JP3529500B2 - 感湿素子及びその製造方法 - Google Patents
感湿素子及びその製造方法Info
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Description
法に関する。この感湿素子は、空気中の水蒸気の割合を
感湿素子の電気抵抗値の変化に基づいて検出する湿度セ
ンサに好適に利用されうる。
の吸脱着による電気抵抗値変化を感知するタイプと容量
値変化を感知するタイプのものとに分類することがで
き、セラミック材料を用いた湿度センサの多くは前者の
タイプのものである。
としては、Al2O3,MgCr2O4−TiO2,TiO2
−V2O5,ZnCr2O4−LiZnVO4等を用いた湿
度センサが開発されている。
ック材料を感湿素子として用いた湿度センサは、長時間
使用すると、電気抵抗値が変化したり、抵抗値−相対湿
度関係グラフにヒステリシスを生じる等感湿特性が大き
く変化してしまっていた。従って、長時間連続的に正確
な湿度を測定することが不可能であった。それ故、この
発明の目的は、長時間にわたって安定した感湿特性を発
揮する感湿素子を提供することにある。
に、この発明の感湿素子は、酸化物換算で7〜25mo
l%のNa2O、10〜65mol%のZrO2、5〜
60mol%のSiO2、0.05〜20mol%のF
e2O3及び20mol%以下のP2O5の組成を有す
る多孔質セラミックからなり、水分子の吸脱着による電
気抵抗値変化から検出雰囲気中の湿度を検出することを
特徴とする。
は、酸化物換算で、7〜25mol%のNa2O、10
〜65mol%のZrO2、5〜60mol%のSiO
2、0.05〜20mol%のFe2O3及び20mo
l%以下のP2O5を含む組成となるように、金属アル
コキシドを混合し、加水分解し、乾燥し、成形後、焼成
することを特徴とする。
論的な作用は不明だが、長時間使用しても感湿特性の経
時的変化がほとんどなく、また抵抗値は湿度測定に適し
た範囲のものである。
7mol%未満にすると、低湿度側での抵抗値が高くな
り、25mol%より多く添加すると高湿度側での長期
安定性が悪くなる。ZrO2の含有量を10mol%未
満にすると感湿特性すなわち抵抗値−相対湿度関係グラ
フの直線性が失われ、65mol%より多く添加する
と、抵抗値の変化幅が大きくなり、さらに低湿度側での
抵抗値が高くなる。SiO2の含有量を5mol%未満
にすると長期安定性が悪くなり、また60mol%より
多く添加すると全湿度領域で抵抗値が上昇してしまい、
湿度センサとして適さなくなる。Fe2O3の含有量に
ついては0.05mol%未満にすると、低湿度での抵
抗値が高くなってしまい、20mol%より多く添加す
ると電極間での導通の可能性が増し作業性に適さなくな
る。
下であれば支障のないものであるが、30mol%に達
すると、高湿度での長期安定性が悪くなる。
説明する。図1は、実施例の感湿素子を取り付けた湿度
センサの分解斜視図である。図1に示すように、湿度セ
ンサは、電気絶縁性のアルミナ基板1の主面9に櫛形電
極2,3と感湿素子4を順に形成している。また、櫛形
電極2,3の端部に電極取り出し部5,6があり、この
電極取り出し部5,6には、リ−ド線7,8が半田付け
されている。
6mm、縦5mm、横15mmの板であり、アルミナを
主体としたセラミック焼結体からなる。櫛形電極2,3
は、厚さ約15μmで、RuO2ペーストをアルミナ基
板1の主面9上にスクリーン印刷して焼き付けたもので
ある。電極取り出し部5,6は、厚さ約15μmで、A
uペーストをスクリーン印刷して焼き付けたものであ
る。
ラミックからなり、酸化物換算で7〜25mol%のN
a2Oと10〜65mol%のZrO2と5〜60mol
%のSiO2と0〜25mol%のP2O5と0.05〜
20mol%のFe2O3を含むペーストをスクリーン印
刷して焼き付けたものである。
る。ナトリウムと、ジルコニウムと、珪素と、リンと、
鉄のアルコキシドを表1に示すような組成となるように
秤量し、エタノール溶液中で混合し、加水分解し、乾燥
する(ゾル−ゲル法)ことにより粉末を得た。この粉末
を、900℃〜1300℃で仮焼し、粉砕し、ペースト
化し、あらかじめ櫛形電極2,3と電極取り出し部5,
6を焼き付けておいたアルミナ基板1上に印刷し、70
0〜1000℃で焼き付けた。さらにリード線7,8を
電極取り出し部5,6に半田付けすることにより湿度セ
ンサを製造した。焼き付け後の上記粉末の成分をエネル
ギー分散型X線分光計(EDS)で分析したところ、表
1に示す組成と一致していることを確認した。
べる。分流式湿度発生槽に湿度センサを入れて、槽内の
温度を20℃一定とし、相対湿度を20%RH〜90%
RHの範囲で10分間隔で変化させ、LCRメータによ
り、リード線7,8間のインピーダンスを測定した。以
下の各図における相対湿度は、光学式露点計にて測定し
た露点から算出した。図2に試料No.5,8,9の感
湿素子、図3に試料No.8,18,20の感湿素子を
用いた湿度センサの抵抗値−相対湿度関係グラフを示
す。
の感湿素子を用いた湿度センサが、グラフの直線性が良
く、20%RHにおける抵抗値も約20MΩ程度であ
り、ヒステリシスも小さかった。従って、出力を増幅し
て湿度表示に変換する回路に適しており、全体として特
性が優れていることがわかる。これに対して、試料N
o.9の感湿素子は、鉄酸化物を含有していないもので
あり、それを用いた湿度センサは、20%RH付近で抵
抗値が高く、しかも20%RHにおいては大きなヒステ
リシスを生じていた。また、試料No.20の感湿素子
は、鉄酸化物を含有するものの、SiO2の含有量が6
0mol%を越えていたので、それを用いた湿度センサ
は、全湿度領域で抵抗値が高かった。
る。図4、図5及び図6は、順に試料No.5の感湿素
子を用いた湿度センサ、試料No.8の感湿素子を用い
た湿度センサ及び試料No.16の感湿素子を用いた湿
度センサを、室内で稼働させ、所定時間(100,250,500,
1000,1500,2000hr)毎に20%RH、50%RH又は9
0%RHの所定湿度雰囲気に設置した時の出力誤差であ
る。
に属する感湿素子No.5又はNo.8を用いた湿度セ
ンサは、20%RH、50%RH、90%RHの測定に
おいて出力誤差が±5%RH以内と小さく、非常に安定
したものであった。これに対して、図6にみられるよう
に、No.16の感湿素子を用いた湿度センサは、高湿
度雰囲気での出力誤差が−5%RHを越えていた。これ
は、感湿素子に含まれるナトリウム成分が過剰であった
ためと考えられる。その他の試料No.の感湿素子を用
いて、図2〜図6の測定条件と同一条件で抵抗値及び出
力誤差を測定し、判定した結果を表1に示す。
又は感湿特性を示さないもの。
RH以内。 ×=室内稼動で2000時間経過後の出力誤差が±5%
RHの範囲外。
湿素子は、一次判定及び二次判定ともに良好であった。
これに対して、試料No.1及び試料No.17の感湿
素子は、ナトリウム成分が不足していたので、当初から
抵抗値が高すぎた。試料No.4の感湿素子は、鉄成分
が過剰であったので、電極間で導通したとみられ、セン
サとして動作しなかった。試料No.6の感湿素子は、
ジルコニウム成分が過剰であったので、抵抗値の変化幅
が大きく、低湿度側での抵抗値が高すぎた。試料No.
21の感湿素子は、一次判定は良好であったが、リン成
分が過剰であったので、二次判定が悪かった。No.
9,16,20の判定結果が悪いのは、前記図示の通り
である。
センサを40℃,95%RHという高温高湿雰囲気で稼
働させ、所定時間(100,250,500,1000,1500,2000hr)毎
に20%RH、50%RH又は90%RHの所定湿度雰
囲気に設置した時の出力誤差をそれぞれ図7に示す。図
7にみられるように、試料No.8は、この発明に属す
る感湿素子であることから、この厳しい条件にもかかわ
らず、20%RH、50%RH、90%RHの測定にお
いて出力誤差は±5%RH以内であった。
−相対湿度関係グラフの直線性に優れ、且つ長時間使用
しても経時劣化せず、安定した特性を示すことが確認さ
れた。なお、本実施例では櫛形電極を用いた構造につい
て説明を行ったが、本発明の感湿材料を上下の電極で挟
んでサンドイッチ構造にしたものや、またペレット成形
をした構造においても、同様の作用効果を発揮すること
は明らかである。
ば、長時間にわたり安定した特性を示し、正確な湿度を
測定することができる。
ンサの分解斜視図である。
センサの相対湿度に対するインピーダンス変化を示すグ
ラフである。
湿度センサの相対湿度に対するインピーダンス変化を示
すグラフである。
を、室内で稼働させ、所定時間毎に20%RH、50%
RH又は90%RHの所定湿度雰囲気に設置した時の出
力誤差を示すグラフである。
を、室内で稼働させ、所定時間毎に20%RH、50%
RH又は90%RHの所定湿度雰囲気に設置した時の出
力誤差を示すグラフである。
を、室内で稼働させ、所定時間毎に20%RH、50%
RH又は90%RHの所定湿度雰囲気に設置した時の出
力誤差を示すグラフである。
40℃,95%RHという高温高湿雰囲気で稼働させ、
所定時間毎に20%RH、50%RH又は90%RHの
所定湿度雰囲気に設置した時の出力誤差を示すグラフで
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸化物換算で7〜25mol%のNa2
O、10〜65mol%のZrO2、5〜60mol%
のSiO2、0.05〜20mol%のFe2O3及び
20mol%以下のP2O5の組成を有する多孔質セラ
ミックからなり、水分子の吸脱着による電気抵抗値変化
から検出雰囲気中の湿度を検出することを特徴とする感
湿素子。 - 【請求項2】 酸化物換算で、7〜25mol%のNa
2O、10〜65mol%のZrO2、5〜60mol
%のSiO2、0.05〜20mol%のFe2O3及
び20mol%以下のP2O5の組成となるように、金
属アルコキシドを混合し、加水分解し、乾燥し、成形
後、焼成することを特徴とする感湿素子の製造方法。
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JP15849695A JP3529500B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 感湿素子及びその製造方法 |
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---|---|---|---|
JP15849695A JP3529500B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 感湿素子及びその製造方法 |
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JPH08327577A JPH08327577A (ja) | 1996-12-13 |
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Family Applications (1)
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JP15849695A Expired - Fee Related JP3529500B2 (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | 感湿素子及びその製造方法 |
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