JP3365737B2 - 運転室付き建設機械 - Google Patents

運転室付き建設機械

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JP3365737B2
JP3365737B2 JP02142698A JP2142698A JP3365737B2 JP 3365737 B2 JP3365737 B2 JP 3365737B2 JP 02142698 A JP02142698 A JP 02142698A JP 2142698 A JP2142698 A JP 2142698A JP 3365737 B2 JP3365737 B2 JP 3365737B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械として好適に用いられる運転室付き建設
機械に関し、特に運転室を旋回フレーム上で上,下に昇
降させる昇降シリンダ等を備えてなる運転室付き建設機
械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の建設機械は、
下部走行体と、下部走行体上に旋回可能に設けられた上
部旋回体等とから構成され、前記上部旋回体は、骨組み
構造をなすフレームを有し、このフレーム上には運転室
等が設けられている。
【0003】そして、この種の従来技術による油圧ショ
ベルでは、上部旋回体の前部側に作業装置が俯仰動可能
に設けられ、この作業装置を作動させることにより土砂
等の掘削作業を行うようにしている。
【0004】ところで、この油圧ショベルは、前述した
掘削作業の他にトラックの荷台上に土砂、建設用廃材ま
たは鉄屑等のスクラップを積上げたり積降ろしたりする
スクラップ作業用の建設機械等としても用いることが可
能である。しかし、このようなスクラップ作業を行うと
きに、例えば運転室がトラックの荷台よりも低い位置ま
たは同程度の高さ位置にあると、運転室に搭乗したオペ
レータからは、トラックの荷台上に高く積載されるスク
ラップが見えずらくなる等の不都合が生じる。
【0005】また、特開平3−72123号公報(以
下、他の従来技術という)には、運転室をリンク機構を
介して上部旋回体のフレーム側に連結すると共に、この
リンク機構を油圧シリンダで前,後に回動させることに
より、運転室をフレームの上方に位置する上昇位置と前
方へと張出する下降位置との間で昇降させる構成とした
油圧ショベルが開示されている。
【0006】そして、この他の従来技術では、前述した
スクラップ作業時に、油圧シリンダを縮小させ、運転室
をリンク機構を介して上昇位置へと予め回動させておく
ことにより、オペレータは運転室から荷台を見下ろした
状態で作業を行うことができ、これによって作業全体の
効率化を図るようにしている。
【0007】一方、油圧ショベルをトレーラ上に載置し
て搬送したりするときには、予め油圧シリンダを伸長さ
せ、運転室をリンク機構を介して下降位置へと回動させ
ることにより、この油圧ショベルを含めたトレーラの高
さを規定の高さ制限内に収めるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した他
の従来技術による油圧ショベルでは、運転室を上,下に
昇降させる油圧シリンダをリンク機構よりも後側の位置
でリンク機構と上部旋回体のフレームとの間に取付ける
構成としている。
【0009】このため、従来技術では、油圧シリンダを
取付けるための取付スペースを、運転室の後方に位置す
るフレーム上で、例えばエンジン等が収容される機械室
側等に特別に確保する必要があり、これによって、上部
旋回体全体のフレーム構造が複雑化し、全体が大型化す
るという問題がある。
【0010】また、上記の他の従来技術にあっては、運
転室を上,下に昇降させるための油圧シリンダを前記リ
ンク機構とフレームとの間で実質的に横置き状態で取付
ける構成としているため、油圧シリンダの伸縮時の駆動
力を必ずしも有効に活用して、運転室を上,下に昇降さ
せることが難しく、油圧シリンダ自体も大型化する必要
があるという問題がある。
【0011】さらに、他の従来技術にあっては、リンク
機構を運転室とフレームとの間で前,後,左,右に離間
して設けた4本の平行リンクから構成している。そし
て、運転室を上昇位置に移動させたときには、この運転
室を4本の平行リンクを介してフレーム上で支持させ、
フレームに対する運転室の取付姿勢を安定化させるよう
にしている。
【0012】しかし、運転室を下降位置に移動させたと
きには、運転室はフレームから前方へと張出するように
配置され、フレームに対しては実質的に片持ち支持状態
となるため、この状態で掘削作業あるいは路上走行を行
うと、運転室が上,下に振動し易くなり、乗り心地が悪
くなるという問題がある。
【0013】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、上,下に昇降させる昇降シリ
ンダ用の取付スペースをフレーム上に特別に設ける必要
がなく、フレーム構造を簡略化して全体を小型化できる
と共に、昇降シリンダによる駆動力を有効に活用して、
運転室を上,下に昇降でき、昇降シリンダの小型化等を
図ることができるようにした運転室付き建設機械を提供
することを目的としている。
【0014】また、本発明の他の目的は、運転室を下降
位置または上昇位置に回動させたときに運転室をフレー
ムに対して安定させた状態で保持でき、例えば路上走行
等を行うときに、運転室の振動を抑え、乗り心地を向上
できるようにした運転室付き建設機械を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1の発明が採用する運転室付き建設機械
は、車体を形成するフレームと、前記フレーム上に前,
後方向に離間した状態で互いに平行に配設された平行リ
ンクからなるリンク機構と、前記リンク機構の上部に位
置して設けられた運転室と、前記リンク機構の前側の平
行リンクと後側の平行リンクとの間に位置して配設さ
れ、伸縮動作に応じて前記リンク機構を前,後方向に回
動することにより前記運転室を上方に位置する上昇位置
とフレームの前方に張出した下降位置との間で昇降させ
る昇降シリンダと、前記フレーム側と運転室側との間に
位置して前記フレームに昇降シリンダとは別個に設けら
れ、前記昇降シリンダにより運転室が下降位置まで前記
リンク機構と共に回動されたときに前記運転室をフレー
ムの前方位置に保持する運転室保持手段とからなり、前
記運転室保持手段は、前記フレーム上に立設された固定
枠と、前記運転室を前方位置に保持するときに前記運転
室側と固定枠との間に取付けられ前記運転室を固定枠に
対して掛止めする掛止め具とから構成している。
【0016】このように構成したことにより、昇降シリ
ンダはリンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リン
クとの間に配設されるから、例えば昇降シリンダを各平
行リンク間で伸長させる向きに駆動したときに、運転室
全体をフレームに対して上昇位置へと回動させることが
できる。また、昇降シリンダを縮小させる向きに駆動さ
せたときには、運転室全体をフレームに対して前方へと
張出する下降位置へと回動させることができる。そし
て、運転室を昇降シリンダにより下降位置まで回動させ
たときには、運転室を昇降シリンダとは別個の運転室保
持手段によりフレームの前方に張出した状態に安定させ
て保持することができる。また、このときに運転室保持
手段は、フレーム上に立設された固定枠に対して運転室
を掛止め具で掛止めした状態に保持することができ、昇
降シリンダが受承する運転室側からの荷重(重量)を掛
止め具によって軽減することができる。
【0017】また、請求項2の発明が採用する運転室付
き建設機械は、車体を形成するフレームと、前記フレー
ム上に前,後方向に離間した状態で互いに平行に配設さ
れた平行リンクからなるリンク機構と、前記リンク機構
の上部に位置して設けられた運転室と、前記リンク機構
の前側の平行リンクと後側の平行リンクとの間に位置し
て配設され、伸縮動作に応じて前記リンク機構を前,後
方向に回動することにより前記運転室を上方に位置する
上昇位置とフレームの前方に張出した下降位置との間で
昇降させる昇降シリンダと、前記リンク機構の前側の平
行リンクと後側の平行リンクとの間に前記昇降シリンダ
とは別個に設けられ、前記リンク機構の回動を規制する
ことにより、前記運転室を上昇位置と下降位置とに選択
的に固定する固定手段とから構成し、前記固定手段は、
前記リンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リンク
との間に配設された伸縮可能な二重筒体からなり、前記
二重筒体には、前記運転室を上昇位置で固定する上昇位
置固定部と運転室を下降位置で固定する下降位置固定部
とを設けてなる構成としてしている。
【0018】このように構成したことにより、運転室の
下降位置ではリンク機構の回動を伸縮可能な二重筒体か
らなる固定手段によって規制できるから、フレームの前
方に張出した状態の運転室をより安定させてフレームに
固定でき、運転室の振動を小さく抑えることができる。
また、運転室を上昇位置に回動させたときにも、伸縮可
能な二重筒体からなる固定手段を用いることによりリン
ク機構の回動を規制できるから、運転室をフレームの上
方に固定でき、リンク機構の変形等を抑えることができ
る。
【0019】一方、請求項3の発明が採用する運転室付
き建設機械は、車体を形成するフレームと、前記フレー
ム上に前,後方向に離間した状態で互いに平行に配設さ
れた平行リンクからなるリンク機構と、前記リンク機構
の上部に位置して設けられた運転室と、前記リンク機構
の前側の平行リンクと後側の平行リンクとの間に位置し
て配設され、伸縮動作に応じて前記リンク機構を前,後
方向に回動することにより前記運転室を上方に位置する
上昇位置とフレームの前方に張出した下降位置との間で
昇降させる昇降シリンダと、前記リンク機構の前側の平
行リンクと後側の平行リンクとの間に前記昇降シリンダ
とは別個に設けられ、前記リンク機構の回動を規制する
ことにより、前記運転室を上昇位置と下降位置とに選択
的に固定する固定手段と、前記フレーム側と運転室側と
の間に位置して前記フレームに昇降シリンダおよび前記
固定手段とは別個に設けられ、前記昇降シリンダにより
運転室が下降位置まで前記リンク機構と共に回動された
ときに前記運転室をフレームの前方位置に保持する運転
室保持手段とから構成している。
【0020】このように構成したことにより、昇降シリ
ンダを縮小させる向きに駆動させたときには、運転室全
体をフレームに対して前方へと張出する下降位置へと回
動させることができる。そして、運転室の下降位置では
リンク機構の回動を固定手段により規制できるから、フ
レームの前方に張出した状態の運転室をより安定させて
フレームに固定でき、運転室の振動を小さく抑えること
ができる。また、運転室を昇降シリンダにより下降位置
まで回動させたときには、昇降シリンダおよび固定手段
とは別個に設けた運転室保持手段によっても運転室をフ
レームの前方に張出した状態に安定させて保持すること
ができる。一方、運転室を上昇位置に回動させたときに
、固定手段を用いることによりリンク機構の回動を規
制できるから、運転室をフレームの上方に固定でき、リ
ンク機構の変形等を抑えることができる
【0021】また、請求項4の発明では、前記運転室保
持手段を、前記フレーム上に立設された固定枠と、前記
運転室側と固定枠との間に取付けられ、前記運転室を固
定枠に対して掛止めする掛止め具とから成している。
【0022】これにより、フレーム上に立設された固定
枠に対して運転室を掛止め具で掛止め状態に保持でき、
昇降シリンダが受承する運転室側からの荷重(重量)を
掛止め具によって軽減することができる。
【0023】さらに、請求項5の発明では、前記固定手
段は、前記リンク機構の前側の平行リンクと後側の平行
リンクとの間に配設された伸縮可能な二重筒体からな
り、前記二重筒体には、前記運転室を上昇位置で固定す
る上昇位置固定部と運転室を下降位置で固定する下降位
置固定部とを設ける構成としている。
【0024】これにより、運転室の上昇位置ではリンク
機構の回動を二重筒体に設けた上昇位置固定部により規
制することができる。また、運転室の下降位置ではリン
ク機構の回動を二重筒体に設けた下降位置固定部により
規制できる。
【0025】また、請求項6の発明では、前記昇降シリ
ンダは、前記前側の平行リンクと後側の平行リンクとの
間に斜めに配置している。
【0026】さらに、請求項7の発明では、前記各平行
リンクのうち前側の平行リンクの一端側は、後側の平行
リンクよりも少なくとも下側の位置で前記フレーム側に
取付ける構成としている。
【0027】これにより、運転室をフレームの前方に張
出した下降位置へと回動させたときに、運転室をより低
い位置まで下降させることができ、例えば路上走行時の
車高を低くできると共に、車両の前方または地面下方で
の掘削作業等を行うときに、掘削作業位置に運転室を近
付けることができる。
【0028】また、請求項8の発明では、前記各平行リ
ンクのうち少なくとも一方の平行リンクには、前記運転
室への昇降用の梯子を設ける構成としている。
【0029】これにより、運転室をフレームの上方に位
置する上昇位置へと回動させたときに、建設機械の運転
者(オペレータ)は昇降用の梯子を利用して運転室へと
容易に乗り降りすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
運転室付き建設機械を油圧ショベルに適用した場合を例
に挙げ、図1ないし図5に基づいて詳細に説明する。
【0031】図中、1は下部走行体、2は下部走行体1
上に旋回可能に設けられた上部旋回体を示し、この上部
旋回体2は、旋回装置3を介して下部走行体1上に旋回
可能に設けられた旋回フレーム4と、この旋回フレーム
4上に設けられ、エンジン、油圧ポンプ(図示せず)等
を収容した機械室5と、機械室5の後側に位置して旋回
フレーム4の後部に設けられたカウンタウエイト6と、
旋回フレーム4の前部側に設けられた後述の運転室13
等とから構成されている。そして、旋回フレーム4の前
部中央には、図2に示すようにブーム7A、アーム7B
およびバケット7C等からなる作業装置7が俯仰動可能
に設けられている。
【0032】また、旋回フレーム4は、図3に示す如く
旋回装置3との接続部を構成する中央部分がセンタフレ
ーム8となり、センタフレーム8の前端側には作業装置
7のブーム7A等がピン結合されるブラケット8Aが一
体に設けられている。そして、センタフレーム8には、
ブラケット8Aの左側位置に後述のリンク機構10が取
付けられるリンク取付フレーム9が一体に設けられてい
る。
【0033】ここで、リンク取付フレーム9は、図3な
いし図5に示すように上部旋回体2の前,後方向に沿っ
て伸長した側梁部9Aと、側梁部9Aの前端側とセンタ
フレーム8との間を左,右方向に連結した前梁部9B
と、側梁部9Aの後端側とセンタフレーム8との間を
左,右方向に連結した後梁部(図示せず)等とから構成
されている。
【0034】そして、リンク取付フレーム9の前端側に
は、前梁部9Bの左,右両端側に位置して一対の前側ブ
ラケット9C,9Cが設けられ、各前側ブラケット9C
はリンク取付フレーム9から略水平に突出している。ま
た、リンク取付フレーム9の側梁部9A、後梁部には、
前側ブラケット9Cよりも後側に離れた位置に左,右一
対の後側ブラケット9D(一方のみ図示)が設けられ、
後側ブラケット9Dはリンク取付フレーム9から上向き
に突出している。
【0035】10は旋回フレーム4のリンク取付フレー
ム9上に設けられたリンク機構で、このリンク機構10
は、図3および図4に示す如く、一端(下端)側がリン
ク取付フレーム9の前側ブラケット9Cにピン結合さ
れ、他端(上端)側が後述する運転室13の前側ブラケ
ット13Bにピン結合された前側の平行リンク11,1
1と、一端側が後側ブラケット9Dにピン結合され、他
端側が運転室13の後側ブラケット13Cにピン結合さ
れた後側の平行リンク12(一方のみ図示)とから構成
されている。そして、平行リンク11,12は、リンク
取付フレーム9上に前,後方向に離間した状態で互いに
平行に配設されるものである。
【0036】また、前側の各平行リンク11には、図3
に示すように上,下方向に離間して配設され、これらの
平行リンク11間を左,右方向で一体に連結した複数の
補強梁11A,11A,…と、これらの補強梁11A間
に位置して各平行リンク11間を斜め方向で一体に連結
した他の補強梁11B,11Bとが設けられている。さ
らに、各平行リンク11には、その上端側に位置して後
述する二重筒体18用のブラケット11Cが一体形成さ
れている。
【0037】また、後側の各平行リンク12間にも、前
記補強梁11A,11Bと同様の補強梁(図示せず)が
設けられると共に、平行リンク12にはその下端側に位
置して二重筒体18用の他のブラケット12Aが一体形
成されている。
【0038】ここで、平行リンク11,12の一端(下
端)側に位置する各ピン結合部11D,12Bのうち、
前側ブラケット9Cによるピン結合部11Dは、図4に
示すように後側ブラケット9Dによるピン結合部12B
よりも寸法h分だけ下側の位置に配設されている。
【0039】13は旋回フレーム4のリンク取付フレー
ム9上に設けられた運転室で、この運転室13は、床板
部13Aを有する箱型状のキャブボックスとして形成さ
れ、床板部13Aの前側には左,右に離間して一対の前
側ブラケット13B,13Bが一体形成されている。ま
た、床板部13Aの後側には左,右に離間して一対の後
側ブラケット13C(1個のみ図示)が一体形成されて
いる。
【0040】そして、運転室13は、前側ブラケット1
3Bが平行リンク11の上端側に回動可能に連結され、
後側ブラケット13Cが平行リンク12の上端側に回動
可能に連結されることにより、リンク機構10の上部に
載置されている。
【0041】14は旋回フレーム4と運転室13との間
で左,右に離間して設けられた昇降シリンダ(一方のみ
図示)で、この昇降シリンダ14は、チューブ14A
と、チューブ14Aから伸縮するロッド14B等から構
成されている。そして、昇降シリンダ14のチューブ1
4Aはボトム側が旋回フレーム4の側梁部9A側にブラ
ケット(図示せず)等を介してピン結合され、ロッド1
4Bの先端側は運転室13の後側ブラケット13C側に
リンク機構10の平行リンク12と共にピン結合されて
いる。
【0042】ここで、昇降シリンダ14は、図4に示す
ようにリンク機構10の平行リンク11,12間に斜め
に傾いた状態で配置されている。そして、昇降シリンダ
14は、外部から給排される圧油によってロッド14B
がチューブ14Aから伸長することにより、リンク機構
10の平行リンク11,12を後方向に回動させ、運転
室13を図2ないし図4に示すように旋回フレーム4の
上方に位置する上昇位置に導く構成となっている。
【0043】また、昇降シリンダ14は、ロッド14B
がチューブ14A内に縮小することにより、リンク機構
10の平行リンク11,12を前方向に回動させ、運転
室13を図1および図5に示すように旋回フレーム4か
ら前方へと張出する下降位置に導く構成となっている。
【0044】15は旋回フレーム4のリンク取付フレー
ム9と運転室13との間に左,右に離間して設けられた
運転室保持手段としての係留装置(一方のみ図示)で、
この係留装置15は、後述の固定枠16およびペンダン
トロープ17から構成され、運転室13が昇降シリンダ
14によりリンク機構10と共に下降位置まで回動され
たときに、この運転室13を下降位置に保持(係留)し
た状態で位置決めする構成となっている。
【0045】16は旋回フレーム4のリンク取付フレー
ム9上に立設された固定枠で、この固定枠16は、図3
および図4に示す如く、下端側が後側ブラケット9Dの
近傍位置でリンク取付フレーム9の側梁部9A側に固定
され、上端側が垂直に延びた支柱部16Aと、支柱部1
6Aの上端側に一体に設けられたペンダントロープ17
用の取付板部16Bと、下端側が側梁部9Aの前端側に
固定され、上端側が取付板部16Bに向けて斜め上向き
に延びた傾斜梁部16Cとから構成され、傾斜梁部16
Cの上端側は支柱部16Aの上端側に一体化された取付
板部16Bに取付けられている。
【0046】そして、前記固定枠16は、支柱部16
A、取付板部16Bおよび傾斜梁部16Cとから3角形
状をなす梁構造体として形成され、運転室13をペンダ
ントロープ17を介して旋回フレーム4に対し下降位置
で係留し、保持する構成となっている。
【0047】17は運転室13と固定枠16との間に着
脱可能に設けられた掛止め具としてのペンダントロープ
で、このペンダントロープ17は、一端側が固定枠16
の取付板部16Bに掛止めされ、他端側が運転室13の
後側ブラケット13Cに掛止めされている。そして、こ
のペンダントロープ17は、運転室13が下降位置に回
動されたときに固定枠16の取付板部16Bと運転室1
3との間で引張られることにより、運転室13に対して
斜め上向きの引張力を付加し、旋回フレーム4から前方
へと張出した運転室13を旋回フレーム4に対して掛止
め状態に保持する構成となっている。
【0048】18はリンク機構10の前側の各平行リン
ク11と後側の各平行リンク12との間にそれぞれ設け
られた固定手段を構成する一対の二重筒体(一方のみ図
示)で、この二重筒体18は、図4および図5に示す如
く、一端側が平行リンク12のブラケット12Aにピン
結合された内筒19と、一端側が内筒19の外周側に摺
動可能に挿嵌され、他端側が平行リンク11のブラケッ
ト11Cにピン結合された外筒20とから構成されてい
る。そして、これらの内筒19および外筒20は、昇降
シリンダ14と交差するように前側の平行リンク11と
後側の平行リンク12との間に斜めに配設されている。
【0049】ここで、前記内筒19には、図4および図
5に示すようにその一端側にピン穴19A,19Aが形
成され、他端側には他のピン穴19B,19Bが形成さ
れている。また、外筒20の一端側についてもピン穴2
0A,20Aが形成されている。
【0050】そして、運転室13が上昇位置に導かれる
ときには、内筒19が外筒20内に縮小し、この状態で
固定ピン21,21を前記ピン穴19A,20Aに装嵌
することにより、内筒19と外筒20との互いの摺動が
規制されると共に、平行リンク11,12の回動が規制
される。即ち、前記ピン穴19A,20Aおよび固定ピ
ン21は、運転室13を上昇位置で固定する上昇位置固
定部を構成するものである。
【0051】また、運転室13が下降位置に導かれると
きには、内筒19が外筒20から伸長し、この状態で固
定ピン21,21を前記ピン穴19B,20Aに装嵌す
ることにより、内筒19と外筒20との互いの摺動が規
制される共に平行リンク11,12の回動が規制され
る。即ち、前記ピン穴19B,20Aおよび固定ピン2
1は、運転室13を下降位置で固定する下降位置固定部
を構成するものである。
【0052】22は旋回フレーム4と運転室13との間
に位置して前側の各平行リンク11間に設けられた梯子
で、この梯子22は運転室13を上昇位置まで回動させ
たときに平行リンク11と共に上向きに起立され、作業
時にはオペレータが運転室13へと上,下に登り降りす
る構成となっている。
【0053】また、23は梯子22の下端側近傍に位置
して旋回フレーム4の側梁部9A側に設けられたフレー
ム側ステップ、24は梯子22の上端側近傍に位置して
運転室13の床板部13A側に設けられた運転室側ステ
ップを示している。
【0054】本実施の形態による油圧ショベルは上述の
如き構成を有するもので、次にその作動について説明す
る。
【0055】まず、作業装置7によって土砂等の掘削作
業を行うときには、図1および図5に示すように、予め
係留装置15のペンダントロープ17を運転室13と固
定枠16との間に掛止めすると共に、各固定ピン21を
二重筒体18から脱着しておき、この状態でオペレータ
が例えば上部旋回体2側に設けたスイッチ(図示せず)
等を遠隔操作することにより昇降シリンダ14を縮小さ
せるようにする。
【0056】この結果、旋回フレーム4と運転室13と
の間に設けたリンク機構10の各平行リンク11,12
が旋回フレーム4の前側に向けて回動されると共に、二
重筒体18が平行リンク11,12間で伸長するように
なり、これに伴って、運転室13を旋回フレーム4から
前方に張出した下降位置へと導くことができる。
【0057】そして、例えば運転室13の前方で作業を
行うときには、運転室13全体を作業装置7のバケット
7C側へと前方に近付けることができ、バケット7Cに
よる作業部位に対する運転室13からの視界を良好に確
保でき、掘削作業時の作業性を高めることができる。
【0058】ここで、旋回フレーム4のリンク取付フレ
ーム9には、リンク機構10のうち前側の各平行リンク
11が前側ブラケット9Cに取付けられるピン結合部1
1Dを、後側の各平行リンク12が後側ブラケット9D
に取付けられるピン結合部12Bよりも一定寸法だけ下
側の位置に配設する構成としたから、運転室13を前方
に張出した下降位置へと回動させたときに、運転室13
を前述した他の従来技術のものに比べてより低い位置ま
で下降させることができ、運転室13を含めた当該油圧
ショベルの車高を低くすることができる。これによっ
て、例えば地面下方での掘削作業を行うときにも、運転
室13をバケット7C側に近付けることができ、作業性
を高めることができる。
【0059】一方、下部走行体1によって路上走行を行
ったり、当該油圧ショベルをトレーラ(図示せず)に載
置して搬送するときにも、掘削作業時と同様にして運転
室13をリンク機構10等を介して下降位置まで回動さ
せるようにする。そして、このときには、上述した理由
により当該油圧ショベルの車高を規定の高さ制限内に低
く収めることができる。
【0060】また、このように運転室13を下降位置に
回動させたときには、ペンダントロープ17が運転室1
3と固定枠16との間で強く引張られるようになり、こ
れによって、運転室13にはペンダントロープ17から
の斜め上向きの引張力を付加させることができ、昇降シ
リンダ14とペンダントロープ17との両方で運転室1
3を旋回フレーム4から前方に張出した下降位置に保持
し、位置決めすることができる。
【0061】そして、このときに二重筒体18の各ピン
穴19B,20Aに固定ピン21を取付けることによ
り、運転室13の下降位置ではリンク機構10の回動を
二重筒体18により規制することができる。
【0062】かくして、本実施の形態では、掘削作業時
または路上走行時には、旋回フレーム4の前方に張出し
た状態の運転室13を係留装置15および二重筒体18
により安定させて旋回フレーム4に固定することがで
き、運転室13の振動を小さく抑えて乗り心地を高める
ことができる。そして、このような掘削作業時等には、
運転室13側の重量等を昇降シリンダ14と係留装置1
5および二重筒体18にそれぞれ分配させて支持させる
ことができ、運転室13の下降位置における昇降シリン
ダ14の負荷を軽減することができる。
【0063】一方、図2に示すようにトラック25の荷
台25A上に土砂、建設用廃材、または鉄屑等のスクラ
ップを積上げたり、積降ろしたりする(以下、スクラッ
プ作業という)ときには、予めペンダントロープ17を
取外すと共に各固定ピン21を二重筒体18から脱着し
ておき、この状態で昇降シリンダ14を伸長させるよう
にする。
【0064】この結果、リンク機構10の平行リンク1
1,12が後側に回動されると共に、二重筒体18が平
行リンク11,12間で縮小するようになり、これに伴
って、運転室13を下降位置から旋回フレーム4の上方
に位置する上昇位置へと導くことができる。
【0065】そして、このときに二重筒体18の各ピン
穴19A,20Aに固定ピン21を取付けることによ
り、運転室13の上昇位置では下降位置と同様にリンク
機構10の回動を規制することができ、旋回フレーム4
の上方で運転室13がリンク機構10を介して振動する
のを二重筒体18によって抑えることができる。
【0066】しかも、昇降シリンダ14と二重筒体18
とをリンク機構10の各平行リンク11,12間で互い
に交差させた状態で配設する構成としたから、これらの
昇降シリンダ14と二重筒体18とをリンク機構10に
対する補強部材として用いることができ、リンク機構1
0の強度を高めることができる。
【0067】従って、本実施の形態によれば、スクラッ
プ作業等を行うときでも、上述した掘削作業等と同様に
して運転室13の振動を小さく抑えることができ、オペ
レータは運転室13からトラック25の荷台25Aを上
から見下ろした状態で安定して作業を行うことができ、
全体の作業性を高めることができる。
【0068】また、昇降シリンダ14のチューブ14A
を旋回フレーム4の側梁部9A側に取付け、ロッド14
Bを運転室13の床板部13A側に取付けることによ
り、昇降シリンダ14を平行リンク11,12間に収め
る構成としたから、昇降シリンダ14の取付スペースを
旋回フレーム4上に特別に設ける必要がなくなり、フレ
ーム構造を簡略化して当該油圧ショベルの小型化を図る
ことができる。
【0069】さらに、昇降シリンダ14を各平行リンク
11,12間で斜めに傾斜させて配設する構成としたか
ら、運転室13を下降位置から上昇位置に回動させると
きには、昇降シリンダ14により運転室13を上向きに
持ち上げるような駆動力を発生でき、昇降シリンダ14
による駆動力を有効に活用して運転室13を上昇位置へ
と回動できると共に、昇降シリンダ14による駆動力を
効率よく運転室13側に伝えることができ、昇降シリン
ダ14の小型化を図ることができる。
【0070】さらにまた、昇降シリンダ14の伸長時に
運転室13を上昇位置へと回動させる構成としたから、
チューブ14A内を摺動するシリンダ(図示せず)の受
圧面積等の関係から、昇降シリンダ14の伸長時におけ
る油圧駆動力を縮小時に比較して大きくでき、昇降シリ
ンダ14による運転室13の持上げ動作を安定させるこ
とができる。
【0071】なお、前記実施の形態では、旋回フレーム
4と運転室13との間には、前,後に離間した位置に前
側の平行リンク11と後側の平行リンク12とを設ける
構成として述べたが、これに替えて、例えば平行リンク
11,12間にさらに他の平行リンクを1個または複数
個設ける構成としてもよい。
【0072】また、前記実施の形態では、昇降シリンダ
14を平行リンク11,12間に配設する構成として述
べたが、本発明はこれに限らず、例えば昇降シリンダ1
4のチューブ14A側を前述した他の従来技術の如く上
部旋回体2の機械室5側に設ける構成としてもよい。そ
して、この場合でも、運転室13を上昇位置と下降位置
とに回動させたときには、係留装置15および二重筒体
18により運転室13の振動等を十分に小さく抑えるこ
とができる。
【0073】さらに、前記実施の形態では、内筒19を
平行リンク12に取付けると共に、二重筒体18の外筒
20を平行リンク11に取付ける構成として述べたが、
これに替えて、例えば内筒19を旋回フレーム4のリン
ク取付フレーム9側に取付ける構成としてもよいし、外
筒20を運転室13の床板部13A側に取付ける構成と
してもよい。
【0074】また、前記実施の形態では、二重筒体18
の内筒19には、その一端側にピン穴19A,19Aを
設け、他端側にピン穴19B,19Bを設けることによ
り運転室13を上昇位置と下降位置とに選択的に固定す
る構成として述べたが、これに替えて、内筒19には、
一端側のピン穴19Aと他端側のピン穴19Bとの中間
の位置に、これらのピン穴19A,19Bに加えてさら
に中間のピン穴を設ける構成としてもよい。そして、こ
の場合には、中間のピン穴と外筒20のピン穴20Aに
固定ピン21を装嵌することにより、運転室13を中間
の所定の位置に固定でき、作業内容に合わせて運転室1
3の高さを調整することができる。
【0075】さらに、前記実施の形態では、バケット7
Cを取付けた油圧ショベルを例に挙げて説明したが、バ
ケット7Cに代えて、グラップル等の把持装置や解体用
の破砕機、スクラップ運搬用のリフティングマグネット
等の各種アタッチメントを取付けたものでもよく、ま
た、例えば油圧クレーン、ホイールローダ等、他の建設
機械にも広く適用できるものである。
【0076】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に記載の発
明によれば、フレーム上に前,後方向に離間して互いに
平行に配設された平行リンクによりリンク機構を構成
し、このリンク機構の各平行リンク間には、リンク機構
の上部に設けた運転室を上昇位置と下降位置との間で昇
降させる昇降シリンダを配設すると共に、前記フレーム
側と運転室側との間には、前記昇降シリンダにより下降
位置まで回動された運転室をフレームの前方に張出した
位置に保持する運転室保持手段を設け、この運転室保持
手段を、前記フレーム上に立設された固定枠と、前記運
転室を固定枠に対して掛止めする掛止め具とからなる構
成としたので、リンク機構の各平行リンク間に昇降シリ
ンダを収めることができ、昇降シリンダ用の取付スペー
スをフレーム上に特別に設ける必要がなくなり、フレー
ム構造を簡略化して建設機械全体の小型化を図ることが
できる。また、下降位置においてリンク機構等により
実質的に片持ち支持の状態となった運転室を、フレーム
側と運転室側との間に設けた運転室保持手段によりフレ
ームに対して安定させた状態で保持でき、例えば走行時
等に運転室が大きく振動するのを抑え、車両の乗り心地
を向上できる。そして、車両の走行時等に運転室側の重
量等が昇降シリンダに付加され続けるのを運転室保持手
段により抑制でき、運転室の下降位置における昇降シリ
ンダの負荷を確実に軽減することができる。特に、この
運転室保持手段は、フレーム上に立設された固定枠と、
運転室を固定枠に対して掛止めする掛止め具とからなる
ので、フレーム上に立設された固定枠に対して運転室を
掛止め具で掛止めした状態に保持でき、昇降シリンダが
受承する運転室側からの荷重を掛止め具によって軽減で
き、昇降シリンダの寿命等を延ばすことができる。
【0077】また、請求項2に記載の発明は、車体を形
成するフレーム、平行リンクからなるリンク機構、この
リンク機構を前,後方向に回動することにより運転室を
上方に位置する上昇位置とフレームの前方に張出した下
降位置との間で昇降させる昇降シリンダを備えると共
に、前記リンク機構の各平行リンク間には、リンク機構
の回動を規制することにより運転室を上昇位置と下降位
置とに選択的に固定する固定手段を設け、この固定手段
はリンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リンクと
の間に配設された伸縮可能な二重筒体からなり、この二
重筒体には運転室を上昇位置で固定する上昇位置固定部
と運転室を下降位置で固定する下降位置固定部とを設け
てなる構成としたから、運転室を下降位置に回動させた
ときには、伸縮可能な二重筒体からなる固定手段によっ
て運転室をフレームに対しより安定させた状態で保持で
き、車両走行時等における運転室の振動を小さく抑える
ことができる。また、運転室を上昇位置に回動させたと
きにも、伸縮可能な二重筒体からなる固定手段によりリ
ンク機構の回動を規制でき、フレームの上方で運転室が
リンク機構を介して振動するのを固定手段によって抑え
ることができる。
【0078】一方、請求項3に記載の発明は、車体を形
成するフレーム、平行リンクからなるリンク機構、この
リンク機構を前,後方向に回動することにより運転室を
上方に位置する上昇位置とフレームの前方に張出した下
降位置との間で昇降させる昇降シリンダを備えると共
に、前記リンク機構の各平行リンク間には、リンク機構
の回動を規制することにより運転室を上昇位置と下降位
置とに選択的に固定する固定手段を設け、フレーム側と
運転室側との間には、昇降シリンダにより運転室が下降
位置まで前記リンク機構と共に回動されたときに運転室
をフレームの前方に張出した位置に保持する運転室保持
手段を前記昇降シリンダおよび固定手段とは別個に設け
る構成としたから、この場合でも運転室を下降位置に回
動させたときには、昇降シリンダとは別個に設けられた
固定手段により運転室をフレームに対し安定させた状態
で保持できると共に、この固定手段および昇降シリンダ
とは別個に設けられた運転室保持手段によっても運転室
をフレームに対しより安定させた状態で保持でき、車両
走行時等における運転室の振動を小さく抑え、車両の乗
り心地を向上できる。そして、車両の走行時等に運転室
側の重量等が昇降シリンダに付加され続けるのを運転室
保持手段によって抑制でき、運転室の下降位置における
昇降シリンダの負荷を確実に軽減することができる。ま
た、運転室を上昇位置に回動させたときには、固定手段
によりリンク機構の回動を規制でき、フレームの上方で
運転室がリンク機構を介して振動するのを固定手段によ
り抑えることができる。
【0079】また、請求項4に記載の発明では、運転室
保持手段を、フレーム上に立設された固定枠と、運転室
を固定枠に対して掛止めする掛止め具とから構成したの
フレーム上に立設された固定枠に対して運転室を掛
止め具で掛止め状態に保持でき、昇降シリンダが受承す
る運転室側からの荷重(重量)を掛止め具によって軽減
でき、昇降シリンダの寿命等を延ばすことができる。
【0080】一方、請求項5に記載の発明では、固定手
段を、リンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リン
クとの間に伸縮可能に設けた二重筒体から構成し、この
二重筒体には上昇位置固定部と下降位置固定部とを設け
る構成としたから、二重筒体を前側の平行リンクと後側
の平行リンクとの間で伸縮させた状態で運転室を上昇位
置と下降位置とに選択的に固定することができ、これら
の二重筒体、上昇位置固定部および下降位置固定部によ
り固定手段を容易に構成することができる。
【0081】また、請求項6に記載の発明では、昇降シ
リンダを、前側の平行リンクと後側の平行リンクとの間
に斜めに配置する構成としたから、運転室を下降位置か
ら上昇位置へと回動させるときには、昇降シリンダによ
り運転室を上向きに持上げるような駆動力を発生でき、
昇降シリンダによる駆動力を有効に活用して運転室を上
昇位置へと回動できると共に、昇降シリンダによる駆動
力を効率良く運転室側に伝えることができ、昇降シリン
ダを小型化することが可能となる。
【0082】さらに、請求項7の発明では、各平行リン
クのうち前側の平行リンクの一端側を、後側の平行リン
クよりも少なくとも下側の位置で前記フレーム側に取付
ける構成としたから、運転室をフレームの前方に張出し
た下降位置へと回動させたときに、運転室をより低い位
置まで下降させることができ、例えば路上走行時の車高
を規定の高さ制限内に低く収めることができる。また、
車両の前方または地面下方での掘削作業等を行うとき
に、掘削作業位置に運転室を近付けることができ、作業
性を高めることができる。
【0083】さらにまた、請求項8の発明では、各平行
リンクのうち少なくとも一方の平行リンクに運転室への
昇降用の梯子を設ける構成としたから、運転室をフレー
ムの上方に位置する上昇位置へと回動させたときに、建
設機械の運転者(オペレータ)は昇降用の梯子を利用し
て運転室へと容易に乗り降りすることができ、運転者の
安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による油圧ショベルの運転
室を下降位置に回動させた状態で示す全体図である。
【図2】本発明の実施の形態による油圧ショベルの運転
室を上昇位置に回動させた状態で示す全体図である。
【図3】図2中の油圧ショベルを拡大して示す正面図で
ある。
【図4】図2中のリンク機構、係留装置および二重筒体
等を示す要部拡大図である。
【図5】図1中のリンク機構、係留装置および二重筒体
等を示す要部拡大図である。
【符号の説明】
4 旋回フレーム 10 リンク機構 11,12 平行リンク 11D,12B ピン結合部 13 運転室 14 昇降シリンダ 15 係留装置(運転室保持手段) 16 固定枠 17 ペンダントロープ(掛止め具) 18 二重筒体(固定手段) 19A ピン穴(上昇位置固定部) 19B ピン穴(下降位置固定部) 20A ピン穴 21 固定ピン 22 梯子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/16 B62D 33/06 B62D 33/067

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体を形成するフレームと、 前記フレーム上に前,後方向に離間した状態で互いに平
    行に配設された平行リンクからなるリンク機構と、 前記リンク機構の上部に位置して設けられた運転室と、 前記リンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リンク
    との間に位置して配設され、伸縮動作に応じて前記リン
    ク機構を前,後方向に回動することにより前記運転室を
    上方に位置する上昇位置とフレームの前方に張出した下
    降位置との間で昇降させる昇降シリンダと、 前記フレーム側と運転室側との間に位置して前記フレー
    ムに昇降シリンダとは別個に設けられ、前記昇降シリン
    ダにより運転室が下降位置まで前記リンク機構と共に回
    動されたときに前記運転室をフレームの前方位置に保持
    する運転室保持手段とからなり、 前記運転室保持手段は、前記フレーム上に立設された固
    定枠と、前記運転室を前方位置に保持するときに前記運
    転室側と固定枠との間に取付けられ前記運転室を固定枠
    に対して掛止めする掛止め具と から構成してなる運転室
    付き建設機械。
  2. 【請求項2】 車体を形成するフレームと、 前記フレーム上に前,後方向に離間した状態で互いに平
    行に配設された平行リンクからなるリンク機構と、 前記リンク機構の上部に位置して設けられた運転室と、 前記リンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リンク
    との間に位置して配設され、伸縮動作に応じて前記リン
    ク機構を前,後方向に回動することにより前記運転室を
    上方に位置する上昇位置とフレームの前方に張出した下
    降位置との間で昇降させる昇降シリンダと、 前記リンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リンク
    との間に前記昇降シリンダとは別個に設けられ、前記リ
    ンク機構の回動を規制することにより、前記運転室を上
    昇位置と下降位置とに選択的に固定する固定手段とから
    構成し 前記固定手段は、前記リンク機構の前側の平行リンクと
    後側の平行リンクとの間に配設された伸縮可能な二重筒
    体からなり、前記二重筒体には、前記運転室を 上昇位置
    で固定する上昇位置固定部と運転室を下降位置で固定す
    る下降位置固定部とを設ける構成とし てなる運転室付き
    建設機械。
  3. 【請求項3】 車体を形成するフレームと、 前記フレーム上に前,後方向に離間した状態で互いに平
    行に配設された平行リンクからなるリンク機構と、 前記リンク機構の上部に位置して設けられた運転室と、 前記リンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リンク
    との間に位置して配設され、伸縮動作に応じて前記リン
    ク機構を前,後方向に回動することにより前記運転室を
    上方に位置する上昇位置とフレームの前方に張出した下
    降位置との間で昇降させる昇降シリンダと、 前記リンク機構の前側の平行リンクと後側の平行リンク
    との間に前記昇降シリンダとは別個に設けられ、前記リ
    ンク機構の回動を規制することにより、前記運転室を上
    昇位置と下降位置とに選択的に固定する固定手段と、 前記フレーム側と運転室側との間に位置して前記フレー
    ムに昇降シリンダおよび前記固定手段とは別個に設けら
    れ、前記昇降シリンダにより運転室が下降位置まで前記
    リンク機構と共に回動されたときに前記運転室をフレー
    ムの前方位置に保持する運転室保持手段とから構成して
    なる運転室付き建設機械。
  4. 【請求項4】 前記運転室保持手段は、前記フレーム上
    に立設された固定枠と、前記運転室側と固定枠との間に
    取付けられ、前記運転室を固定枠に対して掛止めする掛
    止め具とから構成してなる請求項に記載の運転室付き
    建設機械。
  5. 【請求項5】 前記固定手段は、前記リンク機構の前側
    の平行リンクと後側の平行リンクとの間に配設された伸
    縮可能な二重筒体からなり、前記二重筒体には、前記運
    転室を上昇位置で固定する上昇位置固定部と運転室を下
    降位置で固定する下降位置固定部とを設ける構成として
    なる請求項に記載の運転室付き建設機械。
  6. 【請求項6】 前記昇降シリンダは、前記前側の平行リ
    ンクと後側の平行リンクとの間に斜めに配置してなる請
    求項1,2,3,4または5に記載の運転室付き建設機
    械。
  7. 【請求項7】 前記各平行リンクの下端側は前記フレー
    ムの前,後に離間した位置で前記フレームに対してピン
    結合し、前記各ピン結合部のうち前側のピン結合部は、
    後側のピン結合部よりも少なくとも下側の位置に配設す
    る構成としてなる請求項1,2,3,4,5または6に
    記載の運転室付き建設機械。
  8. 【請求項8】 前記各平行リンクのうち少なくとも一方
    の平行リンクには、前記運転室への昇降用の梯子を設け
    る構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6または
    7に記載の運転室付き建設機械。
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