JP3621546B2 - 自走式クレーンのブーム支持フレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブームを起伏可能に支持する自走式クレーンのブーム支持フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自走式クレーンは、図5に示すように、ブーム104を起伏可能に支持する支持フレーム105を備えている。このような支持フレーム105は、互いに対向して位置する一対の支持側板105a,105aを有している。各側板105a,105aは、車体フレーム107上に旋回ベアリングを介して旋回可能に設置された旋回台106上に、その前部が支持された状態で立設されている。各側板105a,105aの後部上端には、ブーム104を支持する支持ピン109が貫通するブームフート部108が設けられている。そして、ブーム104は、前記支持ピン109に回動可能(起伏可能)に支持された状態で、支持側板105a,105a間に配置されている。
【0003】
ところで、ブーム104は、一般に、油圧作動の起伏シリンダ110によって起伏される。特に大型のトラッククレーンの場合、この起伏シリンダ110は、例えば剛性の高い旋回台106における旋回中心の前方側に取り付けられているが、クレーン操縦室と走行用の運転室とを兼用するキャブ102を備えた図5のホイールクレーンでは、走行時の視界を向上させるとともに吊り揚程を確保する必要から、図6に示すようにブーム起伏シリンダ110が側板105a,105aの後方部位に取付けられている。この場合、起伏シリンダ110は、旋回台106の旋回中心Oとブームフート部108との間の側板105aの部位に設けられたデリックフート部112に取付けられる。
【0004】
このように、起伏シリンダ110を旋回台106の旋回中心Oとブームフート部108との間の側板105aの部位で支持する支持フレーム105´では、吊り荷作業時にブーム104にかかる負荷を側板105aの後側で多く受けることとなり、旋回台106に支持された側板105aの前部とブーム104にかかる負荷を受ける側板105aの後部との間で大きな圧縮荷重が作用する。すなわち、支持フレーム105´に作用する力の圧縮方向の成分が大きくなる。
【0005】
支持フレーム105´に大きな圧縮荷重が作用すると、言い換えれば、支持フレーム105´が座屈方向に大きな負荷を受けると、側板105a,105aはこれを外側に膨らませる方向に力を受ける。また、この力によって側板105a,105aが外側に膨らむと、その分、ブーム104自体も撓み、ブーム104によって吊り上げた荷が揺れてしまうといった不具合が生じる。
【0006】
以上のことから、支持フレーム105、とりわけ起伏シリンダ110を旋回台106の旋回中心Oとブームフート部108との間の側板105aの部位で支持する支持フレーム105´では、従来、その剛性を高めるために、各側板105a,105aが中空の箱型に形成されている。つまり、各側板105a,105aを2枚板で構成することにより、ブーム104からの負荷を2枚の板に分散させて受けるようにしている。また、図7に示すように、側板105a,105a同士を連結板120,121によって連結することにより、側板105a,105aの外側への変形(膨らみ)を防止している。
【0007】
一方、支持フレーム105の側板105aを1枚板で構成することが特開平6ー135690号公報に開示されている。この支持フレーム105では、図8に示すように、1枚板で構成される側板105a,105aの前部下外面に、側板105a,105aの左右方向(外側へ)の変形を規制する補強部材115が設けられている。また、補強部材115とブームフート部108とを連結する連結補強部材116が側板105a,105aの上縁部外面に沿って延設されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、法的に総重量の上限が小さいホイールクレーン(図5参照)においては、総重量の制限された中でクレーン能力を向上させるために、支持フレーム105の強度を確保しながらも支持フレーム105の重量をある程度抑えて、その余った重量分を吊り上げ能力の向上に寄与させることも必要であり、軽量でしかも効果的な補強がなされた剛性の高い支持フレーム105の構造が望まれる。
【0009】
また、ホイールクレーンの中には、走行時における側方の視界を十分に確保するとともに、走行時における車体の重心を低くして車体の安定性を良好とするために、ブーム104をキャブ102の下側まで傾斜させた状態で倒伏させて走行するタイプのものがある。このようなタイプのホイールクレーンでは、ブーム104をできる限り下側へ倒伏させることが望まれる。
【0010】
しかし、前述したように支持フレーム105の剛性を高めるために側板105aを2枚板で箱型に形成すると、支持フレーム105全体の重量が増大する。また、溶接による組み立て作業も複雑となり、コスト高となり易い。特に、図7に示すように、ブーム配置スペース(側板105a,105a間の空間)を横切る連結板120,121によって側板105a,105a同士を連結する構造のものでは、連結板120,121が邪魔となってブーム104を十分に下側まで倒伏させることができない。
【0011】
これに対し、側板105aを1枚板で形成した図8の構造では、支持フレーム105の軽量化を図ることができ、また、補強部材115,116が側板105a,105aを外側から補強してブーム配置スペースを横切らないため、ブーム104を十分に下側まで倒伏させることができる。しかし、起伏シリンダ110を旋回台106の旋回中心Oとブームフート部108との間の側板105aの部位で支持する支持フレーム105´にこの構成を適用すると、座屈強度の点で不十分となる。つまり、補強部材115によって側板105a,105aの前部の膨らみは防止できても、側板105a,105aのその他の部位における外側への膨らみを連結補強部材116のみによって防止することは困難である。また、図8の構成では、支持フレーム105に作用する負荷を支持フレーム105の各部に良好に分散させて伝達することが難しく、小さい応力で良好に負荷を受けることができない。
【0012】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、ブームを下側へ十分に倒伏させることが可能な軽量かつ剛性の高い自走式クレーンのブーム支持フレームを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するために、本発明は、ブームを起伏可能に支持する自走式クレーンのブーム支持フレームにおいて、自走式クレーンの車体フレーム上に旋回可能に設置された旋回台上に前端部が支持された状態で立設される一対の側板と、前記側板の後端部上部に設けられ、前記ブームを支持するブーム支持部と、前記側板に設けられ、前記ブームを起伏させる起伏シリンダを支持する起伏シリンダ支持部と、前記側板の前端部でその側板の高さ方向に沿って延び、その側板に作用する荷重を前記旋回台側に逃がしてその側板の変形を規制する第1の補強部と、前記旋回台の底面に設けられ、且つその旋回台を介して前記一対の側板と前記第1の補強部に接続され、前記旋回台の湾曲を抑える第2の補強部と、を具備している。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
図4はホイールクレーン(ラフテレーンクレーン)1を示している。このホイールクレーン1は、クレーン作業と走行運転の両方を兼用できる兼用運転室(以下、キャブという。)2を備え、ブーム8をキャブ2の下側まで傾斜させた状態に倒伏させて走行することができる。これにより、走行時における側方の視界を十分に確保でき、また、車体の重心が低くなるため、走行時における車体の安定性が良好となる。
【0015】
ホイールクレーン1は、車輪5を有する走行車体としてのキャリア1aと、キャリア1a上に旋回可能に搭載された旋回体1bとからなる。キャリア1aは車体フレーム4からなり、車体フレーム4上には旋回体1bの基台を構成する旋回台6が旋回ベアリング3を介して旋回可能に設置されている。また、旋回体1bは、前記キャブ2と、伸縮ブーム8を有するクレーン装置と、ブーム8を起伏可能に支持する支持フレーム10とが、旋回台6上に設置されて構成されている。
【0016】
図1に示すように、支持フレーム10は、互いに対向して位置する一対の支持側板10a,10aを有している。各支持側板10a,10aは、車体フレーム4上に旋回ベアリング3を介して旋回可能に設置される前記旋回台6上に、その前部が固着支持された状態で立設されている。なお、旋回ベアリング3は、図2に示すように、外周に大歯車12を有し且つ車体フレーム4側にボルト固定される外輪3aと、外輪3aに回転可能に接続され且つ旋回台6にボルト固定される内輪3bとからなる。この構成では、大歯車12と噛み合う旋回台6側のピニオン(図示せず)が回転しながら大歯車12に沿って移動されると、それに伴って、内輪3bが外輪3a対して回転し、旋回台6が旋回される。
【0017】
各支持側板10a,10aは、後述する幾つかの補強部を除いてそのほぼ全体が1枚の板(以下、ウェブという。)19によって形成されている。また、各支持側板10a,10aは、ブーム2を支持するその後部側から旋回台6上に固着されるその前部側に向かって上面が徐々に低くなっている。特に、旋回台6の旋回中心軸Oと平行な軸線上に位置する旋回台上面部位(頂部)11(図4参照)を堺として、その後部側では上面の高さが緩やかに低くなり、その前部側では上面の高さが急激に低くなっている。すなわち、支持側板10a,10aは、前後方向(長手方向)のみならず高さ方向にも長く延びており、大きな広がり(断面係数)をもって形成されている。なお、ウェブ19は、その上縁部と下縁部とにそれぞれ、上フランジ部20と下フランジ部21とを有している。
【0018】
側板10a,10aの後部上端部にはブーム8を支持する支持ピンが貫通するブームフート部18が設けられている。この場合、ブーム8は、前記支持ピンに回動可能(起伏可能)に支持された状態で、支持側板10a,10a間に配置されるようになっている。
【0019】
また、ウェブ19にはブームフート部18の近傍部位に2つのリブ30a,30bが形成されている。これらのリブ30a,30bは、上フランジ部20と接続して上フランジ部20とともにブームフート部18を取り囲んでその周囲の空間を閉塞しており、補強部30を形成している。
【0020】
また、旋回台6の旋回中心Oとブームフート部18との間のウェブ19の部位には、ブーム8を起伏させる図示しない起伏シリンダの根元端部を取り付けるためのデリックフート部26が設けられている。
【0021】
また、ウェブ19の上縁部外面には、上フランジ部20に沿って補強部材35aが延設されている。この補強部材35aは、図3に示すように、略L字型の板材からなり、上フランジ部20とウェブ19とに溶接されてこれらとともにウェブ19の主に長手方向(前後方向)に作用する荷重に抗する(主に長手方向の座屈を防止する)断面が矩形の第1の座屈防止補強部35を形成している。この場合、補強部材35aの一端部は補強部30の一方のリブ30bに接続され、補強部材35aの他端部はウェブ19の頂部11の近傍まで達している。なお、ウェブ19には、第1の座屈防止補強部35を途中で分断する複数のリブ29が設けられている。これらのリブ29は、第1の座屈防止補強部35を略同じ長さで分断している。
【0022】
また、ウェブ19の前方側外面には、頂部11の近傍から上フランジ部20に沿って補強部材45aが延設されている。この補強部材45aは、補強部材35aと同様に略L字型の板材からなり、上フランジ部20とウェブ19とに溶接されてこれらとともに断面が矩形の第1の補強体45を形成している。この場合、補強部材45aの一端部は第1の座屈防止補強部35に接続され、補強部材45aの他端部は、側板10a,10aが固着される旋回台6の部位の前部に達している。
【0023】
また、ウェブ19の前方側外面には、頂部11の近傍から側板10a,10aが固着される旋回台6の部位の後部に向かってリブ46aが形成されている。また、このリブ46aに沿って補強部材46bが延設されている。補強部材46bは、補強部材35aと同様に略L字型の板材からなり、リブ46aとウェブ19とに溶接されてこれらとともに断面が矩形の第2の補強体46を形成している。この場合、補強部材46bの一端部は、第1の補強体45に接続されるとともにリブ46aを介して第1の座屈防止補強部35と接続されている。また、補強部材46bの他端部は、リブ46aとともに、側板10a,10aが固着される旋回台6の部位の後部に達している。すなわち、第2の補強体46は、第1の補強体45とともに三角形状のトラスを形成しており、第1の補強体45と協働してウェブ19の主に高さ方向に作用する荷重に抗する(主に高さ方向の座屈を防止する)第2の座屈防止補強部50を形成している。
【0024】
なお、ウェブ19の外面の他の部位には、幾つかのリブと補強体とが形成されている。具体的には、ウェブ19の高さ方向に沿って延びて第1の座屈防止補強部35を形成する補強部材35aと下フランジ部21とを接続する補強体41と、この補強体41と第2の補強体46とを接続するリブ42と、補強体41と補強部30の一方のリブ30bとを接続するリブ43等がウェブ19の外面に形成されている。
【0025】
図2は、旋回ベアリング3が取り付けられる旋回台6の底面(取付面)6aを示している。図示のように、旋回台6には、キャリア1a側と旋回体1b側とを接続する構成要素が貫通する開口52が形成されている。開口52の前方に位置する底面6aの部位、すなわち、各側板10a,10aに設けられた第1の補強体45がその反対側で接続する底面6aの部位には、旋回台6を介して各側板10a,10aの第1の補強体45同士すなわち各側板10a,10aの前端部同士を接続する補強部材55が固着して設けられている。この補強部材55は、半月状の箱体からなり、箱体内の空間を複数に区画する複数のリブ56を有している。補強部材55は、旋回台6の湾曲を防止できる高い剛性を有するように、その板厚さや大きさが設定されているが、図示のように、旋回ベアリング3の内輪3bの内側に位置して車体フレーム4と旋回台6との間の空間内に収まるように配置される。
【0026】
次に、上記構成の支持フレーム10の作用について説明する。
一般に、起伏シリンダを旋回台6の旋回中心Oとブームフート部18との間の側板10a,10aの部位で支持する本実施形態のような支持フレーム10では、吊り荷作業時にブーム8にかかる負荷を側板10a,10aの後側で多く受けることとなり、旋回台6に支持された側板10a,10aの前部とブーム8からの負荷を受ける側板10a,10aの後部との間で大きな圧縮荷重と曲げ荷重とが作用する。すなわち、側板10a,10aにこれらを外側に膨らませるような力が作用する。具体的には、ブーム負荷に伴う引張力がブームフート部18に対して斜め上向きに作用し、ブーム8を支持する起伏シリンダからの反力がデリックフート部26に対して斜め下向きに作用し、また、旋回台6の前端で上向きの反力が作用し、これらの力が側板10a,10aに対してこれらを外側に膨らませるような圧縮荷重として作用する。
【0027】
しかし、本実施形態の支持フレーム10は、旋回台6の底面に固着された補強部材55によって旋回台6の剛性が高められ、旋回台6の湾曲が防止されるため、圧縮荷重に伴う側板10a,10aの外側への変形(膨らみ)が防止される。言い換えれば、側板10a,10aの外側への変形に伴う旋回台6の湾曲が補強部材55によって抑えられることにより、側板10a,10aの外側への膨らみ(座屈)が効果的に防止される。
【0028】
また、補強部材55は、旋回ベアリング3の内輪3bの内側に位置して車体フレーム4と旋回台6との間の空間内に収まるように配置されており、側板10a,10a間のブーム配置スペースを横切っていない。したがって、ブーム8を十分に下側まで倒伏させることができる。その結果、走行時における側方の視界を十分に確保でき、また、車体の重心を低くして走行時における車体の良好な安定性を確保することができる。
【0029】
また、本実施形態の支持フレーム10は、側板10a,10aの長手方向(前後方向)に作用する荷重に抗する第1の座屈防止補強部35と、側板10a,10aの高さ方向に作用する荷重に抗する第2の座屈防止補強部50とを有し、側板10a,10aに作用する荷重の一部を第1の座屈防止補強部35と第2の座屈防止補強部50とを介して旋回台6に伝えることができる。特に、ブームフート部18に作用する荷重は、第1および第2の座屈防止補強部35,50への圧縮荷重として第1の座屈防止補強部35から第2の座屈防止補強部50および旋回台6を介してキャリア1a側に分散される。また、この場合、第2の座屈防止補強部は、第1の補強体45と第2の補強体46とによって三角形状のトラスを形成しているため、力の伝達を効率的に行なって、集中荷重が生じ易い側板10a,10aの前部の剛性を効果的に高めることができる。すなわち、応力集中が極力抑えられる。無論、このようにして旋回台6に伝達された荷重は、旋回台6を湾曲させるように作用するが、前述したように、旋回台6には補強部材55が設けられているため、側板10a,10aの外側への膨らみ(座屈)は防止される。また、このように、強固な補強部を効率的に設ければ、ウェブ19の板厚を薄くして支持フレーム10の軽量化を図ることもできる。特に、本実施形態の支持フレーム10は、側板10a,10aが必要な補強部分を除いて薄肉の1枚の板(ウェブ19)によって形成されており、非常に軽量である。
【0030】
また、側板10a,10aの高さ方向に作用する荷重に抗する第2の座屈防止補強部50が設けられると、本実施形態のように支持側板10a,10aの高さを高くしても十分な曲げ剛性を確保できる。つまり、支持フレーム10を長手方向(前後方向)に長くするよりも高さ方向に高くして断面係数を高さ方向でかせぐ方が、支持フレーム10の長手方向軸に対する断面係数を大きくすることができ、支持フレーム10の長手方向に作用する荷重に対する強度(耐座屈荷重)を大きくすることができるが、支持側板10a,10aの高さを高くすると、今度は、側板10a,10aの高さ方向で強度を確保する必要があり、こうしたことから、本実施形態の支持フレーム10は、全体的に十分な曲げ剛性を確保するために、第2の座屈防止補強部50によってその高さ方向の強度を高めて、支持側板10a,10aの高さ寸法の増大を可能にしている。
【0031】
また、本実施形態の支持フレーム10は、リブ29が第1の座屈防止補強部35を分断する節の役割をしており、リブ29によって分断された座屈防止補強部35の各補強区画部分36に作用する力を各リブ29によって上フランジ部20に伝えるとともにウェブ19の各部に分配する。したがって、ブーム8からの負荷を小さい応力で受けることができるため、側板10a,10aの外側への膨らみを防止できる。このように、座屈防止補強部35をリブ29によって分断して複数の補強区画部分36を形成すれば、部材長が短くなった分だけ各補強区画部分36の耐座屈荷重が大きくなり、全体として座屈防止補強部35の座屈強度が大きくなる。すなわち、座屈防止補強部35に作用する圧縮荷重(応力)を節であるリブ29によって短いスパンで受けることができ、なおかつ、このリブ29によって力を側板10a,10aの各部に良好に分散して伝達することができる。
【0032】
また、本実施形態の支持フレーム10は、ブームフート部18回りの補強をリブ30a,30bからなる補強部30によって補強しているため、ブームフート部18を肉厚のボス部として形成する必要がなく、したがって、ブーム支持ピン9を短くでき、ブーム支持ピン9に重量が取られることを防止できる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のブーム支持フレームは、軽量で且つ剛性が高く、ブームを下側へ十分に倒伏させることができる。特に、起伏シリンダを旋回台の旋回中心とブームフート部との間の側板の部位で支持した場合でも十分な座屈強度を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るブーム支持フレームの斜視図である。
【図2】図1のブーム支持フレームの底部を拡大して示した斜視図である。
【図3】図1のA−A線に沿う断面を示す斜視図である。
【図4】図1のブーム支持フレームを備えたホイールクレーンの全体図である。
【図5】従来のブーム支持フレームを備えたホイールクレーンの全体図である。
【図6】旋回台の旋回中心とブーム支持部との間の側板部位に起伏シリンダ支持部を有するブーム支持フレームの側面図である。
【図7】側板同士が連結板によって連結された従来のブーム支持フレームの正面図である。
【図8】1枚板構成の側板を有する従来のブーム支持フレームの一例を示す側面図である。
【符号の説明】
6…旋回台
10…支持フレーム
10a,10b…支持側板
18…ブームフート部(ブーム支持部)
26…デリックフート部(起伏シリンダ支持部)
50…第2の座屈防止補強部(第1の補強部)
55…補強部材(第2の補強部)
Claims (1)
- ブームを起伏可能に支持する自走式クレーンのブーム支持フレームにおいて、
自走式クレーンの車体フレーム上に旋回可能に設置された旋回台上に前端部が支持された状態で立設される一対の側板と、
前記側板の後端部上部に設けられ、前記ブームを支持するブーム支持部と、
前記側板に設けられ、前記ブームを起伏させる起伏シリンダを支持する起伏シリンダ支持部と、
前記側板の前端部でその側板の高さ方向に沿って延び、その側板に作用する荷重を前記旋回台側に逃がしてその側板の変形を規制する第1の補強部と、
前記旋回台の底面に設けられ、且つその旋回台を介して前記一対の側板と前記第1の補強部に接続され、前記旋回台の湾曲を抑える第2の補強部と、
を具備することを特徴とする自走式クレーンのブーム支持フレーム。
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