JP3533620B2 - 折畳み扉における縦框の連結構造 - Google Patents

折畳み扉における縦框の連結構造

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ビルや住宅等の建
造物に建付けられる折畳み扉における縦框の連結構造に
関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、折畳み扉は、一連状に連結する
複数枚の扉体をジグザグ状に折畳んだ収納姿勢と、一列
状に展延する閉鎖姿勢とに変姿する設定になっており、
そのための連結構造として、隣接する扉体の互いに対向
する縦框同志を連結框にそれぞれ回動自在に軸支する構
成としたものがある。そしてこのものでは、連結框と縦
框の回動角を、隣接する扉体同志が逆折れしない角度に
制限し、これによって前記変姿が円滑に行われるように
している。ところで今日、建築様式の多様化に伴い、湾
曲部位のあるガイドレールに折畳み扉を案内させること
が試みられ、その場合、収納時に湾曲中心側に折れ曲が
る連結部の連結框と縦框とは、展延時に逆折れ状態まで
回動させる必要がある。そこでガイドレールに湾曲部が
あるものについては、総てを逆折れ状態まで回動できる
仕様とすると開閉作動の円滑性が損なわれ、このため従
来は、連結框と縦框とについて、湾曲中心側に折れ曲が
る連結部については必要角度まで逆折れできるものに
し、湾曲外側に折れ曲がる連結部については逆折れしな
いものにして各別にそれぞれ形成したものを連結してい
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このため、前記従来の
ものでは、部品点数が多くなるうえ、逆折れするものと
しないものとの区別がつきづらく、資材搬入にあたり、
逆折れするものとしないものの数を間違うことがしばし
ばで、資材管理が煩雑になるという問題も有り、ここに
本発明が解決する課題が有る。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作
されたものであって、一連状に連結する複数枚の扉体を
ジグザグ状に折畳んだ収納姿勢と、一列状に展延する閉
鎖姿勢とに変姿する折畳み扉において、前記隣接する扉
体の互いに対向する縦框同志を連結框を介してそれぞれ
回動自在に軸支するにあたり、前記連結框に、回動支軸
部と回動規制部とを形成する一方、縦框に、前記回動支
持部に案内されて回動する一対の回動受け部と、前記回
動規制部に当接して上記閉鎖姿勢を越えた扉体同志の回
動を規制する一対の規制受け部とを形成すると共に、前
記各規制受け部のうちの一方のものは、扉体同志が逆折
れしない状態で回動規制部に当接する設定にし、他方の
ものは、扉体同志が逆折れ状態で回動規制部に当接する
設定にして、縦框の天地換えで逆折れしない仕様と逆折
れする仕様に交換可能に構成したものである。これによ
って、一種類の縦框を用いて逆折れ状態と逆折れしない
状態とに選択的に組立てることができて、従来のよう
に、それぞれ専用の縦框を用意する必要がなく、部材の
兼用化が計れて部品点数の削減、資材管理の簡略化がな
し得ると共に、間違ったものを現場に搬入することがな
い。 【0005】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図1
〜図8に示すが、該図面において、1は上吊り式の折畳
み扉であって、該折畳み扉1は、複数枚の長板状のパネ
ル体(扉体)2を、後述する連結框3を介して一連状に
折畳み自在に連結することで構成されているが、連結框
3の一つ置きに吊りローラ4が設けられ、該吊りローラ
4が、開口部上方に敷設された案内レール(吊りレー
ル)5を走行することで、折畳み扉1は、各パネル体2
が一列状に展延して開口部を閉鎖する閉鎖姿勢と、各パ
ネル体2が戸袋6部位でジグザグ状に折畳まれる開放姿
勢とに姿勢変姿する構成になっている。 【0006】ところで、前記案内レール5には湾曲コー
ナー部Rが形成されていて、折畳み扉1が湾曲状に閉鎖
される設定となっており、そしてパネル体2同志の連結
のうち、湾曲中心側に折れ曲がる部位は逆折れ可能状態
で、湾曲外側に折れ曲がる部位は逆折れされない状態で
連結される設定になっている。ここでパネル体2は、四
周がそれぞれ上下框7、8、左右縦框9により囲繞形成
されており、隣接パネル体2の縦框9同志が前記連結框
3を介して回動自在に連結されているが、該連結構造に
おいては、同一の縦框9を用いながら隣接パネル体同志
2が前記逆折れする状態と逆折れしない状態とに選択的
に連結できるように設定されている。 【0007】つまり、連結框3は金属型材で一体型成形
されたものであって、連結框3は、断面略矩形状の框本
体3aと、該框本体3aの左右側面から室内外方向一方
に向けて延出された連結部3bと、該連結部3bの先端
に略円筒状に形成された回動支軸部3cとが一体形成さ
れるが、連結部3bは略L字形に突出したものの先端か
ら先端側ほど拡開するよう延出され、その先端に前記回
動支軸部3cが框本体3aから離間される状態で形成さ
れている。また、回動支軸部3cの外周面には段差状に
突出した突部3hが形成され、該突部3hの框本体3a
と対向する側とその反対側面がそれぞれ第一、第二規制
面部3d、3eとなり、また、前記連結部3bの拡開状
に延出する面部が第三、第四の規制面部3f、3gに設
定されている。 【0008】一方、縦框9は連結框3と同様に金属型材
で一体型成形されるが、縦框9には、パネル2aの側縁
部を嵌合支持して取付ける凹溝状の取付け部9aと、該
取付け部9aの溝底部両縁から対向状に延出された一対
の第一、第二回動受け部9b、9cとが一体形成されて
いる。そして、これら第一、第二回動受け部9b、9c
は、後述するように第一回動受け部9bの方が第二回動
受け部9cより長い設定になっていると共に、これら回
動受け部9b、9c間には、前記回動支軸部3cが内嵌
状に遊嵌されている。さらに、第一、第二回動受け部9
b、9cの先端には、互いに対向する方向に向けて第
一、第二折曲部9d、9eが折曲形成されており、該第
一、第二折曲部9d、9eの先端が前記内嵌した回動支
軸部3cの外周面に摺動し、これによって隣接パネル体
2同志の折畳み回動ができる設定となっている。 【0009】ここで、前記隣接パネル体2同志の逆折れ
する状態と逆折れしない状態との選択は次ぎの構成によ
り選択される。ここで、前述したように第一、第二回動
受け部9b、9cの取付け部9aからの延出長さA、B
は、第一回動受け部9bの長さAが第二回動受け部9c
の長さBよりも長く(A>B)設定されている。そして
パネル体2を組立てるにあたり、縦框9を天地換えして
組立てることにより、開放姿勢(折畳み姿勢)となった
とき、長い第一回動受け部9bが框本体3aと対向する
状態(図5に示す状態)と、短い第二回動受け部9cが
框本体3aと対向する状態(図6に示す状態)とに選択
組付けされる構成になっている。そしてこれら組付けさ
れたものを閉鎖姿勢(展延姿勢)にした場合、前者のも
のは、第一折曲部9dが第一規制面部3dに当接し、か
つ第二折曲部9eが第四規制面部3gに当接してこれ以
上の回動が規制されるのに対し、後者のものは、第二折
曲部9eが第一規制面部3dに当接し、かつ第一折曲部
9dが第四規制面部3gに当接してこれ以上の回動が規
制される。この場合に、第一回動受け部9bが第二回動
受け部9cより長くなっている分(A>B)、前者の方
が大きな回動角で回動することになり、回動角の大きく
なる前者のものが直線状の展延状態を越えて逆折れ状態
となり、回動角の小さい後者のものが直線状の展延状態
までで逆折れしない設定になっている。そして前者の連
結構造が湾曲内側に折畳まれる部位の連結構造に採用さ
れ、後者の連結構造が湾曲外側に折畳まれる部位の連結
構造に設定される。ここで、本実施例のものは、戸袋6
が湾曲外側方に配される構成になっており、この結果、
吊りローラ4が設けられる部位の縦框9と連結框3との
連結が湾曲内側に折曲されることになり、ここに前記逆
折れされる状態の連結構造が採用されている。尚、10
は吊りローラ4が設けられる連結框3の下端部に設けら
れる振止めローラ、11、12は戸袋6対応部位が切欠
かれていて展延姿勢の各パネル体2の上下縁部をそれぞ
れガイドする上下枠、13は戸尻側縦枠、14は戸先側
縦枠である。 【0010】叙述の如く構成された本発明の実施の形態
において、折畳み扉1は、隣接パネル体2同志の連結の
うち、湾曲内側に折畳まれる部位の連結が直線状態を越
えて逆折れ状態にまで展延する構成になっているため、
湾曲コーナー部Rを円滑に移動する開閉作動がなされる
ことになるが、このものでは、一種類の縦框9を天地換
えして連結框3に組込むことで、直線状態までしか展延
しない図6の連結と、直線状態を越えた逆折れ状態にま
で展延する図5の連結とを選択することができる。 【0011】つまり、パネル体2が展延姿勢に回動した
場合、回動受け部9b、9cが第一、第四規制面部3
d、3gに当接するまでとなるが、第一回動受け部9b
が第二回動受け部9cより長くなっていることから、こ
の縦框9を天地換え(反転)して組立てることで、回動
角が逆折れするものとしないものとの大小異なったもの
にすることができる。この結果、一種類の縦框9を、逆
折れ用のものと逆折れしないもの用のとに採用できるこ
とになって、従来のように、それぞれ専用の縦框を用意
する必要がなく、部材の兼用化が計れ、部品点数の減少
と共に、資材管理も簡略化し、間違ったものを現場に搬
入してしまうようなこともない。 【0012】尚、本発明を実施するにあたり、戸袋が湾
曲中心方向に設けられるものに実施することもでき、そ
の場合には吊りローラが設けられない連結框との連結構
造に本発明が採用されることは勿論であり、さらには、
パネル体のうち、閉鎖姿勢で戸尻側縦枠から湾曲コーナ
ー部に至らない部分の連結については逆折れの連結を採
用する必要はないことは勿論である。また、湾曲コーナ
ー部の曲率については種々採用でき、これに合わせて第
一、第二回動受け部の長さ設定がなされることは勿論で
あり、また、湾曲コーナー部を存する形態としては、図
8(X)、(Y)、(Z)に示すようなものがあるが、
図8(X)の場合のように逆方向の湾曲コーナー部があ
るものについては、逆折れ方向を交互逆になるよう組付
けることで対応できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】折畳み扉の斜視図である。 【図2】折畳み扉の正面図である。 【図3】折畳み扉の縦断面図である。 【図4】折畳み扉の横断面図である。 【図5】連結框と縦框とを逆折れ状態に連結した状態を
示す横断面図である。 【図6】連結框と縦框とを逆折れしない直線状態に連結
した状態を示す横断面図である。 【図7】湾曲部における折畳み扉の横断面図である。 【図8】図8(X)、(Y)、(Z)はそれぞれ案内レ
ールのパターン図である。 【符号の説明】 1 折畳み扉 2 パネル体 3 連結框 3a 框本体 3b 連結部 3c 回動支軸部 3d 第一規制面部 4 吊りローラ 5 案内レール 6 戸袋 7 上框 9 縦框 9a 取付け部 9b 第一回動受け部 9d 第一折曲部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−4147(JP,A) 特開 平7−180449(JP,A) 特開 平7−243284(JP,A) 実開 平2−74485(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 3/48 E05D 1/04 E05D 11/06 E06B 9/06 620

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一連状に連結する複数枚の扉体をジグザ
    グ状に折畳んだ収納姿勢と、一列状に展延する閉鎖姿勢
    とに変姿する折畳み扉において、前記隣接する扉体の互
    いに対向する縦框同志を連結框を介してそれぞれ回動自
    在に軸支するにあたり、前記連結框に、回動支軸部と回
    動規制部とを形成する一方、縦框に、前記回動支持部に
    案内されて回動する一対の回動受け部と、前記回動規制
    部に当接して上記閉鎖姿勢を越えた扉体同志の回動を規
    制する一対の規制受け部とを形成すると共に、前記各規
    制受け部のうちの一方のものは、扉体同志が逆折れしな
    い状態で回動規制部に当接する設定にし、他方のもの
    は、扉体同志が逆折れ状態で回動規制部に当接する設定
    にして、縦框の天地換えで逆折れしない仕様と逆折れす
    る仕様に交換可能に構成した折畳み扉における縦框の連
    結構造。
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