1.流出した原油や重油などの油を、その油の粘度に適
した底板を装着したバケットを使用することで、流出油
を混在する水と簡単且つ確実に分離することができ、極
めて高い作業効率で回収することから回収作業を大幅に
短縮することが可能となる。 2.回収された油を分離作業を行うことなく処理装置に
送ることが可能となり、処理時間及びコストの大幅な削
減が期待できる。 3.回収作業の各サイクルにおいて、水が排出された
後、油が円筒形の孔を通過して落下するまで約20秒の
時間差があることから、オペレーターが目視確認できる
状態で、水切れ後に油を水上に落下させることなく回収
槽や回収運搬船に回収することができる。 4.起重機あるいは起重機船及び箱型バケットによる回
収関連の場合〜箱型バケットは極めて単純な構造である
ことから、専門の知識や技能が無くとも現地で組立でき
る構造に形成することが可能で、緊急時の輸送などの移
動性を確保することができ、油流出事故等に対する防災
効果を著しく向上させ得る。本発明のバケットは、通常
使用されている起重機等に懸垂した状態で自重により降
下する程度の重量があればよく、軽量に形成できること
から製造コストは安価に抑えられる。特に、箱型バケッ
トは、バケットに吊下げ用の索と底板開閉用の索を備え
るだけの簡単な構造であることから、低価格で製作可能
である。安価なことから油流出事故等が懸念される地域
に相当数の配備を可能とする。 5.グラブ型、箱型いずれのバケットも、縦、横、高さ
いずれもが5m程度であること、長期保管にあたっては
分割解体して保存することで、格納保管する施設につい
ても小規模且つ簡易なもので足りる。 6.本発明の油の回収方法に使用する装置は、一般に広
く使用されている起重機などを利用し、従来装置と比較
して製作コストが著しく低いバケットを装着して浮遊す
る油を効率良く回収するもので、高価な専用の回収装置
に比ベて大幅なコストダウンを実現し、本発明のバケッ
トを万一に備え相当数準備しておくことを可能とする。 7.本発明における各バケットは、いずれも構成が単純
であり、運搬及び/または保管が容易となるように各部
分ごとに構成し、使用直前に現場にて組立て可能なよう
に形成することができる。該現地組立て型に形成したも
のは、輸送が容易で緊急時に他の地域から容易に移動す
ることが可能となる。また、保管格納時にも少ないスペ
ースで足りる。 8.本発明は、海上などにおいて作業船による回収作業
の外に、港内や海岸において、陸上の起重機、掘削機械
による回収作業に使用することができ、従来の重機械作
業のように砂などの混入による二次汚染物質の発生を抑
え、人力に頼っていた沿岸での回収作業を大幅に短縮す
ることを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的考え方に関する第1工程を説明
する縦断面図である。
【図2】本発明の基本的考え方に関する第2工程を説明
する縦断面図である。
【図3】本発明の基本的考え方に関する第3工程を説明
する縦断面図である。
【図4】起重機あるいは起重機船及び箱型バケットによ
る油回収方法を説明する斜視図である。
【図5】同上における箱型バケット部分についての要部
拡大縦断面図である。
【図6】起重機船及びグラブ型バケットによる油回収方
法を説明する斜視図である。
【図7】同上の1部を切欠いた要部拡大斜視図である。
【図8】グラブ型バケットにおける横断面図である。
【図9】グラブ型バケットの縦断面図である。
【図10】閉の状態のグラブ型バケットの正面図であ
る。
【図11】開の状態のグラブ型バケットの正面図であ
る。
【図12】底板における円筒形の孔の状態を説明する要
部拡大斜視図である。
【図13】A−A線拡大断面図である。
【図14】底板における円筒形の孔の状態の他の実施例
を説明する要部拡大斜視図である。
【図15】B−B線拡大断面図である。
【符号の説明】
O 油 W 水 1 バケット 1A バケット体 1B 底板 1C 円筒形の孔 II 油の回収装置 5 起重機あるいは起重機船 6 箱型バケット部 7 回収槽あるいは回収運搬船 III 油の回収装置 8 起重機船 9 グラブ型バケット 10 回収運搬船
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐伯 浩 北海道札幌市中央区北6条西25丁目24番 地 (56)参考文献 特開 平7−243224(JP,A) 特開 平11−247166(JP,A) 特開 平10−237851(JP,A) 特開 平11−93150(JP,A) 高橋伸次郎他4名,流出した原油の回 収に関する基礎的実験,海洋開発論文 集,社団法人土木学会,1999年7月19 日,第15巻,p553−557

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起重機あるいは起重機船(5)と箱型バ
    ケット部(6)と、回収槽あるいは回収運搬船(7)か
    ら構成され、箱型バケット部(6)は、箱型バケット体
    (6A)と底板(6B)から構成され、箱型バケット体
    (6A)は、平面方形の角筒状に構成されていると共
    に、この箱型バケット体(6A)の下面開口部には、一
    方の底板(6B)と他方の底板(6B)が下方に向け観
    音開きの状態で開閉自在に取付けられ、この箱型バケッ
    ト体(6A)は、起重機あるいは起重機船(5)におけ
    るブーム(5A)に連結され、底板(6B)は、油と水
    の粘度差を利用して油と水を分離するために、回収作業
    前に測定した油の粘度に合わせて平板に一定の径と長さ
    を有する円筒形の孔(6B1、6B1..)が計算によ
    り求めた必要個数設けられたものを選定してボルトなど
    でバケット底面の枠内に装着して使用するように構成さ
    れ、回収槽あるいは回収運搬船(7)は、所定容量の箱
    状に構成されていることを特徴とする油の回収装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油の回収装置を用いた下
    記の各工程から構成されていることを特徴とする油の回
    収方法。 第1工程 油の回収装置を用意する。 第2工程 箱型バケット部(6)で、海面に浮遊している油(O)
    を水(W)と一緒に掬い上げ、回収槽あるいは回収運搬
    船(7)方向に旋回移動させながら、水を底板の円筒形
    の孔から外に流下排水させる。 第3工程 箱型バケット部(6)が回収槽あるいは回収運搬船
    (7)の上面に位置した状態で、当該箱型バケット部
    (6)を開口させて残留している油を流下排出して回収
    槽あるいは回収運搬船に回収する。
  3. 【請求項3】 起重機船(8)とグラブ型バケット
    (9)と回収運搬船(10)から構成され、グラブ型バ
    ケット(9)は、グラブ型バケット体(9A)と底板
    (9B)と流出防止用の板(9C)から構成され、グラ
    ブ型バケット体(9A)は、平面前後に長い下方枠(9
    A1)と、この下方枠の下面に一方のシェル(9A2)
    と他方のシェル(9A2)が下方に向け観音開きの状態
    で開閉自在に取付けられ、一方のシェル(9A2)と他
    方のシェル(9A2)は、土砂などを掬うことのできる
    形状に構成されていると共に、底部には底板が水平に取
    付けられる開口部が形成され、グラブ型バケット(9)
    は、起重機(8A)におけるブーム(8A1)に連結さ
    れ、底板(9B)は、油と水の粘度差を利用して油と水
    を分離するために、回収作業前に測定した油の粘度に合
    わせて平板に一定の径と長さを有する円筒形の孔(
    1、B1..)が計算により求めた必要個数設けられ
    たものを選定してボルトなどでバケット底面の枠内に装
    着して使用するように構成され、流出防止用の板(9
    C)は、下方枠(9A1)の両端より開閉する一方のシ
    ェル(9A2)と他方のシェル(9A2)の前後面に位
    置する状態で垂下した板で構成され、回収運搬船(1
    0)は、所定容量の箱状に構成され運搬船に配設されて
    いることを特徴とする油の回収装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の油の回収装置を用いた下
    記の各工程から構成されていることを特徴とする油の回
    収方法。 第1工程 油の回収装置を用意する。 第2工程 グラブ型バケット(9)で、海面に浮遊している油
    (O)を水(W)と一緒に掬い上げ、回収運搬船(1
    0)方向に旋回移動させながら、水を底板の円筒形の孔
    から外に流下排水させる。 第3工程 グラブ型バケット(9)が回収運搬船(10)の上面に
    位置した状態で、当該グラブ型バケット(9)を開口さ
    せて油を流下排出して回収運搬船に回収する。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項3のいずれかに記載の
    油の回収装置における底板において、当該底板における
    円筒形の孔の径、及びその長さが次のように構成されて
    いること。 a.油の粘度103 cstの場合、孔径3mm、孔の長
    さ100mm。 b.油の粘度104 cst以上の場合、孔径5mm、孔
    の長さ43mm。
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