JP3534920B2 - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP3534920B2
JP3534920B2 JP30913095A JP30913095A JP3534920B2 JP 3534920 B2 JP3534920 B2 JP 3534920B2 JP 30913095 A JP30913095 A JP 30913095A JP 30913095 A JP30913095 A JP 30913095A JP 3534920 B2 JP3534920 B2 JP 3534920B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光電変換装置で
読み取ったビットマップ形式の画像データの位置誤差、
あるいは原稿を走査する速度を測定する画像読取装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の画像読取装置として例えば日本
機械学会第71期通常総会講演会講演論文集(IV)で
発表された「高精細画像入力装置の開発」(従来例1)
が知られている。ここでは、副走査方向に並べて配置さ
れた等ピッチラインのテストチャートを読み取った画
像、すなわち、副走査方向のライン間隔で離散化された
画像データに対して補間演算を行い、演算された結果か
ら、等ピッチラインの黒線、白線の中心位置を求め、テ
ストチャートの基準ピッチとの差を読み取ることで、装
置の振動などに起因する画像データの読み取り位置誤差
を検出するようになっている。
【0003】他の従来例として特開平6−297758
号公報「走査線ピッチ計測方法」(従来例2)がある。
この公知例は、等ピッチパターンのデータを書き込んだ
ハードコピーのパターンを読み取ってハードコピー装置
の書き込みの走査線のピッチむらを計測するようになっ
ている。
【0004】光学的リニアスケールとして、例えばオー
ム社から出版された「サーボセンサの基礎と応用」(大
島康次郎、秋山勇治共著)〔昭和63年2月20日発
行〕(従来例3)が知られている。この刊行物に記載さ
れた技術を図14ないし図16を参照して説明する。
【0005】こではリニアスケールの一例としてポジシ
ョンスケールを例に挙げている。例に挙げられたリニア
スケールは、図14に示すように全く等しいピッチの明
暗の格子をもった2枚1組のメインスケール81とイン
デックススケール82とからなるガラススケール83
と、そのスケール83を照明するLEDからなる光源8
4と、スケール83を透過した光を検知するフォトダイ
オード85から構成される。通常はインデックスケール
82が固定され、メインスケール81が移動するが、そ
の移動に連れてフォトダイオード85の出力が変化す
る。
【0006】図15に示すように2枚のガラスの透過部
が一致したとき、出力は最大となり、透過部とクロム蒸
着された不透明部86が重なったときには、出力は理想
状態では0となる。したがって、その出力波形は理想的
には図15(b)に示したような光量変化となるが、実
際には明暗の格子ピッチが8μmと小さいため、光の回
折の影響やクロム烝着面での反射の影響があり、図15
(c)に示すような出力波形のように近似正弦波の形で
出力される。この出力波形の山の間隔がスケールのピッ
チに相当するので、山の数を数えることにより移動量を
知ることができる。これがポジションスケールの基本原
理であるが、実際には図14のフォトダイオードA,
B,/A,/B(なお、「/」は反転を示す。)の4個
を用いて各種の処理が行われている。
【0007】A,B,/A,/Bのおのおのに対応する
インデックススケール82の格子は、0°、90°、1
80°、270°の位相関係になっている。これをAと
/A、Bと/Bを組み合わせて差動方式で検出し、スケ
ール82の汚れや光量変化に対して強くなるように設定
し、信頼性を高めている。このようにして得られた信号
をおのおの改めてA、Bとし、さらに電気的に反転され
た信号をそれぞれ/A、/Bとする。そして、これらの
信号を用いてさらに細かい寸法まで読み取るための処理
が実行されている。
【0008】スケール83の移動方向は図16に示すよ
うにA信号とB信号のどちらの信号の位相が進んでいる
かを知ることで判定できる。スケール83のピッチより
も細かく読む手法としては、A信号だけ用いると基準レ
ベルを下からよぎるときと上からよぎるときの両方をと
らえて4μm単位で読める。さらにB信号を用いると2
μmまで読める。これ以上細かく読むためには、AとB
の信号を用いて45°位相差の信号、Bと/Aの信号か
ら135°位相差の信号を作る必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
1では、等ピッチラインのパターンのエッジと読み取り
のサンプリングのタイミングとの位置関係との相違によ
り同じ形状のパターンを読み取って得られるデータがそ
れぞれ異なってしまうモアレという現象がある。読み取
ったデータはこのモアレによって必ずしもパターンのエ
ッジの位置と対応しないので、位置誤差の測定精度を劣
化させる。モアレの影響は、等ピッチラインパターンを
精細にして読み取り装置の分解能に近づけると非常に顕
著になり、条件によっては位置誤差の測定ができなくな
るほどになる。したがってこの方式では、読み取り装置
の分解能に近い、あるいはそれ以下の位置誤差を高精度
で測定することはできない。
【0010】また、等ピッチラインのパターンを使うの
で、モアレの影響を無視しても、高い周波数成分の位置
誤差を測定するためにパターンのピッチを精細にする
と、結像光学系のMTF(Modulation Tr
ansfer Ratio)の限界によって得られた画
像の濃淡の信号の差が小さくなり、測定精度が劣化せざ
るを得ない。
【0011】さらに、パターンの精細化では、測定の周
波数帯域を高い方向に広げ、精度を上げることができな
いのでサンプリングしたデータを補間する処理を行って
いる。より良い補間を行うには、より多くの周辺データ
を使ったり、複雑な演算処理が必要になり、処理時間が
長くなる。さらに補間はあくまでも補間であり、真のデ
ータとのずれが生じることは避けられず、測定精度を劣
化させる要因になる。また、光電変換装置の中の特定の
1つの受光素子が副走査方向に走査することによって得
られる画像データを使用しているので、受光素子そのも
のが持つノイズが測定そのものの精度に影響を与えて、
精度を劣化させる。
【0012】従来例2では、計測時には光電変換装置で
パターンを読み込んだデータを使うので、計測に当たっ
てはハードコピーの読み取り時の走査むらはないという
条件で読み取ってハードコピーのピッチむらを計測して
いる。その他、特に説明しないが、前述の従来例1と同
様のモアレの問題を有する。
【0013】従来例3では、上述のようなリニアスケー
ルにおいては、光源(LED)84の発する光をコリメ
ートレンズ87で平行光線にしてメインスケール81と
インデックススケール82の重なりを通過してくる光を
受光素子で検出するようにしているので、微細かつ高精
度のメインスケール、インデックススケール、および精
密なコリメートが必要になる。その結果、当然コストも
高くなっていた。
【0014】また、前記従来例では、例えば測定のサン
プリング間隔によって制限される測定帯域の理論的限界
を考慮したノイズの除去、あるいは読み取り走査系の機
械的な運動特性から予想される測定結果の周波数帯域を
考慮したノイズ除去などは全く考慮されておらず、ノイ
ズの影響を無視することはできなかった。
【0015】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、画像をビットマップ
形式で読み取る画像読取装置で読み取った画素の位置の
誤差あるいは画像を走査する速度を高精度で測定するこ
とができるようにすることにある。
【0016】他の目的は、測定のノイズを低減して精度
の良い測定を可能にすることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、第1の手段は、走査方向に対して傾きを有する線を
等ピッチで平行に並べて形成されるパターンと、当該パ
ターンを読み取る光電変換手段と、当該光電変換手段に
よって得られた前記パターンの画像データに順次ウイン
ドウを設定して重心を計算する手段とを有する画像読取
装置において、前記重心を計算する手段によって順次得
られるデータを画素の位置誤差データまたは原稿の走査
速度データに変換する手段と、前記画素の位置誤差デー
タまたは原稿の走査速度データをフィルタ処理する手段
とを備え、前記フィルタ処理する手段は、前記線の繰り
返しパターンを読み取った画像の副走査方向の画素サイ
ズの空間周波数の1/2以下の空間周波数の減衰極を有
する低域通過フィルタであることを特徴とする。
【0018】
【0019】第の手段は、第の手段に前記減衰極ま
たは減衰特性を指定する手段と、当該指定する手段の指
定に基づいて前記フィルタのパラメータを設定する手段
とをさらに備えていることを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態について説明する。なお、以下の各実施形態に
おいて、同等と見なせる各部には同一の参照符号を付
し、重複する説明は適宜省略する。
【0021】1.第1の実施形態 1.1 測定原理 図1は、本出願の測定原理を典型的な場合を前提にして
説明するための図である。図の主走査と書いた矢印10
1は線順次で画像を読み取る装置が同時に読み取る1ラ
インの画像の画素の並びと、この並列のデータを直線の
データに変換したときの時間軸上の順序を示す。図の副
走査と書いた矢印102は主走査の1列が読み取る範囲
を順次移動させながら読み取って行く方向を示してい
る。移動する手段としては、原稿の画像を光電変換素子
に投影するミラー、照明ランプなどを機械的に移動させ
るもの、原稿を移動させるもの、光電変換素子とその結
像光学系を一体にして移動させるものなどがある。ここ
ではこの主走査方向と副走査方向に平行な線で囲まれた
それぞれの4角形を画素ということにする。画素によっ
て構成される平面は、原稿の画像を電気信号に変換され
たデータが原稿の画像の写像がそのまま並んでいるとい
うイメージでとらえることができ、ビットマップという
こともある。読み取り装置からリアルタイムで出力され
るときには、主走査、副走査の方向が時間的な順序を示
すが、出力されたデータをメモリに取り込んだ状態で
は、それぞれの画素を任意にアクセスすることも可能で
あり、主走査、副走査、時間の順序にとらわれない扱い
も可能になる。
【0022】図1は主走査と副走査の画素サイズが等し
い場合で、副走査方向の走査速度が変動するときと、一
定速度で45°の斜線を読み取るときに光電変換装置に
投影されるが、像を全く劣化のないかたちでビットマッ
プに対応させて示したものである。すなわち、aは副走
査方向の読み取りのタイミングを制御するクロックに対
応する所定の一定速度で走査したときで、ビットマップ
にも45°の像ができる。bは速度が変動するときの像
で、速度に応じて傾きが異なってくる。
【0023】つまり、A−Bは副走査方向の走査速度が
0のときで、副走査方向の読み取りのタイミングを制御
するクロックにより副走査方向のビットマップのアドレ
スが進んでも原稿を読み取っている位置が変わらないた
め、副走査方向に平行な線になってしまう。
【0024】B−Cは副走査方向の走査速度が所定の速
度の1/2のときで、ビットマップのアドレスが進んで
も、その半分しか進まない位置の画像を読んでいること
になり、画像の副走査方向の線との角度はtanθ=
0.5から、約26.57°である。
【0025】C−Dは所定の速度で走査しているとき
で、傾きは45°である。同様にD−以降は走査速度が
1.5倍の場合で、その角度は約56.31°である。
つまり、走査速度によって像の傾きが異なること、言い
換えれば斜線の主走査方向への移動量が、副走査方向の
移動速度に対応することを測定原理として副走査方向の
移動速度のムラ、ミラー、レンズ、光電変換装置の振動
などに起因するビットマップ画像の画素の位置誤差を計
測する。
【0026】以上、正方形の画素を持ち、45°の線を
使用した場合で説明したが、画素が正方形でなく、例え
ば、主走査の分解能400dpi、副走査の分解能60
0dpiといった読み取り装置の画像データに適用する
こともでき、45°以外の斜線を用いても同様に、斜線
の画像の主走査方向への移動量が副走査方向の読み取り
方向の速度に依存するという関係は成立するので、画素
の位置誤差を計測することができる。
【0027】1.2 システム構成 図2は、本実施形態に係る位置誤差測定装置のシステム
構成の一例を示すブロック図で、画像読取装置への付加
機能として組み込み、リアルタイムでその位置誤差を測
定するものである。このシステムは光電変換部1、A/
D変換部2、シェーディング補正部3、位置誤差測定部
4、後処理部5、制御部6および処理条件の設定部7と
から基本的に構成され、制御部6にはライン同期信号8
が入力される。
【0028】光電変換装置1は、例えばラインCCD
で、画像が電気信号に変換される。電気信号に変換され
た画像はA/D変換部2でデジタルの多値の画像データ
に変換される。変換されたデータは、照明の不均一さ、
レンズの周辺光量の低下、光電変換装置の画素間の感度
の違いなどをシェーディング補正部3によってシェーデ
ィング補正する。シェーディング補正された画像データ
は、位置誤差測定部4に入力され、測定結果に応じた誤
差信号(あるいは速度信号)を出力する。測定結果とし
て出力された誤差信号(あるいは速度信号)は後処理部
5に入力され、ノイズ低減処理が施された後、誤差信号
(あるいは速度信号)9として出力される。それぞれの
機能ブロックは、制御部6によってタイミングの制御、
動作条件の設定などがなされ、相互に関連して動作す
る。勿論、シェーディング補正されたデータをコンピュ
ータなどの別の処理計に取り込み、別途に処理すること
もできる。しかし、単なる測定の場合にはこのように構
成したほうが便利な場合が多い。
【0029】処理条件の設定部7は、後処理の内容があ
らかじめ設定した条件を変更する必要がない場合には不
要であるが、後処理の条件を変更する必要がある場合に
使用される。例えば読取装置の動作条件の変更に合わせ
て低域通過フィルタのカットオフ周波数を変更した方が
より精度の高い測定が可能になる場合などに使用する
と、効果を発揮する。すなわち、この処理条件7の設定
部は、後述の後処理部4における処理内容を設定した
り、減衰極の空間周波数を設定したり、減衰特性を必要
に応じて設定する。これにより、測定の目的に適した後
処理を行うことができ、その結果、精度の高い測定が可
能となる。
【0030】前記後処理部5における処理は、具体的に
は以下のようになる。すなわち、斜線の繰り返しパター
ンを読み取った画像データによって画素の位置誤差ある
いは原稿を走査する速度を測定する方式では、通常、後
述のように画像データの副走査方向のラインごとにウイ
ンドウを順次設定して重心を計算して測定するので、副
走査方向のライン間隔が測定系のサンプリング間隔とみ
なすことができる。サンプリリング定理の示すところで
はサンプリングされたデータにより再生可能な帯域は高
々サンプリング周波数の1/2である。従って、副走査
方向のラインの間隔に相当する空間周波数を1とすれ
ば、再生可能な空間周波数は高々1/2ということにな
る。そこで、この空間周波数1/2に減衰極を有するロ
ーパスフィルタで処理を行うことによって本来測定結果
に含まれないはずのノイズを除去することができる。そ
して、このようにしてノイズを除去することで、測定に
伴うノイズを低減することが可能になり、測定精度を改
善することができる。
【0031】読取装置の画素の位置誤差または原稿の走
査速度のムラの主な原因が、例えば第1キャリッジの速
度ムラであるとあらかじめ分かっている場合がある。こ
のようなとき、第1キャリッジの質量とキャリッジに駆
動力を伝達する伝達系のバネ定数などから、第1キャリ
ッジの運動特性をあらかじめ知ることができ、少なくと
も速度ムラが持つと考えられる上限の周波数帯域や測定
の目的に応じた必要な上限周波数が設定可能な場合があ
る。通常の読取装置では、このような上限周波数は上述
のサンプリング定理により規定される上限周波数よりも
はるかに低い周波数である。したがって、キャリッジの
運動特性などから求められる周波数に減衰極を有する低
域通過フィルタによって後処理することで、測定ノイズ
を低減することでき、さらに高精度の測定が可能にな
る。
【0032】なお、測定結果の位置誤差のデータに対し
て超低周波領域を除去する処理を実行すると、測定結果
に含まれる直流成分を取り除くことが可能になり、結果
として斜線のパターンの傾きを補正することができる。
これも広い意味で測定の精度を向上させていることと等
価でる。勿論、この低周波除去を低域通過フィルタとと
もに両方で処理することも可能であり、この場合は、帯
域通過フィルタで処理していることと等価である。
【0033】1.3 装置の概略構成 図3は、この実施形態に係る画像読取装置の概略構成を
説明するための断面図である。同図において、筐体28
の上面に、読み取るための原稿を載せるコンタクトガラ
ス21が設けられ、当該コンタクトガラス21は筐体2
8に支えられた状態になっている。コンタクトガラス2
1の上面に画像を下にして置かれた原稿は、照明光源2
2によって照明され、原稿の反射光は第1ミラー23、
第2ミラー24、第3ミラー25および結像レンズ26
によって光電変換装置27上の光電変換素子の受光面に
投影され、原稿の画像は電気信号に変換される。電気信
号に変換されたデータは所定の処理をした後、出力され
る。
【0034】照明光源22と第1ミラー23は、図示し
ない第1キャリッジに取り付けられており、同じく図示
しない駆動装置によって原稿を線順次に読み取るため、
原稿面との距離を一定に保った状態で移動する。第2ミ
ラー24と第3ミラー25は、図示しない第2キャリッ
ジに取り付けられ、第1キャリッジの1/2の速度で第
1キャリッジと同様に移動する。このような構成で原稿
を走査することによってコンタクトガラス21上の所定
の範囲の画像を線順次で読み取る。
【0035】図4は、図8に示した画像読取装置の平面
図で、コンタクトガラス21、筐体28、シェーディン
グ補正の基準データを光電変換部に与えるための基準濃
度板29、および読み取った画像データの画素の位置誤
差を測定するために設けられた測定用パターン30の配
置の状態を示していている。ここで、基準濃度板29お
よび測定用パターン30が鎖線で示してあるのは、光電
変換装置で読み取れるように読取装置の外面には出てい
ないことを示すためである。特に測定用パターン30は
画像データとともに光電変換装置で読み込むので原稿と
同様に光電変換素子の受光面に結像する必要があり、コ
ンタクトガラス21の原稿が置かれる面に設けられてい
る。
【0036】図5は図6において2点鎖線の円CLで囲
んだ部分の詳細を示す図である。基準濃度板29は測定
用パターン30を読み取る光電変換素子の画素に対して
もシェーディング補正が行えるようにするため、測定用
パターン30が配置されている領域まで延ばしてある。
【0037】図6は測定用のパターン30の一部を拡大
した平面図であり、このパターン30は黒の斜線Lと背
景の白で構成している。このパターン30については、
第1の実施形態で説明したものと同様なので、ここでの
説明は省略する。なお、この実施形態では、測定用のパ
ターン30を画像外の図5に示す位置に設置し、画像と
同時に読み取って測定するという点のみが異なる。
【0038】1.4 位置誤差測定処理 図7は図1と同様のビットマップに斜線の画像データa
があるときの位置誤差の測定を行うときの処理を説明す
るためのものである。W1 は画像データの位置を求める
ための演算を行う11×3のウインドウである。ウイン
ドウ内のデータの位置を求めるため、主走査方向におけ
る重心を演算する。この演算では、順次ウインドウの位
置をW2,W3 ・・・と移動させながら重心を求める。重
心の主走査方向の位置は45°の線の場合、画素の位置
がなんらかの誤差要因で移動することがなければ、ウイ
ンドウを図のように移動させた場合、主走査方向に1画
素分ずつ移動するはずである。画素の移動量が1画素分
と異なる場合は、何らかの原因で画素の位置が変動した
ことになり、位置誤差を求めることができる。位置誤差
の主要な要因が副走査方向の走査速度のムラによること
が分かっている場合には、位置誤差のデータか速度ムラ
にデータを変換することは容易である。
【0039】重心を求めるのに周辺の画素のデータを含
む多数の画素データを使っているので、CCD固有のノ
イズを始めとしてさまざまなノイズが画像データに含ま
れるが、重心を求める過程でノイズの影響が軽減され、
S/Nの高い測定が可能になっている。通常、ウインド
ウの画素の数が多いほどS/Nは高くなる。
【0040】ウインドウの形状は主走査方向の重心を求
めることから、主走査側に大きいことが望ましい。副走
査方向は1としても測定可能である。
【0041】図8は斜線の数が複数あって複数の斜線a
1 ,a2 ,a3 を使用して位置誤差を測定する場合のウ
インドウの移動とそれに伴う処理を説明するものであ
る。図3の例と同様にウインドウを順次移動させ、あら
かじめ設定したおいたWn に達したとき、その次のウイ
ンドウとしてWn+1 に移動させる。移動する前後の斜線
のパターンa1 とa2 の間隔は測定用チャートを作成す
る段階で決めておき、その間隔の値を主走査方向の重心
の移動を計算するときに補正する。Wn+1 、Wn+2 、W
n+3 ・・・と移動させる。パターン間の間隔を画素サイ
ズの整数倍に設定しておくと、ウインドウをジャンプさ
せたときの補正が簡単であり、測定に先立って測定装置
にこの補正量を入力するときにも便利である。
【0042】この例ではウインドウを1画素ずつ移動さ
せているが、画素の位置誤差を起こす原因となる振動な
どの周波数帯域が低い場合は、ウインドウを2画素以上
ずつ移動させても良い。こうすることによって測定に要
する時間短くすることができる。
【0043】また、複数の斜線を使って位置誤差を測定
するようにすれば、読み取り装置の読み取り範囲が縦長
であっても副走査方向の全域にわたっての測定が可能に
なる。さらに、主走査方向の狭い幅のなかだけで測定す
るようにすれば、主走査方向における中央部とか、手前
とか、奥側とかに分けて位置誤差を測定することも可能
になる。
【0044】これらの図からも明らかなように、本願で
は高い分解能で位置誤差を測定する場合でも、それに応
じて斜線のパターンを細くする必要は全くなく、システ
ムのMTFの制約の影響を受けない幅の広いパターンを
使うことができるという特徴がある。幅の広いパターン
を使えば、それに応じてウインドウも大きくなり、結果
として測定の精度を上げることができる。なお、処理速
度、リアルタイム処理を行う場合は、バッファのサイ
ズ、回路規模の経済性などとのバランスでパターンの幅
を設定すればよい。
【0045】なお、他の例として、幅の広い線のパター
ンを用い、どちらか片側のエッジのデータによっても同
様に位置誤差を測定することが可能である。
【0046】また、副走査の読み取りタイミングと斜線
との関係は常に同じであるから、前述の公知例のように
副走査方向に並べられた等間隔の白黒のパターンでは避
けることのできないモアレの問題を回避することがで
き、高精度な位置誤差の測定を可能にしている。
【0047】1.5 ウインドウのデータと重心の計算 図9はウインドウのデータと、斜線のパターンの関係を
示すものである。ウインドウの各画素には斜線のパター
ンを読み取って得られる画像データの値が記入されてい
る。画像データの値は8ビットのデジタルデータで、1
0進法で表すと0〜255の値を取ることができる。図
の値は画像のデータを10進法で表記した値である。
【0048】主走査方向の重心を計算するには、各列ご
とにデータの和を求める。これを右側からh0,h1,・・
・h10とすると、それぞれ14、37、150、34
5、562、590、427、202、50、18、1
3である。各画素の主走査方向の中心の座標を右から順
に0〜10とし、重心の主走査方向の位置をmとする
と、mの周りのモーメントは0となるので、 h0 (m−0)+h1 (m−1)+・・・h10(m−1
0)=0 が成り立ち、数値を入れて計算すると、 m=4.667 が得られる。
【0049】重心を求めるのは、補間などの前処理を必
要とせず、演算の簡素化、高速化に有用である。画像の
位置を求めるのは、各列ごとのデータの和の並びから、
補間により所定の分解能のデータ列を得て、そのデータ
からピーク値の存在する位置を求める方法を使うことも
できる。
【0050】1.6 斜線の幅 重心を計算するに当たり、斜線の幅はデータをきちんと
読み取れるものであれば問題ないが、画素が正方形で、
斜線の角度が45°であり、画像の走査速度を所定の目
標速度からのわずかなズレをより高精度で測定する場
合、斜線の主走査方向の幅を画素の整数倍にしておく
と、ウインドウを斜め方向に移動しても、斜線と画素の
関係は斜線の両側で同じになり、画像データの誤差要因
もバランスし、画像の位置を計算する精度を高めること
ができる。
【0051】1.7 主走査方向の斜線の画像の移動量
と副走査方向の画素の位置誤差の関係 この実施形態では、副走査方向の画素の位置誤差を測定
するために、斜線を読み取った画像の主走査方向へ画像
の位置の移動を見ている。正方形の画素で45°の斜線
を使って測定する場合には、これまでの説明で明らかな
ように、主走査方向の移動量のウインドウ間における偏
差がそのまま、副走査方向の位置誤差になる。画素が正
方形でない場合、斜線の角度が45°でない場合には、
換算をして副走査方向の位置誤差を得る必要がある。
【0052】1.8 測定の処理手順 図10は、測定の処理手順を示すフローチャートであ
る。この処理手順では、まず、計算するウインドウの位
置を示すW.P.(ウインドウポインタ)をセットし
(ステップS701)、次に、W.P.で指示されるウ
インドウのデータを取り込み(ステップS702)、取
り込んだデータの総和Vを計算する(ステップS70
3)。そして、データの総和Vがあらかじめ設定したa
とbとの間の値を持っているかどうかをチェックする
(ステップS704)。このチェックでaとbとの間に
入っていれば、重心の計算を行い(ステップS70
5)、さらに、重心のずれを計算した(ステップS70
6)後、次のW.P.をセットする(ステップS70
7)。その後、ステップS702に戻ってデータフェッ
チ以降の処理を繰り返す。
【0053】一方、ステップS704で、データの総和
Vがaとbとの間に入っていなければ、ループから抜け
出し、処理を終了する。
【0054】なお、ステップS704で処理の総和をチ
ェックするのは、スタートのときにW.P.を誤ってセ
ットしたため、ウインドウ内に斜線のデータがないよう
な場合に、正しい測定がされていないのに測定結果が出
力されるのを防止するという理由からである。また、測
定に使う斜線の長さを短くしておけば、斜線が途切れた
位置で打ち切ることができ、必要以上の測定を無駄を省
くことができる。
【0055】1.9 測定に使用する標準チャート 図11に測定に使用するチャートの例を示す。図11
(a)に示したのは、縦長の読み取り範囲の先端から後
端までの測定を可能にするためのチャートである。鎖線
H は2本の斜線L1 ,L2 が主走査のラインで見たと
きに重なりを持っていることを可能にすることを説明す
るための補助線である。重なりはウインドウを別の斜線
のデータを使うためにジャンプさせたとき、ウインドウ
内のデータが斜線の端部の影響を受けないことを保証す
るためのものである。
【0056】図11(b)は、チャートの全面に斜線L
を持ち、折り返しを使えば画面全体のどの位置でも画素
の位置誤差を計測できるようにするためのチャートであ
る。この場合も、特定の1本の斜線Lに注目して図11
(a)のような計測にも使用することができる。しか
し、このチャートの場合には、他のパターンを入れて1
枚の画像データで何種類もの項目の画像評価をすること
には対応することはできない。
【0057】図11(c)は中央を、図11(d)は中
央と左右の画素の位置誤差を測定するためのチャートで
ある。同図(c)の斜線のパターンがある部分だけと切
りとったストリップ状のチャートを従来からあるテスト
チャートの所定の位置に張り付ける形で、画素の位置誤
差を測定するチャートを作ることもできる。あるいは、
このストリップ状のチャートをそのまま測定用のチャー
トとすることもできる。
【0058】2.第2の実施の形態 次に、第2の実施形態について説明する。この実施形態
は、第1の実施形態においてシェーディング補正処理と
位置誤差測定処理の間でノイズ低減処理を行うようにし
た例で、図12に示すようにシェーディング補正部3と
位置誤差測定部4の間にノイズ低減処理部10を設けた
ものである。その他の構成は前述の第1の実施形態と同
様なので、異なる点についてのみ説明する。
【0059】すなわち、位置誤差の測定に先立って斜線
の繰り返しパターンを読み取った画像データに対してノ
イズ低減処理を実施した後、重心の計算を行って画素の
位置誤差あるいは原稿を走査する速度を得た後、後処理
を行う。この場合、ノイズ低減処理の内容が前処理と後
処理では異なっているので、それぞれの効果を得ること
ができ、結果として更に高精度の測定を可能にしてい
る。
【0060】ノイズ低減処理部10では、斜線の繰り返
しパターンは十分に暗い線があるという構成であるか
ら、それを読み取った画像データは、非常に単純な構造
を持つことになる。すなわち、入力データに相当するパ
ターンは所定の線幅を持つ2値であるから、それを読み
取った画像でーたから主走査ラインの一つを取り出し、
横軸に主走査ラインアドレス、縦軸に8ビットで表現さ
れる読み取ったデータの値をプロットすれば、システム
のMTF(Modulation Transgfer
Ratio)特性により高周波成分が取り除かれた図
13に示すような矩形になる。斜線全体の画像としては
主走査方向にこのような断面を持つデータが副走査方向
に斜線に沿って滑らかに繋がることになる。ノイズ低減
処理部10はこのような形状を持つという特徴を生かし
て画像データのノイズを低減している。
【0061】斜線を読み取った画像データの主走査ライ
ンのデータは前述の図13に示すように斜線の一方のエ
ッジに対応する領域では単調に増加し、他方(反対側)
のエッジに対応する領域では単調に減少する。この特性
を使ってノイズ低減処理部10では斜線の中央に対応す
る位置を求め、その位置から所定の距離以上に離れた位
置の画素データを0にする。斜線の繰り返しのパターン
を構成する斜線の幅と、読み取りシステムのMTF特性
からあらかじめこの距離を求めることができる。
【0062】このように処理するようにすると、シェー
ディング補正がきちんと機能し、パターンに汚れなどの
異常がなく、しかもシステムのノイズが十分に小さけれ
ば0になるはずの位置にある0以外のデータを除くこと
になり、画像データのノイズを減少させることになる。
特に、前述のように重心に対するモーメントの和が0で
あるという条件を使うことによって重心を計算するの
で、重心から離れた位置にあるノイズほど重心の計算結
果に対して大きな誤差の要因になるが、このようにして
ノイズを除去することは測定のノイズの軽減に大きく寄
与することになる。
【0063】なお、この実施形態では、データを0に変
換しているが、重心と計算する際、あらかじめ設定した
距離よりも遠くにあるデータを無視して計算することに
よっても同様の効果を奏することができる。
【0064】また、前記ノイズ低減処理部10の処理内
容に以下の処理を付加するようにすることもできる。
【0065】すなわち、ノイズ低減処理部10は45度
の斜線を読み取ったデータであることを生かして斜線の
傾き方向の対角線上の画素のデータの平均を取ることで
スムージングを行う。以下に示す式(1)が対角線上の
3画素の平均を取るマトリクスである。
【0066】
【数1】
【0067】このマトリクスの対角線上の画素の数とし
ては2以上の任意の数を取ることができるが、あまり大
きな数をとると測定の帯域が狭くなるので、画素の数は
画像データに含まれるノイズの性質と、測定の目的に従
って選択することができる。斜線が45度ではなく、1
35度の場合には、その方向の対角に1が配列されたマ
トリクスにする。
【0068】なお、スムージングするための手段とし
て、ローパスフィルタを使用してもよい。すなわち、斜
線を読み取った画像データは、読取装置のMTF特性に
より画像データに含まれる周波数成分は制限される。こ
の特徴を利用して本来含まれるはずのない高い周波数成
分はノイズであると考えることができるので、スムージ
ング手段としてローパスフィルタを使用することができ
る。
【0069】また、前記ノイズ処理部10の処理とし
て、以下の内容の処理を付加することもできる。
【0070】斜線を読み取った画像データの主走査ライ
ンのデータは前述の図13に示すように斜線の一方のエ
ッジに対応する領域では単調に増加し、他方(反対側)
のエッジに対応する領域では単調に減少する。これは前
述した通りである。画像データを主走査の線の断面で見
たとき、この単調に増加し、単調に減少する山の幅は、
斜線の繰り返しパターンを形成する線の幅に依存してい
て所定の幅を持っている。そこで、この実施形態におけ
るノイズ低減処理部10では、この所定の幅より小さい
増加から減少へ変化する領域、あるいは減少から増加へ
変化する領域を検出し、その領域のデータをその領域の
前後の画素の値の平均の値に変換することで小さな山や
谷を形成する孤立点を除くように処理している。
【0071】このような処理を行うことで、斜線の黒い
部分に付着した白色の小さな異物、斜線のエッジの近傍
に付着した黒色の小さな異物などが斜線の画像の肩の部
分のデータに影響し、それが測定に及ぼす悪影響を軽減
することができる。勿論斜線から離れた位置に孤立して
存在する画像データに対しても前述の実施の形と同様の
効果を得ることができる。
【0072】また、異物がパターンに付着していない場
合に、読取装置のノイズにより本来単調増加すべき領域
であるにもかかわらず、単調増加にならないケースがあ
る。例えば8ビットで画像の階調を表現する読取装置
で、ノイズレベルが8ビットで表現できる分解能を越え
ている場合には、ノイズの影響で階調が逆転する場合が
ある。このような場合、ノイズがなければ本来単調増加
であるべき領域であるにもかかわらず、単調増加ではな
い場合が生じる。しかし、このような場合前述のように
処理することによって、このような階調の逆転を生じる
部分を検出してノイズを軽減させることができ、これに
よって測定の精度の向上を図ることができる。
【0073】また、前記ノイズ処理部10の処理とし
て、以下の内容の処理を付加することもできる。
【0074】すなわち、斜線の繰り返しのパターンの背
景の濃度が高く、もしくは斜線の濃度が低く、読み取っ
た画像データのコントラストが十分に得られない場合、
あるいは読取装置が斜線の繰り返しパターンを読み取る
ときの感度調整の設定が不適切で、十分な画像データの
コントラスト振幅が得られない場合に、ノイズ低減処理
部では、コントラストの拡大処理を行う。すなわち、十
分なコントラストが得られない場合にはS/Nが低下す
るので測定精度に悪影響を与えるのでコントラストの拡
大処理を行ってS/Nの低下を防止する。
【0075】コントラストの拡大処理は、読み取った斜
線のパターンの裾の斜線から十分に離れた位置のデータ
の値DL 、斜線に対応する部分の山の一番高い部分のデ
ータの値DH を求め、画像データの各ピクセルの値をD
として以下に示す(2)式の演算処理を行う。
【0076】 255(D−DL )/(DH −DL ・・・(2) ここで255は8ビットで表現できる最大値であり、コ
ントラストが小さいデータを最小値が0、最大値が25
5になるように変換する。
【0077】この処理の内容を決定するDL 、DH の取
得は、測定を開始する先端部分だけで行い、その後の処
理にはこの値を継続して使用する。途中で処理内容が変
わることによる誤差を防止するためである。なお、この
実施形態では、コントラストを0から255までの最大
値としているば、先端だけで補正のデータを得ているの
で、データが0または255側でクリップするのを防止
するためにクリップに対して余裕がとれるように係数を
設定してもよい。重心を計算するに際し、データの少々
のクリップは余り大きな影響を与えないので最大のコン
トラストになるようにしてもあまり問題にはならない。
【0078】なお、一旦メモリに斜線の繰り返しパター
ンを保持していからこのような処理を行う場合には、対
象とする画像データ全体を調べてDL およびDH を得て
コントラストの改善を行うようにすることもできる。ま
た、この処理を行った後、他の実施形態で説明した処理
を行うことによって高精度の測定を行うようにすること
もできる。
【0079】また、前記ノイズ処理部10の処理とし
て、以下の内容の処理を付加することもできる。
【0080】すなわち、この実施形態では、レベル低減
処理部4は、8ビットの分解能で読み取った斜線の画像
データのLSB(Least Significant
Bit)に値0の1ビットを増して9ビットで画像デ
ータを表現するようにする。これによって分解能は2倍
になる。これによって画像データを整数で表現する場合
には8ビットでは0〜255であったのに対し、9ビッ
トでは0〜511になる。そして、分解能を高めたデー
タに対して更に前述のスムージング処理を実行する。
【0081】また、前記ノイズ処理部10の処理とし
て、以下の内容の処理を付加することもできる。
【0082】すなわち、ノイズ低減処理部10は画像デ
ータの空間の分解能400dpiを倍の800dpiと
し、第3の実施形態と同様にして空間の画像データに並
びに対してスムージング処理を行う。このようにするこ
とによって、斜線の空間の光学的な投影画像により近い
画像データが得られるので、400dpiで表現する際
にさけることのできない量子化ノイズをはじめ光電変換
素子のノイズ、その他の読み取りに伴うノイズを低減す
ることができ、測定の精度を高めることが可能になる。
【0083】さらに、前記ノイズ処理部10の処理とし
て、前述の画像データの階調数の増加と空間の分解能の
増加の両者を実行してスムージング処理を行うようにし
てもよい。
【0084】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、前述
のように構成された本発明によれば、以下のような効果
を奏する。
【0085】
【0086】発明によれば、本来測定結果に含まれる
ことのない、あるいは測定に不要な帯域のデータを除去
することができるので、ノイズが低減され、精度の高い
測定が可能になる。
【0087】また、本発明によれば、測定の目的に即し
たノイズ除去が可能になり、これによってより精度の高
い測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における測定原理を示
す説明図である。
【図2】第1の実施形態におけるシステム構成を示すブ
ロック図である。
【図3】第1の実施形態における画像読取装置の概略構
成を示す断面図である。
【図4】第1の実施形態における画像読取装置の平面図
である。
【図5】図5において2点鎖線の円で囲んだ部分の拡大
図である。
【図6】図5における測定用パターンの部分を拡大した
拡大図である。
【図7】第1の実施形態におけるビットマップに斜線の
画像データがあるときの位置誤差測定を行うときの処理
を示す説明図である。
【図8】第1の実施形態におけるビットマップで複数の
斜線を使って位置誤差を測定する場合のウインドウの移
動とそれに伴う処理を示す説明図である。
【図9】第1の実施形態におけるウインドウのデータと
斜線のパターンの関係を示す図である。
【図10】第1の実施形態における測定の処理手順を示
すフローチャートである。
【図11】第1の実施形態において測定に使用するチャ
ートの例を示す図である。
【図12】第2の実施形態におけるシステム構成を示す
ブロック図である。
【図13】画像を読み取ったときの特性を示す図であ
る。
【図14】従来例に係るリニアスケールの概略構成を示
す斜視図である。
【図15】従来例に係るリニアスケールの検出原理を示
す説明図である。
【図16】従来例に係るリニアスケールの移動方向の判
別方法を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1 光電変換部 2 A/D変換部 3 シェーディング補正部 4 位置誤差測定部 5 後処理部 6 制御部 8 ライン同期信号 7 処理条件の設定部 9 誤差信号 10 ノイズ低減処理部 30 測定用パターン L 線分(斜線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 1/40 H04N 1/40 101Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/00 - 1/00 108 H04N 1/04 - 1/207

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査方向に対して傾きを有する線を等ピ
    ッチで平行に並べて形成されるパターンと、当該パター
    ンを読み取る光電変換手段と、当該光電変換手段によっ
    て得られた前記パターンの画像データに順次ウインドウ
    を設定して重心を計算する手段とを有する画像読取装置
    において、 前記重心を計算する手段によって順次得られるデータを
    画素の位置誤差データまたは原稿の走査速度データに変
    換する手段と、 前記画素の位置誤差データまたは原稿の走査速度データ
    をフィルタ処理する手段と、 を備え、前記フィルタ処理する手段は、前記線の繰り返
    しパターンを読み取った画像の副走査方向の画素サイズ
    の空間周波数の1/2以下の空間周波数の減衰極を有す
    る低域通過フィルタであることを特徴とする画像読取装
    置。
  2. 【請求項2】 前記減衰極または減衰特性を指定する手
    段と、当該指定する手段の指定に基づいて前記フィルタ
    のパラメータを設定する手段とを更に備えていることを
    特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
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