JP3532648B2 - ターニング異常検出装置 - Google Patents
ターニング異常検出装置Info
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- JP3532648B2 JP3532648B2 JP05662395A JP5662395A JP3532648B2 JP 3532648 B2 JP3532648 B2 JP 3532648B2 JP 05662395 A JP05662395 A JP 05662395A JP 5662395 A JP5662395 A JP 5662395A JP 3532648 B2 JP3532648 B2 JP 3532648B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、油圧式ターニング装
置を用いてターニング運転する蒸気タービンのターニン
グ運転時の異常を検出するターニング異常検出装置に関
する。
置を用いてターニング運転する蒸気タービンのターニン
グ運転時の異常を検出するターニング異常検出装置に関
する。
【０００２】
【従来の技術】タービンの起動や停止の際に、熱変形の
影響を考慮して低速でタービンを回しながら徐々に加熱
または除熱する必要があり、このときの回転をターニン
グといいその装置をターニング装置という。油圧式ター
ニング装置は、オイルタービン駆動により８０〜２００
ｒｐｍで駆動する。ターニング装置駆動力は設定回転数
におけるタービンの軸受損と風損との合計に相当する。
ターニング運転中にタービン内部で静止部と回転部間に
ラビングを生じた場合、あるいは基礎の不等沈下等の原
因で軸系の配列が狂ってタービンを支持する各軸受の荷
重が極端に変化した場合回転数が低下し、狂いが大きい
場合には停止に至る。そのため、タービン内部が大気圧
時に油圧式ターニング装置のターニング油量を調整して
初期設定回転数を１００ｒｐｍとすれば、タービン内部
の圧力とは無関係に６０ｒｐｍを異常最低回転数として
いた。この最低回転数に達したときにターニング異常と
判定していた。
影響を考慮して低速でタービンを回しながら徐々に加熱
または除熱する必要があり、このときの回転をターニン
グといいその装置をターニング装置という。油圧式ター
ニング装置は、オイルタービン駆動により８０〜２００
ｒｐｍで駆動する。ターニング装置駆動力は設定回転数
におけるタービンの軸受損と風損との合計に相当する。
ターニング運転中にタービン内部で静止部と回転部間に
ラビングを生じた場合、あるいは基礎の不等沈下等の原
因で軸系の配列が狂ってタービンを支持する各軸受の荷
重が極端に変化した場合回転数が低下し、狂いが大きい
場合には停止に至る。そのため、タービン内部が大気圧
時に油圧式ターニング装置のターニング油量を調整して
初期設定回転数を１００ｒｐｍとすれば、タービン内部
の圧力とは無関係に６０ｒｐｍを異常最低回転数として
いた。この最低回転数に達したときにターニング異常と
判定していた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ターニング
回転数はタービン内部の圧力条件によって変化するもの
であり、復水器の真空が保持されタービンの排気圧が真
空（Ｐ＝0.043ata）であるか大気圧（Ｐ＝1.033ata）で
あるかによって損失ｋｗ対ターニング回転数ｒｐｍの特
性が異なる。それは真空のときは大気圧のときよりも風
損が減少するためである。図３はターニング装置のター
ビン排気圧をパラメータとする損失とターニング回転数
との関係を示す線図である。図３において、横軸は回転
数ｒｐｍ、縦軸は損失ｋｗを示す。Ｕは大気圧条件（Ｐ
＝1.033ata）、Ｖは真空保持条件（Ｐ＝0.043ata）を示
し、Ｎはターニング装置駆動力を示す。同一駆動力に対
し大気圧条件ではターニング回転数はＡ点の１００ｒｐ
ｍに対し、真空条件ではＢ点の１５５ｒｐｍとなる。こ
のためターニング回転数のみを検出する従来の異常検出
装置では、タービンの内部の圧力条件に左右されるため
精度のよいターニング異常を検出できないという問題が
あった。
回転数はタービン内部の圧力条件によって変化するもの
であり、復水器の真空が保持されタービンの排気圧が真
空（Ｐ＝0.043ata）であるか大気圧（Ｐ＝1.033ata）で
あるかによって損失ｋｗ対ターニング回転数ｒｐｍの特
性が異なる。それは真空のときは大気圧のときよりも風
損が減少するためである。図３はターニング装置のター
ビン排気圧をパラメータとする損失とターニング回転数
との関係を示す線図である。図３において、横軸は回転
数ｒｐｍ、縦軸は損失ｋｗを示す。Ｕは大気圧条件（Ｐ
＝1.033ata）、Ｖは真空保持条件（Ｐ＝0.043ata）を示
し、Ｎはターニング装置駆動力を示す。同一駆動力に対
し大気圧条件ではターニング回転数はＡ点の１００ｒｐ
ｍに対し、真空条件ではＢ点の１５５ｒｐｍとなる。こ
のためターニング回転数のみを検出する従来の異常検出
装置では、タービンの内部の圧力条件に左右されるため
精度のよいターニング異常を検出できないという問題が
あった。
【０００４】この発明は油圧式ターニング装置における
ービンの排気圧力とターニング回転数との関係に基づい
て、ターニング運転時の異常の有無を正確に判定するタ
ーニング異常検出装置を提供することを目的とする。
ービンの排気圧力とターニング回転数との関係に基づい
て、ターニング運転時の異常の有無を正確に判定するタ
ーニング異常検出装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】油圧式ターニング装置を
備えた蒸気タービンのターニング運転時の異常を検出す
るターニング異常検出装置において、タービンの排気圧
力を検出する圧力センサとターニング回転数を検出する
回転数検出センサと、これらのセンサから検出した値を
入力させ有効駆動力を演算する演算器とからなり、ター
ニング装置駆動力と前記演算器で演算された有効駆動力
との偏差を求め、この偏差が敷居値を超えたときターニ
ング異常と判定することによって、上記目的を達成す
る。
備えた蒸気タービンのターニング運転時の異常を検出す
るターニング異常検出装置において、タービンの排気圧
力を検出する圧力センサとターニング回転数を検出する
回転数検出センサと、これらのセンサから検出した値を
入力させ有効駆動力を演算する演算器とからなり、ター
ニング装置駆動力と前記演算器で演算された有効駆動力
との偏差を求め、この偏差が敷居値を超えたときターニ
ング異常と判定することによって、上記目的を達成す
る。
【０００６】また、演算器がターニング異常と判定した
場合には異常表示器に表示すれば、異常を知る上で好適
である。
場合には異常表示器に表示すれば、異常を知る上で好適
である。
【０００７】
【作用】この発明においては、ターニング回転数とター
ビン排気圧力を検出して演算器に入力させ、演算器にお
いて定められた式に基づいて有効駆動力を演算し、ター
ニング装置駆動力と演算器から求められた有効駆動力と
の偏差を求め、この偏差が異常損失敷居値を超えたとき
ターニング異常と判定する。この装置によれば、ターニ
ング回転数のみならず排気圧を加味して正確な有効駆動
力を演算するので、排気圧に応じたターニング異常の有
無を正確に判定できる。
ビン排気圧力を検出して演算器に入力させ、演算器にお
いて定められた式に基づいて有効駆動力を演算し、ター
ニング装置駆動力と演算器から求められた有効駆動力と
の偏差を求め、この偏差が異常損失敷居値を超えたとき
ターニング異常と判定する。この装置によれば、ターニ
ング回転数のみならず排気圧を加味して正確な有効駆動
力を演算するので、排気圧に応じたターニング異常の有
無を正確に判定できる。
【０００８】
【実施例】図１はこの発明の実施例によるターニング異
常検出装置の系統図である。図１において、高・中圧タ
ービン１と低圧タービン２は直列に配置され発電機３と
結合されている。タービンの軸４は軸受５で支持されて
いる。図示しないターニング装置は軸４に取り付けられ
ている。この発明においては、低圧タービン２の排気圧
を検出する圧力センサ６とターニング回転数を検出する
回転数検出センサ７と、これらのセンサ６，７の検出値
を入力させ有効駆動力を演算する演算器８とから構成し
た。
常検出装置の系統図である。図１において、高・中圧タ
ービン１と低圧タービン２は直列に配置され発電機３と
結合されている。タービンの軸４は軸受５で支持されて
いる。図示しないターニング装置は軸４に取り付けられ
ている。この発明においては、低圧タービン２の排気圧
を検出する圧力センサ６とターニング回転数を検出する
回転数検出センサ７と、これらのセンサ６，７の検出値
を入力させ有効駆動力を演算する演算器８とから構成し
た。
【０００９】演算器８は下記の式によって有効駆動力Ｎ
E を演算する。 ＮE ＝Ａ×ｎa ＋Ｂ×ｎb ×ｐc この式において、１項は軸受損を表しＡは軸受の寸法等
によって定まる係数であり、２項は風損を表しＢはター
ビン羽根の寸法によって定まる係数である。ａ，ｂ，ｃ
は実験から求められる。図２は図１のターニング異常検
出装置におけるタービン排気圧をパラメータとする損失
とターニング回転数との関係を表す線図である。図２に
おいて図３と同じ条件は同じ符号を付し、Ｕは大気圧条
件（Ｐ＝1.033ata）、Ｖは真空保持条件（Ｐ＝0.043at
a）を示し、Ｎはターニング装置駆動力を示す。Ｗは排
気圧力ｐにおける損失ｋｗとターニング回転数ｒｐｍと
の関係を示す線で、検出回転数をｎとすればＣ点におい
て上記式によって有効駆動力を求めることになる。油圧
式ターニング装置の油量調整時に求められたターニング
装置駆動力Ｎと上記式で求められた有効駆動力ＮE との
偏差Ｎ−ＮE を求める。この偏差が異常損失敷居値Ｎth
を超えたときターニング異常と判定する。ターニング異
常と判定した場合には、演算器８から信号を送って異常
表示器９に表示する。
E を演算する。 ＮE ＝Ａ×ｎa ＋Ｂ×ｎb ×ｐc この式において、１項は軸受損を表しＡは軸受の寸法等
によって定まる係数であり、２項は風損を表しＢはター
ビン羽根の寸法によって定まる係数である。ａ，ｂ，ｃ
は実験から求められる。図２は図１のターニング異常検
出装置におけるタービン排気圧をパラメータとする損失
とターニング回転数との関係を表す線図である。図２に
おいて図３と同じ条件は同じ符号を付し、Ｕは大気圧条
件（Ｐ＝1.033ata）、Ｖは真空保持条件（Ｐ＝0.043at
a）を示し、Ｎはターニング装置駆動力を示す。Ｗは排
気圧力ｐにおける損失ｋｗとターニング回転数ｒｐｍと
の関係を示す線で、検出回転数をｎとすればＣ点におい
て上記式によって有効駆動力を求めることになる。油圧
式ターニング装置の油量調整時に求められたターニング
装置駆動力Ｎと上記式で求められた有効駆動力ＮE との
偏差Ｎ−ＮE を求める。この偏差が異常損失敷居値Ｎth
を超えたときターニング異常と判定する。ターニング異
常と判定した場合には、演算器８から信号を送って異常
表示器９に表示する。
【００１０】
【発明の効果】この発明によれば、タービンの排気圧力
とターニング回転数とを演算器に入力させ、定められた
式に基づいて演算器で有効駆動力を演算し、ターニング
回転数のみならず排気圧を加味した有効駆動力とターニ
ング装置駆動力との偏差から、この値が異常損失敷居値
を超えたときターニング異常を正確に検出することがで
きる。
とターニング回転数とを演算器に入力させ、定められた
式に基づいて演算器で有効駆動力を演算し、ターニング
回転数のみならず排気圧を加味した有効駆動力とターニ
ング装置駆動力との偏差から、この値が異常損失敷居値
を超えたときターニング異常を正確に検出することがで
きる。
【図１】この発明の実施例によるターニング異常検出装
置の系統図である。
置の系統図である。
【図２】図１の装置におけるタービン排気圧をパラメー
タとする損失とターニング回転数との関係を示す線図で
ある。
タとする損失とターニング回転数との関係を示す線図で
ある。
【図３】ターニング装置のタービン排気圧をパラメータ
とする損失とターニング回転数との関係を示す線図であ
る。
とする損失とターニング回転数との関係を示す線図であ
る。
１ 高・中圧タービン
２ 低圧タービン
３ 発電機
４ 軸
５ 軸受
６ 圧力センサ
７ 回転数検出センサ
８ 演算器
９ 異常表示器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
F01D 25/34
F01D 17/06
F01D 17/20
F01D 17/24
F01D 17/26
Claims (2)
- 【請求項１】油圧式ターニング装置を備えた蒸気タービ
ンのターニング運転時の異常を検出するターニング異常
検出装置において、タービンの排気圧力を検出する圧力
センサとターニング回転数を検出する回転数検出センサ
と、これらのセンサから検出した値を入力させ有効駆動
力を演算する演算器とからなり、ターニング装置駆動力
と前記演算器で演算された有効駆動力との偏差を求め、
この偏差が敷居値を超えたときターニング異常と判定す
ることを特徴とするターニング異常検出装置。 - 【請求項２】請求項１記載のターニング異常検出装置に
おいて、演算器がターニング異常と判定した場合には異
常表示器に表示することを特徴とするターニング異常検
出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05662395A JP3532648B2 (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | ターニング異常検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05662395A JP3532648B2 (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | ターニング異常検出装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08226306A JPH08226306A (ja) | 1996-09-03 |
| JP3532648B2 true JP3532648B2 (ja) | 2004-05-31 |
Family
ID=13032426
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05662395A Expired - Fee Related JP3532648B2 (ja) | 1995-02-21 | 1995-02-21 | ターニング異常検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3532648B2 (ja) |
-
1995
- 1995-02-21 JP JP05662395A patent/JP3532648B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08226306A (ja) | 1996-09-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20031201 |
|
| RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040205 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040226 |
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| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040304 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
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