JP3537821B6 - ポリウレアポリマーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリウレアポリマー及びポリウレアポリマー組成物に関する。
成形された靴底のような小さな成形用途に有効なイソシアネートをベースとするポリマーを製造することは当該分野において公知である。また、自動車用フェーシア及び車体パネルのような大きな成形品の製造に有効なポリマー、特にポリウレアポリマーを製造することも公知である。例えば、Weberらの米国特許第4,218,543号は反応射出成形(RIM)法により弾性成形体を製造することを開示している。
しかしながら、ポリウレアポリマーを使用することに問題がないわけではない。特に、ポリウレアポリマーが充填材入りポリマーでありかつ最初に湿潤環境に暴露され、次いで高温に暴露される場合、表面欠陥が見られる。一般的なポリウレア用途の1つである自動車の車体部品の反応射出成形において、ポリウレア部品は350゜F(177℃)を越える温度に暴露される。水を多く含むポリウレア部品はそのような高温に暴露されると、ふくれとして当該分野において知られている表面現象を示す。
このふくれは、ポリウレア部品に吸収された水分がポリマーと作用してガスを発生し、このガスが蓄積してガスポケットを形成する場合におこる。この欠陥は、ひどい場合には、全体を無効なものにしてしまい、原料がむだになりかつ廃棄物が増え、その結果、製造者もしくは消費者、あるいはその両者に対し経済的損失となる。
このふくれの問題を解決する方法は、ポリウレアポリマー部品の高温への暴露を防ぐこと、又はポリウレアポリマー部品の湿潤空気への暴露を防ぐことであるが、これらは常に望ましいわけではない。熱硬化はポリウレア部品に望ましい特性を与える。熱を加えることはペイント仕上げ剤の硬化を促進し、それによって製造時間を短縮しかつ製造速度を高める。また、自動車製造におけるように、ポリウレア部品は他の製品に接触することが必要であり、この製品は高熱暴露が必要である。ポリウレア部品の製造の各工程における湿度を制御することは費用がかかる。従って、安定である、すなわち湿潤空気及び高温に暴露されてもふくれを示さないポリウレアポリマーを製造することが望ましい。
一態様において、本発明は、ポリイソシアネート、ポリエポキシド、及びポリアミンを混合し、そしてこの混合物を150℃を越える温度において加熱することを含む、ポリウレアポリマーの製造方法である。
他の態様において、本発明は、ポリイソシアネート、ポリエポキシド、及びポリアミンを150℃を越える温度において混合することによる生成物を含むポリウレアポリマーである。
さらに他の態様において、本発明は、ポリイソシアネート、ポリエポキシド、及びポリアミンを含むポリウレアポリマー組成物である。
本発明のポリマーは、高い後硬化温度が必要な用途において使用することができる。このポリマーは、表面欠陥のないポリマー及び断続的な高温暴露を共に必要とする用途において特に有効である。本発明のポリマーはふくれをおこすことなく断続的な高温暴露に耐えることができかつ従来のポリウレアポリマーに匹敵するもしくは従来のポリウレアポリマーよりも優れた物理特性を有する。
本発明は、ポリイソシアネート、ポリアミン及びポリエポキシを混合し、この混合物を150℃より高い温度で加熱する1つの工程で製造され得るポリマーである。しかしながら、好ましくは、本発明のポリウレアは二工程で製造される。第一の工程において、ポリウレアポリマーを製造するに十分な反応条件ではあるが、130℃未満の温度において3つの成分を混合する。第二の工程において、このポリマーを150℃より高い温度で後硬化させる。
本発明のポリマーを形成するために混合される3つの成分はポリイソシアネート、ポリエポキシド及びポリアミンである。これらの成分は有効なポリウレアポリマーの製造において当業者に公知のどのような方法で混合してもよい。例えば、成分を混合し、開放金型に注ぐ。本発明の有効な態様の一つは、発泡剤の存在下においてポリイソシアネート、ポリアミン及びポリエポキシドを混合し、このポリマーを金型に射出して成形発泡体を形成することにより製造される気泡質ポリウレアポリマー発泡体である。これは通常低圧計量ユニット及び機械ミキサーからなる発泡器を用いて行われる。他の態様において、ポリウレアを基材上に吹きつけてもよい。
本発明の好ましい実施態様の一つはRIMにより製造されるポリウレアポリマーである。この方法はポリウレアポリマーの製造分野においてよく知られている。しかしながら、通常、RIM法は2種以上の反応性の高い材料を小さな混合チャンバー内で高圧力にする方法に関するものである。この材料は混合され、すぐに温かい金型に送られ、そこで金型から取り出すに十分な化学反応が行われる。この材料は、本発明の場合、A材料と呼ばれるポリイソシアネート及びポリエポキシド、並びにB材料と呼ばれるイソシアネート反応性材料及び添加剤を含む材料である。密閉された金型RIMにおいて、金型は、ポリマーがこの金型に入った際にこの金型から空気を押し出し、実質的に空気を含まないポリマーを与えるように構成されている。RIMは開放金型法で行ってもよい。形成されたポリウレタンポリマー部品は金型から取り出され、後硬化される。
本発明のポリウレアポリマーは、ポリイソシアネート及びポリアミン(及びポリエポキシド)を混合することにより製造される。本発明のポリイソシアネート及びポリアミン成分の選択には注意をすべきである。1級アミン及び芳香族ポリイソシアネートは相互に反応性である。そのような成分からのポリマーを形成することは、反応が速くかつ発熱性であり、均一なポリマーの形成を阻害するためとても困難である。従って、所望のポリウレアポリマーの製造に適した相互の反応性を有するポリイソシアネート及びポリアミン成分を選択すべきである。
本発明のポリイソシアネート成分は有利には、有機ポリイソシアネート、改質ポリイソシアネート、イソシアネートをベースとするプレポリマー、及びこれらの混合物より選ばれる。これらは脂肪族もしくは環式脂肪族イソシアネートを含んでいてもよいが、多官能性、特に二官能性芳香族イソシアネートが好ましい。好ましいものは、2,4−及び2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)及び対応する異性体混合物、4,4'−、2,4'−及び2,2'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及び対応する異性体混合物、4,4'−、2,4'−及び2,2'−MDIとポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート(PMDI)の混合物、並びにPMDIとTDIの混合物である。
また、本発明のポリウレアの製造に有効なものは、脂肪族及び環式脂肪族イソシアネート化合物、例えば1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1−イソシアナト−3,5,5−トリメチル−1,3−イソシアナトメチルシクロヘキサン、2,4−及び2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートである。対応する異性体混合物、4,4'−、2,2'−及び2,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、並びに対応する異性体混合物も用いてよい。イソホロンジイソシアネートも用いてよい。
また、ポリイソシアネート成分として、いわゆる改質された多官能性イソシアネート、すなわち上記ポリイソシアネートの化学反応により得られるものを用いることが有利である。その例は、ポリイソシアネート含有エステル、ウレア、ビウレット、アロファネート及びカルボジイミド及び/又はウレトンイミド、イソシアヌレート及び/又はウレタン基含有ジイソシアネートもしくはポリイソシアネートである。10〜40重量パーセント、より好ましくは20〜35重量パーセントのイソシアネート基(NCO)含量を有する、カルボジイミド基、ウレトンイミン基及び/又はイソシアヌレート環を含む液体ポリイソシアネートも用いてよい。これは、例えば、4,4'−、2,2'−及び/又は2,2'−MDIをベースとするポリイソシアネート並びに対応する異性体混合物、2,4'−及び/又は2,6−TDI及び対応する異性体混合物、MDIとPMDIの混合物、TDIとPMDIの混合物、及び/又はジフェニルメタンジイソシアネートを含む。
好適なかつ好ましいものは、5〜40重量パーセント、より好ましくは15〜30重量パーセントのNCO含量を有するプレポリマーである。このプレポリマーはポリイソシアネートと低分子量ジオール、トリオールを含む材料との反応により製造されるが、多価活性水素化合物、例えばジ及びトリアミン並びにジ及びトリチオールとにより製造することもできる。各々の例は、ウレタン基を含み、好ましくは5〜40重量パーセント、より好ましくは10〜35重量パーセントのNCO含量を有する芳香族ポリイソシアネートであり、これはポリイソシアネートと、例えば800以下の分子量を有する低分子量ジオール、トリオール、オキシアルキレングリコール、ジオキシアルキレングリコールもしくはポリオキシアルキレングリコールとの反応により得られる。このポリオールは各々別個に用いてよく、又はジ及び/又はポリオキシアルキレングリコールのような混合物として用いてもよい。例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール及びポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールも用いてよい。
本発明に対しさらに好ましいものは、(i)4,4'−MDI又は4,4'−MDIと2,4'−MDIの混合物からの、カルボジイミド基及び/又はウレタン基を含む8〜40重量パーセントのNCO含量を有するポリイソシアネート、(ii)2〜4の官能価及び800〜15000の分子量を有するポリオキシアルキレンポリオールと4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートもしくは4,4'−MDIと2,4'−MDIの混合物との反応により製造される、プレポリマーの重量を基準として10〜35重量ぱーせんとのNCO含量を有する、NCO基を含むプレポリマー、並びに(i)と(ii)の混合物、並びに(iii)2,4−及び2,6−TDI及び対応する異性体混合物である。
PMDIはどのような形状でも本発明のポリウレアの製造に使用することができる。この場合、好ましくは125〜300、より好ましくは130〜240の当量、及び2より大きい平均官能価を有する。より好ましいものは、2.5〜3.5の平均官能価を有する。ポリイソシアネート成分の粘度は好ましくは25(0.025Pa・s)〜5,000(5Pa・s)センチポアズであるが、加工の容易さのため、25℃において100(0.100Pa・s)〜2,000(2Pa・s)センチポアズの値が好ましい。他のポリイソシアネート成分を選択した場合においても同様の粘度が好ましい。
本発明のポリアミン成分は、ポリウレアの製造に用いることのできるどのようなポリアミンであってもよく又はポリアミンの混合物であってもよい。ポリアミンは分子あたり2以上のイソシアネート反応性水素を有するアミン化合物である。好ましくは、ポリアミンのイソシアネート反応性水素のすべてがアミン基水素である。そのようなポリアミンの例は、下式
NH2C2H4(NHC2H4nX
(上式中、Xは−OH又は−NH2であり、nは0〜5の値を有する)
で表されるアルキレンポリアミンを含む。Xが−NH2である場合、そのようなアルキレンポリアミンは、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、ペンタエチレンヘキサアミンを含む。
本発明において芳香族アミンも用いてよい。芳香族ポリアミンの例は、2,4及び2,6−トルエンジアミン、n−アミノエチルピペラジン、m−フェニレンジアミンを含む。特に有効なものはジエチルトルエンジアミン及びジ−t−ブチルトルエンジアミンである。
特に有効なアミンは、ポリオキシプロピレンジオール及びトリオールより得られるアミンである。好ましくは、これらのジアミンは下式
H2NCH(CH3)CH2[OCH2CH2CH(CH3)]xNH2
(上式中、xは2〜40の整数である)
を有し、トリアミンは下式
Figure 0003537821
(上式中、x、y及びzは1〜15の整数を表し、x、y及びzの合計は3〜50である)
を有する。最も好ましいポリオキシプロピレンジアミンは230〜2,000の平均分子量を有する。最も好ましいポリオキシプロピレントリアミンは190〜5,000の平均分子量を有する。また、下式
H2NCH(CH3)CH2[OCH(CH3)CH2−[OCH2CH2−[OCH2CH(CH3)]zNH2
(上式中、x+zは2〜10であり、yは1〜50の整数である)
を有するジアミンも有効である。
本発明のポリウレアの製造に用いることのできる好適なエポキシ樹脂は、例えば、分子あたり平均2以上、好ましくは2以下の芳香族、環式脂肪族もしくは脂肪族ヒドロキシル基を含む化合物のジグリシジルエーテルを含む。特に適するエポキシ樹脂は以下の各式で表される。
Figure 0003537821
Figure 0003537821
Figure 0003537821
Figure 0003537821
Figure 0003537821
Figure 0003537821
Figure 0003537821
上式中、各Aは独立に、1〜18、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有する二価ヒドロカルビル基、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−又は−CO−であり、各Rは独立に、水素、メチル又はエチルであり、各Xは独立に、水素又は1〜4、好ましくは1〜2個の炭素原子を有する低級アルキル基、又はハロゲン、好ましくは塩素もしくは臭素であり、Zは下式
Figure 0003537821
で表されるグリシジル基であり、Z"は二価脂肪族部分であり、m"は0.01〜10、好ましくは0.01〜5、より好ましくは0.01〜3であり、nは0、1もしくは2の値であり、n'は0〜60、好ましくは10〜50、より好ましくは20〜40の平均値であり、pは0〜6、好ましくは0〜4、より好ましくは0〜2の平均値であり、p'は0〜20、好ましくは0〜10、より好ましくは0〜5の平均値である。
ここで用いた「ヒドロカルビル」とは、1〜18、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有する、芳香族、脂肪族、環式脂肪族基、又は芳香族特性と脂肪族特性を共に有する基を意味する。脂肪族基及び環式脂肪族基は飽和でも不飽和でもよい。これらのヒドロカルビル基は必要により一価又は二価である。
上記のものには脂肪族ポリオールのグリシジルエーテルが含まれる。またメチレンジアニリンのテトラグリシジルアミンのようなグリシジルアミンも含まれる。エポキシ化化合物、例えばエポキシ化アミノフェノール及びエポキシ化ポリオレフィンも用いてよい。
本発明においてあらゆるポリエポキシドを用いることができるが、望ましくは、このポリエポキシドは二価ビスフェノールのジグリシジルエーエルである。また望ましくは、このポリエポキシドはヒドロキシル官能基をほとんどもしくはまったく有さず、その粘度は25℃において100,000cps(100Pa・s)であり、これが含まれるポリウレア中の有機ポリイソシアネートと相溶性である。
本発明の組成物の3つの成分、すなわちポリイソシアネート、ポリアミン及びポリエポキシドはポリウレアを製造するに十分な反応条件において混合される。アミン及びイソシアネートは互いに関して反応性が高く、アミン/イソシアネート反応がアミンもしくはイソシアネートのいずれかとエポキシドとの未触媒化反応よりもずっと速いことが知られている。また、2工程法による本発明のポリマーの製造において、ポリエポキシドは第一の工程の間実質的に未反応のままであり、主に、第二工程の硬化の間に反応することも知られている。これは、第一工程において130℃未満で反応体を混合し、第二工程において150℃より高い温度でポリマーを後硬化させる二工程でポリウレアポリマーを製造する、本発明のポリウレアポリマーの分析によって示される。このポリアミンは5個のアミン基あたり1個のエポキシ基の比を有する。第一の工程後のフーリエ変換赤外分光分析(FTIR)によるポリウレアポリマーの分析によってはオキサゾリジノン基を明らかにはできない。第二工程後のFTIRによるポリウレアポリマーの分析によって、オキサゾリジノン基がほんのわずか見出される。第一の工程後にFTIRによりポリウレアポリマー中にエポキシ基が検出されるが、第二の工程の後硬化後のFTIRによるこのポリマー中にはエポキシ基は検出されない。
出願人は理論付けようとするものではないが、上記の第二工程の硬化温度において、ポリエポキシドがポリウレアポリマーのポリウレア基と反応すると考えている。そのような反応はポリウレア分子の間に架橋を形成し、それによって下式
Figure 0003537821
(上式中、Aは2個の隣接する基を共有結合させる1以上の原子と規定される結合基であり、R1は有機ポリイソシアネート及びポリアミンの付加物を有するポリウレアであり、R2は−C(O)−NH−R1である)
を有する架橋したポリウレアを形成する。
本発明のポリウレアポリマーは多くのポリエポキシド架橋を有していてもよく、並びに1つのみの架橋を有していてもよい。架橋度はポリウレア組成物中のポリエポキシドの量及び工程2の硬化条件と相関する。組成物中のアミン基に対するエポキシド基の比が高いほど、及び後硬化が完全であるほど、本発明のポリマー中に多くの架橋が存在する見込みが高い。
本発明の主要な結合基は、エポキシド基がポリウレアのウレア窒素と共有結合を形成した後、本発明の組成物のポリエポキシド分子の残りであると考えられる。結合基はウレア窒素と反応し本発明の架橋基、すなわちポリエポキシドとエポキシドアミン反応生成物の自動重合より得られるヒドロキシル基とポリイソシアネートとの間のポリウレタン結合を形成する末端エポキシ基を有する自動重合したポリエポキシドであってもよい。さらに、ポリウレアはウレタン基及びポリウレア改質ポリイソシアネートからの又はベースポリオールもしくは他の活性水素含有物質からの結合を有していてもよい。
本発明のポリマーの特性は、ある用途においては、従来のポリウレア及びオキサゾリジノンポリマーよりも著しく優れている。従って、本発明のポリマーは好ましくは実質的にオキサゾリジノン触媒を全く用いずに製造される。オキサゾリジノン触媒が存在する場合、この触媒は主要なポリエポキシド反応がポリウレアのウレア窒素と共有結合を形成するような量で存在する。従って、本発明のポリウレアポリマーは好ましくは、3級アミン、4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、アルカリハロゲン化物、イミダゾール、並びにアルミニウム、カルシウム、鉄、マグネシウムもしくは亜鉛をベースとするルイス酸を含む、オキサゾリジノン触媒として知られている化合物を有効な濃度含まない組成物より製造される。
本発明の一実施態様において、ポリウレアが後硬化される。この後硬化はポリエポキシドのエポキシ基をポリウレア内で反応させ、本発明の所望の特性が観察されるに十分な条件において行われる。後硬化の長さは選択されたポリエポキシドの反応性、後硬化温度及び所望の後硬化度によって異なる。従って、後硬化時間及び温度の正確な説明は不可能である。しかしながら、例えば、物理特性の最大の改良を望む場合、そして本発明のポリマーを30分間後硬化させる場合、後硬化は150〜250℃、好ましくは165〜220℃、より好ましくは175〜210℃で行ってよい。
FTIRによる後硬化したポリマーの分析によりエポキシもしくはオキサゾリジノン基がまったくもしくはほんのわずかしか存在しないことが示される。しかしながら、後硬化が不十分であると、又は本発明のポリマーの組成中のアミン基に対するエポキシド基の比が高いと、未反応エポキシ基が残留したポリマーが得られる。オキサゾリジノン触媒を混入させると、競争するオキサゾリジノン反応を触媒することによりオキサゾリジノン基の存在を引き起こす。
本発明のポリウレアはふくれに対する耐性により示されるように、従来のポリウレアよりも良好な熱安定性を示す。例えば、水分に暴露された従来のRIMポリウレアは185℃の温度に暴露されるとひどいふくれを示した。本発明の同様のポリマーは、同じ量の水分に暴露しても、ふくれを起こさないで205℃より高い温度にも耐えられる。
本発明のポリウレアポリマーは従来のポリウレアに比較して優れた物理特性も示す。例えば、本発明のRIMポリウレアポリマーは従来のRIMポリウレアポリマーよりも加熱たるみが低く、弾性率が高く、加熱撓み温度が高くそしてふくれが少ない。
本発明のポリウレアポリマーは、ポリイソシアネート及びポリアミン成分に関して従来のポリウレアポリマーと同様に調製される。例えば、本発明の組成物中のアミン基に対するイソシアネート基のモル比は0.80〜1.20、好ましくは0.90〜1.10、さらにより好ましくは0.95〜1.05である。ポリウレアポリマーを製造する当業者は所望の特性を有するポリマーを形成するためアミン基に対するイソシアネート基の比をいかに調節すべきであるかを知っているであろう。さらに、そのようなポリウレアポリマー組成物を調製することも知られている。
本発明の組成物中のポリエポキシドの調節もポリアミン及びポリイソシアネート成分と同様にして行われる。ポリウレアポリマーの物理特性の最適の改良は、アミン基に対するエポキシド基の比が0.05〜1.50、好ましくは0.10〜1.00、さらにより好ましくは0.15〜0.50である場合に観察される。ポリエポキシドが、例えばビスフェノールのジグリシジルエーテルである場合に、重量パーセントにおいて、ポリエポキシド成分は好ましくはポリウレアポリマー組成物の5〜50パーセント、より好ましくは5〜35パーセント、さらにより好ましくは5〜20パーセントである。
本発明のポリウレアポリマーは、所望の特性を有するポリマーを製造するために添加剤及び他の成分と共に製造してもよい。例えば、発泡ポリマーを望む場合、1種以上の発泡剤、例えば水、二酸化炭素、及び空気を含む組成物よりポリウレアポリマーを製造してもよい。
本発明のポリウレアポリマーは、充填材と共に製造してもよい。例えば、RIMポリウレアポリマーはマイカ、クレー、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラス微小球、及びウォラストナイトのような充填材と共に製造してもよい。ポリウレアポリマーを製造する当業者に公知のすべての充填材を本発明に用いてよい。本発明のポリマーは強化材と共に製造してもよい。例えば、本発明のポリマーを強化マットと共に製造してもよい。
ある用途において、添加剤として離型剤、界面活性剤、紫外線安定剤、分子量増量剤、顔料、難燃剤を含ませることが望ましい。これらの物質は当該分野において公知である。ポリウレアポリマーの製造において有効であることが当業者に知られているあらゆる添加剤を本発明のポリウレア組成物中に含ませてもよい。
ポリアミン以外の他のイソシアネート反応性水素含有化合物を有する組成物よりポリマーを製造するために本発明を用いてもよい。例えば、本発明のポリマーはポリエーテルもしくはポリエステルポリオールを含む組成物より製造される。得られるポリウレア/ポリウレタンポリマーも、同様の従来のポリウレア/ポリウレタンポリマーと比較して改良された物理特性を有している。ポリウレタンの製造において最も一般的に用いられている活性水素含有化合物は、少なくとも2個のヒドロキシル基を有する化合物である。この化合物はポリオールと呼ばれる。好適なポリオールの例は、High Polymers,Vol.XVI,"Polyurethanes,Chemistry and Technology"by Saunders and Frisch,Interscience Publishers,New York,Vol.I,pp.32−42,44−54(1962)及びVol.II,pp.5−6,198−199(1964)、Organic Polymer Chemistry by K.J.Saunders,Chapman and Hall,London,pp.323−325(1973)、及びDevelopments in Polyurethanes,Vol.I,J.M.Burst ed.,Applied Science Publishers,pp.1−76(1978)等の文献に記載されている。しかしながら、本発明の方法においてあらゆる活性水素含有化合物を用いてよい。そのような物質の例は、以下より(単独もしくは混合物で)選ばれるものを含む。(a)ポリヒドロキシアルカンのアルキレンオキシド付加物、(b)非還元糖及び糖誘導体のアルキレンオキシド付加物、(c)リン酸及びポリリン酸のアルキレンオキシド付加物、及び(d)ポリフェノールのアルキレンオキシド付加物。これらのタイプのポリオールをここで「ベースポリオール」と呼ぶ。有効なポリヒドロキシアルカンのアルキレンオキシド付加物の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ジヒドロキシプロパン、1,4−ジヒドロキシブタン、1,6−ジヒドロキシブタン、グリセロール、1,2,4−トリヒドロキシブタン、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ポリカプロラクトン、キシリトール、アラビトール、ソルビトール、及びマンニトールの付加物である。ポリヒドロキシアルカンのアルキレンオキシド付加物として好ましいものはトリヒドロキシアルカンのエチレンオキシド付加物である。他の有効な付加物は、エチレンジアミン、グリセリン、アンモニア、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、フルクトース、及びスクロースを含む。
また、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、トリオール、テトロール及びヘキサロール並びにこれらのエチレンオキシドでキャップされたものも好ましい。これらのポリオールは、ポリ(オキシプロピレンオキシエチレン)ポリオールも含む。オキシエチレン含量は好ましくは総量の80重量パーセント未満であり、より好ましくは40重量パーセント未満である。エチレンオキシドは、用いられる場合、ポリマー鎖に沿ってどのように混入させてもよく、例えば、内部ブロック、末端ブロック、もしくはランダムに分布したブロック、もしくはこれらの組合せとして混入させてもよい。
ポリイソシアネート多付加活性水素含有化合物(PIPA)も本発明に用いてよい。PIPA化合物は通常TDIとトリエタノールアミンの反応生成物である。PIPA化合物を製造する方法は、例えば、Rowlamdsの米国特許第4,374,209号にみられる。
本発明の組成物に用いてよい他のポリオールは、アクリロニトリル−スチレンコポリマーのような安定に分散したポリマーを含むベースポリマーである「コポリマーポリオール」である。このコポリマーポリオールは、例えば、アゾビスイソブチロニトリルのような触媒、コポリマーポリオール安定剤、及びイソプロパノールのような連鎖延長剤を含む種々の物質を含む反応混合物より製造される。
上記のベースポリオールに加え、他の活性水素含有物質も有効である。低分子量多官能性化合物、例えばグリコール、グリセロール、ジ及びトリアミノ化合物、並びに多官能性アミノ−アルコールも本発明の組成物に含ませてよく、特に有効である。例えば、エチレングリコール及び/又はジエチルトルエンジアミンは連鎖延長剤として用いられる。
他のイソシアネート反応性物質、例えば上記のポリオールをポリウレア組成物に含ませる場合、イソシアネート反応性基に対するイソシアネート基の比の計算に含ませなければならない。しかしながら、本発明において、この物質はポリアミンに対するポリエポキシドの計算又はポリエポキシドの重量パーセントの計算には含まれない。ポリオール及びこのポリオールとの反応に必要なイソシアネートは共に計算において無視される。
以下の実施例及び比較例は説明のためのものである。これは本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
RIM機により「A」(ポリイソシアネート及びポリエポキシ)成分及び「B」(ポリアミン)成分を混合することによりポリウレアポリマーを製造した。この組成物を表1に詳細に示すが、5パーセントポリエポキシを含んでいる。こうして形成されたポリウレアポリマーを30分間190℃において後硬化させた。後硬化後、部品を物理特性について分析した。この結果を表2に示す。RIM機は表3に示す条件で作動するデュアルリザーバー(dual reservoir)MHR−30であった(MHR−30はHi−Tech Engineering,Inc.の商品名である)。
実施例2
組成物が10パーセントポリエポキシドを含むことを除き、実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造し、テストした。物理特性分析の結果を表2に示す。
実施例3
組成物が14パーセントポリエポキシドを含むことを除き、実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造し、テストした。物理特性分析の結果を表2に示す。
実施例4
組成物が18パーセントポリエポキシドを含むことを除き、実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造し、テストした。物理特性分析の結果を表2に示す。
比較例5
組成物がポリエポキシドを含まないことを除き、実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造し、テストした。物理特性分析の結果を表2に示す。
比較例6
組成物が2.7パーセントポリエポキシドを含むことを除き、実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造し、テストした。物理特性分析の結果を表2に示す。
Figure 0003537821
Figure 0003537821
Figure 0003537821
実施例7
表4に示す組成物を用いたことを除いて実施例1と実質的に同様にしてポリウレア/ポリウレタンポリマーを製造した。物理試験結果を表5に示す。
比較例8
組成物がポリエポキシドを含まないことを除いて実施例7と実質的に同様にしてポリウレア/ポリウレタンポリマーを製造した。物理試験結果を表5に示す。
Figure 0003537821
Figure 0003537821
実施例9
表6に示す組成物を使用したことを除き、実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造しテストした。物理テスト結果を表7に示す。
比較例10
組成物がポリエポキシドを含まないことを除き、実施例9と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造しテストした。物理テスト結果を表7に示す。
Figure 0003537821
Figure 0003537821
実施例11
表8に示す組成物を用いた以外は実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造した。物理テスト結果を表9に示す。
比較例12
組成物がポリエポキシドを含まないことを除いて実施例11と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造した。物理テスト結果を表9に示す。
Figure 0003537821
Figure 0003537821
実施例13
ポリマーを後硬化しないことを除いて実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造し、FTIR分光分析により分析した。この分析によりポリマー内にオキサゾリジノン基が実質的に存在しないことが明らかになった。
実施例14
後硬化を行い、実施例1と実質的に同様にしてポリウレアポリマーを製造した。このポリマーをFTIR分光分析により分析した。この分析によりポリマー内にオキサゾリジノン基又はエポキシ基が実質的に存在しないことが明らかになった。

Claims (7)

  1. ポリイソシアネート、ポリエポキシド、及びポリアミンを混合し、この混合物を加熱することを含むポリウレアポリマーの製造方法において、
    (A)ポリイソシアネート、
    (B)ポリエポキシド、及び
    (C)ポリアミン
    を含むポリウレア組成物を、ポリウレアポリマーの製造に適した反応条件において130℃未満の温度で混合する第一の工程、及び
    このポリウレアポリマーを150℃より高い温度において後硬化させる第二の工程
    を含み、前記ポリイソシアネートが、TDI、MDI、PMDI、ウレトンイミン基を有するTDIをベースとする液体ポリイソシアネート、ウレトンイミン基を有するMDIをベースとする液体ポリイソシアネート、カルボジイミド基を有するTDIをベースとする液体ポリイソシアネート、カルボジイミド基を有するMDIをベースとする液体ポリイソシアネート、MDIプレポリマー、及びこれらの混合物からなる群より選ばれる方法。
  2. 第一の混合工程が反応射出成形機によって行われる、請求項1記載の方法。
  3. 前記ポリアミンがジエチルトルエンジアミン又はジ−tert−ブチルトルエンジアミンである、請求項2記載の方法。
  4. 前記ポリエポキシドが二価ビスフェノールのジグリシジルエーテルである、請求項3記載の方法。
  5. 前記ポリウレア組成物が、ベースポリオール、低分子量活性水素含有物質又はこれらの混合物をも含む、請求項4記載の方法。
  6. 前記ポリウレア組成物が、発泡剤、充填材、強化材、離型剤、界面活性剤、分子量増量剤、紫外線安定剤、難燃剤、又はこれらの混合物をも含む、請求項5記載の方法。
  7. アミン基に対するエポキシド基の比率が0.05〜1.50である、請求項1記載の方法。
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