JP3655383B2 - 画素位置測定方法、画素位置測定装置および画像読み取り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、読取装置で読み取ったビットマップ形式の画像データの位置誤差または原稿の走査速度を測定する方法、および装置並びにこの装置を備えた画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像読取装置として例えば日本機械学会第71期通常総会講演会講演論文集(IV)で発表された「高精細画像入力装置の開発」(従来例1)が知られている。ここでは、副走査方向に並べて配置された等ピッチラインのテストチャートを読み取った画像、すなわち、副走査方向のライン間隔で離散化された画像データに対して補間演算を行い、演算された結果から、等ピッチラインの黒線、白線の中心位置を求め、テストチャートの基準ピッチとの差を読み取ることで、装置の振動などに起因する画像データの読み取り位置誤差を検出するようになっている。
【0003】
他の従来例として特開平6−297758号公報「走査線ピッチ計測方法」(従来例2)がある。この公知例は、等ピッチパターンのデータを書き込んだハードコピーのパターンを読み取ってハードコピー装置の書き込みの走査線のピッチむらを計測するようになっている。
【0004】
光学的リニアスケールとして、例えばオーム社から出版された「サーボセンサの基礎と応用」(大島康次郎、秋山勇治共著)〔昭和63年2月20日発行〕(従来例3)が知られている。この刊行物に記載された技術を図40ないし図42を参照して説明する。
【0005】
ここではリニアスケールの一例としてポジションスケールを例に挙げている。例に挙げられたリニアスケールは、図16に示すように全く等しいピッチの明暗の格子をもった2枚1組のメインスケール81とインデックススケール82とからなるガラススケール83と、そのスケール83を照明するLEDからなる光源84と、スケール83を透過した光を検知するフォトダイオード85から構成される。通常はインデックスケール82が固定され、メインスケール81が移動するが、その移動に連れてフォトダイオード85の出力が変化する。
【0006】
図17に示すように2枚のガラスの透過部が一致したとき、出力は最大となり、透過部とクロム蒸着された不透明部86が重なったときには、出力は理想状態では0となる。したがって、その出力波形は理想的には図17(b)に示したような光量変化となるが、実際には明暗の格子ピッチが8μmと小さいため、光の回折の影響やクロム烝着面での反射の影響があり、図17(c)に示すような出力波形のように近似正弦波の形で出力される。この出力波形の山の間隔がスケールのピッチに相当するので、山の数を数えることにより移動量を知ることができる。これがポジションスケールの基本原理であるが、実際には図16のフォトダイオードA,B,/A,/B(なお、「/」は反転を示す。)の4個を用いて各種の処理が行われている。
【0007】
A,B,/A,/Bのおのおのに対応するインデックススケール82の格子は、0°、90°、180°、270°の位相関係になっている。これをAと/A、Bと/Bを組み合わせて差動方式で検出し、スケール82の汚れや光量変化に対して強くなるように設定し、信頼性を高めている。このようにして得られた信号をおのおの改めてA、Bとし、さらに電気的に反転された信号をそれぞれ/A、/Bとする。そして、これらの信号を用いてさらに細かい寸法まで読み取るための処理が実行されている。
【0008】
スケール83の移動方向は図18に示すようにA信号とB信号のどちらの信号の位相が進んでいるかを知ることで判定できる。スケール83のピッチよりも細かく読む手法としては、A信号だけ用いると基準レベルを下からよぎるときと上からよぎるときの両方をとらえて4μm単位で読める。さらにB信号を用いると2μmまで読める。これ以上細かく読むためには、AとBの信号を用いて45°位相差の信号、Bと/Aの信号から135°位相差の信号を作る必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来例1では、等ピッチラインのパターンのエッジと読み取りのサンプリングのタイミングとの位置関係との相違により同じ形状のパターンを読み取って得られるデータがそれぞれ異なってしまうモアレという現象がある。読み取ったデータはこのモアレによって必ずしもパターンのエッジの位置と対応しないので、位置誤差の測定精度を劣化させる。モアレの影響は、等ピッチラインパターンを精細にして読み取り装置の分解能に近づけると非常に顕著になり、条件によっては位置誤差の測定ができなくなるほどになる。したがってこの方式では、読み取り装置の分解能に近い、あるいはそれ以下の位置誤差を高精度で測定することはできない。
【0010】
また、等ピッチラインのパターンを使うので、モアレの影響を無視しても、高い周波数成分の位置誤差を測定するためにパターンのピッチを精細にすると、結像光学系のMTF(Modulation Transfer Ratio)の限界によって得られた画像の濃淡の信号の差が小さくなり、測定精度が劣化せざるを得ない。
【0011】
さらに、パターンの精細化では、測定の周波数帯域を高い方向に広げ、精度を上げることができないのでサンプリングしたデータを補間する処理を行っている。より良い補間を行うには、より多くの周辺データを使ったり、複雑な演算処理が必要になり、処理時間が長くなる。さらに補間はあくまでも補間であり、真のデータとのずれが生じることは避けられず、測定精度を劣化させる要因になる。また、光電変換装置の中の特定の1つの受光素子が副走査方向に走査することによって得られる画像データを使用しているので、受光素子そのものが持つノイズが測定そのものの精度に影響を与えて、精度を劣化させる。
【0012】
従来例2では、計測時には光電変換装置でパターンを読み込んだデータを使うので、計測に当たってはハードコピーの読み取り時の走査むらはないという条件で読み取ってハードコピーのピッチむらを計測している。その他、特に説明しないが、前述の従来例1と同様のモアレの問題を有する。
【0013】
従来例3では、上述のようなリニアスケールにおいては、光源(LED)84の発する光をコリメートレンズ87で平行光線にしてメインスケール81とインデックススケール82の重なりを通過してくる光を受光素子で検出するようにしているので、微細かつ高精度のメインスケール、インデックススケール、および精密なコリメートが必要になる。その結果、当然コストも高くなってしまう。
【0014】
これらの問題点に鑑みて、本出願人は、特願平7−260438号として斜線をウインドウを設定して読み取って画素の位置誤差を測定する装置および方法を提案した。この既提案の発明では、設定したウインドウに斜線を読み取った画像のデータが入っていることをウインドウ内の画像データの総和が所定の範囲内の値をもつかどうかによって判定している。
【0015】
しかし、読み取った画像データには読み取り素子の特性によるノイズ、データをデジタル化することによるノイズ、シェーディング補正の演算誤差によるノイズなどが含まれているので、同じ斜線を読み取ったデータにウインドウを設定して総和を計算したとき、その値はノイズの影響を受けてある幅を持ったものとなる。このような幅を持っているため、ウインドウが適切に設定されているか否かを総和によって判定するとき、総和が所定の範囲に入っているか否かというある幅を持った判定をせざるを得なかった。このように幅を持った判定を行わざるを得ないため、斜線のデータがわずかに設定したウインドウから出てしまうような場合に、厳密に斜線のデータを検出することができないことも考えらえる。
【0016】
本発明は、このような背景に鑑みてなされたもので、その目的は、厳密に斜線のデータを検出することができる画素位置測定方法を提案することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の手段は、画像を一定の時間間隔で線順次に走査して読み取る画像読み取り装置で読み取った画像の画素の位置誤差または原稿の走査速度を測定する画素位置測定方法において、主走査方向に対して斜めに形成された斜線に対して、主走査方向が副走査方向よりも大きな矩形のウインドウを設定し、前記ウインドウ内における前記斜線の画像データを各画素毎に読み取り素子により読み取って取り込む第1の工程と、前記第1の工程で取り込んだ前記ウインドウの前記斜線が主走査方向と鋭角をなす側の隅部の画素の画像データが0か否かを判定する第2の工程と、前記第2の工程で0と判定されたときに前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内にあるか否かを判定する第3の工程と、前記第3の工程で前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内にあると判定された場合に、前記第1の工程で取り込んだ画像データに基づいて前記ウインドウにおける画像データの重心を計算する第4の工程と、前記ウインドウを所定の画素単位で主走査方向および副走査方向に移動させたときに実行される前記第4の工程で計算された重心と、移動前に実行された第4の工程で計算された重心とのずれを計算する第5の工程と、を含み、第5の工程で計算された前記重心のずれから斜線の主走査方向への移動量のムラ、あるいはビットマップ画像の位置誤差を測定することを特徴としている。
【0018】
第2の手段は、第1の手段において、前記第2の工程で前記隅部の画素の画像データが0でないと判定された場合、あるいは、前記第3の工程で前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内でないと判定された場合には、測定を打ち切って異常を示す信号を出力するか、あるいは、前記ウインドウのサイズを変更することを特徴としている。
【0019】
第3の手段は、画像を一定の時間間隔で線順次に走査して読み取った画像の画素の位置誤差または原稿の走査速度を測定する画素位置測定装置において、主走査方向に対して斜めに形成された斜線に対して、主走査方向が副走査方向よりも大きな矩形のウインドウを設定し、前記ウインドウ内における前記斜線の画像データを各画素毎に読み取り素子により読み取って取り込む第1の手段と、前記第1の手段で取り込んだ前記ウインドウの前記斜線が主走査方向と鋭角をなす側の隅部の画素の画像データが0か否かを判定する第2の手段と、前記第2の手段で0と判定されたときに前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内にあるか否かを判定する第3の手段と、前記第3の手段で前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内にあると判定された場合に、前記第1の手段で取り込んだ画像データに基づいて前記ウインドウにおける画像データの重心を計算する第4の手段と、前記ウインドウを所定の画素単位で主走査方向および副走査方向に移動させたときに実行される前記第4の手段で計算された重心と、移動前に実行された第4の手段で計算された重心のずれを計算する第5の手段とを備え、前記第5の手段で計算された重心のずれから斜線の主走査方向への移動量のムラ、あるいはビットマップ画像の位置誤差を測定することを特徴とする。
【0020】
第4の手段は、前記第2の手段で前記隅部の画素の画像データが0でないと判定された場合、あるいは、前記第3の手段で前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内でないと判定された場合には、測定を打ち切って異常を示す信号を出力するか、あるいは、前記ウインドウのサイズを変更することを特徴としている。
第5の手段は、副走査方向に沿って複数設けられた斜線パターンと、少なくとも前記パターンを光学的に読み取る読み取り手段と、第3または第4の手段に係る画素位置測定装置とを備えていることを特徴としている。
【0021】
第6の手段は、上記第4手段における判定する工程でウインドウの設定が正常でないと判定されたとき、測定を一旦打ち切り、ウインドウサイズまたはウインドウの位置を変更して測定をやり直すことを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
1.測定原理
図1は、本出願の測定原理を典型的な場合を前提にして説明するための図である。図の主走査と書いた矢印101は線順次で画像を読み取る装置が同時に読み取る1ラインの画像の画素の並びと、この並列のデータを直線のデータに変換したときの時間軸上の順序を示す。図の副走査と書いた矢印102は主走査の1列が読み取る範囲を順次移動させながら読み取って行く方向を示している。移動する手段としては、原稿の画像を光電変換素子に投影するミラー、照明ランプなどを機械的に移動させるもの、原稿を移動させるもの、光電変換素子とその結像光学系を一体にして移動させるものなどがある。ここではこの主走査方向と副走査方向に平行な線で囲まれたそれぞれの4角形を画素ということにする。画素によって構成される平面は、原稿の画像を電気信号に変換されたデータが原稿の画像の写像がそのまま並んでいるというイメージでとらえることができ、ビットマップということもある。読み取り装置からリアルタイムで出力されるときには、主走査、副走査の方向が時間的な順序を示すが、出力されたデータをメモリに取り込んだ状態では、それぞれの画素を任意にアクセスすることも可能であり、主走査、副走査、時間の順序にとらわれない扱いも可能になる。
【0023】
図1は主走査と副走査の画素サイズが等しい場合で、副走査方向の走査速度が変動するときと、一定速度で45°の斜線を読み取るときに光電変換装置に投影されるが、像を全く劣化のないかたちでビットマップに対応させて示したものである。すなわち、aは副走査方向の読み取りのタイミングを制御するクロックに対応する所定の一定速度で走査したときで、ビットマップにも45°の像ができる。bは速度が変動するときの像で、速度に応じて傾きが異なってくる。
【0024】
つまり、A−Bは副走査方向の走査速度が0のときで、副走査方向の読み取りのタイミングを制御するクロックにより副走査方向のビットマップのアドレスが進んでも原稿を読み取っている位置が変わらないため、副走査方向に平行な線になってしまう。
【0025】
B−Cは副走査方向の走査速度が所定の速度の1/2のときで、ビットマップのアドレスが進んでも、その半分しか進まない位置の画像を読んでいることになり、画像の副走査方向の線との角度はtanθ=0.5から、約26.57°である。
【0026】
C−Dは所定の速度で走査しているときで、傾きは45°である。同様にD−以降は走査速度が1.5倍の場合で、その角度は約56.31°である。つまり、走査速度によって像の傾きが異なること、言い換えれば斜線の主走査方向への移動量が、副走査方向の移動速度に対応することを測定原理として副走査方向の移動速度のムラ、ミラー、レンズ、光電変換装置の振動などに起因するビットマップ画像の画素の位置誤差を計測する。
【0027】
以上、正方形の画素を持ち、45°の線を使用した場合で説明したが、画素が正方形でなく、例えば、主走査の分解能400dpi、副走査の分解能600dpiといった読み取り装置の画像データに適用することもでき、45°以外の斜線を用いても同様に、斜線の画像の主走査方向への移動量が副走査方向の読み取り方向の速度に依存するという関係は成立するので、画素の位置誤差を計測することができる。
【0028】
2.システム構成
図2は、本実施形態に係る位置誤差測定装置のシステム構成の一例を示すブロック図で、画像読取装置への付加機能として組み込み、リアルタイムでその位置誤差を測定するものである。このシステムは光電変換部1、A/D変換部2、シェーディング補正部3、位置誤差測定部4および制御部5から基本的に構成されている。
【0029】
光電変換装置1は、例えばラインCCDで、画像が電気信号に変換される。電気信号に変換された画像はA/D変換部(器)2でデジタルの多値の画像データに変換される。変換されたデータは、照明の不均一さ、レンズの周辺光量の低下、光電変換装置の画素間の感度の違いなどをシェーディング補正部3によってシェーディング補正する。シェーディング補正された画像データは、位置誤差測定部(回路)4に入力され、測定結果に応じての誤差信号6を出力する。同時に読取装置として画像データをビデオ信号7として出力する。それぞれの機能ブロックは、制御部5によってタイミングの制御、動作条件の設定などがなされ、相互に関連して動作する。なお、符号8は制御部5との間で送受信されるビデオ制御信号8である。
【0030】
光電変換装置として等倍センサを用いている読取装置ではレンズの特性による周辺光量の低下という問題がないので、シェーディング補正を省く場合があるが、そのような形式の読取装置にも、本願を適用することができる。
【0031】
図3は、読取装置の他の例に係るシステム構成を示すブロック図で、この例では、図2における位置誤差測定機能は含まれておらず、光電変換部1,A/D変換部2、シェーディング補正部3および制御部5から構成されている。この例では、斜線を読取装置に読み取らせ、ビデオ信号7として出力される画像データをメモリに取り込み、取り込んだデータをコンピュータで処理することによって位置誤差を測定するようになっている。この方式では、一旦画像データを光磁気ディスクなどに書き込み、必要なときに読み出して測定することが可能になる。また、測定した画像を保存しておくこともできる。
【0032】
3.位置誤差測定処理
図4は図1と同様のビットマップに斜線の画像データaがあるときの位置誤差の測定を行うときの処理を説明するためのものである。W1 は画像データの位置を求めるための演算を行う11×3のウインドウである。ウインドウ内のデータの位置を求めるため、主走査方向における重心を演算する。この演算では、順次ウインドウの位置をW2,W3 ・・・と移動させながら重心を求める。重心の主走査方向の位置は45°の線の場合、画素の位置がなんらかの誤差要因で移動することがなければ、ウインドウを図のように移動させた場合、主走査方向に1画素分ずつ移動するはずである。画素の移動量が1画素分と異なる場合は、何らかの原因で画素の位置が変動したことになり、位置誤差を求めることができる。位置誤差の主要な要因が副走査方向の走査速度のムラによることが分かっている場合には、位置誤差のデータか速度ムラにデータを変換することは容易である。
【0033】
重心を求めるのに周辺の画素のデータを含む多数の画素データを使っているので、CCD固有のノイズを始めとしてさまざまなノイズが画像データに含まれるが、重心を求める過程でノイズの影響が軽減され、S/Nの高い測定が可能になっている。通常、ウインドウの画素の数が多いほどS/Nは高くなる。
【0034】
ウインドウの形状は主走査方向の重心を求めることから、主走査側に大きいことが望ましい。副走査方向は1としても測定可能である。
【0035】
図5は斜線の数が複数あって複数の斜線a1 ,a2 ,a3 を使用して位置誤差を測定する場合のウインドウの移動とそれに伴う処理を説明するものである。図4の例と同様にウインドウを順次移動させ、あらかじめ設定したおいたWn に達したとき、その次のウインドウとしてWn+1 に移動させる。移動する前後の斜線のパターンa1 とa2 の間隔は測定用チャートを作成する段階で決めておき、その間隔の値を主走査方向の重心の移動を計算するときに補正する。Wn+1 、Wn+2 、Wn+3 ・・・と移動させる。パターン間の間隔を画素サイズの整数倍に設定しておくと、ウインドウをジャンプさせたときの補正が簡単であり、測定に先立って測定装置にこの補正量を入力するときにも便利である。
【0036】
この例ではウインドウを1画素ずつ移動させているが、画素の位置誤差を起こす原因となる振動などの周波数帯域が低い場合は、ウインドウを2画素以上ずつ移動させても良い。こうすることによって測定に要する時間短くすることができる。
【0037】
また、複数の斜線を使って位置誤差を測定するようにすれば、読み取り装置の読み取り範囲が縦長であっても副走査方向の全域にわたっての測定が可能になる。さらに、主走査方向の狭い幅のなかだけで測定するようにすれば、主走査方向における中央部とか、手前とか、奥側とかに分けて位置誤差を測定することも可能になる。
【0038】
これらの図からも明らかなように、本願では高い分解能で位置誤差を測定する場合でも、それに応じて斜線のパターンを細くする必要は全くなく、システムのMTFの制約の影響を受けない幅の広いパターンを使うことができるという特徴がある。幅の広いパターンを使えば、それに応じてウインドウも大きくなり、結果として測定の精度を上げることができる。なお、処理速度、リアルタイム処理を行う場合は、バッファのサイズ、回路規模の経済性などとのバランスでパターンの幅を設定すればよい。
【0039】
なお、他の例として、幅の広い線のパターンを用い、どちらか片側のエッジのデータによっても同様に位置誤差を測定することが可能である。
【0040】
また、副走査の読み取りタイミングと斜線との関係は常に同じであるから、前述の公知例のように副走査方向に並べられた等間隔の白黒のパターンでは避けることのできないモアレの問題を回避することができ、高精度な位置誤差の測定を可能にしている。
【0041】
4.ウインドウのデータと重心の計算
図6はウインドウのデータと、斜線のパターンの関係を示すものである。ウインドウの各画素には斜線のパターンを読み取って得られる画像データの値が記入されている。画像データの値は8ビットのデジタルデータで、10進法で表すと0〜255の値を取ることができる。図の値は画像のデータを10進法で表記した値である。
【0042】
主走査方向の重心を計算するには、各列ごとにデータの和を求める。これを右側からa0,a1,・・・a10とすると、それぞれ14、37、150、345、562、590、427、202、50、18、13である。各画素の主走査方向の中心の座標を右から順に0〜10とし、重心の主走査方向の位置をmとすると、mの周りのモーメントは0となるので、
a0 (m−0)+a1 (m−1)+・・・a10(m−10)=0
が成り立ち、数値を入れて計算すると、
m=4.667
が得られる。
【0043】
重心を求めるのは、補間などの前処理を必要とせず、演算の簡素化、高速化に有用である。画像の位置を求めるのは、各列ごとのデータの和の並びから、補間により所定の分解能のデータ列を得て、そのデータからピーク値の存在する位置を求める方法を使うこともできる。
【0044】
5.斜線の幅
重心を計算するに当たり、斜線の幅はデータをきちんと読み取れるものであれば問題ないが、画素が正方形で、斜線の角度が45°であり、画像の走査速度を所定の目標速度からのわずかなズレをより高精度で測定する場合、斜線の主走査方向の幅を画素の整数倍にしておくと、ウインドウを斜め方向に移動しても、斜線と画素の関係は斜線の両側で同じになり、画像データの誤差要因もバランスし、画像の位置を計算する精度を高めることができる。
【0045】
6.主走査方向の斜線の画像の移動量と副走査方向の画素の位置誤差の関係
この実施形態では、副走査方向の画素の位置誤差を測定するために、斜線を読み取った画像の主走査方向へ画像の位置の移動を見ている。正方形の画素で45°の斜線を使って測定する場合には、これまでの説明で明らかなように、主走査方向の移動量のウインドウ間における偏差がそのまま、副走査方向の位置誤差になる。画素が正方形でない場合、斜線の角度が45°でない場合には、換算をして副走査方向の位置誤差を得る必要がある。
【0046】
7.測定の処理手順
図7は、測定の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、まず、計算するウインドウの位置を示すW.P.(ウインドウポインタ)をセットし(ステップS701)、次に、W.P.で指示されるウインドウのデータを取り込み(ステップS702)、取り込んだデータの総和Vを計算する(ステップS703)。そして、データの総和Vがあらかじめ設定したaとbとの間の値を持っているかどうかをチェックする(ステップS704)。このチェックでaとbとの間に入っていれば、重心の計算を行い(ステップS705)、さらに、重心のずれを計算した(ステップS706)後、次のW.P.をセットする(ステップS707)。その後、ステップS702に戻ってデータフェッチ以降の処理を繰り返す。
【0047】
一方、ステップS704で、データの総和Vがaとbとの間に入っていなければ、ループから抜け出し、処理を終了する。
【0048】
なお、ステップS704で処理の総和をチェックするのは、スタートのときにW.P.を誤ってセットしたため、ウインドウ内に斜線のデータがないような場合に、正しい測定がされていないのに測定結果が出力されるのを防止するという理由からである。また、測定に使う斜線の長さを短くしておけば、斜線が途切れた位置で打ち切ることができ、必要以上の測定を無駄を省くことができる。
【0049】
8.斜線を読み取った画像データと重心を計算するウインドウの関係
この実施形態では、斜線を読み取ったデータは読み取りの感度を調整して斜線が投影される位置から離れてMTF特性によるエッジ部の広がりによる影響を受けない領域、すなわち背景領域の画像データの値が0になるようにしている。図8は斜線が読み取り素子に光学的に投影されるときの斜線の断面のプロファイルを上方が暗く、下方が明るいという平面で図示したものである。斜線のエッジはMTF特性でダレており、エッジから離れた部分では十分に明るくなっている。このように連続的に変化するプロファイルで示される光像が、読み取り素子の光電変換素子の並びにより空間的に離散化され、さらにそれぞれの画素の持つ値もデジタル化され、さらにシェーディング補正を行って、ビットマップ形式のデジタルデータとして読み取り装置から出力される。出力された斜線の画像データとウインドウの位置関係は図9および図10に示すようになっている。
【0050】
これらの図で、実線で示した斜線は、読み取り装置が読み取る画像の斜線のエッジを示し、この2本の線に挟まれる領域が原稿の斜線の幅に対応する。それぞれのエッジの外側の鎖線は読み取り素子に投影される原稿の斜線が光学系のMTF特性によるエッジのダレによる広がりの限界を示す。すなわち、この斜線の外側では、実質的に原稿の背景が投影された部分と同等の明るさになる。背景に対応する画像データの値を0になるようにしているので、2本の鎖線に挟まれた領域にまったく重ならない画素の値は0になる。ウインドウは主走査方向16画素、副走査方向3画素の矩形で、この矩形に囲まれた領域の斜線の画像データの重心を計算する。斜線の画像データをウインドウの上辺と下辺で切り取る形でウインドウが設定される。順次ウインドウを移動しながら重心を計算して画素の位置誤差やキャリッジの移動速度を測定する際には、常に斜線の画像データをウインドウの上辺と下辺で切り取る形になっている必要がある。画素の位置誤差が予測したものよりも大きかったり、キャリッジの速度が大幅にずれてウインドウと斜線の画像データの関係がずれて斜線の画像データをウインドウの左辺または右辺でも切り取る形になると、それまでに重心の対象にしていた斜線の画像データの一部が欠落してしまい、画素の位置ずれやキャリッジの速度の変動以外の原因によっても重心が変化することになり、正しい測定ができなくなる。
【0051】
そこで、この実施形態では、図9および図10に示すように斜線が右上がりのときにはウインドウの右上と左下の角の画素h0 v0 とh15v2 のいずれかの画素データが0以外の値を持つかどうかで判定し、0以外の値を持ったときに重なりが生じたと判定し、そのままでは正確な測定ができないため、適切な処置を実行する。この方法では、図10に示すように鎖線が右上の画素h0 v0 にかかり、その画素の値が1以上になれば検出することができる。これによりウインドウの右辺と重なる状態に対しては十分に余裕を持って測定の異常が発生する状態に斜線を読み取った画像データとウインドウの関係がなっていることを検出することができる。
【0052】
もちろんこの関係が逆方向にずれた場合は、ウインドウの左下隅の画素h15v2 の値によって判定する。通常、どの方向にずれるかはあらかじめ決めることはできないので、右上隅と左下隅の両方の画素h0 v0 ,h15v2 の値を調べ、いずれかが0以外の値を取れば異常であるとする。また、斜線の傾きが左上がりであれば、右下隅と左上隅の画素h0 v2 ,h15v0 を調べる。なお、斜線の傾きに関係なく4つの隅の画素h0 v0 ,h15v2 ,h0 v2 ,h15v0 全部について調べるようにすることもできる。
【0054】
この他に、前述のようにウインドウの隅の画素の値を調べるとともに、ウインドウ内の斜線を読み取った画像データの総和が所定の範囲にあるか否かを調べることによって異常を検出するようにすることもできる。通常は前述のウインドウの隅の画素の値を調べる方法で十分であるが、何らかの異常でキャリッジが急激に停止し、本来あるべき斜線の画像の位置に対して大幅にずれ、設定したウインドウに斜線を読み取った画像データがまったく入っていないような場合、四隅の画素の値を調べるとすべて0になっているにもかかわらず正しい測定ができないという事態も起こり得る。このようなときには、図11もしくは図12のフローチャートに示したような手順で調べる。
【0055】
まず、前述の図7のフローチャートと同様に、計算するウインドウの位置を示すW.P.(ウインドウポインタ)をセットし(ステップS1101)、次に、W.P.で指示されるウインドウのデータを取り込む(ステップS1102)。そして、隅のデータが0かどうかチェックし(ステップS1103)。さらに取り込んだデータの総和Vを計算して、データの総和Vがあらかじめ設定したaとbとの間の値を持っているかどうかをチェックする(ステップS1104)。これらステップS1103およびステップS1104で異常と判断されたとき、すなわち、ステップS1103で隅のデータが0でない場合、およびステップS1104でaとbの間に入っていなければ測定を打ち切って測定を打ち切ったことを知らせる異常信号を出力する(ステップS1108)。これに対し、ステップS1103で隅のデータが0であり、ステップS1104のチェックでaとbとの間に入っていれば、重心の計算を行い(ステップS1105)、さらに、重心のずれを計算した(ステップS1106)後、次のW.P.をセットする(ステップS1107)。その後、ステップS1102に戻ってデータフェッチ以降の処理を繰り返す。
【0056】
なお、図12に示した処理手順では、ステップS1108の処理に代えてステップ1109のように異常を検出しても測定を打ち切らずに、異常原因を排除するためにウインドウのサイズを変更するようにしたもので、その他の各ステップは図11のフローチャートと同様に構成されている。
【0057】
このように構成すると、例えばウインドウの右辺に斜線の画像データが行きすぎたとき、その斜線の画像データがウインドウ内に入るようにウインドウのサイズを大きくする。そして、ウインドウサイズを変更した後、スタートのウインドウのポインタを設定して測定をやり直す(ステップS1109→ステップS1101)。また、特にフローチャートには示していないが、ウインドウサイズを変更する代わりに、ウインドウのアドレスを変更し、斜線の画像データが入るようにすることもできる。
【0058】
なお、これら処理手順では、隅の画素の値が0であるか否かとデータの総和の両方を調べているが、前述のようにデータの総和を調べる処理を省略することもできる。また、図11および図12のフローチャートでは、簡略化のため正常に測定を終了する場合の手順が省略されているが、これは測定の開始に先だって、測定の対象にする画像のサイズを指定し、そのサイズで指定される領域の測定を終了したときを測定の終了とする。
【0059】
9.画素の位置誤差測定装置を組み込んだ画像読取装置
これまで説明したような画素の位置誤差測定装置を組み込んだ画像読取装置は例えば図13のようなものである。すなわち、図13は画像読取装置の断面図で、同図において、筐体28の上面に読み取るための原稿を載せるコンタクトガラス21が設けられ、当該コンタクトガラス21は筐体28に支えられた状態になっている。コンタクトガラス21の上面に画像を下向きにして置かれた原稿は、照明光源22によって照明され、原稿の反射光は第1ミラー23、第2ミラー24、第3ミラー25および結像レンズ26によって光電変換装置27上の光電変換素子の受光面に投影され、原稿の画像は電気信号に変換される。電気信号に変換されたデータは所定の処理を実行した後、出力される。
【0060】
照明光源22と第1ミラー23は、図示しない第1キャリッジに取り付けられており、同じく図示しない駆動装置によって原稿を線順次に読み取るため、原稿面との距離を一定に保った状態で移動する。第2ミラー24と第3ミラー25は図示しない第2キャリッジに取り付けられ、第1キャリッジの1/2の速度で第1のキャリッジと同様に移動する。このような構成で原稿を走査することによってコンタクトガラス21上の所定の範囲の画像を線順位で読み取る。
【0061】
図14は図13に示した画像読取装置の平面図で、コンタクトガラス21、筐体28、シェーディング補正の基準データを光電変換部に与えるための基準濃度板29、および読み取った画像データの画素の位置誤差を測定するために設けられた図15に示すような測定用パターン30の配置の状態を示している。ここで、基準濃度板29および測定用パターン30が鎖線で示してあるのは、光電変換装置で読み取れるように読取装置の外面には出ていないことを示すためである。特に測定用パターン30は、画像データとともに光電変換装置で読み込むので原稿と同様に光電変換素子の受光面に結像する必要があり、コンタクトガラス21の原稿が置かれる面に設けられている。
これまでの説明で明らかなように、本実施形態によれば、重心を計算するのに使用する斜線の画像データが全て設定したウインドウに入っているか否かをウインドウの隅の画素のデータを使って判定するので、判定のための処理を複雑化することなく、レンジオーバーおよびスケールオーバーを確実に判定することができ、これによって厳密に斜線のデータを検出することが可能となる。
また、判定した時点で測定を打ち切るので、異常な測定値を出力することがなく、また、その異常を示すので、打ち切られた原因がわかり、異常に対する的確な対応が可能になる。
さらに、ウインドウのサイズを変更することによってウインドウの右辺と左辺を斜線の画像が横切らないようにして再度測定を行うので、正しい測定データを得ることができる。
【0062】
【発明の効果】
これまでの説明で明らかなように、本発明によれば、判定のための処理を複雑化することなく、レンジオーバーおよびスケールオーバーを確実に判定することができ、これによって厳密に斜線のデータを検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における測定原理を示す説明図である。
【図2】本発明の実施形態におけるシステム構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態におけるシステム構成の他の例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態におけるビットマップに斜線の画像データがあるときの位置誤差測定を行うときの処理を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態におけるビットマップで複数の斜線を使って位置誤差を測定する場合のウインドウの移動とそれに伴う処理を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態におけるウインドウのデータと斜線のパターンの関係を示す図である。
【図7】本発明の実施形態における測定の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態における斜線が読み取り素子に光学的に投影されるときの斜線の断面のプロファイルを示す図である。
【図9】本発明の実施形態における出力された斜線の画像データとウインドウの位置関係を示す図である。
【図10】本発明の実施形態における出力された斜線の画像データとウインドウの位置関係の他の例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態における隅のデータをチェックする処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態における隅のデータをチェックする処理手順の他の例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態における画像読取装置の概略構成を示す断面図である。
【図14】図13に示した画像読取装置の平面図である。
【図15】測定用の斜線パターンの例を示す図である。
【図16】従来例に係るリニアスケールの概略構成を示す斜視図である。
【図17】従来例に係るリニアスケールの検出原理を示す説明図である。
【図18】従来例に係るリニアスケールの移動方向の判別方法を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1 光電変換部
2 A/D変換部(回路)
3 シェーディング補正部(回路)
4 位置誤差測定部(回路)
5 制御部
6 誤差信号
7 ビデオ信号
8 ビデオ制御信号
10 位置誤差補正部(回路)
21 コンタクトガラス
21a コンタクトガラスの原稿載置側の面
22 光源
29 基準濃度板
30 測定パターン
L 斜線パターン
Claims (5)
- 画像を一定の時間間隔で線順次に走査して読み取る画像読み取り装置で読み取った画像の画素の位置誤差または原稿の走査速度を測定する画素位置測定方法において、
主走査方向に対して斜めに形成された斜線に対して、主走査方向が副走査方向よりも大きな矩形のウインドウを設定し、前記ウインドウ内における前記斜線の画像データを各画素毎に読み取り素子により読み取って取り込む第1の工程と、
前記第1の工程で取り込んだ前記ウインドウの前記斜線が主走査方向と鋭角をなす側の隅部の画素の画像データが0か否かを判定する第2の工程と、
前記第2の工程で0と判定されたときに前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内にあるか否かを判定する第3の工程と、
前記第3の工程で前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内にあると判定された場合に、前記第1の工程で取り込んだ画像データに基づいて前記ウインドウにおける画像データの重心を計算する第4の工程と、
前記ウインドウを所定の画素単位で主走査方向および副走査方向に移動させたときに実行される前記第4の工程で計算された重心と、移動前に実行された第4の工程で計算された重心とのずれを計算する第5の工程と、
を含み、
第5の工程で計算された前記重心のずれから斜線の主走査方向への移動量のムラ、あるいはビットマップ画像の位置誤差を測定することを特徴とする画素位置測定方法。 - 前記第2の工程で前記隅部の画素の画像データが0でないと判定された場合、あるいは、前記第3の工程で前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内でないと判定された場合には、測定を打ち切って異常を示す信号を出力するか、あるいは、前記ウインドウのサイズを変更することを特徴とする請求項1記載の画素位置測定方法。
- 画像を一定の時間間隔で線順次に走査して読み取った画像の画素の位置誤差または原稿の走査速度を測定する画素位置測定装置において、
主走査方向に対して斜めに形成された斜線に対して、主走査方向が副走査方向よりも大きな矩形のウインドウを設定し、前記ウインドウ内における前記斜線の画像データを各画素毎に読み取り素子により読み取って取り込む第1の手段と、
前記第1の手段で取り込んだ前記ウインドウの前記斜線が主走査方向と鋭角をなす側の隅部の画素の画像データが0か否かを判定する第2の手段と、
前記第2の手段で0と判定されたときに前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内にあるか否かを判定する第3の手段と、
前記第3の手段で前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内にあると判定された場合に、前記第1の手段で取り込んだ画像データに基づいて前記ウインドウにおける画像データの重心を計算する第4の手段と、
前記ウインドウを所定の画素単位で主走査方向および副走査方向に移動させたときに実行される前記第4の手段で計算された重心と、移動前に実行された第4の手段で計算された重心のずれを計算する第5の手段と、
を備え、
前記第5の手段で計算された重心のずれから斜線の主走査方向への移動量のムラ、あるいはビットマップ画像の位置誤差を測定することを特徴とする画素位置測定装置。 - 前記第2の手段で前記隅部の画素の画像データが0でないと判定された場合、あるいは、前記第3の手段で前記ウインドウ内で読み取った画像データの総和が予め設定した値の範囲内でないと判定された場合には、測定を打ち切って異常を示す信号を出力するか、あるいは、前記ウインドウのサイズを変更することを特徴とする請求項3記載の画素位置測定装置。
- 副走査方向に沿って複数設けられた斜線パターンと、
少なくとも前記パターンを光学的に読み取る読み取り手段と、
請求項3または4記載の画素位置測定装置と、
を備えていることを特徴とする画像読取装置。
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JP02430696A JP3655383B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 画素位置測定方法、画素位置測定装置および画像読み取り装置 |
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JPH09219771A JPH09219771A (ja) | 1997-08-19 |
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- 1996-02-09 JP JP02430696A patent/JP3655383B2/ja not_active Expired - Fee Related
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