JP3533874B2 - オーバースピード保護装置を有する遠心機 - Google Patents
オーバースピード保護装置を有する遠心機Info
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Description
蔵し高速回転することで遠心分離を行う遠心機に関する
ものである。
検出機構及び制御回路を図10に示し、従来のロータを
図11に示す。
ーバースピードディスク2の許容回転数情報をロータ許
容回転検出フォトセンサ(以降RPGセンサと言う)4
で検出する。
示すように鏡面部2aと黒色部2bの縞状模様が施され
ており、装着されるロータ1の許容回転数に応じてその
縞数が決定されている。RPGセンサ4は、この縞状模
様のオーバースピードディスク2に発した光の反射を信
号として出力しているため、その信号はロータ1回転当
り鏡面部2aの数の信号となる。
のロータには鏡面部2aを15個有するオーバースピー
ドディスク2を、許容回転数が70,000rpmのロ
ータには鏡面部2aを13個有するオーバースピードデ
ィスク2を装着すると、前者のロータでは、許容回転数
に達したときのRPGセンサ4の出力信号は15kHz
(15×60,000÷60)となり、後者のロータでは15.2k
Hz(13×70,000÷60)となり、ほぼ同程度の信号とな
る。他の許容回転数を有するロータに対しても同様に鏡
面部2aの数を決定し装着すれば、ロータの種類に関係
なく、所定のRPGセンサ4の出力(例えば15.5k
Hz)に達したかどうかで、そのロータが許容回転数に
達したかどうかを判別することができる。
U6を経てカウンタ9でカウントし、CPU6で所定の
許容回転周波数(例えば15.5kHz)を越えたかど
うかを監視する。RPGセンサ4からの信号周波数が所
定の許容回転周波数を越えると、コンバータ7及びイン
バータ8にInhibit信号を出力して夫々の動作を
止め、モータ10へのエネルギー供給を遮断していた。
センサ(以降MPGセンサと言う)5にて検出し、CP
U6は回転速度制御あるいは速度表示を行っていたが、
従来、MPGセンサ5からの信号とRPGセンサ4から
の信号の相関は取っていなかった。
ては、CPU6が故障した場合には、ロータ1が許容回
転数を越えたこと、即ちオーバースピード状態を検出す
ることができなくなる可能性があった。
の遠心機では、ロータのオーバースピードの保護をCP
Uのみに頼っているため、このCPUが故障した場合に
は、オーバースピードの保護ができなくなる可能性があ
る。本発明は、より高い安全性を有する遠心機を提供す
ることを目的とする。
容回転数の監視をCPUと、外乱等の影響を受けにくい
アナログ回路との2重監視にすることにより達成され
る。
軸の回転信号周波数との各々の単位時間当たりの変化量
の相関を取り監視することにより、CPU又はロータの
許容回転検出センサ等に単一故障が生じてもロータが許
容回転数を越えることのないオーバースピード保護機構
および制御を提供することができる。
4に示す。
装置を有する遠心機のオーバースピード検出機構及び制
御回路を示す。
おいて、CPU6およびカウンタ9により、該RPGセ
ンサ4からの信号周波数fをカウントして、f値がf>
15.5KHzとなるとロータ許容回転数オーバーと認
知して、論理和11によりコンバータ7を、論理和12
によりインバータ8の動作を止めモータ3へのエネルギ
ー供給を遮断する。この詳細を図3のフローチャートに
示す。スタートスイッチをONするとCPU6はRPG
センサ4からの信号(RPG信号)を読み取りカウント
する。カウント値fが15.5KHzを越えるとロータ
許容回転数オーバーと認知してinhibit信号を論
理和11及び論理和12を経由してコンバータ7及びイ
ンバータ8に出力してコンバータ7及びインバータ8の
動作を停止させ、モータ3へのエネルギー供給を遮断す
る。
数はアナログ回路10にも送られ、アナログ回路10で
F/V変換して変換した電圧がロータの許容回転数に相
当した電圧に達するとロータ許容回転数オーバーと認知
して、inhibit信号を論理和11、12を経由し
てコンバータ7及びインバータ8の動作を止めモータ3
へのエネルギー供給を遮断する。この詳細を図4のフロ
ーチャートに示す。
路は該RPGセンサ4からの信号(RPG信号)を読み
とりF/V変換し、電圧がロータの許容回転数に相当し
た電圧9.8Vに達するとロータ許容回転数オーバーと
認知して同様にコンバータ及びインバータの動作を停止
する。
す。
回転し始め回転数に比例したRPG信号aがバッファー
16に入力し、コンデンサ18で微分されたパルス信号
bがF/Vコンバータ19によって直流電圧に変換、c
に出力される。この直流電圧値はRPG信号aの周波数
に比例している。比例常数はポテンショメータ20によ
ってRPG信号の周波数が15.5kHzのときの出力
電圧値が9.8Vとなるように調整される。RPG信号
の周波数が15.5kHzに達したかどうかはコンパレ
ータ21によって検出、dに出力される。コンパレータ
21のしきい値、9.8Vは抵抗23,24による分圧
値である。ロータオーバースピードに達するとコンパレ
ータ21の出力dはHからLに反転しフリップフロップ
22をセットし、フリップフロップ22はInhibi
t信号eのHレベルを出力する。
PU6とアナログ回路10の各々別々の回路で検出、判
定し、異常の場合には、モータ3へのエネルギー供給を
禁止するInhibit信号を各々別々に出力すること
を特徴としている。
PGセンサ4の出力信号の監視を行う。RPGセンサ4
の出力信号とロータ3の回転数を計数するモータ回転検
出用MPGセンサ5からの信号をCPU6が取り込み、
RPG信号とMPG信号の単位時間当たりの変化量を比
較して変化量が一定ならば正常と判断する。異常の場
合、例えば発振、増減現象、不定期変動等が発生した場
合には異常と判断しコンバータ7及びインバータ8の動
作を停止してモータ3へのエネルギー供給を遮断する。
このようにしてロータオーバースピードの判定基準とな
るRPG信号を常時チェックすることでCPU6とアナ
ログ回路10の2重監視を成り立たせている。
以下に説明する。
に、寿命管理ロータと呼ばれるロータが存在する。寿命
管理ロータとは、本件出願人の発明に係るロータであ
り、特願平1−319371号に詳細が開示されてい
る。
転回数、積算運転時間のデータが読み書きできる磁性体
よりなるデータ保持装置を設けて、その情報を磁気読み
取りセンサ(図1での図示は省略)でCPUが読み取
り、ロータの寿命管理を確実かつ自動的に行うようにし
たものである。また、このデータにはロータの運転回
数、積算運転時間のデータの他にロータ自身のIDコー
ドや許容回転数も含まれている。従来、この種ロータで
は、MPGセンサ5のモータ軸回転数がこの許容回転数
の読み取り値を越えるとオーバースピードと判断してい
るこの種のロータはロータの許容回転数の情報がロータ
アダプタ13に磁気データとして記録されているため、
磁気データが何らかの要因で消滅する可能性があるとい
う問題を内在している。
ばれるロータと、図11に示した磁性体よりなるデータ
保持装置を有さないロータの両方を回転させることがで
きるよう構成されている。これは、遠心機にはRPGセ
ンサ4、MPG5、磁気読み取りセンサ(図示は省略)
備え、RPGセンサ4の出力信号により、寿命管理ロー
タか否かを判別することで対応していた。即ち、寿命管
理ロータにはオーバースピードディスク2が設けられて
いないため、寿命管理ロータを遠心機に装着すると、R
PGセンサ4の出力信号はノイズのような不規則な信号
を発することになり、図11に示した磁性体よりなるデ
ータ保持装置を有さないロータの場合には、RPGセン
サ4の出力信号は規則的な信号になるからであって、こ
れを判別することにより、寿命管理ロータか否かを判別
していた。
ログ回路に2重のオーバースピード監視をさせようとす
るが、寿命管理ロータの磁気データ中に書き込まれたロ
ータの許容回転数をアナログ回路が読みとり、且つオー
バースピードを監視することは非常に難しい。
スピードディスク2と図1に示す制御回路で図3及び図
4に示す制御フローによって、CPU6とアナログ回路
10による2重監視が実現できる。寿命管理ロータも同
じ遠心機本体に標準ロータと共に使用できるロータなの
で、同じ制御回路、同じ制御フローにすることが望まし
い。そこで図2に示すように寿命管理ロータの底部のア
ダプタに標準ロータと同じ大きさのオーバースピードデ
ィスク2を同じ位置に付ければよいことになる。
力信号により寿命管理ロータか否かを判別していたた
め、寿命管理ロータにもオーバースピードディスク2を
装着すると、寿命管理ロータを磁性体よりなるデータ保
持装置を有さないロータと誤認してしまうという問題が
出る。そこで、寿命管理ロータに付けるオーバースピー
ドディスク14を図5に示すように標準ロータに付ける
オーバースピードディスクの1個分のパルスを欠損する
ように塗りつぶす。この方法により、寿命管理ロータの
場合はRPG信号として入力される信号の周期性が崩
れ、従来と同じ判断条件で寿命管理ロータと標準ロータ
を判別できることになる。
を動かし読みとったデータから判断することも考えられ
るが磁気データが壊れているのか、磁気アダプタが無い
標準ロータなのかの判断及びエラー処理は複雑になって
しまう。
付けるオーバースピードディスクを図5に示すように標
準ロータに付けるオーバースピードディスクの1個分の
パルスを欠損するように塗りつぶす方法が最も優れてお
り、寿命管理ロータの場合はRPG信号として入力され
る信号の周期性が崩れ、従来と同じ判断条件で寿命管理
ロータと標準ロータを判別できることになる。
パルス欠損を作ったことで、RPG信号の周波数が1
5.5KHzになるオーバースピード回転数が、より高
い回転数にずれてしまう問題が出てくる。この問題は、
パルス欠損検出回路にパルス欠損分を追加補正する発振
回路を追加し、回路構成したパルス欠損補正回路15を
追加することで解決できる。CPU6とアナログ回路1
0がロータオーバースピードを判定するRPG信号の周
波数を15.5KHzとすると、パルス欠損を検出すべ
き周波数範囲は15.5KHz±2KHzとなり、RP
G信号の周波数fは13.5KHz<f<17.5KH
zとなる。
PG信号の周波数は13.5KHzであり、この時のR
PG信号のパルス周期は74[μs]となる。パルス欠
損を検出し始めると、RPG信号は74[μs]毎に入
力されることになる。ここでRPG信号が1個、パルス
欠損すると、ロスする時間を除外すると74[μs]後
にパルス欠損したかどうか判ることになる。この時点で
同じ周期の74[μs]で発振させた発振回路の出力パ
ルスを欠損しているRPG信号との間でORの論理をす
ることで、欠損したパルスを追加補正することができ
る。
の入力からRPG信号aのパルス欠損を補正したRPG
−C信号oまでのパルス欠損補正回路の回路構成を示
す。マルチショット28、リトリガブルマルチショット
29、NAND30、F/F31によってパルス欠損検
出回路が構成されている。RPG信号aにパルス欠損が
あった時、F/F31がセットされ、F/F31のQの
出力信号lが、“L”レベルから“H”レベルになる。
発振回路25はパルス欠損検出回路が検出を始める周波
数13.5KHzで発振する発振回路であり、RPG信号aに
パルス欠損がありF/F31の出力lが“H”レベルに
なった時、パルス欠損を追加補正する信号としてAND
回路26を通過し、nに出力される。この信号はパルス
欠損したRPG信号aとOR27の論理和をすることで
追加補正されたoの信号として出力され、RPG−C信
号となる。これらのパルス欠損検出回路と発振回路との
機能と各部信号波形をタイミングチャートとして、図9
にタイミングチャート(パルス欠損1個の場合)を示
す。
オーバースピード検出機構及び制御回路の実施例を示
す。ロータ許容回転検出センサからのRPG信号aは、
そのまま寿命管理ロータと標準ロータの判別に使用し、
パルス欠損補正後のRPG−C信号oをオーバースピー
ド制御回路に入力することでCPU6とアナログ回路1
0のオーバースピード2重監視が寿命管理ロータと標準
ロータの区別なく同じ制御回路、同じ制御フローで達成
できることになる。
CPUとアナログ回路の各々並立した回路で検出するこ
とと、各々別々にモータのエネルギー供給を停止させる
信号を出力すること、及びロータの許容回転信号の監視
をモータ軸の回転信号との相関を持たせることにより、
単一故障に対してオーバースピードの監視の信頼性向上
を図ることが出来る。
ピード検出機構及び制御回路の実施例を示す。
ダプタに実装したオーバースピード検出ディスクの実装
例を示す。
るロータ許容回転信号の監視とモータへのエネルギー供
給停止のフローチャートを示す。
路によるロータ許容回転信号の監視とモータへのエネル
ギー供給停止のフローチャートを示す。
ータに実装するオーバースピードディスク(パルス1個
分を塗りつぶしたもの)を示す。
補正回路を追加したオーバースピード検出機構及び制御
回路の実施例を示す。
路の回路構成例を示す。
補正回路の回路構成例を示す。
が1個ある時のパルス欠損補正回路のタイミングチャー
トを示す。
回路の実施例を示す。
タに実装したオーバースピード検出ディスクの実装例を
示す。
モータ、4はロータ許容回転検出センサ、5はモータ軸
回転検出センサ、6はCPU、7はコンバータ、8はイ
ンバータ、9はカウンター10はアナログ回路、11及
び12は論理和、13はアダプタ、14はオーバースピ
ード検出ディスク(パルス1個分を塗りつぶしたも
の)、15はパルス欠損補正回路、16はバファー、1
7は抵抗、18はコンデンサ、19はF/Vコンバー
タ、20はポテンショメータ、21はコンパレータ、2
2はフリップフロップ、23は抵抗、24は抵抗、25
は発振回路、26は論理積、27は論理和、28はMS
(マルチショット)、29はRMS(リトリガブルマル
チショット)、30はNAND、31はフリップフロッ
プである。
Claims (3)
- 【請求項1】 ロータを高速回転させて試料を分離する
遠心機であって、該ロータを回転駆動させる軸を有する
モータと、該モータに電力を供給する手段と、モータ軸
の実際の回転速度を示す信号を発生するように作動する
回転検出装置と、該ロータの許容回転数を検出する手段
とを有する遠心機において、前記ロータの許容回転数を
検出する手段と前記モータに電力を供給する手段との間
に、CPUとアナログ回路を並列に設け、該CPUと該
アナログ回路にロータの許容回転数を検出する手段の出
力信号を各々独立して入力し、前記CPUは前記入力さ
れた信号をカウントし、前記アナログ回路は前記入力さ
れた信号をF/V変換し、該F/V変換された電圧を基
準電圧と比較し、前記ロータが許容回転数を超えた場合
には、前記モータに電力を供給する手段に対して、前記
CPUと前記アナログ回路から各々独立して、前記モー
タへの電力を遮断する遮断信号を出力することを特徴と
したオーバースピード保護装置を有する遠心機。 - 【請求項2】 前記ロータの許容回転数を検出する手段
として、前記ロータに前記ロータの許容回転数を示すオ
ーバースピード検出ディスクを設けて、該ディスクは鏡
面部と黒色部との縞状模様を有し前記ロータの回転中に
規則的な信号を発信するとともに、周期的に信号が欠損
するよう鏡面部の1個を塗りつぶしたことを特徴とする
請求項1記載のオーバースピード保護装置を有する遠心
機。 - 【請求項3】 前記CPUは前記ロータの許容回転数を
検出するディスクからの信号周波数と前記モータの実際
の回転速度を示す信号を発生するように作動する回転検
出装置からの信号周波数との単位時間当たりの変化量を
監視し、両者の単位時間当たりの変化量がほぼ同じであ
れば正常とし、両者の単位時間当たりの変化量が異なる
場合には異常と判断してモータへのエネルギー供給接続
を遮断することを特徴とした請求項1または2記載のオ
ーバースピード保護装置を有する遠心機。
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