JP3538756B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP3538756B2 JP2001350696A JP2001350696A JP3538756B2 JP 3538756 B2 JP3538756 B2 JP 3538756B2 JP 2001350696 A JP2001350696 A JP 2001350696A JP 2001350696 A JP2001350696 A JP 2001350696A JP 3538756 B2 JP3538756 B2 JP 3538756B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解質二次電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン電池では、高率放電を行
う際の特性を向上させるために、正極、負極ともに薄板
状の集電体上に薄く活物質層を形成し、セパレータとと
もに渦巻き状もしくは平板状に積層した形状の発電要素
として電池容器内に収納する構造となっている。
【0003】この電極構造のため、リチウムイオン電池
では製造の注液の際、発電要素を積層する時に発電要素
の内部に巻き込まれた空気が電解液で置換されずに気泡
となって残存し、電池の容量特性に悪影響を与える場合
がある。また、充放電の際には溶媒の一部が分解されて
ガスが発生することがあるが、このように積層された形
状の発電要素では内部のガスが発電要素外部に放出され
ることなく蓄積されて気泡となる。そのため、気泡に触
れている活物質は利用されないから、同様に容量低下の
原因となる。特に、現在精力的に開発が進められている
電気自動車用途などの大型の電池では、電池サイズが大
きくなるので、それらの現象が顕著となる。電解液の注
液不良等の現象を解決するために、例えば、特開200
1−23612公報で開示された発明において、正極活
物質表面に溝を設けることにより電解液の供給とガスの
拡散の向上を図ろうとしているが不十分であった。
【0004】また、リチウムイオン電池にはポリエチレ
ンなどの熱可塑性樹脂フィルムに微小な孔を多数設けた
ものがセパレータとして用いられている。これは、電池
内外での短絡などによりそのセパレータを備えた電池内
部の温度が上昇すると、セパレータが軟化又は溶融し
て、セパレータに設けられた微小な孔が閉塞し、電解液
中のリチウムイオンの移動を停止させ、電流を遮断する
ことを目的としている。しかし、セパレータの微小な孔
が閉塞し電流が遮断された後も、発電要素内で発生した
熱がセパレータに伝わるまでに一定の時間がかかるた
め、セパレータの温度が上昇し続ける場合がある。その
ような場合には、セパレータが熱可塑性であるために溶
融して大きな穴が開き、両極板が短絡する可能性があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
事情に基づいて完成されたものであって、安全性に優れ
るとともに、発電要素内部で発生したガスの拡散と極板
間への非水電解質の供給を容易にして放電特性の優れた
非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】請求項1の発
明は、集電体に正極活物質層を積層してなる正極板と、
集電体に負極活物質層を積層してなる負極板と、熱可塑
性樹脂の微多孔膜からなる帯状のセパレータとを渦巻き
状に巻回又は積層してなる発電要素を備え、その発電要
素に非水電解液を注液して構成される非水電解質二次電
池において、前記正極板又は前記負極板と前記セパレー
タとの間に、前記セパレータの長手方向と直角に延びる
複数のガラス繊維が、前記セパレータの前記長手方向に
重ならない間隔で配置されて、前記ガラス繊維間に前記
長手方向に連続して延びる拡散経路が形成されたガス拡
散層を設けたことを特徴とする。
【0007】請求項1の発明では、正極又は負極とセパ
レータとの間にガス拡散層を設けてある。これにより、
ガス拡散層は製造の注液時に発電要素外部から内部へと
電解液が進入する経路となると同時に、発電要素内部に
存在していた空気が外部へ放出される径路となり、発電
要素内部に気泡が発生することを防止できる。また、ガ
ス拡散層は充放電時に正極又は負極で発生したガスが発
電要素外部へと拡散する経路となるので、充放電に伴っ
て発電要素内部に気泡が発生することを防止できる。こ
れにより、正極又は負極の活物質を利用できる割合が増
えるから、リチウムイオン電池の容量特性が向上する。
【0008】また、電池の内外で短絡などがおこり、電
池温度が上昇してセパレータが溶融したとしても、ガス
拡散層は耐熱性であり熱可塑性樹脂と同じ温度では溶融
しないため、極板間の短絡を防止して安全性に優れる。
【0009】請求項2の発明は、集電体に正極活物質層
を積層してなる正極板と、集電体に負極活物質層を積層
してなる負極板と、熱可塑性樹脂の微多孔膜からなる帯
状のセパレータとを渦巻き状に巻回又は積層してなる発
電要素を備え、その発電要素に非水電解液を注液して構
成される非水電解質二次電池において、前記正極板又は
前記負極板と前記セパレータとの間に、列をつくるよう
に並んで配された多数の通気孔を有する耐熱性樹脂フィ
ルムからなるガス拡散層を設けたことを特徴とする。
【0010】請求項3の発明では、請求項1又は請求項
2に記載のものにおいて、前記ガラス繊維または前記耐
熱性樹脂フィルムには、前記電解液に対する濡れ性を高
める表面改質処理が施されていることを特徴とする。
【0011】請求項3の発明により、製造時における電
解液の注液の際、ガラス繊維あるいは耐熱性樹脂フィル
の表面に気泡が発生することを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実
施形態にかかる角形非水電解質二次電池1の概略断面図
である。この角形非水電解質二次電池1は、発電要素た
る渦巻状電極群2と、電解質塩を含有した図示しない非
水電解液とを電池ケース6に収納してなるものである。
【0013】図1に示すように、渦巻状電極群2は正極
板3と負極板4との間にセパレータ5とともにガス拡散
層20を配してロールプレスなどにより一体に成形さ
れ、巻回された構造となっている。また、それぞれの要
素を一体化せずに巻回し、渦巻状電極群2を作製するこ
ともできる。図1では渦巻状電極群2におけるガス拡散
層20の位置はセパレータ5に対して正極板3側に配置
されているが、負極板4側とすることもできる。また、
セパレータ5二層の間にガス拡散層20を挟み込んだ構
造でもよく、ガス拡散層20二層の間にセパレータ5を
挟んだ構造でもよい。
【0014】参考例のガス拡散層20の形態としては、
図2に示す繊維状の耐熱性素材を用いて形成した不織布
状、図3、4に示す網目状とすることができる。また、
本発明のガス拡散層の形態としては、図5に示すように
ガラス繊維または耐熱性樹脂の繊維を正極板3及び負極
板4の長手方向と直角な方向に延びるように配置して、
正極板3及び負極板4の長手方向に繊維が重ならないよ
うな間隔で配置することができる。なお、ガスを抜けや
すくするための繊維の間隔としては1mm〜5mmの間
隔で配置することが好ましい。また、本発明のガス拡散
層の形態としては、図6に示すように耐熱性樹脂を成形
したフィルムに通液孔25を備える形状とすることがで
きる。この通液孔25は電子ビームやレーザー光、また
は機械的手法により開口することができる。
【0015】繊維状またはフィルム状とできる耐熱性樹
脂としては、以下のものが例示できる。芳香族ポリイミ
ド(以下、単にポリイミドということがある)、ポリア
ミドイミド、芳香族ポリアミド(以下、アラミドという
ことがある)、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポ
リサルホン、ポリフェニルサルファイド、ポリエーテル
エーテルケトン、芳香族ポリエステル、ポリエーテルサ
ルホン、ポリエーテルイミドなどである。特に、ポリイ
ミド、ポリアミドイミドおよびアラミドが熱による変形
に耐えうる点で望ましい。
【0016】繊維材料としては、耐熱性の繊維であれば
特に限定されない。従って、上記耐熱性樹脂からなる繊
維のほかに、ガラス繊維、アルミナ繊維、アルミナ・シ
リカ繊維、セラミックス繊維、ジルコニア繊維、ロック
ウール、チラノ繊維、炭化珪素繊維、チタン酸カリウム
繊維、アルミナウィスカ、ホウ酸アルミウィスカなどの
無機繊維等が例示できる。特に、取り扱いの容易性とそ
の価格から、ガラス繊維が望ましい。
【0017】高分子繊維または高分子フィルムの表面改
質処理としては、ラジカル処理が挙げられる。例えば、
酸素の存在下で紫外線照射を行うと、その際に発生する
オゾンなどによって表面が酸化され、カルボン酸基、カ
ルボニル基、水酸基、アミノ基などを生成させることが
できる。従って、高分子表面の溶媒などに対する親和
性、すなわち高分子表面の濡れ性が向上する。また、紫
外線照射の他にガンマ線照射や、コロナ放電により表面
改質を行うことができる。
【0018】なお、電池ケース6には、安全弁8を設け
た電池蓋7がレーザー溶接によって取り付けられ、正極
端子10は正極リード11を介して正極板3と接続さ
れ、負極板4は電池ケース6の内壁と接触により電気的
に接続されている。
【0019】そして、正極板3は、例えばアルミニウ
ム、ニッケル、又はステンレス製の正極集電体の両面に
リチウムイオンを吸蔵・放出する物質を構成要素とする
正極合剤からなる正極活物質層を設けた構造となってい
る。
【0020】そして、正極板3は例えば以下のようにし
て製造される。正極活物質をグラファイトやカーボンブ
ラック等の導電剤とポリフッ化ビニリデン等の結着剤と
共に混合して、正極合剤とする。そして、この正極合剤
をN−メチル−2−ピロリドン等の溶媒に分散させてペ
ーストとする。これを正極集電体の両面に塗布、乾燥
後、ロールプレス等により圧縮平滑化して正極板3が製
造される。
【0021】正極活物質は特に限定されず、例えば、リ
チウムの吸蔵放出が可能な化合物を用いることができ、
例えば、LiCoO、LiNiO、LiMn
、LiMn、MnO、FeO、V
、V13、TiO、TiSなどのような、
組成式LixMO、またはLiyM(ただし、M
は遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦2)で表される複合酸
化物、トンネル状の孔を有する酸化物、層状構造の金属
カルコゲン化物等を用いることができる。
【0022】また、遷移金属Mの一部を他の元素で置換
した無機化合物を用いることもできる。さらには、例え
ばポリアニリンなどの導電性ポリマーのような有機化合
物を用いることもできる。なお、無機化合物、有機化合
物を問わず、上記各種活物質を混合して用いることもで
きる。
【0023】負極板4は、銅、ニッケル、ステンレス製
の負極集電体の両面にリチウムイオンを吸蔵・放出する
物質を構成要素とする負極合剤からなる負極活物質層を
設けた構造となっている。なお、両面のみならず、片面
のみ負極活物質層を設けた構造となっていても構わな
い。
【0024】この負極板4は例えば以下のようにして製
造される。負極活物質をポリフッ化ビニリデン等の結着
剤と共に混合して、負極合剤とする。そして、この負極
合剤をN−メチル−2−ピロリドン等の溶媒に分散させ
てスラリーとする。これを負極集電体の両面に塗布、乾
燥後、ロールプレス等により圧縮平滑化して負極板4が
製造される。
【0025】負極活物質としては、特に限定されず、例
えば公知のコークス類、ガラス状炭素類、グラファイト
類、難黒鉛化性炭素類、熱分解炭素類、炭素繊維などの
炭素質材料、あるいは金属リチウム、リチウム合金、ポ
リアセン、あるいは、酸化スズ系ガラス、リチウム/チ
タン複合酸化物、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブ
デン、酸化タングステン、酸化チタン、酸化スズ、酸化
硅素等の金属酸化物等を単独でまたは二種以上を混合し
て使用することができるが、特に、安全性の高さから炭
素質材料を用いるのが望ましい。
【0026】本発明の非水電解質としては、非水電解液
を使用することができる。非水電解液として、例えばエ
チレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの混
合溶媒あるいはエチレンカーボネートとジメチルカーボ
ネートとの混合溶媒を用いることができる。前記混合溶
媒に、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、ビニレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカ
ーボネート、γ−ブチロラクトン、2−メチル−γ−ブ
チルラクトン、アセチル−γ−ブチロラクトン、γ−バ
レロラクトン、スルホラン、1,2−ジメトキシエタ
ン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、
2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチル−1,3−
ジオキソラン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸
メチル、プロピオン酸エチル、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジ
プロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、
エチルイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネー
ト等を単独でまたは二種以上用いてこれを混合して使用
しても良い。
【0027】非水電解液の溶質としての電解質塩は、特
に限定されず例えばLiClO、LiAsF、Li
PF、LiBF、LiCFSO、LiCF
SO、LiCFCFCFSO、LiN
(CFSO、LiN(CSO等を
単独でまたは二種以上を混合して使用することができ
る。電解質塩としては中でもLiPFを用いるのが好
ましい。
【0028】セパレータ5としては、合成樹脂微多孔膜
が好適に用いることができる。中でもポリエチレン及び
ポリプロピレン製微多孔膜、又はこれらを複合した微多
孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、
膜抵抗等の面で好適に用いられる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。 <参考例1> 図1に示す角形非水電解質二次電池1を作製した。ま
ず、負極板4の作製について述べる。負極活物質たるグ
ラファイト90重量部と、結着材たるポリフッ化ビニリ
デン(以下PVdFと略す)10重量部とを混合し、N
−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)を適宜
加えて分散させ、ペーストを調製した。このペーストを
幅80mm、長さ2480mm、厚み15μmの銅製負
極集電体の両面に均一に塗布し、乾燥させた。その後、
負極集電体にペーストを塗布したものをホットプレスロ
ーラに通し、さらに150℃で真空乾燥してNMPを蒸
発させて負極板4を作製した。得られた負極の厚みは1
85μm、多孔度は30〜50%であった。なお、多孔
度は活物質層を構成する物質の真密度と、得られた活物
質層の厚みとから計算した。
【0030】次に、正極板3の作製について述べる。正
極活物質たるLiCoO92重量部と、導電材たるア
セチレンブラック3重量部と、結着剤たるPVdF5重
量部とを混合し、NMPを適宜加えて分散させ、ペース
トを調製した。幅78mm、長さ2340mm、厚み2
0μmの正極集電体にこのペーストを塗布し、負極板4
と同様にして正極板3を作製した。得られた正極板3の
厚みは176μmで、多孔度は30〜40%であった。
【0031】ガス拡散層20として、図2に示されるよ
うなガラス繊維不織布21を用いた。ガラス繊維の径は
1μmであり、ガラス繊維不織布21のシート厚みは5
μmであった。
【0032】セパレータ5として、幅86mm、長さ2
893mm、厚み16〜25μmの微多孔性ポリエチレ
ンフィルムを用いた。このセパレータ5の透気度は50
0sec/100ccであり、多孔度は46%だった。
なお、セパレータ5の厚みは極板間隔が25μmとなる
ように、ガラス繊維不織布21の厚みに応じて変化させ
た。
【0033】非水電解質としては、エチレンカーボネー
ト(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とを容積
比30:70で混合し、この溶液にLiPFを1.2
モル/リットル溶解したものを用いた。
【0034】上述の構成要素を用いて、図2に示すよう
に負極板4、セパレータ5、ガラス繊維不織布21、正
極板3、ガラス繊維不織布21、セパレータ5の順番に
積層しロールプレスして一体化した。その一体化された
電極群を巻回し、渦巻状電極群2を作製した。その渦巻
状電極群2を用いて定格容量10Ah、幅60mm、高
さ100mm、厚み22mmである角形非水電解質二次
電池1を作製した。
【0035】<比較例1> 正極板3と負極板4との間には、セパレータ5のみを挟
み込み、ガス拡散層20を設けない角形非水電解質二次
電池1を作製した。他の構成要素は参考例1と同様とし
た。
【0036】<参考例2> 図3に示すような網目状ガラス繊維22からなるガス拡
散層20を用いて角形非水電解質二次電池1を作製し
た。網目状ガラス繊維22の断面を図4に示す。網目状
ガラス繊維22はカレンダ加工により総厚みを減じると
ともに、交差する繊維を融着してある。その網目の開口
部の一辺Aは20μmであり、繊維の径は5μmであっ
た。他の構成要素は参考例1と同様とした。
【0037】<実施例> 図5に示すように、ガラス繊維23をセパレータ5上に
その長手方向と直角に延び、セパレータ5の長手方向に
重ならない程度の間隔(B)で配置したガス拡散層20
を用いて角形非水電解質二次電池1を作製した。ガラス
繊維23の径は5μmであり、その長さは90mmとし
た。各々のガラス繊維23をセパレータ5上に配置し、
ロールプレスして、正極板3、負極板4、セパレータ5
とともにシート状に一体化した。そのシートを巻回して
渦巻状電極群2を形成し、角形非水電解質二次電池1を
作製した。他の構成要素は参考例1と同様とした。
【0038】<参考例3> ガス拡散層20として、ポリイミド繊維の不織布21を
用い角形非水電解質二次電池1を作製した。このポリイ
ミド繊維は、ピロメリット酸二無水物と4,4'-ジアミノ
ジフェニルエーテルの重合体を繊維状にしたものであ
る。また、ポリイミド繊維の表面には有機溶媒に対する
濡れ性を向上させる表面改質を施した。その改質は、ラ
ジカル処理により行った。ポリイミド繊維の径は1μm
であり、不織布21のシート厚みは5μmであった。他
の構成要素は参考例1と同様とした。
【0039】<実施例> 図6に示すように、ガス拡散層20として通液孔25を
有し表面改質されたポリイミドフィルム24を用いた角
形非水電解質二次電池1を作製した。このポリイミドフ
ィルム24は参考例3で用いたポリイミド繊維に用いら
れた樹脂をフィルム化したものである。ポリイミドフィ
ルム24の多孔度は、30〜60%であり、通液孔25
は直径20μmの円形とした。また、フィルムの厚みは
10μmとした。他の構成要素については参考例1と同
様とした。なお、ポリイミドフィルム24の多孔度はガ
ス拡散層全体の面積に対する通液孔25の面積の割合に
より算出した。
【0040】<測定> (充放電サイクル試験及びレート試験)上記で作製した
角形非水電解質二次電池1について、室温雰囲気下で、
0.5C定電流で4.2Vまで充電を行い、2C定電流
で2.75Vまで放電を行った。前述の充電と放電とを
1サイクルとして200サイクルの充放電を行った後、
0.5C定電流で4.2Vまで充電を行い、0.5C定
電流で終止電圧2.75Vまでの放電容量の測定を行っ
た。また、5C定電流でも同様にして終止電圧2.75
Vまでの放電容量の測定を行った。
【0041】(オーブン試験)上記で作製した角形非水
電解質二次電池1を室温で0.5C定電流で4.2Vま
で充電を行った。充電終了後、オーブン中にその電池を
設置して、5℃/分の速度で180℃まで昇温し、90
分間保持した。昇温開始から、180℃で90分間の保
持を終了するまで、1kHzでの交流抵抗変化を計測
し、内部短絡の有無を観測した。
【0042】<結果> 実施例1、2、参考例1、2、3、及び比較例1の角形
非水電解質二次電池1について、上記のサイクル試験及
びレート試験とオーブン試験を行った結果を、ガス拡散
層20の性状とともに表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】ガス拡散層20の有無が電池特性に与える
影響について検討する。表1において、ガス拡散層20
を備えていない比較例1とガス拡散層20を備えている
実施例1、2、及び参考例1,2,3とを比較すると、
ガス拡散層20の無い比較例1の200サイクル後の放
電電流5Cにおける放電容量が8Ahであるのに対し
て、ガス拡散層を備えている実施例1、2、及び参考例
1,2、3では放電容量が8.5〜9.0Ahとなっ
て、200サイクル後の高率放電時の放電容量が改善さ
れていることがわかった。
【0045】これは、ガス拡散層20をセパレータ5と
正極板3との間に設けることにより、初期注液時の電解
液の供給とガスの放出、ならびに充放電時のガスの拡散
が容易になされるために、渦巻状電極群2内の活物質の
有効利用が図れるためであると考える。
【0046】また、ガス拡散層20を備えていない比較
例1では、オーブン試験において内部短絡が発生してい
るのに対して、ガス拡散層20を設けた実施例1、2、
及び参考例1,2、3では、内部短絡が発生していなか
った。したがって、ガス拡散層20を設けることによっ
て、高温状態での電極のショートが防止できることがわ
かった。
【0047】これは、セパレータ5である微多孔性ポリ
エチレンの溶融温度を電池内温度が超えてセパレータ5
が溶融しても、ガラス繊維または高融点高分子からなる
ガス拡散層20が溶融したセパレータ5の形状を保持
し、あるいはガス拡散層20自体がスペーサーとなって
正極板3と負極板4との間の絶縁を維持するためであ
る。
【0048】
【発明の効果】本発明による非水電解質二次電池によれ
ば、安全性に優れるとともに、放電特性の優れた非水電
解質二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる角形非水電解質二
次電池の縦断面図
【図2】発電要素の分解斜視図
【図3】発電要素の分解斜視図
【図4】ガス拡散層の断面図
【図5】発電要素の分解斜視図
【図6】発電要素の分解斜視図
【符号の説明】
1…角形非水電解質二次電池 3…正極板 4…負極板 5…セパレータ 20…ガス拡散層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/40 H01M 4/02 H01M 2/16 - 2/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集電体に正極活物質層を積層してなる正
    極板と、集電体に負極活物質層を積層してなる負極板
    と、熱可塑性樹脂の微多孔膜からなる帯状のセパレータ
    とを渦巻き状に巻回又は積層してなる発電要素を備え、
    その発電要素に非水電解液を注液して構成される非水電
    解質二次電池において、 前記正極板又は前記負極板と前記セパレータとの間に、
    前記セパレータの長手方向と直角に延びる複数のガラス
    繊維が、前記セパレータの前記長手方向に重ならない間
    隔で配置されて、前記ガラス繊維間に前記長手方向に連
    続して延びる拡散経路が形成されたガス拡散層を設けた
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 集電体に正極活物質層を積層してなる正
    極板と、集電体に負極活物質層を積層してなる負極板
    と、熱可塑性樹脂の微多孔膜からなる帯状のセパレータ
    とを渦巻き状に巻回又は積層してなる発電要素を備え、
    その発電要素に非水電解液を注液して構成される非水電
    解質二次電池において、 前記正極板又は前記負極板と前記セパレータとの間に、
    列をつくるように並んで配された多数の通気孔を有する
    耐熱性樹脂フィルムからなるガス拡散層を設けたことを
    特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 前記ガラス繊維または前記耐熱性樹脂
    ィルムには、前記電解液に対する濡れ性を高める表面改
    質処理が施されていることを特徴とする請求項または
    請求項に記載の非水電解質二次電池。
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