JP3537023B2 - 磁性流体 - Google Patents

磁性流体

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JP3537023B2
JP3537023B2 JP02651798A JP2651798A JP3537023B2 JP 3537023 B2 JP3537023 B2 JP 3537023B2 JP 02651798 A JP02651798 A JP 02651798A JP 2651798 A JP2651798 A JP 2651798A JP 3537023 B2 JP3537023 B2 JP 3537023B2
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淑之 武石
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/44Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of magnetic liquids, e.g. ferrofluids
    • H01F1/445Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of magnetic liquids, e.g. ferrofluids the magnetic component being a compound, e.g. Fe3O4

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  • Power Engineering (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性流体に関す
る。更に詳しくは、磁性微粒子をシリコーンオイル基油
中に分散せしめた磁性流体に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンオイルは、耐熱性、耐寒性、
耐薬品性などにすぐれており、一般の鉱油や合成油には
みられない特性を兼ね備えている。これと同様の特性を
有するオイルとしてはフッ素化オイルがあるが、シリコ
ーンオイルはこれと比べてその価格が1/10以下と非常に
廉価であり、また市販品も多種多様にわたっており、例
えば粘度についていえば、約1〜1,000,000m・Pa・sの間に
30種類以上の製品が上市されている。
【0003】このように多種多様なシリコーンオイルを
磁性流体用基油として用いれば、磁性流体の応用用途が
拡がり、使用目的に合った磁性流体の調製を可能とす
る。しかるに、磁性微粒子をシリコーンオイル中に有効
に分散し得る適切な界面活性剤またはそれの組合せが知
られてはおらず、実際に使用に耐え得るシリコーンオイ
ルベース磁性流体が得られてはいないのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、磁性
微粒子をシリコーンオイル基油中に有効に分散せしめた
磁性流体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
脂肪族カルボン酸塩および一般式 (ここで、R1,R2,R3はメチル基またはフェニル基であ
り、R4は炭素数2〜30のアルキレン基であり、Mは水素原
子、アルカリ金属またはアンモニウム基であり、aは1以
上の整数でかつa+b+cは2〜200の整数であり、b、cは0で
あり得る)で表わされるポリメチルフェニルシロキサン
アルキルカルボン酸またはその塩を用いて、ポリメチル
フェニルシロキサン系基油中に分散せしめた磁性流体
よって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】磁性微粒子としては、一般にフェ
ライト類微粒子が用いられる。フェライト類微粒子とし
ては、任意の方法によって製造されたものが用いられる
ものの、好ましくは純度、粒径の制御、そして何よりも
生産性の点で有利である共沈法によって製造されたフェ
ライト類微粒子、例えばマグネタイト(Fe3O4)、ニッケ
ルフェライト(NiO・Fe2O3)、マンガンフェライト(MnO・
Fe2O3)、コバルトフェライト(CoO・Fe2O3)、ニッケル-
亜鉛フェライト(Ni・ZnO・Fe2O3)、マンガン-亜鉛フェ
ライト(Mn・ZnO・Fe2O3)、コバルト-亜鉛フェライト(Co
・ZnO・Fe2O3)等が好んで用いられる。
【0007】これら以外にも、鉄、マンガン、ニッケ
ル、コバルト等の金属またはそれらのホウ化物、窒化
物、炭化物等の微粒子、更にはこれらの金属とマグネシ
ウム、アルミニウム、亜鉛、銅、ニオブ、モリブデン、
ガリウム、インジウム、ジルコニウム、カドミウム、錫
等の少なくとも一種との合金またはそれらのホウ化物、
窒化物、炭化物等の微粒子なども用いることができる。
【0008】一般に、磁性微粒子は親水性が強いため、
そのままでは基油中で凝集してしまい、磁性流体を形成
し得ない。そこで、磁性微粒子の表面に界面活性剤を吸
着させて基油との親和性を高め、凝集を防止する必要が
ある。本発明においては、かかる界面活性剤の一種とし
て、脂肪族カルボン酸塩が用いられる。脂肪族カルボン
酸としては、炭素数5〜31の飽和または不飽和の脂肪族
カルボン酸、例えばカプロン酸、カプリル酸、ペラルゴ
ン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラギン酸、べ
へン酸、オレイン酸、エルカ酸などが挙げられる。これ
らの脂肪族カルボン酸の塩は、好ましくはアルカリ金属
塩またはアンモニウム塩として用いられ、混合物として
用いられる場合には、2種類以上の脂肪酸塩を任意の割
合で混合したもの、あるいは数種類の脂肪酸塩を主成分
として含んでいる市販品などをそのまま用いることもで
きる。
【0009】本発明においては、このような脂肪族カル
ボン酸塩と共に、シリコーンベースオイルとしてポリメ
チルフェニルシロキサン系基油が用いられた場合には、
前記一般式で表わされるポリメチルフェニルシロキサン
アルキルカルボン酸(塩)が、シリコーン系基油に対応し
たシリコーン系界面活性剤として用いられる。
【0010】前記一般式で表わされるポリメチルフェニ
ルシロキサンアルキルカルボン酸は、 および を、それぞれ1:a/3:(b-1)/3:c/3のモル比で用いた混合
物に硫酸、トリフルオロ酢酸等の触媒を加え、約20〜10
0℃で反応させて末端ハイドロジエンポリメチルフェニ
ルシロキサンを得た後、これに等モル量のω−アルケン
カルボン酸および触媒量のヘキサクロロ白金酸等を加
え、約100〜200℃で反応させることにより製造される。
【0011】
【0012】得られた遊離のカルボン酸は、アルカリ金
属水酸化物あるいはアンモニア水溶液で処理することに
より、対応するアルカリ金属塩またはアンモニウム塩を
形成する。
【0013】これら2種類の界面活性剤は、脂肪族カル
ボン酸塩が磁性微粒子100重量部当り約5〜60重量部、好
ましくは約10〜50重量部の割合で、またポリメチルフェ
ニルシロキサンのアルキルカルボン酸 ( )がシリコーン
系基油100重量部当り約1〜150重量部、好ましくは約10
〜80重量部の割合でそれぞれ用いられ、その添加は同時
にあるいは任意の順序で行われる。
【0014】ポリメチルフェニルシロキサン系基油とし
ては、前記末端ハイドロジエンポリメチルフェニルシロ
キサンの末端水素基をメチル基またはフェニル基で置換
したものが用いられ、実際には市販品、例えば信越化学
製品KF50、KF54、HIVACシリーズのもの等をそのまま用
いることができる。
【0015】
【0016】分散処理は、ホモジナイザ、ボールミル、
超音波処理等を単独であるいは必要に応じて組合せて用
いる常法に従って行われるが、その際、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、トルエン、キシレン等の有機溶媒を
共存させることにより分散液の調製を容易にし、調製後
用いられた有機溶媒を留去し、その後遠心分離して分散
不良粒子を除去することによって、磁性流体を得ること
ができる。
【0017】
【発明の効果】本発明により、磁性微粒子をシリコーン
オイル基油中に有効に分散させ、高い飽和磁化値を有す
る磁性流体が得られる。
【0018】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0019】 実施例1 (A)共沈法マグネタイト微粒子(粒径90Å) 10g (B)ラウリン酸ナトリウムCH(CH10COONa 2g (C (D)ポリメチルフェニルシロキサン系基油 40g (信越化学製品KF54)
【0020】以上の各成分からなる混合物について、24
時間の超音波照射による分散処理を行った後、遠心分離
(10000G、30分間)を行うことにより、飽和磁化190G(16
KOe)のシリコーンベース磁性流体を得た。
【0021】なお、上記(C1)成分は、前記[I]成分1モル
と[II]成分3モルとの混合物に硫酸触媒を加え、60℃で1
4時間反応させて末端ハイドロジエンポリメチルフェニ
ルシロキサンを得た後、これと等モル量の10-ウンデセ
ン酸および触媒量のヘキサクロロ白金酸を加えて、120
℃で8時間反応させることにより製造された。
【0022】比較例1 実施例1において、(C1)成分を用いないと、磁性流体は
得られなかった。
【0023】比較例2 実施例1において、(B)成分を用いないと、遠心分離前に
は210G(16 KOe)の飽和磁化を示していたものが、遠心分
離後には20G(16 KOe)しか示さない磁性流体が得られる
のみであった。
【0024】 実施例2実施例1において、(C)成
分の代りに(C)成分として、 20gを用いると、得られた磁性流体の飽和磁化は18
0G(16 KOe)であった。
【0025】なお、この(C2)成分は、前記[I]成分1モ
ル、[II]成分2モルおよび[III]成分1モルの混合物を用
い、また10-ウンデセン酸の代りに5-ヘキセン酸を用い
ることにより、実施例1の(C1)成分の場合と同様にして
製造された。
【0026】実施例3 実施例1において、(C1)成分の代りに(C3)成分として、 20gを用いると、得られた磁性流体の飽和磁化は170G(16
KOe)であった。
【0027】なお、この(C3)成分は、前記[I]成分1モ
ル、[II]成分2モル、[III]成分1モルおよび[IV]成分1モ
ルを用いることにより、実施例1の(C1)成分の場合と同
様にして製造された。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 1/12 - 1/375

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性微粒子を、脂肪族カルボン酸塩およ
    び一般式 (ここで、R1,R2,R3はメチル基またはフェニル基であ
    り、R4は炭素数2〜30のアルキレン基であり、Mは水素原
    子、アルカリ金属またはアンモニウム基であり、aは1以
    上の整数でかつa+b+cは2〜200の整数であり、b、cは0で
    あり得る)で表わされるポリメチルフェニルシロキサン
    アルキルカルボン酸またはその塩を用いて、ポリメチル
    フェニルシロキサン系基油中に分散せしめた磁性流体。
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