JP3538735B2 - クレーンに於けるウインチ取付部の構造 - Google Patents

クレーンに於けるウインチ取付部の構造

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JP3538735B2 JP2000187558A JP2000187558A JP3538735B2 JP 3538735 B2 JP3538735 B2 JP 3538735B2 JP 2000187558 A JP2000187558 A JP 2000187558A JP 2000187558 A JP2000187558 A JP 2000187558A JP 3538735 B2 JP3538735 B2 JP 3538735B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレーンにおける
ウインチ取付部の構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、クローラクレーン等において旋
回フレーム上に取付けるマスト取付部はウインチを避け
るため旋回フレームとは別の部品を設け、これを上方に
のばしていた。このため取付位置が限られ、又部品点数
が増加し組立性が良くなかった。
【0003】又マスト取付部には大きな荷重がかかるた
め、取付用部品も強度をあげるために構造が複雑になり
生産性において問題があった。
【0004】図2はその一例を示し、旋回フレーム1上
にウインチドラム2とは別の部品であるマスト取付部材
3を旋回フレーム1上に設けていた。マスト取付部材3
は、フレーム1に設けた支持ブラケット4又は5に対
し、ピン6で取付けていた。そしてマスト7はマスト取
付部材3の頂部にその下端をピン8で枢支していた。
【0005】このような構成では、マスト取付部材3は
マスト7からの作用力をピンのみで受ける為、ピンが太
くなり、ピンの抜き差しの作業性が悪かった。
【0006】又、ドラム2の交換時にマスト取付部材3
を外さないといけないのでこれ又手間がかかるという問
題があった。
【0007】図3は別の取付構造例を示し、この例では
ウインチ取付部材3´が旋回フレーム1上に溶接等で固
着され、上に向って突出しているので、この部分が作業
の邪魔になる。又ドラムとの干渉を防ぐため、部材の大
きさが限定されるので、十分な強度をもたせるのが難し
かった。具体的には、この部材3´の固着面積を大きく
とれないので、図4のような場合、即ち図4の一点鎖線
で示す如く、マスト7の延長線が部材3´の固着部から
外れているので、部材3´の固着部強度が不足しがちと
なり、曲げ力が作用する。
【0008】さらに図5のように部材3´をピン3aに
よる支持構造として、旋回フレーム1の構造を簡単にし
た場合でも、ピン3aとピン3aとの間の距離を十分に
とれないため、ピンを大きくせざるを得ず、その結果、
組立性が悪くなる。そしてドラム2の交換時には、ウイ
ンチ取付部材3´に当らないようにしなければならない
ので、これ又作業性の点で問題があった。
【0009】このように図2の如くピン結合のものはピ
ンで荷重を支えるためピン径が大きくなり、分解組立時
にこのピンの抜き差しが困難となり作業性が悪いこと、
又図3の如くウインチ取付部材を旋回フレーム1上に溶
接で取り付ける場合、或いは図5のごとく、ピン3aに
よる支持構造の場合には、ウインチ取り外し時に干渉し
ないようにするため、さらに取付位置が限られてくるこ
と等のため、構造が複雑となり重量も重くなる。さらに
又旋回フレーム生産時の製罐、機械加工等の障害となり
生産性の低下は避けられなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ウインチ取付部材をプ
レートで構成して重量を軽減し、かつ作用する荷重に対
しても十分耐え得ることができ、しかもドラムの取付作
業にも支障を来さないウインチの取付構造を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため本発明は、前後
平行に配置された複数のウインチドラムとマストとを、
左右一対のプレートで構成されたウインチ取付部材に
付けるようにしたクレーンにおけるウインチ取付部の構
造であって、前記左右一対のプレートで構成されるウイ
ンチ取付部材の前後端の下部は、旋回フレーム上に固設
した取付部材にピンで取付けられ、ウインチ取付部材の
中央下部は旋回フレームと小間隔を以て対峙する下向き
突部を有すると共に、前記ウインチ取付部材の中央上部
に配置したピンにより前記マスト下端を取付けて支持す
るようにし、マストの延長線が前記ウインチ取付部材を
取付ける前端のピンと後端のピンとの間から外れないよ
うにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1にもとづいて説明する。図1
で、1は旋回フレーム、2はドラムである。9は本発明
に係るウインチ取付部材で、ドラム2の両側に設けた左
右一対のプレートで構成されている。ウインチ取付部材
9は左右とも、中央上部にマスト取付部があり、ここに
マスト7の下端がピン8で枢支される。
【0013】ウインチ取付部材9の下部両端は、旋回フ
レーム1上に固設した取付部材10にピン11で取付け
られている。
【0014】12はウインチ取付部材9の下部に設けた
下向突出部で、旋回フレーム1上に小間隙δ(図1・
b)を以て離間している。この小間隙δはマスト7にか
かる荷重が大になると、下に撓み、旋回フレーム1の上
面に当って支持される。この小間隔δを設けることによ
り、取付ピン及びピン穴の公差が大きくとれるため、ピ
ンやピン穴の製作効率が向上する。
【0015】ドラム交換時には、マスト取付部材9ごと
外せばよいので、作業が容易である。なおこの下向突出
部12の位置、形状、隙間δはピン11の径に応じて決
定するものとする。さてマスト7からの作用力でプレー
トが撓むが、一定の荷重を越えるとプレートの下向突部
12が旋回フレーム1の上面に当たり、この接触部で荷
重を受けるため、ピン10にかかる荷重はこれ以上増え
なくなるので安心である。
【0016】
【発明の効果】ウインチ取付部材がマスト取付部とウイ
ンチ取付部を兼ねているので、部品点数が減り、分解組
立性が向上した。
【0017】又マスト取付部がプレートとなったので、
構造が簡単になり、生産性の向上と共に重量が低減され
た。
【0018】下向突出部を設けたので一定の荷重を超え
ると、これが旋回フレームに接し荷重をうけるので、ピ
ンの保護も完璧である。さらにこの下向突出部により荷
重を支持できるので、その分ピン径が小さくでき、ピン
の着脱性が向上し、分解組立が容易になった。
【0019】ウインチ取付部材が旋回フレーム1と別部
品であるから、旋回フレームの構造が単純化され、それ
だけ生産性の向上に寄与するものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】aは本発明の構造を示す側面図。bはaのA矢
視部詳細図。
【図2】公知取付構造の第1例を示す。
【図3】同じく第2例を示す。
【図4】公知取付構造の強度上の問題点を示す説明図。
【図5】同じく公知取付構造の第3例を示す図。
【符号の説明】
1 旋回フレーム 2 ウインチドラム 3・3´ マスト取付部材 4・5 支持ブラケ
ット 6・8 ピン 7 マスト 9 ウインチ取付部材 10 (ウインチ取付部材を旋回フレーム上に取付ける)取
付部材 11 ピン 12 下向突出部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 19/00 - 23/94 B66D 1/26 B66D 1/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後平行に配置された複数のウインチド
    ラムとマストとを、左右一対のプレートで構成されたウ
    インチ取付部材に取付けるようにしたクレーンにおける
    ウインチ取付部の構造であって、 前記左右一対のプレートで構成されるウインチ取付部材
    の前後端の下部は、旋回フレーム上に固設した取付部材
    にピンで取付けられ、ウインチ取付部材の中央下部は
    回フレームと小間隔を以て対峙する下向き突部を有する
    と共に、 前記ウインチ取付部材の中央上部に配置したピンにより
    前記マスト下端を取付けて支持するようにし、マストの
    延長線が前記ウインチ取付部材を取付ける前端のピンと
    後端のピンとの間から外れないようにしたことを特徴と
    するクレーン におけるウインチ取付部の構造。
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