JP3537226B2 - ポリエチレン系樹脂の無架橋予備発泡粒子の製造方法 - Google Patents

ポリエチレン系樹脂の無架橋予備発泡粒子の製造方法

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JP3537226B2 JP19409895A JP19409895A JP3537226B2 JP 3537226 B2 JP3537226 B2 JP 3537226B2 JP 19409895 A JP19409895 A JP 19409895A JP 19409895 A JP19409895 A JP 19409895A JP 3537226 B2 JP3537226 B2 JP 3537226B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエチレン系樹脂の
無架橋予備発泡粒子の製造方法の改良技術に関する。こ
の無架橋予備発泡粒子は、主にこれを型内に充填して加
熱発泡し、且つ粒子同志を熱融着して、一体化すること
により、型窩通りの発泡成形体を得る為の原料として使
われるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレン系樹脂を原料樹脂と
し、この樹脂粒子に発泡剤を含浸させ、発泡させること
からなる無架橋予備発泡粒子の製造方法は公知である
(例えば、特公昭60−10047号公報、特公昭60
−10048号公報、特開平6−316645号公報、
特開平6−157803号公報等参照)。
【0003】この種の技術は、ポリエチレン系樹脂を原
料樹脂とする場合は、樹脂を架橋変性しておかないと良
質の予備発泡粒子が得られず、従って実用的な発泡成形
体がつくれなかったのを、無架橋状態で発泡させて、良
質の予備発泡粒子や発泡成形体が得られるようにする狙
いのものである。その改良点の一つは原料樹脂の選択に
あり、具体的には、特開平6−316645号公報で
は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と直鎖状高密度ポリ
エチレン樹脂との2成分の混合樹脂を採用することを、
更に特開平6−157803号公報では、高圧法低密度
ポリエチレン樹脂の20〜85重量%と直鎖状低密度ポ
リエチレン樹脂の0〜45重量%と直鎖状高密度ポリエ
チレン樹脂の0〜40重量%との2〜3成分の混合樹脂
を採用することが、夫々提案されている。
【0004】また、ポリエチレン系樹脂を発泡させる時
の困難性は、発泡の為の加熱時に、粒子内に含浸させた
発泡剤(無機ガス)の逸散が激しくて予定の気泡構造・
発泡倍率の発泡粒子になり難いことや樹脂の溶融粘度の
温度依存性が大きい為に、溶融粘度を発泡に適した状態
に維持することが困難であることによる。因みに無架橋
の高圧法低密度ポリエチレン樹脂では、発泡に適した溶
融粘度を維持できる温度範囲はせいぜい1℃と言われて
おり、この調温が難かしいために発泡は困難とされてい
る。原料樹脂に、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂やそれ
等との混合樹脂を採用する提案は、異なる樹脂(共重合
体)成分が示す違った融点を組合せ、全体として発泡時
の加熱温度の適性範囲の拡張を図り、そのことによって
無架橋の状態で発泡粒子の製造が出来る様にすることを
意図したものである。
【0005】一方、予備発泡粒子の製造方法には次の2
方法が知られている。即ち、発泡剤を含浸した状態の発
泡性樹脂粒子を圧力容器内に水性懸濁状態に保持し、容
器内の発泡性樹脂粒子の温度を発泡適性温度に調温し
て、容器の一端からその発泡性樹脂粒子を懸濁用水性液
と一緒に常温の大気圧下に放出して、発泡性樹脂粒子を
一気に発泡させて目標とする高発泡倍率の発泡粒子を一
段階で得る、所謂「フラッシュ発泡法」と呼称される方
法と、圧力容器内で樹脂粒子に少量の発泡剤を含浸さ
せ、一旦これを冷却して取り出して発泡釜に移し、発泡
釜の温度を発泡適性温度に昇温発泡させて低発泡倍率の
発泡粒子とし、次いで得られた発泡粒子を基に、圧力容
器内で発泡粒子の気泡内に無機ガスを圧入して膨張性発
泡粒子となしこれを昇温加熱発泡させてより高い発泡倍
率の発泡粒子にすると言う工程を数回繰り返して、段階
的に高発泡倍率の発泡粒子にすると言う所謂「多段昇温
発泡法」と呼称される方法がある。この2種の発泡方法
はいずれも、発泡させることが困難なポリエチレン系樹
脂の改良発泡方法として開発されたものである。
【0006】しかし、発泡方法上で上記の発泡剤の逸散
現象の抑制や、加熱発泡温度の適性範囲の高度な調節と
言う観点から「フラッシュ発泡法」と「多段昇温発泡
法」とを比較するときは、「フラッシュ発泡法」の方が
有利な方法である。その理由は、先ず「多段昇温発泡
法」は、発泡(膨張)に供する発泡性粒子を発泡適性温
度に迄高める昇温が、開放状態の発泡釜(容器)内で行
なわれる。そのためこの昇温までの間に発泡剤(無機ガ
ス)の逸散を抑制できないし、更に発泡(膨張)が発泡
適性温度到達前から開始し始めると言う現象が生じてし
まう。従って、発泡時の加熱発泡温度(発泡適正粘度を
示す温度)の適性範囲の拡張が充分に図られている樹脂
(例えば架橋変性された樹脂)への適用はできても、発
泡温度の適性範囲の狭い高密度直鎖状ポリエチレン樹脂
では、発泡(膨張)させる過程で生じる気泡構造の乱れ
が大きく、無架橋状態で発泡粒子にすることは極めて困
難となる。ちなみに、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を
採用する場合は、共重合成分の作用で発泡温度の適性範
囲が幾分広がっているので、「多段昇温発泡法」で発泡
粒子にすることが可能な場合があるが、この場合でもこ
れ等の発泡粒子は、発泡の過程で気泡構造の乱れが生
じ、これ等が原因となってこの予備発泡粒子から良質の
成形体を得ることは出来ない。
【0007】これに対し「フラッシュ発泡法」は、密閉
容器内の圧力や温度の設定や調節で容器内の発泡性樹脂
粒子を、放出発泡させる直前まで発泡適性状態に整えて
維持することが可能であるので、その結果、発泡適性温
度( 発泡適性粘度)範囲の比較的狭い樹脂でも発泡を容
易にし、1段階の発泡操作で発泡倍率60cc/gもの
高倍率の予備発泡粒子を得ることができ、しかも良質の
成形体を得ることも容易である。この処の実状を、前述
の先行文献である特公昭60−10047号公報(及び
特公昭60−10048号公報)を用いてさらに明らか
にする。
【0008】後記する表5は、特公昭60−10047
号公報、及び特公昭60−10048号公報の追試及び
参考比較試験の結果を示すものであり、直鎖状低密度ポ
リエチレン及び直鎖状高密度ポリエチレンを原料樹脂に
した場合の発泡時の発泡方法別の適性を示したものであ
る。なお、この試験は、両公告公報には「多段昇温発泡
法」の記載はなく、更に成形方法の条件や成形体の評価
方法等は詳しくは記載されていないのでこれ等の部分に
ついては技術常識的な方法・条件を補足して試験したも
のである。
【0009】そこで、表5の結果を「フラッシュ発泡
法」と「多段昇温発泡法」との区分でみると、「フラッ
シュ発泡法」の方の予備発泡粒子(及びその成形体)
は、一応の諸特性を有し、そして、この予備発泡粒子か
らは良質の(実用特性を満たす)成形体が得られてお
り、この発明の効果が得られている。しかし樹脂密度
0.940g/cm3 以上の領域のものでは成形体にす
る際の「成形適性温度範囲」が極めて狭いので、評価に
供した程度の金型で実験的な成形体は作成出来るとして
も、成形時の加熱は一般に、型内に充填した発泡粒子間
に一定温度(圧力)の水蒸気を通過させて行なわれるか
ら、成形体部位に厚み差が大きい時はその厚み差で水蒸
気の通過の仕方に差異が生じ、実質的な加熱温度が変わ
ってしまうので成形適性温度範囲の狭い予備発泡粒子
は、部位の厚みの厚い方に合わせた水蒸気温度(圧力)
では、部位の厚みの薄い側は過熱状態になってしまう
し、部位の厚みの薄い側に合わせた水蒸気温度(圧力)
では、部位の厚みの厚い方が加熱不足になって、良質の
成形体には成らない。従って、熱条件の変動幅が大きく
なってしまう生産規模の成形には不適切なものである
し、より複雑な形状での成形には不可能な予備発泡粒子
となる。
【0010】これに対して「多段昇温発泡法」の方は一
層深刻で、直鎖状低密度ポリエチレン及び直鎖状高密度
ポリエチレンの全ての領域で、少なくとも良質な成形体
を得ることが出来ない結果を示している。殊に樹脂密度
0.940g/cm3 以上の領域では、通常の「多段昇
温発泡法」で目標倍率の予備発泡粒子を得ることは困
であるとする結果になっている。
【0011】前記発明の構成要件を満たす予備発泡粒子
であれば、諸特性に優れ、良質の(実用特性を満たす)
成形体が得られることになり、全てこの発明の効果を達
成するものである筈となる。しかし、表5の試験結果に
よると、必ずしもこの記載の構成要件を満たす予備発泡
粒子であっても、全てこの発明の効果を満足するもので
はない。さらには、直鎖状高密度ポリエチレンを原料樹
脂にした場合には一層明らかである。上記特許公報の記
載内容は、少なくとも「多段昇温発泡法」の発泡粒子に
ついては、全く検討されていない実験結果に基づく出願
であり、ポリエチレン樹脂予備発泡粒子について、表5
の試験結果から、前述の本発明者等の実状の記載が一層
明らかとなろう。
【0012】他方、ポリエチレン樹脂(予備)発泡粒子
で出来た発泡成形体は、例えば、ポリスチレン系樹脂や
ポリプロピレン系樹脂の発泡成形体に比べて柔軟性に富
んだ弾性的緩衝性に優れる処が認められて重用されてき
た。特に、重量が20kg未満の中〜軽量の精密機器
(通信機器、計測機器、OA機器等)の緩衝包装材とし
て、発泡倍率25cc/g以上の高発泡成形体が採用さ
れている。緩衝包装材の素材がポリエチレン樹脂である
利点は、その高発泡成形体が示す柔軟性に富んだ弾性的
緩衝性が精密機器表面の傷つきを防ぎ、精密機器を緩衝
保護できることにある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、製品の価格
破壊が急速に進行してきた現状の市場要求は、特性はも
ちろんのことさらに製品価格に繋がる包装材(緩衝材)
の価格(トータルコスト)の低減化を強く求める風潮を
生んでいる。この市場要求は、大きくは(1)「発泡体
輸送費の軽減化」と(2)「発泡体(緩衝材)の樹脂使
用量の節減化」との組合せにある。
【0014】先ず市場要求(1)に係る発泡体の輸送費
(移送費・貯蔵費)は、発泡体の重量によるものではな
く、積載可能な嵩体積(才数)に基づくものである。従
って、高発泡のものほど、嵩体積が大きく、不経済さが
ある。この嵩高な成形体の輸送費の低減化には、成形工
程の内製化を勧める、と言うものである。即ち、成形体
(緩衝包装材)を消費する精密機器等の製品メーカで
は、包装工程の近くに小規模な成形工程を配置して成形
体を製造し、成形体の輸送費を削減しようとするもので
ある。
【0015】次に市場要求(2)は、緩衝材の形状構造
に係り、緩衝材の荷重受け面積の縮小化や、緩衝体部位
の肉厚みの縮小化、及び高発泡化による樹脂使用量の節
減化の要求である。しかしながら、上述した緩衝包装材
のトータルコストの低減化に係る市場要求への対応は、
少なくともポリエチレン系樹脂を原料樹脂とする発泡粒
子の供給メーカにとっては深刻である。先ず上記市場要
求(1)を満たす上での予備発泡粒子の製造−供給側の
問題点は、成形体の製造工場が各地に小規模化して分散
するので、高倍率の予備発泡粒子を分散した各地の成形
工場に輸送することになり、発泡粒子の輸送費の高騰に
繋がるし、さりとて各工場に高価な発泡粒子の製造設備
を設置することが出来ないことにある。
【0016】この予備発泡粒子の輸送費の低減化には
「多段昇温発泡法」の利点の活用が有効となる。この
「多段昇温発泡法」の利点というのは、樹脂粒子に少量
の発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子とし、これを発泡
釜に移して低倍率の発泡粒子にする基本的段階の設備は
別にすると、その後この低発泡倍率の発泡粒子を基にし
て、圧力容器内で発泡粒子の気泡内に発泡剤を圧入して
膨張性発泡粒子となしこれを加熱発泡させてより発泡倍
率の高い発泡粒子にする工程は、その設備費は安価であ
り運転技術も容易である。従って、各地に分散している
成形加工場にこの「発泡剤を圧入し加熱発泡させる工
程」を設置し、輸送は極めて低発泡の発泡粒子の状態で
行ない、当面の成形に必要な量の発泡粒子に「発泡剤を
圧入−加熱発泡させる操作」を現地で行なえばよく、発
泡粒子の輸送費(及び成形体の輸送費)が大幅に削減で
きる。しかし、無架橋のポリエチレン系樹脂を原料樹脂
とする場合は、肝心の「多段昇温発泡法」が前述したよ
うに採用出来ない問題に遭遇する。
【0017】しかも市場要求(2)を満たす為には、下
記理由から「フラッシュ発泡法」でさえその達成が困難
である0.940g/cm3 以上のポリエチレン系樹脂
を原料樹脂として、「成形適性温度範囲の極めて広い」
良質の予備発泡粒子を完成する必要性がある。その理由
は、市場要求(2)の緩衝材の荷重受け面積の縮小化や
緩衝材部位の肉厚みの縮小化、或いは高発泡化の達成に
は、先ず高密度側(0.940g/cm3 以上)のポリ
エチレン系樹脂を原料樹脂にした発泡粒子を用いなけれ
ば、その基本特性となる例えば剛性、圧縮強度が不足
し、要求される緩衝特性を満たすことができないためで
ある。更に、緩衝材の荷重受け面積の縮小化や緩衝材部
位の肉厚みの縮小化の要求は、緩衝材(成形金型の型
窩)の形状を、厚みの差の大きい複雑な形にすることを
意味するので、この厚みの差の大きい部位を同等な融着
状態にして設計値の特性を発揮させるには、厚みの差で
生じる加熱温度差に対処できる「成形適性温度範囲の極
めて広い」予備発泡粒子でなければ、その成形、殊に工
業的生産での成形は到底出来ないからである。
【0018】しかるに現状の「多段昇温発泡法」では、
高密度側(0.940g/cm3 以上)の無架橋ポリエ
チレン系樹脂の領域では、発泡粒子を得ることすら出来
ない領域であるので、その発泡粒子を基本物性はもちろ
んのこと成形適性温度範囲の広い状態のものとして完成
させることは、極めて難問題と言う他はなかった。即
ち、本発明の目的は、樹脂密度が0.940g/cm3
以上の高密度での良好な物性のポリエチレン系樹脂から
なる予備発泡粒子が容易に得られる「多段昇温発泡法」
を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
「多段昇温発泡法」につき、鋭意研究の結果、従来その
実現は難問題と考えられていた密度が0.940g/c
3 以上のポリエチレン樹脂の領域で、「基本物性はも
ちろんのこと広い成形適性温度範囲を持つ予備発泡粒子
(良質の発泡粒子)」を得ることが出来る「多段昇温発
泡法」を見出し本発明を完成させたものである。多段昇
温発泡法を用いるため発泡粒子の輸送・貯蔵費が大幅に
削減できると言う利点を活用出来るし、得られる予備発
泡粒子は、その基本特性が高まっており、更に広い成形
適性温度範囲を有しているので、緩衝特性を損なわずに
例えば荷重受け面積の縮小化、発泡体の肉厚みの縮小
化、或いは高発泡化等の市場要求に応え得るものとして
提供できる。
【0020】本発明の製造方法としての構成は、ポリエ
チレン系樹脂を原料樹脂とし、この樹脂粒子に発泡剤を
含浸させ、発泡させることからなるポリエチレン系樹脂
の無架橋予備発泡粒子の製造方法において、(1)上記
原料樹脂としては、密度0.920〜0.930g/
cm3 、融点(mLD)108〜118℃の高圧法低密
度ポリエチレン樹脂30〜50重量%と、密度0.9
16〜0.928g/cm3 、融点(mLL)118〜
123℃の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂5〜30重量
%と、密度0.955〜0.970g/cm3 、融点
(mHD2)128〜135℃の直鎖状高密度ポリエチ
レン樹脂20〜45重量%と、密度0.940〜0.
954g/cm3 、融点(mHD1)が[(mHD2+
mLL)÷2]±2℃の範囲にある直鎖状高密度ポリエ
チレン樹脂10〜35重量%とからなり、かつ該四成分
からなる混合樹脂の密度が0.940〜0.952g/
cm3 である混合樹脂を用いること、
【0021】(2)樹脂粒子に発泡剤を含浸させ、発泡
させるにあたっては、樹脂粒子に発泡剤を含浸せしめ、
これを加熱して、発泡倍率1.5〜3.5cc/gの低
発泡粒子となし、次に該低発泡粒子の気泡内に発泡剤を
含浸させ、これを加熱してより高い発泡倍率の発泡粒子
にする多段昇温発泡方法を用いること、を特徴とするポ
リエチレン系樹脂の無架橋予備発泡粒子の製造方法であ
る。好ましくは、より高い発泡倍率の発泡粒子にする工
程を2〜4回繰り返えして、発泡倍率6〜60cc/g
の発泡粒子となすことを特徴とするポリエチレン系樹脂
の無架橋予備発泡粒子の製造方法でもある。
【0022】以下、本発明の内容を説明する。本発明が
従来技術と相違する処は、 1)樹脂密度が0.940〜0.952g/cm3 の予
備発泡粒子を形成させるにあたり、発泡粒子にする原料
樹脂に上記特定の4成分からなる混合樹脂を用いるこ
と、 2)樹脂粒子を発泡倍率6〜60cc/gの発泡粒子に
する迄の過程には、樹脂粒子を一旦は発泡倍率1.5〜
3.5cc/gの発泡粒子にする発泡工程を経て、得ら
れた発泡粒子の気泡内に発泡剤を圧入し、これを加熱発
泡させてより高い発泡倍率の発泡粒子にする工程を用い
る「多段昇温発泡方法」を採用すること、の上記1)
2)の組合せにある。
【0023】先に、上記1)の要件の技術的意義を述べ
る。先ず予備発泡粒子を構成する樹脂密度が0.940
〜0.952g/cm3 である意義につき述べる。密度
を0.940g/cm3 以上とする意味は、目的とする
ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子(及び成形体)の基本
特性を定めるものである。又、密度が0.940g/c
3 以上の領域のポリエチレン系樹脂は、従来は、無架
橋の状態で「多段昇温発泡法」には適用し難い領域の樹
脂でもある。そして、0.952g/cm3 以下である
とする意味は、本発明で示す樹脂の組成成分で得ること
が出来る混合樹脂の上限の密度である。(なお、ここで
述べたポリエチレン系樹脂の密度を高めることの実質的
効果については、図7を用いて後述する。)
【0024】次に、ポリエチレン系樹脂として本発明の
特定4成分からなる混合樹脂を用いる技術的意義につき
述べる。図1〜図6は、一旦発泡させる温度に加熱し冷
却した後の各原料樹脂を示差走査熱量計(DSC)で測
った夫々の融解吸熱曲線である。この融解吸熱曲線は、
測定装置にパーキンエルマー(Perkin−Elme
r)社製のDSC−7型を用い、約10mgの試料を1
0℃/minの速度で30℃から200℃まで昇温させ
た時の融解曲線である。融解吸熱曲線のベースライン
は、80℃から融解終了点までとする。そしてこのベー
スラインを基準として、樹脂全体の融解熱量(融解吸熱
曲線とベースラインとに囲まれた面積)の50%融解熱
量に当る温度をT5とし、70%融解熱量に当る温度
をT7として示してある。
【0025】図1は本発明(実験No.1)の特定4成
分からなり密度0.944g/cm3 の混合樹脂、図2
は比較品(実験No.カ)で密度0.924g/cm3
の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、図3は比較品(実験
No.オ)で密度0.935g/cm3 の直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂、図4は比較品(実験No.ヌ)で密
度0.945g/cm3 の直鎖状高密度ポリエチレン樹
脂、図5は比較品(実験No.32)で高圧法低密度ポ
リエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、直鎖
状高密度ポリエチレン樹脂の3成分からなり密度0.9
35g/cm3の混合樹脂、図6は比較品(実験No.
31)で高圧法低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂、直鎖状高密度ポリエチレン樹脂の3
成分からなり密度0.944g/cm3 混合樹脂の場合
を夫々に示す。
【0026】ここで各図の試料対象を「発泡温度に加熱
後の樹脂」とし、且つ「T50とT70との間の(全体
の50〜70%の融解熱量に当る)温度範囲」を指標と
する理由は、発泡粒子を得る発泡時の樹脂(結晶)状態
は、元の樹脂(結晶)の状態から発泡の為の加熱によっ
て既に変化しているし、発泡粒子を得る発泡時の加熱は
樹脂の50〜70%が融解している状態下で行なうもの
であることは、経験的に分かっていることだからであ
る。つまり樹脂の50%未満の融解では均質な発泡は生
じ得ないし、70%を超える融解では粒子間の融着が極
度に進行したり、激しく流動して気泡構造の整った粒子
の形状維持ができないことになる。
【0027】又、本発明者等の知見によると、「多段昇
温発泡法」で最も重要な条件は、最初の発泡で均質な気
泡構造の良質の発泡粒子を得ることであり、その良質の
発泡粒子を得るに充分な樹脂の「T50とT70との間
の温度範囲=(発泡適性温度範囲)」は、少なくとも6
℃が必要であると観測確認されている。
【0028】上記の知見の下に、図1〜図6の各「T5
0とT70との間の温度範囲」をみると、「少なくとも
6℃」の条件を満たす樹脂は、図1の本発明の特殊4成
分からなり密度0.944g/cm3 の混合樹脂(温度
範囲約7℃)、図5の3成分からなり密度0.933g
/cm3 の混合樹脂(温度範囲約7℃)の2種のみであ
り、図2の密度0.924g/cm3 の直鎖状低密度ポ
リエチレン樹脂、図3の密度0.935g/cm3 の直
鎖状低密度ポリエチレン樹脂、図4の密度0.945g
/cm3 の直鎖状高密度ポリエチレン樹脂、図6の3成
分からなり密度0.944g/cm3 混合樹脂の樹脂の
場合では、その温度範囲は夫々、約5℃、約3℃、約2
℃、約4℃であって、上記「少なくとも6℃」の条件を
満たすものでないことが分かる。この図1〜図6で示す
「T50とT70との間の温度範囲」についての結果
は、表5に示す「多段昇温発泡法」の試験結果と一致し
ており、殊に、従来品のポリエチレン系樹脂で密度が
0.940g/cm3 以上のものは、「多段昇温発泡
法」への適性は困難である、とした記載事実を裏付けて
いる。
【0029】そして「多段昇温発泡法」に適性があると
する図1(本発明の特殊4成分混合樹脂)のものと、図
5(3成分混合樹脂)のものとを比べると、混合樹脂の
密度は、前者は0.944g/cm3 であるに対して後
者は0.933g/cm3 であるに留まる。ポリエチレ
ン系樹脂からなりその密度が0.940g/cm3 以上
のもので「多段昇温発泡法」への適性があるのものは、
図1の本発明の特定4成分混合樹脂のもののみであるこ
とが分かる。
【0030】この特定4成分の内で特筆すべきは、第4
成分として用いている密度0.940〜0.954g
/cm3 、融点(mHD1)が[(mHD2+mLL)
÷2]±2℃の範囲にある直鎖状高密度ポリエチレン樹
脂10〜35重量%の採用である。
【0031】この第4成分樹脂の役割の第1は、他の3
成分の内の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と直鎖状高密
度ポリエチレン樹脂との間の相溶性を高めることで、そ
のことで混合樹脂全体が一体的に相溶性して各樹脂の分
子のセクグメントの絡み合いが増し、混合樹脂の混晶を
形成しているかの様な流動粘性を示すようになったこと
である。又役割の第2は、他の3成分の内の直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂と直鎖状高密度ポリエチレン樹脂と
の間の融点差を埋め、混合樹脂でありながら全体があた
かも一つの融点を持つ樹脂の様な融解吸熱曲線を描く樹
脂にしたことである。この2つの役割は、得られる予備
発泡粒子の成形性が向上(成形適性温度範囲の拡大)
し、例えば、厚みが大きく異なる部分が混在した複雑な
形状の成形体の、その厚みの異なる成形体各部位を形成
する発泡粒子の融着が、どこをとっても均一に融着した
成形体になると言う効果を生む。この成形体各部位の融
着性の向上は、基本的特性を設計値通りに発揮できる状
態にする重要な要素であり、成形体全体に高密度(0.
940〜0.952g/cm3 )の樹脂の持つ基本的特
性を具備させ、その結果として緩衝材の荷重受け面積の
縮小化、発泡体の肉厚の縮小化の要求を可能にする。
【0032】図7において、図中の◎印は、本発明の特
定4成分からなり密度0.944g/cm3 の混合樹脂
のもの、□印は、密度0.924g/cm3 の直鎖状低
密度ポリエチレン樹脂のもを示している。横軸は成形体
の密度(kg/m3 )[発泡倍率(cc/g)を併
記]、縦軸は成形体の圧縮強度(kg/cm2 )を目盛
り、各密度の成形体が示す圧縮強度の関係を両対数目盛
りで表わしている。なお、ここで採用している圧縮強度
は成形体の緩衝性能を支配する基本特性である。
【0033】また、図7が示す圧縮強度の大きさの差
が、ポリエチレン樹脂の密度を0.924g/cm3
ら0.944g/cm3 に高めたことによる効果であ
る。具体的には、従来の密度0.924g/cm3 の直
鎖状低密度ポリエチレン樹脂を原料樹脂とする発泡成形
体と同じ緩衝特性を、密度0.944g/cm3 の4成
分混合樹脂を原料にした発泡成形体で発揮させようとす
る時は、この圧縮強度の差の分だけ、緩衝材の荷重受け
面積の縮小化や発泡体の肉厚みの縮小化、或いは成形体
の高発泡化が図れることを意味するのである。このよう
に上述した特定4成分からなる樹脂の密度、融点、組成
比の各上下限の規定は、4成分混合樹脂の高密度(0.
940〜0.952g/cm3 )を確保し、その上で上
述の諸効果を発揮させる為の必須の要件である。
【0034】次いで上記2)の要件の技術的意義を述べ
る。先ず、予備発泡粒子の発泡倍率を6〜60cc/g
にする必要性は、成形体の緩衝特性を、選択の自由度の
広い範囲にして提供するためのものである。即ち、発泡
成形体は、発泡粒子を型内加熱成形をして得る。従っ
て、得られる発泡成形体は成形時の膨張で発泡倍率は高
まる傾向にあるが、この高まりは大きくはないので成形
体の目標発泡倍率の調節は主に用いる予備発泡粒子の発
泡倍率で定まる。一方、緩衝材にする成形体の発泡倍率
は、被包装物の重量に耐える圧縮強度や、被衝撃時の衝
撃を吸収するに充分な弾性的緩衝能と緩衝材部位の厚み
とを考慮して定める。この成形体が発揮する緩衝特性
を、選択の自由度の広い範囲にして提供するためであ
る。さらに予備発泡粒子の発泡倍率は、主用途の緩衝特
性を考えると、16〜60cc/gの高倍率側である方
が望ましい。
【0035】また樹脂粒子を一旦、発泡倍率1.5〜
3.5cc/gの発泡粒子にする必要性は、要するに後
の発泡(膨張)工程で、経済的に良質の高発泡倍率の予
備発泡粒子にする為と、輸送・貯蔵を最も経済的に行な
う為の低発泡倍率の選定との調和にある。即ち、1.5
cc/g未満の低い発泡倍率のものでは、気泡の絶対数
や気泡容積が不足して後の工程で発泡粒子の膨張に要す
る発泡剤の圧力(膨張能)が不足し、結果的に良質の予
備発泡粒子が得られなくなる欠点が生じるし、あえてこ
の発泡剤を圧入すると、経済的な装置の採用を不能にす
る。逆に3.5cc/gを超える高い発泡倍率のもで
は、以降の膨張過程で気泡構造の乱れが生じ易く、良質
の予備発泡粒子が得難くなるし、窩高くなって輸送・貯
蔵時の経済性を悪化させることになる。上述の観点か
ら、第1段階の発泡剤による発泡は、その発泡倍率を
1.5〜3.5cc/gの発泡粒子にすることが必要
で、発泡倍率を1.8〜3.0cc/gの発泡粒子にす
ることが望ましい。
【0036】次に「得られた発泡粒子の気泡内に発泡剤
を含浸し、これを加熱膨張させてより高い発泡倍率の発
泡粒子にする工程を少なくとも1回は用いる多段昇温発
泡方法」を採用する意味は、上記輸送・貯蔵時の経済性
を満たす為に発泡倍率1.5〜3.5cc/gにした1
次発泡粒子を、成形する現場で経済的な装置で、最終目
標の高発泡倍率の発泡粒子に容易に出来る様にする為で
ある。1次発泡粒子の気泡内に発泡剤を圧入する装置
(容器、配管等)の設備費は、その装置で扱う圧力に応
じて変わる。例えば、現在の日本国の法律では、10k
g/cm2 の圧力を界にして、これ以上の圧力を扱う装
置は高圧ガス規制法の適用を受け、耐圧に対する安全度
の高い装置の設置が要求され、それに伴う付帯設備も必
要になる。又、その耐圧検査も定期的に行なうことが義
務付けられ、その検査基準も厳しく評価される。従って
その設備費は自ずと高価になるし、更にこの装置の取り
扱いには、訓練された資格免許を持つ作業者が必要にな
る。これに対し上記未満の圧力を扱う装置は厳しい規制
はなく、従ってその装置は極めて安価なものにでき、
又、通常の作業者で操作できる。「多段昇温発泡方法」
においては、第1段階の1次発泡工程は別にすると、そ
れ以降の発泡剤の圧入や発泡粒子の発泡工程は、これを
段階的に行なえば上記の極めて安価な装置で行なえる。
即ち、元になる発泡粒子と最終の発泡粒子の発泡倍率と
の比を小さくするように、その膨張のための操作を多段
階にすることで、取り扱う圧力を10kg/cm2 未満
のより低い圧力のものにすることができるためである。
【0037】また、この段階を特に2〜4回と表現して
いるのは、例えば元の発泡粒子の発泡倍率が3.5cc
/gのものを、発泡倍率が6cc/gの最終発泡粒子に
するのには1段階で行なっても、取り扱う圧力は3Kg
/cm2 程度のものにしかならないが、仮に元の発泡粒
子の発泡倍率が1.5cc/gのものを、発泡倍率で6
0cc/gの最終発泡粒子にする場合、4段階(例えば
均等割りの倍率)に配分すれば、取り扱う圧力は最大で
も9Kg/cm2 程度のものになり、取り扱う圧力を1
0kg/cm2 未満のより低い圧力のものにすることが
できる。具体的に例えば、当初の発泡での目標発泡倍率
を2.5cc/gに留め、これを1段階目の膨張での目
標発泡倍率を9cc/gとし、2段階目の膨張での目標
発泡倍率を16cc/gに、3段階目の膨張での目標発
泡倍率を33cc/gに、4段階の膨張での目標発泡倍
率を60cc/gにした装置の設計は、容易であり、一
つの段階で取り扱う圧力も最大で9kg/cm2 に留ま
るので理想的である。又この場合、輸送に供する発泡粒
子の発泡倍率を2.5cc/gのもので行なえば、その
嵩容積は、発泡倍率を16cc/gで輸送する場合の約
1/6になるし、発泡倍率を30cc/gで輸送する場
合の約1/12になるので効率的になる。一方、この膨
張段階の数を増すことはその操作の手間が増し不経済に
なる。本発明の場合は一つの段階で行わせる膨張を1.
5〜3倍に留めるようにし、膨張段階を4段階迄の範囲
として、行うことが効率的に良質の予備発泡粒子が得ら
れるからである。
【0038】次に、本発明に用いられる原料樹脂につき
説明する高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)は、密
度0.920〜0.930g/cm3 、融点98〜11
8℃、MI(メルトインデックス:190℃、2.16
kg)0.05〜30g/10分のものである。直鎖状
低密度ポリエチレン(LLDPE)は、エチレンと炭素
数3〜12のαオレフィンとの共重合体であり、αオレ
フィンとしてはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、4−
メチルペンテン−1、1−デセン、1−テトラデセン、
1−オクタデセン等が挙げられ、これらの1種または2
種以上の混合成分であっても差し支えない。αオレフィ
ンの組成比は2〜10モル%で、密度0.916〜0.
928g/cm3 、融点118〜123℃、MIが0.
1〜30g/10分のものである。直鎖状高密度ポリエ
チレン(HDPE)は、エチレンと炭素数3〜10のα
オレフィンとの共重合体であり、αオレフィンの組成比
は2モル%未満で、その密度によって、密度の低いHD
1と密度の高いHD2との2種類に区分される。HD1
は密度0.940〜0.954g/cm3 、融点123
〜129℃、MIが0.05〜30g/10分のもので
ある。HD2は密度0.955g/cm3 以上、融点1
28〜135℃、MIが0.05〜30g/10分のも
のである。
【0039】本発明の無架橋ポリエチレン系樹脂粒子と
は、無架橋の状態のものであることが望ましいがリペレ
ット可能な範囲内で多少架橋していてもよく、その場合
の架橋の程度はゲル分率で10%以下である。本発明に
おいては原料樹脂には、例えば、各種充填材、酸化防止
剤、耐光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、核剤、顔
料、染料等を配合して用いることもできる。
【0040】本発明において、樹脂粒子から1次発泡粒
子を得るために用いられる発泡剤としては、樹脂の軟化
温度以下の沸点のもので、樹脂に溶解性の高いものがよ
く、二酸化炭素、プロパン、ブタン、ペンタン、1−1
−1−2テトラフルオロエタン(F−134a)、1−
1ジフルオロエタン(F−152a)、塩化メチレン、
塩化エチレンなどが挙げられる。その中でも、フロン規
制をクリア−し不燃である二酸化炭素は望ましい発泡剤
である。この発泡剤の含有量は、発泡剤の種類および所
望する発泡倍率の程度によって異なるが通常0.1〜
1.0モル/kgである。なお前記粒子に発泡剤を含有
させる時の温度、圧力は任意であり、発泡剤の含浸法も
気相、液相のいずれでも良く、特に限定されない。ま
た、1次発泡粒子を多段階に発泡する発泡剤には、樹脂
の軟化温度以下の沸点のもので、ガス透過係数の小さい
ものがよく、窒素、空気などの無機ガスが用いられる。
【0041】本発明で言う樹脂密度(g/cc)とは、
ASTMD−1505に準じて測定した値である。本発
明で言う融点(℃)は、測定装置としてパーキンエルマ
ー(Perkin−Elmer)社製のDSC−7型を
用い、約10mgの試料を10℃/minの速度で30
℃から200℃まで昇温させた後、1分間その温度を保
持し、10℃/minの速度で30℃まで冷却結晶化さ
せ、1分間その温度を保持し、再び10℃/minの速
度で昇温した時の融解カ−ブのピ−ク値から求めたもの
である。また、本発明で使用した特性値の評価方法、お
よび評価尺度は次のようにして行った。
【0042】[発泡粒子の発泡倍率(cc/g)]重量
(Wg)既知の発泡粒子の容積(Vcc)を水没法で測
定し、その容積を重量で除した値である。 [独立気泡率(%)]ASTMD−2856に記載され
ているエアーピクノメーター法(BECMAN製、モデ
ル930)により測定した。n=10の平均。
【0043】[平均気泡径(mm)]発泡粒子を任意に
直交する3つの面で切断して得られる三次元軸のそれぞ
れの軸上において、任意の長さL(1mm以上)あたり
の気泡の数を読み、次式により求めた値である。 平均気泡径(mm)=L(mm)/気泡の数 [耐油性]食用油に予備発泡粒子を投入し、3時間後の
変形状態で判定した。
【0044】 評価尺度 区分 記号 元の体積の0.5%未満の収縮 ◎ 2.0%未満0.5%以上の収縮 ○ 5.0%未満2.0%以上の収縮 △ 5.0%以上の収縮 ×
【0045】[耐候性]ウェザーメーターで200時間
処理し、該処理物について下記の2項目につき別々で判
定した。 1.目視による粒子の着色、変形 評価尺度 区分 記号 着色、変形が全くない ◎ 着色、変形が若干認められる ○ 着色、変形が認められる △ 着色、変形が著しく認められる ×
【0046】 2.圧縮弾性値の変化 評価尺度 区分 記号 圧縮弾性値の低下率が5%未満のもの ◎ 圧縮弾性値の低下率が5%以上10%未満のもの ○ 圧縮弾性値の低下率が10%以上20%未満のもの △ 圧縮弾性値の低下率が20%以上のもの × ※圧縮弾性値の低下率% =(試験前の圧縮弾性回復率−試験後の圧縮弾性回復率) ÷試験前の圧縮弾性回復率×100
【0047】[耐熱性]ギヤーオーブン中、100℃、
1000時間後の、下記の2項目につき別々で判定し
た。 1.目視による粒子の着色、変形 評価尺度 区分 記号 着色、変形が全くない ◎ 着色、変形が若干認められる ○ 着色、変形が認められる △ 着色、変形が著しく認められる ×
【0048】 2.圧縮弾性値の変化 評価尺度 区分 記号 圧縮弾性値の低下率が5%未満のもの ◎ 圧縮弾性値の低下率が5%以上10%未満のもの ○ 圧縮弾性値の低下率が10%以上20%未満のもの △ 圧縮弾性値の低下率が20%以上のもの × ※圧縮弾性値の低下率% =(試験前の圧縮弾性回復率−試験後の圧縮弾性回復率) ÷試験前の圧縮弾性回復率×100
【0049】[柔軟性]型内成形した厚さ30mmの成
形体を折り曲げた場合に破壊する角度で判定した。 評価尺度 区分 記号 180°まで破壊しない ◎ 90°〜180°までで破壊する ○ 45°〜90°までで破壊する △ 45°以下で破壊する ×
【0050】[引裂強度]JISK−6767に準じて
測定した。 区分 記号 7kg/10mm幅を越える ◎ 2kg/10mm幅を越える7kg/10mm幅以下 ○ 1kg/10mm幅を越える2kg/10mm幅以下 △ 1kg/10mm幅以下 ×
【0051】[耐屈曲疲労性]JISP−8115に準
じて測定した。 区分 記号 500回以上破断しない ◎ 300〜500回未満で破断する ○ 100〜300回未満で破断する △ 100回未満で破断する ×
【0052】[耐圧縮弾性]テンシロンを用いて10m
m/minの速度で最大応力4kg/cm2 まで圧縮
し、応力除去し、24時間後の歪からの弾性回復率で測
定した。 区分 記号 95%以上回復する ◎ 90〜95%未満回復する ○ 85〜90%未満回復する △ 85%未満回復する ×
【0053】[型内成形性]図8のビ−ズが充填される
ところの金型内空間形状に相当する形状の、得た成形品
において、図8におけるA部(厚み約50mm)、B部
(厚み約13mm)、C部(厚み約15mm)で示され
る測定部位それぞれにおいて、融着度と対金型寸法収縮
率を下記の基準で評価し、良好品の型内加熱成形が可能
か否かを下記の如く評価した。 評価尺度 区分 記号 融着度、対金型寸法収縮率の ○ 両方が○の成形発泡体が得られる 融着度、対金型寸法収縮率の △ いずれかが○の成形発泡体が得られる 融着度、対金型寸法収縮率の × 両方が△か×である成形発泡体しか得られない
【0054】※融着度 成形品より30×30mm正方形状の試験片を切り出
し、その中央部に深さ2mmの切れ目を入れ、切れ目に
沿って折り曲げて成形品を開裂させ、切開断面に存在す
る全粒子数に対する気泡部で材料破断して切裂している
粒子数の百分率(材破率)を求めた。 区分 記号 備考 材破率80%以上の場合 ○ 優れる 材破率80%未満、60%以上の場合 △ 良好 材破率60%未満の場合 × 不良
【0055】※対金型寸法収縮率 成形発泡体の成形用金型に対する収縮率により下記の如
く評価した。 区分 記号 備考 4%以下の場合 ○ 優れる 4%を超え6%以下の場合 △ 良好 6%を越える場合 × 不良
【0056】[成形適性温度範囲]上記の融着度、対金
型寸法収縮率の両方が○の成形発泡体品を良好品とした
とき、良好品を得るための成形加熱水蒸気圧の上限と下
限の差を成形適性温度範囲とし、下記の如く評価した。 評価尺度 区分 備考 0.14kg/cm2以上の場合 優れる 0.14kg/cm2未満0.08kg/cm2以上の場合 良好 0.08kg/cm2未満の場合 不良 [圧縮強度]JISK−6767に準じて測定した。2
5%圧縮歪みを生じた時の圧縮応力値である。
【0057】
【実施例】実施例、比較例及び追試実験に用いたポリエ
チレン樹脂は表3に示す11種類のものである。実施
例、比較例及び追試実験で採用した多段昇温発泡法によ
る予備発泡粒子の製造方法そして成形体の製造方法の基
本条件は次のようである。
【0058】(1)樹脂粒子製造工程 表3の樹脂を各例中の組成割合で、二軸押出機を用いて
溶融混練りし、押出機の先端に取り付けたダイスよりス
トランド状に押出し、水冷却し、径0.7mm、長さ
1.3mmの粒子形状に切断して、製造した。 (2)発泡粒子製造工程 このところは、発泡工程で目標倍率2.5cc/gが、
一回目の膨張で目標倍率9.0cc/gが、二回目の膨
張で目標倍率16cc/gが、三回目の膨張で目標倍率
33cc/gが、そして四回目の膨張で目標倍率60c
c/gの理想的な発泡粒子が得られるところの多段昇温
発泡法を用いて行った。
【0059】《低発泡工程》上記方法で得た樹脂粒子を
圧力容器内に収容し、発泡剤として二酸化炭素(気体)
を注入し圧力30kg/cm2 G、温度8℃の条件下で
2〜4時間かけて樹脂粒子中に二酸化炭素を含浸した。
二酸化炭素の含浸量は1.6重量部となるよう含浸時間
で調節した。次ぎに、この発泡性樹脂粒子を発泡装置
(脱気昇温方式)に収容して、槽内温度を80℃から発
泡温度まで20秒間かけて昇温し更にその温度を保持し
ながら10秒間水蒸気加熱発泡し、一次予備発泡粒子を
得た。発泡温度は各樹脂について次の予備実験で事前に
最適条件を求めてそれを採用した。即ち、水蒸気圧力
で、0.50kg/cm2 Gから1.80kg/cm2
Gの範囲で0.05kg/cm2 きざみで調節し、各々
の発泡温度で得られた一次予備発泡粒子を常温で1日間
熟成した後、発泡温度別に前述記載の評価方法により発
泡倍率、独立気泡率、平均気泡径を測定する。この各々
の測定結果から目標の発泡倍率2.5cc/gに近く、
独立気泡率がたかく、平均気泡径が目標値0.15mm
に近く且つ値の揃っているものをその樹脂の最適発泡温
度とした。
【0060】《一回目の膨張》 上記低発泡工程で得た発泡倍率が2.5cc/gの一次
予備発泡粒子を加圧・加温装置に収容し、80℃の温度
下で1時間かけて空気を昇圧し、圧力8.5kg/cm
2 Gで5〜8時間保持して発泡粒子中の気体(空気)内
圧を高めた。この処理で得られる発泡粒子中の空気量は
圧力で6kg/cm2 Gとなるように保持時間で調整し
た。次ぎに、この内圧付与された発泡樹脂粒子を発泡装
置(脱気昇温方式)に収容して、槽内温度を80℃から
膨張温度まで20秒間かけて昇温し更にその温度を保持
しながら10秒間水蒸気加熱し、二次予備発泡粒子を得
た。膨張温度は各一次発泡粒子について次の予備実験で
事前に最適条件を求めてそれを採用した。即ち、水蒸気
圧力で、0.50kg/cm2 Gから1.80kg/c
2 Gの範囲で0.05kg/cm2 きざみで調節し、
各々の膨張温度で得られた二次予備発泡粒子を常温で1
日間熟成した後、膨張温度別に前述記載の評価方法によ
り発泡倍率、独立気泡率、平均気泡径を測定する。この
各々の測定結果から目標の発泡倍率9.0cc/gに近
く、独立気泡率がたかく、平均気泡径が目標値0.26
mmに近く且つ値の揃っているものをその樹脂の最適
温度とした。
【0061】《二回目の膨張》上記一回目の膨張で得た
発泡倍率が9.0cc/gの二次予備発泡粒子を加圧・
加温装置に収容し、80℃の温度下で3時間かけて空気
を昇圧し、圧力5.0kg/cm2 Gで3〜5時間保持
して発泡粒子の気体(空気)内圧を高めた。この処理で
得られる発泡粒子中の空気量は圧力で2.5kg/cm
2 Gとなるように保持時間で調整した。次ぎに、この内
圧付与された発泡樹脂粒子を発泡装置(脱気昇温方式)
に収容して、槽内温度を80℃から膨張温度まで20秒
間かけて昇温し更にその温度を保持しながら10秒間水
蒸気加熱し、三次予備発泡粒子を得た。膨張温度は各二
次発泡粒子について次の予備実験で事前に最適条件を求
めてそれを採用した。即ち、水蒸気圧力で、0.50k
g/cm2 Gから1.80kg/cm2 Gの範囲で0.
05kg/cm2 きざみで調節し、各々の膨張温度で得
られた三次予備発泡粒子を常温で1日間熟成した後、膨
張温度別に前述記載の評価方法により発泡倍率、独立気
泡率、平均気泡径を測定する。この各々の測定結果から
目標の発泡倍率16cc/gに近く、独立気泡率がたか
く、平均気泡径が目標値0.32mmに近く且つ値の揃
っているものをその樹脂の最適膨張温度とした。目標倍
率に至らないのは「発泡せず」と記した。
【0062】《三回目の膨張》上記二回目の膨張で得た
発泡倍率が16cc/gの三次予備発泡粒子を加圧・加
温装置に収容し、80℃の温度下で5時間かけて空気を
昇圧し、圧力5.0kg/cm2 Gで1〜3時間保持し
て発泡粒子の気体(空気)内圧を高めた。この処理で得
られる発泡粒子中の空気量は圧力で3.0kg/cm2
Gとなるように保持時間で調整した。次ぎに、この内圧
付与された発泡樹脂粒子を発泡装置(脱気昇温方式)に
収容して、槽内温度を80℃から膨張温度まで20秒間
かけて昇温し更にその温度を保持しながら10秒間水蒸
気加熱し、四次予備発泡粒子を得た。膨張温度は各三次
発泡粒子について次の予備実験で事前に最適条件を求め
てそれを採用した。即ち、水蒸気圧力で、0.50kg
/cm2 Gから1.80kg/cm2 Gの範囲で0.0
5kg/cm2 きざみで調節し、各々の膨張温度で得ら
れた四次予備発泡粒子を常温で1日間熟成した後、膨張
温度別に前述記載の評価方法により発泡倍率、独立気泡
率、平均気泡径を測定する。この各々の測定結果から目
標の発泡倍率33cc/gに近く、独立気泡率がたか
く、平均気泡径が目標値0.40mmに近く且つ値の揃
っているものをその樹脂の最適膨張温度とした。目標倍
率に至らないのは「発泡せず」と記した。
【0063】《四回目の膨張》上記三回目の膨張で得た
発泡倍率が33cc/gの四次予備発泡粒子を加圧・加
温装置に収容し、80℃の温度下で5時間かけて空気を
昇圧し、圧力7.0kg/cm2 Gで2〜4時間保持し
て発泡粒子の気体(空気)内圧を高めた。この処理で得
られる発泡粒子中の空気量は圧力で2.5kg/cm2
Gとなるように保持時間で調整した。次ぎに、この内圧
付与された発泡樹脂粒子を発泡装置(脱気昇温方式)に
収容して、槽内温度を80℃から膨張温度まで20秒間
かけて昇温し更にその温度を保持しながら10秒間水蒸
気加熱し、五次予備発泡粒子を得た。膨張温度は各四次
発泡粒子について次の予備実験で事前に最適条件を求め
てそれを採用した。即ち、水蒸気圧力で、0.50kg
/cm2 Gから1.80kg/cm2 Gの範囲で0.0
5kg/cm2 きざみで調節し、各々の膨張温度で得ら
れた五次予備発泡粒子を常温で1日間熟成した後、膨張
温度別に前述記載の評価方法により発泡倍率、独立気泡
率、平均気泡径を測定する。この各々の測定結果から目
標の発泡倍率60cc/gに近く、独立気泡率がたか
く、平均気泡径が目標値0.50mmに近く且つ値の揃
っているものをその樹脂の最適膨張温度とした。目標倍
率に至らないのは「発泡せず」と記した。
【0064】(3)成形体の製造工程 上記方法等で得た予備発泡粒子を常温常圧下で48時間
放置した後、圧力容器内に充填し2.5kg/cm2
の空気にて48時間加圧熟成した。次いで、予備発泡粒
子を成形機に取付けた一般タイプの金型内{雌雄二つの
型がはまり合った時その内部空間が、図8の各部の寸法
を示す、縦、横、高さの夫々が300、300、50m
mで、A部(厚み50mm)、B部(厚み13mm)、
C部(厚み15mm)の厚薄部の内寸を形成させる型
窩、そして雌雄型の内部全表面には、図9に示すごとく
一般に使用されている蒸気流入部材がピッチ20mmで
配設されてる}に充填し、加熱成形して冷却し成形金型
より取りだし成形発泡体を得た。
【0065】《成形適性温度範囲の評価方法》成形温度
は、水蒸気圧力で1.00〜2.00kg/cm2 Gの
範囲で0.02kg/cm2 Gきざみで調節し成形し
た、各々の成形温度で得られた成形品を70℃で20時
間養生乾燥させ、室温で1日放置した後、成形温度別に
前述記載の評価方法により融着度、対金型寸法収縮率を
測定し、良好な成形品がえられるところの成形適性温度
範囲を調べた。良好な成形品を得る成形温度が全くない
場合は「なし」と記した。また同時にこの結果から、最
も良好な成形品が得られる所の最適成形温度を選んだ。
そしてこの選ばれた成形温度で再度成形して成形品を
得、前述記載の評価方法により型内成形性、成形品の特
性を評価した。
【0066】(実施例−1、比較例−1)ここでの実験
は、本発明で言う樹脂成分の領域を示すためのものであ
る。以下の実験は、前述記載の予備発泡粒子の製造方法
に基づいて、表4の樹脂粒子の項を各実験番号に対応す
る混合割合の組成で樹脂粒子を製造し、そして表2の発
泡条件項の各実験番号列に記した、予め選んでおいたと
ころの発泡、膨張温度で、低発泡、一回目膨張、二回目
膨張工程まで行って、発泡倍率16cc/gの予備発泡
粒子を製造した。得られた各々の発泡粒子について、上
記評価方法により発泡倍率、独立気泡率、平均気泡径
を、そして、前述記載の成形体の製造方法に基づいて、
成形適性温度範囲を評価し、その結果を表4に示す。
【0067】表4の結果によると、本発明の樹脂成分領
域から製造して得たもの(実験No.1〜3は成分領域
の囲い中を、実験No.4〜15は成分領域の限界点を
示す)は、発泡倍率16cc/gの目標の予備発泡粒子
が得られ、且つ良好品が得られる成形適性温度範囲が広
く、生産時の型内成形性に優れていることが判る。これ
に対して、比較例として採用する本発明の成分外の領域
から製造して得たもの(実験No.16〜23)は、発
泡倍率16cc/gの目標の予備発泡粒子が得られない
か、16cc/gの目標の予備発泡粒子が得られる樹脂
成分であっても、良好品が得られる成形適性温度範囲の
狭いものであることが判る。この結果は、本発明の樹脂
成分の範囲が本発明の目的達成に必要であることを明ら
かにしている。
【0068】(実施例−2,比較例−2)ここでの実験
は、本発明で言うところの予備発泡粒子にする原料樹脂
に特定の4成分混合樹脂を用いることの重要性を示すた
めのものである。以下の実験は、前述記載の予備発泡粒
子の製造方法に基づいて、表5の樹脂粒子の項を各実験
番号に対応する混合割合の組成で樹脂粒子を製造し、そ
して表5の発泡条件項の各実験番号列に記した、予め選
んでおいたところの発泡、膨張温度で、低発泡、一回目
膨張、二回目膨張工程まで行って、発泡倍率16cc/
gの予備発泡粒子を、16cc/gの予備発泡粒子が得
られたものについては更に、三回目の膨張を行って、発
泡倍率33cc/gの予備発泡粒子を製造した。
【0069】なお実験No.24〜26のものは、実施
例−1の実験No.1〜3で得た発泡倍率16cc/g
の三次発泡粒子を用いて三回目の膨張を行い、発泡倍率
33cc/gの予備発泡粒子を製造した。得られた各々
の発泡粒子について、上記評価方法により発泡倍率、独
立気泡率、平均気泡径、耐油性、耐候性−1,2、耐熱
性−1,2を評価した、その結果を表5、6に示す。ま
た得られた各々の発泡粒子について、前述記載の成形体
の製造方法に基づいて、成形適性温度範囲を、最も良好
な成形品が得られたところの表6の成形条件の項に記載
の成形温度で再度成形し、得られた成形品を使い上記評
価方法により発泡倍率、柔軟性、引裂強度、耐屈曲疲労
性、耐圧縮弾性、圧縮強度を評価した、その結果を表6
に示す。
【0070】表5、表6の結果によると、本発明の樹脂
密度0.940g/cm3 以上の特定の4成分混合樹脂
から製造して得たもの(実験No.1〜3と実験No.
24〜26)は、発泡倍率16cc/g、33cc/g
の目標の予備発泡粒子が得られ、且つ良好品が得られる
成形適性温度範囲が広く、生産時の型内成形性に優れて
いることが判る。これに対して、比較例として採用する
本発明の4成分のうち1成分以上欠如した比較品、すな
わちLL/HD1/HD2の混合樹脂(実験No.2
7)、HD1/HD2の混合樹脂(実験No.28)、
LL/HD1の混合樹脂(実験No.29)、LL/H
D2の混合樹脂(実験No.30)、LD/LL/HD
2の混合樹脂(実験No.31)から製造して得たもの
は、発泡倍率16cc/gの目標の予備発泡粒子が得ら
れない。また樹脂密度0.940g/cm3 未満のLD
/LL/HD2の混合樹脂から製造して得たもの(実験
No.32〜33)は、発泡倍率16cc/g、33c
c/gの目標の予備発泡粒子が得られるが、成形成形適
性温度範囲が狭く、得られた成形品の圧縮強度が低く、
本発明の目的が達成できないことが判る。
【0071】(実施例−3)ここでの実験は、本発明で
言うところの予備発泡粒子にする原料樹脂に特定の4成
分混合樹脂を用い、低発泡工程プラス4回の膨張工程で
良質の発泡倍率60cc/gの予備発泡粒子が得られる
ことを立証しようとするものである。以下の実験は、実
施例−2の実験No.25の発泡倍率33cc/gの予
備発泡粒子を用いて、前述記載の予備発泡粒子の製造方
法に基づいて四回目の膨張を行い、発泡倍率60cc/
gの予備発泡粒子を製造した。得られた予備発泡粒子は
独立気泡率97%、平均気泡径0.52mmの良質な発
泡粒子であった。 (追試例−1)ここでの実験は、特公昭60−1004
7号公報の開示の実施例の追試及び参考比較試験をした
ものである。参考の為の使用樹脂には、特公昭60−1
0048号公報に示すHDを一部追加して行った。
【0072】表7に示す樹脂を、93ミリの二軸押出機
を用いて溶融混練りし、押出機の先端に取付けダイスよ
りストランド状に押出し、冷却切断して樹脂粒子を製造
した。耐圧容器内に表7に示す樹脂粒子100重量部、
発泡剤としてジクロロジフルオロメタン25重量部、水
300重量部、及び分散剤として微粒状酸化アルミニウ
ム0.5重量部を収容し、撹拌下で各々の所定の温度
(90〜150℃)昇温し、耐圧容器内の圧力を10〜
50kg/cm2 Gに保持しながら容器の一端を開放
し、樹脂粒子と温水とを同時に大気下に放出して発泡さ
せて、すなわちフラッシュ発泡法により表7の実験N
o.イ〜チに示す発泡倍率16cc/gと33cc/g
の種々の予備発泡粒子を得た。この時の各実験毎の発泡
温度は次に示す温度℃で行った。実験No.イは121
℃。実験No.ロは120℃。実験No.ハは119
℃。実験No.ニは115℃。実験No.ホは114
℃。実験No.ヘは126℃。実験No.トは125
℃。実験No.チは120℃。
【0073】次に、上記フラッシュ発泡法で得られた発
泡倍率に合うように、前述記載の多段昇温発泡法による
予備発泡粒子の製造方法に基づいて、低発泡、一回目膨
張、二回目膨張工程まで行って、発泡倍率16cc/g
の予備発泡粒子を、16cc/gの予備発泡粒子が得ら
れたものについては更に、三回目の膨張を行って、発泡
倍率33cc/gの予備発泡粒子を製造した。この時の
各実験毎の発泡、膨張温度は、予め選んでおいたところ
の次に示す水蒸気圧kg/cm2 G(温度℃)で行っ
た。
【0074】
【表1】
【0075】上記実験で得られた予備発泡粒子につい
て、上記評価方法により発泡倍率、独立気泡率、平均気
泡径、耐油性、耐候性−1,2、耐熱性−1,2を評価
し、その結果を表7に示す。また、得られた各々の発泡
粒子について、前述記載の成形体の製造方法に基づい
て、成形適性温度範囲を、最も良好な成形品が得られた
ところの表7の成形条件の項に記載の成形温度で再度成
形し、得られた成形品を使い上記評価方法により発泡倍
率、柔軟性、引裂強度、耐屈曲疲労性、耐圧縮弾性、圧
縮強度を評価し、その結果を表7に示す。
【0076】表7の結果によると、実験No.イ〜チの
「フラッシュ発泡法」では、密度0.915〜0.95
0g/cc範囲のLLDPE、HDPEは、その樹脂密
度のほぼ全域で発泡倍率16cc/g、33cc/gの
予備発泡粒子を得ることが可能であるが、実験No.リ
〜レの「多段昇温発泡法」では、樹脂密度が0.915
g/cc以上、0.930g/cc未満の領域は発泡倍
率16cc/gの予備発泡粒子になり得ても、樹脂密度
が0.930g/cc以上、0.965g/ccの範囲
は発泡倍率16cc/gの発泡粒子なり得ない領域であ
ることが判る。また更に、樹脂密度が0.915g/c
c以上、0.930g/cc未満のLL樹脂から「多段
昇温発泡法」で得られた予備発泡粒子は、同一密度、種
類の樹脂から「フラッシュ発泡法」で得られた予備発泡
粒子より、型内成形性の劣るものであることが判る。こ
の事から、「多段昇温発泡法」で得られた予備発泡粒子
は、実用特性を満たす成形体になりうる良質の発泡粒子
とは言えないものであることは明白である。
【0077】(追試例−2)ここでの実験は、追試例−
1の実験No.ル(樹脂は表3のVI、ポリマ−密度
0.940cc/g)の製造過程の一回目の膨張で得ら
れたところの発泡倍率9cc/g、独立気泡率68%、
平均気泡径0.25mmの予備発泡粒子に対して、型内
成形性がどうかみた実験である。前述記載の成形体の製
造方法に基づいて成形し、良好品の成形体が得られるか
どうか調べた。その結果、良好な成形品は得られず、型
内成形性は×記号のものであった。
【0078】(追試例−3)ここでの実験は、追試例−
1での多段昇温発泡法で発泡倍率16cc/gの発泡粒
子になり得なかったところの表7の実験No.ヌに示す
樹脂(表3のVII、ポリマ−密度0.945cc/
g)粒子に対して、低発泡工程の発泡剤をフラッシュ発
泡法で使用したものに替えてみたら、発泡粒子になり得
るかどうかみた実験である。
【0079】発泡剤としてジクロロジフルオロメタンの
蒸気と温度80℃、圧力10kg/cm2 Gの条件下で
30分かけて樹脂粒子中にジクロロジフルオロメタンを
含浸した以外は、前述記載の多段昇温発泡法による予備
発泡粒子の製造方法に基づいて、低発泡、一回目膨張、
二回目膨張工程まで行って、発泡倍率16cc/gの予
備発泡粒子を製造した。この時の各実験毎の発泡、膨張
温度は、予め選んでおいたところの、低発泡温度が水蒸
気圧1.20kg/cm2 G(123.2℃)、一回目
の膨張温度が水蒸気圧1.25kg/cm2 G(124
℃)、二回目の膨張温度が水蒸気圧1.25kg/cm
2 G(124℃)で行った。その結果、目標とする発泡
倍率16cc/gの予備発泡粒子を得ることができなか
った。
【0080】(追試例−4)ここでの実験は、追試例−
1での多段昇温発泡法で発泡倍率16cc/gの発泡粒
子になり得なかったところの表7の実験No.ルに示す
樹脂(表3のVI、ポリマ−密度0.940cc/g)
粒子に対して、発泡工程の前にこの樹脂粒子を熱処理し
て発泡、膨張に適性な加熱温度範囲を広げてみたら、発
泡粒子になり得るかどうかみた実験である。
【0081】表7の実験No.ルに示す樹脂(表3のV
I)粒子を圧力容器を使い、追試例−1のフラッシュ発
泡方法と同様な方法で水に分散させ、発泡剤を入れない
で温度120℃、123℃、125℃の3水準で30分
間保持して熱処理した後常温まで冷却して、熱処理した
3種類の樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を本文記載
の方法でDSC測定したところ、120℃熱処理粒子
(実験No.ツ)は、融解カ−ブに121℃と126℃
の二つのピ−ク温度を、全体の融解熱量の50%に当た
る温度(T50)が122℃、全体の融解熱量の70%
に当たる温度(T70)が125℃を、123℃熱処理
粒子(実験No.ネ)は融解カ−ブに122℃と127
℃の二つのピ−ク温度を、T50が121℃、T70が
125℃を、125℃熱処理粒子(実験No.ナ)は融
解カ−ブに127℃の一つのピ−ク温度を、T50が1
23℃、T70が125℃をもつものであった。これら
の熱処理した樹脂粒子を用い、前述記載の多段昇温発泡
法による予備発泡粒子の製造方法に基づいて、低発泡、
一回目膨張、二回目膨張工程まで行って、発泡倍率16
cc/gの予備発泡粒子を製造した。この時の各実験毎
の発泡、膨張温度は、予め選んでおいたところの、次に
示す水蒸気圧kg/cm2 G(温度℃)で行った。
【0082】
【表2】
【0083】その結果、120℃熱処理粒子(実験N
o.ツ)と125℃熱処理粒子(実験No.ナ)からは
目標とする発泡倍率16cc/gの予備発泡粒子は得ら
れなかった。123℃熱処理粒子(実験No.ネ)から
は、発泡倍率16cc/g、独立気泡率72%、平均気
泡径0.35mmの予備発泡粒子が得られた。この予備
発泡粒子を前述記載の成形体の製造方法に基づいて成形
し、良好品の成形体が得られるかどうか調べた。その結
果、良好な成形品は得られず、型内成形性は×記号のも
のであった。
【0084】
【表3】
【0085】
【表4】
【0086】
【表5】
【0087】
【表6】
【0088】
【表7】
【0089】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を持つことによっ
て、樹脂密度が0.940〜0.952g/cm3 の領
域の高密度のポリエチレン系樹脂の無架橋予備発泡粒子
が容易に得られる「多段昇温発泡法」を完成した。そし
て輸送・貯蔵費が大幅に削減できると言う利点を活用出
来るし、得られる予備発泡粒子は、その基本特性(例え
ば剛性、圧縮強度)が高まっており、更に広い成形適性
温度範囲を有しているので、緩衝特性を損なわずに例え
ば荷重受け面積の縮小化、発泡体の肉厚みの縮小化、或
いは高発泡化した発泡成形体が生産規模で容易にできる
効果がある。従って本発明は、緩衝材(発泡成形体)の
総合的なコストダウンに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験図であり、一旦発泡温度に迄加熱し冷却し
た後の原料樹脂を示差走査熱量計(DSC)で測った融
解吸熱曲線の図である。
【図2】図1と同様に実験図で、一旦発泡温度に迄加熱
し冷却した後の原料樹脂を示差走査熱量計(DSC)で
測った融解吸熱曲線の図である。
【図3】図1と同様に実験図で、一旦発泡温度に迄加熱
し冷却した後の原料樹脂を示差走査熱量計(DSC)で
測った融解吸熱曲線の図である。
【図4】図1と同様に実験図で、一旦発泡温度に迄加熱
し冷却した後の原料樹脂を示差走査熱量計(DSC)で
測った融解吸熱曲線の図である。
【図5】図1と同様に実験図で、一旦発泡温度に迄加熱
し冷却した後の原料樹脂を示差走査熱量計(DSC)で
測った融解吸熱曲線の図である。
【図6】図1と同様に実験図で、一旦発泡温度に迄加熱
し冷却した後の原料樹脂を示差走査熱量計(DSC)で
測った融解吸熱曲線の図である。
【図7】樹脂密度を高密度化することによる技術上の説
明図である。
【図8】本発明の評価に用いた金型(型窩の厚薄の様
子)を説明するための成形体の斜視図である。
【図9】金型の面に配置する蒸気流入部材の平面模式図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/00 - 9/42 C08L 23/00 - 23/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン系樹脂を原料樹脂とし、こ
    の樹脂粒子に発泡剤を含浸させ、発泡させることからな
    るポリエチレン系樹脂の無架橋予備発泡粒子の製造方法
    において、下記(1)、(2)を特徴とするポリエチレ
    ン系樹脂の無架橋予備発泡粒子の製造方法。 (1)上記原料樹脂としては、密度0.920〜0.
    930g/cm3 、融点(mLD)108〜118℃の
    高圧法低密度ポリエチレン樹脂30〜50重量%と、
    密度0.916〜0.928g/cm3 、融点(mL
    L)118〜123℃の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
    5〜30重量%と、密度0.955〜0.970g/
    cm3 、融点(mHD2)128〜135℃の直鎖状高
    密度ポリエチレン樹脂20〜45重量%と、密度0.
    940〜0.954g/cm3 、融点(mHD1)が
    [(mHD2+mLL)÷2]±2℃の範囲にある直鎖
    状高密度ポリエチレン樹脂10〜35重量%とからな
    り、かつ該四成分からなる混合樹脂の密度が0.940
    〜0.952g/cm3 である混合樹脂を用いること。 (2)樹脂粒子に発泡剤を含浸させ、発泡させるにあた
    っては、該樹脂粒子に発泡剤を含浸せしめ、これを加熱
    して、発泡倍率1.5〜3.5cc/gの低発泡粒子と
    なし、次に該低発泡粒子の気泡内に発泡剤を含浸させ、
    これを加熱してより高い発泡倍率の発泡粒子にする多段
    昇温発泡方法を用いること。
  2. 【請求項2】 低発泡粒子の気泡内に発泡剤を含浸さ
    せ、これを加熱してより高い発泡倍率の発泡粒子にする
    工程を2〜4回繰り返えして、発泡倍率6〜60cc/
    gの発泡粒子となすことを特徴とする請求項1記載のポ
    リエチレン系樹脂の無架橋予備発泡粒子の製造方法。
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