JP3532538B2 - 新規コーティング剤、コーティング剤の安定化剤及び安定なコーティング剤を得る方法 - Google Patents

新規コーティング剤、コーティング剤の安定化剤及び安定なコーティング剤を得る方法

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JP3532538B2
JP3532538B2 JP2001209067A JP2001209067A JP3532538B2 JP 3532538 B2 JP3532538 B2 JP 3532538B2 JP 2001209067 A JP2001209067 A JP 2001209067A JP 2001209067 A JP2001209067 A JP 2001209067A JP 3532538 B2 JP3532538 B2 JP 3532538B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の表面、特に
塗装面、ガラス面を含む自動車表面の新規コーティング
剤、コーティング剤の安定化剤及び安定なコーティング
剤を得る方法に関し、更に詳しくはアミノ変性シリコー
ンオイルの乳化物及び/又はアミノ変性シリコーンオイ
ルのアミノ基の一部をアミド化したアミド誘導体の乳化
物を含むコーティング剤を安定化した新規コーティング
剤、その安定化剤及びそのような安定なコーティング剤
を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車体面に対して噴霧、
塗布作業のみで撥水性を付与するコーティング剤として
は塗装面への吸着のしやすさ、撥水性からアミノ変性シ
リコーンオイルの乳化物が使用されている。例えばアミ
ノ変性シリコーンオイルを非イオン界面活性剤で乳化し
た乳化液にアルキルアンモニウム塩を含有してなる自動
塗布方法によるコーティング剤及びコーティング方法
(特開平8−188745号公報参照)及び、カチオン
界面活性剤及び/又は非イオン界面活性剤によるアミノ
変性シリコーンオイルの乳化物又はミクロエマルジョン
化物を0.1〜20重量%含有させたことを特徴とする
水性コーティング剤(特開2001−49189号公報
参照)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のコーティン
グ剤に使用されているアミノ変性シリコーンオイルはそ
の吸着性から撥水性に欠かざるものであるが、反応性が
高いため、その乳化物を水で希釈使用する場合に希釈水
中に含まれるリン酸イオン、硫酸イオン、ケイ酸イオ
ン、炭酸イオン等と反応し、生成した反応物が析出しや
すく、洗車機用撥水剤(コーティング剤)に使用した場
合、洗車機配管中で析出した反応物が配管を詰まらせる
など、希釈時の安定性が悪いことが問題となっている。
【0004】アミノ変性シリコーンオイルのアミノ当量
を上げることで反応性を弱くすることは可能であるが、
それと同時に撥水性、吸着性も低下しコーティング剤と
して十分な効果が得られない。
【0005】従って本発明は、撥水性を落とすことな
く、希釈時の安定性を高め、配管等を詰まらせることの
ない車両表面処理用コーティング剤を提供することを目
的とする。また、このようなアミノ変性シリコーンオイ
ルの乳化物及び/又はアミノ変性シリコーンオイルのア
ミノ基の一部をアミド化したアミド誘導体の乳化物を含
有するコーティング剤の安定化剤並びにそのような安定
なコーティング剤を得る方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、アミノ変性シリコ
ーンオイルのアミノ基の一部をアミド化することによ
り、撥水性等のコーティング剤としての効果を低下させ
ることなく、アミノ基の反応性を有効に低下させること
を見出した。更に、アミノ変性シリコーンオイルの乳化
物及び/又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の
一部をアミド化したアミド誘導体の乳化物に、カチオン
基を有する水溶性高分子化合物又はジアルキルエチルメ
チルアンモニウムエトサルフェートを添加することによ
り有効に上記課題を解決しうることを見出し、これ等の
知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0007】すなわち、本発明の第一の視点において、
アミノ変性シリコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ
変性シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド化した
アミド誘導体の乳化物と、カチオン基を有する水溶性高
分子化合物とを含有することを特徴とするコーティング
剤を提供する。
【0008】本発明の好ましい態様において、前記アミ
ド誘導体は、アミノ変性シリコーンオイルの5〜70%
のアミノ基を炭素数が1〜20の脂肪酸又はその誘導体
によりアミド化したものであることを特徴とする。
【0009】また、別の好ましい態様において、前記カ
チオン基を有する水溶性高分子化合物の含有率は、前記
アミノ変性シリコーンオイル及び/又はアミノ変性シリ
コーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したアミド誘
導体に対して0.01〜100重量%であることを特徴
とする。
【0010】本発明の第二の視点において、アミノ変性
シリコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ変性シリコ
ーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したアミド誘導
体の乳化物と、ジアルキルエチルメチルアンモニウムエ
トサルフェートとを含有することを特徴とするコーティ
ング剤を提供する。
【0011】本発明の好ましい態様において、前記アミ
ド誘導体は、アミノ変性シリコーンオイルの5〜70%
のアミノ基を炭素数が1〜20の脂肪酸又はその誘導体
によりアミド化したものであることを特徴とする。
【0012】また、別の好ましい態様において、前記ジ
アルキルエチルメチルアンモニウムエトサルフェートの
含有率は、前記アミノ変性シリコーンオイル及び/又は
アミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド
化したアミド誘導体に対して1〜100重量%であるこ
とを特徴とする。
【0013】さらに、本発明の第三の視点において、ア
ミノ変性シリコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ変
性シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したア
ミド誘導体の乳化物を含有するコーティング剤の安定化
剤であって、カチオン基を有する水溶性高分子化合物及
び/又はジアルキルエチルメチルアンモニウムエトサル
フェートを含有することを特徴とする。
【0014】また、本発明の第四の視点において、アミ
ノ変性シリコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ変性
シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したアミ
ド誘導体の乳化物を含有するコーティング剤に、カチオ
ン基を有する水溶性高分子化合物及び/又はジアルキル
エチルメチルアンモニウムエトサルフェートを添加して
安定なコーティング剤を得る方法であって、該アミノ変
性シリコーンオイル及び/又はアミノ変性シリコーンオ
イルのアミノ基の一部をアミド化したアミド誘導体に対
して、該カチオン基を有する水溶性高分子化合物を0.
01〜100重量%、及び/又は該ジアルキルエチルメ
チルアンモニウムエトサルフェートを1〜100重量%
添加することを特徴とする安定なコーティング剤を得る
方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0016】本発明には、二つの形態、即ち、アミノ変
性シリコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ変性シリ
コーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したアミド誘
導体の乳化物に対し、カチオン基を有する水溶性高分子
化合物又はジアルキルエチルメチルアンモニウムエトサ
ルフェートを添加することを特徴とするコーティング剤
が含まれる。
【0017】アミノ変性シリコーンオイルとしては市販
されているものを使用することができるが、例えば、ジ
メチルポリシロキサンのメチル基の一部をアミノアルキ
ル基、例えば、アミノメチル、アミノエチル、アミノプ
ロピル、アミノブチル、アミノアルキル置換アミノアル
キル基、例えば、アミノエチル置換アミノプロピル等、
アミノ基又は置換アミノ基を有する有機基の少なくとも
1種で置換した(他の置換基を含んでいても良い。)ポ
リシロキサンのアミノ変性物を使用できる。
【0018】上記アミノ変性物において、アミノ当量と
して好ましくは600g/mol以上、より好ましくは
1000〜7000g/mol程度で、動粘度が600
mm /s以上、より好ましくは800〜20000m
/s程度のアミノ変性シリコーンオイルを使用する
のがより優れたコーティング効果を示す上で好ましい。
【0019】上記アミノ変性シリコーンオイルのアミド
化は、例えば、アミノ変性シリコーンオイルに無水酢酸
や酸塩化物を反応させる方法(特開昭57−10107
6号公報参照。)、高級脂肪酸を反応させる方法(特開
平1−306683号公報参照。)及びカルボン酸ポリ
オキシアルキレンアルキルエーテルを反応させる方法
(特開平1−306682号公報参照。)等により行う
ことができる。
【0020】本発明では反応させるカルボン酸は上記の
無水酢酸、酸塩化物、高級脂肪酸、カルボン酸ポリオキ
シアルキレンアルキルエーテルのうち何れでも良いが、
中でも炭素数が1〜20の脂肪酸又はその誘導体が好ま
しい。ここで、脂肪酸誘導体とは、脂肪酸の無水物やハ
ロゲン化物等をいう。
【0021】上記アミド誘導体のアミド化率は70%以
下が好ましい。アミド化が70%より大きいとアミノ基
が少なくなりすぎ、塗装面への吸着が弱く、撥水性、持
続性に十分なコーティング性能を付与することができな
いためである。ここでアミド化率とは、アミノ変性シリ
コーンオイル分子中に最初に存在したアミノ基のうち、
アミド化されたアミノ基の割合をいう。
【0022】本発明の第一の形態としてのアミノ変性シ
リコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ変性シリコー
ンオイルのアミノ基の一部をアミド化したアミド誘導体
の乳化物と、カチオン基を有する水溶性高分子化合物と
を含有するコーティング剤について説明する。
【0023】本発明で使用するカチオン基を有する水溶
性高分子化合物とは、分子構造中にカチオン性を有する
官能基を含む水溶性高分子化合物であり、従来より高分
子凝集剤や化粧品、帯電防止剤及び導電剤として用いら
れている。例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム
重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル
アミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム−
アクリル酸共重合体、アルキルアミノメタクリレート4
級塩重合体、アルキルアミノアクリレート4級塩−アク
リルアミド共重合体、アルキルアミノアクリレート4級
塩−アクリルアミド−アクリル酸共重合体、第4級アン
モニウム塩型スチレン重合体、ポリ塩化ジメチルピペリ
ジニウム、カチオン化セルロース誘導体、カチオン化グ
アーガム、キトサン、ポリエチレンイミン、アミノ・ポ
リエーテル変性シリコーンオイル、ビニルピロリドン・
アルキルジアルキルアミノ(メタ)アクリレート共重合
体、ビニルピロリドン・ジメチルアミノメタクリレート
共重合体の4級化誘導体、ビニルピロリドン・メタクリ
ルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩の共重合
体、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾールの第4級ア
ンモニウム塩との共重合体、アジピン酸・ジメチルアミ
ノヒドロキシプロピルジエチレントリアミン共重合体、
アジピン酸・エポキシプロピルジエチレントリアミン共
重合体、アクリルアミド・β−メタクロイルオキシエチ
ルトリメチルアンモニウムメチル硫酸塩共重合体、及び
アミノエチルアクリレートホスフェート・(メタ)アク
リレート共重合体等が挙げられる。これ等は1種用いて
も良いし、また2種以上組み合わせても良い。
【0024】また、上記カチオン基を有する水溶性高分
子化合物の含有率は、アミノ変性シリコーンオイル及び
/又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の一部を
アミド化したアミド誘導体に対して0.01〜100重
量%が好ましい。0.01重量%以下であると希釈安定
化効果が低く、100重量%以上であると撥水性が低下
するためである。より好ましくは0.05〜20重量%
程度である。
【0025】次に、本発明の第二の形態としてのアミノ
変性シリコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ変性シ
リコーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したアミド
誘導体の乳化物と、ジアルキルエチルメチルアンモニウ
ムエトサルフェートとを含有するコーティング剤につい
て説明する。
【0026】前記ジアルキルエチルメチルアンモニウム
エトサルフェートは下記一般式(1)で示され、これを
含有する混合物は例えば、アーカード2HT−50ES
(製品名)として販売されている。
【0027】
【化1】 (1) 但し、上記式中、Rは炭素数が8〜30を有する飽和又
は不飽和炭化水素基を表す。
【0028】また、上記ジアルキルエチルメチルアンモ
ニウムエトサルフェートの含有率は、アミノ変性シリコ
ーンオイル及び/又はアミノ変性シリコーンオイルのア
ミノ基の一部をアミド化したアミド誘導体に対して1〜
100重量%が好ましい。1重量%以下であると希釈安
定化効果が低く、100重量%以上であると撥水性が低
下するためである。より好ましくは5〜40重量%程度
である。
【0029】カチオン基を有する水溶性高分子化合物又
はジアルキルエチルメチルアンモニウムエトサルフェー
トの添加は、アミノ変性シリコーンオイルの乳化物及び
/又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の一部を
アミド化したアミド誘導体の乳化物に添加しても良い
し、アミノ変性シリコーンオイル及び/又はアミノ変性
シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したアミ
ド誘導体を乳化する時点で添加しても良い。
【0030】前記コーティング剤に使用する乳化剤とし
ては、界面活性剤であれば何れも使用可能であるが、好
ましくは非イオン界面活性剤が使用される。その種類等
には特に制限されないが、より好ましくは、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド
等、イオン性を含有していないものを採用することがで
き、その中でもポリオキシエチレンアルキルエーテルが
最も好ましい。これ等界面活性剤は1種用いても良い
し、また、2種以上組み合わせて用いても良い。なお、
市販のアミノ変性シリコーンオイルエマルジョンも使用
することができる。
【0031】上記乳化物の調製については特に困難は無
く、使用するアミノ変性シリコーンオイル又はアミノ変
性シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したア
ミド誘導体に対し、非イオン界面活性剤を好ましくは1
0〜100重量%程度使用して攪拌及び乳化して水系乳
化剤とし、実際に使用する際、上記アミノ変性シリコー
ンオイル又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の
一部をアミド化したアミド誘導体分として好ましくは
0.01〜1重量%程度となるように濃度を調整すると
良い。
【0032】本発明は、アミノ変性シリコーンオイルの
乳化物及び/又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ
基の一部をアミド化したアミド誘導体の乳化物と、カチ
オン基を有する水溶性高分子化合物又はジアルキルエチ
ルメチルアンモニウムエトサルフェートとを含むコーテ
ィング剤であり、本発明の目的を阻害しない範囲で、必
要に応じて各種添加剤を含むこともできる。例えば、安
定化剤、凍結防止剤、防錆剤、防腐剤、紫外線吸収剤、
色素等を挙げることができる。
【0033】また、本発明は、上記カチオン基を有する
水溶性高分子化合物及び/又はジアルキルエチルメチル
アンモニウムエトサルフェートを含むコーティング剤の
安定化剤であって、これらを添加することによって、ア
ミノ変性シリコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ変
性シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド化したア
ミド誘導体の乳化物を含むコーティング剤の希釈安定性
を向上することができ、例えば洗車機等の配管の目詰ま
りを起こすことなくコーティングすることができる。
【0034】本発明のコーティング剤について、車両表
面、特に自動車表面に塗布する場合のコーティング方法
については特に制限は無い。従って、噴霧、塗布等の通
常行われるコーティング剤による表面処理方法が採用可
能であるが、スプレー洗車機等の各種洗車機で自動塗布
することもできる。
【0035】以上、本発明のコーティング剤は有効成分
として、アミノ変性シリコーンオイル乳化物及び/又は
アミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド
化したアミド誘導体の乳化物と、カチオン基を有する水
溶性高分子化合物又はジアルキルエチルメチルアンモニ
ウムエトサルフェートとを所定量均一に混合した状態で
目的とする製品を取得することができる。
【0036】本発明のコーティング剤の使用方法等につ
いては、上記において説明した通りである。従って、本
発明を実施するには特に困難は無く、一定濃度に希釈し
たものを車両表面、特に自動車表面に対し噴霧、塗布等
の通常行われるコーティング剤による表面処理を行うと
良い。また、スプレー洗車機等の各種洗車機で自動塗布
することもできる。その後、必要により乾燥することに
より、自動車の外部表面、特に塗装面、ガラス面、ゴム
製表面等を含めて自動車外部表面全体に撥水性、光沢性
(ツヤ)等において長期にわたって優れた塗装面への被
膜を形成することができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例、及び比較例により本発明を詳
細に説明するが、本発明はこれ等の実施例、及び比較例
に限定されるものではない。
【0038】[実施例1]動粘度1200mm/sでア
ミノ当量1800g/molのアミノ変性シリコーンオ
イル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5
%、水84%を加えて乳化した後、マーコート550
(商品名)(カルゴン社製;塩化ジメチルジアリルアン
モニウム・アクリルアミド共重合体8%溶液)1%を加
えコーティング剤試料とした。
【0039】[実施例2]動粘度1200mm/sでア
ミノ当量1800g/molのアミノ変性シリコーンオ
イル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5
%、水84.8%を加えて乳化した後、マーコート10
0(商品名)(カルゴン社製、ポリ塩化ジメチルメチレ
ンピペリジウム40%溶液)0.2%を加えコーティン
グ剤試料とした。
【0040】[実施例3]動粘度1200mm/sでア
ミノ当量1800g/molのアミノ変性シリコーンオ
イル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5
%、水84.9%を加えて乳化した後、カチナールHC
−100(商品名)(東邦化学工業製;カチオン化セル
ロース誘導体)0.1%を加えコーティング剤試料とし
た。
【0041】[実施例4]動粘度1200mm/sでア
ミノ当量1800g/molのアミノ変性シリコーンオ
イル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5
%、水84%を加えて乳化し、ジオクタデシルエチルメ
チルアンモニアエトサルフェート1%を加えコーティン
グ剤試料とした。
【0042】[実施例5]動粘度1200mm/sでア
ミノ当量1800g/molのアミノ変性シリコーンオ
イル10重量部に無水酢酸0.057重量部(アミド化
率10%)を加えて反応容器に仕込み、チッソガス中で
昇温し100〜110℃の温度で約1時間反応させてア
ミド化した。このアミド誘導体10%にポリオキシエチ
レンアルキルエーテル5%、水84%を加えて乳化した
後、マーコート550(カルゴン社製;塩化ジメチルジ
アリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体8%溶
液)1%を加えコーティング剤試料とした。
【0043】[比較例1]動粘度1200mm/sでア
ミノ当量1800g/molのアミノ変性シリコーンオ
イル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5
%、水85%を加えて乳化し、コーティング剤試料とし
た。
【0044】[比較例2]動粘度1200mm/sでア
ミノ当量1800g/molのアミノ変性シリコーンオ
イル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5
%、水84.9%を加えて乳化した後、サンフロックN
−500P(商品名)(三洋化成工業製;ポリアクリル
アミド)0.1%を加えコーティング剤試料とした。
【0045】[比較例3]動粘度1200mm/sでア
ミノ当量1800g/molのアミノ変性シリコーンオ
イル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5
%、水84.9%を加えて乳化した後、ヒドロキシプロ
ピルセルロース(日本曹達製)0.1%を加えコーティ
ング剤試料とした。
【0046】[試験方法1]撥水性の評価 自動車を洗浄剤で洗浄した後、前記組成のコーティング
剤を水で200倍に希釈したものを3L噴霧し、10L
の水で濯いだ。自動車表面に得られた塗装面上に被膜の
撥水性を目視観察により比較した。
【0047】尚、評価基準は次のとおりである; ○:良好な撥水状態、 ×:撥水性無し。
【0048】[試験方法2]希釈安定性の評価前記組成の
コーティング剤をイオン交換水にケイ酸ナトリウム10
0ppm、炭酸ナトリウム100ppmを加えた水で2
00倍に希釈し、サンプル瓶に入れ24時間放置した。
放置後の溶液の状態を目視観察により比較した。
【0049】尚、評価基準は次のとおりである; ○:透明な溶液、 ×:白濁している。
【0050】上記試験方法1及び2により行った試験の
結果を下記表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】[試験結果]表1より、実施例のコーティン
グ剤試料は、撥水性において何れも比較例1と同等の撥
水性を有しており、更に希釈安定性が高いことが確認さ
れた。また、比較例2及び3のようにカチオン基を持た
ない水溶性高分子化合物を添加しても希釈安定性の向上
は見られなかった。
【0053】以上のことから、アミノ変性シリコーンオ
イルの乳化物及び/又はアミノ変性シリコーンオイルの
アミノ基の一部をアミド化したアミド誘導体の乳化物を
コーティング剤として水で希釈使用するときに生ずる各
種反応物の析出、即ち希釈水中の不純物とアミノ基との
反応を抑え、希釈安定性を高めるためにカチオン基を有
する水溶性高分子化合物又はジアルキルエチルメチルア
ンモニウムエトサルフェートを添加することが有効であ
ることは明らかである。よって、カチオン基を有する水
溶性高分子化合物又はジアルキルエチルメチルアンモニ
ウムエトサルフェートを添加することにより、洗車機配
管等を詰まらせることの無い車両表面処理用コーティン
グ剤を提供することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明により、車両表面、特に自動車の
車体面、ガラス面、ゴム製品等に広く、長期間に渡って
撥水性及び光沢性に優れた効果を発揮する被膜を付与で
き、また、洗車機を用いた場合には配管を詰まらせるこ
と無く塗布できるコーティング剤、即ち、アミノ変性シ
リコーンオイルの乳化物及び/又はアミノ変性シリコー
ンオイルのアミノ基の一部をアミド化したアミド誘導体
の乳化物と、カチオン基を有する水溶性高分子化合物又
はジアルキルエチルメチルアンモニウムエトサルフェー
トとを有効成分として含有したコーティング剤を提供す
ることができる。
【0055】特に、アミノ変性シリコーンオイルの乳化
剤及び/又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の
一部をアミド化したアミド誘導体の乳化物が有する高い
撥水効果を維持したままで希釈時の安定性を著しく改善
できるので、洗車機等に使用したときの詰まりもなく且
つ撥水性の優れた被膜(コーティング膜)を形成するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−301742(JP,A) 特開 平6−336596(JP,A) 特開 平6−73371(JP,A) 特開 平10−292154(JP,A) 特開 平5−98215(JP,A) 特開 昭57−101076(JP,A) 特開 平8−188745(JP,A) 特開2001−49189(JP,A) 特開 平1−306683(JP,A) 特開2001−181354(JP,A) 特開2002−294158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 183/00 - 183/16 C09G 1/00 - 1/18 C09K 3/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ変性シリコーンオイルの乳化物及び
    /又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の一部を
    アミド化したアミド誘導体の乳化物と、カチオン基を有
    する水溶性高分子化合物とを含有することを特徴とする
    コーティング剤。
  2. 【請求項2】前記アミド誘導体は、アミノ変性シリコー
    ンオイルの5〜70%のアミノ基を炭素数が1〜20の
    脂肪酸又はその誘導体によりアミド化したものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のコーティング剤。
  3. 【請求項3】前記カチオン基を有する水溶性高分子化合
    物は、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化
    ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合
    体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共
    重合体、アルキルアミノメタクリレート4級塩重合体、
    アルキルアミノアクリレート4級塩・アクリルアミド共
    重合体、アルキルアミノアクリレート4級塩・アクリル
    アミド・アクリル酸共重合体、第4級アンモニウム塩型
    スチレン重合体、ポリ塩化ジメチルピペリジニウム、カ
    チオン化セルロース誘導体、カチオン化グアーガム、キ
    トサン、ポリエチレンイミン、アミノ・ポリエーテル変
    性シリコーンオイル、ビニルピロリドン・アルキルジア
    ルキルアミノ(メタ)アクリレート共重合体、ビニルピ
    ロリドン・ジメチルアミノメタクリレート共重合体の4
    級化誘導体、ビニルピロリドン・メタクリルアミドプロ
    ピルトリメチルアンモニウム塩の共重合体、ビニルピロ
    リドン・ビニルイミダゾールの第4級アンモニウム塩と
    の共重合体、アジピン酸・ジメチルアミノヒドロキシプ
    ロピルジエチレントリアミン共重合体、アジピン酸・エ
    ポキシプロピルジエチレントリアミン共重合体、アクリ
    ルアミド・β−メタクロイルオキシエチルトリメチルア
    ンモニウムメチル硫酸塩共重合体、及びアミノエチルア
    クリレートホスフェート・(メタ)アクリレート共重合
    体からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性
    高分子化合物であることを特徴とする請求項1又は2記
    載のコーティング剤。
  4. 【請求項4】前記カチオン基を有する水溶性高分子化合
    物の含有率は、前記アミノ変性シリコーンオイル及び/
    又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の一部をア
    ミド化したアミド誘導体に対して0.01〜100重量
    %であることを特徴とする請求項1〜3何れか記載のコ
    ーティング剤。
  5. 【請求項5】アミノ変性シリコーンオイルの乳化物及び
    /又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の一部を
    アミド化したアミド誘導体の乳化物を含有するコーティ
    ング剤の安定化剤であって、カチオン基を有する水溶性
    高分子化合物及び/又はジアルキルエチルメチルアンモ
    ニウムエトサルフェートを含有することを特徴とする安
    定化剤。
  6. 【請求項6】アミノ変性シリコーンオイルの乳化物及び
    /又はアミノ変性シリコーンオイルのアミノ基の一部を
    アミド化したアミド誘導体の乳化物を含有するコーティ
    ング剤に、カチオン基を有する水溶性高分子化合物及び
    /又はジアルキルエチルメチルアンモニウムエトサルフ
    ェートを添加して安定なコーティング剤を得る方法であ
    って、該アミノ変性シリコーンオイル及び/又はアミノ
    変性シリコーンオイルのアミノ基の一部をアミド化した
    アミド誘導体に対して、該カチオン基を有する水溶性高
    分子化合物を0.01〜100重量%、及び/又は該ジ
    アルキルエチルメチルアンモニウムエトサルフェートを
    1〜100重量%添加することを特徴とする安定なコー
    ティング剤を得る方法。
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